JP2018083559A - ステアリング装置 - Google Patents

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Yuta Kimura
雄太 木村
村上 裕昭
Hiroaki Murakami
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Abstract

【課題】ラック軸の最大ストローク量を簡易的に調整できるラックアンドピニオン式のステアリング装置を提供する。【解決手段】ラックストッパ20は、略円筒形状の金属部材からなり、内周面に形成された保持部21b、第1係合溝21aを有した外筒21と、外周面に形成された係合爪22aを有した内筒22とを組み合わせて構成されている。ラックハウジング15の内側には外筒21が内嵌され、内筒22の内周側にはラック軸14を摺動自在に支持する合成樹脂製の支持部22eが装着され、ラック軸14が軸方向に移動可能に挿通されている。外筒21の右端部とラックハウジング端面15dとの間には、トーションバネ28が内筒22を内挿するように取り付けられている。トーションバネ28が外筒21の第1係合溝21aと内筒22の係合爪22aとを係合して周方向への移動を拘束することによって、ラックストッパ20の軸方向の全長を段階的に変える。【選択図】図2

Description

本発明は、ラックストッパを設けた車両用のステアリング装置に関するものである。
従来、車両用のラックアンドピニオン式のステアリング装置は、転舵輪の最大転舵角を制限するためのラックストッパを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。このステアリング装置は、ラック軸およびピニオン軸からなるステアリング機構と、ラック軸の両端に設けられたボールジョイントと、ラック軸およびピニオン軸を保持するラックハウジングとから構成されている。ラックストッパは、ラックハウジングの両端に形成された保持孔に設けられることで、ラックストッパの一端とボールジョイントの端部とが当接し、ボールジョイントのストロークエンドを規制するとともに、ラック軸を摺動支持することができる。
特開2014−136437号公報
しかしながら、上記のようなラックアンドピニオン式のステアリング装置でラック軸の最大ストローク量を変える場合には、ラックハウジングの長さを変えるか、あるいはラックストッパの軸方向長さを変える必要がある。そのため、ラック軸の最大ストローク量に応じてラックハウジングおよびラックストッパの2つの部品を製作する必要があり、管理上も煩雑になる可能性がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ラック軸の最大ストローク量を簡易的に調整できるラックアンドピニオン式のステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ラック軸とピニオン軸とからなるステアリング機構と、前記ラック軸の両端に設けられたボールジョイントと、前記ラック軸と前記ピニオン軸とを保持するラックハウジングと、略円筒形状に形成され、前記ラックハウジングの端部に配置され、前記ボールジョイントの端部と当接して前記ボールジョイントのストロークエンドを規制するラックストッパと、を備えたステアリング装置において、前記ラックストッパは、外筒と、前記外筒に内挿される内筒と、を有し、前記外筒および前記内筒の一方に軸方向に凹部と、前記凹部に対して円周方向に連通し、軸方向に複数の係合溝とが形成され、他方に前記凹部に軸方向に挿通され、前記係合溝に円周方向に挿通される凸部が形成され、前記係合溝と前記凸部とは、互いに係合して前記外筒と前記内筒とが組み付けられた状態での軸方向長さを複数段階で規定可能に構成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、ラックアンドピニオン式のステアリング装置では、ラックハウジングの端部に配置されたラックストッパは、ボールジョイントの端部に当接してストロークエンドを規制する。ラックストッパは外筒とこれに内挿される内筒とで構成され、外筒および内筒の一方に軸方向に凹部と、凹部に対して円周方向に連通し、軸方向に複数の係合溝が形成され、他方に凹部に軸方向に挿通され、係合溝に円周方向に挿通される凸部が形成される。係合溝と凸部とは、配置の組み合わせ位置を変えることができるので、ラックストッパの軸方向長さを調節することができる。これにより、ラック軸の設定されたストロークに合わせて最大ストローク量を規制することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のステアリング装置において、前記ラックストッパは、前記係合溝と前記凸部とが軸方向に係合した状態に維持すべく前記凸部を円周方向へ付勢するばね部材をさらに有することを要旨とする。
上記構成によれば、外筒と内筒とは係合溝と凸部とが軸方向に係合した状態に維持すべく凸部を円周方向に付勢するばね部材を介して組み付けられているので、係合溝と凸部とを係合した状態でばね部材の巻き込みおよび巻き戻しを行うことによって、係合溝と凸部との係合および取り外しを行うことができる。これにより、内筒が外筒内に組み付けられ、外筒と内筒とを確実に軸方向にロックすることが可能になる。
本発明によれば、ラック軸の最大ストローク量を簡易的に調整できるラックアンドピニオン式のステアリング装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の概略構成を示す模式図。 図1のラック軸端部の一部を示す概略断面図。 外筒と内筒との組み付け位置を変えた場合のラック軸端部の一部を示す概略断面図。 図2のラックストッパを軸方向から見た概略正面図。 (a)は、ラックストッパの具体的構成を示す概略図、(b)は、図2の凸部および凹部の係合を示す概略図。
以下、本発明の実施の形態に係るステアリング装置について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。なお、本実施形態では、車両のステアリングホイール3と転舵輪2との間のパワーステアリング系の一部を構成するラックアンドピニオン式のステアリング装置を例として説明する。
図1に示すように、ステアリング装置1は、電動モータ18を動力源として操舵アシストを行う電動パワーステアリング装置である。ステアリング装置1は、ステアリングホイール3に加えられる操舵トルクを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4からの操舵トルクにより転舵輪2を転舵するためのラックアンドピニオン式のステアリング機構5と、ステアリングシャフト4とステアリング機構5との間に設けられて、この間において回転を伝達する軸継手としてのインターミディエイトシャフト6とを有している。
ステアリングシャフト4は、ステアリングコラム7の内部を挿通し、ステアリングコラム7により回転自在に支持されている。ステアリングコラム7は、ブラケット8を介して車体9に支持されている。ステアリングシャフト4の一方の端部にはステアリングホイール3が連結され、ステアリングシャフト4の他方の端部にはインターミディエイトシャフト6が連結されている。インターミディエイトシャフト6は、動力伝達軸10と、動力伝達軸10の一方の端部に設けられた自在継手11と、動力伝達軸10の他方の端部に設けられた自在継手12とを有している。
ステアリング機構5は、入力軸としてのピニオン軸13と、車両の横方向(直進方向と直交する方向)に延びる転舵軸としてのラック軸14と、ピニオン軸13およびラック軸14を支持するラックハウジング15とを有している。
ラックハウジング15は、車体9に固定され、ピニオン軸13およびラック軸14を保持している。ピニオン軸13は、ラックハウジング15に回動自在に支持され、ラック軸14は、ラックストッパ20を介してラックハウジング15に、その軸方向Sに摺動自在に支持されている。ピニオン軸13のピニオンギヤ13aと、ラック軸14のラックギヤ14aとが互いに噛み合っている。
ラックハウジング15のラックハウジング端部15a,15bから、ラック軸14の軸方向Sにラック軸14のラック軸端部14bが突出している。ラック軸端部14bには、一対のボールジョイント14cが設けられている。各ボールジョイント14cには、図示しないタイロッドおよびナックルアームを介して、対応する転舵輪2が連動するように連結されている。
ステアリングホイール3が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト4およびインターミディエイトシャフト6を介してステアリング機構5に伝達される。ステアリングホイール3の回動に連動してインターミディエイトシャフト6およびピニオン軸13が回動し、これにともないラック軸14がその軸方向Sに沿って移動する。これにより、転舵輪2を転舵することができる。
ステアリング装置1は、操舵トルクに応じて操舵補助力が得られる。すなわち、ステアリング装置1は、操舵トルクを検出するトルクセンサ16と、制御部としてのECU(電子制御ユニット)17と、操舵補助用の電動モータ18と、伝動装置としての減速機19とを有している。本実施形態では、電動モータ18および減速機19は、ステアリングコラム7に設けられている。
トルクセンサ16は、ステアリングホイール3からステアリングシャフト4に作用する操舵トルクを検出する。トルク検出結果は、ECU17に与えられる。ECU17は、上述のトルク検出結果や図示しない車速センサから与えられる車速検出結果等に基づいて、電動モータ18を制御する。
ステアリングホイール3が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ16により検出され、トルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ18が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機19を介してピニオン軸13に伝達され、ステアリングホイール3の動きがステアリング機構5に伝わることで転舵輪2が転舵されるとともに、操舵が補助される。
本実施形態のステアリング機構5は、上述のピニオン軸13と、上述のラック軸14と、ラック軸14の軸方向中央部を収容し車体9に支持された上述のラックハウジング15とを有している。
ラック軸14は、長尺の棒状部材であって、ラック軸14のラック軸端部14bには、ラックギヤ14aが形成されていない。ラック軸端部14bは、例えば、断面円形等の断面丸形に形成されている。ラック軸14の中間部の外周面は、断面円弧形状をなす湾曲部と、軸方向Sに平行な平坦部とを有している。この平坦部にラックギヤ14aが形成されている。
ラックハウジング15は、円筒形状をなし、ラック軸14の軸方向Sに沿って延びている。ラックハウジング15には、ラック軸14が挿通されている。ラックハウジング15は、軸方向Sに相当する長手方向に、ラックハウジング端部15a,15bと、これらラックハウジング端部15a,15bの間に配置された中間部15cとを有している。中間部15cは、図示しない軸受を介してピニオン軸13を回動自在に支持している。ピニオン軸13は、ラックハウジング端部15aに相対的に近くなるように配置され、ラックハウジング端部15bに相対的に遠くなるように配置されている。
また、ステアリング機構5は、ラック軸14をその軸方向Sに摺動自在に支持するとともに、ボールジョイント14cの移動を規制するラックストッパ20と、ラック軸支持装置23とを有している。
ラック軸支持装置23は、ラック軸14をピニオン軸13側となる所定の付勢方向Fに付勢しながらラック軸14を軸方向Sに移動自在に支持している。ラック軸支持装置23は、ラックハウジング15の長手方向において、ラックハウジング15の中間部15cであってピニオン軸13と同じ位置に配置されている。ラック軸14の軸方向Sに直交する方向であって所定の付勢方向Fにおいて、ラック軸支持装置23とピニオン軸13とは、ラック軸14を挟んで互いに反対側に配置されている。
ラック軸支持装置23は、ラックハウジング15に設けられて保持孔24aを区画する筒部24と、保持孔24a内に移動自在に保持されてラック軸14を受ける支持部材としてのサポートヨーク25と、サポートヨーク25をピニオン軸13に向けて付勢する付勢部材としてのコイルばね26と、コイルばね26を受けるプラグ27とを有している。
次に、ラックストッパ20の詳細を図2〜図5を用いて説明する。
図2は、図1のラック軸端部14bの一部を示す概略断面図、図3は、外筒21と内筒22との組み付け位置を変えた場合のラック軸端部14bの一部を示す概略断面図、図4は、図2のラックストッパ20を軸方向右側から見た概略正面図、図5(a)は、ラックストッパ20の具体的構成を示す概略図、図5(b)は、図2の第1係合溝21aおよび係合爪22aの係合を示す概略図である。
図2に示すように、ラックストッパ20は、略円筒形状に形成された金属部材(例えば、アルミ合金等)からなる。ラックストッパ20は、大径の円筒状の外筒21と、外筒21に内挿される小径の円筒状の内筒22とを組み合わせて構成されている。
図2および図5(a)に示すように、外筒21の内周面に円周方向(以下、周方向という)に等角度間隔に4個、軸方向に等距離間隔に4個、合計16個の内径方向に突出した保持部21bを有している。複数の保持部21bは、軸方向の同一位置で周方向に一列に並んでいる。また、複数の保持部21bは、周方向の同一位置で軸方向に一列に並んでいる。軸方向に並んだ保持部21bの複数列間で外筒21の内周面に軸方向に延びる凹状の第1挿通部(凹部)21cを有し、第1挿通部21cは外筒21の内周面に周方向に等角度間隔に4個有している。さらに、周方向に並んだ保持部21bの複数列間で外筒21の内周面に周方向に延びる凹状の第1係合溝21aを有し、第1係合溝21aは外筒21の内周面に軸方向に等距離間隔に3個有している。
内筒22の外周面に周方向に等角度間隔に4個、軸方向に等距離間隔に3個、合計12個の外径方向に突出した係合爪(凸部)22aを有している。複数の係合爪22aは、軸方向の同一位置で周方向に一列に並んでいる。また、複数の係合爪22aは、周方向の同一位置で軸方向に一列に並んでいる。軸方向に並んだ係合爪22aの複数列間で内筒22の外周面に軸方向に延びる凹状の第2挿通部22gを有し、第2挿通部22gは内筒22の外周面に周方向に等角度間隔に4個有している。さらに、周方向に並んだ係合爪22aの複数列間で内筒22の外周面に周方向に延びる凹状の第2係合溝22cを有し、第2係合溝22cは内筒22の外周面に軸方向に等距離間隔に2個有している。
外筒21の保持部21bを内筒22の第2挿通部22gに対応させ、内筒22の係合爪22aを外筒21の第1挿通部21cに対応させた状態で、外筒21の保持部21bは内筒22の第2挿通部22gに軸方向に挿通され、内筒22の係合爪22aは外筒21の第1挿通部21cに軸方向に挿通される。外筒21の保持部21bを内筒22の第2係合溝22cに対応させ、内筒22の係合爪22aを外筒21の第1係合溝21aに対応させた状態で、外筒21の保持部21bは内筒22の第2係合溝22cに周方向に挿通され、内筒22の係合爪22aは外筒21の第1係合溝21aに周方向に挿通されて、保持部21bと係合爪22aとが軸方向に係合し、内筒22と外筒21とが組み付けられる。外筒21の保持部21bは、内筒22の第2係合溝22cに比べて軸方向の奥行きが若干小さい。内筒22の係合爪22aは、外筒21の第1係合溝21aに比べて軸方向の奥行きが若干小さい。
ラックハウジング端部15aの保持孔15eには外筒21が内嵌され、内筒22の挿通孔22bにはラック軸14が軸方向に移動可能に挿通されている。内筒22の挿通孔22bの内周面には、ラック軸14をその軸方向に摺動自在に支持する支持部22eが装着されている。支持部22eは摺動性に優れ弾性を有する合成樹脂材(例えば、熱可塑性ポリエステル系エラストマー、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエチレン樹脂等)により形成されている。
また、外筒21の右端部とラックハウジング15の端面15dとの間の内筒22の外周溝22fには、トーションバネ(ばね部材)28が内筒22を内挿するように取り付けられている。トーションバネ28は、コイル部28cの軸回りにトルク(ねじりモーメント)を受け、コイル部28cにかかる曲げ応力の反力を、一対の引掛け爪28a,28bを角度変位させる力として利用するねじりコイルばねである。トーションバネ28は、線材からなり、螺旋状に巻かれたコイル部28cと、コイル部28cの両端部より外径側に折れ曲がり、さらに軸方向の一側に折れ曲がった引掛け爪28a,28bを有する。コイル部28cのみ焼なましすることにより、コイル部28cは弾性変形しやすく、一対の引掛け爪28a,28bが接近する方向のばね力を有する。
複数の保持部21bと複数の係合爪22aとが互いに一対一で軸方向に係合している。一対一で軸方向に係合している複数組の保持部21bと係合爪22aとのうち、一組の保持部21bと係合爪22aとに一対の引掛け爪28a,28bが当接している。一組の保持部21bと係合爪22aとが周方向において重なる方向にトーションバネ28の付勢力が一組の保持部21bと係合爪22aとに作用する。
外筒21および内筒22が図2に示す状態で組み付けられている場合、一対の引掛け爪28a,28bを拡げた状態から閉じることによって図4および図5(b)に示すように、トーションバネ28の一方側の引掛け爪28aが外筒21の保持部21bの周方向端面21dに係合して、トーションバネ28の他方側の引掛け爪28bが内筒22の係合爪22aの周方向端面22dに係合する。そして、一対の引掛け爪28a,28bの閉じようとする付勢力が、一組の保持部21bと保持爪22aに作用する。このため、外筒21の保持部21bと内筒22の係合爪22aとが軸方向に係合した状態を維持できる。
図3に示すように、外筒21の右端部の第1係合溝21aと内筒22の左端部の係合爪22aとが係合して、ラックストッパ20は軸方向長さが図2に示す軸方向長さに対して調整距離Lだけ軸方向に延びた状態で形成されている。
トーションバネ28の外径側への巻き戻し状態(コイル径が大きくなる状態)で右端の第2係合溝22cに挿入し、トーションバネ28を内径側へ巻き付ける。図3および図5(a)に示すように、右端の第2係合溝22cにトーションバネ28が内筒22を内挿するように取り付けられている。トーションバネ28の一方側の引掛け爪28aが内筒22の係合爪22aの周方向端面22dに係合して、トーションバネ28の他方側の引掛け爪28bが外筒21の保持部21bの周方向端面21dに係合する。そして、一対の引掛け爪28a,28bの閉じようとする付勢力が、一組の保持部21bと係合爪22aとに作用する。このため、外筒21内の保持部21bと内筒22の係合爪22aとが軸方向に係合した状態を維持できる。これにより、外筒21が軸方向左側に移動することによって、ラックストッパ20の軸方向の全長を段階的(本実施形態では、3段階)に変えることができる。
図4に示すように、ラックストッパ20は、内筒22の外周面に周方向に4個の係合爪22aが等角度間隔に形成され、外筒21の内周面に周方向に内側に延びる4個の保持部21bが等角度間隔に形成されている。軸方向に並んだ保持部21bの複数列間で外筒21の内周面に第1係合溝21aが形成されている。ラックストッパ20は、内筒22の係合爪22aを外筒21の保持部21bに対応する角度位置(例えば、時計回り)に回転させることによって(図中、矢印破線で示す)、周方向に延びる第1係合溝21aに係合爪22aが係合して周方向に移動しないように拘束できる。ここで、周方向の移動は、トーションバネ28(引掛け爪28a,28b)が弾性変形して発生する一対の引掛け爪28a,28bの閉じようとする付勢力(図中、矢印で示す)によって規制される。
図5(a)に示すように、ラックストッパ20は、外筒21、内筒22およびトーションバネ28によって構成されている。トーションバネ28を内筒22の外周溝22fに取り付けた状態で、内筒22の係合爪22aが外筒21の第1係合溝21aに嵌め込まれると内筒22が外筒21に組み付けられる。
図5(b)は、図2および図4のラックストッパ20を外周面上方から見た図を示している。図5(b)に示すように、一対の引掛け爪28a,28bを拡げた状態で外筒21に内挿される内筒22の係合爪22aを軸方向(矢印実線で示す)に第1挿通部21cを移動させる。その後、第1挿通部21cに対して周方向に連通する外筒21の第1係合溝21aに内筒22の係合爪22aを係合させた位置で、内径側に巻き込む付勢力を発生させた状態(図中、矢印で示す)で一対の引掛け爪28a,28bを閉じる方向に移動させ、トーションバネ28の両引掛け爪28a,28bを保持部21bおよび係合爪22aの周方向端面21d,22dに係合させる。このとき、係合爪22aは、周方向に拘束され、軸方向に並んだ保持部21bの間に形成された第1係合溝21aに係合する。逆に、トーションバネ28を外径側に巻き戻す力を加え、一対の引掛け爪28a,28bを拡げ、係合爪22aを第1係合溝21aから外し、第1挿通部21cに挿通する係合爪22aを第1挿通部21cから外れる方向へ軸方向に移動させて、内筒22を取り外すことができる。
このように、ラックハウジング端部15a(15b)に取り付けられたラックストッパ20は、ボールジョイント14c(図2および図3参照)のストロークエンドにおいて、ボールジョイント14cの端部と当接して、ラック軸14の移動を規制している。
次に、上記のように構成された本実施形態であるステアリング装置1の作用および効果について説明する。
上記構成によれば、ラックアンドピニオン式のステアリング装置1では、ラックハウジング15の端部15a(15b)に配置されたラックストッパ20は、ボールジョイント14cの端部に当接してストロークエンドを規制する。ラックストッパ20は、外筒21とこれに内挿される内筒22とで構成され、外筒21に軸方向に第1挿通部21cと、第1挿通部21cに対して周方向に連通し、軸方向に複数の第1係合溝21aとが形成され、内筒22に第1挿通部21cに軸方向に挿通され、第1係合溝21aに周方向に挿通される複数の係合爪22aが形成されている。第1係合溝21aと係合爪22aとは、軸方向に配置の組み合わせ位置を変えることができるので、ラックストッパ20の軸方向長さを調節することができる。
また、外筒21と内筒22とは第1係合溝21aと係合爪22aとが軸方向に係合した状態に維持すべく係合爪22aを周方向に付勢するトーションバネ28を介して組み付けられている。このため、外筒21の第1係合溝21aと内筒22の係合爪22aとを係合した状態でトーションバネ28の巻き込みおよび巻き戻しを行うことによって、第1係合溝21aと係合爪22aとの係合および取り外しを行うことができる。
これにより、内筒22が外筒21内に組み付けられ、外筒21と内筒22とを確実に軸方向にロックすることが可能になるとともに、ラック軸14の設定されたストロークに合わせて最大ストローク量を規制することが可能になる。
以上のように、本実施形態によれば、ラック軸の最大ストローク量を簡易的に調整できるラックアンドピニオン式のステアリング装置を提供できる。
以上、本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、さらに他の形態で実施することも可能である。
上記実施形態では、ラックストッパ20の外筒21側に第1係合溝21aを設け、内筒22側に係合爪22aを設け、ラックストッパ20の軸方向の全長を調整する例を示したが、これに限らず、内筒22側に複数の係合溝を設けて外筒21側に複数の係合爪を設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、内筒22の内周面側に合成樹脂製の支持部22eを装着する例を示したが、これに限らず、ラックハウジング15の両端部に別途ラック軸14をその軸方向に摺動自在に支持する一対のラックブッシュを設けるようにしてもよい。
上記実施形態では、金属部材から形成されたラックストッパ20の例を示したが、これに限らず、他の部材、例えば樹脂製のラックストッパであってもよい。
上記実施形態では、ラックハウジング15に嵌合にてラックストッパ20を設置する例を示したが、これに限らず、他の方法、例えばねじ止めや、めねじおよびおねじの構成によって取り付けられる調整が可能なものであればよい。
1:ステアリング装置、2:転舵輪、3:ステアリングホイール、
4:ステアリングシャフト、5:ステアリング機構、
6:インターミディエイトシャフト、7:ステアリングコラム、8:ブラケット、
9:車体、10:動力伝達軸、11,12:自在継手、13:ピニオン軸、
13a:ピニオンギヤ、14:ラック軸、14a:ラックギヤ、14b:ラック軸端部、14c:ボールジョイント、15:ラックハウジング、
15a,15b:ラックハウジング端部、15c:中間部、15d:端面、
15e:保持孔、16:トルクセンサ、17:ECU、18:電動モータ、
19:減速機、20:ラックストッパ、21:外筒、21a:第1係合溝、
21b:保持部、21c:第1挿通部(凹部)、21d:端面、22:内筒、
22a:係合爪(凸部)、22b:挿通孔、22c:第2係合溝、22f:外周溝、
22d:端面、22e:支持部、22g:第2挿通部、23:ラック軸支持装置、
24:筒部、24a:保持孔、25:サポートヨーク、26:コイルばね、
27:プラグ、28:トーションバネ(ばね部材)、28a,28b:引掛け爪、
28c:コイル部、
F:付勢方向、S:軸方向、L:調整距離

Claims (2)

  1. ラック軸とピニオン軸とからなるステアリング機構と、
    前記ラック軸の両端に設けられたボールジョイントと、
    前記ラック軸と前記ピニオン軸とを保持するラックハウジングと、
    略円筒形状に形成され、前記ラックハウジングの端部に配置され、前記ボールジョイントの端部と当接して前記ボールジョイントのストロークエンドを規制するラックストッパと、を備えたステアリング装置において、
    前記ラックストッパは、外筒と、前記外筒に内挿される内筒と、を有し、前記外筒および前記内筒の一方に軸方向に凹部と、前記凹部に対して円周方向に連通し、軸方向に複数の係合溝とが形成され、他方に前記凹部に軸方向に挿通され、前記係合溝に円周方向に挿通される凸部が形成され、前記係合溝と前記凸部とは、互いに係合して前記外筒と前記内筒とが組み付けられた状態での軸方向長さを複数段階で規定可能に構成されていることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、
    前記ラックストッパは、前記係合溝と前記凸部とが軸方向に係合した状態に維持すべく前記凸部を円周方向へ付勢するばね部材をさらに有することを特徴とするステアリング装置。
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