JP2018087158A - 猫用飲水促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】猫の飲水を促進する手段の提供。【解決手段】グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種と、ナトリウムとを含有し、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である、猫用飲水促進剤。【選択図】なし

Description

本発明は、猫用飲水促進剤に関する。
猫は、もともと乾燥地帯で進化してきたことから、腎臓で尿を高度に濃縮する能力を有し、元来飲水量が少ない動物である。そのため、猫は、膀胱炎等の尿路感染症、尿路結石、尿道閉塞等の泌尿器症候群、さらには腎不全などの腎・泌尿器系疾患を起こし易い。さらに、近年のドライタイプのフードの普及により、猫の水分摂取量の不足の傾向は一層高まっている。水分摂取の不足は、若齢での泌尿器系疾患、および中高齢での腎疾患を引き起こすリスクを高め、生活の質(QOL)の低下をもたらす。
ネコの飲水量を増加させることができれば、排尿量を増やし、結果、腎・泌尿器系疾患のリスクを低減させることができる。特許文献1には、肝臓消化物を含む水溶液又は水懸濁液を経口で与えることによって、コンパニオン動物の水分摂取量及び尿の生成量を増加させ、又は下部尿路障害を予防することが記載されている。特許文献2には、ゲル化剤とおいしさ増強剤と水とを含む水性ゲルを猫または犬に与えることによって、総水消費を増加、又は下部尿路障害を予防することが記載されている。しかし、特許文献1や特許文献2のような動物由来の材料は臭いが強いことが多く、室内で猫を飼育する場合には、その臭いが室内に拡がって人に不快な思いをさせることがある。
一方、非特許文献1には、食餌からのナトリウム摂取を増やすことによって、猫の飲水量及び尿量を増加させることができることが記載されている。特許文献3には、内部に比べて表面部分の食塩濃度を高くした固形状ペットフードを与えることによってペット類の飲水量を増加させることが記載されている。特許文献4には、ピロリン酸ナトリウムなどのピロリン酸塩を含む風味付き飲料水組成物を用いて動物による水の消費量を増加させる方法が記載されている。
特表2007−514412号公報 特表2004−523226号公報 特開平06−070695号公報 特表2016−503296号公報
J. Nutr., 2004, 134:2128S-2129S
非特許文献1や特許文献3のように食塩の添加によって飲水促進を図る場合、十分な飲水量を確保できるように食塩濃度を上げると、猫にナトリウムの過剰摂取をもたらすおそれがある。また、特許文献4のようにリン化合物によって飲水促進を図ると、リンの摂取量が増えることにより結石等の原因となる恐れがある。本発明は、猫の飲水量を増加させることができ、かつ猫の体に及ぼす負担が少ない猫用飲水促進剤に関する。
本発明者らは、猫の飲用水にグアニル酸ナトリウム塩及びイノシン酸ナトリウム塩からなる群より選択される少なくとも1種を、非リン系化合物のナトリウム塩と組み合わせて添加することにより、猫によるナトリウム摂取、および結石の原因となりうるリンの過剰な摂取を抑えつつ、猫の飲水を促進することができることを見出した。
したがって、本発明は、グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種とナトリウムとを含有し、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である、猫用飲水促進剤を提供する。
また本発明は、グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上であり、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である水性組成物である、猫用飲水促進用組成物を提供する。
また本発明は、グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上であり、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である水性組成物を、猫に与えることを含む、猫の飲水促進方法を提供する。
さらに本発明は、グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上であり、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である水性組成物を、猫に与えることを含む、猫の腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制方法を提供する。
本発明によれば、猫の飲水を促進させることによって、その水分摂取量及び尿量を増加させることができる。また本発明では、飲水促進のために多量の食塩やリン系化合物の投与は必要としないので、猫によるナトリウム、および結石の原因となるリンの過剰摂取を抑制することができる。
本発明者らは、後述する参考例1及び2に示すとおり、グアニル酸及びイノシン酸のナトリウム塩が、猫の嗜好性促進成分であるアラニン、オルニチン、プロリン、システイン、リジン、タウリン、ナイアシン(Physiological Psychology, 1975, 3(4):405-410、Journal of Comparative & Physiological Psychology, 1977, 91(5):1118-1127、Petfood Industry, 2002, 12-14などを参照)や、他のうま味成分(グルタミン酸Na)、及び従来公知の飲水促進成分であるナトリウム(例えば、非特許文献1及び特許文献1参照)と比較して、顕著な猫の飲水促進効果を有することを見出した。さらに本発明者らは、グアニル酸及びイノシン酸の塩を非リン系のナトリウム塩と組み合わせて使用することによって、グアニル酸及びイノシン酸の塩のみの場合と比べて、より少ない量のグアニル酸、イノシン酸及びナトリウムを用いて猫の飲水を促進することができること、したがって、過剰に摂取すると猫の健康に有害な影響を与え得るナトリウムや、結石の原因となるリンの摂取量を、より低減することができることを見出した。
したがって、一実施形態において、本発明は猫用飲水促進剤を提供する。本発明の猫用飲水促進剤は、グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種と、ナトリウムとを有効成分として含有する。好ましい実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤は、グアニル酸とナトリウムとを有効成分として含有する。別の好ましい実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤は、グアニル酸及びイノシン酸と、ナトリウムとを有効成分として含有する。本発明の猫用飲水促進剤に含まれるナトリウムの供給源は、非リン系化合物のナトリウム塩を含む。該ナトリウム供給源は、リン系化合物のナトリウム塩(例えば、グアニル酸のナトリウム塩又はイノシン酸のナトリウム塩)を含んでいてもよい。好ましくは、本発明の猫用飲水促進剤に含まれるナトリウムの供給源は、非リン系化合物のナトリウム塩と、グアニル酸のナトリウム塩及びイノシン酸のナトリウム塩から選択される1種以上とを含む。好ましくは、本発明の猫用飲水促進剤に含まれるナトリウムの供給源は、グアニル酸のナトリウム塩及びイノシン酸のナトリウム塩以外のリン系化合物のナトリウム塩を含まない。
グアニル酸及びイノシン酸は、核酸の1種である。本発明の猫用飲水促進剤に含まれるグアニル酸及びイノシン酸は、遊離体であってもよいが、塩の形態であってもよい。塩としては、猫用飲食料において許容される塩であればよく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などの無機塩、及びアンモニウム塩、リジン塩、アルギニン塩、ヒスチジン塩等の有機塩が挙げられる。このうち、ナトリウム塩が好ましい。グアニル酸のナトリウム塩としては、グアニル酸1ナトリウム及びグアニル酸2ナトリウムが挙げられ、このうちグアニル酸2ナトリウムが好ましい。イノシン酸のナトリウム塩としては、イノシン酸1ナトリウム及びイノシン酸2ナトリウムが挙げられ、このうちイノシン酸2ナトリウムが好ましい。
本発明の猫用飲水促進剤に含まれる非リン系化合物のナトリウム塩としては、猫用飼料において許容される塩であれば特に限定されず、例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等のアミノ酸のナトリウム塩や、塩化ナトリウムや、コハク酸塩、クエン酸塩等の有機酸のナトリウム塩、などが挙げられる。このうち、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム、及び塩化ナトリウムが好ましい。また、本発明の猫用飲水促進剤における該非リン系のナトリウム塩の含有量は、1〜90質量%であればよいが、5〜70質量%であることがナトリウムの過剰摂取の予防に加えて、嗜好性の観点から好ましい。
好ましくは、本発明の猫用飲水促進剤は、グアニル酸塩及びイノシン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有する。該グアニル酸塩及びイノシン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の好ましい例としては、グアニル酸1ナトリウム、グアニル酸2ナトリウム、イノシン酸1ナトリウム及びイノシン酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種;グアニル酸1ナトリウム及びグアニル酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種;グアニル酸2ナトリウム及びイノシン酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種;グアニル酸2ナトリウム、などが挙げられる。本発明の猫用飲水促進剤が液体である場合は、上記グアニル酸塩、イノシン酸塩及び非リン系化合物のナトリウム塩は、溶解して(イオン形態で)いてもよい。
本発明の猫用飲水促進剤において、ナトリウムの総含有量(ナトリウムイオン換算)に対する、グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量(遊離体換算)のモル比([グアニル酸+イノシン酸]/[Na])は、0.125以上であればよいが、好ましくは0.25以上であり、他方、0.5未満であればよいが、好ましくは0.375以下である。該モル比の好ましい範囲の例としては、0.125以上0.5未満、0.125以上0.375以下、0.25以上0.5未満、0.25以上0.375以下、等が挙げられる。本明細書において、猫用飲水促進剤又は組成物の「グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量」とは、グアニル酸及びイノシンの双方を含む場合にはその合計量を意味するが、いずれか一方のみを含む場合には、その単体としての含有量を意味する。
本発明の猫用飲水促進剤におけるナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比は、0.125以上であればよいが、好ましくは0.25以上であり、他方、0.5未満であればよいが、好ましくは0.375以下である。該モル比の好ましい範囲の例としては、0.125以上0.5未満、0.125以上0.375以下、0.25以上0.5未満、0.25以上0.375以下、等が挙げられる。より好ましくは、本発明の猫用飲水促進剤は、グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まない。
一実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤は、水性溶媒に添加して使用される。より詳細には、本発明の猫用飲水促進剤を該水性溶媒に添加して得られた水性組成物を猫に与え、経口摂取させ得る。本発明の猫用飲水促進剤が添加された水性組成物は、それが添加されていない水性組成物と比べて猫に対する嗜好性が高く、猫の自発的飲水行動を促進し、結果として猫の水分摂取量を増加させる。
したがって、一実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤は、好ましくは粉末、タブレット、液体、ゲルなどの形態で提供される。これらは、適時水性溶媒に所定量で添加され、猫に与えられる。本実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤に含まれ得る成分であるグアニル酸、イノシン酸及び非リン系のナトリウム塩供給源は、個別に提供されて使用時に混合されてもよく、あるいは、グアニル酸及びイノシン酸から選択される少なくとも1種と非リン系のナトリウム塩とを含む混合物、又はこれら3成分を含む混合物として提供されてもよい。上記成分又はその混合物は、各々が個別に、好ましくは粉末、タブレット、液体、ゲルなどの任意の形態をとることができる。
別の一実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤は、水性溶媒と組み合わせたキットの形態で提供される。該キットは、粉末、タブレット、液体、ゲルなどの形態の猫用飲水促進剤と、それを添加するための水性溶媒とを含む。該キットにおいて、本発明の猫用飲水促進剤に含まれ得る成分、すなわちグアニル酸、イノシン酸及び非リン系のナトリウム塩は、個別に提供されても混合物として提供されてもよく、かつ各々が個別に、粉末、タブレット、液体、ゲルなどの任意の形態をとることができる。使用者は、該キットに含まれる猫用飲水促進剤と水性溶媒とを適時混合し、猫に供与する。本発明の猫用飲水促進剤が添加される水性溶媒は、液体又はゲル状であり得るが、好ましくは液体であり、好ましくは水などの猫用飲用水である。
なお別の一実施形態においては、猫用飲水促進用組成物が提供される。該猫用飲水促進用組成物は、本発明の猫用飲水促進剤を含有する水性組成物である。本発明の猫用飲水促進用組成物は、そのまま猫に与えて経口摂取させることにより猫の飲水を促進させる。好ましくは、該猫用飲水促進用組成物は、本発明の猫用飲水促進剤が溶解した液体又はゲル状である。より好ましくは、該猫用飲水促進用組成物は、本発明の猫用飲水促進剤が溶解した猫用飲用水である。さらなる一実施形態において、本発明は、該猫用飲水促進用組成物を猫に与えることを含む、猫の飲水促進方法を提供する。
本発明の猫用飲水促進用組成物におけるグアニル酸及びイノシン酸の合計含有量(遊離体換算)は、好ましくは3.75mM以上、より好ましくは7.5mM以上であり、他方、77mM以下が好ましい。例えば、本発明の猫用飲水促進剤に含まれるグアニル酸及びイノシン酸が、グアニル酸2ナトリウムとイノシン酸2ナトリウムの等モル混合物である場合、該猫用飲水促進用組成物におけるグアニル酸及びイノシン酸の合計含有量は、好ましくは0.1質量%、より好ましくは0.2質量%である。
本発明の猫用飲水促進用組成物における、ナトリウムの総含有量(ナトリウムイオン換算)に対するグアニル酸及びイノシン酸の合計含有量(遊離体換算)のモル比は、上述した猫用飲水促進剤の場合と同様、すなわち、0.125以上であればよいが、好ましくは0.25以上であり、他方、0.5未満であればよいが、好ましくは0.375以下である。該モル比の好ましい範囲の例としては、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、0.25以上0.375以下、等が挙げられる。ただし、ナトリウム摂取を抑える観点からは、該水性組成物におけるナトリウム濃度は、154mM以下(ナトリウムイオン換算)であることが望ましい。
本発明の猫用飲水促進用組成物におけるリンの含有量は、猫の体への負担の観点から、154mM以下が好ましく、113mM以下がより好ましい。結石の防止の観点からは、該組成物におけるリン濃度はより低いことが望ましい。さらに好ましい形態においては、本発明の猫用飲水促進用組成物は上記グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まず、該組成物におけるリンの含有量は、3.75mM以上かつ77mM以下である。本発明の猫用飲水促進用組成物におけるナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比は、0.125以上であればよいが、好ましくは0.25以上であり、他方、0.5未満であればよいが、好ましくは0.375以下である。該モル比の好ましい範囲の例として、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、0.25以上0.375以下、等が挙げられる。
なお本明細書において、猫用飲水促進剤又は猫用飲水促進用組成物に関する「グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まない」とは、グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を意図的に含めない意味であって、外界からの微生物等由来のリン化合物が極微量含まれるものを排除するものではない。例えば、本発明の猫用飲水促進剤を利用者が水道水に溶解して使用するような場合には、意図しないリン化合物が含まれてしまうことがあるが、これは排除しない、という意味である。そのような場合、グアニル酸及びイノシン酸の合計量に対してモル比で1/1000未満のリン供給源を含むことは許容する。すなわち、該「グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まない」とは、グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源が、グアニル酸及びイノシン酸の合計量に対するモル比で、1/1000未満、好ましくは1/100000未満の含有量であることを意味し、より好ましくは、全く含まれないことを意味する。ここで、該リン供給源とは、有機リン化合物、無機リン化合物等、リンを含む化合物のことである。
本発明の猫用飲水促進剤組成物に含有される猫用飲水促進剤が、グアニル酸塩、イノシン酸塩、又は非リン系化合物のナトリウム塩を含有する場合、これらの塩は該組成物中に溶解している。よって、本発明の猫用飲水促進剤組成物は、グアニル酸イオンもしくはイノシン酸イオンとナトリウムイオンだけでなく、該グアニル酸塩、イノシン酸塩もしくはナトリウム塩に由来する他の成分(例えば、該グアニル酸塩もしくはイノシン酸塩に由来する金属イオン、アンモニウムイオンもしくは塩基性アミノ酸イオン、又は該非リン系のナトリウム塩に由来する上述したアミノ酸もしくは有機酸の遊離状態、もしくは塩化ナトリウム由来の塩素イオン、など)が含まれている場合も、その実施形態に含み得る。
本発明の猫用飲水促進剤及び猫用飲水促進用組成物は、上述したグアニル酸、イノシン酸、ナトリウム及びリンの含有量の範囲を維持できる限りにおいて、猫用飲用水に添加可能な他の成分、例えばアミノ酸、無機塩、有機塩、ビタミン、ミネラルなどを含んでいてもよい。
本発明の猫用飲水促進剤又はそれを含有する猫用飲水促進用組成物は、猫の飲水を促進してその水分摂取量及び尿量を増加させ、ひいては猫の腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制に貢献する。したがって、本発明の猫用飲水促進剤又は猫用飲水促進用組成物は、猫の腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制に有効である。例えば、本発明の剤又は組成物は、腎・泌尿器系疾患に罹患した経験のない猫に対して、将来に腎・泌尿器系疾患に罹患するリスクを軽減するために使用されてもよい。あるいは、本発明の剤又は組成物は、腎・泌尿器系疾患の既往歴がある猫に対して、その再発防止のために使用されてもよい。あるいは、本発明の剤又は組成物は、腎・泌尿器系疾患に罹患している又は罹患する可能性が高い猫に対して、その進行を抑制するために使用されてもよい。
本発明により予防又は進行抑制される腎・泌尿器系疾患としては、膀胱炎、尿道炎、腎盂腎炎等の尿路感染症;特発性膀胱炎;腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石及びそれらに伴う血尿、頻尿もしくは排尿時痛等、ならびに尿道閉塞、水腎症、等の泌尿器症候群;急性及び慢性腎不全等の腎臓疾患、などが挙げられる。
好ましい実施形態において、本発明の猫用飲水促進剤を含有する水性組成物(すなわち本発明の猫用飲水促進用組成物)は、猫の飲用水として提供され、自由摂取される。該組成物を飲用水として与えられた猫は、自発的飲水行動が促進され、結果的に飲水量を増加させる。本発明の猫用飲水促進剤又は猫用飲水促進用組成物は、その1日用量には特に制限はないが、好ましくは、グアニル酸及びイノシン酸の合計量(遊離体換算)で7.7mmol/体重1kg/日を上限として与えることができる。本発明の猫用飲水促進剤又は猫用飲水促進用組成物を与える猫に対しては、特に必要のない限り、別途で食餌や水分の摂取に制限を設ける必要はない。
本発明の例示的実施形態として、さらに以下の物質、製造方法、用途、方法等を本明細書に開示する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種と、ナトリウムとを含有し、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である、猫用飲水促進剤。
〔2〕好ましくはグアニル酸及びイノシン酸を含有する、〔1〕記載の猫用飲水促進剤。
〔3〕好ましくは、グアニル酸塩及びイノシン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有し、
より好ましくは、グアニル酸塩及びイノシン酸塩と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有する、
〔1〕又は〔2〕記載の猫用飲水促進剤。
〔4〕前記グアニル酸塩が、好ましくはグアニル酸のナトリウム塩であり、より好ましくはグアニル酸1ナトリウム及びグアニル酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはグアニル酸2ナトリウムであり、かつ
前記イノシン酸塩が、好ましくはイノシン酸のナトリウム塩であり、より好ましくはイノシン酸1ナトリウム及びイノシン酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはイノシン酸2ナトリウムである、
〔3〕記載の猫用飲水促進剤。
〔5〕前記非リン系化合物のナトリウム塩が、
好ましくは、アミノ酸のナトリウム塩、塩化ナトリウム、コハク酸ナトリウム塩及びクエン酸ナトリウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である、
〔3〕又は〔4〕記載の猫用飲水促進剤。
〔6〕ナトリウムの総含有量に対するグアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が、
好ましくは0.125以上、より好ましくは0.25以上であって、かつ好ましくは0.5未満、より好ましくは0.375以下であるか、又は
好ましくは、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、もしくは0.25以上0.375以下である、
〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔7〕前記非リン系のナトリウム供給源の含有量が、好ましくは1〜90質量%、より好ましくは5〜70質量%である〔1〕〜〔6〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔8〕好ましくは、ナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が、以下のとおり:
好ましくは0.125以上、より好ましくは0.25以上であって、かつ好ましくは0.5未満、より好ましくは0.375以下であるか、又は
好ましくは、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、もしくは0.25以上0.375以下であるか、
であるか、あるいは、
好ましくは、前記グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まない、
〔1〕〜〔7〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔9〕好ましくは水性組成物の形態で使用され、
該水性組成物は、好ましくは前記猫用飲水促進剤と水性溶媒とを含有し、より好ましくは前記猫用飲水促進剤と水とを含有する、
〔1〕〜〔8〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔10〕前記水性組成物中での前記グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が、好ましくは3.75mM以上、より好ましくは7.5mM以上となる量で使用される、〔9〕記載の猫用飲水促進剤。
〔11〕好ましくは、前記水性組成物でのナトリウムの総含有量が154mM以下となる量で使用される、〔9〕又は〔10〕記載の猫用飲水促進剤。
〔12〕好ましくは、前記水性組成物中でのリンの総含有量が154mM以下となる量で使用される、〔9〕〜〔11〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔13〕好ましくは腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制のために使用される、〔1〕〜〔12〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進剤。
〔14〕グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上であり、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である水性組成物である、
猫用飲水促進用組成物。
〔15〕好ましくはグアニル酸及びイノシン酸を含有する、〔14〕記載の猫用飲水促進用組成物。
〔16〕好ましくは、グアニル酸塩及びイノシン酸塩からなる群より選択される少なくとも1種と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有し、
より好ましくは、グアニル酸塩及びイノシン酸塩と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有する、〔14〕又は〔15〕記載の猫用飲水促進用組成物。
〔17〕前記グアニル酸塩が、好ましくはグアニル酸のナトリウム塩であり、より好ましくはグアニル酸1ナトリウム及びグアニル酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはグアニル酸2ナトリウムであり、かつ
前記イノシン酸塩が、好ましくはイノシン酸のナトリウム塩であり、より好ましくはイノシン酸1ナトリウム及びイノシン酸2ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種であり、さらに好ましくはイノシン酸2ナトリウムである、
〔16〕記載の猫用飲水促進用組成物。
〔18〕前記非リン系化合物のナトリウム塩が、
好ましくは、アミノ酸のナトリウム塩、塩化ナトリウム、コハク酸ナトリウム塩及びクエン酸ナトリウム塩からなる群より選択される少なくとも1種であり、
より好ましくは、グルタミン酸ナトリウム、アスパラギン酸ナトリウム及び塩化ナトリウムからなる群より選択される少なくとも1種である、
〔16〕又は〔17〕記載の猫用飲水促進用組成物。
〔19〕好ましくは、ナトリウムの総含有量に対するグアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が、
好ましくは0.125以上、より好ましくは0.25以上であって、かつ好ましくは0.5未満、より好ましくは0.375以下であるか、又は
好ましくは、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、もしくは0.25以上0.375以下である、
〔14〕〜〔18〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔20〕好ましくは、ナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が、以下のとおり:
好ましくは0.125以上、より好ましくは0.25以上であって、かつ好ましくは0.5未満、より好ましくは0.375以下であるか、又は
好ましくは、0.125以上0.5未満、0.25以上0.5未満、0.125以上0.375以下、もしくは0.25以上0.375以下であるか、
であるか、あるいは、
好ましくは、グアニル酸及びイノシン酸以外のリン供給源を含まない、
〔14〕〜〔19〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔21〕好ましくは、グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が7.5mM以上である、〔14〕〜〔20〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔22〕好ましくは、ナトリウムの総含有量が154mM以下である、〔14〕〜〔21〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔23〕好ましくは、リンの総含有量が154mM以下である、〔14〕〜〔22〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔24〕好ましくは猫用飲用水である、〔14〕〜〔23〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔25〕好ましくは腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制のために使用される、〔14〕〜〔24〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物。
〔26〕〔14〕〜〔25〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物を猫に与えることを含む、猫の飲水促進方法。
〔27〕〔14〕〜〔25〕のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物を猫に与えることを含む、猫の腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制方法。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。
参考例1
同じ形状の飲水口を2ヶ所設置したケージで猫(交雑種、2〜6歳、雌雄、n=5)を飼育した。飲水口はケージ前面の同じ高さに一定の間隔をおいて設置した。同じ形状の飲水ボトルを2個用意し、一方のボトルには水、もう一方には試験物質を添加した水(試験液)を同量入れ、各飲水口に接続した。試験物質としては、猫の嗜好性促進成分であるアラニン、オルニチン、プロリン、システイン、リジン、タウリン及びナイアシン(Physiological Psychology, 1975, 3(4):405-410、Journal of Comparative & Physiological Psychology, 1977, 91(5):1118-1127、Petfood Industry, 2002, 12-14などを参照)、ならびにイノシン酸2ナトリウムとグアニル酸2ナトリウムとの等モル混合物(以下、I+G)を用いた。24時間飼育(1回目)後、場所による偏りの影響を排除するために飲水口とボトルの位置を入れ替え、さらに24時間飼育(2回目)した。飼育中、他からの飲水は不可とし、食餌は市販のドライタイプの成猫用総合栄養食(ヒルズ・コルゲート社製、サイエンス・ダイエット キャット アダルト)を、体重を維持する量で1日1回、定時に与えた。次いで、ボトルに残った水の重量から飲水量を算出した。水及び試験液それぞれについて、上記2回分の飲水量を平均した数値を各個体の水及び試験液の飲水量とし、個体間の平均値(n=5)を求めた。求めた水及び試験液の飲水量の平均値について、全飲水量の平均値に対する割合(%)を選択率としてそれぞれ求め、さらに水の飲水量に対する試験液の飲水量のP値(対応のあるt−test)を計算した。結果を表1に示す。I+G添加水は、猫の嗜好性促進成分と比べて、添加量がより低濃度であるにもかかわらずより高い確率で猫に選択され、猫の飲水量の増加をもたらした。
Figure 2018087158
参考例2
従来の報告(非特許文献1、特許文献1)を参考にして食塩水の飲水促進効果を調べた。また、グルタミン酸ナトリウム及びI+Gについても、飲水促進効果を調べた。飲水口を1か所設置したケージで猫(交雑種、1〜10歳、雌雄、n=10)を飼育した。飲水として、水もしくは試験物質を添加した水(試験液)のいずれかを飲水ボトルに入れ、飲水口に接続した。10頭の猫を5頭ずつの2群(A群、B群)に分け、A群には1日目に水のみ、2日目には試験液のみを24時間ずつ提示した。一方、B群には1日目に試験液のみ、2日目には水のみを24時間ずつ提示した。飼育中、他からの飲水は不可とし、食餌は市販のドライタイプの成猫用総合栄養食(ヒルズ・コルゲート社製、サイエンス・ダイエット キャット アダルト)を、体重を維持する量で1日1回、定時に与えた。飼育後、残った水の重量から飲水量を算出し、水および試験液それぞれの飲水量の平均値(n=10)を求めた。以上の試験をそれぞれの試験物質について行った。その結果を表2に示す。いずれの場合も猫の飲水量は増加したが、I+G添加群では、食塩水やグルタミン酸ナトリウムと比べると、半分程度のナトリウム濃度で同等以上の飲水促進効果が得られた。したがってI+Gは、飲水促進だけでなく、過剰なナトリウム摂取を防ぐことができる点でも有益である。
Figure 2018087158
参考例3
イノシン酸2ナトリウム(I)、グアニル酸2ナトリウム(G)及びI+Gについて、実施例2と同様の実験を行った(n=10)なお、本実験では10頭の猫を4群(3頭、2頭、3頭、2頭)に分け、投与順序の影響を考慮したクロスオーバー法(Williams型4×4ラテン方格法)の配置を用いた。結果を表3に示す。イノシン酸及びグアニル酸のナトリウム塩は、単独でも猫の飲水を促進する効果を示した。さらにイノシン酸塩又はI+Gと比べて、グアニル酸塩単独での効果がより顕著であった。
Figure 2018087158
試験例1
I+Gと非リン系のナトリウム供給源との混合物を添加した水を試験液として用いて、参考例2と同様の実験を行った(n=9〜10)。なお、本実験では投与順や実施日の影響を排除するため、供試猫を適宜群分けし、投与順や実施日に偏りが出ないように水および試験液の割り付けを行った。参考として、I+Gのみを添加した試験液を用いた。また、比較例1〜2として、非リン系のナトリウム供給源のみを添加した試験液を用い、比較例3として、ナトリウムに対するI+G濃度比の低い試験液を用いた。結果を表4に示す。実施例1〜5に示すように、所定の濃度比でのI+Gと非リン系のナトリウム供給源との組み合わせは、I+Gのみと比べて、同等のナトリウム濃度で、かつリンの摂取量をより低減しながら、猫の飲水をより促進した。
Figure 2018087158
参考例1〜3に示されるとおり、イノシン酸又はグアニル酸を含む試験液はネコの飲水促進効果が高かった。また、試験例1の結果より、所定の濃度比でのイノシン酸及びグアニル酸と非リン系ナトリウム供給源とを含む実施例の試験液は、イノシン酸及びグアニル酸のみを含む試験液と比べて、より低いイノシン酸及びグアニル酸濃度で、より高い猫の飲水促進効果をもたらすことが分かった。また、これら実施例の試験液は、総リン量及び総ナトリウム量を過剰に高めなくても強い飲水促進効果があることから、猫の体に対する負担を抑えることが可能である。さらに実施例の試験液は、肝臓消化物等の動物由来の臭いが強い旨み増強剤を使用せずに猫の飲水量を増加させることができるので、室内飼育の猫に飲水させるために適している。

Claims (9)

  1. グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種と、ナトリウムとを含有し、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である、猫用飲水促進剤。
  2. グアニル酸塩及びイノシン酸塩と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有する、請求項1記載の猫用飲水促進剤。
  3. 水性組成物の形態で使用され、該水性組成物は前記猫用飲水促進剤と水とを含有する、請求項1又は2記載の猫用飲水促進剤。
  4. 前記猫用飲水促進剤が添加された猫用飲用水中での前記グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上となる量で使用される、請求項3記載の猫用飲水促進剤。
  5. グアニル酸及びイノシン酸からなる群より選択される少なくとも1種を含有し、該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量が3.75mM以上であり、ナトリウムの総含有量に対する該グアニル酸及びイノシン酸の合計含有量のモル比が0.125以上0.5未満であり、かつナトリウムの総含有量に対するリンの総含有量のモル比が0.125以上0.5未満である水性組成物である、猫用飲水促進用組成物。
  6. グアニル酸塩及びイノシン酸塩と、非リン系化合物のナトリウム塩とを含有する、請求項5記載の猫用飲水促進用組成物。
  7. 腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制のために使用される、請求項5又は6記載の猫用飲水促進用組成物。
  8. 請求項5〜7のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物を猫に与えることを含む、猫の飲水促進方法。
  9. 請求項5〜7のいずれか1項記載の猫用飲水促進用組成物を猫に与えることを含む、猫の腎・泌尿器系疾患の予防又は進行抑制方法。
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