JP2018082652A - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】安価に製造可能であるとともにエミッタ間における流量のばらつきを抑制可能なエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供する。【解決手段】エミッタ120は、その上面に溝、凹部および貫通孔を有するエミッタ本体130と、当該上面に接合するフィルム150とを有する。点滴灌漑用チューブ100は、チューブ110と、その管壁を貫通する孔である吐出口112と、チューブ110の内壁面における吐出口112に対応する位置に当該内壁面と接合しているエミッタ120とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
以前から、植物の栽培方法の一つとして点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法とは、土壌などの植物が植えられている栽培床上に点滴灌漑用チューブを配置し、点滴灌漑用チューブから栽培床へ、水や液体肥料などの灌漑用液体を滴下する方法である。近年、点滴灌漑法は、灌漑用液体の消費量を最小限にすることが可能であるため、特に注目されている。
点滴灌漑用チューブは、通常、灌漑用液体が吐出される複数の貫通孔が形成されたチューブと、各貫通孔から灌漑用液体を吐出するための複数のエミッタ(「ドリッパ」とも言われる)を有する。エミッタには、チューブの内壁面に接合して使用されるエミッタと、チューブに外側から突き刺して使用されるエミッタとが知られている。
前者のエミッタには、例えば、外部の液体が流入する流入部と、上記流入部に接続され、上記流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部と、上記減圧流路部に接続され、上記減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部と、上記流量制御部に接続され、上記流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部と、を有し、エミッタ本体およびその上面に接合している、可撓性を有するフィルムによって構成されるエミッタが知られている。このエミッタは、エミッタ内における液体の流路に対して、上記フィルムがチューブ内の液圧に応じて接近離間することにより、エミッタから外部に吐出される液体の流量を制御する(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2015/080126号
上記エミッタは、通常、小さいほどチューブ内の液体の圧力損失を防止する観点から好ましい。このような観点から、エミッタにおける流路は、限られた空間を有効に活用するために、エミッタ本体の上面のみならず、エミッタ本体の、チューブと接合される下面にも配置されている。このため、エミッタを樹脂成形する際の金型の構成が複雑化し、その製造コストが高くなることがある。
また、上記エミッタは、通常、チューブの内壁に、融着によって接合されるが、エミッタ本体をチューブへ十分な強度で接合させると、エミッタ本体の下面の溝や凹部へチューブが侵入し、上記溝および凹部の深さが所期の深さよりも、部分的にまたは全体的に浅くなることがある。このため、上記溝および凹部の深さがエミッタ間でばらつき、その結果、チューブ内に配置されたエミッタ間における流量のばらつきが生じることがある。
このように、上記エミッタには、エミッタの製造コストを削減する観点、および、エミッタ間における流量のばらつきを抑制する観点、から、改良の余地が残されている。
本発明は、安価に製造可能であるとともにエミッタ間における流量のばらつきを抑制可能なエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することを課題とする。
本発明は、外部の液体が流入する流入部と、上記流入部に接続され、上記流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部と、上記減圧流路部に接続され、上記減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部と、上記流量制御部に接続され、上記流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部とを有し、エミッタ本体およびそれに接合している、可撓性を有するフィルムによって構成されるエミッタにおいて、上記エミッタ本体は、上記エミッタ本体の少なくとも上面に開口する第1凹部と、上記エミッタ本体の上面に開口し、かつ上記第1凹部に接続される、その平面形状がジグザグな減圧溝と、上記エミッタ本体の上面に開口する、上記減圧溝に接続される第2凹部と、上記第2凹部および上記エミッタ本体の下面に開口する貫通孔と、上記第2凹部の周縁部および上記貫通孔を連通する連通溝と、を有し、上記フィルムは、上記エミッタ本体の上面に接合しており、上記第1凹部の少なくとも一部は、外部に開口しているエミッタ、を提供する。
また、本発明は、その管壁を貫通している吐出口を有するチューブと、上記チューブの内壁面における上記吐出口に対応する位置に接合している上記のエミッタとを有する点滴灌漑用チューブ、を提供する。
本発明によれば、安価に製造可能であるとともにエミッタ間における流量のばらつきを抑制可能なエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することができる。
図1Aは、本発明の一実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの軸に沿う方向の断面図であり、図1Bは、当該点滴灌漑用チューブの軸に垂直な方向の断面図である。 図2Aは、本発明の一実施の形態に係るエミッタの平面図であり、図2Bは、当該エミッタの背面図であり、図2Cは、当該エミッタの底面図であり、図2Dは、当該エミッタの側面図である。 図3Aは、本発明の第1の実施の形態におけるエミッタ本体の平面図であり、図3Bは、当該エミッタ本体の正面図であり、図3Cは、当該エミッタ本体の背面図であり、図3Dは、当該エミッタ本体の底面図であり、図3Eは、当該エミッタ本体の側面図である。 図4Aは、本発明の第2の実施の形態におけるエミッタ本体の平面図であり、図4Bは、当該エミッタ本体の正面図であり、図4Cは、当該エミッタ本体の背面図であり、図4Dは、当該エミッタ本体の底面図であり、図4Eは、当該エミッタ本体の側面図である。 図5Aは、本発明の第3の実施の形態におけるエミッタ本体の平面図であり、図5Bは、当該エミッタ本体の正面図であり、図5Cは、当該エミッタ本体の背面図であり、図5Dは、当該エミッタ本体の底面図であり、図5Eは、当該エミッタ本体の側面図である。 図6Aは、本発明の第4の実施の形態におけるエミッタ本体の平面図であり、図6Bは、当該エミッタ本体の正面図であり、図6Cは、当該エミッタ本体の背面図であり、図6Dは、当該エミッタ本体の底面図であり、図6Eは、当該エミッタ本体の側面図である。 本発明の第5の実施の形態におけるエミッタ本体の平面図である。
本発明の実施の形態におけるエミッタは、外部の液体が流入する流入部と、上記流入部に接続され、上記流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部と、上記減圧流路部に接続され、上記減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部と、上記流量制御部に接続され、上記流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部とを有し、エミッタ本体およびそれに接合している、可撓性を有するフィルムによって構成される。
上記エミッタ本体は、当該エミッタ本体の少なくとも上面にまたは上方に向けて開口し、上記フィルムがエミッタ本体の上面に接合したときに少なくとも前述の流入部、減圧流路部および流量制御部を構成する凹部を有する。たとえば、上記エミッタ本体は、上記エミッタ本体の少なくとも上面に開口する第1凹部と、上記エミッタ本体の上面に開口し、かつ上記第1凹部に接続される、その平面形状がジグザグな減圧溝と、上記エミッタ本体の上面に開口する、上記溝に接続される第2凹部と、上記第2凹部および上記エミッタ本体の下面に開口する貫通孔と、上記第2凹部の周縁部および上記貫通孔を連通する連通溝とを有している。そして、上記フィルムは、上記エミッタ本体の上面に接合しており、上記第1凹部の少なくとも一部は、外部に開口している。
エミッタ本体の上面は、エミッタ本体を上側から平面視したときに確認される部分であり、エミッタ本体の下面は、エミッタ本体を下側から平面視したときに確認される部分である。また、エミッタ本体の側面は、エミッタ本体を側方から見たときの上記上面と上記下面との間の部分である。
上記エミッタ本体は、上記上面および上記下面のみを有していてもよいが、さらに上記側面を有し、上記第1凹部が上記上面および上記側面に開口し、上記フィルムが上記上面の全体に接合していることが、上記流入部からエミッタ内への異物の侵入を抑制し、かつエミッタをより容易に製造する(生産性を高める)観点から好ましい。
また、上記エミッタ本体の下面は、平らであってもよいが、上記減圧溝の延出方向を横断する方向において下方に突出するように湾曲していることが、エミッタのチューブへの接合強度を高める観点から好ましい。
また、上記エミッタ本体における流路の配置および流路の数は、本実施の形態の効果が得られる範囲において適宜に決めることができる。たとえば、上記エミッタ本体における上記第1凹部の数は、単数であってもよいし、複数であってもよい。また、上記エミッタ本体における上記減圧溝の数も、単数であってもよいし、複数であってもよい。さらに、上記エミッタ本体における流量制御部となる部分、すなわち、上記第2凹部、上記貫通孔および上記連通溝のセット、の数も、単数であってもよいし、複数であってもよい。
また、上記エミッタ本体は、本実施の形態の効果が得られる範囲において、上記以外の他の構成をさらに含んでいてもよい。当該他の構成の例には、上記エミッタ本体の下面に形成され、その底面に上記貫通孔が開口する凹部、および、当該凹部の底面における、前記貫通孔の開口と上記凹部における上記吐出口に対応する部分との間に液体を流通可能に配置される突条、が含まれる。
上記凹部は、上記チューブの上記吐出口を、エミッタのチューブへの接合後に形成する際に、吐出口を適切な位置に容易に形成する観点、および、吐出口から貫通孔への異物の侵入を抑制する観点から好ましい。また、上記突条は、上記貫通孔から上記吐出口へ液体が流れる範囲において、その高さ、数および平面形状を適宜に決めることができる。上記突条は、吐出口から貫通孔への異物の侵入を抑制する観点から好ましい。
上記エミッタ本体は、熱可塑性樹脂の成形によって製造される。当該熱可塑性樹脂の例には、直鎖状低密度ポリエチレンや高密度ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレン、シリコーン、および、ゴム弾性を有する工業用材料、が含まれ、当該ゴム弾性を有する工業用材料の例には、エラストマーおよびゴムが含まれる。
上記フィルムも、通常、熱可塑性樹脂製であり、当該熱可塑性樹脂の例には、上記のものが挙げられる。上記フィルムの厚さは、上記エミッタ本体の上面に接合している状態で、チューブ内の液体の圧力によって上記流量制御部における上記第2凹部における上記貫通孔の開口部に当接、離間するのに十分な可撓性を有する範囲において、適宜に決めることができる。
上記フィルムは、上記エミッタ本体とは別に用意することができるが、上記エミッタ本体の上面へ接合可能に、エミッタ本体と一体的に形成されていてもよい。たとえば、上記フィルムは、上記エミッタ本体の上面の側縁に、ヒンジ部を介して接続されていてもよい。
本発明の実施の形態における点滴灌漑チューブは、その管壁を貫通している吐出口を有するチューブと、上記チューブの内壁面における上記吐出口に対応する位置に接合している上記のエミッタとを有する。チューブ一本当たりのエミッタの数は、吐出口からの液体の適切な排出が可能な範囲において適宜に決めることができる。
上記チューブも、通常、熱可塑性樹脂製であり、当該熱可塑性樹脂の例には、上記エミッタ本体で例示したものが挙げられる。点滴灌漑用チューブは、そのエミッタに上記の本実施の形態のエミッタを用いる以外は、点滴灌漑用チューブの公知の製法によって製造することが可能である。
上記エミッタ本体、上記フィルムおよび上記チューブの材料の樹脂は、同じであってもよいし、異なっていてもよいが、同じであることは、使用済みの点滴灌漑用チューブを、エミッタ本体、フィルムあるいはチューブの材料として再利用するのに好適であるので、環境負荷の軽減の観点から好ましい。
上記点滴灌漑用チューブは、点滴灌漑に好適に用いられる。点滴灌漑用チューブによって搬送、供給される液体は、点滴灌漑で用いることが可能な液体から適宜に決めることができ、その例には、水、液肥、農薬、およびこれらの二種以上の混合液、が含まれる。
以下、本発明の実施の形態をより詳しく説明する。
図1Aは、本発明の実施の形態に係る点滴灌漑用チューブの軸に沿う方向の断面図であり、図1Bは、上記点滴灌漑用チューブの軸に垂直な方向の断面図である。点滴灌漑用チューブ100は、その管壁を貫通している吐出口112を有するチューブ110と、チューブ110の内壁面における吐出口112に対応する位置に接合しているエミッタ120とを有する。図示していないが、チューブ110には、複数のエミッタ120が配置されており、エミッタ120に対応して複数の吐出口112が形成されている。
チューブ110は、灌漑用の液体を流すための管である。チューブ110は、例えば、熱可塑性樹脂製の可撓性を有する円管である。チューブ110の管壁の厚さは、例えば1.0mmである。吐出口112は、チューブ110の軸方向において所定の間隔(例えば、200〜500mm)で形成されている。吐出口112の開口部の直径は、灌漑の用途において所望の流量で液体を吐出可能な範囲から適宜に決めることができ、例えば、1.0mm程度である。
エミッタ120は、チューブ110の内壁面に公知の方法によって接合されている。当該接合方法の例には、エミッタ120またはチューブ110を構成する樹脂材料の溶着、融着、および、接着剤による接着、が含まれる。なお、通常、吐出口112は、チューブ110とエミッタ120とを接合した後に形成されるが、接合前に形成されてもよい。
図2Aは、エミッタ120の平面図であり、図2Bは、エミッタ120の背面図であり、図2Cは、エミッタ120の底面図であり、図2Dは、エミッタ120の側面図である。エミッタ120の大きさおよび形状は、所期の機能を発現可能な範囲において適宜に決めることができる。
エミッタ120は、エミッタ本体130と、エミッタ本体130の上面に接合しているフィルム150とを有する。フィルム150は、熱可塑性樹脂製の可撓性を有するフィルムであり、例えば厚さ500μmのポリエチレン製のフィルムである。フィルム150は、例えば、エミッタ本体130の上面全体で、エミッタ本体130に融着によって接合している。
図3Aは、エミッタ本体130の平面図であり、図3Bは、エミッタ本体130の正面図であり、図3Cは、エミッタ本体130の背面図であり、図3Dは、エミッタ本体130の底面図であり、図3Eは、エミッタ本体130の側面図である。
エミッタ本体130は、前述の略矩形の平面形状を有する板状の部材である。エミッタ本体130の上面は、平らであり、エミッタ本体130の底面は、エミッタ本体130の短手方向の中央が突出する長手方向に一様な凸曲面である。また、エミッタ本体130は、その正面および背面側に、平らな側面を有している。エミッタ本体130は、第1凹部131、減圧溝132、第2凹部133、貫通孔135および連通溝136を有する。エミッタ本体130の上面に形成されている溝および凹部の深さ(上記上面から上記溝および凹部の底までの距離)は、例えば0.3〜0.5mmである。
第1凹部131は、エミッタ本体130の上面における背面側の側縁部に形成された凹部である。第1凹部131は、エミッタ本体130の長手方向に沿って断続して側面に開口するように形成されている。このように、第1凹部131は、エミッタ本体130の上面および側面(背面)に開口しており、上記側縁部において、その平面形状が上記長手方向に沿う細長な凹部と、それに接続し、外方へ延出する櫛歯状の複数の凹部とを含んでいる。
減圧溝132は、エミッタ本体130の上面に形成され、エミッタ本体130の短手方向における中央部を長手方向に沿って延出する溝であり、エミッタ本体130の一端部で第1凹部131に接続されている。第1凹部131の減圧溝132への接続端部において、第1凹部131の底面は、減圧溝132の底面に向けて傾斜している。減圧溝132の平面形状は、ジグザグ形状である。当該ジグザグ形状は、例えば、矩形の流路の両側面から略三角柱形状の凸部が上記長手方向に沿って交互に配置されることによって形成される流路の形状である。当該凸部は、平面視したときに、当該凸部の突端が上記矩形の流路の中心軸を超えないように配置されている。
第2凹部133は、エミッタ本体130の上面における他端側に形成された凹部であり、減圧溝132に接続されている。第2凹部133の平面形状は円形である。
貫通孔135は、第2凹部133の底面およびエミッタ本体130の下面に開口している。貫通孔135は、第2凹部133の底面では、その平面形状の中心部に開口している。貫通孔135は、円柱状の孔である。
連通溝136は、第2凹部133の底面に形成された溝であり、第2凹部133の底面の周縁と貫通孔135の開口との間に形成され、当該底面の周縁部と貫通孔135とを連通している。連通溝136は、フィルム150が第2凹部133の底面における貫通孔135の開口部に接触しているときの液体の流通を許容するためのものであり、例えばその幅は400μm程度であり、その深さは100μm程度である。
エミッタ本体130の上面130にフィルム150が接合されると、上記の溝および凹部の上方への開口は、フィルム150によって塞がれる。フィルム150によって上方への開口を塞がれた第1凹部131は、外部(チューブ110)の液体が流入する流入部を構成する。第1凹部131がエミッタ本体130の側面(背面)において、エミッタ本体130の長手方向にそって断続的に複数箇所で外部と連通していることから、上記流入部は、エミッタ本体130の側面に複数の開口部を有する(図3C)。
フィルム150によって上方への開口を塞がれた減圧溝132は、上記流入部に接続され、当該流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部を構成する。フィルム150によって上方への開口を塞がれた第2凹部133は、連通溝136とともに上記減圧流路部に接続され、当該減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部を構成する。貫通孔135は、上記流量制御部に接続され、当該流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部を構成する。
チューブ110に灌漑用の液体が供給されると、当該液体は、エミッタ120の側面の複数の開口部からエミッタ120内(上記流入部)へ流入する。流入部は、前述したように、エミッタ120の側面において複数箇所で開口しているため、上記液体中の浮遊物が流入部に侵入することが抑制される。
上記流入部へ流入した液体は、上記減圧流路部に到達し、当該減圧流路部を流れる。減圧流路部を流れる液体は、その圧力損失によって液体の圧力が低減し、そして第2凹部133に到達する。このように、液体は、減圧流路部を流れることによって減圧される。減圧流路部は、前述したジグザグな平面形状を有することから、減圧流路部の一側面における隣り合う前述の略三角柱形状の凸部間に乱流が生じ、上記液体中の浮遊物が当該凸部間に滞留しやすいため、上記流量制御部に供給される上記液体中の浮遊物がさらに低減される。
上記第2凹部133に到達した上記液体は、第2凹部133および連通溝136を満たし、貫通孔135に流入する。貫通孔135に流入した液体は、貫通孔135に収容され、チューブ110の吐出口112を通ってチューブ110外へ排出される。
チューブ110内の液体の圧力が高まると、上記流入部に流入する液体の流量は、増加する。その一方で、上記液体は、前述したように減圧流路部で減圧される。このため、チューブ110内における液体の圧力と、減圧流路部で減圧されたエミッタ120内の液体の圧力との差に応じて、フィルム150における第2凹部133上の部分が撓み、第2凹部133の底面における貫通孔135の開口部に接近する。このため、第2凹部133におけるエミッタ本体130の厚さ方向における液体の流路の幅が減少し、第2凹部133から貫通孔135に供給される液体の流量が減少する。
チューブ110内の液体の圧力がさらに高まると、フィルム150における第2凹部133上の部分がさらに撓み、第2凹部133の底面における貫通孔135の開口部に当接する。チューブ110内の液体の圧力は、通常、当該液体によって押されて撓むフィルム150が第2凹部133の底面に完全に密着するほどに高くなることはないことから、フィルム150が上記開口部に当接しても、第2凹部133の周縁部は、フィルム150との間に、液体の流路となる隙間を有している。よって、貫通孔135は、フィルム150が上記開口部に当接しているときにも、第2凹部133の周縁部と、連通溝136によって連通されている。このため、第2凹部133から貫通孔135に供給される液体の流量は、連通溝136を流れる流量に制限される。
このようにして、エミッタ120は、チューブ110内の液体の圧力が増加したときに、相対的に液体の排出量を減らすように液体の流量を制御する。よって、チューブ110内の液体の圧力の増減に関わらず、エミッタ120は、ほぼ一定の所期の流量で液体を流すことができ、点滴灌漑用チューブ100は、いずれの吐出口112からも当該所期の流量で液体を排出することができる。
エミッタ120における流路は、エミッタ本体130の上面に形成された溝および凹部と、エミッタ本体130を貫通する貫通孔とによって形成されている。エミッタ本体130を樹脂の成形で製造する場合に、上型および下型の一方に上記溝および凹部のための型を集中して配置することができ、上型および下型の他方の形状を非常に簡略化することが可能である。このため、エミッタ本体130の上面および下面の両方に上記溝および凹部を有するエミッタ本体に比べて、成形用の金型のコストを下げることが可能であり、また、成形品の型抜きをより容易に行うことが可能であり、その結果、エミッタ120の生産性をより高めることが可能である。
また、エミッタ本体130とフィルム150との接合(例えば融着による接合)は、エミッタ本体130とチューブ110の内壁面との接合に比べて、より容易に制御することが可能である。このため、エミッタ120における流路の高さ(深さ)の接合作業によるばらつきは、エミッタ本体130の下面における溝および凹部がチューブ110へのエミッタ120の接合によって形成する流路の高さ(深さ)のそれに比べて、より小さくなる。よって、エミッタ120の流路が実質的に所期のサイズに形成され、エミッタ120間における流量のばらつきがより抑制される。
なお、エミッタ本体130において、いずれの溝、凹部および貫通孔も、樹脂の成形で製造する場合には、型抜きを容易にする観点から、アンダーカット処理が施された形状を有していてもよい。また、エミッタ本体130における溝および凹部の平面形状は、所期の機能を発現する範囲において適宜に決めることが可能である。
また、第1凹部131は、エミッタ本体130の側面に開口していなくてもよく、例えばエミッタ本体130の上面のみに開口しており、その開口の一部のみをフィルム150によって塞がれていてもよい。
また、上記流量制御部において、第2凹部133の底面は、その周縁側から貫通孔135の開口端に向けて傾斜する形状を有していてもよい。第2凹部133の底面がこのような形状を有することは、第2凹部133の底面における貫通孔135の開口部へフィルム150が接触しているときの液体の流量をより精密に制御する観点から効果的である。
さらに、上記流量制御部において、連通溝136は、第2凹部133の底面に複数(例えば貫通孔135を中心とする放射状に)形成されていてもよい。連通溝136が複数形成されることは、チューブ110内の液体の圧力が高いときにおける吐出口112からの液体の排出量をより多くする観点から効果的である。
以上の説明から明らかなように、エミッタ120は、外部の液体が流入する上記流入部と、当該流入部に接続され、この流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部と、当該減圧流路部に接続され、この減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部と、当該流量制御部に接続され、この流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部とを有し、エミッタ本体130、および、それに接合している、可撓性を有するフィルム150、によって構成されている。そして、エミッタ本体130は、エミッタ本体130の少なくとも上面に開口する第1凹部131と、エミッタ本体130の上面に開口し、かつ第1凹部131に接続される、その平面形状がジグザグな減圧溝132と、エミッタ本体130の上面に開口する、減圧溝132に接続される第2凹部133と、第2凹部133およびエミッタ本体130の下面に開口する貫通孔135と、第2凹部133の周縁部および貫通孔135を連通する連通溝136とを有する。さらに、フィルム150は、エミッタ本体130の上面に接合しており、第1凹部131の少なくとも一部は、外部に開口している。よって、エミッタ120は、エミッタ本体130の上面および下面の両方に上記溝および凹部を有するエミッタに比べて、安価に製造することができ、かつ、エミッタ120間における流量のばらつきを抑制することができる。
また、エミッタ本体130が上面、下面、および側面を有し、第1凹部131が上記上面および上記側面に開口し、かつフィルム150が上記上面の全体に接合していることは、上記流入部がエミッタ120の側面に開口することから、チューブ110内の液体中の浮遊物がエミッタ120の内部に侵入することを抑制する観点からより一層効果的である。
また、上記エミッタ本体の下面が上記エミッタ本体の断面形状において下方に突出するように湾曲していることは、チューブ110の内壁面へのエミッタ120の接合強度を高める観点からより一層効果的である。
また、点滴灌漑用チューブ100は、その管壁を貫通している吐出口112を有するチューブ110と、チューブ110の内壁面における吐出口112に対応する位置に接合しているエミッタ120とを有している。よって、点滴灌漑用チューブ100は、エミッタ本体130の上面および下面の両方に上記溝および凹部を有するエミッタを有する点滴灌漑用チューブに比べて、安価に製造することができ、かつ、エミッタ120(吐出口112)間における液体の流量のばらつきを抑制することができる。
なお、本実施の形態のエミッタは、上記第1凹部と、上記減圧溝と、上記第2凹部、上記貫通孔および上記連通溝のセットと、からなる群から選ばれる一以上を、複数有していてもよい。
たとえば、本発明のエミッタは、複数の第1凹部および減圧溝と一つの上記セットとを含んでいてもよい。このエミッタ(第2の実施形態のエミッタ)は、エミッタ本体130に代えて図4群に示されるエミッタ本体を有する以外は、エミッタ120と同様に構成される。
エミッタ本体230は、図4Aから図4Eに示されるように、第1凹部131、231bと、減圧溝132、232bと、第2凹部233と、貫通孔135および連通溝136のセットとを有する。
エミッタ本体230は、その平面形状が長手方向にほぼ倍の長さを有する形状である以外は、エミッタ本体130と同様に構成されている。第1凹部231bは、エミッタ本体230の長手方向の他端側に配置され、エミッタ本体230の上面および正面に開口している。減圧溝232bは、エミッタ本体230の長手方向の他端側に配置され、エミッタ本体230の上面に開口し、他端部で第1凹部231bと接続している。第2凹部233は、エミッタ本体230の中央部においてエミッタ本体230の上面に開口し、減圧溝132および232bの両方に接続されている。なお、連通溝136は、エミッタ本体230の短手方向に沿って、例えば貫通孔135の開口端縁からエミッタ本体230の正面側に延出している。
上記第2の実施形態のエミッタは、エミッタ120と同様に、エミッタ本体230の上面全体にフィルム150を接合させることによって構成される。また、この第2の実施形態のエミッタを有する点滴灌漑用チューブも、点滴灌漑用チューブ100と同様に、チューブ110の内壁面に上記第2の実施形態のエミッタをその下面で接合させることによって構成される。
上記第2の実施形態のエミッタは、チューブ110内の液体が二つの流入部から流入する以外は、エミッタ120と同様に作動する。上記第2の実施形態のエミッタは、エミッタ120による前述の効果を有し、さらに、チューブ110内の液体の圧力が低い場合に、当該圧力に応じた十分な量で上記液体を吐出口112から排出する観点からより一層効果的である。
また例えば、本発明のエミッタは、第1凹部、減圧溝および上記セットのいずれをも複数有していてもよい。このエミッタ(第3の実施形態のエミッタ)は、二つのエミッタ本体130を、その長手方向において、二つの流量制御部のそれぞれが端部に配置されるように連結したのと同様の構成を有している。エミッタ本体330は、図5Aから図5Eに示されるように、第1凹部331a、331bと、減圧溝332a、332bと、第2凹部333a、333bと、貫通孔135および連通溝136の2セットと、を有する。
第1凹部331aは、エミッタ本体330の長手方向の他端側における上面および背面に開口しており、第1凹部331bは、エミッタ本体330の長手方向の一端側における上面および正面に開口している。また、減圧溝332aは、エミッタ本体330の長手方向の他端側に配置され、エミッタ本体330の上面に開口し、中央部で第1凹部331aと接続しており、減圧溝332bは、エミッタ本体330の長手方向の一端側に配置され、エミッタ本体330の上面に開口し、中央部で第1凹部331bと接続している。
第2凹部333aは、エミッタ本体330の長手方向の他端部に配置され、エミッタ本体330の上面に開口し、減圧溝332aと接続されており、第2凹部333bは、エミッタ本体330の長手方向の一端部に配置され、エミッタ本体330の上面に開口し、減圧溝332bと接続されている。また、貫通孔135および連通溝136のセットにおけるそれぞれは、第2凹部333a、333bのそれぞれに対して、第2凹部133に対するこれらと同様に配置されている。
上記第3の実施形態のエミッタは、エミッタ120と同様に、エミッタ本体330の上面全体にフィルム150を接合させることによって構成される。また、この第3の実施形態のエミッタを有する点滴灌漑用チューブも、点滴灌漑用チューブ100と同様に、チューブ110の内壁面に上記第3の実施形態のエミッタをその下面で接合させることによって構成される。
上記第3の実施形態のエミッタは、チューブ110内の液体が二つの流入部から流入する以外は、エミッタ120と同様に作動する。上記第3の実施形態のエミッタは、チューブ110の吐出口112からエミッタ一体当たり排出される上記液体の流量を、実質的に倍増させる観点、および、一体のエミッタから土壌などの栽培床におけるより広範な範囲に液体を供給する観点、からより一層効果的である。
また例えば、本発明の実施の形態のエミッタ(第4の実施形態のエミッタ)は、二つのエミッタ本体130を、その長手方向において、二つの流量制御部のそれぞれが中央部に配置されるように連結したのと同様の構成を有していてもよい。エミッタ本体430は、図6Aから図6Eに示されるように、第1凹部131、431bと、減圧溝132、432bと、第2凹部133、433bと、貫通孔135および連通溝136の2セットと、を有する。
第1凹部431bは、エミッタ本体430の長手方向の他端側における上面および正面に開口している。減圧溝432bは、エミッタ本体430の長手方向の他端側に配置され、エミッタ本体430の上面に開口し、他端部で第1凹部431bと接続している。第2凹部433bは、エミッタ本体430の長手方向の中央部に、第2凹部133と並んで配置され、エミッタ本体430の上面に開口し、減圧溝432bと接続されている。また通孔135および連通溝136のセットは、第2凹部433bにおいて、第2凹部133に対するこれらと同様に配置されている。
上記第4の実施形態のエミッタは、エミッタ120と同様に、エミッタ本体430の上面全体にフィルム150を接合させることによって構成される。また、この第4の実施形態のエミッタを有する点滴灌漑用チューブも、点滴灌漑用チューブ100と同様に、チューブ110の内壁面に上記第4の実施形態のエミッタをその下面で接合させることによって構成される。
上記第4の実施形態のエミッタは、チューブ110内の液体が二つの流入部から流入する以外は、エミッタ120と同様に作動する。上記第4の実施形態のエミッタは、エミッタ120による前述の効果を有し、さらに、チューブ110の吐出口112からエミッタ一体当たり排出される上記液体の流量を実質的に倍増させる観点からより一層効果的である。
また例えば、本発明におけるエミッタ本体は、第2凹部の底面からエミッタ本体の上面よりも低い位置まで突出している突出部をさらに有していてもよい。この場合、上記貫通孔は、前記突出部の上面および前記エミッタ本体の下面に開口し、上記連通溝は、上記突出部の上面に形成され、突出部の上端縁と貫通孔の開口端縁との間に形成される。たとえば、エミッタ本体530は、図7に示されるように、突出部534をさらに有し、貫通孔135に代えて貫通孔535を、連通溝136に代えて連通溝536を有する以外は、エミッタ本体130と同様に構成されている。
突出部534は、第2凹部133の底面からエミッタ本体130の上面よりも低い位置まで突出している部分である。たとえば、突出部534は、円柱体であり、突出部534の平面形状が第2凹部133のそれよりも小さな円形である。突出部534の上面とエミッタ本体130の上面との高低差は、フィルム150がチューブ110内の液体の圧力によって突出部534の上面に接触離脱可能な範囲であり、例えば0.3〜0.5mm程度である。
貫通孔535は、突出部534の平面形状における中央に開口している。連通溝536は、突出部534の上面における、当該上面の外周縁と貫通孔535の開口端縁との間に形成されている。
フィルム150がチューブ110内の液体の圧力によって撓んで突出部534の上面に接近すると、第2凹部133におけるエミッタ本体530の厚さ方向における液体の流路の幅が減少し、第2凹部133から貫通孔535に供給される液体の流量が減少する。フィルム150がチューブ110内の液体の圧力によって撓んで突出部534の上面に当接すると、貫通孔535は、第2凹部133における突出部534よりも外側の空間である第2凹部133の周縁部と、連通溝536によって連通する。このため、第2凹部133から貫通孔535に供給される液体の流量は、連通溝536を流れる流量に制限される。
上記のエミッタ本体を有するエミッタでは、突出部534の高さの分だけ、フィルム150の撓み量が小さくても、上記のような液体の流量の制御を行うことができる。このように、エミッタ本体が上記突出部を有することは、チューブ内の液体の圧力が低い場合でもフィルムの当接によるエミッタ内の液体の流量を精密に制御する観点からより一層効果的である。
本発明によれば、滴下すべき液体の圧力によって適切な速度での液体の滴下が可能なエミッタを高い生産性で提供することが可能である。したがって、点滴灌漑や耐久試験などの、長期の滴下を要する技術分野への上記エミッタの普及および当該技術分野のさらなる発展が期待される。
100 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
112 吐出口
120 エミッタ
130、230、330、430、530 エミッタ本体
131、231b、331a、331b、431b 第1凹部
132、232b、332a、332b、432b 減圧溝
133、233、333a、333b、433b 第2凹部
135、535 貫通孔
136、536 連通溝
150 フィルム
534 突出部

Claims (7)

  1. 外部の液体が流入する流入部と、前記流入部に接続され、前記流入部に流入した液体を減圧させながら流通させるための減圧流路部と、前記減圧流路部に接続され、前記減圧流路部で減圧された液体の流量を制御するための流量制御部と、前記流量制御部に接続され、前記流量制御部でその流量が制御された液体を収容する収容部と、を有し、エミッタ本体およびそれに接合している、可撓性を有するフィルムによって構成されるエミッタにおいて、
    前記エミッタ本体は、前記エミッタ本体の少なくとも上面に開口する第1凹部と、前記エミッタ本体の上面に開口し、かつ前記第1凹部に接続される、その平面形状がジグザグな減圧溝と、前記エミッタ本体の上面に開口する、前記減圧溝に接続される第2凹部と、前記第2凹部および前記エミッタ本体の下面に開口する貫通孔と、前記第2凹部の周縁部および前記貫通孔を連通する連通溝と、を有し、
    前記フィルムは、前記エミッタ本体の上面に接合しており、
    前記第1凹部の少なくとも一部は、外部に開口している、
    エミッタ。
  2. 前記エミッタ本体は、前記上面、前記下面、および側面を有し、
    前記第1凹部は、前記上面および前記側面に開口し、
    前記フィルムは、前記上面の全体に接合している、
    請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記エミッタ本体の前記下面は、前記エミッタ本体の断面形状において下方に突出するように湾曲している、請求項1または2に記載のエミッタ。
  4. 前記エミッタ本体は、前記第1凹部を複数有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエミッタ。
  5. 前記エミッタ本体は、前記減圧溝を複数有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 前記エミッタ本体は、前記第2凹部、前記貫通孔および前記連通溝のセットを複数有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエミッタ。
  7. その管壁を貫通している吐出口を有するチューブと、前記チューブの内壁面における前記吐出口に対応する位置に接合しているエミッタと、を有する点滴灌漑用チューブにおいて、
    前記エミッタは、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエミッタである、点滴灌漑用チューブ。
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