JP2018083528A - ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ホイルシリンダの加圧応答性を向上できるブレーキ装置を提供すること。【解決手段】 ホイルシリンダ液路は、マスタシリンダとホイルシリンダとを接続する。遮断弁はホイルシリンダ液路にある。液圧源は、ホイルシリンダ液路における遮断弁に対しホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能である。ストロークシミュレータは、マスタシリンダに接続し、ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能である。第1シミュレータ液路は、ストロークシミュレータの背圧室と、ホイルシリンダ液路における遮断弁に対しホイルシリンダの側とを接続する。第2シミュレータ液路は背圧室と低圧部とを接続する。シミュレータアウト弁は第2シミュレータ液路にある。コントロールユニットは、ブレーキ操作部材の操作開始後、シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。【選択図】 図2
Description
本発明は、ブレーキ装置に関する。
従来、ストロークシミュレータを備えるブレーキ装置が知られている。例えば特許文献1に記載のブレーキ装置では、ストロークシミュレータの背圧室が第1液路を介してホイルシリンダに接続すると共に第2液路を介して低圧部に接続しており、第2液路にシミュレータアウト弁が設けられている。
従来のブレーキ装置では、ホイルシリンダの加圧応答性を向上する余地があった。
本発明の一実施形態のブレーキ装置は、ブレーキ操作部材の操作開始後、シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、背圧室の液圧が立ち上がると、シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
よって、ホイルシリンダの加圧応答性を向上できる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
まず、構成を説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態のブレーキ装置1(以下、単に装置1という。)は、液圧による摩擦制動力を車両の各車輪(前左輪FL、前右輪FR、後左輪RL、後右輪RR)に付与する液圧制動装置である。各車輪FL〜RRには、ブレーキ作動ユニットが設けられている。ホイルシリンダ101を含むブレーキ作動ユニットは所謂ディスク式であり、タイヤと一体に回転する回転部材であるブレーキロータ(ブレーキディスク)と、ブレーキディスクに対し所定クリアランス(隙間ないしブカ)をもって配置された摩擦部材(ブレーキパッド)を有する。ホイルシリンダ101に作用する液圧によってブレーキパッドが移動し、ブレーキディスクに接触することで制動力を発生する。装置1は2系統(プライマリP系統及びセカンダリS系統)のブレーキ配管を有する。配管形式は、例えばX配管形式である。なお、前後配管等、他の配管形式を採用してもよい。以下、P系統に対応する部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。また、各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。装置1は、ブレーキ配管を介して各ブレーキ作動ユニットに作動流体(作動液)としてのブレーキ液を供給し、ホイルシリンダ101の液圧(ブレーキ液圧)を発生させる。これにより、各車輪FL〜RRに液圧制動力を付与する。
まず、構成を説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態のブレーキ装置1(以下、単に装置1という。)は、液圧による摩擦制動力を車両の各車輪(前左輪FL、前右輪FR、後左輪RL、後右輪RR)に付与する液圧制動装置である。各車輪FL〜RRには、ブレーキ作動ユニットが設けられている。ホイルシリンダ101を含むブレーキ作動ユニットは所謂ディスク式であり、タイヤと一体に回転する回転部材であるブレーキロータ(ブレーキディスク)と、ブレーキディスクに対し所定クリアランス(隙間ないしブカ)をもって配置された摩擦部材(ブレーキパッド)を有する。ホイルシリンダ101に作用する液圧によってブレーキパッドが移動し、ブレーキディスクに接触することで制動力を発生する。装置1は2系統(プライマリP系統及びセカンダリS系統)のブレーキ配管を有する。配管形式は、例えばX配管形式である。なお、前後配管等、他の配管形式を採用してもよい。以下、P系統に対応する部材とS系統に対応する部材とを区別する場合は、それぞれの符号の末尾に添字P,Sを付す。また、各車輪FL〜RRに対応する部材には、その符号の末尾にそれぞれ添字a〜dを付して適宜区別する。装置1は、ブレーキ配管を介して各ブレーキ作動ユニットに作動流体(作動液)としてのブレーキ液を供給し、ホイルシリンダ101の液圧(ブレーキ液圧)を発生させる。これにより、各車輪FL〜RRに液圧制動力を付与する。
装置1は、第1ユニット1Aと第2ユニット1Bを有する。各車輪FL〜RRのホイルシリンダ101と第2ユニット1Bは、ホイルシリンダ配管10Wによって互いに接続される。第1ユニット1Aと第2ユニット1Bは、エンジンルーム等に設置され、複数の配管によって互いに接続される。複数の配管は、マスタシリンダ配管10M(プライマリ配管10MP、セカンダリ配管10MS)、吸入配管10R、及び背圧配管10Xを有する。ブレーキペダル100は、運転者(ドライバ)のブレーキ操作の入力を受けるブレーキ操作部材である。プッシュロッド100Aは、ブレーキペダル100に回動自在に接続される。第1ユニット1Aは、ブレーキペダル100とメカ的に接続されるブレーキ操作ユニットであり、マスタシリンダ5を有するマスタシリンダユニットである。図2では、第1ユニット1Aの(マスタシリンダ5及びストロークシミュレータ6の軸線を通る平面で切った)断面を示す。以下、マスタシリンダ5(ストロークシミュレータ6)の軸線に沿ってX軸を設け、ブレーキペダル100の踏込みに対しマスタシリンダ5のピストン51がストロークする方向を正方向とする。第1ユニット1Aは、リザーバタンク4、マスタシリンダ5、ストロークシミュレータ6、ハウジング7、及びストロークセンサ94を有する。なお、第1ユニット1Aは、車両のエンジン又は別に設けた負圧ポンプが発生する負圧を利用して運転者のブレーキ操作力を倍力する負圧ブースタを備えていない。
ハウジング7は、その内部にマスタシリンダ5やストロークシミュレータ6を収容(内蔵)する。ハウジング7のX軸負方向側の端部にはフランジ部79があり、フランジ部79はボルト790により車体側のダッシュパネルに固定される。ハウジング7の上側にはリザーバタンク4がある。リザーバタンク4は、ブレーキ液を貯留するブレーキ液源であり、大気圧に解放される低圧部である。ハウジング7の内部には、マスタシリンダ5用のシリンダ70、ストロークシミュレータ6用のシリンダ71、及び複数の液路がある。シリンダ70は、X軸方向に延びる有底円筒状であり、X軸正方向側が閉塞し、X軸負方向側が開口する。シリンダ70は、X軸正方向側に小径部701を有し、X軸負方向側に大径部702を有する。小径部701は、P,S系統毎に補給ポート705を有する。補給ポート705は小径部701の軸線周り方向に延びる環状である。シリンダ71は、X軸方向に延びる有底円筒状であり、X軸正方向側が閉塞し、X軸負方向側が開口する。シリンダ71は、X軸正方向側に小径部711を有し、X軸負方向側に大径部712を有する。小径部711は第1,第2シール溝713,714を有する。溝713,714は小径部711の軸線周り方向に延びる環状である。第1シール溝713は第2シール溝714よりもX軸正方向側にある。
複数の液路は、補給液路72、供給液路73、正圧液路74、及びブリーダー液路75(751,752)を有する。ハウジング7の内部には供給ポート76、背圧ポート77、及びブリーダーポート78(781,782)があり、これらはハウジング7の外表面に開口する。補給液路72P,72Sは、それぞれ補給ポート705P,705Sから延びて、リザーバタンク4内に仕切られた液溜まりに接続する。供給液路73P,73Sは、小径部701から延びて、それぞれ供給ポート76P,76Sに接続する。正圧液路74は、供給液路73Sから分岐して小径部711のX軸正方向端に接続する。第1ブリーダー液路751は、小径部711のX軸正方向側から延びて第1ブリーダーポート781に接続する。第2ブリーダー液路752は、大径部712のX軸正方向側から延びて第2ブリーダーポート782に接続する。供給ポート76Pには、プライマリ配管10MPの一端が接続される。供給ポート76Sには、セカンダリ配管10MSの一端が接続される。背圧ポート77には、背圧配管10Xの一端が接続される。ブリーダーポート781,782にはそれぞれブリーダーバルブ(プラグ)31,32が設置される。
マスタシリンダ5は、ホイルシリンダ101に対し作動液圧(ブレーキ液圧)を供給可能な第1の液圧源である。マスタシリンダ5は、プッシュロッド100Aを介してブレーキペダル100に接続され、運転者のブレーキペダル100に対する操作に応じて作動し、ブレーキ液圧を発生する。マスタシリンダ5は、ブレーキペダル100の操作に応じて軸方向に移動するピストン51を有する。ピストン51はシリンダ70に収容され、液圧室50を画成する。マスタシリンダ5は、タンデム型であり、ピストン51として、プッシュロッド100Aに接続されるプライマリピストン51Pと、フリーピストン型のセカンダリピストン51Sとを、直列に有する。ピストン51P,51Sは、有底円筒状であり、小径部701の内周面に沿ってX軸方向に移動可能である。ピストン51の周壁には孔510が径方向に貫通する。小径部701には、プライマリピストン51Pとセカンダリピストン51Sとの間にプライマリ室(第1室)50Pが画成され、セカンダリピストン51Sと小径部701のX軸正方向端部との間にセカンダリ室(第2室)50Sが画成される。各液圧室50P,50Sには供給液路73P,73Sがそれぞれ常時開口する。各液圧室50には、弾性部材であるスプリング52が押し縮められた状態で設置される。スプリング52は、コイルスプリングであり、ピストン51の戻しばねとして機能する。スプリング52Pは、プライマリピストン51PをX軸負方向側に常時付勢する。スプリング52Sは、セカンダリピストン51SをX軸負方向側に常時付勢する。
小径部701は、P,S系統毎に、ポート705のX軸正方向側に隣接して、シール溝を有する。シール溝は小径部701の軸線周り方向に延びる環状である。シール溝には、シール部材が設置される。シール部材は、断面形状がU字状のパッキンである。シール部材のリップ部がピストン51の外周面に摺接する。シール部材は、ポート705から液圧室50へ向うブレーキ液の流れを許可し、液圧室50からポート705へ向う流れを抑制する。両ピストン51P, 51SがX軸負方向側に最大変位した初期状態で、孔510は、シール部材(リップ部)とピストン51の外周面との接触部位よりもX軸負方向側に位置する。すなわち、孔510(に連通する液圧室50)とポート705(に連通するリザーバタンク4)とが連通する。各液圧室50P,50Sは、孔510を介してリザーバタンク4からブレーキ液を補給される。ブレーキペダル100の操作に伴い両ピストン51P, 51SがX軸正方向側に変位すると、孔510が、シール部材(リップ部)とピストン51の外周面との接触部位よりもX軸正方向側に位置する。この状態で、孔510(に連通する液圧室50)と補給ポート705(に連通するリザーバタンク4)との連通が遮断される。各液圧室50P,50Sは、ピストン51の推力により液圧(マスタシリンダ液圧)を発生する。ストロークセンサ94は、プライマリピストン51Pに設けられるマグネット940と、ハウジング7の外面に取り付けられるセンサ本体941(ホール素子等)とを有し、プライマリピストン51Pのストロークを検出する。
ストロークシミュレータ6は、運転者のブレーキ操作に伴い作動して、ブレーキペダル100に反力及びストロークを付与する。ストロークシミュレータ6は、プラグ部材60、ピストン61、第1シール部材621、第2シール部材622、第1スプリング631、第2スプリング632、第1ダンパ641、第2ダンパ642、リテーナ部材65、及びストッパ部材66を有する。プラグ部材60は大径部712の開口部を液密に閉塞する。ピストン61は、有底円筒状であり、開口部がX軸正方向側、底部がX軸負方向側に位置するよう、シリンダ71に収容される。ピストン61は、小径部711の内周面に沿ってX軸方向に移動可能である。シリンダ71の内部は、ピストン61により2室に隔てられ分離される。ピストン61のX軸正方向側(正面)と小径部711との間に正圧室(主室)601が画成される。ピストン61のX軸負方向側(背面)と大径部712(プラグ部材60)との間に背圧室(副室)602が画成される。背圧室602には背圧ポート77が常時開口する。第1,第2シール溝713,714には、Uパッキンである第1,第2シール部材621,622がそれぞれ設置される。シール部材621,622のリップ部がピストン61の外周面に摺接する。第1シール部材621は、X軸正方向側(正圧室601)からX軸負方向側(背圧室602)へ向うブレーキ液の流れを抑制する。第2シール部材622は、X軸負方向側(背圧室602)からX軸正方向側(正圧室601)へ向うブレーキ液の流れを抑制する。シール部材621,622により正圧室601と背圧室602が液密に隔てられる。なお、シール部材621,622はそれぞれ、ピストンシールでもよいし、断面形状がX字状のスクィーズパッキン(Xリング)等でもよいし、Uパッキンを2つ並べて正圧室601と背圧室602の双方へのブレーキ液の流れを抑制するようにしてもよい。
スプリング631,632、ダンパ641,642、リテーナ部材65、及びストッパ部材66は、背圧室602に収容される。スプリング631,632は、弾性部材としてのコイルスプリングであり、ピストン61を正圧室601の側(正圧室601の容積を縮小し、背圧室602の容積を拡大する方向)に常時付勢する戻しばねとして機能する。第2スプリング632の径、材料径、軸線方向寸法、及びばね係数は、それぞれ第1スプリング631よりも大きい。第1スプリング631は、ピストン61とリテーナ部材65との間に押し縮められた状態で設置される。第2スプリング632は、リテーナ部材65とプラグ部材60との間に押し縮められた状態で設置される。第1ダンパ641はゴム等の弾性部材であり、円柱状である。第2ダンパ642はゴム等の弾性部材であり、軸方向中央部がくびれた円柱状である。第1ダンパ641は、ピストン61のX軸負方向端に設置される。第2ダンパ642は、プラグ部材60に設置される。ストッパ部材66は、リテーナ部材65に対し固定される。ピストン61がX軸正方向側に最大変位した初期位置にあるとき、第1ダンパ641とストッパ部材66との間には第1のX軸方向隙間があり、第2ダンパ642とリテーナ部材65との間には第2のX軸方向隙間がある。
第2ユニット1Bは、第1ユニット1Aと各車輪FL〜RRのブレーキ作動ユニットとの間に設けられる液圧制御装置である。第2ユニット1Bは、ハウジング8、モータ200、ポンプ20、複数の電磁弁21等、複数の液圧センサ91等、及び電子制御ユニット(コントロールユニット。以下、ECUという。)90を有する。ハウジング8は、その内部にポンプ20や電磁弁21等の弁部を収容(内蔵)する。ハウジング8の内部には、ブレーキ液が流通するP系統及びS系統の回路(ブレーキ液圧回路)が、複数の液路により形成される。複数の液路は、ホイルシリンダ液路11、吸入液路12、吐出液路13、調圧液路14、減圧液路15、背圧液路16、第1シミュレータ液路17、及び第2シミュレータ液路18を有する。また、ハウジング8の内部には複数のポート80があり、これらはハウジング8の外表面に開口する。ポート80は、ハウジング8の内部の液路に連続し、この液路とハウジング8の外部の液路(配管10M等)とを接続する。複数のポート80は、マスタシリンダポート80M(プライマリポート80MP、セカンダリポート80MS)、吸入ポート80R、背圧ポート80X、及びホイルシリンダポート80Wを有する。マスタシリンダポート80Mはホイルシリンダ液路11に接続する。プライマリポート80MPにはプライマリ配管10MPの他端が接続される。セカンダリポート80MSにはセカンダリ配管10MSの他端が接続される。吸入ポート80Rは液溜め室120に接続する。吸入ポート80Rには吸入配管10Rの他端が接続される。液溜め室120は、リザーバタンク4に連通し、大気圧に解放される低圧部である。背圧ポート80Xは背圧液路16に接続する。背圧ポート80Xには背圧配管10Xの他端が接続される。ホイルシリンダポート80Wはホイルシリンダ液路11に接続する。ホイルシリンダポート80Wにはホイルシリンダ配管10Wの一端が接続される。ホイルシリンダ配管10Wの他端はホイルシリンダ101に接続される。
モータ200は、回転式の電動機であり、ポンプ20を駆動するための回転軸を備える。モータ200及びポンプ20は、ホイルシリンダ101に対し作動液圧を供給可能な第2の液圧源として機能する。モータ200は、ブラシ付きモータでもよいし、上記回転軸の回転角度ないし回転数を検出するレゾルバを備えるブラシレスモータでもよい。モータ200は、車載の電源から供給される電力により駆動される。ポンプ20は、1つのモータ200により作動する5つのプランジャポンプを有する。なお、ポンプ20はギヤポンプでもよく、その形式は特に限定されない。ポンプ20は、S系統及びP系統で共通に用いられる。電磁弁21等は、制御信号に応じて動作するアクチュエータであり、ソレノイドと弁部を有する。弁部における弁体は、電源からソレノイドへの通電に応じてストロークし、液路の開閉を切替える(液路を断接する)。電磁弁21等は、上記回路の連通状態を制御し、ブレーキ液の流通状態を調整することで、制御液圧を発生する。複数の電磁弁21等は、遮断弁21、増圧弁22、連通弁23、調圧弁24、減圧弁25、シミュレータイン弁(以下、SS IN/Vという。)27、及びシミュレータアウト弁(以下、SS OUT/Vという。)28を有する。遮断弁21、増圧弁22、及び調圧弁24は、非通電状態で開弁する常開弁である。連通弁23、減圧弁25、SS IN/V27、及びSS OUT/V28は、非通電状態で閉弁する常閉弁である。遮断弁21、増圧弁22、及び調圧弁24は、ソレノイドに供給される電流に応じて弁の開度が調整される比例制御弁である。連通弁23、減圧弁25、SS IN/V27、及びSS OUT/V28は、弁の開閉が二値的に切替え制御されるオン・オフ弁である。なお、これらの弁に比例制御弁を用いることも可能である。複数の液圧センサは、マスタシリンダ液圧センサ91、ホイルシリンダ液圧センサ92(プライマリ液圧センサ92P及びセカンダリ液圧センサ92S)、及び吐出液圧センサ93を有する。液圧センサ91等は、ポンプ20の吐出液圧やマスタシリンダ液圧を検出する。
以下、第2ユニット1Bのブレーキ液圧回路を図2に基づき説明する。ホイルシリンダ液路11Pの一端側は、プライマリポート80MPに接続する。液路11Pの他端側は、前左輪FL用の液路11aと後右輪RR用の液路11dとに分岐する。各液路11a,11dは対応するホイルシリンダポート80Wa,80Wdに接続する。ホイルシリンダ液路11Sの一端側は、セカンダリポート80MSに接続する。液路11Sの他端側は、前右輪FR用の液路11bと後左輪RL用の液路11cとに分岐する。各液路11b,11cは対応するホイルシリンダポート80Wb,80Wcに接続する。液路11の上記一端側には遮断弁21がある。各液路11a〜11dには増圧弁22がある。増圧弁22をバイパスして各液路11と並列にバイパス液路110があり、液路110にはチェック弁220がある。弁220は、ホイルシリンダポート80Wの側からマスタシリンダポート80Mの側へ向うブレーキ液の流れのみを許容する。
吸入液路12は、液溜め室120とポンプ20の吸入部とを接続する。液溜め室120は、吸入液路12上の容積室であり、ハウジング8の内部のリザーバとして機能する。吐出液路13の一端側は、ポンプ20の吐出部に接続する。吐出液路13の他端側は、P系統用の液路13PとS系統用の液路13Sとに分岐する。各液路13P,13Sは、ホイルシリンダ液路11における遮断弁21と増圧弁22との間(遮断弁21に対しホイルシリンダ101の側)に接続する。各液路13P,13Sには連通弁23がある。各液路13P,13Sは、P系統のホイルシリンダ液路11PとS系統のホイルシリンダ液路11Sとを接続する連通液路として機能する。ポンプ20は、上記連通液路(吐出液路13P,13S)及びホイルシリンダ液路11P,11Sを介して、各ホイルシリンダポート80Wに接続する。調圧液路14は、吐出液路13におけるポンプ20と連通弁23との間と、液溜め室120とを接続する。液路14には第1減圧弁としての調圧弁24がある。減圧液路15は、ホイルシリンダ液路11の各液路11a〜11dにおける増圧弁22とホイルシリンダポート80Wとの間と、液溜め室120とを接続する。液路15には第2減圧弁としての減圧弁25がある。
背圧液路16の一端側は、背圧ポート80Xに接続する。液路16の他端側は、第1シミュレータ液路17と第2シミュレータ液路18とに分岐する。第1シミュレータ液路17は、ホイルシリンダ液路11Sにおける遮断弁21Sと増圧弁22b,22cとの間(遮断弁21Sに対しホイルシリンダ101b,101cの側)に接続する。液路17にはSS IN/V27がある。SS IN/V27をバイパスして液路17と並列にバイパス液路170があり、液路170にはチェック弁270がある。弁270は、背圧液路16の側からホイルシリンダ液路11Sの側へ向うブレーキ液の流れを許容し、反対方向の流れを抑制する。第2シミュレータ液路18は、液溜め室120に接続する。液路18にはSS OUT/V28がある。SS OUT/V28をバイパスして液路18と並列にバイパス液路180があり、液路180にはチェック弁280がある。弁280は、液溜め室120の側から背圧液路16の側へ向うブレーキ液の流れのみを許容する。なお、各バイパス液路110,170,180及びチェック弁220,270,280は、それぞれ電磁弁22,27,28(における弁部)を構成する部材の1つであるシール部材をUパッキンとすることによって簡便に構成可能である。ストロークシミュレータ6の背圧室602は、背圧配管10X、背圧液路16、第1シミュレータ液路17、及びホイルシリンダ液路11Sを介して、ホイルシリンダ101に接続する。ホイルシリンダ液路11Sにおける遮断弁21Sとセカンダリポート80MSとの間には、この箇所の液圧(ストロークシミュレータ6の正圧室601の液圧。マスタシリンダ5のセカンダリ室50Sの液圧)を検出する液圧センサ91がある。ホイルシリンダ液路11における遮断弁21と増圧弁22との間には、この箇所の液圧(ホイルシリンダ液圧に相当)を検出する液圧センサ92がある。吐出液路13におけるポンプ20と連通弁23との間には、この箇所の液圧(ポンプ吐出液圧)を検出する液圧センサ93がある。
第2ユニット1Bは、各ホイルシリンダ101にマスタシリンダ液圧を供給可能である。運転者のブレーキ操作に伴いマスタシリンダ5から流出したブレーキ液は、マスタシリンダ配管10Mに流れ、マスタシリンダポート80Mを介して第2ユニット1Bのホイルシリンダ液路11内に取り込まれる。遮断弁21が開方向に制御された状態で、マスタシリンダ5の液圧室50とホイルシリンダ101とを接続する液路系統(ホイルシリンダ液路11等)は、ペダル踏力を用いて発生させたマスタシリンダ液圧によりブレーキ液圧(ホイルシリンダ液圧)を創生する踏力ブレーキ(非倍力制御)を実現する。踏力ブレーキ時、マスタシリンダ5は、プライマリ室50Pに発生したマスタシリンダ液圧により、P系統の液路(マスタシリンダ配管10M、ホイルシリンダ液路11P、及びホイルシリンダ配管10W)を介して、ホイルシリンダ101a,101dを加圧可能である。また、セカンダリ室50Sに発生したマスタシリンダ液圧により、S系統の液路(ホイルシリンダ液路11S等)を介して、ホイルシリンダ101b,101cを加圧可能である。
第2ユニット1Bは、マスタシリンダ5とホイルシリンダ101との連通を遮断した状態で、ポンプ20により昇圧されたブレーキ液を、ホイルシリンダ配管10Wを介してホイルシリンダ101へ供給し、ブレーキ液圧(ホイルシリンダ液圧)を発生可能である。遮断弁21が閉方向に制御された状態で、液溜め室120とホイルシリンダ101とを接続するブレーキ系統(吸入液路12、吐出液路13等)は、ポンプ20を用いて発生させた液圧によりホイルシリンダ101を加圧し、倍力制御や回生協調制御等を実現する所謂ブレーキバイワイヤシステムとして機能する。ブレーキバイワイヤ時、第2ユニット1Bは、運転者によるブレーキ操作とは独立に、ポンプ20が発生する液圧を用いて各ホイルシリンダ101の液圧を個別に制御可能である。
ストロークシミュレータ6は、マスタシリンダ5に接続しており、マスタシリンダ5からのブレーキ液を吸入することでホイルシリンダ101の液剛性を模擬し、ブレーキペダル100の踏込み感を再現可能である。ホイルシリンダ液路11を介したマスタシリンダ5とホイルシリンダ101との連通が遮断弁21により遮断された状態で、運転者のブレーキ操作に応じてマスタシリンダ5の液圧室50Sからストロークシミュレータ6の正圧室601にブレーキ液が流入することで、ブレーキペダル100の変位(ペダルストローク)が発生する。また、押し縮められるスプリング631等の弾性部材の付勢力により、運転者のブレーキペダル100の擬似操作反力(ペダルストロークに応じたペダル反力)が生成される。すなわち、正圧室601におけるピストン61の受圧面に所定以上の液圧(マスタシリンダ液圧)が作用すると、ピストン61が第1スプリング631等を押し縮めつつ背圧室602の側に向かってX軸負方向に移動する。このとき正圧室601の容積が拡大すると同時に、背圧室602の容積が縮小する。これにより、セカンダリ室50Sから流れ出たブレーキ液が正圧液路74を介して正圧室601の内部に流入すると同時に、背圧室602からブレーキ液が流出し、背圧室602のブレーキ液が排出される。背圧室602は、背圧配管10Xを介して、第2ユニット1Bの背圧液路16と接続する。運転者のブレーキ操作に伴い背圧室602から流出したブレーキ液は、背圧配管10Xに流れ、背圧ポート80Xを介して背圧液路16内に取り込まれる。なお、ピストン61のX軸負方向側へのストロークに伴い、第1スプリング631が第1のX軸方向隙間以上圧縮されると、第1ダンパ641がピストン61とストッパ部材66との間に挟まれて弾性変形する。第2スプリング632が第2のX軸方向隙間以上圧縮されると、第2ダンパ642がリテーナ部材65とプラグ部材60との間に挟まれて弾性変形する。これらにより衝撃が緩和されると共に、ペダル踏力(ペダル反力)とペダルストロークとの関係(特性)を調整可能である。よって、ブレーキ操作のフィーリング(ペダルフィーリング)が向上する。なお、正圧室601内の圧力が所定未満に減少すると、スプリング631等の付勢力(弾性力)によりピストン61が初期位置に復帰する。
ECU90には、ストロークセンサ94及び液圧センサ91等の検出値が入力されるほか、外部からの情報(車両側からの走行状態に関する情報や各種スイッチのON/OFF切替え信号等)がCAN通信線等の車載ネットワークを介して入力される。ECU90は、入力される情報および内蔵された(ROMに記憶された)プログラムに基づき、電磁弁21等の開閉動作やモータ200の回転数(すなわちポンプ20の吐出液量)を制御することで、各車輪FL〜RRのホイルシリンダ液圧(液圧制動力)を制御する。これにより、ECU90は各種のブレーキ制御を実行する。ブレーキ制御は、制動による車輪のスリップを抑制するためのアンチロックブレーキ制御、運転者のブレーキ操作力を低減するための倍力制御、車両の運動制御のためのブレーキ制御、先行車追従制御等の自動ブレーキ制御、回生協調ブレーキ制御等を含む。車両の運動制御は、横滑り防止等の車両挙動安定化制御を含む。回生協調ブレーキ制御では、回生ブレーキと協調して目標減速度(目標制動力)を達成するようにホイルシリンダ液圧を制御する。
ECU90は、受信部901、演算部902、及び駆動部903を有する。受信部901は、センサ91等の検出値及び車載ネットワークからの情報を受信する。演算部902は、受信部901から入力される情報に基づき、目標ホイルシリンダ液圧その他の演算を行う。例えば、ストロークセンサ94の検出値に基づき、ブレーキ操作量としてのペダルストロークを検出する。倍力制御時には、検出されたペダルストロークに基づき、所定の倍力比、すなわちペダルストロークと運転者の要求ブレーキ液圧(運転者が要求する車両減速度)との間の理想の関係特性を実現する目標ホイルシリンダ液圧を算出する。なお、回生協調ブレーキ制御時には、例えば、車両の回生制動装置のコントロールユニットから入力される回生制動力と目標ホイルシリンダ液圧に相当する液圧制動力との和が運転者の要求する車両減速度を充足するような上記目標ホイルシリンダ液圧を算出する。運動制御時には、例えば検出された車両運動状態量(横加速度等)に基づき、所望の車両運動状態を実現するよう、各車輪FL〜RRの目標ホイルシリンダ液圧を算出する。演算部902は、上記目標ホイルシリンダ液圧を実現するよう、アクチュエータ(各電磁弁71等やモータ200)を駆動するための指令を演算し、これを駆動部903に出力する。駆動部903は、演算部902からの指令信号に応じて上記アクチュエータに電力を供給する。なお、演算部902及び受信部901は、実施形態においてはマイクロコンピュータ内のソフトウェアによって実現されるが、電子回路によって実現してもよい。演算は、数式演算だけでなく、ソフトウェア上での処理全般を意味する。受信部901は、マイクロコンピュータのインターフェイスであってもよいし、マイクロコンピュータ内のソフトウェアであってもよい。駆動部903は、PWMデューティ値演算部やインバータ等を含む。指令信号は、電流値に関するものであってもよいし、トルクや変位量に関するものであってもよい。演算部902について、所定の倍力比を実現する目標ホイルシリンダ液圧は、マイクロコンピュータ内のマップによって設定する他、演算によって設定してもよい。
ECU90は、モータ200を作動させ、遮断弁21を閉方向に制御し(作動状態とし)、連通弁23を開方向に制御する(作動状態とする)ことで、第2ユニット1Bの状態を、ポンプ20によりホイルシリンダ液圧を創生可能な状態とする。これにより、運転者のブレーキ操作時に、ポンプ20を含む第2の液圧源によってマスタシリンダ液圧よりも高いホイルシリンダ液圧を創生し、以て、運転者のブレーキ操作力では不足する液圧制動力を発生させる制御、すなわち倍力制御を実行可能である。装置1は、エンジン負圧ブースタに代えて第2ユニット1Bを作動させることで、ブレーキ操作力を補助する倍力機能を発揮する。なお、上記第2の液圧源は、ポンプとモータのユニットに限らず、機械的なエネルギー(動力)を液圧に変換して発生させたりこれを保持したりすることが可能な流体機構と、入力される電気的エネルギー(電力)を物理的な運動(動力)へ変換して上記流体機構を作動させるアクチュエータとを備えていればよい。例えばピストンシリンダやアキュムレータ等を上記流体機構として用いてもよい。
図3は、ECU90が実行する倍力制御の流れを示す。この流れは所定周期で繰り返し実行される。ステップS1では、ストロークセンサ94又はマスタシリンダ液圧センサ91からの入力に基づき、ブレーキペダル100の操作量(ブレーキ操作量)が所定値以上であるか否かを判断する。ブレーキ操作量が所定値以上であれば、運転者がブレーキ操作を行っていると判断し(ブレーキ操作を検出し)、ステップS2へ進む。ブレーキ操作量が所定値未満であれば、運転者がブレーキ操作を行っていないと判断し(ブレーキ操作を検出せず)、ステップS6へ進む。
ステップS2では、ブレーキ操作を最初に検出してから所定時間T*が経過したか否かを判断する。T*が経過していなければステップS3へ進み、T*が経過していればステップS4へ進む。ECU90は、モータ200の回転数Nmの変化特性に基づき、T*の基本値T0を予め設定する。図4は、モータ200に指令信号が出力され始めてからの時間tに対するNmの変化特性を示す。指令信号が出力され始めてから所定のタイムラグTl1が経過した後、Nmがゼロから上昇し始める。Nmの増加勾配が徐々に小さくなり、最終的に、Nmは指令値に応じた一定値となる。T0は、指令信号が出力されてからNmが所定値Nm0に達するまでの時間に予め設定される。Nm0は、Nmが指令値に十分近づいたと判断できる値であり、例えばNmの増加勾配が所定以下となるか、Nmの大きさが所定以上となるときの値である。T0の設定に当たり、モータ200に特段の負荷がない場合のNmの変化特性を用いてもよいし、実際にポンプ20からホイルシリンダ101へブレーキ液を供給する場合のNmの変化特性を用いてもよい。この特性は、例えば実機上や机上の実験により予め求めることができる。ECU90は、モータ200の電源電圧Vsに基づきT0を補正することで、最終的なT*を算出する。図5は、T0の補正量ΔTがVsに対して変化する特性を示す。この特性は以下のように設定されている。ΔTは、Vsが所定値Vs2より低いときは正値、VsがVs2のときはゼロ、VsがVs2より高いときは負値となる。ΔTは、Vsが(Vs2より低い)所定値Vs1以下のときは正の一定値である。VsがVs1からVs2までの間では、Vsが高いほどΔTが小さくなる。VsがVs2から(Vs2より高い)所定値Vs3までの間では、Vsが高いほどΔTが小さく(絶対値が大きく)なる。ΔTは、VsがVs3以上のときは負の一定値である。この特性はマップとしてECU90に記憶されている。ECU90は、このマップを用いて、検出されたVsに応じてΔTを設定し、このΔTをT0に加算することでT*を算出する(T*=T0+ΔT)。
ステップS3では、SS OUT/V28を閉方向に制御し(非作動状態とし)、ステップS5へ進む。ステップS4では、SS OUT/V28を開方向に制御し(作動状態とし)、ステップS5へ進む。ステップS5では、各電磁弁及びモータ200を作動させる。具体的には、ポンプ20を所定回転数で作動させ、遮断弁21を閉方向、連通弁23を開方向に作動させる。調圧弁24の上流側の液圧である吐出液路13の液圧が目標ホイルシリンダ液圧に応じた目標液圧となるように、調圧弁24の作動状態(開閉)を制御し、ポンプ20からホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量を調整する。これにより、目標ホイルシリンダ液圧を実現する。上流側の液圧は、液圧センサ92,93P,93Sのいずれか又は複数の検出値(例えば平均値)を用いて得られる。その後、今回の制御周期を終了する。ステップS6では、各電磁弁及びモータ200を作動させず、今回の制御周期を終了する。
次に、作用を説明する。ブレーキ踏込み操作が開始され、装置1がポンプ20によりホイルシリンダ101の加圧を開始する際、ホイルシリンダ101の加圧応答性が不充分になるおそれがある。すなわち、ブレーキ踏込み操作を検知すると、ECU90はモータ200を停止状態から駆動して回転数Nmを上げていく。しかし、モータ回転数Nmの指令値が出力されても、実際のNmは指令値の出力に遅れて上昇を開始する。このような制御の応答遅れ(図4のタイムラグTl1)が1つの要因となり、ホイルシリンダ加圧制御を実行するためのポンプ20の能力が不充分となって、ホイルシリンダ101を加圧(ホイルシリンダ液圧を増圧)する際の応答性(液圧応答性)が不充分になるおそれがある。これに対し、背圧室602に接続する液路16等は(液溜め室120だけでなく)ホイルシリンダ101とも接続しており、第2ユニット1Bは背圧室602とホイルシリンダ101との連通の有無を切替えることが可能である。ブレーキ操作開始後、装置1は、ポンプ20によりホイルシリンダ液圧を発生させる際、(ポンプ20からホイルシリンダ101へ向けたブレーキ液の吐出を開始すると共に)背圧室602とホイルシリンダ101とを連通させることで、背圧室602の側からブレーキ液をホイルシリンダ101の側へ供給する。これにより、ポンプ20が十分に高いホイルシリンダ液圧を発生可能になるまでの間、背圧室602から流出するブレーキ液を用いてホイルシリンダ液圧を発生させる補助加圧制御が実現される。補助加圧制御では、ペダル踏力により発生した背圧室602の液圧(シミュレータ背圧)によりホイルシリンダ101を加圧する。補助加圧制御により、ホイルシリンダ101の加圧応答性、すなわちブレーキ操作の開始後にホイルシリンダ液圧が所定液圧まで上昇するまでの時間を向上可能である。
図6は、倍力制御時におけるアクチュエータの作動状態(具体的には、各電磁弁21等及びモータ200を駆動するための指令信号)及び液圧等の時間変化を示す。時点t1で、運転者がブレーキペダル100の踏込み操作(ブレーキ操作)を開始する。時点t1後、ペダル踏力が増大する。ペダル踏力に応じてマスタシリンダ液圧が変化する。時点t2で、ブレーキ操作量が所定値以上となり、ECU90がブレーキ操作を検出する。ECU90は、図3におけるS1→S2→S3→S5の流れを実行する。SS OUT/V28を閉弁状態のままとし、遮断弁21を閉方向、連通弁23を開方向に作動させると共に、モータ200を作動させる。ECU90は、ポンプ20から吐出されるブレーキ液を用いてホイルシリンダ液圧の制御を開始する。ペダル踏力の増大(マスタシリンダ液圧の上昇)に伴い、ストロークシミュレータ6においてピストン61を押す正圧室601の液圧が上昇する。一方、SS OUT/V28が閉弁状態であるため、背圧室602から流出するブレーキ液が液溜め室120へ排出されることは抑制される。よって、シミュレータ背圧は、比較的大きな勾配で上昇する(増圧される)。ホイルシリンダ液圧がシミュレータ背圧よりも低い間、背圧室602から流出するブレーキ液は、バイパス液路170及びチェック弁270を通ってホイルシリンダ液路11の側へ流れ、ホイルシリンダ101に向けて供給される。よって、ホイルシリンダ液圧は、ポンプ20から吐出されるブレーキ液に加え、背圧室602から流出するブレーキ液により増圧されるため、比較的大きな勾配で上昇する(増圧される)。
時点t20で、時点t2から所定時間T*が経過するため、ECU90は、図3におけるS1→S2→S4→S5の流れを実行し、SS OUT/V28を開方向に作動させる。背圧室602から流出するブレーキ液が液溜め室120へ排出される。よって、シミュレータ背圧の上昇勾配は、時点t20以前よりも小さくなる。以後、背圧室602から流出するブレーキ液は、シミュレータ背圧がホイルシリンダ液圧より高ければ、液溜め室120へ排出されるだけでなく、ホイルシリンダ101に向けて供給される。シミュレータ背圧がホイルシリンダ液圧より低ければ、ホイルシリンダ101の側に供給されず、液溜め室120へ排出される。時点t3で、運転者がブレーキペダル100の踏込み操作を終了し、以後、ペダル踏力を一定に保持する。正圧室601の液圧が上昇しない一方、背圧室602から液溜め室120へブレーキ液が排出されるため、シミュレータ背圧が低下する。時点t4で、シミュレータ背圧がゼロ(大気圧)となる。時点t5で、運転者がブレーキペダル100の踏戻し操作を開始する。時点t5後、ペダル踏力が減少する。時点t6で、ペダル踏力が略ゼロとなる。すなわち、運転者がブレーキ操作を終了する。ブレーキ操作量が所定値未満となり、ECU90がブレーキ操作を検出しない。ECU90は、図3におけるS1→S6の流れを実行し、電磁弁21等及びモータ200の作動を停止させ、ホイルシリンダ液圧の制御を終了する。
図7は、比較例のブレーキ装置の、図6と同様のタイムチャートである。比較例のブレーキ装置は、ブレーキ操作を検出してから所定時間経過後でなく、ブレーキ操作を検出すると同時に、SS OUT/V28を開方向に作動させる。他の構成は装置1と同じである。比較例のブレーキ装置は、時点t2で、SS OUT/V28を開方向に作動させる。背圧室602から流出するブレーキ液が液溜め室120へ排出される。よって、シミュレータ背圧の上昇勾配は、本実施形態の図6における時点t2からt20までよりも小さくなる。シミュレータ背圧のほうがホイルシリンダ液圧よりも高い間は、本実施形態と同じく、背圧室602からブレーキ液がホイルシリンダ101に供給されうる。しかし、シミュレータ背圧の上昇勾配が本実施形態より小さく、シミュレータ背圧自体も本実施形態より低いため、背圧室602から流出するブレーキ液によりホイルシリンダ液圧が増圧される効果は本実施形態よりも小さい。ホイルシリンダ液圧は本実施形態より小さい勾配で上昇する(増圧される)。他の時間変化は図6と同じである。
このように本実施形態の装置1(ECU90)は、ブレーキ操作の開始後、SS OUT/V28を閉弁状態とする。これにより、背圧室602から流出するブレーキ液は、液溜め室120へ排出されることが抑制され、ホイルシリンダ101へ向けて供給される。よって、比較例に比べ、背圧室602からホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量が増加する。全体としてホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量が増加し、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりが促進されるため、ホイルシリンダ101の加圧応答性を向上可能である。なお、ブレーキ操作の開始後、SS OUT/V28が閉弁状態となる時間があればよい。例えば、SS OUT/V28がブレーキ操作の開始時点では開弁状態であり、この時点よりも後に閉弁状態となってもよい。具体的には、ECU90は、ブレーキ操作を検出してから所定時間が経過した後、SS OUT/V28を開方向に作動させる。この所定時間内にSS OUT/V28を閉弁状態とする。よって、ブレーキ操作の開始後、背圧室602からホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量を増加させることができる。ECU90は、この所定時間内にモータ200(第2の液圧源)を作動させる。すなわち、モータ200を作動させた後、SS OUT/V28を開方向に作動させる。よって、ポンプ20から吐出されるブレーキ液に加え、背圧室602から流出するブレーキ液がホイルシリンダ101へ向けて供給されるため、ブレーキ操作の開始後、全体としてホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量を増加させることができる。また、ECU90は、この所定時間内に遮断弁21を閉方向に作動させる。すなわち、遮断弁21を閉方向に作動させた後、SS OUT/V28を開方向に作動させる。よって、ポンプ20から吐出されるブレーキ液がマスタシリンダ5の側でなくホイルシリンダ101の側へ供給されるため、ブレーキ操作の開始後、全体としてホイルシリンダ101へ供給されるブレーキ液量を効率よく増加させることができる。
以下、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりという用語の意味について説明する。図8は、(マスタシリンダ5によってではなく)ポンプ20によってホイルシリンダ101を加圧した場合の、モータ200に指令信号が出力され始めてからの時間tに対するホイルシリンダ液圧Pwの変化(増圧)の特性を示す。ポンプ20の出力(モータ200の指令値)は一定とする。指令信号が出力され始めてから所定のタイムラグTl2が経過した後、Pwがゼロから上昇し始める。Pwが所定値Pw0に達するまでのPwの上昇勾配(時間に対する変化割合)Δ1は比較的小さく、Pw0に達した後のPwの上昇勾配Δ2は比較的大きい(Δ1<Δ2)。Pw0は、ブレーキパッドがブレーキディスクに接触し始めるときのホイルシリンダ液圧に相当する。「ホイルシリンダ液圧が立ち上がる」とは、PwがPw0若しくはその近傍に達すること、又は、Pwの上昇勾配が小さい値(例えばΔ1)から大きい値(例えばΔ2)へ切り替わることを意味する。なお、補助加圧制御中、シミュレータ背圧とホイルシリンダ液圧は互いに実質的に同じとみなせるため、ホイルシリンダ液圧が立ち上がることはシミュレータ背圧が立ち上がることと実質的に同義である。
そして、ECU90は、ホイルシリンダ液圧が立ち上がると、SS OUT/V28を開方向に作動させる。これにより、ストロークシミュレータ6の作動が円滑化されるため、ペダルフィーリングの低下を抑制できる。具体的には、ホイルシリンダ液圧がある程度上昇してシミュレータ背圧より高くなると、チェック弁270が閉じてストロークシミュレータ6のピストン61がストロークしなくなる。これに対し、ホイルシリンダ液圧が立ち上がるとSS OUT/V28を開方向に作動させることで、背圧室602から流出するブレーキ液の行き先が、通常通り、液溜め室120となる。これによりストロークシミュレータ6のピストン61が円滑にストロークするようになるため、ペダル踏力に対するペダルストロークが減少することは抑制される。また、ホイルシリンダ液圧(シミュレータ背圧)は増圧初期における比較的低圧の領域で立ち上がるため、この液圧の立ち上がりがピストン61を押してマスタシリンダ5を介してブレーキペダル100に反力として伝達されたとしても、これが違和感として感じられることは抑制される。また、液圧が立ち上がるまでの時間は所定時間T*に限られている。すなわち、ブレーキ操作の開始から直ぐにSS OUT/V28を開方向に作動させる場合に比べ、SS OUT/V28を開方向に作動させる時点を若干遅らせるだけであるため、ペダルフィーリングを許容範囲内とすることができる。
なお、SS OUT/V28を閉弁状態から開方向に作動させる際、SS OUT/V28を通過する流量の変化が抑制されるよう、SS OUT/V28のソレノイドに通電する電流値を制限してもよい。すなわち、シミュレータ背圧(ホイルシリンダ液圧)が立ち上がった状態でSS OUT/V28を閉弁状態から急速に開方向に作動させると、シミュレータ背圧が急激に低下し、これがマスタシリンダ5を介してブレーキペダル100に伝達され、運転者に違和感を与えるおそれがある。これに対し、SS OUT/V28を閉弁状態から開方向に作動させる際、SS OUT/V28を通過する流量の変化を抑制することで、シミュレータ背圧の急激な変化が緩和されるため、ペダルフィーリングを向上可能である。例えば上記電流値の時間に対する変化割合を所定の一定値に設定してもよい。または、上記電流値をフィードバック制御することで上記流量を制御してもよい。
図4に示すモータ回転数Nmの変化特性から、ブレーキ操作の開始(モータ制御の開始)から所定時間T0が経過するまでは、Nmが制御の応答遅れにより十分上昇していないと判断できる。T0が経過すれば、Nmが十分に高い値Nm0まで上昇し、ホイルシリンダ液圧が実質的に立ち上がっていると判断できる。(なお、図4のT0と図8のT0は、互いに同じ符号を用いているが、必ずしも同じ値を意味しているのではない。)ECU90は、Nmの変化特性に基づき設定されたT0が経過するまで、補助加圧制御を実行する。これにより、実質的にホイルシリンダ液圧が立ち上がるまでの間、シミュレータ背圧によりホイルシリンダ101を加圧できるため、ホイルシリンダ101の加圧応答性を効果的に向上することができる。
ここで、電源電圧Vsが低いほどモータ回転数Nmの上昇が遅れ、ポンプ20によるホイルシリンダ101の加圧応答性が不充分になるおそれが高くなる。ECU90は、Vsに基づき図4のT0を補正することで、ホイルシリンダ101の加圧応答性を効果的に向上することができる。ECU90は、図5に示すように、Vsに基づき補正量ΔTを設定する。例えば、VsがVs1からVs2までの間では、Vsが低い(Nmの上昇が遅れやすい)ほど、T0に加算するΔT(正値)を大きくし、T*を大きくすることで、補助加圧制御を長く実行する。これにより、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりを効果的に促進できる。VsがVs1以下のときはΔTを正の一定値とすることで、補助加圧制御の実行時間に上限を設け、ペダルフィーリングの低下をより確実に抑制できる。VsがVs2からVs3までの間では、Vsが高い(Nmの上昇が遅れにくい)ほど、T0に加算するΔT(負値)の絶対値を大きくし、T*を小さくすることで、補助加圧制御を短く実行する。これにより、シミュレータ背圧の上昇に起因するペダルフィーリングの低下をより確実に抑制できる。VsがVs3以上のときはΔTを負の一定値とすることで、補助加圧制御を最低限の時間だけ実行し、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりを必要最低限に促進できる。なお、補正量ΔTの特性は上記に限られない。ΔTをT0に加算するのではなく、(正値の)ゲインとしてT0に乗算してもよい。マップによってではなく、計算式によってΔTを算出してもよい。
なお、ECU90は、所定時間T*が経過したか否かによってではなく、検出されたモータ回転数が所定の閾値(例えば図4のNm0)を越えたか否かにより、ホイルシリンダ液圧が立ち上がったか否かを判断し、SS OUT/V28を制御してもよい。この場合、電源電圧Vsの大小に応じて上記閾値を変化させてもよい。要は、ホイルシリンダ液圧(シミュレータ背圧)が立ち上がるまでSS OUT/V28を閉方向に作動させることができればよく、上記液圧が立ち上がったことを何らかの手段によって判定できればよい。
なお、ECU90は、SS OUT/V28を閉方向に作動させる間、SS IN/V27を開方向に作動させてもよい。この場合、背圧室602の側からホイルシリンダ101の側へ向う流路は、チェック弁270だけでなくSS IN/V27を介するため、上記流路の面積を広げ、ホイルシリンダ101へブレーキ液を効率よく供給できる。また、チェック弁270を省略してもよい。この場合、ECU90は、SS OUT/V28を閉方向に作動させる間、SS IN/V27を開方向に作動させる。これにより、背圧室602の側からホイルシリンダ101の側へブレーキ液を供給し、補助加圧制御を実行可能である。ECU90は、補助加圧制御の終了時には、SS OUT/V28を閉弁状態から開方向に作動させた後またはそれと同時に、SS IN/V27を閉方向に作動させる。これにより、(高圧となった)ホイルシリンダ101の側から背圧室602等の側へのブレーキ液の逆流を抑制可能である。本実施形態では、装置1はチェック弁270を備えており、ブレーキ操作開始後、ECU90は、SS IN/V27を閉弁(非作動)状態のままとする。背圧室602からホイルシリンダ101の側へのブレーキ液の供給は、ホイルシリンダ101の側が背圧室602の側よりも低圧であれば、チェック弁270が開弁することで自動的に開始され、ホイルシリンダ101の側が背圧室602の側と同じかそれよりも高圧になると、チェック弁270が閉弁することで自動的に終了する。よって、SS IN/V27の制御が不要となるため、制御構成を簡素化できる。また、「ホイルシリンダ液圧が背圧室602に伝わってピストン61が押され、マスタシリンダ5を介してブレーキペダル100に反力として伝達されること」は、ホイルシリンダ液圧が高圧になるとチェック弁270が自動的に閉弁することで、回避される。よって、運転者に違和感を与えることを、より確実に抑制できる。
SS OUT/V28は常開弁であってもよい。本実施形態のSS OUT/V28は常閉弁である。よって、電源失陥等によりSS OUT/V28に通電できなくなった場合でも、SS OUT/V28が閉弁状態となり、ストロークシミュレータ6の作動が抑制されるため、踏力ブレーキによるホイルシリンダ液圧の発生が容易となる。また、ブレーキ踏込み操作の開始時(図6の時点t2)、SS OUT/V28は閉弁状態を維持する。SS OUT/V28が閉弁状態から開方向に作動する時点(時点t20)は、他の電磁弁(遮断弁21、連通弁23、調圧弁24)が作動を開始する時点(時点t2)と異なる。よって、同時点で作動状態が切り替わる電磁弁の数を減らすことができるため、ブレーキ操作時における装置1の作動音を低減することが可能である。なお、チェック弁280を省略してもよい。本実施形態では、装置1がチェック弁280を備えたことで、ストロークシミュレータ6の作動中にSS OUT/V28が閉弁状態で固着する失陥が生じた場合でも、液溜め室120の側からブレーキ液がチェック弁280を通って背圧室602へ供給される。これにより、ピストン61が初期位置へ戻ることが可能である。
[第2実施形態]
ECU90は、図8に示すホイルシリンダ液圧Pwの変化特性に基づき、T*の基本値T0を予め設定する。T0は、モータ200に指令信号が出力され始めてからPwがPw0に達するまでの時間に予め設定される。ECU90は、第1実施形態と同様、モータ200の電源電圧Vsに基づきT0を補正することで、最終的なT*を算出する。他の構成は第1実施形態と同じである。
ECU90は、図8に示すホイルシリンダ液圧Pwの変化特性に基づき、T*の基本値T0を予め設定する。T0は、モータ200に指令信号が出力され始めてからPwがPw0に達するまでの時間に予め設定される。ECU90は、第1実施形態と同様、モータ200の電源電圧Vsに基づきT0を補正することで、最終的なT*を算出する。他の構成は第1実施形態と同じである。
一般に、ホイルシリンダ101に向けて供給されるブレーキ液量Qwとホイルシリンダ液圧Pwとの間には、Pwにおける所定の低圧領域ではQwの増大分に対するPwの増大量ΔPw/ΔQwが小さく、上記低圧領域よりも高圧の非低圧領域ではΔPw/ΔQwが大きい、という関係がある。これは、ブレーキ作動ユニットの特性による。上記低圧領域では、摩擦部材(ブレーキパッド)と車輪側の回転部材(ブレーキディスク)との間のクリアランスが埋まるまでにある程度のQwが必要になるため、負荷に対する剛性が低く、ΔPw/ΔQwが小さくなる。上記高圧領域では、上記クリアランスが埋まっているため、負荷に対する剛性が高く、ΔPw/ΔQwが大きくなる。ポンプ20によるホイルシリンダ101の加圧応答性が不充分になることは、上記低圧領域で顕著となる。図8に示すPwの変化特性から、ブレーキ操作の開始(モータ制御の開始)から所定時間T0(T*)が経過するまでは、Pwが上記低圧領域にあると判断できる。上記低圧領域では、Pwが十分に上昇しておらず、Pwを増大させるために必要なQwが多いものの、Pwを増大させるために必要な力が比較的小さい。すなわち、ペダル踏力を用いた背圧室602からのブレーキ液供給によって充分にPwを増大させることができる。一方、上記非低圧領域では、ホイルシリンダ液圧が立ち上がっており、Pwを増大させるために必要なQwが少ないものの、Pwを増大させるために必要な力が大きい。よって、時間T0(T*)が経過するまで補助加圧制御を実行することにより、Pwが上記低圧領域にある間(立ち上がるまでの間)、シミュレータ背圧によりホイルシリンダ101を加圧できるため、ホイルシリンダ101の加圧応答性を効果的に向上することができる。なお、ホイルシリンダ液圧の変化特性は上記に限られない。所定時間T*が経過したか否かによってではなく、検出されたホイルシリンダ液圧が所定の閾値(例えば図8のPw0)を越えたか否かにより、ホイルシリンダ液圧が上記低圧領域にあるか上記非低圧領域にあるかを判断し、SS OUT/V28を制御してもよい。この場合、電源電圧Vsの大小に応じて上記閾値を変化させてもよい。他の作用効果は第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
ECU90は、検出されたブレーキ操作量に基づき、所定時間T*の基本値T0を設定する。図9は、ブレーキ操作量に対するT0の変化特性を示す。ブレーキ操作量は、例えばペダルストロークSである。なお、ブレーキ操作量は、ペダルストロークSの時間に関する微分値(時間tに対する変化割合)ΔS/Δtでもよい。また、ブレーキ操作量は、ペダル踏力を示す変数としてのマスタシリンダ液圧Pmでもよい。なお、ブレーキ操作量は、ペダル踏力を示す他の変数(例えば踏力センサの検出値)でもよいし、これら変数の微分値(例えばマスタシリンダ液圧Pmの時間に関する微分値ΔPm/Δt)でもよい。図9でT0の変化特性は以下のように設定されている。T0は、ブレーキ操作量が所定値α以下のときは比較的小さい一定値であり、ブレーキ操作量が(αより大きい)所定値β以上のときは比較的大きい一定値である。ブレーキ操作量がαからβまでの間ではブレーキ操作量が大きいほどT0が大きくなる。この特性はマップとしてECU90に記憶されている。ECU90は、このマップを用いて、検出されたブレーキ操作量に応じてT0を設定する。T0の設定に用いるブレーキ操作量は、例えば、ブレーキ踏込み操作開始時の所定の制御周期で検出された値から算出可能である。ECU90は、第1実施形態と同様、モータ200の電源電圧Vsに基づきT0を補正することで、最終的なT*を算出する。他の構成は第1実施形態と同じである。
ECU90は、検出されたブレーキ操作量に基づき、所定時間T*の基本値T0を設定する。図9は、ブレーキ操作量に対するT0の変化特性を示す。ブレーキ操作量は、例えばペダルストロークSである。なお、ブレーキ操作量は、ペダルストロークSの時間に関する微分値(時間tに対する変化割合)ΔS/Δtでもよい。また、ブレーキ操作量は、ペダル踏力を示す変数としてのマスタシリンダ液圧Pmでもよい。なお、ブレーキ操作量は、ペダル踏力を示す他の変数(例えば踏力センサの検出値)でもよいし、これら変数の微分値(例えばマスタシリンダ液圧Pmの時間に関する微分値ΔPm/Δt)でもよい。図9でT0の変化特性は以下のように設定されている。T0は、ブレーキ操作量が所定値α以下のときは比較的小さい一定値であり、ブレーキ操作量が(αより大きい)所定値β以上のときは比較的大きい一定値である。ブレーキ操作量がαからβまでの間ではブレーキ操作量が大きいほどT0が大きくなる。この特性はマップとしてECU90に記憶されている。ECU90は、このマップを用いて、検出されたブレーキ操作量に応じてT0を設定する。T0の設定に用いるブレーキ操作量は、例えば、ブレーキ踏込み操作開始時の所定の制御周期で検出された値から算出可能である。ECU90は、第1実施形態と同様、モータ200の電源電圧Vsに基づきT0を補正することで、最終的なT*を算出する。他の構成は第1実施形態と同じである。
ブレーキ操作量が大きい(例えば急ブレーキ時)ほど、ポンプ20によるホイルシリンダ101の加圧応答性が不充分になりやすい。図9に示すように、ブレーキ操作量の大きさに基づきT0を設定することで、ホイルシリンダ101の加圧応答性を効果的に向上することができる。例えば、ブレーキ操作量がαからβまでの間では、ブレーキ操作量が大きい(ポンプ20によるホイルシリンダ101の加圧応答性が不充分になりやすいブレーキ操作状態である)ほどT0を大きくすることで、補助加圧制御を長く実行する。これにより、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりを効果的に促進できる。ブレーキ操作量がα以下のときは、T0を比較的小さい一定値とすることで、補助加圧制御を最低限の時間だけ実行し、ホイルシリンダ液圧の立ち上がりを必要最低限に促進できる。ブレーキ操作量がβ以上のときは、T0を比較的大きい一定値とすることで、補助加圧制御の実行時間に上限を設け、ペダルフィーリングの低下をより確実に抑制できる。なお、所定時間(基本値T0)の特性は上記に限られない。ブレーキ操作量に応じたT0を、マップによってではなく、計算式によって算出してもよい。ブレーキ操作量に応じてT0を直接的に設定するのではなく、第1,第2実施形態のように設定したT0をブレーキ操作量に基づき補正することで、最終的なT*を算出してもよい。例えば、図9と同様のマップを、T0を補正するためのゲインの設定に用いてもよい。他の作用効果は第1実施形態と同じである。
[他の実施形態]
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、補助加圧制御は、ブレーキバイワイヤ時、運転者のブレーキ操作に応じて液圧源を用いてホイルシリンダを加圧する際に実行可能であり、倍力制御時に限らず実行してもよい。ストロークシミュレータの具体的な構造(スプリングの数やダンパ等の配置)は実施形態のものに限らない。ストロークシミュレータ6は、第1ユニット1Aと別体であってもよいし、第2ユニット1Bと一体であってもよい。電磁弁の一部(例えばSS IN/V27やSS OUT/V28)は第1ユニット1Aに配置されてもよい。ECU90は、第2ユニット1Bと別体であってもよいし、第1ユニット1Aと一体であってもよい。モータ200は第2ユニット1Bと別体であってもよい。(電磁弁やセンサの配置を含む)ブレーキ液圧回路の構成は実施形態のものに限らない。例えば、第2シミュレータ液路18は吸入液路12に接続してもよい。一方、第2シミュレータ液路18は、ポンプ20の吸入側に接続している必要はなく、何らかの低圧部に接続していれば足り、例えば(ブレーキ配管を介して)リザーバタンク4に直接接続してもよい。
以上、本発明を実施するための形態を、図面に基づき説明したが、本発明の具体的な構成は、実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても本発明に含まれる。例えば、補助加圧制御は、ブレーキバイワイヤ時、運転者のブレーキ操作に応じて液圧源を用いてホイルシリンダを加圧する際に実行可能であり、倍力制御時に限らず実行してもよい。ストロークシミュレータの具体的な構造(スプリングの数やダンパ等の配置)は実施形態のものに限らない。ストロークシミュレータ6は、第1ユニット1Aと別体であってもよいし、第2ユニット1Bと一体であってもよい。電磁弁の一部(例えばSS IN/V27やSS OUT/V28)は第1ユニット1Aに配置されてもよい。ECU90は、第2ユニット1Bと別体であってもよいし、第1ユニット1Aと一体であってもよい。モータ200は第2ユニット1Bと別体であってもよい。(電磁弁やセンサの配置を含む)ブレーキ液圧回路の構成は実施形態のものに限らない。例えば、第2シミュレータ液路18は吸入液路12に接続してもよい。一方、第2シミュレータ液路18は、ポンプ20の吸入側に接続している必要はなく、何らかの低圧部に接続していれば足り、例えば(ブレーキ配管を介して)リザーバタンク4に直接接続してもよい。
[実施形態から把握しうる技術的思想]
以上説明した実施形態から把握しうる技術的思想(又は技術的解決策。以下同じ。)について、以下に記載する。
(1) 本技術的思想のブレーキ装置は、その1つの態様において、
ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニットを備える。
(2) より好ましい態様では、前記態様において、
前記コントロールユニットは、前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(3) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(4) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(5) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記ブレーキ操作部材の操作を検出してから所定時間が経過した後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(6) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記所定時間内に前記液圧源を作動させると共に前記遮断弁を閉方向に作動させる。
(7) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記所定時間内に前記モータを作動させる。
(8) また、他の観点から、本技術的思想のブレーキ装置は、その1つの態様において、
マスタシリンダの第1室で発生した液圧により加圧可能な第1のホイルシリンダに接続する第1ホイルシリンダ液路、
前記マスタシリンダの第2室で発生した液圧により加圧可能な第2のホイルシリンダに接続する第2ホイルシリンダ液路、
前記第1ホイルシリンダ液路にある第1遮断弁、
前記第2ホイルシリンダ液路にある第2遮断弁、
前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側と、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する連通液路、
前記連通液路にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第1ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第1連通弁、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第2ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第2連通弁、
前記マスタシリンダに接続し、ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側、又は、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニットを備える。
(9) より好ましい態様では、前記態様において、
前記コントロールユニットは、前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(10) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(11) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(12) 本技術的思想のブレーキ装置の制御方法は、その1つの態様において、
ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、及び、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁
を備えるブレーキ装置の制御方法であって、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(13) より好ましい態様では、前記態様において、
前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(14) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(15) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(16) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ブレーキ操作部材の操作を検出してから所定時間が経過した後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(17) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記所定時間内に前記液圧源を作動させると共に前記遮断弁を閉方向に作動させる。
(18) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記所定時間内に前記モータを作動させる。
以上説明した実施形態から把握しうる技術的思想(又は技術的解決策。以下同じ。)について、以下に記載する。
(1) 本技術的思想のブレーキ装置は、その1つの態様において、
ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニットを備える。
(2) より好ましい態様では、前記態様において、
前記コントロールユニットは、前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(3) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(4) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(5) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記ブレーキ操作部材の操作を検出してから所定時間が経過した後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(6) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記所定時間内に前記液圧源を作動させると共に前記遮断弁を閉方向に作動させる。
(7) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記所定時間内に前記モータを作動させる。
(8) また、他の観点から、本技術的思想のブレーキ装置は、その1つの態様において、
マスタシリンダの第1室で発生した液圧により加圧可能な第1のホイルシリンダに接続する第1ホイルシリンダ液路、
前記マスタシリンダの第2室で発生した液圧により加圧可能な第2のホイルシリンダに接続する第2ホイルシリンダ液路、
前記第1ホイルシリンダ液路にある第1遮断弁、
前記第2ホイルシリンダ液路にある第2遮断弁、
前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側と、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する連通液路、
前記連通液路にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第1ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第1連通弁、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第2ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第2連通弁、
前記マスタシリンダに接続し、ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側、又は、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニットを備える。
(9) より好ましい態様では、前記態様において、
前記コントロールユニットは、前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(10) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(11) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記コントロールユニットは、前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(12) 本技術的思想のブレーキ装置の制御方法は、その1つの態様において、
ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、及び、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁
を備えるブレーキ装置の制御方法であって、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(13) より好ましい態様では、前記態様において、
前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(14) 別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(15) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(16) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記ブレーキ操作部材の操作を検出してから所定時間が経過した後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる。
(17) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記所定時間内に前記液圧源を作動させると共に前記遮断弁を閉方向に作動させる。
(18) さらに別の好ましい態様では、前記態様のいずれかにおいて、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記所定時間内に前記モータを作動させる。
1 ブレーキ装置
100 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
101 ホイルシリンダ
11 ホイルシリンダ液路
120 液溜め室(低圧部)
13 吐出液路(連通液路)
17 第1シミュレータ液路
18 第2シミュレータ液路
20 ポンプ(液圧源)
200 モータ(液圧源)
21 遮断弁
23 連通弁
28 シミュレータアウト弁
5 マスタシリンダ
6 ストロークシミュレータ
602 背圧室
90 コントロールユニット
100 ブレーキペダル(ブレーキ操作部材)
101 ホイルシリンダ
11 ホイルシリンダ液路
120 液溜め室(低圧部)
13 吐出液路(連通液路)
17 第1シミュレータ液路
18 第2シミュレータ液路
20 ポンプ(液圧源)
200 モータ(液圧源)
21 遮断弁
23 連通弁
28 シミュレータアウト弁
5 マスタシリンダ
6 ストロークシミュレータ
602 背圧室
90 コントロールユニット
Claims (11)
- ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニット
を備えるブレーキ装置。 - 請求項1に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置。 - 請求項2に記載のブレーキ装置において、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記コントロールユニットは、前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置。 - 請求項1に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置。 - 請求項1に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、前記ブレーキ操作部材の操作を検出してから所定時間が経過した後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置。 - 請求項5に記載のブレーキ装置において、
前記コントロールユニットは、前記所定時間内に前記液圧源を作動させると共に前記遮断弁を閉方向に作動させる、ブレーキ装置。 - マスタシリンダの第1室で発生した液圧により加圧可能な第1のホイルシリンダに接続する第1ホイルシリンダ液路、
前記マスタシリンダの第2室で発生した液圧により加圧可能な第2のホイルシリンダに接続する第2ホイルシリンダ液路、
前記第1ホイルシリンダ液路にある第1遮断弁、
前記第2ホイルシリンダ液路にある第2遮断弁、
前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側と、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する連通液路、
前記連通液路にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第1ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第1連通弁、
前記連通液路にあり、前記連通液路から前記第2ホイルシリンダ液路へ向うブレーキ液の流れを抑制可能な第2連通弁、
前記マスタシリンダに接続し、ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記第1ホイルシリンダ液路における前記第1遮断弁に対し前記第1ホイルシリンダの側、又は、前記第2ホイルシリンダ液路における前記第2遮断弁に対し前記第2ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁、及び、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させるコントロールユニット
を備えるブレーキ装置。 - ブレーキ操作部材に対する操作に応じてブレーキ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキ液圧に応じて車輪に制動力を付与可能なホイルシリンダとを接続するホイルシリンダ液路、
前記ホイルシリンダ液路にある遮断弁、
前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側にブレーキ液を供給可能な液圧源、
前記マスタシリンダに接続し、前記ブレーキ操作部材の擬似操作反力を生成可能なストロークシミュレータ、
前記ストロークシミュレータの背圧室と、前記ホイルシリンダ液路における前記遮断弁に対し前記ホイルシリンダの側とを接続する第1シミュレータ液路、
前記背圧室と低圧部とを接続する第2シミュレータ液路、及び、
前記第2シミュレータ液路にあるシミュレータアウト弁
を備えるブレーキ装置の制御方法であって、
前記ブレーキ操作部材の操作開始後、前記シミュレータアウト弁を閉弁状態とし、前記ホイルシリンダの液圧が立ち上がると、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、
ブレーキ装置の制御方法。 - 請求項8に記載のブレーキ装置の制御方法において、
前記液圧源を作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置の制御方法。 - 請求項9に記載のブレーキ装置の制御方法において、
前記液圧源は、ポンプ、及び、前記ポンプを作動させるためのモータを備え、
前記モータを作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置の制御方法。 - 請求項8に記載のブレーキ装置の制御方法において、
前記遮断弁を閉方向に作動させた後、前記シミュレータアウト弁を開方向に作動させる、ブレーキ装置の制御方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016227773A JP2018083528A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法 |
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016227773A JP2018083528A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法 |
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JP2018083528A true JP2018083528A (ja) | 2018-05-31 |
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JP2016227773A Pending JP2018083528A (ja) | 2016-11-24 | 2016-11-24 | ブレーキ装置、及びブレーキ装置の制御方法 |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
JP2021011216A (ja) * | 2019-07-08 | 2021-02-04 | 株式会社アドヴィックス | 車両の制動制御装置 |
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2016
- 2016-11-24 JP JP2016227773A patent/JP2018083528A/ja active Pending
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2017
- 2017-11-14 WO PCT/JP2017/040926 patent/WO2018096978A1/ja active Application Filing
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JP2021011216A (ja) * | 2019-07-08 | 2021-02-04 | 株式会社アドヴィックス | 車両の制動制御装置 |
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