JP2018088508A - 太陽電池バックシート、太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池バックシート、太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性に優れた太陽電池バックシートを提供することをその課題とする。【解決手段】アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とし、空洞含有率が5%未満であり、かつイソシアネート化合物を含む層をA層、ポリエステル樹脂を主成分とし、かつ空洞含有率が5%以上50%以下である層をB層、アクリル樹脂を主成分とし、A層よりも無機粒子を多く含む層をC層としたときに、A層、B層、及びC層がこの順に位置することを特徴とする、太陽電池バックシート。【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池バックシート、太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法に関する。
近年、石油や石炭等の化石燃料の代替エネルギーとして、原子力発電、水力発電、風力発電、及び太陽光発電などの種々の方法が注目されている。その中でも太陽光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する太陽光発電は、クリーンなエネルギー源として期待されている。
この太陽光発電は一般に、太陽光が入射する受光面側から、透明基板/封止材/太陽電池素子/封止材/太陽電池バックシートがこの順に積層された構造を有する太陽電池モジュールによって行われる。太陽光は透明基板から太陽電池モジュール内に浸入し、封止材を通過した後、太陽電池素子に吸収される。太陽光のエネルギーは太陽電池素子で電気エネルギーへと変換され、太陽電池素子に接続されたリード線を通じて外部の電気機器等に供給される。
太陽電池バックシートは通常、太陽電池モジュールの受光面と反対側の最外層に位置し、太陽電池モジュール裏面の保護、及び太陽電池素子の間を通過した光を反射して太陽電池素子へと入射させ、発電効率を向上させる役割を担う。そのため、高い光反射性能と、長期間太陽光に曝されても劣化しない程度の耐UV性、及び封止材との良好な接着性が要求される。
また、近年では太陽電池モジュールの出力向上を目的として、太陽電池バックシートの光反射性能の向上と耐UV性向上のために様々な検討がなされている。例えば、基材フィルムの両面に耐UVコートを施して耐UV性を向上させた太陽電池バックシート(特許文献1、2)や、基材フィルム表面に白色無機粒子を添加したコートを施して耐UV性及び光反射性能向上させた太陽電池バックシート(特許文献3)、基材フィルムに空洞を含有させ、さらに易接着コートを施すことにより光反射性能や封止材との接着性を向上させた太陽電池バックシート(特許文献4)等が開示されている。
特開2015−185687号公報 特開2015−177130号公報 特開2016−160810号公報 特開2014−162107号公報
しかしながら、特許文献1や2の太陽電池バックシートは、耐UV性に優れるものの光反射性能の面では不十分である。特許文献3の太陽電池バックシートは、耐UV性と光反射性能がある程度改善しているものの、その効果は不十分である。特許文献4の太陽電池バックシートは、封止材との接着性及び光反射性能に優れるものの耐UV性の面では不十分であった。
そこで本発明は、係る従来技術に鑑みて、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性に優れた太陽電池バックシートを提供することをその課題とする。
上記課題を達成するため、本発明は以下の構成からなる。
(1) アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とし、空洞含有率が5%未満であり、かつイソシアネート化合物を含む層をA層、ポリエステル樹脂を主成分とし、かつ空洞含有率が5%以上50%以下である層をB層、アクリル樹脂を主成分とし、A層よりも無機粒子を多く含む層をC層としたときに、A層、B層、及びC層がこの順に位置することを特徴とする、太陽電池バックシート。
(2) 前記A層が、アクリル樹脂を主成分とすることを特徴とする、(1)に記載の太陽電池バックシート。
(3) 前記イソシアネート化合物が、少なくとも一種のブロックイソシアネート化合物を含むことを特徴とする、(1)又は(2)に記載の太陽電池バックシート。
(4) 前記C層が、層を構成する全成分を100質量%としたときに、無機粒子を10質量%以上70質量%以下含むことを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の太陽電池バックシート。
(5) 前記太陽電池バックシートの厚み方向断面において、厚み方向と垂直な直線を直線X、前記A層側のB層端部と直線Xとの交点をB1点、前記C層側のB層端部と直線Xとの交点をB2点、B1点とB2点の中間に位置する点をB3点、B1点とB3点の中間に位置する点をB4点、直線Xと垂直かつB3を通る直線を直線Y1、直線Xと垂直かつB4を通る直線を直線Y2、直線Y1上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy1(μm)、直線Y2上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy2(μm)としたときに、Sy1/Sy2が1.1以上35以下であることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の太陽電池バックシート。(なお、Sy1/Sy2は、空洞含有率が最も大きくなる方向と平行に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所、及び空洞含有率が最も大きくなる方向と垂直に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所から得られる値の平均値として求める。)
(6) (1)〜(5)のいずれかに記載の太陽電池バックシートを有することを特徴とする、太陽電池モジュール。
(7) 前記C層よりも受光面側に前記A層が位置することを特徴とする、(6)に記載の太陽電池モジュール。
(8) (1)〜(5)のいずれかに記載の太陽電池バックシートを含む積層体を加熱圧着して一体化する工程を有することを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
本発明により、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性に優れた太陽電池バックシート、耐久性と発電効率に優れた太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することができる。
本発明の一実施態様に係る太陽電池バックシートを、長手方向に平行に厚み方向と垂直な面で切断したときの断面図を示すものである。 本発明の一実施態様に係る太陽電池バックシートを有する太陽電池モジュールを、太陽電池素子を含みかつ受光面と垂直な面で切断したときの断面図を示すものである。
以下、本発明の太陽電池バックシート及びこれを備えた太陽電池モジュールについて、詳細に説明する。
本発明の太陽電池バックシートは、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とし、空洞含有率が5%未満であり、かつイソシアネート化合物を含む層をA層、ポリエステル樹脂を主成分とし、かつ空洞含有率が5%以上50%以下である層をB層、アクリル樹脂を主成分とし、A層よりも無機粒子を多く含む層をC層としたときに、A層、B層、及びC層がこの順に位置することを特徴とする。このような態様とすることにより、太陽電池バックシートの、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性を向上させることができる。
本発明の太陽電池バックシートは、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とし、空洞含有率が5%未満であり、かつイソシアネート化合物を含む層をA層としたときに、A層を有することが重要である。このA層は通常、太陽電池モジュールとしたときに、封止材との接着や後述するB層をUVから保護する役割を担う層である。このような態様とすることにより、太陽電池モジュールとしたときの封止材との接着性や、太陽電池バックシート自体の耐UV性を向上させることができる。
アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とするとは、層を構成する樹脂成分全体を100質量%としたときに、層中にアクリル樹脂を50質量%より多く含むこと、層中にウレタン樹脂を50質量%より多く含むこと、又は層中にポリエステル樹脂を50質量%より多く含むことを意味する。このとき、アクリル樹脂やウレタン樹脂、ポリエステル樹脂は1種類でも複数種でもよい。
アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂は、封止材として一般的に用いられているエチレンビニルアセテート(以下、EVAということがある。)やオレフィン系樹脂との親和性が高い樹脂である。また、樹脂は一般的に長期間に亘って光に曝されると少しずつ分解されて分解物を生じる。このような分解物と封止材に用いられる上記の樹脂との反応性が高いと、封止材との接着性や封止材自体の劣化を加速させる恐れがあるが、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂の分解物はこれらの樹脂との反応性が低い。そのため、A層がアクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とすることにより、太陽電池モジュールとしたときにA層と封止材との接着性をより強固にすることができ、耐久性も向上させることができる。また、耐湿熱性、耐UV性の観点から、A層がアクリル樹脂を主成分とすることが好ましい。
アクリル樹脂とは、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらのエステル誘導体(以下、これらを総称してアクリル系モノマーということがある。)に由来する構造単位を主たる構造単位とするポリマーをいう。アクリル樹脂は、少なくとも1つのアクリル系モノマーを重合することにより得ることができる。「アクリル系モノマーに由来する構造単位を主たる構造単位とする」とは、ポリマーを構成する全構成単位を100モル%としたときに、ポリマー中にアクリル系モノマーに由来する構造単位が合計で51モル%以上100モル%以下含まれることをいう。なお、本発明の効果を損なわない限り、アクリル系モノマーは1種類であっても複数種類であってもよい。
A層におけるアクリル樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、及びエチルアクリレート等を単独で又は組み合わせて用いることができる。中でも、汎用性、コスト、及び耐UV性の観点から、メチルメタクリレート、及び/又はメチルアクリレートを用いることがより好ましい。
ウレタン樹脂とは、主鎖に連続してウレタン結合を有するポリマーをいう。ウレタン樹脂は、通常ジイソシアネートあるいはその誘導体(以下、ジイソシアネート等ということがある。)とジオールあるいはその誘導体(以下、ジオール等ということがある。)を重合反応させることによって得ることができる。
A層におけるウレタン樹脂を得るためのジオール等は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加したポリエーテル系ポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエン系ポリオールなどのポリマーポリオール等を用いることができる。A層におけるウレタン樹脂を得るためのジイソシアネート等は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えば、トリメチレンジイソシアネート(TDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、メチレンビス(4、1−フェニレン)=ジイソシアネート(MDI)、3−イソシアネートメチル−3、5、5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等のジイソシアネートや、これらジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、これらジイソシアネートの三量体であるイソシアヌレート体、これらジイソシアネートのビューレット結合体、ポリメリックジイソシアネート等を用いることができる。
A層におけるウレタン樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えばウレタンメタクリレートやポリ−εカプロラクトンポリウレタン、ポリエチレンテレフタレートポリウレタン、ポリブチレンテレフタレートポリウレタン等を用いることができる。
ポリエステル樹脂とは、主鎖にジカルボン酸単位とジオール単位がエステル結合を介して結合された構造を連続して有するポリマーの総称であり、通常1種類以上のジカルボン酸あるいはその誘導体(以下、ジカルボン酸等ということがある。)と1種類以上のジオールあるいはその誘導体(以下、ジオール等ということがある。)を重縮合反応させることによって得ることができる。ジカルボン酸単位、ジオール単位とは、重縮合によってジカルボン酸等やジオール等から除去される部分が除かれた2価の有機基を意味し、具体的には以下の一般式で表される。
ジカルボン酸単位(構造単位): −CO−R−CO−
ジオール単位(構造単位): −O−R’−O−
(ここで、R、及びR’は2価の有機基を表すものとし、RとR’は同一でも異なっていてもよい。)
なお、ポリエステル樹脂にはトリメリット酸単位やグリセリン単位など3価以上のカルボン酸あるいはアルコール並びにそれらの誘導体に由来する、3価以上のカルボン酸単位や3価以上のアルコール単位が含まれていてもよい。3価以上のカルボン酸単位、3価以上のアルコール単位とは、重縮合によって除去される部分が除かれた3価以上の有機基をいう。
ジカルボン酸等(3価以上のカルボン酸も含む。)としては、例えば、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、テトレヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、テトラクロル無水フタル酸、1、4−シクロヘキサンジカルボン酸、無水トリメリット酸、ナフタレン2、6ージカルボン酸ジメチル、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、脂肪酸等が挙げられる。
ジオール等(3価以上のアルコールも含む。)としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、3−ブチレングリコール、1、6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、3−メチルペンタンジオール、1、4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられる。
A層におけるポリエステル樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等を用いることができる。ポリエチレンテレフタレートとは、ポリエステル樹脂であって、ポリエステル樹脂を構成するジオール単位の51モル%以上100モル%以下がエチレングリコール由来であり、ジカルボン酸単位の51モル%以上100モル%以下がテレフタル酸由来であるものをいう。ポリエチレンナフタレートとは、ポリエステル樹脂であって、ポリエステル樹脂を構成するジオール単位の51モル%以上100モル%以下がエチレングリコール由来であり、ジカルボン酸単位の51モル%以上100モル%以下がナフタレン2、6ージカルボン酸ジメチル由来であるものをいう。また、ポリブチレンテレフタレートとは、ポリエステル樹脂であって、ポリエステル樹脂を構成するジオール単位の51モル%以上100モル%以下が1,4−ブタンジオール由来であり、ジカルボン酸単位の51モル%以上100モル%以下がテレフタル酸由来であるものをいう。
A層におけるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂は、後述するブロックイソシアネート化合物によって加熱圧着時に封止材を構成する樹脂との間に架橋構造を形成させる観点から、イソシアネート化合物との反応性を有する官能基を有することが好ましい。イソシアネート化合物との反応性を有する官能基(以下、反応性官能基ということがある。)としては、例えば水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基、及びシリル基等が挙げられ、架橋構造を形成するための反応様式に併せて適宜選択することができる。中でも、樹脂の分子鎖への導入が容易な点やイソシアネート化合物との反応性が良好な点から、反応性官能基は水酸基であることが好ましい。アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂に上記の反応性官能基を導入する方法としては、例えば、樹脂を製造する際に、重合反応後も反応性官能基が残るようなモノマーを共重合させる方法が挙げられる。
水酸基を導入するモノマーとしては、例えば、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール等が挙げられる。カルボキシル基を導入するモノマーとしては、例えば、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸などのカルボキシル基を有するポリオール化合物等が挙げられる。グリシジル基を導入するモノマーとしては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のグリシジル基を有する化合物等が挙げられる。アミノ基を導入するモノマーとしては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン等のトリアルキルアミン類等が挙げられる。これらのモノマーは、本発明の効果を損なわない限り、単独で用いても、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
また、A層におけるアクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂は、分子鎖同士が架橋された構造を有していてもよい。このような態様とすることにより、A層を構成する樹脂が紫外線により劣化するのを軽減することができる。分子鎖同士を架橋させる方法としては、例えば、原料にブロックイソシアネート化合物でないイソシアネート化合物を加えることにより、ウレタン結合を介した架橋構造を形成させる方法が挙げられる。ブロックイソシアネート化合物でないイソシアネート化合物は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、反応性の観点から2個以上のイソシアネート基を有することが好ましい。好適なイソシアネート化合物としては、芳香族系ポリイソシアネート、芳香脂肪族系ポリイソシアネート、脂環族系ポリイソシアネート及び脂肪族系ポリイソシアネート等が挙げられる。樹脂骨格中に紫外線域の光の吸収帯を有する芳香環を含有するイソシアネートから得られる樹脂は、紫外線照射に伴い黄変し易いことから、脂環族ポリイソシアネート及び脂肪族ポリイソシアネートを主成分とする架橋剤を用いることが好ましい。具体的には以下に示すジイソシアネート化合物を原料とする化合物である。
脂環族系ポリイソシアネートの原料となるジイソシアネートとしては、例えば1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート;IPDI)等が挙げられる。
脂肪族系ポリイソシアネートの原料となるジイソシアネートとしては、例えばトリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、等が例示される。
ポリイソシアネートの原料としては、本発明の効果を損なわない限り、これらのジイソシアネートを複数種組み合わせて用いること、ビューレット変性体、ヌレート変性体などの変性体も用いることも可能である。
本発明の太陽電池バックシートは、A層の空洞含有率が5%未満であることにより、A層自体の強度を保ちつつ、太陽電池モジュールとしたときの封止材との接着性をより強固にすることができる。A層の空洞含有率が5%を超えると、A層の表面状態が不安定となり、封止材との接着性が低下する可能性がある他、A層自体の強度も低下することがある。上記観点からA層の空洞含有率は低ければ低いほど好ましいため、その下限値は0%であってもよい。A層の空洞含有率が0%であるとは、A層が空洞を含有しないことを意味する。
A層の空洞含有率は、以下の方法により測定することができる。先ず、シート面上に任意に直線を引き、この直線を含みかつシート面に垂直な面でシートを切断する。得られた断面を顕微鏡で3,000倍に拡大して観察し、A層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合を算出する。次いで、上記直線上の任意の点を中心として右回りに15°回転させた直線をシート面上に引き、同様にA層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合を算出する。以後、最初に引いた直線との成す角度が90°に達するまで同様の測定を繰り返す。得られたA層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合のうち、最も大きな値をA層の空洞含有率とする。なお、他の層の空洞含有率についても、観察対象を測定対象の層とする以外は同様にして測定することができる。
A層の空洞含有率を上記範囲とする方法は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えば、A層を得るための樹脂組成物中の無機粒子の含有量を調節する方法や、太陽電池バックシートを製造する際の延伸倍率を調節する方法が挙げられる。より具体的には、A層を得るための樹脂組成物中の無機粒子の含有量を減らすことや、延伸倍率を小さくすることにより、A層の空洞含有率を小さくすることができる。
本発明の太陽電池バックシートのA層は、イソシアネート化合物を含むことにより、封止材とA層との接着性をより強固にすること、及びA層自体の耐熱性を向上させることができる。前述の通り、A層は封止材との接着性が要求される。また、太陽電池バックシートは、通常、太陽電池モジュール製造工程において130℃〜170℃の高温下に曝されることから、耐熱性も要求される。A層がイソシアネート化合物を含むことにより、太陽電池バックシートを含む太陽電池モジュール用の各部材を積層させて加熱圧着する際に、樹脂分子鎖における反応性を有する官能基とイソシアネート化合物の間でウレタン結合が形成される。そのため、A層中のアクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂の分子鎖間や、A層中のこれらの樹脂の分子鎖と封止材を構成する樹脂の分子鎖との間にウレタン結合による架橋構造が形成され、A層と封止材との接着性やA層自体の耐熱性が向上する。
A層におけるイソシアネート化合物は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、1種類であっても複数種類を組み合わせてもよいが、太陽電池バックシートの貯蔵安定性の観点から、少なくとも一種のブロックイソシアネート化合物を含むことが好ましい。ここで、ブロックイソシアネート化合物とは、イソシアネート化合物のイソシアネート基にブロック基が結合した構造を有する化合物をいい、例えば、前述したイソシアネート化合物にブロック基が結合した構造を有するものを好適に用いることができる。ブロックイソシアネート化合物を得るためのイソシアネート基へのブロック化剤としては、例えば、ε−カプロラクタム、フェノール、クレゾール、オキシム、及びアルコールなどが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
ブロックイソシアネート化合物は、加熱するとブロック基が脱離してイソシアネート基を生じ、架橋反応が進行するため、ブロック基の脱離に必要な温度以下では反応性が低い。そのため、A層がブロックイソシアネート化合物を含むことにより、A層の貯蔵安定性が良好となる他、封止材と加熱圧着して太陽電池モジュールとする工程でA層中のイソシアネート基を増やすことができるため、封止材とA層との接着性を向上させることもできる。
本発明の太陽電池バックシートは、ポリエステル樹脂を主成分とし、かつ空洞含有率が5%以上50%以下である層をB層としたときに、B層を有することが重要である。B層は太陽電池モジュールとしたときに、A層の裏面側に位置し、主に太陽電池素子の間を通過した光を反射させる役割を担う。そのため、B層にはシートの強度と高い光反射性能が要求される。
ポリエステル樹脂は、汎用性が高く強度にも優れるため、B層がポリエステル樹脂を主成分とすることにより太陽電池バックシートの強度を維持することができる。B層におけるポリエステル樹脂としては、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えば、前述のポリエステル樹脂を好適に用いることができる。中でも、汎用性やコストの観点から、ポリエチレンテレフタレートを用いることが好ましい。
B層の空洞含有率が5%以上50%以下であることにより、高い光反射性能を実現することができる。B層の空洞含有率が5%を下回ると、太陽電池バックシートの光反射性能が不十分となることがある。さらに、他の層との密着界面で応力が集中し、太陽電池バックシートの層間接着性が低下することもある。一方、B層の空洞含有率が50%を上回ると、空洞を起点として太陽電池バックシートが裂けることがある。光反射性能の向上とシート自体の強度維持を両立する観点から、B層の空洞含有率は5%以上40%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以上30%以下であり、さらに好ましくは15%以上30%以下である。
B層の空洞含有率を5%以上50%以下、又は上記の好ましい範囲とする方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されないが、B層を得るための樹脂組成物中の空洞核剤の量を調節する方法や、延伸倍率を調節する方法が挙げられる。より具体的には、B層を得るための樹脂組成物中の空洞核剤の量を増やすことや、延伸倍率を大きくすることにより、B層の空洞含有率を大きくすることができる。空洞核剤としては、ポリエステル樹脂と非相溶であるオレフィン系樹脂などの有機系核剤や、無機粒子やガラスビーズなどの無機系核剤が挙げられる。本発明の太陽電池バックシートにおいては、後述する製造方法によって厚み方向に傾斜を有する空洞を形成させることが容易である点から、空洞核剤としては有機系核剤を用いることが好ましい。
本発明の太陽電池バックシートは、厚み方向断面において、厚み方向と垂直な直線を直線X、A層側のB層端部と直線Xとの交点をB1点、C層側のB層端部と直線Xとの交点をB2点、B1点とB2点の中間に位置する点をB3点、B1点とB3点の中間に位置する点をB4点、直線Xと垂直かつB3を通る直線を直線Y1、直線Xと垂直かつB4を通る直線を直線Y2、直線Y1上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy1(μm)、直線Y2上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy2(μm)としたときに、Sy1/Sy2が1.1以上35以下であることが好ましく、1.5以上20以下であることがより好ましく、2.0以上14以下であることがさらに好ましい(なお、Sy1/Sy2は、空洞含有率が最も大きくなる方向と平行に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所、及び空洞含有率が最も大きくなる方向と垂直に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所から得られる値の平均値として求める。)。これらの各点、及び直線の位置関係について図1に示す。
ここで、空洞含有率が最も大きくなる方向とは、以下の方法により決定することができる。先ず、シート面上に任意に直線を引き、この直線を含みかつシート面に垂直な面でシートを切断する。得られた断面を顕微鏡で3,000倍に拡大して観察し、B層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合を算出する。次いで、上記直線上の任意の点を中心として右回りに15°回転させた直線をシート面上に引き、同様にB層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合を算出する。以後、最初に引いた直線との成す角度が90°に達するまで同様の測定を繰り返す。得られたB層全体の面積に占める空洞部分の面積の割合のうち、最も大きな値が得られたときの方向を、空洞含有率が最も大きくなる方向とする。
なお、Sy1(μm)、Sy2(μm)は、以下の方法により求めることができる。先ず、太陽電池バックシートの厚み方向断面を観察し、直線Y1及び直線Y2を引く。次いで、直線Y1上に存在する空洞、及び直線Y2上に存在する空洞を透明なフィルム上にトレースし、イメージアナライザーを用いて各直線上に存在する空洞の平均面積を求め、これらをそれぞれSy1(μm)、Sy2(μm)とする。
このような態様とすることにより、太陽電池バックシートにおけるB層は、中央部付近の空洞に比べてA層付近の空洞の大きさが小さいものとなる。そのため、中央部付近における比較的大きな空洞で鏡面反射された光がA層付近の比較的小さな空洞で拡散反射されることとなる。通常、拡散反射による反射光は鏡面反射による反射光に比べて太陽電池モジュールの発電効率向上への寄与が大きいため、このような太陽電池バックシートを用いることにより、太陽電池モジュールとしたときの出力が向上する。
B層におけるSy1/Sy2は、空洞の形状を後述する空洞核剤の種類や、空洞核剤量、分散剤量、又はB層製造時における溶融押出後のポリエステル樹脂の冷却速度によって調整することができる。例えばビカット軟化点が140℃以上のオレフィン系樹脂を有機系核剤として用いて、空洞核剤量と分散助剤量を後述する好ましい範囲内で大きくすることでより空洞が均一に微細化してB層中の空洞量が多くなり、Sy1/Sy2が小さくなる。一方で空洞核剤量と分散助剤量を後述する好ましい範囲内で小さくすることで、B層の厚み断面内における空洞面積の偏りが大きくなり、Sy1/Sy2が大きくなる。また、B層製造時における溶融押出後のポリエステル樹脂の冷却速度が早いとB層中に含有する空洞の大きさの厚み方向の傾斜は小さくなる傾向にあり、Sy1/Sy2は小さくなる。また、冷却速度が遅いとB層中に含有する空洞の大きさの厚み方向の傾斜は小さくなる傾向にあり、Sy1/Sy2が大きくなる。
本発明の太陽電池バックシートのB層に用いるポリエステルシートの製造方法の一例について、以下に説明する。
太陽電池バックシートのB層に用いるポリエステルシートの製造には、主成分のポリエステル樹脂や空洞核剤等を含む混合物を押出機内で加熱溶融し、口金から冷却したキャストドラム上に押出してシート状に加工する方法(溶融キャスト法)を使用することができる。このとき、キャストドラム温度を30以上80℃以下とすることが好ましく、より好ましくは40℃以上70℃以下、さらに好ましくは45℃以上60℃以下である。キャストドラムの温度が30℃未満の場合、溶融押出されたシート状物の冷却速度が速すぎて、厚み方向から観察したときの表面付近の空洞を小さく、中央部付近の空洞を大きくすることができず、太陽電池バックシートとしたときにSy1/Sy2が小さくなり好ましい範囲を外れる場合がある。一方でキャストドラムの温度が80℃を超えると、ポリエステル樹脂の結晶化が進行し過ぎて延伸時に破れが発生する場合がある。
続いて得られた無配向シートを70〜140℃の温度に加熱されたロール群に導き、長手方向(縦方向、すなわちシートの進行方向)に延伸し、20〜50℃の温度のロール群で冷却して一軸配向シートを得る。続いて、一軸配向シートの両端をクリップで把持しながらテンターに導き、80〜150℃の温度に加熱された雰囲気中で、長手方向に直角な方向(幅方向)に延伸して二軸配向シートとする。この際、延伸倍率は面倍率で2倍以上、30倍以下の倍率であることが好ましく、より好ましくは4倍以上25倍以下、さらに好ましくは6倍以上20倍以下である。前記の倍率で延伸されることで、本発明のシート中に適度な大きさを有する空洞を形成することができる。面倍率が2倍に満たない場合、空洞が小さくなり太陽電池モジュールとしたときの出力向上性が低下する場合がある。一方で面倍率が30倍を超えると、空洞が大きくなり過ぎて光反射性能が低下する場合がある他、製膜機械への負荷が大きくなり過ぎることもある。
さらに長手方向と幅方向の延伸倍率の差は4倍以下が好ましく、より好ましくは2倍以下、さらに好ましくは1倍以下である。前記の延伸倍率の差が4倍を超えるとB層内部の空洞の形状が一つの方向に長い形状となり、太陽電池バックシートとしたときに光の鏡面反射成分が過度に大きくなるため出力向上性が低下する場合がある。
さらに、得られた二軸配向シートに対し、延伸後にテンター内で熱固定を行う。この時の設定温度は150℃以上250℃以下が好ましく、より好ましくは170℃以上230℃以下、さらに好ましくは180℃以上220℃以下である。熱固定を150℃未満で行った場合、太陽電池バックシートの熱寸法安定性が低下し、バックシート加工時にカール等の問題が発生する恐れがある。一方で250℃を超える温度で熱固定を行った場合、シート内部の空洞核剤が流動し、太陽電池バックシートとしたときに所望の光反射性能が得られない恐れがある。なお、熱固定後の二軸配向シートは冷却された後、ロール状に巻き取られる。
空洞核剤のうち有機系核剤としては、例えば、オレフィン系樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロンMXD6、ナイロン6Tなどのポリアミド系樹脂、ポリスチレン、アクリロニトリル−スチレンコポリマー、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマーなどのスチレン系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなどのフッ素系樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどのスーパーエンプラ、あるいは本発明のポリエステルフィルムの構成するポリエステル樹脂と非相溶である異なる種類のポリエステル樹脂なども用いることができる。
オレフィン系樹脂としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、ポリメチルペンテンなどの脂肪族ポリオレフィン樹脂、シクロオレフィンポリマーやシクロオレフィンコポリマーなど環状ポリオレフィン樹脂などが挙げられ、中でもシート中に微細な空洞を形成し太陽電池バックシートとしたときの光反射性能をより高める点から、有機系核剤としてはビカット軟化点が140℃以上のオレフィン系樹脂が好ましく、180℃以上のオレフィン系樹脂がより好ましい。有機系核剤としてビカット軟化点が140℃未満のオレフィン系樹脂を用いた場合、空洞の形状が粗大化し過ぎて、太陽電池バックシートの光反射性能が低下し、出力向上性が低下する場合がある。ビカット軟化点が140℃以上のオレフィン系樹脂としては、例えばポリメチルペンテン、シクロオレフィンポリマー、及びシクロオレフィンコポリマー等、ビカット軟化点が180℃以上のオレフィン系樹脂としては、例えばシクロオレフィンポリマーやシクロオレフィンコポリマー等を用いることができる。
また、シートに含まれる有機系核剤量は、シートの全質量に対して1質量%以上30質量%以下が好ましく、より好ましくは4質量%以上15質量%以下、さらに好ましくは8質量%以上13質量%以下である。有機系核剤量がシートの全質量に対して1質量%未満の場合、シート中に十分に空洞が形成されず、太陽電池バックシートとしたときに光反射性能が低下することがある。一方、有機系核剤量がシートの全質量に対して30質量%を超える場合、空洞が粗大化し過ぎて、太陽電池バックシートとしたときに光反射性能が低下することがある。
さらに有機系核剤を用いる場合、分散助剤を同時に併用することが好ましい。分散助剤としてはポリエーテル構造や屈曲骨格構造、嵩高いシクロヘキサン骨格構造などが共重合されたポリエステル系エラストマーや非晶性ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。より分散性を向上させられる点からは分散助剤を2種以上併用する態様も好ましく用いられる。またシートに含まれる分散助剤量は、シートの全質量に対して1質量%以上10質量%以下が好ましく、より好ましくは2質量%以上8質量%以下、さらに好ましくは3質量%以上6質量%以下である。分散助剤量がシートの全質量に対して1質量%未満の場合、分散助剤としての効果が不足して十分に空洞が形成されないことがある。一方、分散助剤量が10質量%を超える場合、さらなる効果が見込めずに製造コストが増加することがある。
さらに、太陽電池バックシートとしたときの耐UV性や光反射性能を向上させる点で、シートは無機粒子を含有してもよい。無機粒子としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫化亜鉛、リン酸カルシウム、アルミナ、マイカ、雲母、タルク、クレー、及びカオリンなどが挙げられる。さらにこれらの中でもB層の主成分であるポリエステル樹脂組成物との加工が容易な観点から、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウムが好ましく、太陽電池バックシートの耐UV性を同時に高められる観点から酸化チタンがより好ましい。また酸化チタンとしては、例えばアナターゼ型酸化チタン及びルチル型酸化チタンのような結晶型の酸化チタンを好ましく用いることができる。用いられるポリエステル樹脂との屈折率の差を大きくするという観点からは、屈折率が2.7以上の酸化チタンであることが好ましく、同時に耐UV性により優れる観点から、ルチル型酸化チタンを用いることがさらに好ましい。
シートは、前記の空洞核剤や無機粒子以外にも、本発明の効果が損なわれない範囲で必要に応じて、耐熱安定剤、耐酸化安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、有機系/無機系の易滑剤、有機系/無機系の微粒子、充填剤、核剤、染料、及びカップリング剤等の添加剤を一種類以上含んでもよい。例えば、添加剤として紫外線吸収剤を選択した場合には、本発明の太陽電池バックシートの耐UV性をより高めることが可能となる。また帯電防止剤などを添加して電気絶縁性を向上させることもできる。
シートの全体の厚みは25μm以上350μm以下が好ましく、より好ましくは30μm以上300μm以下であり、さらに好ましくは50μm以上260μm以下である。シートの厚みが25μm未満の場合、これをB層とする太陽電池バックシートを用いて太陽電池モジュールを製造する際に、太陽電池バックシートにシワが入る場合がある。一方で厚みが350μmより厚いと巻取り性が悪化する場合がある。
本発明の太陽電池バックシートは、アクリル樹脂を主成分とし、A層よりも無機粒子を多く含む層をC層としたときに、C層を有することが重要である。C層は通常、太陽電池モジュールとしたときに受光面側と反対側(以下、裏側ということがある。)の最外層に位置し、紫外線から太陽電池素子や他の部材を保護する役割を担う。
アクリル樹脂は耐UV性に優れた樹脂であるため、C層がアクリル樹脂を主成分とすることにより、太陽電池バックシートの耐紫外線性を向上させることができる。C層におけるアクリル樹脂は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えばA層におけるアクリル樹脂として先に記載したもの等を好適に用いることができる。
また、一般的に無機粒子を含むことによっても耐UV性が向上するため、C層が無機粒子を含むことで太陽電池バックシートの耐UV性を向上させることができる。C層における無機粒子は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されず、例えばB層に用いるシートにおける無機粒子として先に記載したもの等を好適に用いることができる。
さらに、C層がA層よりも無機粒子を多く含むことにより、太陽電池バックシートは封止材との密着性を維持しつつ、耐UV性に優れたものとなる。ここでC層がA層よりも無機粒子を多く含むとは、C層の全成分を100質量%としたときのC層における無機粒子量(質量%)が、A層の全成分を100質量%としたときのA層における無機粒子量(質量%)よりも大きいことをいう。なお、このときA層は無機粒子を含有しなくてもよい。
A層は前述の通り太陽電池モジュールとしたときに封止材との接着を担うため、耐UV性だけでなく封止材との接着性も要求される。一方、C層は通常太陽電池モジュールとしたときに受光面と反対側の最外層に位置するため、耐UV性は求められるが封止材との接着性は求められない。耐UV性を向上させるためにA層の無機粒子の含有量を増やすと、必然的に樹脂成分の量が減少するため、A層と封止材との接着性が低下する。一方、C層については封止材との接着性が求められないため、無機粒子の含有量を増やすことができる。上記理由より、C層がA層よりも無機粒子を多く含むことで、太陽電池バックシートは封止材との密着性と耐UV性を両立したものとなる。
C層における無機粒子量は、C層がA層よりも無機粒子を多く含む限り本発明の効果を損なわない範囲で任意に定めることができるが、層を構成する全成分を100質量%としたときに、10質量%以上70質量%以下であることが好ましく、より好ましくは25質量%以上70質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以上70質量%以下である。C層の無機粒子量が10質量%以下である場合、C層の厚みムラによる外観悪化が発生しやすくなることがあり、また、70質量%以上である場合、層自体が脆くなることがある。
本発明の太陽電池バックシートは、A層、B層、及びC層がこの順に位置することが重要である。A層、B層、及びC層がこの順に位置するとは、A層とB層及び/又はA層とC層の間に他の層があるか否かにかかわらず、A層、B層、及びC層がこの順に位置することを意味する。すなわち、A層とB層及び/又はA層とC層の間に別の層が存在してもよく、A層/B層/C層のみからなる3層構成であってもよい。A層は耐UV性と封止材との接着性に優れ、B層は光反射性能に優れ、C層は耐UV性に優れるため、このような態様とすることにより、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性の全てに優れた太陽電池バックシートを得ることができる。なお、A層とB層及び/又はA層とC層の間に別の層が存在する例としては、例えば、A層とB層及び/又はA層とC層の間に無機粒子を含有する層を有する態様が挙げられる。
本発明の太陽電池バックシートの製造方法について、以下に具体例を挙げて説明する。但し、これは一実施態様を示すものであり、本発明の太陽電池バックシートの製造方法はこれに限定されない。
本発明の太陽電池バックシートは、B層に用いるポリエステルシートの片面にA層を、その反対側の面にC層を形成することによって得られる。A層及びC層の形成方法は、本発明の効果を損なわない限り、熱溶融あるいは水分散したA層形成用原料組成物及びC層形成用原料組成物をB層に塗布する手法、及びA層形成用原料やC層形成用原料を水や有機溶剤を媒体とした塗布液として、B層に用いるポリエステルシートに塗布処理する手法のいずれも用いることが可能である。中でも、A層形成用原料やC層形成用原料を有機溶剤を媒体とした塗布液として、B層に用いるポリエステルシートに塗布処理する手法を用いることが、生産性や品質安定性の面で好ましい。なお、本発明の効果を損なわない限り、A層及びC層のいずれを先に形成してもよく、また、これらの方法による塗布はB層に用いるポリエステルシートの製膜中にインラインで行うことも、得られたB層に用いるポリエステルシートにオフラインで行うことも可能である。
A層及びC層を、塗布液を塗布して設ける場合には、B層に用いるポリエステルシートに塗布液を塗布した後、加熱して乾燥させ、必要に応じて紫外線照射などで硬化させる。塗布方法としては、グラビアコート、ロールコート、ウェットコートなど公知の方法が適用できる。
なお、A層及びC層をウェットコートで形成する場合、塗布後の乾燥工程で乾燥オーブンの温度設定を150℃以上170℃以下の高温として、加熱・乾燥することで、短時間で処理を終えることができるため、生産性の観点から好ましい。A層及びC層をウェットコートにより形成する場合、塗布液の溶剤としては、例えば、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン及び水等を例示することができる。塗布液の性状としてはエマルジョン型及び溶解型など適宜選択することができる。
次に、本発明の太陽電池モジュールについて説明する。本発明の太陽電池モジュールは、本発明の太陽電池バックシートを有することを特徴とする。前述の通り、本発明の太陽電池バックシートは、耐UV性、光反射性能、及び封止材との密着性に優れるため、このような態様とすることにより太陽電池モジュールの発電性能や耐候性、耐久性を向上させることができる。なお、A層はC層よりも封止材との接着性に優れるため、C層よりも受光面側にA層が位置することが好ましい。
本発明の一実施態様に係る太陽電池バックシートを有する太陽電池モジュールを、太陽電池素子を含みかつ受光面と垂直な面で切断したときの断面図を図2に示す。図2の太陽電池モジュールは、電気を取り出すリード線(図2には示していない。)を接続した太陽電池素子15をEVA樹脂などの封止材14で封止したものの、受光面側にガラスなどの透明基板16が、受光面と反対側に太陽電池バックシート1が位置した構成を有する。
ここで、本発明の太陽電池モジュールにおいて、太陽電池バックシート1は太陽電池素子15を封止した封止材14の背面に設置され、太陽電池素子15を保護する役目を担う。ここで太陽電池バックシート1はA層が封止材14と接するように配置することが層間接着性や太陽電池の発電効率を高める点で好ましい。このような態様とすることによって、接着性と発電効率を両立した太陽電池モジュールとすることができる。
太陽電池素子15は、太陽光の光エネルギーを電気エネルギーに変換するものであり、例えば結晶シリコン系、多結晶シリコン系、微結晶シリコン系、アモルファスシリコン系、銅インジウムセレナイド系、化合物半導体系、及び色素増感系等を、目的や所望する電圧あるいは電流に応じて直列又は並列に接続して使用することができる。
透明基板16は太陽電池の最表層に位置するため、光線透過率の他に、耐候性、耐汚染性、及び機械的強度等に優れた透明材料を用いる。このような透明材料としては、例えばガラス、四フッ化エチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリ四フッ化エチレン樹脂(TFE)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、ポリ三フッ化塩化エチレン樹脂(CTFE)などのフッ素系樹脂、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、及びこれらの混合物等が挙げられる。透明基板16にガラスを用いる場合、機械的強度向上の観点から強化されているものを用いるのが好ましい。また、樹脂製の透明基板を用いる場合は、機械的強度向上の観点から、分子が一軸又は二軸に配向したシートが好ましく用いられる。このようなシートは、無配向シートを一軸又は二軸延伸することにより得ることができる。さらに、封止材14を構成するEVA等との接着性を付与するために、透明基板16の表面にコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、易接着処理等を施すことも好ましい。
封止材14は、太陽電池素子15の表面の凹凸を樹脂で被覆して固定する役割、外部環境から太陽電池素子15を保護する役割、及び電気絶縁の役割等を担う。そのため、高透明性、高耐候性、高接着性、及び高耐熱性を有する材料が使用される。その例としては、エチレン−ビニルアセテート共重合体(EVA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体(EMA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、アイオノマー樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、及びこれらの混合物などが挙げられる。
次に、本発明の太陽電池モジュールの製造方法について説明する。本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、本発明の太陽電池バックシートを含む積層体を加熱圧着して一体化する工程を有することを特徴とする。本発明の太陽電池バックシートを含む積層体とは、本発明の太陽電池バックシートを含めて太陽電池モジュールを構成する各部材を積層させたものをいう。例えば、透明基板、封止材、太陽電池素子、封止材、及び本発明の太陽電池バックシートをこの順に積層したものが挙げられる。
上記積層体を加熱圧着して一体化する方法は、本発明の効果を損なわない限り特に限定されず、例えば公知の真空ラミネーター等を用いる方法が挙げられる。真空ラミネーターを用いることにより、加熱圧着が減圧した密室内で行われるため、太陽電池モジュールとしたときに、各層間への気泡流入が軽減されて外観が向上する。加熱圧着する際の温度は、使用する部材に応じて適宜設定することができるが、130℃以上170℃以下であることが好ましい。130℃以下の場合、封止材を溶融させるのに要する時間が長くなり、生産性が悪くなることがある。さらには、本発明の太陽電池バックシートのA層中のイソシアネート化合物が、A層と封止材との接着性向上に十分なほど反応するのに時間を要するため、生産性が悪くなることもある。また、170℃以上の場合、A層が含有するイソシアネート化合物が急激に反応するため、加熱圧着前にA層内でイソシアネート化合物の反応が進み、A層と封止材との接着性が十分に向上しないことがある。
こうして得られる太陽電池モジュールは、発電性能や耐候性、耐久性に優れるため、太陽光発電システム、小型電子部品の電源など、屋外用途、屋内用途に限定されず、各種用途に好適に用いることができる。
以下、本発明について実施例を挙げて説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。
〔特性の測定方法及び評価方法〕
実施例中に示す測定や評価は次に示すような条件で行った。
(1)空洞含有率、面積等
(1−1)シート断面の観察
ミクロトームやCP(クロスセクションポリッシャ)断面加工を用いて、本発明の太陽電池バックシートを厚み方向に潰すことなく、厚み方向に対して垂直に切断、断面出しを行った。次いで、走査型電子顕微鏡(SEM)(日本電子(株)電界放射走査型電子顕微鏡“JSM−6700F”)を用いてサンプルの切断面を観察した画像を得た。
(1−2)空洞含有率
(1−1)の手法を任意で太陽電池バックシートサンプル中で異なる箇所を計5箇所選択し、各箇所において、シートの長手方向に平行な断面サンプル及び幅方向に平行な断面サンプルを得た。こうして得られた合計10個の断面サンプルについて、3,000倍で観察した画像を準備した。次いで、それぞれの空洞部分のみを透明なフィルム上にトレースし、イメージアナライザー(ニレコ株式会社製:“ルーゼックス”(登録商標)IID)を用いて測定した空洞面積と、観察画像内の全体のB層断面積との比を算出し、10サンプルの平均値をB層全体の空洞含有率とした。A層の空洞含有率についても、観察対象を変更した以外は同様の方法により測定した。なお、測定対象を長手方向に平行な断面サンプルと幅方向に平行な断面サンプルとしたのは、太陽電池バックシートの製造プロセス(延伸倍率)から、長手方向又は幅方向のいずれかが、空洞含有率が最も大きくなる方向と予測されるためである。
(1−3)直線Y1、直線Y2上の空洞の面積、及びその比(Sy1、Sy2、及びSy1/Sy2)
(1−2)と同様に作製した計10個の断面サンプルについて、B層の厚み方向全体が観察できる最大の倍率で観察した画像を準備した。次いで、それぞれの画像について厚み方向に垂直な直線(直線X)を引き、A層側のB層端部と直線Xとの交点(B1点)、C層側のB層端部と直線Xとの交点(B2点)、B1点とB2点の中間に位置する点(B3点)、及びB1点とB3点の中間に位置する点(B4点)を定めた。さらに、直線Xと垂直かつB3を通る直線及び直線Xと垂直かつB4を通る直線を引き、これらをそれぞれ直線Y1、を直線Y2とした。その後、直線Y1上に存在する空洞、及び直線Y2上に存在する空洞を透明なフィルム上にトレースし、イメージアナライザーを用いて各直線上に存在する空洞の平均面積を求めた。これらの面積値をSy1、Sy2とし、Sy1/Sy2を算出した。なお、直線Y1上の空洞が20個以下の場合は全ての空洞をトレースし、20個を超える場合は空洞の重心がB3点に近い順に20個の空洞を選択してトレースした。直線Y2上の空洞についても、B3点をB4点とした以外は同様とした。
(2)耐UV性(紫外線処理試験時の色調変化)
(2−1)色調(b値)
JIS−Z−8722(2000)に基づき、分光式色差計SE−2000(日本電色工業(株)製、光源 ハロゲンランプ 12V4A、0°〜−45°後分光方式)を用いて反射法により太陽電池バックシートの色調(b値)をn=3で測定し、その平均値として求めた。
(2−2)耐UV性
本発明の太陽電池バックシートのA層側に、アイスーパー紫外線テスターS−W151(岩崎電気(株)製)にて、温度60℃、相対湿度60%、照度100mW/cm(光源:メタルハライドランプ、波長範囲:295〜450nm、ピーク波長:365nm)の条件下で光を48時間照射した前後の色調(b値)を前記(2−1)項に従い測定し、次の(α)式より紫外線照射後の色調変化(Δb)を算出した。
紫外線照射後の色調変化(Δb)=b1−b0 (α)
b0:紫外線照射前の色調(b値)
b1:紫外線照射後の色調(b値)
得られた紫外線処理試験前後の色調変化(Δb)から、耐UV性を以下のように判定した。耐UV性はA〜Dが良好であり、その中で最もAが優れている。
A:紫外線照射処理試験前後の色調変化(Δb)が3未満の場合
B:紫外線照射処理試験前後の色調変化(Δb)が3以上6未満の場合
C:紫外線照射処理試験前後の色調変化(Δb)が6以上10未満の場合
D:紫外線照射処理試験前後の色調変化(Δb)が10以上20未満の場合
E:紫外線照射処理試験前後の色調変化(Δb)が20以上の場合
(3)太陽電池特性評価
(3−1)太陽電池モジュールの出力向上性
多結晶シリコン型太陽電池素子(ジンテック社製 G156M3)の表面と裏面の銀電極部分に、フラックス(HOZAN社製 H722)をディスペンサーで塗布し、表面と裏面の銀電極の上に、155mmの長さに切断した配線材(日立電線社製 銅箔SSA−SPS 0.2×1.5(20))を、表面側の太陽電池素子の片端から10mm離れたところが配線材の端に、そして裏面側は表面側と対称になるように乗せ、半田ごてを用いて、太陽電池素子の裏面側から半田ごてを接触させて表面と裏面を同時に半田溶着し、1セルストリングスを作製した。次に、作製した1セルストリングスの太陽電池素子から飛び出している前記の配線材の長手方向と、180mmに切断した取り出し電極(日立電線社製 銅箔A−SPS0.23×6.0)の長手方向が垂直になるよう置き、前記の配線材と取り出し電極が重なる部分に前記のフラックスを塗布して半田溶着を行い、取り出し電極付きストリングスを作製した。この時点において、JIS C8914:2005の基準状態に準じて短絡電流の測定を実施し、セル単体の発電性能とした。
次に、透明基板として190mm×190mmのガラス(旭硝子社製 太陽電池用3.2mm厚白板熱処理ガラス)と、表側封止材として190mm×190mmのエチレンビニルアセテート(サンビック社製 封止材0.5mm厚)と、セル単体の発電性能評価を実施した取り出し電極付きストリングスと、裏側封止材として190mm×190mmのエチレンビニルアセテート(サンビック社製 封止材0.5mm厚)と、190mm×190mmに裁断した本発明の太陽電池バックシートの順に重ねて固定し、該透明基板を真空ラミネーターの熱板と接触するようにセットし、熱板温度145℃、真空引き4分、プレス1分及び保持時間10分の条件で、真空ラミネートを行い評価用の太陽電池モジュールを作製した。得られた太陽電池モジュールについて、JIS C8914:2005の基準状態に準じて測定した短絡電流の測定を実施し、得られた値を太陽電池モジュールの発電性能とした。このとき、取り出し電極付きストリングスは透明基板側が太陽電池素子表面側になるようにセットした。なお、太陽電池バックシートのA層を発電セル側に向けるように設置した。
このようにして得られたセル単体の発電性能と太陽電池モジュールの発電性能から、次の(β)式に従い、モジュール化による発電向上率を算出した。
モジュール化による発電向上率(%)=(太陽電池モジュールの発電性能/セル単体の発電性能−1)×100(%) (β)
得られた発電向上率から、出力向上性を以下のように判定した。太陽電池の出力向上性はA〜Cが良好であり、その中でもAが最も優れている。
A:発電向上率が8.0%以上の場合
B:発電向上率が7.5%以上、8.0%未満の場合
C:発電向上率が7.0%以上、7.5%未満の場合
E:発電向上率が7.0%未満の場合
(3−2)太陽電池モジュールの接着性評価
(3−1)項で作製した太陽電池モジュールを10個準備し、85℃85%RHに調整した恒温恒湿槽(エスペック(株)製)で4,000hr処理した後、ラミネートした太陽電池バックシートに剥離が発生していないかを目視で確認を行った。太陽電池モジュールの接着性は10個の太陽電池モジュールのうち、剥離の観察されたものが何個あるかについて確認し、以下のように判定を行った。太陽電池モジュールの接着性はA〜Cが良好であり、その中でもAが最も優れている。
A:全ての太陽電池モジュールで剥離が発生しなかった場合
B:1〜3個の太陽電池モジュールで剥離が発生した場合
C:4〜7個の太陽電池モジュールで剥離が発生した場合
E:8個以上の太陽電池モジュールで剥離が発生した場合
(B層に用いるポリエステル系樹脂原料)
1.PET樹脂A(PET−a)
テレフタル酸ジメチル100質量部、エチレングリコール57.5質量部、酢酸マンガン4水和物0.03質量部、三酸化アンチモン0.03質量部を150℃、窒素雰囲気下で溶融した。この溶融物を撹拌しながら230℃まで3時間かけて昇温し、メタノールを留出させ、エステル交換反応を終了した。エステル交換反応終了後、リン酸0.005質量部とリン酸二水素ナトリウム2水和物0.021質量部をエチレングリコール0.5質量部に溶解したエチレングリコール溶液(pH5.0)を添加した。このときのポリエステル組成物の固有粘度は0.2未満であった。この後、重合反応を最終到達温度285℃、真空度0.1Torrで行い、固有粘度0.52、末端カルボキシル基量が15当量/トンのポリエチレンテレフタレートを得た。得られたポリエチレンテレフタレートを160℃で6時間乾燥、結晶化させた。その後、220℃、真空度0.3Torr、8時間の固相重合を行い、固有粘度0.82、末端カルボキシル基量が10当量/トンのポリエチレンテレフタレート(PET−a)を得た。得られたポリエチレンテレフタレート組成物のガラス転移温度は82℃、融点は255℃であった。
2.空洞核剤マスターペレットA
上記1.項によって得られたPET樹脂A(PET−a)と、ポリプラスチックス株式会社製シクロオレフィンコポリマー(COC)“TOPAS”(登録商標)6018(ビカット軟化点=188℃)と、東レデュポン株式会社製ポリエステル系エラストマー(TPE)“ハイトレル”(登録商標)7247とを、質量比42:40:18で、ベントした290℃の押出機内で溶融混練し、空洞核剤マスターペレットAを作製した。
3.空洞核剤マスターペレットB
上記1.項によって得られたPET樹脂A(PET−a)と、三井化学株式会社製ポリメチルペンテン(PMP)“TPX”(登録商標)DX820(ビカット軟化点=172℃)40質量部と、東レデュポン株式会社製ポリエステル系エラストマー(TPE)“ハイトレル”(登録商標)7247とを、質量比42:40:18で、ベントした290℃の押出機内で溶融混練し、空洞核剤マスターペレットBを作製した。
4.空洞核剤マスターペレットC
上記1.項によって得られたPET樹脂A(PET−a)56質量部と、三井化学株式会社製ポリプロピレン(PP)“ノーブレン”(登録商標)FLX80E4(ビカット軟化点=135℃)と、三洋化成工業株式会社製酸変性ポリプロピレン(酸変性PP)“ユーメックス”(登録商標)PP1010とを、質量比56:40:4で、ベントした290℃の押出機内で溶融混練し、空洞核剤マスターペレットCを作製した。
5.空洞核剤マスターペレットD
上記1.項によって得られたPET樹脂A(PET−a)と、ポリプラスチックス株式会社製シクロオレフィンコポリマー(COC)“TOPAS”(登録商標)6018(ビカット軟化点=188℃)とを、質量比60:40で、ベントした290℃の押出機内で溶融混練し、空洞核剤マスターペレットDを作製した。
6.酸化チタンマスターペレット
上記1.項によって得られたPET樹脂A(PET−a)と、平均粒子径210nmのルチル型酸化チタン粒子(TiO)とを、質量比50:50で、ベントした290℃の押出機内で溶融混練し、酸化チタンマスターペレットを作製した。
(A層に用いられるコーティング剤)
7.アクリルコート用塗料(塗料a)
冷却管、撹拌装置、温度計、及び窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、メチルメタクリレート18質量部、n−ブチルメタクリレート80質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート2質量部、トルエン100質量部を仕込み、窒素雰囲気下で撹拌しながら100℃まで昇温した。次いで、アゾイソブチロニトリルを0.15質量部加えて2時間重合反応を行った。続いて、アゾビスイソブチロニトリルを0.15質量部加えて2時間重合反応を行った。続いて、アゾイソブチロニトリルを0.07質量部加えてさらに2時間重合反応を行い、さらに0.07質量部のアゾビスイソブチロニトリルを加えてさらに2時間重合反応を行うことにより、メタクリル系共重合体溶液を得た。これに東亞合成株式会社製イソシアヌル酸Eo変性トリアクリレート“アロニックス”(登録商標)M−315を5質量部、及び3,5−ジメチルピラゾールでイソシアネート基がブロックされたヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体9.5質量部を、酢酸エチルで75質量%に希釈してポリイソシアネート化合物溶液9.5質量部を配合してアクリルポリマー溶液を得た。この溶液に平均粒径100nmの酸化チタン顔料を樹脂固形分に対する質量比率が15質量%となるように配合し、さらに酢酸エチル及びメチルイソブチルケトン(質量比:1対1)を混合希釈溶剤として追加して全固形分質量が溶液の50質量%となるように濃度調整して、酸化チタン含有アクリルポリマー溶液を得た。次に、上記の酸化チタン含有アクリルポリマー溶液100質量部に対して、ポリイソシアネート硬化剤として住化バイエルウレタン社製ヘキサメチレンポリイソシアネート(HDI)含有硬化剤溶液“N−3200”を1質量部配合した後、メチルイソブチルケトンを追加配合して、A層形成用原料組成物を得、これを塗料aとした。
8.アクリルコート用塗料(塗料c)
上記塗料aの処方において、アクリルポリマー溶液を得るときに、平均粒径100nmの酸化チタン顔料を、樹脂固形分に対する質量比率が30質量%となるように配合したことを除き、同様の方法で塗料cを調合した。
9.ウレタンコート用塗料(塗料d)
ウレタン樹脂としてDIC株式会社製ポリエーテルウレタン樹脂塗料“ハイドラン”(登録商標)HW−163を用い、これに東亞合成株式会社製イソシアヌル酸Eo変性トリアクリレート“アロニックス”(登録商標)M−315を5質量部、及び3,5−ジメチルピラゾールでイソシアネート基がブロックされたヘキサメチレンジイソシアネート体10質量部を、酢酸エチルで75質量%に希釈して、ポリイソシアネート化合物10質量部を配合してウレタンポリマー溶液を得た。この溶液に平均粒径100nmの酸化チタン顔料を樹脂固形分に対する質量比率が30質量%となるように配合し、さらに酢酸エチル及びメチルイソブチルケトンを混合希釈溶剤として追加して全固形分質量が溶液の50質量%となるように濃度調整して、酸化チタン含有ウレタンポリマーを得た。次に、上記酸化チタン含有ウレタンポリマー溶液100質量部に対して、ポリイソシアネート硬化剤として住化バイエルウレタン社製ヘキサメチレンポリイソシアネート(HDI)含有硬化剤溶液“N−3200”を1質量部配合した後、メチルイソブチルケトンを追加配合して、A層形成用原料組成物を得、これを塗料dとした。
10.ポリエステルコート用塗料(塗料e)
ポリエステル樹脂としてDIC株式会社製ポリエステルポリウレタン樹脂塗料“ハイドラン”(登録商標)AP−201を用い、これに東亞合成株式会社製イソシアヌル酸Eo変性トリアクリレート“アロニックス”(登録商標)M−315を5質量部、及び3,5−ジメチルピラゾールでイソシアネート基がブロックされたヘキサメチレンジイソシアネート体11質量部を、酢酸エチルで75質量%に希釈してポリイソシアネート化合物11質量部を配合してポリエステルポリマー溶液を得た。この溶液に平均粒径100nmの酸化チタン顔料を樹脂固形分に対する質量比率が30質量%となるように配合し、さらに酢酸エチル及びメチルイソブチルケトンを混合希釈溶剤として追加して全固形分質量が溶液の50質量%となるように濃度調整して、酸化チタン含有ポリエステルポリマー溶液100質量部対して、ポリイソシアネート硬化剤として住化バイエルウレタン社製ヘキサメチレンポリイソシアネート(HDI)含有硬化剤溶液N−3200を1.5質量部配合した後、メチルイソブチルケトンを追加配合して、A層形成用原料組成物を得、これを塗料eとした。
11.アクリルコート用塗料(塗料f)(ブロックイソシアネートなし)
上記塗料aの処方において、アクリルポリマー溶液を得るときに、3,5−ジメチルピラゾールでイソシアネート基をブロックしなかったことを除き、同様の方法で塗料fを調合した。
12.アクリルコート用塗料(塗料g)(無機粒子含有量多い)
上記塗料aの処方において、平均粒径100nmの酸化チタン顔料をアクリルポリマー溶液に配合する際、樹脂固形分に対する質量比率を75質量%としたことを除き、同様の方法で塗料gを調合した。
13.アクリルコート用塗料(塗料h)(イソシアネートなし)
上記塗料aの処方において、東亞合成株式会社製イソシアヌル酸Eo変性トリアクリレート“アロニックス”(登録商標)M−315を添加しなかったことを除き、同様の方法で塗料hを調合した。
(C層に用いられるコーティング剤)
14.アクリルコート用塗料(塗料b)
表1の主剤の欄に示す配合にて、株式会社日本触媒製の、紫外線吸収剤及び光安定化剤(HALS)がアクリルポリオール樹脂に架橋されたコーティング剤である“ハルスハイブリッドポリマー”(登録商標)UV−G301(固形分濃度:40質量%)に着色顔料及び溶剤を一括混合し、ビーズミル機を用いて分散した。その後、可塑剤を添加して、固形分濃度が51質量%である耐候・紫外線遮断性樹脂層形成用の塗料の主剤を得た。本主剤に、ヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネート樹脂である住化バイエルウレタン(株)製“デスモジュール”(登録商標)N3300(固形分濃度:100質量%)を樹脂層形成用主剤塗料との質量比が100/4の比になるように予め算出した希釈剤:酢酸n−プロピルを量りとり、15分間撹拌することにより固形分濃度20質量%(樹脂固形分濃度)の塗料bを得た。なお、上記の調整に用いた着色顔料及び可塑剤としては下記の製品を使用した。
白色顔料:テイカ(株)製酸化チタン粒子JR−709
可塑剤:DIC(株)製ポリエステル系可塑剤“ポリサイザー”(登録商標)W−220EL
Figure 2018088508
各成分の含有量(質量部)は、主剤全体を100質量部として算出した。
固形分濃度(質量%)は、主剤全体を100質量%として算出した。
15〜18.アクリルコート用塗料(塗料i〜l)
上記塗料bの処方において、白色顔料含有量をそれぞれ表1の通り変更したことを除き、同様の方法で塗料i〜lを調合した。
(実施例1)
B層を得るための原料として180℃で2時間真空乾燥したPET−aと空洞核剤マスターペレットAを質量比77.5:22.5で混合し、280℃に昇温した押出機内で溶融させてTダイから押出した。押出したシート状物を表面温度50℃のキャストドラムに静電印加法で密着させて冷却固化し、無配向シートを得た。得られた無配向シートを80℃に加熱したロール群で予熱した後、88℃に加熱したロールと25℃に調整したロール間で3倍の速度差をつけることで長手方向(縦方向)に3倍に延伸した後、25℃の温度のロール群で冷却して一軸配向シートを得た。次いで、得られた一軸延伸シートの両端をクリップで把持しながらテンター内の80℃の温度の予熱ゾーンに導き、引き続き連続的に90℃に保たれた延伸ゾーンで長手方向に直角な方向(幅方向)に3.5倍に延伸した。その後、テンター内の熱処理ゾーンにて220℃で20秒間の熱処理を施し、さらに幅方向に4%の弛緩処理を行いながら均一に徐冷し、厚みが150μmのポリエステルシートを得た。得られたポリエステルシートの一方の面に、ワイヤーバーを用いて塗料aを塗布して170℃の温度で60秒間乾燥し、乾燥後の塗膜厚みが5.0μmとなるようにA層を形成した。次に、塗料aを塗布した面と反対側の面に、ワイヤーバーを用いて塗料bを塗布して170℃の温度で60秒間乾燥し、乾燥後の塗膜厚みが5.0μmとなるようにC層を形成した。その後、40℃の温度で3日間エージングして太陽電池バックシートとした。さらに、得られた太陽電池バックシートを用いて、「(3−1)太陽電池モジュールの出力向上性」の項に記載の方法により太陽電池モジュールを得た。太陽電池バックシート及び太陽電池モジュールの評価結果を表2に示す。
(実施例2〜15、比較例1〜8)
A層やC層に用いる塗料、B層の組成、キャストドラム温度を表2、3の通りとした以外は実施例1と同様にして太陽電池バックシート及び太陽電池モジュールを得た。太陽電池バックシート及び太陽電池モジュールに評価結果を表2、3に示す。
但し、実施例14においては、B層を得るための原料に加えて、P層を得るための原料も280℃に昇温した別の押出機内で溶融させて押し出し、B層を得るための原料とP層を得るための原料とをフィードブロックにてP層/B層/P層(積層厚み比 1:13:1)となるように合流させた後、Tダイから共押出した。以後の製造プロセスは実施例1と同様とした。なお、P層を得るための原料には、180℃で2時間真空乾燥したPET−aと酸化チタンマスターペレットを質量比72:28で混合したものを用いた。
Figure 2018088508
TPEとはポリエステル系エラストマーを、PPとはポリプロピレンを、COCとはシクロオレフィンコポリマーを、TiOとはルチル型酸化チタン粒子を表し、B層及びP層の組成(質量%)は、層を構成する全成分を100質量%として算出した。P層の組成を除き、表3においても同じ。
Figure 2018088508
本発明により、耐UV性、光反射性能、及び封止材との接着性に優れた太陽電池バックシート、耐久性と発電効率に優れた太陽電池モジュール、及び太陽電池モジュールの製造方法を提供することができる。本発明の太陽電池モジュールは、太陽光発電システム、小型電子部品の電源など、屋外用途、屋内用途に限定されず各種用途に好適に用いることができる。
1:太陽電池バックシート
2:空洞
3:厚み方向
4:A層
5:B層
6:C層
7:B1点
8:B2点
9:B3点
10:B4
11:直線X
12:直線Y1
13:直線Y2
14:封止材
15:太陽電池素子
16:透明基板

Claims (8)

  1. アクリル樹脂、ウレタン樹脂、及びポリエステル樹脂のいずれかを主成分とし、空洞含有率が5%未満であり、かつイソシアネート化合物を含む層をA層、ポリエステル樹脂を主成分とし、かつ空洞含有率が5%以上50%以下である層をB層、アクリル樹脂を主成分とし、A層よりも無機粒子を多く含む層をC層としたときに、A層、B層、及びC層がこの順に位置することを特徴とする、太陽電池バックシート。
  2. 前記A層が、アクリル樹脂を主成分とすることを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池バックシート。
  3. 前記イソシアネート化合物が、少なくとも一種のブロックイソシアネート化合物を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の太陽電池バックシート。
  4. 前記C層が、層を構成する全成分を100質量%としたときに、無機粒子を10質量%以上70質量%以下含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の太陽電池バックシート。
  5. 前記太陽電池バックシートの厚み方向断面において、厚み方向と垂直な直線を直線X、前記A層側のB層端部と直線Xとの交点をB1点、前記C層側のB層端部と直線Xとの交点をB2点、B1点とB2点の中間に位置する点をB3点、B1点とB3点の中間に位置する点をB4点、直線Xと垂直かつB3を通る直線を直線Y1、直線Xと垂直かつB4を通る直線を直線Y2、直線Y1上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy1(μm)、直線Y2上に存在する空洞1個当たりの平均面積をSy2(μm)としたときに、Sy1/Sy2が1.1以上35以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の太陽電池バックシート。
    (なお、Sy1/Sy2は、空洞含有率が最も大きくなる方向と平行に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所、及び空洞含有率が最も大きくなる方向と垂直に前記太陽電池バックシートを切断したときの厚み方向断面における任意の5箇所から得られる値の平均値として求める。)
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池バックシートを有することを特徴とする、太陽電池モジュール。
  7. 前記C層よりも受光面側に前記A層が位置することを特徴とする、請求項6に記載の太陽電池モジュール。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の太陽電池バックシートを含む積層体を加熱圧着して一体化する工程を有することを特徴とする、太陽電池モジュールの製造方法。
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