JP2018082072A - エピタキシャルウェーハ及びその製造方法 - Google Patents

エピタキシャルウェーハ及びその製造方法 Download PDF

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【課題】エッジ領域におけるエピタキシャル層の平坦度を高める。【解決手段】本発明によるエピタキシャルウェーハ1は、おもて面23及び裏面24を有し、おもて面23のエッジ領域21に周期的な凹凸が周方向に形成されたシリコンウェーハ2と、シリコンウェーハ2のおもて面23に形成されたエピタキシャル層3とを備える。エピタキシャル層3は、シリコンウェーハ2のおもて面23の凹凸に対して相補的な膜厚を有している。本発明によれば、成長速度方位依存性によって生じるエピタキシャル層3の凹凸が相殺されるため、エピタキシャル層3の表面の平坦度がエッジ領域21に亘って高められる。【選択図】図5

Description

本発明はエピタキシャルウェーハ及びその製造方法に関し、特に、周縁部近傍のエッジ領域におけるエピタキシャル層の平坦度が高められたエピタキシャルウェーハ及びその製造方法に関する。
エピタキシャルウェーハは、基板となるシリコンウェーハの片面にシリコンソースガスを吹き付けてエピタキシャル層を成長させたウェーハであり、メモリー系デバイス、ロジック系デバイス、撮像デバイスなどの幅広い用途に使用されている。
これらの半導体デバイスの集積度の向上のためには、エピタキシャルウェーハの平坦度は重要な要素の一つであるため、平坦度の高いエピタキシャルウェーハが強く求められている。さらに、エピタキシャルウェーハ1枚からより多くの半導体素子を作るためにも、ウェーハの全面、特に周縁部近傍のエッジ領域まで平坦な形状が要求されるようになってきている。ウェーハ面のフラットネス(平坦度)を測定するときのエッジ除外領域(Edge Exclusion)は、従来、ウェーハエッジから3mmであったものが、現状では、2mmへと進んでおり、さらには1mmまでの縮小化も要求されつつある。
これを実現するための方法として、特許文献1には、シリコンウェーハのおもて面側における面取り幅を200μm以下に縮小する方法が提案されている。この方法によれば、エピタキシャル層の成長速度方位依存性が抑制されることから、エッジ領域における平坦度を高めることが可能となる。
特開2014−36153号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、エピタキシャル層の成長速度方位依存性が完全に無くなるわけではないことから、条件によっては、エッジ領域における平坦度が不十分となる可能性があった。
したがって、本発明の目的は、エッジ領域におけるエピタキシャル層の平坦度がよりいっそう高められたエピタキシャルウェーハ及びその製造方法を提供することにある。
上述の通り、エピタキシャル層には成長速度方位依存性が存在するため、エピタキシャル層の表面には、エッジ領域において周方向に周期的な凹凸が形成されてしまう。この成長速度方位依存性を完全に無くすことは困難であると考えられるため、本発明者らは、成長速度方位依存性を無くすのではなく、成長速度方位依存性によって生じる凹凸を見越して、エピタキシャル層の下地であるシリコンウェーハに逆の凹凸をあらかじめ形成しておくことにより、成長速度方位依存性により生じる凹凸を相殺するという着想を得た。
本発明はこのような着想に基づき成されたものであって、本発明によるエピタキシャルウェーハは、おもて面及び裏面を有し、前記おもて面のエッジ領域に周期的な凹凸が周方向に形成されたシリコンウェーハと、前記シリコンウェーハの前記おもて面に形成されたエピタキシャル層とを備え、前記エピタキシャル層は、前記シリコンウェーハの前記おもて面の前記凹凸に対して相補的な膜厚を有していることを特徴とする。
また、本発明によるエピタキシャルウェーハの製造方法は、おもて面及び裏面を有するシリコンウェーハの前記おもて面のエッジ領域に、周期的な凹凸を周方向に形成する第1の工程と、前記シリコンウェーハの前記おもて面に、前記凹凸に対して相補的な膜厚を有するエピタキシャル層を形成する第2の工程とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、シリコンウェーハのおもて面のエッジ領域にあらかじめ周期的な凹凸を周方向に形成していることから、成長速度方位依存性によって生じるエピタキシャル層の凹凸を相殺することができる。これにより、エピタキシャル層の表面の平坦度がエッジ領域に亘って高められることから、エッジ除外領域を縮小することが可能となる。なお「凹凸に対して相補的」とは、エピタキシャル層の表面の平坦度が最終的に高められるように、エピタキシャル層の膜厚がシリコンウェーハのおもて面の凹部で厚く、凸部で薄くなっていることをいう。
本発明において、前記シリコンウェーハの前記おもて面は、第1の結晶方位のエッジ領域に対して第2の結晶方位のエッジ領域が凹形状を有していることが好ましい。このような形状は、前記第1の工程において、第1の結晶方位のエッジ領域に対して第2の結晶方位のエッジ領域が凹形状となるよう、前記シリコンウェーハの前記おもて面を加工することにより得ることが可能である。
ここで、前記第1の工程は、前記シリコンウェーハの前記おもて面を研磨する前に行うエッチング工程において、前記第2の結晶方位のエッジ領域におけるエッチング量を選択的に増加させることにより行っても構わない。或いは、前記第1の工程は、前記シリコンウェーハの前記おもて面を研磨した後、前記第2の結晶方位のエッジ領域を選択的にエッチングすることにより行っても構わない。いずれの方法も、比較的容易に凹凸形状を形成することが可能である。
本発明において、前記シリコンウェーハの前記おもて面は(100)面であり、前記第1の結晶方位は<100>方位であり、前記第2の結晶方位は<110>方位であることが好ましい。これによれば、主面が(100)面である平坦度の高いエピタキシャルウェーハを提供することが可能となる。
本発明によれば、エッジ領域におけるエピタキシャル層の平坦度がよりいっそう高められたエピタキシャルウェーハ及びその製造方法を提供することができる。
図1は、主面が(100)面であるエピタキシャルウェーハにおけるエピタキシャル層の膜厚分布を説明するための図であり、(a)は上面図、(b)はエッジ領域の周方向における膜厚分布を示すグラフである。 図2は、エピタキシャルウェーハ1のエッジ領域21の断面図であり、(a)は<100>方位における断面を示し、(b)は<110>方位における断面を示している。 図3は、主面が(100)面であるシリコンウェーハ2のおもて面23の表面形状を説明するための図であり、(a)は上面図、(b)はエッジ領域21の周方向における表面高さを示すグラフである。 図4は、シリコンウェーハ2の径方向における表面高さを示すグラフであり、(a)は<100>方位における高さ分布を示し、(b)は<110>方位における高さ分布を示している。 図5は、シリコンウェーハ2及びエピタキシャル層3のエッジ領域21の周方向における表面高さを示すグラフである。 図6は、エピタキシャルウェーハの第1の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図7は、エピタキシャルウェーハの第2の製造方法を説明するためのフローチャートである。 図8は、主面が(110)面であるシリコンウェーハ2のおもて面23の表面形状を説明するための上面図である。 図9は、主面が(111)面であるシリコンウェーハ2のおもて面23の表面形状を説明するための上面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、主面が(100)面であるエピタキシャルウェーハにおけるエピタキシャル層の膜厚分布を説明するための図であり、(a)は上面図、(b)はエッジ領域の周方向における膜厚分布を示すグラフである。エッジ領域とは、ウェーハの外周端から1〜3mmまでの周縁部に位置する領域を指す。
図1(a)に示すように、主面が(100)面であるエピタキシャルウェーハの<110>方位を基準結晶方位とすると、<110>方位は、0度(360度),90度,180度,270度に対応する。これに対し、<100>方位は、45度,135度,225度,315度に対応する。そして、エピタキシャル層のエッジ領域の膜厚は、図1(b)に示すように、<110>方位に対応する部分において厚く、<100>方位に対応する部分において薄くなる。つまり、エピタキシャル層のエッジ領域には、周方向に90度周期の膜厚変化が生じる。
これは、<100>方位のエッジ領域ではエピタキシャル層の成長速度が遅く、<110>方位のエッジ領域では成長速度が速いためである。このような現象が生じるのは、下地となるシリコンウェーハの結晶方位によってエピタキシャル層の成長速度が異なるからであり、この現象は成長速度方位依存性と呼ばれる。成長速度方位依存性による膜厚変動は、ウェーハの中心部においては発生せず、ウェーハの外周端から1〜3mmまでの周縁部において発生し、その影響はウェーハの外周端に近いほど顕著となる。エピタキシャル層の膜厚変動幅は、エピタキシャル層の目標膜厚によっても異なるが、10〜20nm程度である。成長速度方位依存性が生じるメカニズムは以下の通りである。
図2は、エピタキシャルウェーハ1のエッジ領域21の断面図であり、(a)は<100>方位における断面を示し、(b)は<110>方位における断面を示している。
図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態によるエピタキシャルウェーハ1は、シリコンウェーハ2と、シリコンウェーハ2のおもて面23に形成されたエピタキシャル層3を有している。また、シリコンウェーハ2のおもて面23の結晶面は(100)面である。おもて面23の反対側に位置する裏面24にはエピタキシャル層3は形成されない。エッジ領域21は、ウェーハの外周端近傍の領域であり、さらにその外周には、面取りされたベベル領域22が存在する。エピタキシャル層3は、シリコンソースガス4をシリコンウェーハ2のおもて面23に供給することによって形成される。
図2(a)に示すように、<100>方位のベベル領域22の面取り部に形成されるエピタキシャル層3には成長速度が速い(110)面が存在し、この部位でのエピタキシャル成長が促進される。その結果、おもて面23のエッジ領域21上におけるシリコンソースガス4の濃度が低下し、エピタキシャル層3の成長が抑制される。一方、図2(b)に示すように、<110>方位のベベル領域22の面取り部に形成されるエピタキシャル層3には、成長速度が遅い(311)面及び(111)面が存在するため、この部位でのエピタキシャル成長が抑制される。その結果、おもて面23のエッジ領域21上におけるシリコンソースガス4の濃度が高まり、エピタキシャル層3の成長が促進される。このようなメカニズムにより、おもて面23のエッジ領域21上のエピタキシャル層3の膜厚は、<100>方位では薄く、<110>方位では厚くなる。
本実施形態においては、成長速度方位依存性によって生じる膜厚変動を相殺すべく、下地となるシリコンウェーハ2のおもて面23にあらかじめ逆の凹凸形状を形成しておく。
図3は、主面が(100)面であるシリコンウェーハ2のおもて面23の表面形状を説明するための図であり、(a)は上面図、(b)はエッジ領域21の周方向における表面高さを示すグラフである。
図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態において用いるシリコンウェーハ2は、<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度のエッジ領域21の高さが低く凹部を構成し、<100>方位に対応する45度,135度,225度,315度のエッジ領域21の高さが高く凸部を構成する。つまり、エピタキシャル層3の膜厚分布を相殺するよう、相補的な凹凸形状を有している。ここで、シリコンウェーハ2の厚み分布については特に限定されない。例えば、シリコンウェーハ2の裏面24を平坦とすることによりおもて面23の凹凸形状に対応した厚み分布を有していても構わないし、おもて面23の凹凸形状にかかわらずほぼ均一な厚みを有していても構わない。つまり、重要なのはシリコンウェーハ2のおもて面23の表面形状であって、シリコンウェーハ2の厚み分布は特に限定されるものではない。
一例として、シリコンウェーハ2の中心から<100>方位における径方向の表面高さについては、図4(a)に示すように、中心からエッジ領域21に亘って一定であり、シリコンウェーハ2の中心から<110>方位における径方向の表面高さについては、図4(b)に示すように、エッジ領域21において、外周端に近くなるほど低くなる形状であっても構わない。
このように、シリコンウェーハ2のおもて面23の凹凸形状とは、エッジ領域21を周方向に観察した場合に、相対的に高さの低い部分と相対的に高さの高い部分が周期的に出現することを意味し、実質的に平坦な中央部を基準として、必ずしも凹部と凸部が存在することを意味するものではない。したがって、図4(a)に例示するように凸部の高さが中央部の高さと同じであっても構わない。この場合、凹部の高さだけが選択的に低いことになる。また、図4(b)に示したように、凹部の形状は、外周端に近くなるほど低くなる形状であることが好ましい。これは、外周端に近くなるほど、成長速度方位依存性が強く現れるからである。
このような形状を有するシリコンウェーハ2のおもて面23には、図1に示した膜厚分布を有するエピタキシャル層3が形成される。エピタキシャル層3は、シリコンウェーハ2のおもて面23の凹凸形状に対して相補的な膜厚を有しており、エッジ領域21におけるエピタキシャル層3の膜厚はシリコンウェーハの凹凸形状に合わせて周方向に周期的に変動している。つまり、シリコンウェーハ2の凸部にはエピタキシャル層3の膜厚の薄い部分が形成され、シリコンウェーハ2の凹部にはエピタキシャル層3の膜厚の厚い部分が形成される。このような相補的構造により、エピタキシャル層3の表面のエッジ領域21の平坦度はシリコンウェーハ2のおもて面23のエッジ領域21の平坦度よりも高くなり、エピタキシャル層3の表面全体が平坦化される。
図5は、シリコンウェーハ2及びエピタキシャル層3のエッジ領域21の周方向における表面高さを示すグラフである。
図5に示すように、シリコンウェーハ2のエッジ領域21は、<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度の領域において高さが低い一方、<100>方位に対応する45度,135度,225度,315度の領域において高さが高い。このような形状を補完するよう、エピタキシャル層3のエッジ領域21は、<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度の領域において膜厚が大きい一方、<100>方位に対応する45度,135度,225度,315度の領域において膜厚が薄い。これにより、ウェーハの外周端近傍まで高い平坦度が確保されることから、エッジ除外領域(Edge Exclusion)を例えば1mm未満に縮小することが可能となる。
次に、本実施形態によるエピタキシャルウェーハの製造方法について説明する。
図6は、本実施形態によるエピタキシャルウェーハの第1の製造方法を説明するためのフローチャートである。
まず、チョクラルスキー法などによってシリコン単結晶のインゴットを育成し、これをスライスすることによってシリコンウェーハを取り出す(S1)。次に、シリコンウェーハに対して面取り加工などを行った後、ラッピング及びエッチングをこの順に行う(S2,S3)。エッチングにおいては、シリコンウェーハの<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度の周縁部におけるエッチング量が他の領域よりも多くなるよう制御する。特に限定されるものではないが、例えば、酸性溶液又はアルカリ性溶液を用いてシリコンウェーハの全体をエッチングした後、シリコンウェーハの<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度のエッジ領域21を露出させるマスクでシリコンウェーハ2のおもて面23を覆い、この状態で所定時間だけさらにエッチングを行えばよい。これにより、当該領域のエッチング量が多くなることから、シリコンウェーハ2の<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度のエッジ領域21に凹部が形成される。
このような凹部が形成されたシリコンウェーハ2は、研磨によって極めて平滑な鏡面状態とされる(S4)。研磨工程においては、シリコンウェーハ2のおもて面23がほぼ均一な厚みで研磨されることから、エッチングによって形成した凹部が研磨によって消滅することはなく、ほぼそのままの凹凸形状が残った状態となる。
そして、シリコンウェーハ2のおもて面23にエピタキシャル層3を形成する(S5)。既に説明したように、エピタキシャル層3の形成においては、成長速度方位依存性によって膜厚の厚い部分と薄い部分が生じる。しかしながら、本実施形態では、膜厚の厚い部分がシリコンウェーハ2の凹部に形成され、膜厚の薄い部分がシリコンウェーハ2の凸部(凹部が形成されていない部分)に形成されることから、両者の凹凸形状が相殺される。その結果、エピタキシャル層3の表面は、ウェーハの外周端近傍まで高い平坦度が確保されることになる。
このように、シリコンウェーハ2の凹凸形状は、研磨工程(S4)を行う前に形成することが可能である。
図7は、本実施形態によるエピタキシャルウェーハの第2の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図7に示す例では、シリコン単結晶のインゴットをスライスすることによってシリコンウェーハ2を取り出し(S1)、ラッピングなどを行った後(S2)、通常の方法でエッチングを行う(S3)。つまり、選択的なエッチングは行わず、シリコンウェーハ2のおもて面23は平坦なままとしておく。この状態で研磨を行い、極めて平滑な鏡面状態とする(S4)。
研磨が完了すると、シリコンウェーハ2の<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度のエッジ領域21を露出させるようにマスクでシリコンウェーハ2のおもて面23を覆い、この状態でエッチング処理を行う(S10)。これにより、当該領域が選択的にエッチングされることから、シリコンウェーハ2の<110>方位に対応する0度(360度),90度,180度,270度のエッジ領域21に凹部が形成される。なお、エッチング処理はウェットエッチングやドライエッチングでもよく、ドライエッチングとしては、例えば、PACE(Plasma Assisted Chemical Etching)やDCP(Dry Chemical Planarization)などの処理を行うことができる。
その後は、上述の通り、シリコンウェーハ2のおもて面23にエピタキシャル層3を形成すれば(S5)、膜厚の厚い部分がシリコンウェーハ2の凹部に形成され、膜厚の薄い部分がシリコンウェーハ2の凸部(凹部が形成されていない部分)に形成されることから、両者の凹凸形状が相殺される。
このように、シリコンウェーハ2の凹凸形状は、研磨工程(S4)を行った後に形成することも可能である。
さらには、研磨工程(S5)において、シリコンウェーハ2を研磨パッドに押しつける圧力を局所的に強くすることにより、当該部分に凹部を形成することも可能である。つまり、シリコンウェーハ2の凹凸形状を研磨工程中に形成することも可能である。
以上説明したように、本実施形態においては、成長速度方位依存性によるエピタキシャル層3の膜厚分布を見越して、シリコンウェーハ2のおもて面23にあらかじめ凹凸形状を形成していることから、エピタキシャル層3の表面の平坦性をウェーハの端部近傍に亘って高めることが可能となる。これにより、エッジ除外領域が縮小されることから、1枚のエピタキシャルウェーハからより多くの半導体チップを取り出すことが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、主面が(100)面であるシリコンウェーハを用いた例を説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。したがって、主面が(110)面であるシリコンウェーハを用いても構わないし、主面が(111)面であるシリコンウェーハを用いても構わない。主面が(110)面であるシリコンウェーハは、図8に示すように、成長速度方位依存性によるエピタキシャル層の膜厚分布が180度周期となることから、このようなシリコンウェーハを用いる場合は、周縁部に180度周期の凹凸形状を形成しておけばよい。また、主面が(111)面であるシリコンウェーハは、図9に示すように、成長速度方位依存性によるエピタキシャル層の膜厚分布が120度周期となることから、このようなシリコンウェーハを用いる場合は、周縁部に120度周期の凹凸形状を形成しておけばよい。
1 エピタキシャルウェーハ
2 シリコンウェーハ
3 エピタキシャル層
4 シリコンソースガス
21 エッジ領域
22 ベベル領域
23 おもて面
24 裏面
本発明はこのような着想に基づき成されたものであって、本発明によるエピタキシャルウェーハは、おもて面及び裏面を有し、外周端にベベル領域を有し、前記おもて面のエッジ領域に周期的な凹凸が周方向に形成されたシリコンウェーハと、前記シリコンウェーハの前記おもて面に形成されたエピタキシャル層とを備え、前記エピタキシャル層は、前記シリコンウェーハの前記おもて面の前記凹凸に対して相補的な膜厚を有していることを特徴とする。
また、本発明によるエピタキシャルウェーハの製造方法は、おもて面及び裏面を有し、外周端にベベル領域を有するシリコンウェーハの前記おもて面のエッジ領域に、周期的な凹凸を周方向に形成する第1の工程と、前記シリコンウェーハの前記おもて面に、前記凹凸に対して相補的な膜厚を有するエピタキシャル層を形成する第2の工程とを備えることを特徴とする。


Claims (7)

  1. おもて面及び裏面を有し、前記おもて面のエッジ領域に周期的な凹凸が周方向に形成されたシリコンウェーハと、
    前記シリコンウェーハの前記おもて面に形成されたエピタキシャル層と、を備え、
    前記エピタキシャル層は、前記シリコンウェーハの前記おもて面の前記凹凸に対して相補的な膜厚を有していることを特徴とするエピタキシャルウェーハ。
  2. 前記シリコンウェーハの前記おもて面は、第1の結晶方位のエッジ領域に対して第2の結晶方位のエッジ領域が凹形状を有していることを特徴とする請求項1に記載のエピタキシャルウェーハ。
  3. 前記シリコンウェーハの前記おもて面は(100)面であり、前記第1の結晶方位は<100>方位であり、前記第2の結晶方位は<110>方位であることを特徴とする請求項2に記載のエピタキシャルウェーハ。
  4. おもて面及び裏面を有するシリコンウェーハの前記おもて面のエッジ領域に、周期的な凹凸を周方向に形成する第1の工程と、
    前記シリコンウェーハの前記おもて面に、前記凹凸に対して相補的な膜厚を有するエピタキシャル層を形成する第2の工程と、を備えることを特徴とするエピタキシャルウェーハの製造方法。
  5. 前記第1の工程は、第1の結晶方位のエッジ領域に対して第2の結晶方位のエッジ領域が凹形状となるよう、前記シリコンウェーハの前記おもて面を加工することにより行うことを特徴とする請求項4に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  6. 前記第1の工程は、前記シリコンウェーハの前記おもて面を研磨する前に行うエッチング工程において、前記第2の結晶方位のエッジ領域におけるエッチング量を選択的に増加させることにより行うことを特徴とする請求項5に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  7. 前記第1の工程は、前記シリコンウェーハの前記おもて面を研磨した後、前記第2の結晶方位のエッジ領域を選択的にエッチングすることにより行うことを特徴とする請求項5に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
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