JP2018082103A - プリント配線板、その製造方法及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

プリント配線板、その製造方法及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁層に埋め込まれた導体パターンの厚さが均一なプリント配線板を提供する。【解決手段】プリント配線板1は、内部に導体層15が形成された内層基板10と、内層基板10の表面に形成された第1絶縁層30と、第1絶縁層30の表面に形成された第2絶縁層40と、第2絶縁層40を貫通し、第1絶縁層30の表面を底面として形成された第1導体パターン50と、第1絶縁層30を貫通し、導体層15と第1導体パターン50とを電気的に接続するように形成されたビアホール60とを備える。第1絶縁層30は、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層の硬化物からなる。第2絶縁層40は、酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層の硬化物からなる。【選択図】図1

Description

本発明は、プリント配線板、その製造方法及びレジストパターンの製造方法に関する。
集積回路(IC:Integrated Circuit)等の電子部品をマザーボードに実装するにあたっては、ピッチ変換などを行うために、パッケージ基板(インターポーザ)が用いられている。すなわち、電子部品の端子ピッチが狭いことから、電子部品を直接マザーボードに実装するのではなく、電子部品を一旦パッケージ基板に搭載し、このパッケージ基板をマザーボードに実装するようにしている。
近年、電子部品の高性能化に伴って、パッケージ基板を構成するプリント配線板には、ファインピッチな導体パターンが要求される。ファインピッチな導体パターンを形成する方法として、特許文献1には、絶縁層にレーザー光を照射して回路用凹部及びビア導体用開口部を形成し、無電解めっき及び電解めっきを施して、回路及びビア導体を形成する回路形成方法が開示されている。特許文献2には、絶縁層に貫通穴を形成し、エッチング時間をコントロールして、貫通穴の周囲のランド部及びパターン溝を形成し、乾式成膜法及び湿式めっき法を施して、スルーホール及びパターンを形成する回路形成方法が開示されている。
一方、特許文献3には、高さの異なる樹脂パターンを形成する方法として、感光性樹脂層を所望のパターンに応じて異なる露光量で露光し、現像し、加熱硬化する樹脂パターンの製造方法が開示されている。
特開2000−165049号公報 特開2008−085373号公報 特開2011−215270号公報
特許文献1においては、レーザー光の照射条件を変えて、ビア穴及び凹部の深さを制御していると考えられる。しかし、絶縁層の厚さが薄くなるほど、レーザー光の照射条件は厳しくなり、回路用凹部及びビア導体用開口部の深さを変えるための制御は困難となる。しかも導体パターンに沿って回路用凹部及びビア導体用開口部を形成するため、電子部品の高集積化とともに導体パターンを高密度に配置する目的からすると、一つのプリント配線板を完成させるのに多くの時間がかかってしまう。
特許文献2においては、エッチング時間を変えて、貫通穴の周囲のランド部及びパターン溝の深さを制御していると考えられる。しかし、この場合も絶縁層の厚さが薄くなるほど、エッチング時間の調整が厳しくなり、貫通穴の周囲のランド部及びパターン溝の深さを変えるための制御は困難となる。
特許文献3においても、感光性樹脂層の厚さが薄くなるほど、露光量の調整が難しくなり、樹脂パターンの高さを変えるための制御は困難である。
そこで、本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、絶縁層に埋め込まれた導体パターンの厚さが均一なプリント配線板、及び、絶縁層に埋め込む導体パターンの厚さを容易に均一にすることができ、さらに導体パターン及びビアホールの形成時間を従来よりも短縮化することができるプリント配線板の製造方法、及びレジストパターンの製造方法を提供することを目的とする。
第1の発明に係るプリント配線板は、内部に導体層が形成された内層基板と、前記内層基板の表面に形成された第1絶縁層と、前記第1絶縁層の表面に形成された第2絶縁層と、前記第2絶縁層を貫通し、前記第1絶縁層の表面を底面として形成された第1導体パターンと、前記第1絶縁層を貫通し、前記導体層と前記第1導体パターンとを電気的に接続するように形成されたビアホールとを備え、前記第1絶縁層は、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層の硬化物からなり、前記第2絶縁層は、酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層の硬化物からなる。
第2の発明に係るプリント配線板の製造方法は、以下の工程(A1)〜工程(H1)を含む。
工程(A1):内部に導体層が形成された内層基板を準備する工程、
工程(B1):前記内層基板の表面に、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層を配置する工程、
工程(C1):酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層を、前記第1感光性樹脂層の表面に配置して、2層レジスト膜を形成する工程、
工程(D1):前記2層レジスト膜を露光して、第1導体パターン用凹部を形成する部分に、前記光塩基発生剤から塩基を発生させる工程、
工程(E1):前記2層レジスト膜を露光して、前記第1導体パターン用凹部及びビアホール用凹部を形成する部分に、前記光酸発生剤から酸を発生させる工程、
工程(F1):露光した2層レジスト膜に露光後ベークを行う工程、
工程(G1):前記露光後ベークを行った2層レジスト膜を現像液で現像して、前記第1導体パターン用凹部及びビアホール用凹部を形成する工程、
工程(H1):めっき処理又は導電性ペーストの印刷を行い、前記第1導体パターン用凹部に前記第1導体パターンを、前記ビアホール用凹部に前記ビアホールをそれぞれ形成し、前記ビアホールで前記導体層と前記第1導体パターンとを電気的に接続する工程。
第3の発明に係るレジストパターンの製造方法は、以下の工程(B2)〜工程(G2)を含む。
工程(B2):酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層を、基板の表面に配置する工程、
工程(C2):酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層を、前記第1感光性樹脂層の表面に配置して、2層レジスト膜を形成する工程、
工程(D2):前記2層レジスト膜を露光して、有底孔を形成する部分に、前記光塩基発生剤から塩基を発生させる工程、
工程(E2):前記2層レジスト膜を露光して、前記有底孔及び貫通孔を形成する部分に、前記光酸発生剤から酸を発生させる工程、
工程(F2):露光した2層レジスト膜に露光後ベークを行う工程、
工程(G2):前記露光後ベークを行った2層レジスト膜を現像液で現像して、前記有底孔及び貫通孔を形成する工程。
本発明によれば、絶縁層に埋め込まれた第1導体パターンの厚さを容易に均一にすることだけでなく、第1導体パターン及び内層基板に電気的に導通されるビアホールのそれぞれの厚み制御が容易に行えることにより形成時間を従来よりも短縮化することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るプリント配線板の断面図である。 図2Aは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(B1)の概略断面図である。図2Bは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(C1)の概略断面図である。 図3Aは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(D1)の概略断面図である。図3Bは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(E1)の概略断面図である。 図4Aは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(F1)の概略断面図である。図4Bは、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(G1)の概略断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係るプリント配線板の製造方法における工程(H1)の概略断面図である。 図6Aは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(B2)の概略断面図である。図6Bは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(C2)の概略断面図である。図6Cは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(D2)の概略断面図である。図6Dは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(E2)の概略断面図である。図6Eは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(F2)の概略断面図である。図6Fは、本発明の実施形態に係るレジストパターンの製造方法における工程(G2)の概略断面図である。
{本実施形態に係るプリント配線板}
図1は、本実施形態に係るプリント配線板1の断面図である。
本実施形態に係るプリント配線板1は、図1に示すように、内部に導体層15(ブラインドビアホール12、内層導体層13、ベリードビア14)が形成された内層基板10と、第2導体パターン20と、第1絶縁層30と、第2絶縁層40と、第1導体パターン50と、ビアホール60とを備える。第2導体パターン20は、内層基板10の両面に形成されている。第1絶縁層30は、第2導体パターン20を覆うように内層基板10の表面に形成されている。第2絶縁層40は、第1絶縁層30の表面に形成されている。第1導体パターン50は、第2絶縁層40を貫通し、第1絶縁層30の表面を底面として形成されている。ビアホール60は、第1絶縁層30を貫通し、導体層15と第1導体パターン50とが第2導体パターン20を介して電気的に接続されるように形成されている。第1絶縁層30は、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層31の硬化物からなる。第2絶縁層40は、酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層41の硬化物からなる。ここで、内部に導体層が形成された内層基板は、内層基板の表裏面に露出し、かつ内層基板を貫通する導体層を少なくとも1つ以上有する内層基板を含む。第1絶縁層は、内層基板の表面に形成される。
本実施形態では、上記のとおり、第1絶縁層30は第1感光性樹脂層31の硬化物からなり、第2絶縁層40は第2感光性樹脂層41の硬化物からなる。そのため、第1導体パターン50の厚さを薄く、しかも均一に形成することができるだけでなく、第1導体パターン50とビアホール60のそれぞれの厚み制御が容易に行えることができ、プリント配線板1は、パッケージ基板として好適に用いることができる。
〔第1絶縁層〕
第1絶縁層30は、第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層31の硬化物からなる。第1絶縁層30の厚みは、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜5μmである。第1絶縁層30の第2絶縁層40に接している面は平坦であることが好ましい。
<第1感光性樹脂組成物>
第1感光性樹脂組成物は、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する。第1感光性樹脂組成物は、必要に応じて、酸増幅剤、光増感剤、レジスト膜の塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、着色剤、染料、溶剤などをさらに含有してもよい。
(第1高分子)
第1高分子は、現像液には不溶であるが、酸性条件下で分解反応が進行し、現像液に可溶となる。この酸性条件下とは、PHが7未満である。第1高分子としては、一般的なポジ型レジスト、例えば、 poly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)、poly(p-tert-butoxycarbonyloxy-α-methylstyrene)、poly(p-tert-butoxycarbonyloxy-α-methoxylstyrene)、poly(p-tert-butoxycarbonyloxy vinyl ether)などを用いることができる。例えば、poly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)は、p-hydroxybenzaldehydeのフェノール性水酸基(アルカリ可溶性基)をt-ブチルオキシカルボニル(BOC)基(酸不安定基)で保護し(BOC保護し)、ラジカル重合によって合成でき、分子量は約1〜10万程度である。これらは、1種単独であっても、2種以上を混合して用いることができ、合成あるいは市販のものを用いることができる。酸不安定基とは、アルカリ可溶性基の保護基であり、露光により光酸発生剤から発生した酸を触媒として脱保護反応(分解反応)を起こす基をいう。
第1高分子の含有割合は、第1感光性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは90〜98質量部、より好ましくは95〜97質量部である。
(光塩基発生剤)
光塩基発生剤は、特定の波長の電磁波を吸収することで、塩基(図3Aに記載の符号32)を発生する。
光塩基発生剤としては、例えば、o−ニトロベンジル型光塩基発生剤、(3,5−ジメトキシベンジルオキシ)カルボニル型光塩基発生剤、アミロキシイミノ基型光塩基発生剤、ジヒドロピリジン型光塩基発生剤などを用いることができる。これらのうち、塩基発生効率と合成の簡便性に優れている観点から、o−ニトロべンジル型光塩基発生剤を用いることができる。
また、光塩基発生剤としては、例えば、特開2000−330270号公報に開示されるオキシムエステル系化合物、アンモニウム系化合物、ベンゾイン系化合物、ジメトキシベンジルウレタン系化合物、オルトニトロベンジルウレタン系化合物などを用いることもできる。
また、光塩基発生剤としては、例えば、特開2009−280785号公報、特開2010−84144号公報、特開2011−236416号公報に開示される塩基発生剤などを用いることができる。これらは、光照射により脱炭酸するカルボン酸と塩基類からなるカルボン酸塩である。
また、光塩基発生剤として、以下の式で表される化合物も用いることができる。なお、式(B−3)において、−R−は、−(CH−、又は−CHCHCHCH(CH)CH−を示す。
Figure 2018082103
Figure 2018082103
Figure 2018082103
光塩基発生剤の含有割合は、第1感光性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは2〜10質量部、より好ましくは3〜5質量部である。
(酸増幅剤)
第1感光性樹脂組成物は、酸増幅剤をさらに含有することが好ましい。これにより、後述する工程(G1)における露光後ベークを行うと、第2感光性樹脂層41中で発生した酸42が酸増幅剤を分解し、新たに一つ以上の酸を第1感光性樹脂層31中に発生させる。この増幅反応が連鎖的に生じ、ビアホール用凹部70Bを形成する部分71Bにおいて、第2感光性樹脂層41から第1感光性樹脂層31に酸が拡散しやすくなる。さらに、工程(E1)における第2露光光93の露光量を調整することで、第2感光性樹脂層41中で発生する酸42がX方向へ拡散すること(酸42の水平拡散)を抑制しやすくなる。
酸増幅剤としては、例えば、cis-3-(p-toluenesulfonyloxy)-2-pinanolなどを用いることができる。これらは、1種単独であっても、2種以上を混合して用いることができ、市販のものを用いることができる。
酸増幅剤の含有割合は、第1感光性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは10〜20質量部である。
〔第2絶縁層〕
第2絶縁層40は、第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層41の硬化物からなる。第2絶縁層40の厚みは、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜5μmである。第2絶縁層40の表面は平坦であることが好ましい。
<第2感光性樹脂組成物>
第2感光性樹脂組成物は、酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する。第2感光性樹脂組成物は、必要に応じて、光増感剤、レジスト膜の塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、着色剤、染料、溶剤などをさらに含有してもよい。
(第2感光性樹脂)
第2感光性樹脂は、現像液には不溶であるが、酸性条件下で分解反応が進行し、現像液に可溶となる。この酸性条件下とは、PHが7未満である。第2高分子としては、例えば、poly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)などを用いることができる。これらは、1種単独であっても、2種以上を混合して用いることができ、合成あるいは市販のものを用いることができる。また、第2高分子は第1高分子と同じものを用いることができる。
第2高分子の含有割合は、第2感光性樹脂組成物の固形分100質量に対して、好ましくは70〜98質量部である。
(光酸発生剤)
光酸発生剤は、特定の波長の電磁波を吸収することで、酸(図3Aに記載の符号42)を発生する。
光酸発生剤としては、光塩基発生剤の光吸収特性に応じて適宜選択すればよく、例えば、オニウム塩などを用いることができる。オニウム塩としては、例えば、ジアゾニウム塩、アンモニウム塩、ヨ−ドニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩などが挙げられる。これらは、1種単独であっても、2種以上を混合して用いることができ、市販のものを用いることができる。オニウム塩のアニオンとして、例えば、BF 、PF 、AsF 、SbF 、CFSO などが挙げられる。
具体的に、ホスホニウム塩としては、ヘキサフルオロホスフェート系スルホニウム塩、ヘキサフルオロアンチモネート系スルホニウム塩、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート系スルホニウム塩などを用いることができる。ヘキサフルオロホスフェート系スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロホスフェート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロホスフェートなどが挙げられる。ヘキサフルオロアンチモネート系スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィドヘキサフルオロアンチモネートなどが挙げられる。テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート系スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントンテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィドテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどが挙げられる。
また、ヨードニウム塩として、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェートなどを用いることができる。
光酸発生剤の含有割合は、第2感光性樹脂組成物の固形分100質量部に対して、好ましくは2〜10質量部、より好ましくは3〜5質量部である。
第1感光性樹脂層31と第2感光性樹脂層41とは、吸収する光のピーク波長が異なることが好ましい。これにより、それぞれの層に対して選択的に露光が可能となり、酸発生量および塩基発生量を独立して制御可能となる。従って、第2導体パターン20、第1導体パターン50及びビアホール60の厚み制御(高さ制御)が可能となる。一方でピーク波長が同じである場合、1回の露光で第1感光性樹脂層31と第2感光性樹脂層41の2層とも反応し、層を選択的に反応させることができないため望ましくない。
〔内層基板〕
内層基板10は、プリント配線板1の支持体として機能し、絶縁基板11と、導体層15とを備える。導体層15は、ブラインドビアホール12と、内層導体層13と、ベリードビア14とを有する。ブラインドビアホール12、内層導体層13、ベリードビア14、内層導体層13及びブラインドビアホール12は、図1に示すように、この順に配置され一体化されており、これらは互いに電気的に接続されている。
内層基板10は、例えば、電子部品をマザーボードに実装する際に、ピッチ変換などを行うためのパッケージ基板に用いられる基板などに好適に用いることができる。電子部品としては、集積回路(IC)などが挙げられる。
絶縁基板11としては、例えば、ガラス織布(ガラスクロス)又はガラス不織布に、絶縁性のあるエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂(BT樹脂)などを含浸して硬化させたものなどを用いることができる。
ブラインドビアホール12は、第2導体パターン20と内層導体層13とを電気的に接続する。ブラインドビアホール12を構成する材質としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、金(Au)、チタン(Ti)などの金属;これらを2種以上組み合わせた合金などを用いることができる。
内層導体層13は、信号層、電源層、グラウンド層などを含む。内層導体層13を構成する材質としては、ブラインドビアホール12を構成する材質として例示したものと同様のものを用いることができる。本実施形態では、内層基板10は内層導体層13を2層有するが、本発明はこれに限定されず、内層基板は内層導体層を1層又は3層以上有していてもよいし、内層導体層を有しなくともよい。内層基板10が内層導体層13を有しない場合、内層基板10の両面に形成された第2導体パターン20同士は、スルーホールビアにより電気的に接続される。
ベリードビア14は、内層導体層13同士を電気的に接続する。ベリードビア14を構成する材質としては、ブラインドビアホール12を構成する材質として例示したものと同様のものを用いることができる。
なお、本実施形態では、導体層15は、ブラインドビアホール12と、内層導体層13と、ベリードビア14とを備えるが、本発明はこれに限定されない。
〔第2導体パターン〕
第2導体パターン20は、例えば、ピッチ変換などに利用される。第2導体パターン20を構成する材質としては、例えば、銅(Cu)、銀(Ag)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、金(Au)、チタン(Ti)などの金属;これらを2種以上組み合わせた合金などを用いることができる。第2導体パターン20の厚みは、好ましくは2〜20μm、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。第2導体パターン20を構成する、隣接する導体の配線ピッチは、好ましくは2〜20μm、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。
なお、本実施形態では、第2導体パターン20は、図1に示すように、内層基板10の両面に形成されており、内層基板10の導体層15と、ビアホール60とは第2導体パターン20を介して電気的に接続されているが、本発明はこれに限定されず、内層基板の両面に第2導体パターンが形成されておらず、内層基板の導体層とビアホールとが接触してこれらが電気的に接続されていてもよい。
〔第1導体パターン〕
第1導体パターン50は、例えば、電子部品が電気的に接続される部位を有する。第1導体パターン50は、図1に示すように、第2絶縁層40を貫通し、第1絶縁層30の表面を底面として形成されている。第1導体パターン50の表面は、第2絶縁層40の表面と同一平面となるように形成されている。すなわち、第1導体パターン50は、いわゆるフラッシュ導体として、第2絶縁層40に埋め込まれている。第1導体パターン50の側面と第2絶縁層40の内壁面とは接している。第1導体パターン50を構成する材質としては、第2導体パターン20を構成する材質として例示したものと同様のものを用いることができる。第1導体パターン50の厚みは、好ましくは2〜20μm、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。第1導体パターン50を構成する、隣接する導体の配線ピッチは、好ましくは2〜20μm、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは2〜5μmである。
なお、本実施形態では、第1導体パターン50の表面は、第2絶縁層40の表面と同一平面となるように形成されているが、本発明はこれに限定されず、第1導体パターンの表面は、第2絶縁層の表面に対して内層基板10側とは反対側に盛り上がるように形成されていてもよい。
〔ビアホール〕
ビアホール60は、図1に示すように、第1絶縁層30を貫通し、導体層15と第1導体パターン50とが第2導体パターン20を介して電気的に接続されるように形成されている。すなわち、ビアホール60は、図1に示すように、第1導体パターン50の内層基板10側の面の一部から内層基板10側に向かって第1絶縁層30を貫通して形成されている。ビアホール60を形成する位置は、導体層15、第1導体パターン50及び第2導体パターン20の位置、サイズなどに応じて適宜調整すればよい。ビアホール60の側面と第1絶縁層30の内壁面とは接している。ビアホール60を構成する材質としては、第2導体パターン20を構成する材質として例示したものと同様のものを用いることができる。ビアホール60の断面形状は、第1絶縁層30側から第2絶縁層40側に向かって、拡径するテーパ状であることが好ましい。ビアホール60の直径は、好ましくは5〜20μmである。
なお、本実施形態では、図1に示すように、内層基板10の両面に、第2導体パターン20、第1絶縁層30、第2絶縁層40、第1導体パターン50及びビアホール60を備えるが、本発明はこれに限定されず、内層基板の一方の面のみに、第1絶縁層、第2絶縁層、第2導体パターン及びビアホールを備えていてもよいし、内層基板の一方の面のみに、第2導体パターン、第1絶縁層、第2絶縁層、第2導体パターン及びビアホールを備えていてもよい。また、本実施形態では、図1に示すように、ビアホール60は、図1に示すように、第1導体パターン50の内層基板10側の面の一部から内層基板10側に向かって第1絶縁層30を貫通して形成されているが、本発明はこれに限定されず、第1導体パターンの内層基板側の全面から内層基板側に向かって第1絶縁層を貫通して形成されていてもよい。
{本実施形態に係るプリント配線板の製造方法}
図2A、図2B、図3A、図3B、図4A、図4B及び図5(以下、図2〜図5)は、本実施形態に係るプリント配線板の製造方法を説明するための概略断面図である。図3A及び図3B中の矢印は、露光時の光の照射方向を示す。図3A、図3B及び図4Aでは、塩基32を「−」を、酸42を「+」を用いて表しており、第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の、露光により発生した塩基32又は酸42が存在する部位のハッチングは省略している。図2〜図5において、図1に示す実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るプリント配線板の製造方法は、以下の工程(A1)〜工程(H1)をこの順で行う。これにより、図1に示すプリント配線板1が得られる。
工程(A1):内部に導体層15が形成された内層基板10を準備する工程、
工程(B1):内層基板10の表面に第2導体パターン20を形成し、第2導体パターン20を覆うように内層基板10の表面に、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層31を配置する工程、
工程(C1):酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層41を、第1感光性樹脂層31の表面に配置して、2層レジスト膜71を形成する工程、
工程(D1):2層レジスト膜71を露光して、第1導体パターン用凹部70Aを形成する部分71Aに、光塩基発生剤から塩基32を発生させる工程、
工程(E1):2層レジスト膜71を露光して、第1導体パターン用凹部70Aを形成する部分71A及びビアホール用凹部70Bを形成する部分71Bに、光酸発生剤から酸42を発生させる工程、
工程(F1):露光した2層レジスト膜71に露光後ベークを行う工程、
工程(G1):露光後ベークを行った2層レジスト膜72を現像液で現像して、第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bを形成する工程、
工程(H1):めっき処理又は導電性ペーストの印刷を行い、第1導体パターン用凹部70Aに第1導体パターン50を、ビアホール用凹部70Bにビアホール60をそれぞれ形成し、ビアホール60及び第2導体パターン20で導体層15と第1導体パターン50を電気的に接続する工程。なお、以下、2層レジスト膜71は露光後ベークを行う前の2層レジスト膜を指し、2層レジスト膜72は露光後ベークを行った後の2層レジスト膜を指す。
本実施形態は、上記工程(A1)〜工程(H1)を含むので、厚み(高さ)の異なる第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bを一括形成することができる。そのため、プリント配線板1の第1導体パターン50及びビアホール60の形成時間を従来よりも短縮することができる。
〔工程(A1)〕
工程(A1)では、内部に導体層15が形成された内層基板10を準備する。第1感光性樹脂層31を配置する前に、内層基板10の表面に前処理を施すことが好ましい。前処理としては、洗浄処理、密着性向上処理などが挙げられる。洗浄処理としては、例えば、UVオゾン処理、超音波洗浄などが挙げられる。密着性向上処理としては、脱水ベーク及びヘキサメチルジシラザン(HMDS)処理などが挙げられる。HMDS処理は、内層基板10の表面にメチル基を結合させて内層基板10の表面を疎水性にするための処理である。脱水ベークにより内層基板10中の水分を除去し、HMDS処理により内層基板10に対する第1感光性樹脂の密着性を高めることができる。
〔工程(B1)〕
工程(B1)では、図2Aに示すように、内層基板10の表面に第2導体パターン20を形成し、第2導体パターン20を覆うように内層基板10の表面に、第1感光性樹脂層31を配置する。
第1感光性樹脂層31を内層基板10の表面に配置する方法としては、例えば、第1感光性樹脂組成物を内層基板10の表面に塗布し、第1プリベークを行う方法などが挙げられる。第1プリベークを行うことにより、第1感光性樹脂層31が溶剤を含有する場合、第1感光性樹脂層31中に残存する溶剤を蒸発させて除去することができる。これにより、後述する工程(C1)において、第1感光性樹脂組成物と第2感光性樹脂組成物とが混合することを防ぐことができる。さらに、内層基板10及び第1感光性樹脂層31の密着性を高めることができる。
第1感光性樹脂組成物を内層基板10の表面に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スリットコート法、スプレー法、ディップ法などが挙げられる。第1感光性樹脂層31の表面が平坦となるように第1感光性樹脂組成物を塗布することが好ましい。第1感光性樹脂組成物の塗布量は、所望する第1絶縁層30の厚みに応じて適宜調整すればよい。第1感光性樹脂組成物の塗布量などを調整することで、第1感光性樹脂組成物が酸増幅剤を含有しなくとも、レジストパターン70にビアホール用凹部70Bを形成しやすくなる。第1プリベークの条件は、第1感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよい。第1プリベークの加熱条件は、好ましくは100〜150℃である。第1プリベークの加熱時間は、好ましくは1〜10分である。
〔工程(C1)〕
工程(C1)では、第2感光性樹脂層41を、第1感光性樹脂層31の表面に配置して、図2Bに示すように、2層レジスト膜71を形成する。
第2感光性樹脂層41を第1感光性樹脂層31の表面に配置する方法としては、例えば、第2感光性樹脂組成物を第1感光性樹脂層31の表面に塗布し、第2プリベークを行う方法などが挙げられる。第2プリベークを行うことにより、第2感光性樹脂組成物が溶剤を含有する場合、第2感光性樹脂層41中に残存する溶剤を蒸発させて除去することができる。さらに、第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の密着性を高めることができる。
第2感光性樹脂組成物を第1感光性樹脂層31の表面に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ロールコート法、スリットコート法、スプレー法、ディップ法などが挙げられる。第2感光性樹脂層41の表面が平坦となるように第2感光性樹脂組成物を塗布することが好ましい。第2感光性樹脂組成物の塗布量は、所望する第2絶縁層40の厚みに応じて適宜調整すればよい。第2プリベークの条件は、第2感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよい。第2プリベークの加熱条件は、好ましくは100〜150℃である。第2プリベークの加熱時間は、好ましくは1〜10分である。
光酸発生剤及び光塩基発生剤は、吸収する光のピーク波長がそれぞれ異なることが好ましい。この場合、工程(D1)において、光酸発生剤のピーク波長よりも光塩基発生剤のピーク波長に近い波長の光で露光し、工程(E1)において、光塩基発生剤のピーク波長よりも光酸発生剤のピーク波長に近い波長の光で露光することが好ましい。これにより、各工程において、酸又は塩基の発生を制御しやすくなり、所望する第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bを形成しやすくなる。また、光酸発生剤及び光塩基発生剤の吸収する光の波長が重なる場合、その重なる波長帯域は小さいほど好ましい。
〔工程(D1)〕
工程(D1)では、2層レジスト膜71を露光して、図3Aに示すように、第1導体パターン用凹部70Aを形成する部分71Aに、光塩基発生剤から塩基32を発生させる。光塩基発生剤から発生する塩基32は、工程(E1)で発生する酸42を中和し、酸42の作用による第1高分子の分解反応を遮断する。そのため、第1感光性樹脂層31の部分71Aは、現像液により溶解除去されない。
具体的に、工程(D1)では、2層レジスト膜71を第1マスクフィルム90で覆って、部分71Aのみを露光する。第1感光性樹脂層31の第1露光光91が当たる部分71Aでは、光塩基発生剤の分解反応が進行し、塩基32が発生する。第2感光性樹脂層41の部分71Aでは、酸発生剤の材質などによるが、露光により酸発生剤の分解反応はほとんど進行せず、酸42はほとんど発生しない。第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の部分71Aではない部分では、露光されず、光塩基発生剤及び酸発生剤の分解反応はほとんど進行しない。
第1マスクフィルム90は、透光部90A及び遮光部を有する。透光部90Aは、2層レジスト膜71の部分71Aに第1露光光91が当たるように形成されている。遮光部は、第1マスクフィルム90のうち透光部90Aではない部分であり、2層レジスト膜71の部分71Aではない部分に第1露光光91が当たらないように形成されている。透光部90Aの形状等は、第1導体パターン用凹部70Aの形状等に応じて適宜調整すればよい。
第1露光光91としては、光塩基発生剤から塩基を発生させる波長を有すれば、光塩基発生剤の光の吸収特性に応じて適宜選択すればよく、例えば、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、極紫外(EUV)線、VUV(真空紫外)線、X線、電子線(EB)などを用いることができる。なかでも、第1露光光91に用いる波長は、光塩基発生剤が吸収する光のピーク波長に近ければ近いほど好ましく、光塩基発生剤が吸収する光のピーク波長であることがより好ましい。
第1露光光91の露光量は、第1導体パターン用凹部70Aの深さ、第1感光性樹脂組成物及び第2感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよく、好ましくは、10〜300mJ/cm、より好ましくは10〜100mJ/cmである。
〔工程(E1)〕
工程(E1)では、2層レジスト膜71を露光して、図3Bに示すように、第1導体パターン用凹部70Aを形成する部分71A及びビアホール用凹部70Bを形成する部分71Bに、光酸発生剤から酸42を発生させる。光酸発生剤から発生する酸42の作用により、第1高分子及び第2高分子の分解反応が進行し、第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41は、現像液に対する溶解性が高くなる。そのため、酸42の作用により第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の分解反応が進行した部分は、現像液により溶解除去される。
具体的に、工程(E1)では、2層レジスト膜71を第2マスクフィルム92で覆って、部分71A及び部分71Bを露光する。第2感光性樹脂層41の第2露光光93が当たる部分71A及び部分71Bでは、光酸発生剤の分解反応が進行し、酸42が発生する。第1感光性樹脂層31の部分71A及び部分71Bでは、光塩基発生剤の材質などによるが、露光により光塩基発生剤の分解反応はほとんど進行せず、塩基32はほとんど発生しない。第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の部分71A及び部分71Bではない部分では、露光されず、光塩基発生剤及び酸発生剤の分解反応はほとんど進行しない。
第2マスクフィルム92は、第1透光部92A,第2透光部92B、及び遮光部を有する。第1透光部92Aは、2層レジスト膜71の部分71Aに第2露光光93が当たるように形成されている。第2透光部92Bは、2層レジスト膜71の部分71Bに第2露光光93が当たるように形成されている。遮光部は、第2マスクフィルム92のうち第1透光部92A及び第2透光部92Bではない部分であり、2層レジスト膜71の部分71A及び部分71Bではない部分に第2露光光93が当たらないように形成されている。第1透光部92Aの形状等は、第1導体パターン用凹部70Aの形状等に応じて適宜調整すればよい。第2透光部92Bの形状等は、ビアホール用凹部70Bの形状等に応じて適宜調整すればよい。
第2露光光93としては、光酸発生剤から酸を発生させることができ、かつ第1露光光91に用いる波長とは異なる波長を有すれば、光酸発生剤の光吸収特性に応じて適宜調整すればよく、例えば、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー、F2エキシマレーザー、極紫外(EUV)線、VUV(真空紫外)線、X線、電子線(EB)などを用いることができる。なかでも、第2露光光93に用いる波長は、光酸発生剤が吸収する光のピーク波長に近ければ近いほど好ましく、光酸発生剤が吸収する光のピーク波長であることがより好ましい。
第2露光光93の露光量は、第1感光性樹脂組成物及び第2感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよく、好ましくは10mJ/cm以上である。本実施形態では、第2感光性樹脂層41で発生する酸42の拡散は、第2露光光93の露光量がある一定の量以上になると、第2露光光93の露光量に依存しない傾向にある。
本実施形態では、工程(D1)を行った後に、工程(E1)を行う。これにより、第2感光性樹脂層41で発生した酸42が、第1感光性樹脂層31の部分71Aに拡散しにくくなり、第1高分子の分解反応が遮断される。そのため、第1導体パターン用凹部70Aの深さを調整しやすくなる。
なお、本実施形態では、工程(D1)を行った後に、工程(E1)を行うが、本発明はこれに限定されず、工程(E1)を行った後に、工程(D1)を行ってもよい。
〔工程(F1)〕
工程(F1)では、露光した2層レジスト膜71に露光後ベーク(PEB、Post−Exposure−Bake)を行う。これにより、工程(D1)及び工程(E1)における露光時の2層レジスト膜71中で生じる定在波の影響を遮断し、潜像を形成することができる。すなわち、露光後ベークを行うことにより、酸42の拡散を促進するとともに、第1高分子及び第2高分子の分解反応の速度を加速する。その結果、第1感光性樹脂層31のビアホール用凹部70Bを形成する部分71Bに酸42が拡散し、第1感光性樹脂層31の部分71Bの分解反応が進行しやすくなる。第1感光性樹脂層31の部分71Aでは、塩基32が拡散しているため、酸42は中和されて、第2感光性樹脂層41中で発生した酸42は、第1感光性樹脂層31中にほとんど拡散しない。一方で、第1感光性樹脂層31の部分71Bでは、塩基32が拡散していないため、第2感光性樹脂層41中で発生した酸42は、第1感光性樹脂層31中に拡散する。これにより、図4Aに示すように、酸42が拡散した部分71Bを有する第1絶縁層30の表面に、酸42が拡散した部分71A及び部分71Bを有する第2絶縁層40を積層してなる、2層レジスト硬化膜が得られる。
露光後ベークの条件は、第1感光性樹脂組成物及び第2感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよい。露光後ベークの加熱条件は、好ましくは100〜150℃である。露光後ベークの加熱時間は、好ましくは1〜10分である。
〔工程(G1)〕
工程(G1)では、露光後ベークした2層レジスト膜72を現像液で現像して、第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bを形成する。これにより、酸42の作用により、第1高分子及び第2高分子の分解反応が進行した部分が溶解除去され、図4Bに示すレジストパターン70が得られる。
現像液としては、第1感光性樹脂組成物及び第2感光性樹脂組成物の材質に応じて適宜調整すればよく、アルカリ水溶液、キシレン系有機溶剤などが挙げられる。アルカリ水溶液としては、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)水溶液などが挙げられる。現像方法としては、例えば、ディップ現像法、スプレー現像法などが挙げられる。
現像後、レジストパターン70に残存する現像液を除去するために、純水などのリンス液でレジストパターン70を洗浄することが好ましい。さらに、リンス液での洗浄後、リンス液を除去するために、レジストパターン70を乾燥することが好ましい。リンス液としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどが挙げられ、1種単独であっても、2種以上を混合して用いることができる。
現像後、ポストベーク(ハードベーク)を行なってもよい。これにより、第1絶縁層30と第2絶縁層40との密着性、第1絶縁層30と内層基板10との密着性を高めることができる。
ポストベークの条件は、第1感光性樹脂組成物及び第2感光性樹脂組成物の材質などに応じて適宜調整すればよい。ポストベークの加熱条件は、好ましくは80〜150℃である。ポストベークの加熱時間は、好ましくは1〜10分である。
〔工程(H1)〕
工程(H1)では、めっき処理又は導電性ペーストの印刷を行い、第1導体パターン用凹部70Aに第1導体パターン50を、ビアホール用凹部70Bにビアホール60をそれぞれ形成し、図1に示すように、ビアホール60及び第2導体パターン20で導体層15と第1導体パターン50とを電気的に接続する。
めっき処理法としては、例えば、無電解めっき、電気めっき(電解めっき)、真空めっき(真空蒸着)などが挙げられる。導電性ペーストの印刷法としては、例えば、グラビア印刷法などが挙げられる。
後の工程で電子部品を第1導体パターン50に電気的に接続する場合などには、あらかじめ工程(H1)において、第1導体パターン用凹部70A内及びビアホール用凹部70B内を導体80で充填することが好ましい。第1導体パターン用凹部70Aにおける導体80の層の厚さが第2絶縁層40の厚さに比べて薄いと、プリント配線板1の表面に段差が生じて、搭載される電子部品がはんだ付けの際に傾くおそれがある。第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bを導体80で充填しておけば、プリント配線板1の表面の段差がなくなり、電子部品を傾くことなく搭載することができる。これにより、電子部品と第1導体パターン50との電気的な接続信頼性を高めることができる。
〔工程(I1)〕
工程(H1)でめっき処理又は導電性ペーストの印刷を行うと、図5に示すように、第2絶縁層40の表面に導体80が残存しやすい。この導体80により、電気的に接続すべきでない第1導体パターン50同士が電気的に接続されるおそれがある。そこで、工程(H1)を行なった後に、第2絶縁層40の表面に残存する導体80を除去する工程(I1)を行なってもよい。
導体80の除去方法は、例えば、フラッシュエッチング(クイックエッチング法)、ソフトエッチング(マイクロエッチング)、化学機械研磨(CMP:chemical mechanical polishing)が挙げられる。これらの方法により、第2絶縁層40の表面に残存する不要な導体80を除去することができる。工程(H1)で第1導体パターン用凹部70A及びビアホール用凹部70Bが導体80で充填されていれば、図1に示すように、第1導体パターン50の表面と第2絶縁層40の表面との間に段差はなくなり、第1導体パターン50の表面と第2絶縁層40の表面とは同一平面を形成することとなる。
上記の工程(A1)〜工程(H1)を経て、図1に示すプリント配線板1を製造することができる。製造されたプリント配線板1を内層基板10として上記の工程(A1)〜工程(H1)を繰り返して、さらに多層化してもよい。
なお、本実施形態は、第2導体パターン20を備えたプリント配線板1の製造方法であるが、本発明はこれに限定されず、第2導体パターンを備えないプリント配線板の製造方法を包含する。この場合、工程(B1)において、内層基板の表面に第1感光性樹脂層を配置し、工程(H1)において、ビアホールで導体層と第1導体パターンとを電気的に接続する他は、上述した本実施形態と同様にして行えばよい。
{本実施形態に係るレジストパターンの製造方法}
図6A〜図6Fは、本実施形態に係るレジストパターンの製造方法を説明するための概略断面図である。図6C及び図6D中の矢印は、露光時の光の照射方向を示す。図6C〜図6Eでは、塩基32を「−」を、酸42を「+」を用いて表しており、第1感光性樹脂層31及び第2感光性樹脂層41の、露光により発生した塩基32又は酸42が存在する部位のハッチングは省略している。
図6A〜図6Fにおいて、図1及び図2〜図5に示す実施形態の構成部材と同一の構成部材には同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係るレジストパターンの製造方法は、以下の工程(B2)〜工程(G2)をこの順で行う。これにより、図6Fに示す有底孔70C及び貫通孔70Dを有するレジストパターン70が得られる。
工程(B2):図6Aに示すように、酸分解性を有する第1感光性樹脂と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層31を、基板10の表面に配置する工程、
工程(C2):酸分解性を有する第2感光性樹脂と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層41を、第1感光性樹脂層31の表面に配置して、図6Bに示すように、2層レジスト膜71を形成する工程、
工程(D2):2層レジスト膜71を露光して、図6Cに示すように、有底孔70Cを形成する部分71Cに、光塩基発生剤から塩基32を発生させる工程、
工程(E2):2層レジスト膜71を露光して、図6Dに示すように、有底孔70Cを形成する部分71C及び貫通孔70Dを形成する部分71Dに、光酸発生剤から酸42を発生させる工程、
工程(F2):露光した2層レジスト膜71に、図6Eに示すように露光後ベークを行う工程、
工程(G2):露光後ベークした2層レジスト膜72を現像液で現像して、図6Fに示すように、有底孔70C及び貫通孔70Dを形成する工程。
本実施形態は、上記工程(B2)〜(G2)を含むので、有底孔70C及び貫通孔70Dを一括形成することができる。
〔工程(B2)〜工程(G2)〕
工程(B2)〜工程(G2)は、上述したプリント配線板の製造方法における工程(B1)〜工程(G1)と同様である。有底孔70Cの深さ70Hは、得られるレジストパターンの使用用途などに応じ適宜調整すればよく、第2露光光93の露光量などを制御することにより調整することができる。有底孔70C及び貫通孔70Dの形状、サイズなどは、得られるレジストパターンの使用用途などに応じ適宜調整すればよい。
なお、本実施形態では、工程(D2)を行った後に、工程(E2)を行うが、本発明はこれに限定されず、工程(E2)を行った後に、工程(D2)を行ってもよい。
[レジストパターン]
このようにして得られるレジストパターン70は、図6Fに示すように、第1絶縁層30の表面に第2絶縁層40を積層してなり、有底孔70C及び貫通孔70Dを有する。
なお、本実施形態では、有底孔70Cは、図6Fに示すように、その深さ70Hが第2絶縁層40の厚みと一致するように形成されているが、本発明はこれに限定されず、有底孔は、その深さが第2絶縁層の厚みよりも短くなるように形成されていてもよいし、その深さが第2絶縁層の厚みよりも長くなるように形成されていてもよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
[実施例1]
第1高分子として合成した「poly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)」、光塩基発生剤として、合成した「1,3-bis[1-(2-nitro-4,5-dimethoxybenzyloxycarbonyl)-4-piperidyl]propane」、有機溶剤として、テトラヒドロフラン(THF)、を準備した。
なお、第1高分子として用いたpoly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)は、p-hydroxybenzaldehydeの水酸基をBOC保護し、ラジカル重合によって合成した。分子量は約1〜10万程度である。また、光塩基発生剤として用いた1,3-bis[1-(2-nitro-4,5-dimethoxybenzyloxycarbonyl)-4-piperidyl]propaneは、o−ニトロべンジル型光塩基発生剤であり、2-nitro-4,5-methoxybenzylalcoholとp-nitroformchloroformateから2-nitro-4,5-dimethoxybenzyl-4’-nitrophenylcarbonateを合成し、さらに1,3-di(4-pyperidyl)propaneと反応させることで合成した。
これらの原料を、第1高分子を95質量部、光塩基発生剤を5質量部となるように配合し、さらに有機溶剤を混合し、不揮発性(固形分)が25質量%となるように第1感光性樹脂組成物を調製した。
得られた第1感光性樹脂組成物を、基板10(松浪硝子工業株式会社製の「ガラスプレート」)の表面に、第1絶縁層の厚みが5μmとなるようにスピンコート法により塗布し、第1プリベークを行なった。これにより、図6Aに示すように、表面が平坦である第1感光性樹脂層31を、基板10の表面に配置した。第1プリベークの条件は、加熱温度が100℃、加熱時間1分間であった。
第2高分子として、合成した「poly(p-tert-butoxycarbonyloxy styrene)」、光酸発生剤として、和光純薬工業株式会社製の「WPAG336」、有機溶剤として、THF:ヘキサン=7:3(重量比)の混合溶媒を準備した。
本実施例では、第1高分子と第2高分子とは同材料を用いた。
これらの原料を、第2高分子を90質量部、光酸発生剤を10質量部となるように配合し、さらに有機溶剤を混合し、不揮発性(固形分)が25質量%となるように第2感光性樹脂組成物を調製した。
得られた第2感光性樹脂組成物を、第1感光性樹脂層31の表面に、第2絶縁層の厚みが5μmとなるようにスピンコート法により塗布し、第2プリベークを行なった。これにより、図6Bに示すように、表面が平坦である第2感光性樹脂層41を、第1感光性樹脂層31の表面に配置して、2層レジスト膜71を得た。第2プリベークの条件は、加熱温度が100℃、加熱時間が1分であった。
2層レジスト膜71を第1マスクフィルム90で覆って、図6Cに示すように、有底孔70Cを形成する部分71Cのみを露光し部分71C直下の第1感光性樹脂層部の塩基を発生させた。第1マスクフィルム90の透光部90Aは、幅100μmの略バー形状であった。第1露光光91の波長は365nm、露光量は150mJ/cmであった。
2層レジスト膜71を第2マスクフィルム92で覆って、図6Dに示すように、有底孔70Cを形成する部分71C及び貫通孔70Dを形成する部分71Dを露光した。この露光により部分71C直下及び部分71D直下の第2感光性樹脂層部の酸を発生し、有底孔70C及び貫通孔70Dの露光が促進された。第2露光光93の波長は248nm、露光量は150mJ/cmであった。
露光した2層レジスト膜71に、図6Eに示すように露光後ベークを行なった。露光後ベークの条件は、加熱温度100℃、加熱時間2分であった。
露光後ベークした2層レジスト膜72をアルカリ現像液(和光純薬工業株式会社製の「3wt%NaOH水溶液」)で現像して、有底孔70Cを形成した。これにより、有底孔70C及び貫通孔70Dを有するレジストパターンを得た。得られたレジストパターンの有底孔70Cは、幅70Wが98.2μm、深さ70Hが3.2μmであった。
1 プリント配線板
10 内層基板、基板
15 導体層
20 第2導体パターン
30 第1絶縁層
31 第1感光性樹脂層
32 塩基
40 第2絶縁層
41 第2感光性樹脂層
42 酸
50 第1導体パターン
60 ビアホール
70 レジストパターン
70A 第1導体パターン用凹部
70B ビアホール用凹部
70C 有底孔
70D 貫通孔
71、72 2層レジスト膜
80 導体
90 第1マスクフィルム
92 第2マスクフィルム

Claims (12)

  1. 内部に導体層が形成された内層基板と、
    前記内層基板の表面に形成された第1絶縁層と、
    前記第1絶縁層の表面に形成された第2絶縁層と、
    前記第2絶縁層を貫通し、前記第1絶縁層の表面を底面として形成された第1導体パターンと、
    前記第1絶縁層を貫通し、前記導体層と前記第1導体パターンとを電気的に接続するように形成されたビアホールとを備え、
    前記第1絶縁層は、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層の硬化物からなり、
    前記第2絶縁層は、酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層の硬化物からなる
    プリント配線板。
  2. 前記第1感光性樹脂層と前記第2感光性樹脂層とは、吸収する光のピーク波長が異なる請求項1に記載のプリント配線板。
  3. 前記第1感光性樹脂組成物は、酸増幅剤をさらに含有する請求項1又は2に記載のプリント配線板。
  4. 前記内層基板の表面に第2導体パターンが形成されており、前記導体層と前記第1導体パターンとは前記第2導体パターンを介して電気的に接続されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
  5. 以下の工程(A1)〜工程(H1)を含む、プリント配線板の製造方法。
    工程(A1):内部に導体層が形成された内層基板を準備する工程、
    工程(B1):前記内層基板の表面に、酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層を配置する工程、
    工程(C1):酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層を、前記第1感光性樹脂層の表面に配置して、2層レジスト膜を形成する工程、
    工程(D1):前記2層レジスト膜を露光して、第1導体パターン用凹部を形成する部分に、前記光塩基発生剤から塩基を発生させる工程、
    工程(E1):前記2層レジスト膜を露光して、前記第1導体パターン用凹部及びビアホール用凹部を形成する部分に、前記光酸発生剤から酸を発生させる工程、
    工程(F1):露光した2層レジスト膜に露光後ベークを行う工程、
    工程(G1):前記露光後ベークを行った2層レジスト膜を現像液で現像して、前記第1導体パターン用凹部及びビアホール用凹部を形成する工程、
    工程(H1):めっき処理又は導電性ペーストの印刷を行い、前記第1導体パターン用凹部に前記第1導体パターンを、前記ビアホール用凹部に前記ビアホールをそれぞれ形成し、前記ビアホールで前記導体層と前記第1導体パターンとを電気的に接続する工程。
  6. 前記第1感光性樹脂組成物は、酸増幅剤をさらに含有する請求項5に記載のプリント配線板の製造方法。
  7. 前記工程(D1)を行った後に、前記工程(E1)を行う請求項5又は6に記載のプリント配線板の製造方法。
  8. 前記工程(E1)を行った後に、前記工程(D1)を行う請求項5又は6に記載のプリント配線板の製造方法。
  9. 前記光酸発生剤及び光塩基発生剤は、吸収する光のピーク波長がそれぞれ異なり、
    前記工程(D1)において、前記光酸発生剤のピーク波長よりも前記光塩基発生剤のピーク波長に近い波長の光で露光し、
    前記工程(E1)において、前記光塩基発生剤のピーク波長よりも前記光酸発生剤のピーク波長のピーク波長に近い波長の光で露光する
    請求項5〜8のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  10. 前記工程(B1)において、前記内層基板の表面に第2導体パターンを形成し、前記第2導体パターンを覆うように前記内層基板の表面に前記第1感光性樹脂層を配置し、
    前記工程(H1)において、前記ビアホール及び前記第2導体パターンで前記導体層と前記第1導体パターンとを電気的に接続する
    請求項5〜9のいずれか1項に記載のプリント配線板の製造方法。
  11. 以下の工程(B2)〜工程(G2)を含む、レジストパターンの製造方法。
    工程(B2):酸分解性を有する第1高分子と、光塩基発生剤とを含有する第1感光性樹脂組成物からなる第1感光性樹脂層を、基板の表面に配置する工程、
    工程(C2):酸分解性を有する第2高分子と、光酸発生剤とを含有する第2感光性樹脂組成物からなる第2感光性樹脂層を、前記第1感光性樹脂層の表面に配置して、2層レジスト膜を形成する工程、
    工程(D2):前記2層レジスト膜を露光して、有底孔を形成する部分に、前記光塩基発生剤から塩基を発生させる工程、
    工程(E2):前記2層レジスト膜を露光して、前記有底孔及び貫通孔を形成する部分に、前記光酸発生剤から酸を発生させる工程、
    工程(F2):露光した2層レジスト膜に露光後ベークを行う工程、
    工程(G2):前記露光後ベークを行った2層レジスト膜を現像液で現像して、前記有底孔及び貫通孔を形成する工程。
  12. 前記第1感光性樹脂組成物は、酸増幅剤をさらに含有する請求項11に記載のレジストパターンの製造方法。
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