JP2018082111A - プリント配線板およびプリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリント配線板の導体パッド間のショート不良の抑制。
【解決手段】実施形態のプリント配線板1は、樹脂絶縁層2と、樹脂絶縁層2に埋め込まれていて一面3aを樹脂絶縁層2の第1面2Fに露出する導体層3と、導体層3の他面3b上に形成されていて側面を樹脂絶縁層2に覆われると共に導体層3と反対側の端面4bを樹脂絶縁層2の第2面2S側に露出する導体ポスト4と、を有している。導体層3は隣接して配列される第1導体パッド31および第2導体パッド32を含んでおり、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fに凹み5が形成されている。
【選択図】図1
【解決手段】実施形態のプリント配線板1は、樹脂絶縁層2と、樹脂絶縁層2に埋め込まれていて一面3aを樹脂絶縁層2の第1面2Fに露出する導体層3と、導体層3の他面3b上に形成されていて側面を樹脂絶縁層2に覆われると共に導体層3と反対側の端面4bを樹脂絶縁層2の第2面2S側に露出する導体ポスト4と、を有している。導体層3は隣接して配列される第1導体パッド31および第2導体パッド32を含んでおり、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fに凹み5が形成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、プリント配線板およびプリント配線板の製造方法に関する。
引用文献1には、層間絶縁膜と複数の配線膜とを含む配線板が開示されている。配線膜は周囲を層間絶縁膜4に覆われて一方の表面を層間絶縁膜の一方の表面に露出している。一部の配線膜の他方の表面には層間絶縁膜の他方の表面に向って延びる層間接続ピラーが形成されている。複数の配線板が積層されることにより多層配線基板が構成されている。
特許文献1の配線板の配線膜の露出面上には電子部品が配置される。電子部品は、はんだなどの導電性の接合材を用いて配線膜上に実装されると考えられる。電子部品の実装のために配線膜上に供給されるはんだは、リフローなどによる溶融中に周囲に広がることがある。異なるパッドから広がるはんだ同士の接触によりショート不良が引き起こされることがある。
本発明のプリント配線板は、第1面および前記第1面と反対側の第2面を有する樹脂絶縁層と、前記樹脂絶縁層に埋め込まれていて一面を前記樹脂絶縁層の第1面に露出する導体層と、前記導体層の前記一面と反対側の他面上に形成されていて側面を前記樹脂絶縁層に覆われると共に前記導体層と反対側の端面を前記樹脂絶縁層の第2面側に露出する導体ポストと、を有している。そして、前記導体層は隣接して配列される第1導体パッドおよび第2導体パッドを含んでおり、前記第1導体パッドと前記第2導体パッドとの間の前記樹脂絶縁層の第1面に凹みが形成されている。
本発明のプリント配線板の製造方法は、表面に金属箔を備えるベース板上に第1導体パッドおよび第2導体パッドを含む導体層を形成することと、前記導体層上に導体ポストを形成することと、前記導体ポストを被覆する樹脂絶縁層を前記金属箔側となる第1面側に前記導体層を埋め込むように形成することと、前記ベース板および前記金属箔を除去することと、互いに隣接する前記第1導体パッドと前記第2導体パッドとの間の前記樹脂絶縁層の第1面に凹みを形成することと、を含んでいる。
本発明の実施形態によれば、電子部品などが実装される導体パッド間のショート不良を抑制することができる。プリント配線板を用いる電子機器の製造歩留まりが向上することがある。また、好ましい実施形態によれば、樹脂絶縁層へのダメージを少なくしながら、任意の形状および任意の深さの凹みを容易に形成することができると考えられる。
本発明の一実施形態のプリント配線板が、図面を参照しながら説明される。図1には、一実施形態のプリント配線板1の断面図が示され、図2には、図1のプリント配線板1の図1上、上側から見た平面図が示されている。図1は、図2にI−I線で示される位置でのプリント配線板1の断面図である。
図1および図2に示されるように、一実施形態のプリント配線板1は、第1面2Fおよび第1面2Fと反対側の第2面2Sを有する樹脂絶縁層2と、導体層3と、導体ポスト4とを有している。導体層3は、樹脂絶縁層2に埋め込まれていて一面3aを樹脂絶縁層2の第1面2Fに露出している。導体ポスト4は、導体層3の一面3aと反対側の他面3b上に形成されていて側面を樹脂絶縁層2に覆われている。また、導体ポスト4は、導体層3と反対側の端面4bを樹脂絶縁層2の第2面2S側に露出している。導体層3は、第1導体パッド31と第2導体パッド32とを含んでいる。本実施形態では、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fに凹み5が形成されている。
凹み5は、隣接して配列されている第1導体パッド31と第2導体パッド32との間に形成されている。ここで「隣接して配列」は、第1導体パッド31および第2導体パッド32が、互いの間に他の導体パターンを介さずに並べて配置されていることを意味している。凹み5は、この並べて配置されている第1導体パッド31と第2導体パッド32との間に形成されている。すなわち、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間に、凹み5によって溝が形成されている。図1および図2に示されるように、第1導体パッド31および第2導体パッド32には、たとえばプリント配線板1を用いる電子機器の製造工程において電子部品EがはんだSを用いて実装される。
一般に、電子部品の実装に用いられるはんだは、実装工程(たとえば、はんだリフローなど)で一旦溶融し、その供給量や周囲の材料のはんだ濡れ性に応じて実装パッドの周囲に濡れ広がる。特に電子部品と実装基板との隙間が狭い場合、はんだの表面張力も作用する。そのため、実装基板の表面に沿ってはんだが広がり易いと考えられる。たとえば、はんだの供給量が多めにばらついた場合、複数の実装パッドそれぞれに供給されたはんだ同士が接触することがある。
本実施形態では、図1および図2に示されるように、凹み5が、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間に形成されている。凹み5の形成によって第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fに段差が生じている。換言すると、凹み5によって、樹脂絶縁層2の第1面2Fが、第1および第2の導体パッド31、32間で第1導体パッド31側と第2導体パッド32側とに分断され、樹脂絶縁層2の構成材料のない空間が第1および第2の導体パッド31、32間に作り出されている。この凹み5によって、図3に示されるように、第1導体パッド31および第2導体パッド32にそれぞれ供給されたはんだS同士の接触が防がれる(図3は、図1の例よりもはんだSが多く供給されている例を示している)。すなわち、第1導体パッド31および第2導体パッド32から広がるはんだは、凹み5による空間内に流れ込む。そのため、一方の導体パッドから広がるはんだは、凹み5を有さない従来のプリント配線板の場合と比べて、他方の導体パッドから遠い位置までしか到達し得ない。また、一方の導体パッドから他方の導体パッドまでの、樹脂絶縁層2の表面に沿った経路の長さが凹み5の段差の分だけ長くなっている。そのため、双方の導体パッドそれぞれから広がるはんだ同士が近付き難いと考えられる。さらに、凹み5においては電子部品Eと樹脂絶縁層2の外表面との隙間が広いため、はんだの張力の作用も小さいと考えられる。従って、本実施形態では、第1導体パッド31に供給されたはんだSと第2導体パッド32に供給されたはんだSとの接触が少なくなり、ショート不良の発生が抑制され得る。
図1および図2を参照して、実施形態のプリント配線板1がさらに説明される。樹脂絶縁層2は、導体層3の側面、および導体ポスト4に覆われていない導体層3の他面3b、ならびに導体ポスト4の側面を覆っている。樹脂絶縁層2によって、導体層3の第1および第2導体パッド31、32などの各導体パターンが所定の位置に固定される。樹脂絶縁層2は、プリント配線板1に求められる厚さに応じた任意の厚さを有し得る。たとえば、樹脂絶縁層2の厚さは、100μm以上、200μm以下である。このような厚さを有することにより、容易に取り扱われ得る適度な剛性を有し、かつ、比較的薄いプリント配線板1を得ることができる。樹脂絶縁層2は、図2に示される例では、プリント配線板1とほぼ同じ平面形状(プリント配線板1の厚さ方向と直交する平面への投影形状、以下、「平面形状」は同じ意味で用いられる)を有している。プリント配線板1および樹脂絶縁層2はプリント配線板1の用途に応じた任意の平面形状を有し得る。たとえば、プリント配線板1(樹脂絶縁層2)の平面形状は、図2に示されるようなほぼ正方形とは異なり、長方形、円形、または楕円形などであってもよい。
樹脂絶縁層2の材料は、プリント配線板1の電気的特性に対して十分な絶縁性を有する材料であれば特に限定されない。好ましくは、樹脂絶縁層2はエポキシ樹脂で形成される。樹脂絶縁層2は、エポキシ樹脂の他にガラス繊維などからなる補強材(図示せず)を含んでいてもよい。補強材によって樹脂絶縁層2の機械的強度が向上する。たとえば凹み5が機械加工で形成される場合、樹脂絶縁層2の内部でのクラックの伸展が防がれると考えられる。しかし、樹脂絶縁層2は補強材を含んでいなくてもよい。補強材を含まないことで、たとえば、薄いプリント配線板1が得られると考えられる。またその場合、凹み5は、好ましくは、後述の一実施形態のプリント配線板1の製造方法のように、機械加工を伴わない方法で形成される。なお、樹脂絶縁層2は、たとえば、30質量%以上、80質量%以下のような適切な含有率でシリカなどの無機フィラーを含んでいてもよい。
導体層3は、導電性の材料からなり、所定の導体パターンを含むようにパターニングされている。樹脂絶縁層2の第1面2F側に露出する導体層3の一面3aは、第1面2Fとほぼ面一である。図1および図2の例では、導体層3は、第1および第2の導体パッド31、32の他に、複数の第3導体パッド33を含んでいる。複数の第3導体パッド33は、樹脂絶縁層2の第1面2Fの周縁部に沿って全周にわたって形成されている。たとえば、第3導体パッド33を介して、プリント配線板1内の電気回路が外部の電気回路と電気的に接続される。図示されていないが、導体層3は、第1〜第3の導体パッド31〜33以外にも任意の導体パターンを含み得る。たとえば、第1導体パッド31および/または第2導体パッド32と、第3導体パッド33とを接続する配線パターンを含んでいてもよい。導体層3の材料は、導電性を有するものであれば、特に限定されない。たとえば、導体層3は、銅やニッケルなどの金属からなる。好ましくは、導体層3は銅めっき膜からなる。
第1および第2の導体パッド31、32は、凹み5を挟むように設けられている。第1および第2導体パッド31、32には、たとえば、外部の電子部品Eが、凹み5を跨ぐように接続される。電子部品Eの接続に用いられるはんだSなどの接合材は、その溶融中、前述のように、一方の導体パッドから他方の導体パッドへの広がりを凹み5によって制限される。第1および第2の導体パッド31、32に実装される外部の電子部品としては、チップコンデンサ、チップ抵抗、チップLEDなどの2極性の所謂チップ型の電子部品が例示される。しかし、第1および第2の導体パッド31、32に実装される外部の電子部品は、半導体集積回路装置のような3つ以上の多数の端子を有する電子部品であってもよい。すなわち、1つの電子部品に対して、第1および第2の導体パッド31、32が複数組形成され、複数組の第1および第2の導体パッド31、32の一部または全部の組の第1および第2の導体パッド31、32間に凹み5が形成されてもよい。第1および第2の導体パッド31、32は、図2の例では、全体として長方形の平面形状を有している。第1および第2の導体パッド31、32は、第1および第2の導体パッド31、32に実装される電子部品に応じた任意の平面形状および大きさを有し得る。なお、第3導体パッド33も、図2に示される円形に限らず、任意の平面形状を有し得る。
導体ポスト4は、導電性の材料により形成される任意の底面形状を有する柱状体もしくは台状体である。導体ポスト4は、樹脂絶縁層2の厚さ方向に沿って延び、導体層3の他面3bと樹脂絶縁層2の第2面2Sとの間の樹脂絶縁層2を貫通している。樹脂絶縁層2の第2面2S側に露出する導体ポスト4の端面4bに、たとえば、外部の電子部品や配線板(いずれも図示せず)が接続される。導体層3の任意の導体パターン、ならびに、第1および第2の導体パッド31、32に接続される電子部品Eと、図示されない外部の電気回路とが導体ポスト4を介して接続され得る。
図1に示されるように、導体ポスト4の樹脂絶縁層2の第2面2S側の端面4bは、樹脂絶縁層2の第2面2Sよりも第1面2F側に凹んでいる。すなわち、導体ポスト4の端面4bの周囲には樹脂絶縁層2による絶縁性の壁面が存在する。外部の電気回路との接続のために端面4bに供給されるはんだなどの流動が防がれる。また、たとえば端面4b上へのバンプの形成のために端面4b上にはんだボール(図示せず)などが搭載される場合に、はんだボールが安定して載置されると考えられる。
図1の例では、導体ポスト4は、第1導体パッド31、第2導体パッド32、および複数の第3導体パッド33の全ての樹脂絶縁層2の第2面2S側の面(導体層3の他面3b)上に形成されている。しかし、導体ポスト4は、第1〜第3の導体パッド31〜33のうちの一部だけに形成されていてもよい。導体ポスト4の材料は、導電性を有するものであれば特に限定されない。好ましくは、導体ポスト4は、導体層3と同種の材料で形成される。導体ポスト4は、たとえば銅めっき膜からなる。
樹脂絶縁層2の第1面2Fの凹み5は、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間を凹み5内の空間によって隔てている。第1導体パッド31と第2導体パッド32それぞれの側壁も凹み5と離隔している。すなわち、第1導体パッド31および第2導体パッド32の対向する側面は、凹み5内に露出することなく樹脂絶縁層2に覆われている。
図2の例では、凹み5は、第1および第2の導体パッド31、32の配列方向(図2に符号Xで示される方向、以下、X方向と称される)に直交する方向(図2に符号Yで示される方向、以下、Y方向と称される)を長手方向とする長方形の平面形状を有している。凹み5は、第1および第2の導体パッド31、32の平面形状や両者の位置関係に応じて、任意の平面形状を有するように形成される。図2の例では、凹み5のY方向の長さL1は、第1導体パッド31および第2導体パッド32のY方向の長さL2よりも長い。第1導体パッド31および第2導体パッド32それぞれから他方の導体パッドに向かうはんだの流動が効果的に抑制されると考えられる。
凹み5のX方向の長さWは、第1導体パッド31と第2導体パッド32の間隔に応じて任意の長さに決定され得る。少なくともはんだの広がりを抑制し得る長さとされることが好ましい。しかし、X方向の長さWが過剰に長いと、はんだの広がりの抑制効果よりも、むしろ、プリント配線板の機械的強度についての懸念が顕在化するおそれがある。これらの観点から、凹み5のX方向の長さWは、好ましくは、0.1mm以上、4.0mm以下である。
凹み5の深さD(図1参照)も、好ましくは、はんだの広がりの抑制効果およびプリント配線板の強度維持の観点から選択される。前述のように、樹脂絶縁層2は補強材を含まない材料で形成されることがある。その場合、特に、強度維持の観点から凹み5の深さDが選択されることが好ましい。たとえば、凹み5は、樹脂絶縁層2の厚さTに対して0.05以上、0.6以下の深さDを有するように形成される。
また、凹み5の深さDは、導体層3の厚さとの関係を考慮して選択されてもよい。図1の例では、凹み5は、導体層3の厚さとほぼ同じ大きさの深さDを有するように形成されている。しかし、第1および第2の導体パッド31、32間の凹みは、たとえば、図4Aに符号51で示される凹みのように、導体層3の厚さよりも小さい(浅い)深さD1を有するように形成されてもよい。すなわち、凹み51の底面が、導体層3の他面3bよりも樹脂絶縁層2の第1面2F側に位置していてもよい。プリント配線板1の厚さ方向において導体層3を備える部分の強度は、導体層3の存在により高まっていると考えられる。従って、導体層3の厚さよりも小さい深さを有する凹み51によるプリント配線板1の強度への影響は極めて小さいと考えられる。
しかし、図1や図4Aの例と異なり、第1および第2の導体パッド31、32間の凹みの深さは、図4Bに符号52で示される凹みのように、導体層3の厚さよりも大きく(深く)てもよい。たとえば、小型の電子部品の実装用に、第1導体パッド31と第2導体パッド32とが近接して配置されている場合、X方向に十分な長さを有する凹みが形成され得ないことがある。そのような場合、より深い深さを有する凹み52が、はんだの広がりに対して有益となり得る。すなわち、一方の導体パッドから広がるはんだは、凹み52の深さ方向に多く流動し、その分、他方の導体パッドの方に流動し難くなる。凹み52のX方向の長さが短くても、はんだショートの発生が抑制され得る。
また、図1などの例では、凹み5の底面は、ほぼ平坦な面である。各導体パッドからのはんだは、凹み5の内壁付近においても、凹み5の底面の位置すなわち凹み5の最深の深さまで流れ込み得る。はんだショートの抑制作用が高いと考えられる。しかし、第1および第2の導体パッド31、32間の凹みの底面は、図4Cに符号53で示される凹みのように曲面であってもよい。たとえばプリント配線板に反りが生じると、凹みを有するプリント配線板では、凹みの底面のコーナー部などに応力が集中し易いと推察される。図4Cに示される凹み53のように底面が曲面状の場合、コーナー部への応力集中が緩和され、クラックの発生などが防止されると考えられる。
図5には、他の実施形態のプリント配線板1aが示されている。なお、図1に示されるプリント配線板1と同じ構成要素には、図1に付されている符号と同じ符号が付され、その説明は適宜省略される。図5のプリント配線板1aでは、導体層3は、複数(図5の例では2つ)の電子部品Eそれぞれと接続される2組の第1および第2の導体パッド31、32を含んでいる。そして、2組の第1および第2の導体パッド31、32それぞれに対して凹み5aが形成されている。なお、図示されていないが、他の実施形態のプリント配線板1aも、図5に示される断面以外の位置に第3導体パッド33(図1参照)を有していてもよい。
図5に示されるように、本実施形態のプリント配線板1aは、2組の第1および第2の導体パッド31、32の各組それぞれに対して配置されるように、2つの凹み5aを有している。2組の第1および第2の導体パッド31、32には、同じ電子部品が実装されてもよいし、異なる電子部品が実装されてもよい。従って、2つの凹み5aの平面形状および平面サイズならびに深さは互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、一方または両方の電子部品が3つ以上の端子を有していてもよく、その3つ以上の端子と接続される各導体パッド間それぞれに凹み5aが設けられてもよい。このように、実施形態のプリント配線板には、任意の数の電子部品が実装されてよく、その任意の数の電子部品の各端子に接続される各導体パッド間に凹みが形成され得る。
なお、実施形態のプリント配線板1、1aでは、樹脂絶縁層2の第1面2Fおよび第2面2Sのいずれにもソルダーレジスト層が設けられていない。本実施形態では、樹脂絶縁層2の第1面2Fにおいては、凹み5によって、隣接する第1導体パッド31と第2導体パッド32の間のはんだショートが抑制される。また、樹脂絶縁層2の第2面2Sにおいても、導体ポスト4の端面4bが第2面2Sよりも凹んでいるため、端面4bに供給されるはんだなどの流動が防止される。そのため、プリント配線板1、1aでは、ソルダーレジスト層は形成されていないが、はんだショートなどの不具合は少ないと考えられる。特に、実施形態のような凹みによるはんだショート抑制手段は、ソルダーレジスト層の開口形成時のばらつきによる実装パッドの位置ずれやパッドサイズの変動のリスクを原理的に伴わないと考えられる。また、実施形態のはんだショート抑制手段では、ソルダーレジスト層の厚さのばらつきなどによる電子部品の浮きなどの発生リスクも存在しないと考えられる。しかし、樹脂絶縁層2の第1面2Fおよび第2面2Sの一方または両方に、必要に応じてソルダーレジスト層が形成されてもよい。
前述の説明では、主に、第1および第2の導体パッド31、32への電子部品Eの接続に用いられる接合材がはんだであるものとして、実施形態のプリント配線板1、1aの作用が説明された。しかし、この接合材は、はんだに限定されず、たとえば、導電性接着剤やはんだ以外の金属からなるろう材などであってもよい。
つぎに、一実施形態のプリント配線板の製造方法が、図1に示されるプリント配線板1を例に、図6A〜6Kを参照して説明される。
図6Aに示されるように、表面に金属箔11を備えるベース板10が用意される。金属箔11は一面に接着されたキャリア金属箔12を備えており、キャリア金属箔12の金属箔11と反対側の面がベース板10の一面に熱圧着などにより接合されている。金属箔11とキャリア金属箔12とは、たとえば、熱可塑性接着剤などの分離可能な接着剤で接着されている。金属箔11とキャリア金属箔12とは、外周付近の余白部分だけで接着されてもよい。ベース板10には、たとえば、ガラス繊維などの芯材にエポキシ樹脂などの樹脂材料を含浸してなるプリプレグが用いられる。このプリプレグは、たとえばキャリア金属箔12との熱圧着時に本硬化され得る。銅などの金属板がベース板10に用いられてもよい。また、両面銅張積層板が、キャリア金属箔12を備えたベース板10として用いられてもよい。金属箔11およびキャリア金属箔12は好ましくは銅箔である。ニッケル箔などの他の金属箔が用いられてもよい。金属箔11の厚さは、たとえば3μm以上、10μm以下である。なお、図6A〜6Kにおいて各構成要素の厚さの正確な比率を示すことは意図されていない。
図6Aの例では、ベース板10の両面に金属箔11が設けられている。ベース板10の表裏両面において、プリント配線板1が同時に形成され得る。プリント配線板1を効率よく製造することができる。しかし、金属箔11は、必ずしもベース板10の表裏両面に設けられていなくてもよい。なお、図6B〜6Iおよび以下の説明では、ベース板10の各図面上、下面側の図示および説明は省略されている。
図6Bに示されるように、プリント配線板1の完成時に凹み5(図1参照)となる領域にダミー導体6が形成される。図6Bには、電解めっきによりダミー導体6を形成する例が示されている。まず、ダミー導体形成用のめっきレジスト層15が金属箔11上に形成され、たとえばフォトリソグラフィ技術を用いて開口15aが設けられる。開口15aは、第1導体パッド31および第2導体パッド32(図1参照)の形成領域の間に形成される。具体的には、開口15aは、凹み5の形成領域に対応する領域に形成される。また、開口15aは、凹み5の平面形状に応じた形状、および、凹み5の平面視での大きさに応じた大きさに形成される。開口15aは、後述のバリア被膜7(図6C参照)の厚さを考慮して、凹み5の平面視での大きさよりもバリア被膜7の厚さだけ小さく形成されてもよい。
図6Bに示されるように、開口15a内に電解めっきによりダミー導体6が形成される。従ってダミー導体6は、第1導体パッド31および第2導体パッド32の形成領域の間に形成される。金属箔11が電解めっきのシード層として用いられる。好ましくは、ダミー導体6は銅めっきにより形成される。ダミー導体6は、凹み5の深さに応じた厚さを有するように形成される。すなわち、深い凹み5が形成される場合は厚いダミー導体6が形成され、浅い凹み5が形成される場合は薄いダミー導体6が形成される。また、ダミー導体6は、後述のバリア被膜7の厚さを考慮して、凹み5の深さよりもバリア被膜7の厚さだけ小さい(薄い)厚さに形成される。ダミー導体6の形成後、ダミー導体形成用のめっきレジスト層15が、たとえばアミン系有機溶剤などを用いて除去される。
図6Cに示されるように、金属箔11上にバリア被膜7が形成される。バリア被膜7は、たとえば、金属箔11をシード層とする電解めっきにより形成される。バリア被膜7は、電解めっき以外に、スパッタリングなどで形成されてもよい。バリア被膜7は、後述のダミー導体6の除去時に、導体層3(図1参照)を保護する。従って、バリア被膜7は、少なくとも、導体層3の形成領域を覆うように形成される。図6Cの例では、バリア被膜7は、ダミー導体6の金属箔11との接触面を除く露出面を全て覆っている。この場合、ダミー導体形成用のめっきレジスト層の開口の大きさやダミー導体6の厚さの決定時に、バリア被膜7の厚さが考慮される。
バリア被膜7は、好ましくは、ダミー導体6と異なる材料で形成される。より好ましくは、バリア被膜7は、ダミー導体6に加え、金属箔11および導体層3とも異なる材料で形成される。そのように異種材料で形成されることで、バリア被膜7が、エッチングなどによるダミー導体6の除去時に、導体層3のエッチングバリアとして機能し得る。ダミー導体6が銅で形成されている場合、たとえば、バリア被膜7はニッケルにより形成され得る。しかし、バリア被膜7の材料はニッケルに限定されない。ダミー導体6、金属箔11および導体層3の材料に応じて任意の材料がバリア被膜7に用いられ得る。少なくともダミー導体6の除去時にダミー導体6と共に除去されない任意の材料がバリア被膜7に用いられ得る。バリア被膜7は、たとえば、0.1μm以上、1.0μm以下の厚さに形成される。
つぎに、図6Dに示されるように、ベース板10上に、第1および第2の導体パッド31、32、さらに第3導体パッド33を含む導体層3が形成される。図6Dには、電解めっきにより導体層3を形成する例が示されている。図6Dの例では、導体層3は、具体的には、ベース板10の表面上に備えられている金属箔11を覆うバリア被膜7上に形成されている。導体層3の形成では、まず、所定の位置に開口16aを有する導体層形成用のめっきレジスト層16が形成される。たとえば、フィルム状や液状のレジスト材料をバリア被膜7上に積層または塗布することによりめっきレジスト層16が形成される。そして、めっきレジスト層16の、導体層3の各導体パターン(図6Dの例では、第1〜第3の導体パッド31〜33)の形成領域に相当する部分にフォトリソグラフィ技術により開口16aが形成される。第1導体パッド31の形成用の開口16aおよび第2導体パッド32の形成用の開口16aとは互いに隣接するように設けられる。また、第1導体パッド31の形成用の開口16aおよび第2導体パッド32の形成用の開口16aは、ダミー導体6を互いの間に挟んでダミー導体6の両側に、それぞれ設けられる。また、めっきレジスト層16は、ダミー導体6の周囲のバリア被膜7を覆うように形成される。すなわち、めっきレジスト層16は、ダミー導体6の厚さよりも厚く形成される。
導体層3形成用のめっきレジスト層16の開口16a内に、たとえば電解めっきにより導体層3の各導体パターンが形成される。たとえば、金属箔11がシード層として用いられる。その後、めっきレジスト層16は有機溶剤などを用いて除去される。電解めっき膜からなる第1〜第3導体パッド31〜33を含む導体層3の形成が完了する。導体層3は、たとえば、5μm以上、25μm以下の厚さに形成される。導体層3は、エッチングを用いずに形成されるため、ファインピッチの導体パターンが導体層3に形成され得る。第1導体パッド31と第2導体パッド32とは、導体層3において互いに隣接しているが、この時点では、ダミー導体6が第1導体パッド31と第2導体パッド32との間に介在している。
図6Eに示されるように、導体層3上に導体ポスト4が形成される。導体ポスト4は、導体層3の金属箔11側の一面3aと反対側の他面3b上に形成される。図6Eには、電解めっきにより導体ポスト4を形成する例が示されている。まず、導体ポスト形成用のめっきレジスト層17が、バリア被膜7および導体層3の他面3b上に、フィルム状や液状のレジスト材料の積層や塗布により形成される。めっきレジスト層17は、ダミー導体6の周囲のバリア被膜7も覆うように形成される。めっきレジスト層17には、フォトリソグラフィ技術などにより導体ポスト4の形成領域に開口17aが設けられる。図6Eの例では、第1〜第3導体パッド31〜33全ての他面3b上に開口17aが設けられている。しかし、必ずしも全ての導体パッド上に開口17aが形成されなくてもよい。
導体ポスト形成用のめっきレジスト層17の開口部17aに、たとえば、金属箔11をシード層とする電解めっきにより電解めっき膜からなる導体ポスト4が形成される。導体ポスト4は、たとえば、50μm以上、200μm以下の高さに形成される。導体ポスト4の形成後、めっきレジスト層17が有機溶剤などにより除去される。図6Fに示されるように、導体ポスト4が導体層3の他面3b上に露出する。
導体層3および導体ポスト4は、好ましくは、銅により形成される。しかし、導体層3および導体ポスト4の材料は、導電性を有するものであればよく、特に銅に限定されない。
図6Gに示されるように、導体ポスト4を被覆する樹脂絶縁層2が形成される。図6Gの例では、樹脂絶縁層2は、金属箔11を覆うバリア被膜7上に形成されている。樹脂絶縁層2は、金属箔11側の面(第1面2F)および第1面2Fと反対側の第2面2Sとを有している。樹脂絶縁層2は、第1面2F側に導体層3を埋め込むように形成される。また、ダミー導体6も樹脂絶縁層2の第1面2F側に埋め込まれている。
樹脂絶縁層2の形成は、たとえば、フィルム状の絶縁材料を用いて行われる。まず、フィルム状に成形された絶縁樹脂材料(図示せず)が、導体ポスト4の導体層3と反対側の端面4bに配置され、加熱される。加熱によりフィルム状の絶縁樹脂材料が軟化し、軟化した絶縁樹脂材料によって、第1〜第3の導体パッド31〜33、ダミー導体6を覆うバリア被膜7、および導体ポスト4の周囲が被覆される。その後、さらに加熱されるか、除熱されることにより絶縁樹脂材料が完全に硬化する。図6Gに示されるように、導体ポスト4を被覆し、第1面2F側に導体層3を埋め込む樹脂絶縁層2が形成される。樹脂絶縁層2は、フィルム状の材料を用いる方法に限定されず、たとえば、流動性を有する状態の絶縁樹脂材料を導体ポスト4の周囲やバリア被膜7上に供給後、加熱することにより形成されてもよい。図6Gに示される例では、完成時に樹脂絶縁層2の第2面2S側に露出する導体ポスト4の端面4bも樹脂絶縁層2に覆われている。従って、導体ポスト4の側面が樹脂絶縁層2に確実に覆われる。
導体ポスト4の端面4bが樹脂絶縁層2に覆われる場合は、樹脂絶縁層2の形成後、図6Hに示されるように、樹脂絶縁層2の第2面2Sが研磨される。少なくとも導体ポスト4の端面4bが露出するまで、樹脂絶縁層2の第2面2Sが研磨される。図6Hの例では、導体ポスト4の端面4bと、樹脂絶縁層2の第2面2Sとがほぼ面一となるように、樹脂絶縁層2の第2面2S、および(必要に応じて)導体ポスト4の端面4bが研磨されている。樹脂絶縁層2の第2面2Sの研磨は、バフ研磨、サンドブラストおよびCMP研磨など、任意の適切な方法で行われ得る。
図6Iに示されるように、ベース板10と樹脂絶縁層2とが分離され、ベース板10が除去される。具体的には、ベース板10に接合されているキャリア金属箔12と金属箔11とが分離される。たとえば、金属箔11とキャリア金属箔12とを接着している熱可塑性接着剤が加熱されることにより軟化し、その状態で、金属箔11とキャリア金属箔12とが引き離される。金属箔11とキャリア金属箔12とが外周部分だけで接着されている場合は、その接着部分よりも内周側で、金属箔11およびキャリア金属箔12がそれぞれ切断されてもよい。図6Iに示されるように、キャリア金属箔12と金属箔11との分離により金属箔11が樹脂絶縁層2の第1面2F側のバリア被膜7上に露出する。
つぎに、金属箔11が除去され、さらに、ダミー導体6が除去される。図6Jに示されるように、バリア被膜7が樹脂絶縁層2の第1面2F側に露出する。また、バリア被膜7に覆われた状態の凹み5が形成される。なお、図6Jには、図6Iに示される製造途上のプリント配線板が、図面に垂直な方向の軸で180度回転された状態で示されている。金属箔11およびダミー導体6の除去は、たとえば、エッチングにより行われる。金属箔11およびダミー導体6は、前述のように、好ましくは銅により形成されている。その場合、金属箔11の除去に続いて、同じエッチング槽でダミー導体6も除去され得る。
バリア被膜7は、前述のように、ダミー導体6の除去時にダミー導体6と共に除去されない材料で形成されている。換言すると、ダミー導体6は、バリア被膜7を溶解しないエッチング液でエッチングされる。そのため、バリア被膜7は、金属箔11の除去により露出した後、ダミー導体6の除去中にエッチング液に晒されても除去されない。そのため、導体層3がエッチング液に晒されることなく保護され得る。導体層3とダミー導体6とが同じ材料で形成されていても、導体層3はダミー導体6の除去中にエッチングされない。
一方、導体ポスト4は、金属箔11やダミー導体6と同じ銅により形成され得る。そして、導体ポスト4の導体層3と反対側の端面4bは、金属箔11およびダミー導体6のエッチングによる除去時にエッチング液に晒され得る。そのため、導体ポスト4は、金属箔11およびダミー導体6の除去中に端面4bをエッチングされ得る。その結果、図6Jの例では、導体ポスト4の端面4bは樹脂絶縁層2の第2面2Sよりも第1面2F側に凹んでいる。なお、導体ポスト4の端面4bのエッチングの回避のために、金属箔11およびダミー導体6の除去前に、たとえばポリエチレンテレフタレートなどからなる保護層が、導体ポスト4を覆うように樹脂絶縁層2の第2面2Sに設けられてもよい。
ダミー導体6の除去後、バリア被膜7が除去される。その結果、図6Kに示されるように、凹み5が、樹脂絶縁層2の第1面2Fおよび導体層3の一面3aと共に露出する。すなわち、互いに隣接する第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fに凹み5が形成される。バリア被膜7は、たとえば、エッチングにより除去される。バリア被膜7と導体層3とは、好ましくは異なる材料で形成される。そして、バリア被膜7は、好ましくは、導体層3を溶解しないエッチング液でエッチングされる。そのため、バリア被膜7の除去後、導体層3がエッチング液に晒されても、導体層3の一面3aはエッチングされない。しかし、導体層3を溶解し得るエッチング液でバリア被膜7がエッチングされてもよい。バリア被膜7の除去後に導体層3が短い時間エッチング液に晒されても、導体層3の一面3aが樹脂絶縁層2の第1面2Fから少し凹むだけである。従って大きな問題は生じないと考えられる。以上の工程を経ることにより、図1に示されるプリント配線板1が完成する。
図6A〜6Kを参照して説明された一実施形態のプリント配線板1の製造方法では、樹脂絶縁層2が硬化状態となる前にダミー導体6が樹脂絶縁層2内に埋め込まれる。そして、ダミー導体6を除去することにより凹み5が形成される。従って、硬化状態の樹脂絶縁層2に機械加工により凹み5を形成するよりも、樹脂絶縁層2への機械的ストレスが少ないと推察される。樹脂絶縁層2にクラックなどが生じ難いと考えられる。従って、はんだショートの抑制作用を有し、しかも信頼性の高いプリント配線板を得ることができる。
前述の図4A〜4Cに示される形状の凹み51〜53は、図6Bに示されるダミー導体形成用のめっきレジスト層15の開口15aを適宜に形成し、ダミー導体6の厚さを調整することにより容易に形成され得る。このように、図6A〜6Kを参照して説明された方法では、第1および第2の導体パッド31、32間に、任意の形状、大きさおよび深さの凹みが容易に形成され得る。図5に示される他の実施形態のプリント配線板1aも、図6A〜6Kを参照して説明された方法と同様の方法で製造され得る。すなわち、図6Bの工程と同様の方法で2つのダミー導体が形成される。図6Dおよび図6Eの工程と同様の方法で、各ダミー導体を挟むように、2組の第1および第2の導体パッドがそれぞれ形成され、導体ポストが各導体パッド上に形成される。そして、図6Gの工程と同様の方法で樹脂絶縁層内に埋め込まれた2つのダミー導体が、図6Jの工程と同様の方法で除去される。その結果、2つの凹みが同時に形成され得る。このように、図6A〜6Kを参照して説明された方法では、複数の凹みが一度に形成され得る。
図1や図4A〜4Cおよび図5に示される凹み5、51〜53および5aは、図6A〜6Kを参照して説明された方法とは異なる方法でも形成され得る。たとえば、凹み5などは、樹脂絶縁層2の形成後に、第1導体パッド31と第2導体パッド32との間の樹脂絶縁層2の第1面2Fにレーザー加工や機械加工を施すことによっても形成され得る。すなわち、凹み5は、炭酸ガスレーザー光やUV−YAGレーザー光などを凹み5の形成位置に照射することによって形成されてもよい。また、ルーターやドリル加工を用いる方法でも凹み5などが形成されてもよい。レーザー加工や機械加工が用いられる場合、ダミー導体6やバリア被膜7は形成されなくてもよい。凹み5が少ない工数で形成されることがある。
実施形態のプリント配線板の製造方法は、凹み5の形成以外の点に関しても、図6A〜6Kを参照して説明された方法に限定されない。たとえば、バリア被膜7は、必ずしも、ダミー導体6の露出面を覆っていなくてもよい。ダミー導体6上には、ダミー導体6用のエッチング液から保護すべき導体は形成されないからである。また、導体ポスト4は、樹脂絶縁層2の形成後にレーザー光の照射などにより各導体パッド上に形成される開口内へのめっき膜の形成や導電性材料の充填により形成されてもよい。実施形態のプリント配線板の製造方法には、前述の各工程以外に任意の工程が追加されてもよく、前述の説明で説明された工程のうちの一部が省略されてもよい。
1、1a プリント配線板
2 樹脂絶縁層
2F 樹脂絶縁層の第1面
2S 樹脂絶縁層の第2面
3 導体層
3a 導体層の一面
3b 導体層の他面
31 第1導体パッド
32 第2導体パッド
33 第3導体パッド
4 導体ポスト
5、51〜53、5a 凹み
6 ダミー導体
7 バリア被膜
10 ベース板
11 金属箔
15 ダミー導体形成用のめっきレジスト層
16 導体層形成用のめっきレジスト層
E 電子部品
S はんだ
2 樹脂絶縁層
2F 樹脂絶縁層の第1面
2S 樹脂絶縁層の第2面
3 導体層
3a 導体層の一面
3b 導体層の他面
31 第1導体パッド
32 第2導体パッド
33 第3導体パッド
4 導体ポスト
5、51〜53、5a 凹み
6 ダミー導体
7 バリア被膜
10 ベース板
11 金属箔
15 ダミー導体形成用のめっきレジスト層
16 導体層形成用のめっきレジスト層
E 電子部品
S はんだ
Claims (17)
- 第1面および前記第1面と反対側の第2面を有する樹脂絶縁層と、
前記樹脂絶縁層に埋め込まれていて一面を前記樹脂絶縁層の第1面に露出する導体層と、
前記導体層の前記一面と反対側の他面上に形成されていて側面を前記樹脂絶縁層に覆われると共に前記導体層と反対側の端面を前記樹脂絶縁層の第2面側に露出する導体ポストと、を有するプリント配線板であって、
前記導体層は隣接して配列される第1導体パッドおよび第2導体パッドを含んでおり、
前記第1導体パッドと前記第2導体パッドとの間の前記樹脂絶縁層の第1面に凹みが形成されている。 - 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1および第2導体パッドの互いに対向する側面は、前記凹み内に露出することなく前記樹脂絶縁層に覆われている。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記凹みの底面は、前記導体層の前記他面よりも前記第1面側に位置している。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層の厚さに対する前記凹みの深さの比は0.05以上、0.6以下である。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記凹みの底面は、ほぼ平坦である。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記凹みの前記第1導体パッドおよび前記第2導体パッドの配列方向の長さは0.1mm以上、4.0mm以下である。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体パッドおよび前記第2導体パッドの配列方向と直交する方向において、前記凹みの長さは前記第1導体パッドの長さおよび前記第2導体パッドの長さよりも長い。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記第1導体パッドおよび前記第2導体パッドに前記導体ポストが形成されている。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記樹脂絶縁層は補強材を含まない材料で形成されている。
- 請求項1記載のプリント配線板であって、前記導体ポストの前記樹脂絶縁層の第2面側の端面は前記第2面よりも凹んでいる。
- 表面に金属箔を備えるベース板上に第1導体パッドおよび第2導体パッドを含む導体層を形成することと、
前記導体層上に導体ポストを形成することと、
前記導体ポストを被覆する樹脂絶縁層を前記金属箔側となる第1面側に前記導体層を埋め込むように形成することと、
前記ベース板および前記金属箔を除去することと、
互いに隣接する前記第1導体パッドと前記第2導体パッドとの間の前記樹脂絶縁層の第1面に凹みを形成することと、を含むプリント配線板の製造方法。 - 請求項11記載のプリント配線板の製造方法であって、前記凹みを形成することは、前記金属箔上の前記第1および第2導体パッドそれぞれの形成領域の間にダミー導体を形成することと、前記樹脂絶縁層の第1面側に前記ダミー導体を埋め込むことと、前記金属箔の除去後に前記ダミー導体を除去することと、を含んでいる。
- 請求項12記載のプリント配線板の製造方法であって、さらに、前記導体層の形成前に、少なくとも前記導体層の形成領域を覆うバリア被膜を前記金属箔上に形成することと、
前記ダミー導体の除去後に前記バリア被膜を除去することと、を含み、
前記金属箔、前記ダミー導体および前記バリア被膜は、それぞれエッチングで除去される。 - 請求項13記載のプリント配線板の製造方法であって、前記バリア被膜を形成することは、前記バリア被膜で前記ダミー導体の露出面を覆うことを含んでいる。
- 請求項13記載のプリント配線板の製造方法であって、前記金属箔、前記ダミー導体および前記導体層は銅からなり、前記バリア被膜はニッケルで形成される。
- 請求項12記載のプリント配線板の製造方法であって、前記金属箔を除去することおよび前記ダミー導体を除去することは、それぞれ、前記導体ポストの前記導体層と反対側の端面をエッチングすることを、さらに含んでいる。
- 請求項12記載のプリント配線板の製造方法であって、前記凹みは、前記凹みの形成位置にレーザー光を照射することにより形成される。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016225022A JP2018082111A (ja) | 2016-11-18 | 2016-11-18 | プリント配線板およびプリント配線板の製造方法 |
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Publications (1)
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ID=62199113
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JP2016225022A Pending JP2018082111A (ja) | 2016-11-18 | 2016-11-18 | プリント配線板およびプリント配線板の製造方法 |
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JP (1) | JP2018082111A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7109619B1 (ja) * | 2021-04-16 | 2022-07-29 | 三菱電機株式会社 | 電力変換装置 |
-
2016
- 2016-11-18 JP JP2016225022A patent/JP2018082111A/ja active Pending
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