JP2018083077A - 使い捨て着用物品 - Google Patents

使い捨て着用物品 Download PDF

Info

Publication number
JP2018083077A
JP2018083077A JP2017221992A JP2017221992A JP2018083077A JP 2018083077 A JP2018083077 A JP 2018083077A JP 2017221992 A JP2017221992 A JP 2017221992A JP 2017221992 A JP2017221992 A JP 2017221992A JP 2018083077 A JP2018083077 A JP 2018083077A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waist
region
elastic
elastic body
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017221992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6994913B2 (ja
JP2018083077A5 (ja
Inventor
秀晃 槇
Hideaki Maki
秀晃 槇
井上 拓也
Takuya Inoue
拓也 井上
裕太 松嶋
Yuta Matsushima
裕太 松嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unicharm Corp
Original Assignee
Unicharm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unicharm Corp filed Critical Unicharm Corp
Priority to JP2017221992A priority Critical patent/JP6994913B2/ja
Publication of JP2018083077A publication Critical patent/JP2018083077A/ja
Publication of JP2018083077A5 publication Critical patent/JP2018083077A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6994913B2 publication Critical patent/JP6994913B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Abstract

【課題】ウエスト開口縁側がめくれることを防止することができる使い捨て着用物品を提供する。【解決手段】使い捨ておむつは、横方向Xおよび縦方向Yを有し、前ウエスト域13と、後ウエスト域と、クロッチ域と、クロッチ域から前ウエスト域13へ延びる、吸収性コア43を有する吸収シャーシ(吸液構造体)とを有する。前ウエスト域は、内層シートと外層シートと、吸収シャーシの前端縁53aと吸収性コアの前端端43aとの間に位置する前上方ウエスト弾性体(第2ウエスト弾性体)27Aと、第1ウエスト弾性体である伸縮性シート30によって弾性を有する第1弾性域71と、伸縮性シートと前上方ウエスト弾性体とによって弾性を有する第2弾性域72とをさらに有する。第2弾性域の横方向Xにおける伸長応力が、第1弾性域の横方向Xにおける伸長応力よりも大きい。【選択図】図3

Description

本発明は、使い捨て着用物品に関する。
横方向および縦方向を有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前ウエスト域へ延びる、吸収性コアを有する吸液構造体と、ウエスト開口とを含む使い捨て着用物品は公知である。例えば、特許文献1には、前ウエスト域を画成するアウターシートが折返部を有し、アウターシートの肌対向面側に位置する部分と、非肌対向面側に位置する部分と、これらの部分の間に位置する糸状の伸縮材(ウエスト弾性体)とを有することが開示されている。
特開2013−138795号公報
特許文献1に開示されている着用物品では、ウエスト開口縁側に糸状のウエスト弾性体が位置しているため、ウエスト弾性体が存在している個所が着用者の肌に強く押し当てられている。しかしながら、着用者が脚を動かしたときに、吸液構造体が縦方向へ移動し、その吸液構造体の移動に伴って、前ウエスト域のウエスト開口縁が縦方向へ移動するおそれがある。ウエスト開口縁が縦方向へ位置ずれした状態で、さらに、着用者が脚を動かしたとき、吸液構造体が縦方向へ移動し、その吸液構造体の移動に伴ってウエスト開口縁が縦方向へ移動し、ウエスト開口縁側がめくれるおそれがあった。
本発明が課題とするところは、ウエスト開口縁側がめくれることを防止することができる着用物品を提供することにある。
前記課題を解決するための本発明は、横方向および縦方向を有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前ウエスト域へ延びる、吸収性コアを有する吸液構造体と、ウエスト開口とを含む使い捨て着用物品に関する。
本発明は、前記前ウエスト域は、繊維不織布で形成された少なくとも2枚のシートと、少なくともウエスト開口縁に位置する第1ウエスト弾性体と、前記吸液構造体の前端縁と前記吸収性コアの前端端との間に位置する第2ウエスト弾性体と、前記第1ウエスト弾性体である前記伸縮性シートによって弾性を有する第1弾性域と、前記第1ウエスト弾性体と前記第2ウエスト弾性体とによって弾性を有する第2弾性域とをさらに有し、前記第1弾性域は、前記ウエスト開口縁と前記吸液構造体の前記前端縁との間に位置し、前記第2弾性域は、前記第1弾性域の前記クロッチ域側に位置し、前記第2弾性域の前記横方向における伸長応力が、前記第1弾性域の前記横方向における伸長応力よりも大きいことを特徴とする。
本発明に係る着用物品の実施態様の一つにおいて、前記第2弾性域は、前記横方向へ延びる複数条の糸状またはリボン状の第2ウエスト弾性体によって画成してある。これによって、ウエスト弾性体が存在する箇所において局所的に伸縮力を大きくし、吸液構造体が位置ずれすることを防止することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記前ウエスト域は、前記縦方向へ延びる第1部分と、前記第1部分よりも剛性が小さくて前記第1部分から外れた第2部分とを有する。これによって、第2部分よりも剛性の大きい第1部分が縦方向へ延びるため、ウエスト開口縁側が折れ曲がるときに第1部分が抵抗となり、ウエスト開口縁側がめくれるのを防止することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記第1部分は、2枚の前記シートの少なくとも一方と前記伸縮性シートとを固定した部分であり、前記第2部分は、2枚の前記シートと前記伸縮性シートとを固定していない部分であり、前記第1部分は前記横方向へ間隔をあけて配置してあり、2つの前記第1部分の間には前記第2部分が位置する。これによって、伸縮性シートが横方向へ収縮することによって第2部分が着用者の肌から離れるように膨らむため、前ウエスト域の肌対向面と、着用者の肌との接触面積を小さくすることができ、ウエスト開口縁側がめくれるのを防止することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記第1部分は、前記縦方向において間隔をあけて配置してある。これによって、縦方向において、任意に選択した一つの第1部分と該第1部分に隣接する他の第1部分との間に位置する第2部分において、伸縮性シートの伸縮性が横方向へ連続し、着用物品のフィット性が低下するのを抑えることができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記前ウエスト域は、前記横方向の中央に位置する中央域と、前記中央域の前記横方向の両側に位置する両側域とを有し、前記横方向における前記両側域の前記第1部分の間隔が、前記中央域の前記第1部分の間隔よりも大きい。これによって、ウエスト開口縁側の中央域がめくれようとする力を抑え、中央域がめくれるのを防止することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記伸縮性シートは、前記前ウエスト域の前記横方向の中央に位置するシート中央域と、前記前ウエスト域の前記横方向の両側に位置するシート両側域とを有し、前記シート中央域の伸長応力が、前記シート両側域の伸長応力よりも小さくなるように前記シート中央域に応力低減部を有する。これによって、シート中央域の剛性が、シート両側域の剛性よりも小さいため、満腹時の腹部が膨らんだ状態において、腹部が圧迫されるのを抑えることができ、はき心地を向上することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記伸縮性シートと前記シートとが前記縦方向へ延びる固定部によって互いに固定され、前記前ウエスト域の前記ウエスト開口縁には、前記固定部が存在しない非存在域を形成してある。これによって、前ウエスト域のウエスト開口縁の剛性が大きくなるのを抑え、はき心地を向上することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記吸液構造体は、肌対向面側に位置する内面シートと、非肌対向面側に位置する外面シートとを有し、前記吸液構造体の前記前端縁と前記吸収性コアの前記前端縁との間には、前記内面シートおよび前記外面シートによって形成される前フラップが位置し、複数条の前記第2ウエスト弾性体のうち前記縦方向における最も前記ウエスト開口縁に近接する前記第2ウエスト弾性体と、前記吸液構造体の前記前端縁との間が離隔している。これによって、複数条の前記ウエスト弾性体のうち前記縦方向における最もウエスト開口縁に近接する前記ウエスト弾性体と、前記吸液構造体の前記前端縁との間が離隔しているため、局所的に剛性の大きい箇所ができるのを防止でき、はき心地を向上することができる。
本発明に係る着用物品の他の実施態様の一つにおいて、前記前ウエスト域は、前記吸収性コアの前記前端縁の前記ウエスト開口縁側に隣接する第1弾性体と、前記前端縁の前記クロッチ域側に隣接する第2弾性体と、前記第2弾性体の前記クロッチ域側に隣接する第3弾性体とを有し、前記第1弾性体の収縮力および前記第2弾性体の収縮力が、前記第3弾性体の収縮力よりも小さい。これによって、吸収性コアの前端縁の近傍が適度な力で着用者の身体に押し当てられ、吸収性コアの前端縁と吸収シャーシの前端縁との間の部分が、身体から離れるように隆起することを防止でき、前ウエスト域が位置ずれすることを防止できる。
本発明に係る使い捨て着用物品によれば、前ウエスト域は、ウエスト開口縁と吸液構造体の前端縁との間に位置し、伸縮性シートによって弾性を有する第1弾性域を有するため、伸縮性シートの伸長力によって第1弾性域の全域を着用者の肌に押し当てることができ、第1弾性域が局所的に着用者の肌に押し当てられることを防止できる。これによって、着用者の脚の動作に応じて吸液構造体が縦方向へ移動しても、ウエスト開口縁側に位置する第1弾性域が着用者の肌を滑り、ウエスト開口縁側がめくれることを防止することができる。加えて、第1弾性域よりも伸長応力が大きい第2弾性域が、吸液構造体の前端端と吸収性コアの前端縁との間に位置するため、吸液構造体が縦方向へ移動するのを抑え、着用物品の位置がずれるのを防止することができる。
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本発明に係る使い捨て着用物品(おむつ)の斜視図。 各弾性体をおむつの縦方向及び横方向に伸長させた状態における、おむつの一部破断展開図。 前ウエスト域の部分拡大図。 図3に示すIV−IV線に沿う断面図。 後ウエスト域の部分拡大図。 図5に示すVI−VI線に沿う断面図。 第1変形例のおむつの図3と同様の部分拡大図。 図7に示すVIII−VIII線に沿う断面図。 第2変形例のおむつの図3と同様の部分拡大図。 第3変形例のおむつの図3と同様の部分拡大図。 第4変形例のおむつの図3と同様の部分拡大図。 第5変形例のおむつの図4と同様の部分拡大図。
下記の実施の形態は、以下の図面に示す使い捨て着用物品(使い捨ておむつ)に関し、発明の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。
図1〜図6を参照すると、本発明における使い捨て着用物品の一例である使い捨ておむつ10は、互いに直交(交差)する横方向X、縦方向Y、および厚さ方向Zと、肌対向面及び肌対向面の反対側に位置する非肌対向面とを有し、ウエスト回り方向へ延びる環状の弾性ウエストパネル11と、弾性ウエストパネル11の肌対向面側に取り付けられた吸収シャーシ(吸液構造体)12と、前ウエスト域13と、後ウエスト域14と、前ウエスト域13および後ウエスト域14間に位置するクロッチ域15とを含む。
弾性ウエストパネル11は、ウエスト回り方向へ伸縮する弾性ベルト機能を有し、前ウエスト域13を形成する前ウエストパネル16と、後ウエスト域14を形成する後ウエストパネル17とを含む。
前ウエストパネル16は、内端縁16aと、外端縁16bと、内端縁16aから外端縁16bへ延びる両側縁16c,16dとによって画定された略長方形状を有する。後ウエストパネル17は、内端縁17aと、外端縁17bと、外端縁17bから縦方向Yの内方へ延びる第1両側縁(後ウエスト域の両側縁)17c,17dと、第1両側縁17c,17dから縦方向Yの内方へ斜めに延びる第2両側縁17e,17fとによって画定された略台形状を有する。
互いに対向する前ウエストパネル16の両側縁16c,16dと後ウエストパネル17の第1両側縁17c,17dとは、互いに重ね合わされ、縦方向Yへ断続的に並ぶサイドシーム18によって連結(例えば、熱エンボス加工、ソニック等による各種の熱溶着手段によって連結)され、ウエスト開口19と一対のレッグ開口20とが画定される。
前後ウエストパネル16,17は、それぞれ、肌対向面側に位置する内層シート21,22と、非肌対向面側に位置する外層シート23,24とを含む。内外層シート21〜24は、質量10〜30g/mのSMS(スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド)繊維不織布、スパンボンド繊維不織布若しくはエアスルー繊維不織布、または、プラスチックシート、開孔プラスチックシート及びそれらのラミネートシートなどを用いることができる。
外層シート23,24は、非肌対向面に位置する主体部23a,24aと、主体部23a,24aから縦方向Yの外側へ延出して肌対向面の一部を画成する延出部23b,24bと、主体部23a,24aと延出部23b,24bとの間に位置する折曲部23c,24cとを有している。
前ウエストパネル16は、内層シート21と外層シート23の主体部23aとの間に位置し、第1ウエスト弾性体である伸縮性シート30を有する。伸縮性シート30は、ウエスト開口縁19aからクロッチ域15側へ延びている。
伸縮性シート30には、例えば、質量が10〜40g/m、より好ましくは、質量15〜30g/mの弾性繊維(弾性フィラメント)から構成されたスパンボンド不織布、エアスルー不織布、ニードルパンチ不織布等、各種公知の製法によって製造された伸縮性の繊維不織布を用いることができる。弾性繊維は、熱可塑性エラストマーやゴムなどを原料とするものであって、特に熱可塑性エラストマーを原料として用いる場合には、通常の熱可塑性樹脂と同様に押出機を用いた溶融紡糸が可能であり、またそのようにして得られた繊維は熱融着させ易く、伸縮性の繊維不織布として好適である。熱可塑性エラストマーとしては、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレン)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレン)、SEBS(スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)等のスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマーを挙げることができる。これらは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。伸縮性シート30は、一方向(横方向X)のみに弾性を示すものでもよく、二方向以上(横方向Xおよび縦方向Y)に弾性を示すものでもよい。伸縮性シート30の横方向Xにおける伸長倍率は、1.2〜3.0倍であり、具体的な実施形態では2.5倍である。
前ウエスト域13は、内層シート21と外層シート23の主体部23aとの間に位置する中間シート38を有する。後ウエストパネル17は、内層シート22と外層シート24の主体部24aとの間に位置する中間シート39を有する。
中間シート38,39は、不透液性の繊維不織布、不透液性かつ透湿性のプラスチックフィルムまたはそれらのラミネートシートから形成される。中間シート38,39には、例えば、動物であるキャラクターの図が描かれ、非肌対向面側からその図が視認可能である。中間シート38,39に描かれている図は、各種公知の装飾模様、絵、文字、記号、または/および着色等であってもよい。
前ウエスト域13の縦方向Yにおいて、伸縮性シート30の内端縁30aと中間シート38の外端縁38aとが離隔するように伸縮性シート30および中間シート38を配置してある(図4参照)。より具体的には、縦方向Yにおいて、伸縮性シート30の内端縁30aと、中間シート38の外端縁38aとが、離隔寸法L2を有するように配置してある。離隔寸法L2は、好ましくは、例えば、1.0〜15.0mmであり、好ましくは5.0〜10.0mmである。
前後ウエストパネル16,17の内層シート21,22と外層シート23,24との間には、糸状又はリボン状の複数条の前ウエスト弾性体(第2ウエスト弾性体)27および後ウエスト弾性体28が横方向Xへ伸縮可能にそれぞれ配設され、前後ウエストパネル16,17は少なくとも横方向Xへ弾性化されている。
前ウエスト弾性体27は、ウエスト開口縁19aに沿って横方向Xへ延び、伸縮性シート30と重なる前上方ウエスト弾性体27Aと、前上方ウエスト弾性体27Aと内端縁16aとの間において横方向Xへ延び、伸縮性シート30と重ならない前下方ウエスト弾性体27Bとを有する。後ウエスト弾性体28は、ウエスト開口縁19aに沿って横方向Xへ延びる後上方ウエスト弾性体28Aと、後上方ウエスト弾性体28Aと内端縁17aとの間において横方向Xへ延びる後下方ウエスト弾性体28Bとを有する。
後下方ウエスト弾性体28Bは、後ウエスト域14の中央部においてその一部が切断又は除去されており、後非伸縮域37が画定される。このように、後非伸縮域37が後ウエスト域14の中央部に位置することから、後ウエストパネル17の内面に位置する吸収シャーシ12の中央部(吸収性コア43の中央部)に後下方ウエスト弾性体28Bの収縮力が直接作用されてギャザー等が形成されないので、その収縮力が作用することによる吸収性能の低下を抑制することができる。
前ウエスト弾性体27および後ウエスト弾性体28としては、例えば、繊度が350〜1240dtexであって,1.5〜3.5倍に伸長された状態で配設された糸状又はリボンの弾性材料を用いることができる。前ウエスト弾性体27および後ウエスト弾性体28の繊度、伸長倍率、各弾性体間の離隔寸法(ピッチ)等の条件は適宜変更することが可能であるが、着用者の身体に安定的に着用されるために、前後上方ウエスト弾性体27A,28Aによる伸縮域の伸長力が、前後下方ウエスト弾性体27B,28Bによる伸縮域のそれよりも大きくなるように各弾性体の条件を設定することが好ましい。
前ウエスト域13において、複数条の前上方ウエスト弾性体27Aのうち縦方向Yにおける最もウエスト開口縁19aに近接する前上方ウエスト弾性体27aと、吸収シャーシ12の前端縁53aとの間が離隔している(図4参照)。本実施形態では、前上方ウエスト弾性体27aと、吸収シャーシ12の前端縁53aとの間は、離隔寸法L1を有している。離隔寸法L1は、例えば、1.0〜20.0mmであり、好ましくは5.0〜10.0mmである。
前ウエスト域13において、複数条の前下方ウエスト弾性体27Bのうち縦方向Yにおける最もウエスト開口縁19aに近接する前下方ウエスト弾性体27bは、伸縮性シート30と中間シート38,39とが離隔している領域に配置してある。
前ウエスト域13の内外層シート21,23と後ウエスト域14の内外層シート22,24とは、それらの内面にホットメルト接着剤は塗布されておらず、サイドシーム18による接合部分を除き、それぞれ、前ウエスト弾性体27および後ウエスト弾性体28に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤を介してのみ互いに接合される。ホットメルト接着剤は、前ウエスト弾性体27および後ウエスト弾性体28の全周において、内外層シート21〜24と対向する部分に塗布されていればよい。
外層シート23,24の延出部23b,24bと吸収シャーシ12とは、それらの内面に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤61a,61bによって固定される(図4および図6参照)。吸収シャーシ12と内層シート21,22とは、それらの内面に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤62a,62bによって固定される(図4および図6参照)。内層シート21,22と中間シート38,39とは、それらの内面に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤63a,63bによって固定される(図4および図6参照)。前ウエスト域13において、伸縮性シート30と外層シート23の主体部23aとは、それらの内面に塗布されたホットメルト接着剤等の接着剤(固定部)64aによって固定される(図4参照)。前ウエスト域のウエスト開口縁19aには、接着剤(固定部)64aが存在しない非固定域65を形成してある。
前ウエスト域13は、図3に示すように、伸縮性シート30のみによって形成された横方向Xへ弾性を有する第1弾性域71と、伸縮性シート30と前上方ウエスト弾性体27Aとによって横方向Xへ弾性を有する第2弾性域72と、前下方ウエスト弾性体27Bのみによって形成された横方向Xへ弾性を有する第3弾性域73とを有する。
第1弾性域71は、ウエスト開口縁19aと吸収シャーシ12の前端縁53aとの間に位置する。第2弾性域72は、第1弾性域71のクロッチ域15側に位置する。第3弾性域73は、第2弾性域72のクロッチ域15側に位置する。第1弾性域71および第2弾性域72の構成によって、第2弾性域72の横方向Xにおける伸長応力は、第1弾性域71の横方向Xにおける伸長応力よりも大きい。
前ウエスト域13の横方向Xにおける所定幅の伸長応力は、具体的には、第1弾性域71が0.01〜0.04N/mm(0.01以上であって0.04N/mmより小)であり、第2弾性域72が0.04〜0.10N/mm(0.04以上であって0.10N/mmより小)であり、第3弾性域73が0.01〜0.05N/mm(0.01以上であって0.05N/mmより小)である。具体的な実施形態では、例えば、第1弾性域71の幅(縦方向Yの長さ寸法)が25mmであって伸長応力が0.389Nであるため単位長さ(幅)あたりの伸長応力が0.016N/mmであり、第2弾性域72の幅(縦方向Yの長さ寸法)が20mmであって伸長応力が0.893Nであるため単位長さ(幅)あたりの伸長応力が0.045N/mmであり、第3弾性域73の幅(縦方向Yの長さ寸法)が60mmであって伸長応力が1.378Nであるため単位長さ(幅)あたりの伸長応力が0.022N/mmである。
図2及び3を参照すると、吸収シャーシ12は、前後ウエストパネル16,17の肌対向面に取り付けられた前後端部12A,12Bと、少なくともクロッチ域15において縦方向Yへ延びる吸収性コア43と、吸収性コア43の肌対向面側に位置する親水性の繊維不織布から形成された透液性の身体側ライナ(トップシート)44と、吸収性コア43の非肌対向面側に位置する疎水性又は難透液性の繊維不織布から形成されたバックシート45と、吸収性コア43とバックシート45との間に配置された、少なくとも吸収性コア43のバックシート45と対向する面全体を被覆する大きさを有する不透液性の防漏シート46とを含む。身体側ライナ44とバックシート45には、SMS繊維不織布やスパンボンド不織布等の各種公知の繊維不織布を用いることができる。
吸収性コア43は、所要量の超吸収性ポリマー粒子とフラッフパルプとを混合したものであって、おむつ10を構成する内外層シート21〜24等のシート部材に比して剛性の高い半剛性を有する。また、吸収性コア43は、縦方向Yにおける中央部が幅狭状を有するパネル形態をなすものであって、その全体がティッシュ等の液拡散性シートで被包されている。
身体側ライナ44とバックシート45は、吸収性コア43の縦方向Yの両端部から外側へ延出し、その延出した部分どうしが互いに重ね合わされてホットメルト接着剤(図示せず)を介して接合されることによって、吸収性コア43の両端部から縦方向Yの外側へ延出する一対の前エンドフラップ53および後エンドフラップ54が形成される。前ウエスト域13において、吸収シャーシ12の前端縁53aと吸収性コア43の前端縁43aとの間には、身体側ライナ(内面シート)44とバックシート(外面シート)45によって形成される前エンドフラップ53が位置する。後ウエスト域14において、吸収シャーシ12の後端縁53bと吸収性コア43の後端縁43bとの間には、身体側ライナ(内面シート)44とバックシート(外面シート)45によって形成される後エンドフラップ54が位置する。
バックシート45は、防漏シート46の両側縁から横方向Xの外側に位置する両側部47を有する。両側部47は、防漏シート46の両側縁に位置して縦方向Yへ延びる折曲ラインにそって肌対向面側へ折曲され、身体側ライナ44に固定されて縦方向へ互いに離隔する両端固定部48と、身体側ライナ44の両側縁部および防漏シート46の両側縁部に固定される近位縁部49と、両端固定部の間において縦方向へ延び、かつ近位縁部と並行して縦方向へ延びる遠位縁部50(自由縁部)とを有する。
遠位縁部50は、バックシート45の外側縁部を折り曲げて固定することによって形成されたスリーブ状をなし、縦方向へ延びる複数条のストリング状またはストランド状のカフ弾性体51が伸長状態で収縮可能な態様でバックシート45に固定してある。カフ弾性体51が収縮することによって、遠位縁部50が身体側ライナ44から着用者の身体側へ離れて防漏カフを形成し、着用者の大腿部にフィットして排泄物の漏れを防止する。バックシート45の両側部47であって、防漏カフの横方向Xの外側には、縦方向Yへ延びる複数条のストリング状またはストランド状のレッグ弾性体52が伸長状態で収縮可能な態様でバックシート45に固定してある。
このおむつ10の前ウエスト域13は、ウエスト開口縁19aと吸収シャーシ12の前端縁53aとの間に位置し、伸縮性シート30によって弾性を有する第1弾性域71を有するため、伸縮性シート30の伸縮力によって第1弾性域71の全域を着用者の肌に押し当てることができ、第1弾性域71が局所的に着用者の肌に押し当てられることを防止することができる。これによって、着用者の脚の動作に応じて吸収シャーシ12が縦方向Yへ移動しても、ウエスト開口縁19a側に位置する第1弾性域71が着用者の肌を滑り、第1弾性域71がめくれること防止することができる。しかも、伸縮性シート30の伸縮力によって、第1弾性域71の全域を着用者の肌に押し当てることができ、局所的に着用者の肌に第1弾性域71が当たることによって生じる肌トラブルの発生を防止することができる。加えて、第1弾性域71よりも伸長応力が大きい第2弾性域72が、吸収シャーシ12の前端縁53aと吸収性コア43の前端縁43aとの間に位置するため、吸収シャーシ12が縦方向へ移動するのを抑え、おむつ10の位置がずれるのを防止することができる。
加えて、第2弾性域72および第3弾性域73は、横方向Xへ延びる糸状またはリボン状の前ウエスト弾性体(第2ウエスト弾性体)27によって画成してあるため、前ウエスト弾性体27が存在する個所において局所的に伸縮力を大きくし、吸収シャーシ12がずれるのを防止することができる。
さらに、前ウエスト域13のウエスト開口縁19aには、図4に示すように、接着剤(固定部)64aが存在しない非固定域65を形成してあるため、前ウエスト域13のウエスト開口縁19aの剛性が大きくなることを抑え、はき心地を向上することができる。
また、前ウエスト域13において、複数条の前上方ウエスト弾性体27Aのうち縦方向Yにおける最もウエスト開口縁19aに近接する前上方ウエスト弾性体27aと、吸収シャーシ12の前端縁53aとが離隔しているため、局所的に剛性の大きい箇所ができるのを防止でき、はき心地を向上することができる。
さらに、前ウエスト域13において、複数条の前下方ウエスト弾性体27Bのうち縦方向Yにおける最もウエスト開口縁19aに近接する前下方ウエスト弾性体27bは、伸縮性シート30と中間シート38,39とが離隔している領域に配置してあるため、剛性の小さい箇所に前下方ウエスト弾性体27bを配置し、吸収シャーシ12が縦方向Yへ移動するのを抑えることができる。
また、前ウエスト域13におけるウエスト開口縁19a側の伸長応力より、後ウエスト域14におけるウエスト開口縁19a側の伸長応力が大きくなるように、後上方ウエスト弾性体28Aの繊度、伸長倍率、各弾性体間の離隔寸法(ピッチ)等を設定すれば、背中側に後ウエスト域14を当接させ、おむつ10が位置ずれすることを防止することができる。
図7は、本発明に係るおむつ10の第1変形例の前ウエスト域13を示す図3と同様の図であり、図8は、図7に示すVIII−VIII線に沿う断面図である。前ウエスト域13は、縦方向Yへ延びる第1部分81と、第1部分81よりも剛性が小さくて第1部分81から外れた第2部分82とを有している。このおむつ10の前ウエスト域13は、直線状の第1部分81(縦方向Yへ連続して延びる第1部分81)と、直線状の第2部分82(縦方向Yへ連続して延びる第2部分82)とを横方向Xにおいて交互に配置してある。第1部分81の縦方向Yの長さ寸法は、例えば10〜50mmが好ましく、任意に選択した一つの第1部分81と、該第1部分81に隣接する他の第1部分81との横方向Xの間隔は、例えば5〜40mmである。
第1部分81は、内層シートと外層シートと伸縮性シート30とを固定した部分である。第1部分81において、内層シート21と外層シート23と伸縮性シート30とは、例えば、熱エンボス加工、ソニック等による各種の熱溶着手段、ホットメルト接着剤等による各種の接着手段によって固定される。第2部分82は、内層シート21と外層シート23と伸縮性シート30とを固定していない部分である。縦方向Yにおいて、第1部分81は、吸収性コア43と重ならないようウエスト開口縁19a側にのみ配置してあり、クロッチ域15側には配置していない。
このおむつ10によれば、第2部分82よりも剛性の大きい第1部分81が縦方向へ延びるため、ウエスト開口縁19a側が折れ曲がるときに第1部分81が抵抗となり、ウエスト開口縁19a側がめくれるのを防止することができるとともに、ウエスト開口縁19a側に多数のシワが発生することを防止することができる。
加えて、伸縮性シート30が横方向Xへ収縮することによって第2部分82が着用者の肌から離れるように膨らむため、前ウエスト域13の肌対向面と、着用者の肌との接触面積を小さくすることができ、ウエスト開口縁19a側がめくれるのを防止することができる。
さらに、縦方向Yにおいて、第1部分81は、吸収性コア43と重ならないようウエスト開口縁19a側にのみ配置してあるため、前ウエスト域13において剛性の大きさが異なる部位を少なくし、飲食等によって膨らんだ腹部に沿って前ウエスト域13を着用者の肌に当接させることができる。
図9は、本発明に係るおむつ10の第2変形例の前ウエスト域13を示す図3と同様の図である。前ウエスト域は、点状の第1部分83を縦方向Yへ沿って直線状に配置してある。
このおむつ10によれば、点状の第1部分83が縦方向Yにおいて間隔をおいて配置してあるため、縦方向Yにおいて、任意に選択した一つの第1部分83と該第1部分83に隣接する他の第1部分83との間に位置する第2部分82において、伸縮性シート30の伸縮性が横方向Xへ連続し、おむつ10のフィット性が低下するのを抑えることができる。
図10は、本発明に係るおむつ10の第3変形例の前ウエスト域13を示す図3と同様の図である。前ウエスト域13は、横方向Xの中央に位置する中央域84と、中央域84の横方向Xの両側に位置する両側域85とを有している。横方向Xにおいて、両側域85の第1部分81の間隔が、中央域84の第1部分81の間隔よりも大きくなるように第1部分81および第2部分82を配置してある。中央域84の横方向Xの寸法は、例えば、吸収性コア43の横方向Xの寸法と同一であり、横方向Xにおいて、中央域84と吸収性コア43とが重なるように位置している。両側域85は、横方向Xにおいて、例えば、吸収性コア43から外れるように位置している。
このおむつ10によれば、中央域84の剛性が両側域85の剛性よりも大きいため、ウエスト開口縁19a側の中央域84がめくれようとする力を抑え、中央域84がめくれるのを防止することができる。しかも、中央域84の剛性が、両側域85の剛性よりも大きいため、ウエスト開口縁19a側がめくれる力が横方向Xへ伝達するのを抑え、ウエスト開口縁19a側の中央域がめくれるのを防止することができる。
図11は、本発明に係るおむつ10の第4変形例の前ウエスト域13を示す図3と同様の図である。伸縮性シート30は、前ウエスト域13の横方向Xの中央に位置するシート中央域86と、前ウエスト域13の横方向Xの両側に位置するシート両側域87とを有し、シート中央域86の伸長応力が、シート両側域87の伸長応力よりも小さくなるようにシート中央域86に応力低減部88を有する。応力低減部88は、例えば、シート中央域86に位置するスリットおよび孔によって形成することができる。また、応力低減部88は、伸縮性シート30のシート中央域86に、熱エンボス加工、ソニック等による各種の熱溶着手段によって形成することができる。
このおむつ10によれば、シート中央域86の剛性が、シート両側域87の剛性よりも小さいため、満腹時の腹部が膨らんだ状態において、腹部が圧迫されるのを抑えることができ、はき心地を向上することができる。
図12は、本発明におけるおむつの第5変形例の前ウエスト域13を示す図4と同様の図である。前ウエスト域13における前ウエスト弾性体27は、吸収性コア43の前端縁43aのウエスト開口縁19a側に隣接する前上方ウエスト弾性体(第1弾性体)27xと、前端縁43aのクロッチ域15側に隣接する前下方ウエスト弾性体(第2弾性体)27yと、第2弾性体27yのクロッチ域15側に隣接する前下方ウエスト弾性体(第3弾性体)27zとを有する。第1弾性体27xと第2弾性体27yとは、縦方向Yにおいて、吸収性コア43の前端縁43aを挟んで位置している。
例えば、各弾性体の収縮力は、第1弾性体27xの収縮力は0.120〜0.150Nであり、第2弾性体27yの収縮力は0.160〜0.200Nであり、第3弾性体27zの収縮力は0.210〜0.260Nである。具体的な実施形態では、例えば、第1弾性体27xの収縮力が0.133Nであり、第2弾性体27yの収縮力が0.178Nであり、第3弾性体27zの収縮力が0.234Nである。
このおむつ10によれば、吸収性コア43の前端縁43aのクロッチ域15側およびウエスト開口縁19a側に隣接する第1弾性体27xおよび第2弾性体27yの収縮力が比較的に小さいため、吸収性コア43の前端縁43aの近傍が適度な力で着用者の身体に押し当てられ、吸収性コア43の前端縁43aと吸収シャーシ12の前端縁53aとの間の部分が、身体から離れるように隆起することを防止でき、前ウエスト域13の位置ずれを防止できる。加えて、第2弾性体27yに隣接する第3弾性体27zの収縮力が、第1弾性体27xおよび第2弾性体27yの収縮力よりも大きいため、吸収性コア43の前端縁43aの近傍が身体に押し当てられ、吸収性コア43の前端縁43aの近傍が身体から離れるのを防止することができる。
<各弾性体の収縮力の測定方法>
第1弾性体27x、第2弾性体27y、および第3弾性体27zを含む前後ウエスト弾性体27,28の収縮力は、前後ウエストパネル16,17において、所定幅を有する(縦方向Yにおいて所定の長さ寸法を有する)、各弾性体27,28を含む領域を短冊状に切り取ることによって以下のように求めることができる。具体的には、例えば、第2弾性体27yの収縮力を測定するときには、まず、弾性ウエストパネル11から吸収シャーシ12を取り外した後に、サイドシーム18を剥離して前ウエストパネル16と後ウエストパネル17とを分離する。次に、前ウエストパネル16の縦方向Yにおいて、第1弾性体27xと第2弾性体27yとの間を2等分する部位を横断する第1切断ラインと、第2弾性体27yと第3弾性体27zとの間を2等分する部位を横断する第2切断ラインとに沿って、第2弾性体27yを含む、両側縁16c,16d,17c,17d間に延びる所定幅の短冊片を切り取って試験片とした。なお、試験片を切り出す前に、おむつ10を展開してその表面に各弾性体27,28の収縮作用によるギャザーがなくなる程度にまで伸長させた状態で、試験片の横方向Xの寸法を測定して初期寸法とした。
次に、株式会社島津製作所製のオートグラフ型引張試験機(例えば、AG−1KN1)を用いて、各試験片の一方端を固定チャックに挟み、他方端を可動チャックに挟み、300mm/minの速度で初期寸法の75%の大きさまで収縮させたときの引張荷重(N)を求め、各弾性体の収縮力とした。
各弾性体27,28の収縮力は、繊度および伸長倍率によって適宜調整することができる。第1弾性体27xおよび第2弾性体27yの太さは、例えば、350〜550dtexであり、第3弾性体27zの太さは、500〜700dtexである。また、第1弾性体27xは2.1〜2.4倍に伸長された状態で内外層シート21,23の少なくとも一方に取り付けられ、第2弾性体27yおよび第3弾性体27zは、2.4〜2.6倍に伸長された状態で内外層シート21,23に取り付けられているため、第1弾性体27xの伸長倍率が、第2弾性体27yの伸長倍率および第3弾性体の伸長倍率よりも小さい。吸収性コア43は、半剛性であるから比較的に剛性が高いものであるところ、第2弾性体27yおよび第3弾性体27zは、平面視において吸収性コア43と重なっている一方、第1弾性体27xは、平面視において吸収性コア43と重なっていない。このため、第1弾性体27xは、第2弾性体27yおよび第3弾性体27zと比べて横方向Xへ伸長され易く、第1弾性体27xの伸長倍率が大きいときには、前方へ突出する腹部によってウエスト周り方向へ伸長し、第1弾性体27xが存在する部位を身体に強く押し当てる一方、剛性の高い吸収性コア43の配置された部分と重なる第2弾性体27yおよび第3弾性体27zが伸び難くなっているため、第1弾性体27xと第2弾性体27yとの間の部位が、身体から離れ、隙間が生じることがある。しかしながら、本実施形態においては、第1弾性体27xの伸長倍率が、第2弾性体27yの伸長倍率および第3弾性体27zの伸長倍率よりも小さいため、第1弾性体27x、第2弾性体27y、および第3弾性体27zをバランスよく伸長させることによって、上記のような不利益が生じることを防止できる。
なお、上述した実施形態には、第2弾性域72および第3弾性域73を、糸状又はリボン状の前ウエスト弾性体27および後ウエスト弾性体28によって画成されるおむつ10を説明した。しかし、この発明は、それに限られず、第2弾性域72および第3弾性域73を、上記した伸縮性シート30とは異なる別の伸縮性シート30で画成してもよい。
また、上述した実施形態には、内層シート21と外層シート23と伸縮性シート30とを固定した第1部分81,83を説明した。しかし、この発明はそれに限られず、第1部分81,83は、内層シート21および外層シート23のいずれか一方と伸縮性シート30とが固定されていればよい。
さらに、上述した実施形態には、外層シート23,24が主体部23a,24aと延出部23b,24bとを有するおむつ10を説明した。しかし、この発明はそれに限られず、外層シート23,24が延出部23b,24bを有していなくてもよい。
また、上述した実施形態には、内層シート21と外層シート23との間に伸縮性シート30が位置するおむつ10を説明した。しかし、この発明はそれに限られず、伸縮性シート30は、内層シート21の肌対向面側に位置してもよいし、外層シート23の非肌対向面側に位置してもよい。
さらに、前ウエスト域13の肌対向面側に位置する外層シート23の延出部23bおよび/または内層シート21にシリコンローション等の摩擦低下手段を塗布することによって、前ウエスト域13のウエスト開口縁19a側が着用者の肌をすべるようにし、前ウエスト域13のウエスト開口縁19a側がめくれることを防止してもよい。
また、上述した実施形態には、複数条の前後ウエスト弾性体27,28が、配置される位置によって、収縮力、伸長倍率、および太さ等の諸元が異なるおむつ10を説明した。しかし、この発明は、それに限られず、複数条の前後ウエスト弾性体27,28の諸元が同一であってもよい。
上述した実施形態のおむつ10の構成、および第1変形例〜第5変形例のおむつ10の構成は、適宜、組み合わせることができる。
おむつ10を構成する部材には、特に明記されていない限りにおいて、本明細書に記載されている材料のほかに、この種の分野において通常用いられている公知の材料を制限なく用いることができる。また、本明細書において使用されている「第1」および「第2」等の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いてある。
10 使い捨ておむつ(使い捨て着用物品)
12 吸収シャーシ(吸液構造体)
13 前ウエスト域
14 後ウエスト域
15 クロッチ域
19 ウエスト開口
19a ウエスト開口縁
21 内層シート(繊維不織布で形成されたシート)
23 外層シート(繊維不織布で形成されたシート)
27A 前上方ウエスト弾性体(第2ウエスト弾性体)
27x 第1ウエスト弾性体
27y 第2ウエスト弾性体
27z 第3ウエスト弾性体
30 伸縮性シート(第1ウエスト弾性体)
43 吸収性コア
43a 前端縁
44 身体側ライナ(内面シート)
45 バックシート(外面シート)
53 前エンドフラップ(前フラップ)
53a 前端縁
71 第1弾性域
72 第2弾性域
81 第1部分
82 第2部分
83 第1部分
84 中央域
85 両側域
86 シート中央域
87 シート両側域
88 応力低減部
X 横方向
Y 縦方向

Claims (10)

  1. 横方向および縦方向を有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、前記クロッチ域から前記前ウエスト域へ延びる、吸収性コアを有する吸液構造体と、ウエスト開口とを含む使い捨て着用物品において、
    前記前ウエスト域は、繊維不織布で形成された少なくとも2枚のシートと、少なくともウエスト開口縁に位置する第1ウエスト弾性体と、前記吸液構造体の前端縁と前記吸収性コアの前端端との間に位置する第2ウエスト弾性体と、前記第1ウエスト弾性体である前記伸縮性シートによって弾性を有する第1弾性域と、前記第1ウエスト弾性体と前記第2ウエスト弾性体とによって弾性を有する第2弾性域とをさらに有し、
    前記第1弾性域は、前記ウエスト開口縁と前記吸液構造体の前記前端縁との間に位置し、
    前記第2弾性域は、前記第1弾性域の前記クロッチ域側に位置し、
    前記第2弾性域の前記横方向における伸長応力が、前記第1弾性域の前記横方向における伸長応力よりも大きいことを特徴とする着用物品。
  2. 前記第2弾性域は、前記横方向へ延びる複数条の糸状またはリボン状の第2ウエスト弾性体によって画成してある請求項1に記載の着用物品。
  3. 前記前ウエスト域は、前記縦方向へ延びる第1部分と、前記第1部分よりも剛性が小さくて前記第1部分から外れた第2部分とを有する請求項1または2に記載の着用物品。
  4. 前記第1部分は、2枚の前記シートの少なくとも一方と前記伸縮性シートとを固定した部分であり、
    前記第2部分は、2枚の前記シートと前記伸縮性シートとを固定していない部分であり、
    前記第1部分は前記横方向へ間隔をあけて配置してあり、2つの前記第1部分の間には前記第2部分が位置する請求項3に記載の着用物品。
  5. 前記第1部分は、前記縦方向において間隔をあけて配置してある請求項3または4に記載の着用物品。
  6. 前記前ウエスト域は、前記横方向の中央に位置する中央域と、前記中央域の前記横方向の両側に位置する両側域とを有し、
    前記横方向における前記両側域の前記第1部分の間隔が、前記中央域の前記第1部分の間隔よりも大きい請求項4に記載の着用物品。
  7. 前記伸縮性シートは、前記前ウエスト域の前記横方向の中央に位置するシート中央域と、前記前ウエスト域の前記横方向の両側に位置するシート両側域とを有し、前記シート中央域の伸長応力が、前記シート両側域の伸長応力よりも小さくなるように前記シート中央域に応力低減部を有する請求項1〜5のいずれかに記載の着用物品。
  8. 前記伸縮性シートと前記シートとが前記縦方向へ延びる固定部によって互いに固定され、
    前記前ウエスト域の前記ウエスト開口縁には、前記固定部が存在しない非存在域を形成してある請求項4に記載の着用物品。
  9. 前記吸液構造体は、肌対向面側に位置する内面シートと、非肌対向面側に位置する外面シートとを有し、
    前記吸液構造体の前記前端縁と前記吸収性コアの前記前端縁との間には、前記内面シートおよび前記外面シートによって形成される前フラップが位置し、
    複数条の前記第2ウエスト弾性体のうち前記縦方向における最も前記ウエスト開口縁に近接する前記第2ウエスト弾性体と、前記吸液構造体の前記前端縁との間が離隔している請求項2に記載の着用物品。
  10. 前記前ウエスト域は、前記吸収性コアの前記前端縁の前記ウエスト開口縁側に隣接する第1弾性体と、前記前端縁の前記クロッチ域側に隣接する第2弾性体と、前記第2弾性体の前記クロッチ域側に隣接する第3弾性体とを有し、
    前記第1弾性体の収縮力および前記第2弾性体の収縮力が、前記第3弾性体の収縮力よりも小さい請求項1〜9のいずれかに記載の着用物品。

JP2017221992A 2017-11-17 2017-11-17 使い捨て着用物品 Active JP6994913B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017221992A JP6994913B2 (ja) 2017-11-17 2017-11-17 使い捨て着用物品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017221992A JP6994913B2 (ja) 2017-11-17 2017-11-17 使い捨て着用物品

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016226626 Division 2016-11-22 2016-11-22

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018083077A true JP2018083077A (ja) 2018-05-31
JP2018083077A5 JP2018083077A5 (ja) 2019-12-26
JP6994913B2 JP6994913B2 (ja) 2022-01-14

Family

ID=62237947

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017221992A Active JP6994913B2 (ja) 2017-11-17 2017-11-17 使い捨て着用物品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6994913B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021095610A1 (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044089A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Kao Corp パンツ型使い捨ておむつ
JP2009240694A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010057567A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010069023A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010082364A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Oji Nepia Co Ltd パンツ型使い捨ておむつ
JP2015100587A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 花王株式会社 パンツ型吸収性物品
JP2015173751A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
US20160166444A1 (en) * 2014-12-11 2016-06-16 Attends Healthcare Products, Inc. Disposable absorbent garment

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044089A (ja) * 2005-08-05 2007-02-22 Kao Corp パンツ型使い捨ておむつ
JP2009240694A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010057567A (ja) * 2008-09-01 2010-03-18 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010069023A (ja) * 2008-09-18 2010-04-02 Uni Charm Corp 使い捨ておむつ
JP2010082364A (ja) * 2008-10-02 2010-04-15 Oji Nepia Co Ltd パンツ型使い捨ておむつ
JP2015100587A (ja) * 2013-11-27 2015-06-04 花王株式会社 パンツ型吸収性物品
JP2015173751A (ja) * 2014-03-13 2015-10-05 大王製紙株式会社 パンツタイプ使い捨ておむつ
US20160166444A1 (en) * 2014-12-11 2016-06-16 Attends Healthcare Products, Inc. Disposable absorbent garment

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021095610A1 (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP2021074355A (ja) * 2019-11-11 2021-05-20 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP7145838B2 (ja) 2019-11-11 2022-10-03 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品

Also Published As

Publication number Publication date
JP6994913B2 (ja) 2022-01-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101761975B1 (ko) 흡수성 물품
WO2014122980A1 (ja) パンツ型おむつ
JP6449135B2 (ja) 使い捨て着用物品
JP5367961B2 (ja) 使い捨ておむつ、シート部材およびプリーツシートの製造方法
JP6200781B2 (ja) パンツ型着用物品
WO2015001915A1 (ja) パンツ型の着用物品
JP2009240695A (ja) 使い捨ておむつ
WO2018096736A1 (ja) 使い捨て着用物品
JP5270143B2 (ja) 使い捨てのパンツ型着用物品およびその製造方法
JP4794314B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6296761B2 (ja) 使い捨て着用物品
JP5871506B2 (ja) 使い捨て着用物品
JP6647443B2 (ja) パンツ型吸収性物品
JP6425583B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP6478443B2 (ja) パンツ型の使い捨て着用物品
JP4535980B2 (ja) パンツ型使い捨ておむつ
JP6994913B2 (ja) 使い捨て着用物品
RU2737447C1 (ru) Впитывающее изделие
JP6072555B2 (ja) 使い捨てのおむつ
WO2016104012A1 (ja) 使い捨ておむつ
JP5946121B2 (ja) パンツタイプ使い捨ておむつ
JP2013063184A (ja) 使い捨て着用物品
JP6429741B2 (ja) 使い捨てのパンツ型おむつ
JP6403544B2 (ja) パンツ型吸収性物品

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20171120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191111

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191111

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201124

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210122

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210305

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6994913

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150