JP2016154525A - エミッタおよび点滴灌漑用チューブ - Google Patents

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Abstract

【課題】灌漑用液体の圧力が高圧の場合だけでなく、低圧の場合であっても灌漑用液体を定量的に吐出できるエミッタを提供すること。
【解決手段】エミッタは、取水部、吐出部、第1流路、第2流路、流量減少部、流路開閉部、減圧流路およびバイパス流路を有する。減圧流路は、流量減少部より上流側の第1流路に配置され、灌漑用液体の圧力を減圧させて流量減少部に導く。バイパス流路は、流路開閉部より上流側の第2流路に配置され、灌漑用液体の圧力を、減圧流路を流れた灌漑用液体の圧力より高い圧力を維持した状態で、流路開閉部に導く。灌漑用液体の圧力が第1圧力未満の場合、灌漑用液体は、減圧流路およびバイパス流路を通って、吐出部に導かれる。灌漑用液体の圧力が第2圧力以上の場合、流路開閉部により第2流路が閉塞され、灌漑用液体は、減圧流路を通って吐出部に導かれる。
【選択図】図6

Description

本発明は、エミッタおよび当該エミッタを有する点滴灌漑用チューブに関する。
以前から、植物の栽培方法の一つとして点滴灌漑法が知られている。点滴灌漑法とは、植物が植えられている土壌上に点滴灌漑用チューブを配置し、点滴灌漑用チューブから土壌へ、水や液体肥料などの灌漑用液体を滴下する方法である。近年、点滴灌漑法は、灌漑用液体の消費量を最小限にすることが可能であるため、特に注目されている。
点滴灌漑用チューブは、通常、灌漑用液体が吐出される複数の貫通孔が形成されたチューブと、各貫通孔から灌漑用液体を吐出するための複数のエミッタ(「ドリッパ」ともいう)を有する。また、エミッタの種類としては、チューブの内壁面に接合して使用されるエミッタ(例えば、特許文献1参照)と、チューブに外側から突き刺して使用されるエミッタとが知られている。
特許文献1には、チューブの内壁面に接合されるエミッタが記載されている。特許文献1に記載のエミッタは、灌漑用液体を取り入れるための取水口を有する第1部材と、灌漑用液体を排出するための排出口を有する第2部材と、第1部材および第2部材の間に配置された膜部材とを有する。第1部材の内側には、取水口を取り囲むように配置された弁座部と、減圧流路の一部となる減圧溝とが形成されている。膜部材には、減圧溝の下流端に対応する位置に貫通孔が形成されている。
第1部材、膜部材および第2部材を積層することで、減圧流路が形成されるとともに、膜部材が弁座部に接触して取水口を閉塞する。また、取水口から排出口まで、灌漑用液体が流れる流路が形成される。
特許文献1に記載のエミッタでは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が所定の圧力以上となった場合に、取水口を閉塞している膜部材が灌漑用液体によって押し込まれて、灌漑用液体がエミッタ内に流入するようになっている。エミッタ内に流入した灌漑用液体は、減圧流路により減圧されて定量的に排出口から排出される。
特開2010−046094号公報
しかしながら、特許文献1に記載のエミッタを使用した点滴灌漑用チューブでは、チューブ内の灌漑用液体の圧力が所定の圧力以上にならないと、灌漑用液体がエミッタ内に流入しないため、チューブ内における灌漑用液体の圧力が極めて低い場合に機能しない。また、灌漑用液体をチューブに送るための送液ポンプ近傍のエミッタは適切に機能するが、送液ポンプから離れた位置に配置されたエミッタは適切に機能しない。したがって、灌水する位置によって、供給される灌漑用液体の流量が変化してしまうとともに、灌水可能距離が制限されてしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、灌漑用液体の圧力が高圧の場合だけでなく、低圧の場合であっても灌漑用液体を定量的に吐出できるエミッタおよび点滴灌漑用チューブを提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明に係るエミッタは、灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面であり、かつ前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合され、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、前記吐出口に面して配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる第1流路と、前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる第2流路と、前記第1流路に配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて、前記灌漑用液体の流量を減少させる流量減少部と、前記第2流路に配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて、前記第2流路を開放および閉塞する流路開閉部と、前記流量減少部より上流側の前記第1流路に配置され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体の圧力を減圧させて、前記流量減少部に導く減圧流路と、前記流路開閉部より上流側の前記第2流路に配置され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体の圧力を、前記減圧流路を流れた前記灌漑用液体の圧力より高い圧力を維持した状態で、前記流路開閉部に導くバイパス流路と、を有し、前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が第1圧力未満の場合、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体は、前記減圧流路および前記バイパス流路を通って、前記吐出部に導かれ、前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が前記第1圧力以上である場合、前記流路開閉部により前記第2流路が閉塞され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体は、前記減圧流路を通って前記吐出部に導かれる。
また、上記の課題を解決するため、本発明に係る点滴灌漑用チューブは、灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合された、本発明に係るエミッタとを有する。
本発明に係るエミッタおよび点滴灌漑用チューブは、灌漑用液体の圧力が高圧の場合だけでなく、灌漑用液体の圧力が低圧の場合であっても灌漑用液体を定量的に吐出できる。また、本発明に係るエミッタおよび点滴灌漑用チューブは、定量灌水を長距離行うこともできる。
図1A、Bは、実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブの断面図である。 図2A、Bは、実施の形態1に係るエミッタの斜視図である。 図3A、Bは、実施の形態1に係るエミッタの構成を示す図である。 図4A〜Cは、実施の形態1に係るエミッタの構成を示す図である。 図5A〜Cは、実施の形態1に係るエミッタの構成を示す図である。 図6A〜Cは、実施の形態1に係るエミッタの動作を説明するための模式図である。 図7は、実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブを用いた場合の、チューブ内の灌漑用液体の圧力と、吐出口から滴下される灌漑用液体の流量との関係の一例を示すグラフである。 図8A、Bは、実施の形態1の変形例に係るエミッタの構成を示す図である。 図9A、Bは、実施の形態2に係るエミッタの構成を示す図である。 図10A、Bは、実施の形態3に係るエミッタの構成を示す図である。 図11A、Bは、実施の形態4に係るエミッタの斜視図である。 図12A、Bは、実施の形態4に係るエミッタの構成を示す図である。 図13A、Bは、実施の形態4に係るエミッタの構成を示す図である。 図14A、Bは、実施の形態4に係るエミッタの部分拡大断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
[実施の形態1]
(点滴灌漑用チューブおよびエミッタの構成)
図1Aは、本発明の実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100の軸に沿う方向における断面図であり、図1Bは、点滴灌漑用チューブ100の軸に垂直な方向における断面図である。
図1に示されるように、点滴灌漑用チューブ100は、チューブ110およびエミッタ120を有する。
チューブ110は、灌漑用液体を流すための管である。チューブ110の材料は、特に限定されない。本実施の形態では、チューブ110の材料は、ポリエチレンである。チューブ110の管壁には、チューブ110の軸方向において所定の間隔(例えば、200〜500mm)で灌漑用液体を吐出するための複数の吐出口112が形成されている。吐出口112の開口部の直径は、灌漑用液体を吐出することができれば特に限定されない。本実施の形態では、吐出口112の開口部の直径は、1.5mmである。チューブ110の内壁面の吐出口112に対応する位置には、エミッタ120がそれぞれ接合される。チューブ110の軸方向に垂直な断面形状および断面積は、チューブ110の内部にエミッタ120を配置することができれば特に限定されない。
点滴灌漑用チューブ100は、エミッタ120の裏面138をチューブ110の内壁面に接合することによって作成される。チューブ110とエミッタ120との接合方法は、特に限定されない。チューブ110とエミッタ120との接合方法の例には、エミッタ120またはチューブ110を構成する樹脂材料の溶着や、接着剤による接着などが含まれる。なお、通常、吐出口112は、チューブ110とエミッタ120とを接合した後に形成されるが、接合前に形成されてもよい。
図2Aは、エミッタ120を表面139側から見た斜視図であり、図2Bは、エミッタ120を裏面138側から見た斜視図である。図3Aは、エミッタ本体122とフィルム124とを接合する前のエミッタ120の平面図であり、図3Bは、エミッタ本体122とフィルム124とを接合する前のエミッタ120の底面図である。図4Aは、エミッタ120の側面図であり、図4Bは、図3Aに示されるA−A線の断面図であり、図4Cは、図3Aに示されるB−B線の断面図である。図5Aは、エミッタ120の正面図であり、図5Bは、図3Aに示されるC−C線のエミッタ本体122の断面図であり、図5Cは、図3Bに示されるE−E線のエミッタ本体122の断面図である。
図1〜図5に示されるように、エミッタ120は、吐出口112を覆うようにチューブ110の内壁面に接合されている。エミッタ120の形状は、チューブ110の内壁面に密着して、吐出口112を覆うことができれば特に限定されない。本実施の形態では、チューブ110の軸方向に垂直なエミッタ120の断面における、チューブ110の内壁面に接合する裏面138の形状は、チューブ110の内壁面に沿うように、チューブ110の内壁面に向かって凸の略円弧形状である。エミッタ120の平面形状は、四隅がR面取りされた略矩形である。エミッタ120の大きさは、特に限定されない。本実施の形態では、エミッタ120の長辺方向の長さは25mmであり、短辺方向の長さは8mmであり、高さは2.5mmである。
エミッタ120は、チューブ110の内壁面に接合されるエミッタ本体122と、エミッタ本体122に接合されたフィルム124とを有する。エミッタ本体122およびフィルム124は、ヒンジ部126を介して一体的に形成されている(図3A、B参照)。
エミッタ本体122およびフィルム124は、いずれも可撓性を有する一種類の材料で成形されている。エミッタ本体122およびフィルム124の材料の例には、樹脂およびゴムが含まれる。樹脂の例には、ポリエチレンおよびシリコーンが含まれる。エミッタ本体122およびフィルム124の可撓性は、弾性を有する樹脂材料の使用によって調整することができる。エミッタ本体122およびフィルム124の可撓性の調整方法の例には、弾性を有する樹脂の選択や、硬質の樹脂材料に対する弾性を有する樹脂材料の混合比の調整などが含まれる。エミッタ本体122およびフィルム124の一体成形品は、例えば、射出成形によって製造できる。
エミッタ120は、取水部131と、接続流路141となる接続溝132と、減圧流路142となる減圧溝133と、バイパス流路144となるバイパス溝134と、流量減少部135と、流路開閉部136と、吐出部137とを有する。取水部131、流量減少部135および流路開閉部136は、エミッタ120の表面139側に配置されている。また、接続溝132、減圧溝133、バイパス溝134および吐出部137は、エミッタ120の裏面138側に配置されている。
エミッタ120およびチューブ110が接合されることにより、接続溝132、減圧溝133およびバイパス溝134は、それぞれ接続流路141、減圧流路142およびバイパス流路144となる。これにより、取水部131、接続流路141、減圧流路142、流量減少部135および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第1流路143が形成される。また、取水部131、接続流路141、バイパス流路144、流路開閉部136および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第2流路145が形成される。第1流路143および第2流路145は、いずれも取水部131から吐出部137まで灌漑用液体を流通させる。本実施の形態では、取水部131から接続流路141までの間は、第1流路143と第2流路145とが重複している。また、本実施の形態では、第2流路145の流路開閉部136の下流が流量減少部135に接続されており、流量減少部135から吐出部137までの間も、第1流路143と第2流路145とが重複している。
取水部131は、エミッタ120の表面139の半分以上の領域に配置されている(図2Aおよび図3A参照)。取水部131が配置されていない表面139の領域には、流量減少部135および流路開閉部136(フィルム124)が配置されている。取水部131は、取水側スクリーン部151および複数の取水用貫通孔152を有する。
取水側スクリーン部151は、エミッタ120に取り入れられる灌漑用液体中の浮遊物が取水用凹部153内に侵入することを防止する。取水側スクリーン部151は、チューブ110内に対して開口しており、取水用凹部153、スリット154および凸条155を有する。
取水用凹部153は、エミッタ120の表面139において、フィルム124が接合されていない領域の全体に形成されている1つの凹部である。取水用凹部153の深さは特に限定されず、エミッタ120の大きさによって適宜設定される。取水用凹部153の外周壁には複数のスリット154が形成されており、取水用凹部153の底面上には凸条155が形成されている。また、取水用凹部153の底面には取水用貫通孔152が形成されている。
スリット154は、取水用凹部153の内側面と、エミッタ本体122の外側面とを繋いでおり、エミッタ本体122の側面から灌漑用液体を取水用凹部153内に取り入れつつ、灌漑用液体中の浮遊物が取水用凹部153内に侵入することを防止する。スリット154の形状は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、スリット154の形状は、エミッタ本体122の外側面から取水用凹部153の内側面に向かうにつれて、幅が大きくなるように形成されている(図3A参照)。このように、スリット154は、いわゆるウェッジワイヤー構造となるように構成されているため、取水用凹部153内に流入した水の圧力損失が抑制される。
凸条155は、取水用凹部153の底面上に配置されている。凸条155の配置および数は、取水用凹部153の開口部側から灌漑用液体を取り入れつつ、灌漑用液体中の浮遊物の侵入を防止することができれば特に限定されない。本実施の形態では、凸条155は、エミッタ120の短軸方向に沿い、かつエミッタ120の長軸方向に配列された複数の第1凸条156と、エミッタ120の長軸方向に沿って配置された1つの第2凸条157とを有する。第1凸条156は、エミッタ本体122の表面139から取水用凹部153の底面に向かうにつれて幅が小さくなるように形成されている(図4C参照)。すなわち、第1凸条156の配列方向において、隣接する第1凸条156間の空間は、いわゆるウェッジワイヤー構造となっている。また、隣接する第1凸条156間の距離は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。一方、第2凸条157は、第1凸条156と同じように、エミッタ本体122の表面139から取水用凹部153の底面に向かうにつれて幅が小さくなるように形成されていてもよいし、エミッタ本体122の表面139から取水用凹部153の底面まで同じ幅に形成されていてもよい。このように、隣接する第1凸条156間の空間は、いわゆるウェッジワイヤー構造となるように構成されているため、取水用凹部153内に流入した水の圧力損失が抑制される。
取水用貫通孔152は、取水用凹部153の底面に形成されている。取水用貫通孔152の形状および数は、取水用凹部153の内部に取り込まれた灌漑用液体をエミッタ本体122内に取り込むことができれば特に限定されない。本実施の形態では、取水用貫通孔152は、取水用凹部153の底面の長軸方向に沿って形成された2つの長孔である。それぞれの長孔は、複数の第1凸条156により覆われているため、表側から見た場合、1つの取水用貫通孔152は、多数の貫通孔に分かれているように見える。
チューブ110内を流れてきた灌漑用液体は、取水側スクリーン部151によって浮遊物が取水用凹部153内に侵入することが防止されつつ、エミッタ本体122内に取り込まれる。
接続溝132(接続流路141)は、取水用貫通孔152(取水部131)と、減圧溝133およびバイパス溝134とを接続する。接続溝132は、エミッタ120の裏面138側に外縁部に沿って略U字状に形成されている。接続溝132の中央部付近には、減圧溝133が接続されており、接続溝132の一端には、バイパス溝134が接続されている。チューブ110およびエミッタ120が接合されることにより、接続溝132とチューブ110の内壁面とにより、接続流路141が形成される。取水部131から取り込まれた灌漑用液体は、接続流路141を通って、減圧流路142およびバイパス流路144に流れる。
減圧溝133(減圧流路142)は、流量減少部135より上流側の第1流路143に配置されており、接続溝132(接続流路141)と流量減少部135とを接続する。減圧溝133(減圧流路142)は、取水部131から取り入れられた灌漑用液体の圧力を減圧させて、流量減少部135に導く。減圧溝133は、裏面138の中央部分に、長軸方向に沿って配置されている。減圧溝133の上流端は接続溝132に接続されており、下流端には流量減少部135に連通した流量減少用貫通孔161が配置されている。減圧溝133の形状は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、減圧溝133の平面視形状は、ジグザグ形状である。減圧溝133は、内側面から突出する略三角柱形状の凸部162が灌漑用液体の流れる方向に沿って交互に配置されている。凸部162は、平面視したときに、先端が減圧溝133の中心軸を超えないように配置されている。チューブ110およびエミッタ120が接合されることにより、減圧溝133とチューブ110の内壁面により、減圧流路142が形成される。取水部131から取り込まれた灌漑用液体のうち、少なくとも一部の灌漑用液体は、減圧流路142により減圧されて流量減少部135に導かれる。詳細は後述するが、減圧流路142は、主として灌漑用液体の圧力が高圧の場合に機能する。
バイパス溝134(バイパス流路144)は、流路開閉部136より上流側の第2流路145に配置されており、接続溝132(接続流路141)と流路開閉部136とを接続する。バイパス溝134(バイパス流路144)は、取水部131から取り入れられた灌漑用液体の圧力を、減圧溝133(減圧流路142)を流れた灌漑用液体の圧力より高い圧力を維持した状態で、流路開閉部136に導く。バイパス溝134の上流端は接続溝132に接続されており、下流端には流路開閉部136に連通したバイパス用貫通孔163が形成されている。また、バイパス溝134には、流路用スクリーン部164が配置されている。流路用スクリーン部164は、取水側スクリーン部151で捕集できなかった灌漑用液体中の浮遊物を捕集する。流路用スクリーン部164の形態は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、流路用スクリーン部164は、バイパス溝134の底面上に配置された、円柱形状の複数の突起165である。なお、流路用スクリーン部164は、配置されていなくてもよい。チューブ110およびエミッタ120が接合されることにより、バイパス溝134とチューブ110の内壁面の一部とにより、バイパス流路144が形成される。取水部131から取り込まれた灌漑用液体のうち、一部の灌漑用液体は、バイパス流路144を通過して流路開閉部136に導かれる。詳細は後述するが、バイパス流路144は、灌漑用液体の圧力が低圧の場合にのみ機能する。
流量減少部135は、第1流路143内において減圧流路142(減圧溝133)と吐出部137との間に配置されており、かつエミッタ120の表面139側に配置されている。流量減少部135は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて灌漑用液体の流量を減少させつつ、灌漑用液体を吐出部137に送る。流量減少部135の構成は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、流量減少部135は、流量減少用凹部171と、第1弁座部172と、連通溝173と、吐出部137に連通した吐出用貫通孔174と、フィルム124の一部である第1ダイヤフラム部175とを有する。流量減少用凹部171には、減圧溝133(減圧流路142)に連通した流量減少用貫通孔161と、吐出部137に連通した吐出用貫通孔174とが開口している。
流量減少用凹部171の平面視形状は、略円形状である。流量減少用凹部171の底面には、減圧溝133(減圧流路142)に連通した流量減少用貫通孔161、吐出部137に連通した吐出用貫通孔174、および第1弁座部172が配置されている。流量減少用凹部171の深さは、特に限定されず、連通溝173の深さ以上であればよい。
吐出用貫通孔174は、流量減少用凹部171の底面の中央部分に配置されており、吐出部137に連通している。第1弁座部172は、吐出用貫通孔174を取り囲むように流量減少用凹部171の底面に配置されている。第1弁座部172は、チューブ110を流れる灌漑用液体の圧力が第2圧力以上の場合に、第1ダイヤフラム部175が密着できるように形成されている。第1弁座部172に第1ダイヤフラム部175が接触することによって、流量減少用凹部171から吐出部137に流れ込む灌漑用液体の流量を減少させる。第1弁座部172の形状は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、第1弁座部172の形状は、円環状の凸部である。第1弁座部172の第1ダイヤフラム部175が密着可能な領域の一部には、流量減少用凹部171の内部と吐出用貫通孔174を連通する連通溝173が形成されている。減圧溝133に連通した流量減少用貫通孔161は、流量減少用凹部171の底面において、第1弁座部172が配置されていない領域に形成されている。なお、減圧溝133(減圧流路142)に連通した流量減少用貫通孔161が第1弁座部172に囲まれるように配置され、吐出部137に連通した吐出用貫通孔174が第1弁座部172の外側に配置されていてもよい。
第1ダイヤフラム部175は、フィルム124の一部である。第1ダイヤフラム部175は、流量減少用凹部171の内部とチューブ110の内部とを仕切るように配置されている。第1ダイヤフラム部175は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて、第1弁座部172に接触するように変形する。具体的には、第1ダイヤフラム部175は、灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第1弁座部172に向かって変形し、やがて第1弁座部172に接触する。第1ダイヤフラム部175が第1弁座部172に密着している場合であっても、第1ダイヤフラム部175は、流量減少用貫通孔161、吐出用貫通孔174および連通溝173を閉塞しないため、流量減少用貫通孔161から送られてきた灌漑用液体は、連通溝173および吐出用貫通孔174を通って、吐出部137に送られうる。なお、第1ダイヤフラム部175は、後述の第2ダイヤフラム部183と隣接して配置されている。
流路開閉部136は、第2流路145内においてバイパス流路144(バイパス溝134)と吐出部137との間に配置されており、かつエミッタ120の表面139側に配置されている。流路開閉部136は、チューブ110内の圧力に応じて第2流路145を開放して、灌漑用液体を吐出部137に送る。本実施の形態では、流路開閉部136の下流は流量減少部135に接続されており、バイパス流路144(バイパス溝134)からの灌漑用液体は、流路開閉部136および流量減少部135を通って吐出部137に到達する。流路開閉部136の構成は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、流路開閉部136は、流路開閉用凹部181と、第2弁座部182と、フィルム124の一部である第2ダイヤフラム部183とを有する。流路開閉用凹部181には、バイパス溝134(バイパス流路144)に連通したバイパス用貫通孔163が開口している。また、流路開閉用凹部181は、流量減少部135の流量減少用凹部171と連通している。
流路開閉用凹部181の平面視形状は、略円形状である。流路開閉用凹部181の底面には、バイパス溝134に接続されたバイパス用貫通孔163と、第2弁座部182とが配置されている。流路開閉用凹部181の内側面は、外縁部から中央部分に向かうにつれて、表面139から裏面138に近づくように傾斜している。流路開閉用凹部181の底面は、流量減少用凹部171の底面より表面139側に配置されている。すなわち、流路開閉用凹部181は、流量減少用凹部171より浅く形成されている。これにより、フィルム124が灌漑用液体の圧力により変形した場合に、フィルム124は、第1弁座部172より先に第2弁座部182に接触する。
バイパス溝134に連通したバイパス用貫通孔163は、流路開閉用凹部181の底面の中央部分に配置されている。第2弁座部182は、バイパス用貫通孔163を取り囲むように流路開閉用凹部181の底面に配置されている。また、第2弁座部182は、第2ダイヤフラム部183に面して非接触に配置され、チューブ110を流れる灌漑用液体の圧力が第1圧力以上の場合、第2ダイヤフラム部183が密着できるように形成されている。チューブ110を流れる灌漑用液体の圧力が第1圧力以上の場合、第2ダイヤフラム部183は、第2弁座部182に密着してバイパス用貫通孔163を閉塞し、その結果として第2流路145を閉塞する。第2弁座部182の形状は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、第2弁座部182は、バイパス用貫通孔163を取り囲む流路開閉用凹部181の底面の一部である。なお、第2弁座部182は、第1弁座部172のように、バイパス用貫通孔163を取り囲むように配置された円環状の凸部であってもよい。
第2ダイヤフラム部183は、フィルム124の一部であり、第1ダイヤフラム部175と隣接して配置されている。第2ダイヤフラム部183は、流路開閉用凹部181の内部とチューブ110の内部とを仕切るように配置されている。第2ダイヤフラム部183は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて、第2弁座部182に接触するように変形する。具体的には、第2ダイヤフラム部183は、灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第2弁座部182に向かって変形し、灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2弁座部182に接触する。これにより、第2流路145(バイパス用貫通孔163)は閉塞される。
吐出部137は、エミッタ120の裏面138側に配置されている。吐出部137は、吐出用貫通孔174からの灌漑用液体をチューブ110の吐出口112に送る。吐出部137の構成は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、吐出部137は、吐出用凹部191と、侵入防止部192とを有する。
吐出用凹部191は、エミッタ120の裏面138側に配置されている。吐出用凹部191の平面視形状は、略矩形である。吐出用凹部191の底面には、吐出用貫通孔174および侵入防止部192が配置されている。
侵入防止部192は、吐出口112からの異物の侵入を防止する。侵入防止部192は、前述の機能を発揮することができれば特に限定されない。本実施の形態では、侵入防止部192は、隣接して配置された複数の凸条部193を有する。複数の凸条部193は、エミッタ120をチューブ110に接合した場合に、吐出用貫通孔174および吐出口112の間に位置するように配置されている。
フィルム124は、第1ダイヤフラム部175および第2ダイヤフラム部183を有する。フィルム124の厚さは、例えば0.3mmである。
ヒンジ部126は、エミッタ本体122の表面139の一部に接続されている。本実施の形態では、ヒンジ部126の厚さは、フィルム124と同じ厚さであり、エミッタ本体122およびフィルム124と一体的に成形されている。なお、フィルム124は、エミッタ本体122と別体として準備して、エミッタ本体122と接合してもよい。
エミッタ120は、フィルム124をヒンジ部126を軸に回動させ、エミッタ本体122の表面139に接合することにより構成される。エミッタ本体122とフィルム124との接合方法は、特に限定されない。エミッタ本体122とフィルム124との接合方法の例には、フィルム124を構成する樹脂材料の溶着や、接着剤による接着などが含まれる。なお、ヒンジ部126は、エミッタ本体122とフィルム124とを接合した後に切断してもよい。
(点滴灌漑用チューブおよびエミッタの動作)
次に、点滴灌漑用チューブ100の動作について説明する。まず、チューブ110内に灌漑用液体が送液される。灌漑用液体の例には、水、液体肥料、農薬およびこれらの混合液が含まれる。点滴灌漑用チューブ100へ送液される灌漑用液体の圧力は、簡易に点滴灌漑法を導入できるように、またチューブ110およびエミッタ120の破損を防止するため、0.1MPa以下であることが好ましい。チューブ110内の灌漑用液体は、取水部131からエミッタ120内に取り込まれる。具体的には、チューブ110内の灌漑用液体は、スリット154、または第1凸条156間の隙間から取水用凹部153に入り込み、取水用貫通孔152を通過する。このとき、取水部131は、取水側スクリーン部151(スリット154および第1凸条156間の隙間)を有しているため、灌漑用液体中の浮遊物を除去することができる。また、取水部131には、いわゆるウェッジワイヤー構造が形成されているため、取水部131への水の取り込み時における水の圧力損失は抑制される。
取水部131から取り込まれた灌漑用液体は、接続流路141に到達する。接続流路141に到達した灌漑用液体は、減圧流路142およびバイパス流路144に流れ込む。このとき、灌漑用液体は、減圧流路142と比較して圧力損失の少ないバイパス流路144を先行して進む。バイパス流路144に流れ込んだ灌漑用液体は、バイパス用貫通孔163を通って流路開閉部136に流れ込む。
流路開閉部136に流れ込んだ灌漑用液体は、流量減少部135を通って吐出部137に流れ込む。吐出部137に流れ込んだ灌漑用液体は、チューブ110の吐出口112からチューブ110外に吐出される。
一方、減圧流路142に流れ込んだ灌漑用液体は、流量減少用貫通孔161を通って、流量減少部135に到達する。流量減少部135に流れ込んだ灌漑用液体は、吐出部137に流れ込む。吐出部137に流れ込んだ灌漑用液体は、チューブ110の吐出口112からチューブ110外に吐出される。
前述したように、流量減少部135と、流路開閉部136とは連通している。また、流量減少部135では、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて第1ダイヤフラム部175によって灌漑用液体の流量が制御され、流路開閉部136では、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて第2ダイヤフラム部183によって灌漑用液体の流量が制御される。そこで、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じた流路開閉部136および流量減少部135の動作について説明する。
図6A〜Cは、流量減少部135と、流路開閉部136との動作の関係を示す模式図である。なお、図6A〜Cは、エミッタ120の動作を説明するために、図3Aに示されるD−D線の断面を模式的に示した図である。図6Aは、チューブ110に灌漑用液体が送液されていない場合における断面図であり、図6Bは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1圧力である場合における断面図であり、図6Cは、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1圧力を超える第2圧力である場合における断面図である。図7は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力と、吐出口112から滴下される灌漑用液体の流量との関係の一例を示すグラフである。図7の実線は、吐出口112から滴下される灌漑用液体の総流量を示しており、図7の破線は、第2流路145を流れた(バイパス流路144を通った)灌漑用液体の流量を示しており、図7の一点鎖線は、第1流路143を流れた(減圧流路142を通った)灌漑用液体の流量を示している。図7の横軸は、灌漑用液体の圧力(MPa)を示しており、縦軸は、吐出口112から吐出された灌漑用液体の流量(L/h)を示している。
チューブ110内に灌漑用液体を送液する前は、フィルム124に灌漑用液体の圧力が加わらないため、第1ダイヤフラム部175および第2ダイヤフラム部183は、変形していない(図6A参照)。
チューブ110内に灌漑用液体を送液し始めると、流量減少部135の第1ダイヤフラム部175は、第1弁座部172に向かって変形し始める。また、流路開閉部136の第2ダイヤフラム部183は、第2弁座部182に向かって変形し始める。しかしながら、この状態では、第1ダイヤフラム部175が第1弁座部172に接触しておらず、かつ第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に接触していないため、取水部131から取り入れられた灌漑用液体は、第1流路143(接続流路141、減圧流路142、流量減少部135および吐出部137)および第2流路145(接続流路141、バイパス流路144、流路開閉部136、流量減少部135および吐出部137)の両方を通って、チューブ110の吐出口112から外部に吐出される。このように、チューブ110内への灌漑用液体の送液開始時や、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が低圧の場合などでは、取水部131から取り入れられた灌漑用液体は、減圧流路142およびバイパス流路144の両方を通って吐出される。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に接触して、第2流路145を閉塞する(図6B参照)。このとき、第1ダイヤフラム部175は、第1弁座部172に接触していない。このように、チューブ110内の灌漑用液体の圧力がフィルム124を変形されるほど高くなると、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に近接するため、第2流路145を通って吐出される灌漑用液体の液量は減少する。そして、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2流路145内の灌漑用液体は、吐出口112から吐出されなくなる(図7に示される破線参照)。その結果、取水部131から取り入れられた灌漑用液体は、第1流路143を通って、チューブ110の吐出口112から外部に吐出される。
チューブ110内の灌漑用液体の圧力がさらに高まると、第1ダイヤフラム部175は、第1弁座部172に向かってさらに変形する。通常は、灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第1流路143を流れる灌漑用液体の量が増大するはずであるが、本実施の形態に係るエミッタ120では、減圧流路142で灌漑用液体の圧力を減少させるとともに、第1ダイヤフラム部175と第1弁座部172との間隔を狭めることで、第1流路143を流れる灌漑用液体の量の過剰な増大を防止している。そして、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第1圧力を超える第2圧力以上である場合に、第1ダイヤフラム部175は、第1弁座部172に接触する(図6C参照)。この場合であっても、第1ダイヤフラム部175は、流量減少用貫通孔161、連通溝173および吐出用貫通孔174を塞がないため、取水部131から取り入れられた灌漑用液体は、連通溝173を通って、チューブ110の吐出口112から外部に吐出される。このように、流量減少部135は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力が第2圧力以上である場合、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に接触することにより、第1流路143を流れる灌漑用液体の液量の増大を抑制する(図7に示される一点鎖線参照)。
このように、流量減少部135および流路開閉部136は、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に応じて、それぞれを流れる液量が相互に補完されるように機能するため、本実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100は、灌漑用液体の圧力が低圧および高圧のいずれの場合であっても、一定量の灌漑用液体をチューブ110外に吐出できる(図7に示される実線参照)。
(効果)
以上のように、本実施の形態に係る点滴灌漑用チューブ100は、主として低圧時に作動する流路開閉部136と、主として高圧時に作動する流量減少部135を有するため、チューブ110内の灌漑用液体の圧力に依存せず、灌漑用液体を定量的に滴下することができる。
(変形例)
なお、図8A、Bに示されるように、必要に応じて、接続溝132とバイパス溝134との間に第2減圧溝233を設けてもよい。この場合、対応する取水用貫通孔152を短く構成する。第2減圧溝233は、流路長が短いことを除いて、減圧溝133と同様に構成される。第2減圧溝233は、チューブ110と接合することにより第2減圧流路242となる。この場合、第2流路145を流れる灌漑用液体の流量も調整できる。
[実施の形態2]
実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブは、エミッタ320の構成が実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100と異なる。そこで、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9Aは、エミッタ本体322とフィルム124とを接合する前の実施の形態2に係るエミッタ320の平面図であり、図9Bは、エミッタ本体322とフィルム124とを接合する前の実施の形態2に係るエミッタ320の底面図である。
図9A、Bに示されるように、実施の形態2に係るエミッタ320では、流量減少部135および流路開閉部136は独立している。流路開閉部136は、流路開閉用凹部381と、第2弁座部182と、フィルム124の一部である第2ダイヤフラム部183と、を有する。
流路開閉用凹部381は、平面視形状が円形の流路開閉用凹部本体385と、流路開閉用凹部本体385から側方に延在した延在部386とを有する。延在部386には、吐出部137に連通した第2吐出用貫通孔384が形成されている。第2吐出用貫通孔384は、吐出部137における吐出用凹部191に開口している。
実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブでは、流量減少部135および流路開閉部136が独立しているため、第1流路143および第2流路145は、取水部131と接続流路141との間、および吐出部137のみで重複する。
実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブでは、灌漑用液体の圧力が低圧の場合、灌漑用液体は、第2流路145および第1流路143の両方を通ってチューブ110外に吐出される。灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第2流路145を通る灌漑用液体が減少するとともに、第1流路143を通る灌漑用液体が増加する。灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に接触して第2流路145が閉塞される。第2流路145が閉塞されると、灌漑用液体は、第1流路143のみを通って吐出される。そして、さらに灌漑用液体の圧力が第2圧力以上になると、第1流路143を通って吐出される灌漑用液体の液量が略一定となる。このように、実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブでも灌漑用液体の圧力に依存せずに、一定量の灌漑用液体を滴下できる。
(効果)
以上のように、実施の形態2に係る点滴灌漑用チューブは、実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100と同様の効果を有する。
[実施の形態3]
実施の形態3に係る点滴灌漑用チューブは、エミッタ420の構成が実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100と異なる。そこで、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図10Aは、エミッタ本体422とフィルム124とを接合する前の実施の形態3に係るエミッタ420の平面図であり、図10Bは、エミッタ本体422とフィルム124とを接合する前の実施の形態3に係るエミッタ420の底面図である。
図10A、Bに示されるように、実施の形態3に係るエミッタ420では、接続溝432(接続流路441)は、第1接続溝432a(第1接続流路441a)および第2接続溝432b(第2接続流路441b)を有する。第1接続溝432aは、一方の取水用貫通孔152および減圧溝133を接続する。第1接続溝432aのうち、一部の領域は、減圧溝(減圧流路)として機能するように形成されている。また、第2接続溝432bは、他方の取水用貫通孔152およびバイパス溝134を接続する。第2接続溝432bのうち、一部の領域は、減圧溝(減圧流路)として機能するように形成されている。
実施の形態3に係る点滴灌漑用チューブでは、接続溝432(接続流路441)が第1接続溝432a(第1接続流路441a)および第2接続溝432b(第2接続流路441b)を有しているため、第1流路443および第2流路445は、吐出部137のみで重複する。すなわち、取水部131、接続流路441(第1接続流路441a)、減圧流路142、流量減少部135および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第1流路443が形成される。また、取水部131、接続流路441(第2接続流路441b)、バイパス流路144、流路開閉部136、流量減少部135および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第2流路445が形成される。第1流路443および第2流路445は、いずれも取水部131から吐出部137まで灌漑用液体を流通させる。本実施の形態では、第2流路445の流路開閉部136の下流が流量減少部135に接続されており、流量減少部135から吐出部137までの間が、第1流路443と第2流路445とが重複している。
実施の形態3に係る点滴灌漑用チューブでは、灌漑用液体の圧力が低圧の場合、灌漑用液体は、第2流路445および第1流路443の両方を通ってチューブ110外に吐出される。灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第2流路445を通る灌漑用液体が減少するとともに、第1流路443を通る灌漑用液体が増加する。灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部182に接触して第2流路445が閉塞される。第2流路445が閉塞されると、灌漑用液体は、第1流路443のみを通って吐出される。そして、さらに灌漑用液体の圧力が第2圧力以上になると、第1流路443を通って吐出される灌漑用液体の液量が略一定となる。このように、実施の形態3に係る点滴灌漑用チューブでも灌漑用液体の圧力に依存せずに、一定量の灌漑用液体を滴下できる。
(効果)
以上のように、実施の形態3に係る点滴灌漑用チューブは、実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100と同様の効果を有する。
[実施の形態4]
実施の形態4に係る点滴灌漑用チューブは、エミッタ520の構成が実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブ100と異なる。そこで、実施の形態1と同様の構成については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図11Aは、エミッタ520を表面139側から見た斜視図であり、図11Bは、エミッタ520を裏面138側から見た斜視図である。図12Aは、エミッタ本体522とフィルム124とを接合する前の実施の形態4に係るエミッタ520の平面図であり、図12Bは、エミッタ本体522とフィルム124とを接合する前の実施の形態4に係るエミッタ520の底面図である。図13Aは、エミッタ520の側面図であり、図13Bは、図12Aに示されるA−A線の断面図であり、図13Cは、図12Aに示されるB−B線の断面図である。図14Aは、流路開閉部536の部分拡大断面図であり、図14Bは、流量減少部535の部分拡大断面図である。
図11および図12に示されるように、エミッタ520は、エミッタ本体522およびフィルム124を有する。エミッタ本体522およびフィルム124は、ヒンジ部126を介して一体的に形成されている。
エミッタ520は、取水部131と、第1接続流路541となる第1接続溝532と、減圧流路542となる減圧溝533と、バイパス流路544となるバイパス溝534と、流量減少部535と、流路開閉部536と、吐出部137と、第2接続流路539となる第2接続溝538と、を有する。取水部131、流量減少部535および流路開閉部536は、エミッタ520の表面139側に配置されている。また、第1接続溝532、減圧溝533、バイパス溝534、吐出部137および第2接続溝538は、エミッタ520の裏面138側に配置されている。
エミッタ520およびチューブが接合されることにより、第1接続溝532、減圧溝533、バイパス溝534および第2接続溝538は、それぞれ第1接続流路541、減圧流路542、バイパス流路544および第2接続流路539となる。すなわち、取水部131、第1接続流路541、減圧流路542、流量減少部535および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第1流路543が形成される。また、取水部131、第1接続流路541、バイパス流路544、流路開閉部536、第2接続流路359、流量減少部535および吐出部137から構成され、取水部131と吐出部137とを繋ぐ第2流路545が形成される。第1流路543および第2流路545は、いずれも取水部131から吐出部137まで灌漑用液体を流通させる。本実施の形態では、第2流路545の流路開閉部536の下流が流量減少部535に接続されており、流量減少部535から吐出部137までの間が、第1流路543と第2流路545とが重複している。
取水部131は、取水側スクリーン部151および取水用貫通孔152を有する。本実施の形態では、取水用貫通孔152は、取水用凹部153の底面の長軸方向に沿って形成された1つの長孔である。長孔は、複数の第1凸条156により覆われているため、表側から見た場合、取水用貫通孔152は、多数の貫通孔に分かれているように見える。
第1接続溝532(第1接続流路541)は、取水用貫通孔152(取水部131)と、減圧溝533およびバイパス溝534とを接続する。第1接続溝532の中央部付近には、バイパス溝534が接続されており、第1接続溝532の一端(取水用貫通孔152が配置されていない側)には、減圧溝533が接続されている。本実施の形態では、バイパス溝534のうち、一部の領域は、減圧溝として機能するように形成されている。また、取水用貫通孔152とバイパス溝534との間の接続溝432のうち、一部の領域も減圧溝として機能するように形成されている。
流量減少部535は、流量減少用凹部171と、第1弁座部572と、連通溝573と、吐出用貫通孔174と、第1ダイヤフラム部175と、流路開閉部536に連通した第1接続孔576と、を有する。流量減少用凹部171には、流量減少用貫通孔161と、吐出用貫通孔174と、第2接続溝538(第2接続流路539)に連通した第1接続孔576が開口している。
第1弁座部572は、吐出用貫通孔174を取り囲むように流量減少用凹部171の底面に配置されている。本実施の形態では、第1弁座部572の形状は、円環状の凸部である。より具体的には、第1弁座部572の形状は、その弁座面が吐出用貫通孔174の開口部から流量減少用凹部171の底面に向かって傾斜するように形成されている。連通溝573は、吐出用貫通孔174に連通し、その断面積が一定な一定部577と、一定部577よりも外縁部側に配置され、その断面積が外縁部に向かうにつれて減少する減少部578と、を有する。
流路開閉部536は、流路開閉用凹部581と、第2弁座部582と、第2ダイヤフラム部183と、第2接続溝538(第2接続流路539)に連通した第2接続孔540と、を有する。
流路開閉用凹部581の平面視形状は、略円形状である。流路開閉用凹部581の底面には、バイパス用貫通孔163と、第2弁座部582と、第2接続溝538(流量減少部535)に連通した第2接続孔540と、が配置されている。本実施の形態では、流路開閉用凹部581は、流量減少用凹部171と同じ大きさおよび同じ形状である。すなわち、実施の形態4では、流路開閉用凹部581は、実施の形態1〜3の流路開閉用凹部181、381と比較して、大きく形成されている。本実施の形態では、流量減少用凹部171と、流路開閉用凹部581とは、エミッタ520の長軸方向に並んで配置されている。流路開閉用凹部581に流れ込んだ灌漑用液体は、第2接続孔540、第2接続流路539および第1接続孔576を経由して、流量減少部535に流れ込む。
実施の形態4に係る点滴灌漑用チューブでは、灌漑用液体の圧力が低圧の場合、灌漑用液体は、第2流路545および第1流路543の両方を通ってチューブ外に吐出される。灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第1ダイヤフラム部175が第1弁座部572に向かって変形するとともに、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部582に向かって変形する。灌漑用液体の圧力が第1圧力に到達すると、第2ダイヤフラム部183が第2弁座部582に接触して第2流路545が閉塞される。このとき、流路開閉用凹部581が実施の形態1〜3と比較して、大きく形成されているため、第2ダイヤフラム部183は、灌漑用液体の圧力の影響を受けやすい。よって、第2流路545内の灌漑用液体の流量がピークの時間から第2流路545内の灌漑用液体の流量がゼロになるまでの時間が短縮される(図7破線参照)。第2流路545が閉塞されると、灌漑用液体は、第1流路543のみを通って吐出される。
チューブ内の灌漑用液体の圧力がさらに高まると、第1ダイヤフラム部175は、第1弁座部572に向かってさらに変形する。通常は、灌漑用液体の圧力が高くなるにつれて、第1流路543を流れる灌漑用液体の量が増大するはずであるが、本実施の形態に係るエミッタ520では、第1弁座部572の弁座面が外縁に向けて下方に傾斜していることから、第1ダイヤフラム部175は、灌漑用液体の圧力が第2圧力より高くなるに連れて、弁座面により一層密着し、連通溝573と第1ダイヤフラム部175で形成される流路は徐々に長くなり、その外縁側の開口部は徐々に狭くなる。このように、灌漑用液体の圧力が第2圧力以上になると、流量減少部535からの灌漑用液体の流量は、当該流路の開口面積に応じた流量に制御され、最終的に吐出口からは、当該開口面積に応じた流量の灌漑用液体のみが吐出される。このように、実施の形態4に係るエミッタ520では、灌漑用液体の圧力が第2圧力以上の場合、当該灌漑用液体の圧力による灌漑用液体の流量の増加と、当該流路の開口面積による灌漑用液体の流量の減少が相殺されるため、灌漑用液体の圧力が第2圧力以上に増加した場合であっても、吐出口から吐出される灌漑用液体の液量が増加することがない。
(効果)
以上のように、実施の形態4に係る点滴灌漑用チューブは、実施の形態1に係る点滴灌漑用チューブよりもさらに、チューブ内の灌漑用液体の圧力に依存せずに、灌漑用液体を定量的に滴下することができる。
また、実施の形態4に係るエミッタ520は、流量減少用凹部171と、流路開閉用凹部581とがエミッタ520の長軸方向に並んで配置されているため、より容易に小型化されうる。
なお、実施の形態1〜4では、エミッタ120、320、420、520およびチューブ110が接合されることにより、接続流路141、441、減圧流路142およびバイパス流路144が形成されているが、接続流路141、441、減圧流路142、442、542およびバイパス流路144、544は、予めエミッタ内に流路として形成されていてもよい。
また、実施の形態1〜4では、第1弁座部172、572および第2弁座部182、582の位置(高さ)を変えることにより、フィルム124が変形した場合に接触するタイミングを調整したが、第1弁座部172、572および第2弁座部182、582の位置(高さ)は、同じ深さであってもよい。この場合、第1ダイヤフラム部175および第2ダイヤフラム部183の厚みや材料(弾性)を変えることにより、フィルム124が変形した場合に接触するタイミングを調整してもよい。
本発明によれば、滴下すべき液体の圧力によって適切な速度での液体の滴下が可能なエミッタを簡易に提供することが可能である。したがって、点滴灌漑や耐久試験などの、長期の滴下を要する技術分野への上記エミッタの普及および当該技術分野のさらなる発展が期待される。
100 点滴灌漑用チューブ
110 チューブ
112 吐出口
120、320、420、520 エミッタ
122、322、422、522 エミッタ本体
124 フィルム
126 ヒンジ部
131 取水部
132 接続溝
133、533 減圧溝
134、534 バイパス溝
135、535 流量減少部
136、536 流路開閉部
137 吐出部
138 裏面
139 表面
141、441 接続流路
142、542 減圧流路
143、443、543 第1流路
144、544 バイパス流路
145、445、545 第2流路
151 取水側スクリーン部
152 取水用貫通孔
153 取水用凹部
154 スリット
155 凸条
156 第1凸条
157 第2凸条
161 流量減少用貫通孔
162 凸部
163 バイパス用貫通孔
164 流路用スクリーン部
165 突起
171 流量減少用凹部
172、572 第1弁座部
173、573 連通溝
174 吐出用貫通孔
175 第1ダイヤフラム部
181、381、581 流路開閉用凹部
182、582 第2弁座部
183 第2ダイヤフラム部
191 吐出用凹部
192 侵入防止部
193 凸条部
233 第2減圧溝
242 第2減圧流路
384 第2吐出用貫通孔
385 流路開閉用凹部本体
386 延在部
432a 第1接続溝
432b 第2接続溝
433a 第3減圧溝
433b 第4減圧溝
441a 第1接続流路
441b 第2接続流路
442a 第3減圧流路
442b 第4減圧流路
532 第1接続溝
538 第2接続溝
539 第2接続流路
540 第2接続孔
541 第1接続流路
576 第1接続孔
577 一定部
578 減少部

Claims (10)

  1. 灌漑用液体を流通させるチューブの内壁面であり、かつ前記チューブの内外を連通する吐出口に対応する位置に接合され、前記チューブ内の前記灌漑用液体を前記吐出口から定量的に前記チューブ外に吐出するためのエミッタであって、
    前記灌漑用液体を取り入れるための取水部と、
    前記吐出口に面して配置され、前記灌漑用液体を吐出するための吐出部と、
    前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる第1流路と、
    前記取水部および前記吐出部を繋ぎ、前記灌漑用液体を流通させる第2流路と、
    前記第1流路に配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて、前記灌漑用液体の流量を減少させる流量減少部と、
    前記第2流路に配置され、前記チューブ内の前記灌漑用液体の圧力に応じて、前記第2流路を開放および閉塞する流路開閉部と、
    前記流量減少部より上流側の前記第1流路に配置され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体の圧力を減圧させて、前記流量減少部に導く減圧流路と、
    前記流路開閉部より上流側の前記第2流路に配置され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体の圧力を、前記減圧流路を流れた前記灌漑用液体の圧力より高い圧力を維持した状態で、前記流路開閉部に導くバイパス流路と、
    を有し、
    前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が第1圧力未満の場合、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体は、前記減圧流路および前記バイパス流路を通って、前記吐出部に導かれ、
    前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が前記第1圧力以上である場合、前記流路開閉部により前記第2流路が閉塞され、前記取水部から取り入れられた前記灌漑用液体は、前記減圧流路を通って前記吐出部に導かれる、
    エミッタ。
  2. 前記流路開閉部の下流は、前記流量減少部に接続されており、
    前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が前記第1圧力未満の場合、前記バイパス流路からの前記灌漑用液体は、前記流路開閉部および前記流量減少部の両方を通って前記吐出部に導かれる、
    請求項1に記載のエミッタ。
  3. 前記流量減少部および前記流路開閉部は、独立しており、
    前記減圧流路からの前記灌漑用液体は、前記流量減少部を通って前記吐出部に導かれ、
    前記バイパス流路からの前記灌漑用液体は、前記流路開閉部を通って前記吐出部に導かれる、
    請求項1に記載のエミッタ。
  4. 前記流量減少部は、
    流量減少用凹部と、
    前記流量減少用凹部の内部と前記チューブの内部とを仕切るように配置された、可撓性を有する第1ダイヤフラム部と、
    前記流量減少用凹部の内面に開口し、前記吐出部および前記減圧流路の一方に連通する流量減少用貫通孔と、
    前記流量減少用貫通孔を取り囲むように、前記第1ダイヤフラム部に面して非接触に配置され、前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が前記第1圧力を超える第2圧力以上の場合、前記第1ダイヤフラム部が密着可能な第1弁座部と、
    前記第1弁座部の前記第1ダイヤフラム部が密着可能な面に形成され、前記流量減少用凹部の内部と前記流量減少用貫通孔とを連通する連通溝と、
    前記流量減少用凹部の内面に開口し、前記吐出部および前記減圧流路の他方に連通する吐出用貫通孔と、を含む、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のエミッタ。
  5. 前記流路開閉部は、
    前記バイパス流路に連通するバイパス用貫通孔が内面に開口した流路開閉用凹部と、
    前記流路開閉用凹部の内部と前記チューブの内部とを仕切るように配置された、可撓性を有する第2ダイヤフラム部と、
    前記バイパス用貫通孔を取り囲むように、前記第2ダイヤフラム部に面して非接触に配置され、前記チューブを流れる前記灌漑用液体の圧力が前記第1圧力以上の場合、前記第2ダイヤフラム部が密着可能な第2弁座部と、を含む、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のエミッタ。
  6. 前記取水部は、前記チューブ内に対して開口するスリットを含む取水側スクリーン部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のエミッタ。
  7. 前記吐出部は、前記吐出口からの異物の侵入を防止するための侵入防止部を有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載のエミッタ。
  8. 前記エミッタは、可撓性を有する一種類の材料で成形されており、
    前記第1ダイヤフラム部は、前記エミッタの一部として一体的に成形されている、
    請求項4に記載のエミッタ。
  9. 前記エミッタは、可撓性を有する一種類の材料で成形されており、
    前記第2ダイヤフラム部は、前記エミッタの一部として一体的に成形されている、
    請求項5に記載のエミッタ。
  10. 灌漑用液体を吐出するための吐出口を有するチューブと、
    前記チューブの内壁面の前記吐出口に対応する位置に接合された、請求項1〜9のいずれか一項に記載のエミッタとを有する、
    点滴灌漑用チューブ。
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