JP2018080953A - 自動分析装置、及び試薬庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】試薬のコンタミネーションを防止することが可能な自動分析装置を提供する。
【解決手段】自動分析装置は、試薬庫、アンモニア濃度センサ2213、給水機構、排気機構、及び第1の送風機構を具備する。試薬庫は、試薬を収容する試薬容器を保持する。アンモニア濃度センサ2213は、前記試薬庫内の試薬庫内気のアンモニア濃度を検知する。給水機構は、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、試薬庫へ水を供給する。排気機構は、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、試薬庫内気を試薬庫外へ排気する。第1の送風機構は、試薬庫内に設けられ、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、排気機構へ向けて送風する。
【選択図】図4
【解決手段】自動分析装置は、試薬庫、アンモニア濃度センサ2213、給水機構、排気機構、及び第1の送風機構を具備する。試薬庫は、試薬を収容する試薬容器を保持する。アンモニア濃度センサ2213は、前記試薬庫内の試薬庫内気のアンモニア濃度を検知する。給水機構は、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、試薬庫へ水を供給する。排気機構は、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、試薬庫内気を試薬庫外へ排気する。第1の送風機構は、試薬庫内に設けられ、アンモニア濃度センサ2213で検知されるアンモニア濃度に基づき、排気機構へ向けて送風する。
【選択図】図4
Description
本発明の実施形態は、自動分析装置、及び試薬庫に関する。
自動分析装置は、試料容器に収容される試料に含まれる、生化学検査項目、及び免疫検査項目等の検査項目に関する成分を測定するための装置である。自動分析装置では、試料容器に収容される試料は、サンプル分注プローブにより、反応管へ分注される。また、反応管へは、試薬分注プローブにより、試薬庫に収容される試薬が分注される。反応管において試料と試薬とは混合され、試料と試薬との混合液における所定の成分が光学的に測定される。
ところで、試薬が収容される試薬庫には、試薬庫内で発生する結露等を排出するためのドレイン口が設けられている。このドレイン口に接続するドレインラインは高濃度廃液タンクに通じており、高濃度廃液タンクで発生するアンモニアを試薬庫内へ導出する場合がある。試薬庫内へのアンモニアの混入により試薬庫内のアンモニア濃度が上昇すると、試薬がコンタミネーションする原因となり、測定データに影響を与えるおそれがある。
目的は、試薬のコンタミネーションを防止することが可能な自動分析装置、及び試薬庫を提供することにある。
実施形態によれば、自動分析装置は、試薬庫、アンモニア濃度センサ、給水機構、排気機構、及び第1の送風機構を具備する。試薬庫は、試薬を収容する試薬容器を保持する。アンモニア濃度センサは、前記試薬庫内の試薬庫内気のアンモニア濃度を検知する。給水機構は、前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記試薬庫へ水を供給する。排気機構は、前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記試薬庫内気を前記試薬庫外へ排気する。第1の送風機構は、前記試薬庫内に設けられ、前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記排気機構へ向けて送風する。
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る自動分析装置1の機能構成の例を示すブロック図である。図1に示される自動分析装置1は、分析機構2、解析回路3、駆動機構4、入力インタフェース回路5、出力インタフェース回路6、記憶回路7、及び制御回路8を具備する。
分析機構2は、標準試料、又は被検試料等の試料と、この試料に設定される各検査項目で用いられる試薬とを混合する。分析機構2は、試料と試薬との混合液を測定し、例えば吸光度で表される標準データ、及び被検データを生成する。
解析回路3は、分析機構2により生成される標準データ、及び被検データを解析することで、検量データ、及び分析データ等を生成するプロセッサである。解析回路3は、記憶回路7から動作プログラムを読み出し、読み出した動作プログラムに従って検量データ、及び分析データ等を生成する。例えば、解析回路3は、標準データに基づき、標準データと標準試料について予め設定された標準値との関係を示す検量データを生成する。また、解析回路3は、被検データと、この被検データに対応する検査項目の検量データとに基づき、濃度値、及び酵素の活性値として表される分析データを生成する。解析回路3は生成した検量データ、及び分析データ等を制御回路8へ出力する。
駆動機構4は、ギア、ステッピングモータ、ベルトコンベア、及びリードスクリュー等により実現される。駆動機構4は、制御回路8の制御に従い、分析機構2を駆動させる。
入力インタフェース回路5は、例えば、マウス、キーボード、及び、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチパッド等により実現される。入力インタフェース回路5は、例えば、操作者から測定を依頼された試料に係る各検査項目の分析パラメータ等の設定を受け付ける。入力インタフェース回路5は、制御回路8に接続され、操作者から入力される操作指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御回路8へ出力する。なお、本明細書において入力インタフェース回路5はマウス、及びキーボード等の物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、自動分析装置1とは別体に設けられた外部の入力機器から入力される操作指示に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路8へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース回路5の例に含まれる。
出力インタフェース回路6は、表示回路、及び印刷回路等により実現される。表示回路には、例えば、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、LEDディスプレイ、及びプラズマディスプレイ等が含まれる。なお、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換し、ビデオ信号を外部へ出力する処理回路も表示回路に含まれる。印刷回路は、例えば、プリンタ等を含む。なお、印刷対象を表すデータを外部へ出力する出力回路も印刷回路に含まれる。出力インタフェース回路6は、制御回路8に接続され、制御回路8から供給される信号を出力する。
記憶回路7は、磁気的、若しくは光学的記録媒体、又は半導体メモリ等の、プロセッサにより読み取り可能な記録媒体等を含む。記憶回路7は、解析回路3で実行される動作プログラム、及び制御回路8で実行される動作プログラムを記憶する。記憶回路7は、解析回路3により生成される検量データを検査項目毎に記憶する。記憶回路7は、解析回路3により生成される分析データを被検試料毎に記憶する。
制御回路8は、自動分析装置1の中枢として機能するプロセッサである。制御回路8は、記憶回路7に記憶されている動作プログラムを実行することで、この動作プログラムに対応する機能を実現する。
図2は、図1に示される分析機構2の構成の一例を示す模式図である。また、図3は、図2に示される分析機構2の構成を示す斜視図である。図2、及び図3に示される分析機構2は、反応ディスク21、及び試薬庫22を備える。
反応ディスク21は、環状に配列された複数の反応管211を保持する。反応ディスク21は、駆動機構4により、既定の時間間隔で回動と停止とが交互に繰り返される。反応管211は、例えば、ガラスにより形成されている。
試薬庫22は、標準試料、及び被検試料に含まれる所定の成分と反応する試薬を収容する試薬容器100を複数保冷する。試薬庫22は、反応ディスク21に隣接して設けられる。なお、図2、図3に示される自動分析装置1では、試薬庫22が、反応ディスク21と隣接して設けられる例を説明するが、試薬庫22が設けられる位置はこれに限定されない。また、試薬庫22は、1つに限定されず、複数設けられていても構わない。
試薬庫22は、着脱自在な試薬カバー221により覆われている。試薬庫22内には、第1の試薬ラック222、及び第2の試薬ラック223が取り付けられている。
第1の試薬ラック222は、所定数の試薬容器100を、第1半径の円弧に沿って保持可能に形成されている。複数の試薬容器100を保持する第1の試薬ラック222が試薬庫22内に複数取り付けられることで、試薬庫22内において第1半径の円環状に試薬容器100が配列されることになる。第2の試薬ラック223は、所定数の試薬容器100を、第1半径よりも大きい第2半径の円弧に沿って保持可能に形成されている。複数の試薬容器100を保持する第2の試薬ラック223が試薬庫22内に複数取り付けられることで、試薬庫22内において第2半径の円環状に試薬容器100が配列されることになる。
試薬カバー221には、第1の試薬吸引口H1、第2の試薬吸引口H2、第3の試薬吸引口H3、及び第4の試薬吸引口H4が設けられている。第1の試薬吸引口H1は、試薬カバー221を貫通する孔であり、第1試薬分注プローブ26の回動軌道と、第2半径の円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。第2の試薬吸引口H2は、試薬カバー221を貫通する孔であり、第1試薬分注プローブ26の回動軌道と、第1半径の円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。第3の試薬吸引口H3は、試薬カバー221を貫通する孔であり、第2試薬分注プローブ28の回動軌道と、第2半径の円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。第4の試薬吸引口H4は、試薬カバー221を貫通する孔であり、第2試薬分注プローブ28の回動軌道と、第1半径の円環状に配列される試薬容器100の開口部の移動軌道とが交差する位置に設けられる。
また、図2、及び図3に示される分析機構2は、サンプル分注アーム23、サンプル分注プローブ24、第1試薬分注アーム25、第1試薬分注プローブ26、第2試薬分注アーム27、第2試薬分注プローブ28、攪拌ユニット29、測光ユニット210、及び洗浄ユニット201を備える。
サンプル分注アーム23は、反応ディスク21とサンプリングレーン233との間に設けられている。サンプル分注アーム23は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。サンプル分注アーム23は、一端にサンプル分注プローブ24を保持する。
サンプル分注プローブ24は、サンプル分注アーム23の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、サンプル分注プローブ24が試料容器から試料を吸引するためのサンプル吸引位置P1が設けられている。サンプル吸引位置P1は、サンプル分注プローブ24の回動軌道と、サンプリングレーン233上の試料容器の移動軌道との交点に相当する。また、サンプル分注プローブ24の回動軌道上の、サンプル吸引位置P1とは異なる位置には、サンプル分注プローブ24が吸引した試料を反応管211へ吐出するためのサンプル吐出位置P2が設けられている。サンプル吐出位置P2は、サンプル分注プローブ24の回動軌跡と、反応ディスク21に保持されている反応管211の移動軌道との交点に相当する。
サンプル分注プローブ24は、駆動機構4によって駆動され、サンプル吸引位置P1、及びサンプル吐出位置P2において上下方向に移動する。また、サンプル分注プローブ24は、制御回路8の制御に従い、サンプル吸引位置P1の直下に位置する試料容器から試料を吸引する。また、サンプル分注プローブ24は、制御回路8の制御に従い、吸引した試料を、サンプル吐出位置P2の直下に位置する反応管211へ吐出する。
第1試薬分注アーム25は、試薬庫22の外周近傍に設けられている。第1試薬分注アーム25は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。第1試薬分注アーム25は、一端に第1試薬分注プローブ26を保持する。
第1試薬分注プローブ26は、第1試薬分注アーム25の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、第1の試薬吸引口H1、及び第2の試薬吸引口H2が設けられている。また、第1試薬分注プローブ26の回動軌道上には、第1試薬分注プローブ26が吸引した試薬を反応管211へ吐出するための第1試薬吐出位置P3が設定されている。第1試薬吐出位置P3は、第1試薬分注プローブ26の回動軌道と、反応ディスク21に保持されている反応管211の移動軌道との交点に相当する。
第1試薬分注プローブ26は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の第1の試薬吸引口H1、第2の試薬吸引口H2、及び第1試薬吐出位置P3において上下方向に移動する。また、第1試薬分注プローブ26は、制御回路8の制御に従い、第1の試薬吸引口H1の直下に位置する試薬容器100から試薬を吸引する。また、第1試薬分注プローブ26は、制御回路8の制御に従い、第2の試薬吸引口H2の直下に位置する試薬容器100から試薬を吸引する。また、第1試薬分注プローブ26は、制御回路8の制御に従い、吸引した試薬を第1試薬として、第1試薬吐出位置P3の直下に位置する反応管211へ吐出する。
第2試薬分注アーム27は、試薬庫22の外周近傍に設けられている。第2試薬分注アーム27は、駆動機構4により、鉛直方向に上下動自在、かつ、水平方向に回動自在に設けられている。第2試薬分注アーム27は、一端に第2試薬分注プローブ28を保持する。
第2試薬分注プローブ28は、第2試薬分注アーム27の回動に伴い、円弧状の回動軌道に沿って回動する。この回動軌道上には、第3の試薬吸引口H3、及び第4の試薬吸引口H4が設けられている。また、第2試薬分注プローブ28の回動軌道上には、第2試薬分注プローブ28が吸引した試薬を反応管211へ吐出するための第2試薬吐出位置P4が設定されている。第2試薬吐出位置P4は、第2試薬分注プローブ28の回動軌道と、反応ディスク21に保持されている反応管211の移動軌道との交点に相当する。
第2試薬分注プローブ28は、駆動機構4によって駆動され、回動軌道上の第3の試薬吸引口H3、第4の試薬吸引口H4、及び第2試薬吐出位置P4において上下方向に移動する。また、第2試薬分注プローブ28は、制御回路8の制御に従い、第3の試薬吸引口H3の直下に位置する試薬容器100から試薬を吸引する。また、第2試薬分注プローブ28は、制御回路8の制御に従い、第4の試薬吸引口H4の直下に位置する試薬容器100から試薬を吸引する。また、第2試薬分注プローブ28は、制御回路8の制御に従い、吸引した試薬を第2試薬として、第2試薬吐出位置P4の直下に位置する反応管211へ吐出する。
攪拌ユニット29は、反応ディスク21の外周近傍に設けられている。攪拌ユニット29は、第1攪拌アーム、及び第1攪拌アームの先端に設けられる第1攪拌子を有する。攪拌ユニット29は、第1攪拌子により、反応ディスク21上の第1撹拌位置に配置される反応管211内に収容されている試料と第1試薬とを攪拌する。また、攪拌ユニット29は、第2攪拌アーム、及び第2攪拌アームの先端に設けられる第2攪拌子をさらに有する。攪拌ユニット29は、第2攪拌子により、反応ディスク21上の第2撹拌位置に配置される反応管211内に収容されている試料、第1試薬、及び第2試薬を攪拌する。
測光ユニット210は、反応管211内に吐出された試料と試薬との混合液における所定の成分を光学的に測定する。測光ユニット210は、光源、及び光検出器を有する。測光ユニット210は、制御回路8の制御に従い、光源から反応管211へ光を照射する。光検出器は、反応管211内の標準試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づいて例えば吸光度で表される標準データを生成する。また、光検出器は、反応管211内の被検試料と試薬との混合液を通過した光を検出し、検出した光の強度に基づいて例えば吸光度で表される被検データを生成する。測光ユニット210は、生成した標準データ、及び被検データを解析回路3へ出力する。
洗浄ユニット201は、例えば、廃液ノズル、洗浄ノズル、及び乾燥ノズルを備える。洗浄ユニット201は、反応ディスク21の回動により洗浄位置へ配送される反応管211内の混合液を、廃液ノズルにより廃液として吸引する。洗浄ユニット201は、洗浄ノズルにより、混合液が吸引された反応管211へ純水、又は洗剤を吐出することで、反応管211を洗浄する。洗浄ユニット201は、乾燥ノズルにより、洗浄された反応管211へ乾燥空気を供給することで、反応管211を乾燥させる。
また、図2、及び図3に示される分析機構2は、ラック投入レーン220、及びラック移動ユニット230を備える。ラック投入レーン220は、所定の本数の試料容器を保持するサンプルラックが投入される。試料容器には、標準試料、又は被検試料が収容される。サンプルラックは、所定の本数の試料容器を保持可能、かつ、ラック移動ユニット230に設けられる搬送アーム231によりピックアップ可能な形状を有する。
ラック移動ユニット230は、搬送アーム231、搬送レール232、及びサンプリングレーン233を備える。
搬送アーム231は、駆動機構4によって駆動され、ラック投入レーン220に投入されたサンプルラックを搬送する。例えば、搬送アーム231は、ラック投入レーン220における所定の投入位置に載置されているサンプルラックを、搬送レール232に沿ってサンプリングレーン233へ搬送する。
サンプリングレーン233は、駆動機構4によって駆動され、搬送アーム231により搬送されたサンプルラックを移動させる。例えば、サンプリングレーン233は、サンプルラックに保持される試料容器各々の開口を、サンプル吸引位置P1の直下へ移動させる。
次に、図4を参照して、自動分析装置1に設けられる試薬庫22について詳細を説明する。図4は、図2、及び図3に示される試薬庫22の断面の例を示す模式図である。
図4に示される試薬庫22は、試薬カバー221、第1の試薬ラック222、第2の試薬ラック223、筐体224、第1のディスク225、第1のガイド226、第2のディスク227、第2のガイド228、ローラ229、カバー部2210、第1のファン2211、第2のファン2212、アンモニア濃度センサ2213、及び湿度センサ2214を有する。
筐体224は、上端に開口部を有し、内部に第1の試薬ラック222、第2の試薬ラック223、筐体224、第1のディスク225、第1のガイド226、第2のディスク227、第2のガイド228、ローラ229、カバー部2210、第1のファン2211、第2のファン2212、アンモニア濃度センサ2213、及び湿度センサ2214を収容可能に形成されている。筐体224は、開口部が試薬カバー221により覆われている。
筐体224は、内面部が熱伝導性に優れたアルミニウム等の材料により形成されている。また、筐体224は、外周部を覆うように形成される、断熱材から成る断熱部を有する。
筐体224は、内周面の下部、好ましくは、第1、及び第2のディスク225,227が支持される位置よりも下方に給水口2241が形成されている。給水口2241が第1、及び第2のディスク225,227よりも下方に形成されることにより、給水口2241から供給される水が、内側底面部等に衝突する衝撃を小さく抑えることが可能となる。これにより、衝突時に生じる飛沫が試薬容器100内に混入するおそれを回避することが可能となる。給水口2241には、第1の給水ライン31が接続されている。なお、図4では、給水口2241は一つしか表示されていないが、実際には、筐体224の内周面に環状に複数設けられていてもよい。
筐体224は、内周面の上部、好ましくは、開口部近傍に排気口2242が形成されている。排気口2242が開口部近傍に形成されることにより、試薬庫22内の試薬カバー221近傍に滞留するアンモニアを効率的に排気することが可能となる。排気口2242には、排気ライン32が接続されている。なお、図4では、排気口2242は一つしか表示されていないが、筐体224の内周面に環状に複数設けられていてもよい。
筐体224は、内側底面部の略中央にドレイン口2243を有する。ドレイン口2243には、ドレインライン33が接続されている。筐体224は、内側底面部が、内周面からドレイン口2243へ向けて緩やかな下り傾斜を有するように形成されている。内側底面部において、内周面からドレイン口2243へ下り傾斜を設けることで、内側底面部に供給される水がドレイン口2243へ流れるようになる。
筐体224は、内側底面部に複数の支持部を有する。支持部は、ローラ229を回転自在に支持可能な形状をしている。支持部は、筐体224の内側底面部において、支持するローラ229に、第1、及び第2のガイド226,228を載置可能な位置に設けられる。
第1のディスク225は、中心部に円形の開口部を有するドーナツ盤形状を有する。第1のディスク225は、表面に、第1の試薬ラック222を取り付けるための複数の取付部を有する。第1の試薬ラック222は、取付部に着脱自在に取り付けられる。
第1のガイド226は、円環状に形成されると共に、その内周縁に複数の歯が形成されている。第1のガイド226の上面は、第1のディスク225の裏面に固定されている。第1のガイド226の下面は、筐体224の支持部により支持されるローラ229と接触している。第1のガイド226の内周縁に形成される歯は、駆動機構4の一例である第1のモータの回転軸に取り付けられるピニオンギアと噛み合っている。第1のモータが回転すると、ピニオンギアにより、第1のガイド226、及び第1のディスク225が回動する。
第2のディスク227は、中心部に第1のディスク225より若干大径の開口部を有するドーナツ盤形状を有する。第2のディスク227は、第1のディスク225の外周面に近接して配置される。第2のディスク227は、表面に、第2の試薬ラック223を取り付けるための複数の取付部を有する。第2の試薬ラック223は、取付部に着脱自在に取り付けられる。
第2のガイド228は、円環状に形成されると共に、その内周縁に複数の歯が形成されている。第2のガイド228の上面は、第2のディスク227の裏面に固定されている。第2のガイド228の下面は、筐体224の支持部により支持されるローラ229と接触している。第2のガイド228の内周縁に形成される歯は、駆動機構4の一例である第2のモータの回転軸に取り付けられるピニオンギアと噛み合っている。第2のモータが回転すると、ピニオンギアにより、第2のガイド228、及び第2のディスク227が回動する。
カバー部2210は、例えば、一端が開口され、他端が閉塞されている。カバー部2210は、開口部が第1のディスク225の開口部と接触するように、第1のディスク225に取り付けられる。
第1のファン2211は、排気口2242へ送風を行う第1の送風機構の一例である。第1のファン2211は、例えば、排気口2242へ向けて送風可能な向きに取り付けられている。第1のファン2211は、制御回路8の制御に従って作動する。なお、第1の送風機構は、第1のファン2211に限定されない。
第2のファン2212は、ドレイン口2243側へ送風を行う第2の送風機構の一例である。第2のファン2212は、例えば、カバー部2210の開口部近傍に、ドレイン口2243と対向するように設置されている。第2のファン2212は、ドレイン口2243側へ向けて送風可能な向きに取り付けられている。第2のファン2212は、制御回路8の制御に従って作動する。なお、第2の送風機構は、第2のファン2212に限定されない。
アンモニア濃度センサ2213は、試薬庫22内の試薬庫内気に含まれるアンモニアの濃度を検知する。アンモニア濃度センサ2213は、試薬カバー221の裏面、好ましくは、試薬カバー221の裏面における試薬吸引口近傍に設置される。これにより、アンモニア濃度の変動を効率よく検知することが可能となる。なお、図4では、アンモニア濃度センサ2213が第2の試薬吸引口H2近傍に設置される場合を示しているが、第1の試薬吸引口H1近傍、第3の試薬吸引口H3近傍、又は第4の試薬吸引口H4近傍に設置されていても構わない。アンモニア濃度センサ2213は、アンモニア濃度に関する第1の検知信号を、所定の周期、又は制御回路8からの要求に応じて制御回路8へ出力する。
湿度センサ2214は、試薬庫22内の湿度を検知する。湿度センサ2214は、試薬カバー221の裏面に設置される。湿度センサ2214は、湿度に関する第2の検知信号を、所定の周期、又は制御回路8からの要求に応じて制御回路8へ出力する。
図4に示される試薬庫22には、給水機構、排気機構、及び貯水機構が接続されている。給水機構は、第1の給水ライン31、及び第1の給水ライン31の、給水口2241の近傍に取り付けられる第1のバルブ35を有する。排気機構は、排気ライン32、及び第2のバルブ36を有する。排気ライン32には、第2の給水ライン34が接続されている。第2のバルブ36は、排気ライン32における、第2の給水ライン34との接続位置よりも排気口2242近傍の位置に取り付けられている。貯水機構は、ドレインライン33、及びドレインライン33の、ドレイン口2243の近傍に取り付けられる第3のバルブ37を有する。第2の給水ライン34には、第4のバルブ38が取り付けられている。給水機構、排気機構、貯水機構、第2の給水ライン34、及び第4のバルブ38は、自動分析装置1に設けられている。
第1の給水ライン31は、試薬庫22の給水口2241と接続する。第1の給水ライン31は、純水装置で精製される純水を、給水口2241を介して試薬庫22へ供給する。純水装置は、自動分析装置1で使用する純水を精製する装置である。なお、純水装置で精製される純水は、試薬庫22の他に、例えば、洗浄ユニット201へも供給される。第1のバルブ35は、制御回路8の制御に従い、第1の給水ライン31を開状態、又は閉状態にする。
排気ライン32は、試薬庫22の排気口2242と接続する。排気ライン32は、試薬庫22から排気口2242を介して排気される試薬庫22内の試薬庫内気を、廃液ラインへ導出する。具体的には、例えば、第1のファン2211により、試薬庫内気が排気ライン32へ送られる。第2の給水ライン34は、純水装置で精製される純水を排気ライン32へ供給する。排気ライン32に送られた試薬庫内気に含まれるアンモニアは、第2の給水ライン34から供給される純水に溶出する。アンモニアが溶出した純水は、排気ライン32により廃液ラインへ導出される。
第2のバルブ36は、制御回路8の制御に従い、排気ライン32を開状態、又は閉状態にする。第4のバルブ38は、制御回路8の制御に従い、第2の給水ライン34を開状態、又は閉状態にする。
ドレインライン33は、試薬庫22のドレイン口2243と接続する。ドレインライン33は、試薬庫22からドレイン口2243を介して排出される液体を、廃液ラインへ導出する。第3のバルブ37は、制御回路8の制御に従い、ドレインライン33を開状態、又は閉状態にする。
図1に示される制御回路8は、本実施形態に係る動作プログラムを実行することで、試薬庫22内部を自動的に清掃する処理を実現する。具体的には、制御回路8は、動作プログラムを実行することで、アンモニア洗浄機能81、試薬汚れ洗浄機能82、及び湿度管理機能83を有する。なお、本実施形態では、単一のプロセッサによってアンモニア洗浄機能81、試薬汚れ洗浄機能82、及び湿度管理機能83が実現される場合を説明するが、これに限定されない。例えば、複数の独立したプロセッサを組み合わせて制御回路を構成し、各プロセッサが動作プログラムを実行することによりアンモニア洗浄機能81、試薬汚れ洗浄機能82、及び湿度管理機能83を実現しても構わない。
アンモニア洗浄機能81は、試薬庫22内のアンモニアを洗浄する機能である。具体的には、制御回路8は、アンモニア濃度センサ2213から出力される第1の検知信号に基づき、試薬庫22内のアンモニア濃度が正常な濃度となるように、第1、第2、及び第4のバルブ35,36,38、並びに、第1のファン2211を制御する。これにより、制御回路8は、試薬庫内気に含まれるアンモニアを排気すると共に、ドレインライン33に存在するアンモニアを洗浄する。
試薬汚れ洗浄機能82は、試薬庫22の内側底面部の汚れを自動的に洗浄する機能である。具体的には、制御回路8は、予め設定される周期で第1のバルブ35を制御する。これにより、制御回路8は、試薬庫22の内側底面部の汚れを洗浄する。
湿度管理機能83は、試薬庫22内の湿度を管理する機能である。具体的には、制御回路8は、湿度センサ2214から出力される第2の検知信号に基づき、第1、及び第3のバルブ35,37、並びに、第2のファン2212を制御する。これにより、制御回路8は、試薬庫22内が乾燥状態となることを防ぐ。
次に、以上のように構成された自動分析装置1が、試薬庫22を洗浄する際の動作を図5乃至図7を用いて説明する。なお、図5乃至図7の説明において、通常時は、第1のバルブ35、第2のバルブ36、及び第4のバルブ38は閉じており、第3のバルブ37は開いており、第1及び第2のファン2211,2212は動作していないものとする。
図5は、本実施形態に係る自動分析装置1が試薬庫22内のアンモニアを洗浄する際の制御回路8の動作を示すフローチャートの例である。
アンモニア濃度センサ2213は、例えば、予め設定された周期で試薬庫22内のアンモニア濃度を検知する。アンモニア濃度センサ2213は、検知したアンモニア濃度に基づく第1の検知信号を制御回路8へ出力する。
制御回路8は、受信した第1の検知信号に基づき、試薬庫22内のアンモニア濃度が、予め設定した濃度を超えるか否かを判断する(ステップS51)。予め設定した濃度を超える場合(ステップS51のYes)、制御回路8は、試薬庫22のアンモニア濃度が高濃度であると判断し、開状態となる旨の指示を第1、及び第2のバルブ35,36へ出力し、かつ、回転を開始する旨の指示を第1のファン2211へ出力する(ステップS52)。
開状態となった第1のバルブ35を介し、第1の給水ライン31から純水が試薬庫22内へ供給される。第1の給水ライン31から供給される純水は、試薬庫22の内側底面部の傾斜を伝って流れ、内側底面部の中央に設けられているドレイン口2243へ到達する。ドレイン口2243へ到達した水は、開状態となっている第3のバルブ37を介してドレインライン33へ排出される。
また、第1のファン2211の回転により、試薬庫22内の試薬カバー221近傍に滞留する試薬庫内気が排気口2242へ送られる。排気口2242へ送られた試薬庫内気は、開状態となった第2のバルブ36を介して排気ラインへ送られる。排気口2242から排気された試薬庫内気に相当する容量の空気が第1の試薬吸引口H1、第2の試薬吸引口H2、第3の試薬吸引口H3、及び第4の試薬吸引口H4から供給される。
ステップS51において、アンモニア濃度が予め設定した濃度以下である場合(ステップS51のNo)、制御回路8は、アンモニア濃度が予め設定した濃度を超えるまでアンモニア濃度の監視を継続する。
ステップS52の後、制御回路8は、受信した第1の検知信号に基づき、試薬庫22内のアンモニア濃度が、予め設定した濃度以下となるか否かを判断する(ステップS53)。予め設定した濃度以下となる場合(ステップS53のYes)、制御回路8は、試薬庫22のアンモニア濃度が正常値に戻ったと判断し、閉状態となる旨の指示を第1、及び第2のバルブ35,36へ出力し、かつ、回転を停止する旨の指示を第1のファン2211へ出力する(ステップS54)。
ステップS53において、アンモニア濃度が予め設定した濃度を超える場合(ステップS53のNo)、制御回路8は、アンモニア濃度が予め設定した濃度以下となるまでアンモニア濃度の監視を継続する。
ステップS54の後、制御回路8は、開状態となる旨の指示を第4のバルブ38へ出力する(ステップS55)。開状態となった第4のバルブ38を介し、純水が第2の給水ライン34から、第2のバルブ36によって閉鎖された排気ライン32へ供給される。排気ライン32に排気された試薬庫内気に含まれるアンモニアは、第2の給水ライン34から供給される純水に溶出する。アンモニアが溶出された水は、廃液ラインへ排出される。
制御回路8は、第4のバルブ38を開状態にした後、所定の期間が経過すると、閉状態となる旨の指示を第4のバルブ38へ出力し(ステップS56)、処理を終了させる。
以上の動作により、試薬庫22内のアンモニア濃度が高くなると、試薬庫22内が換気される。また、試薬庫22内のアンモニア濃度が高くなると、試薬庫22の内部底面部、及びドレインライン33が洗浄される。
図6は、本実施形態に係る自動分析装置1が試薬庫22内の内側底面部を洗浄する際の制御回路8の動作を示すフローチャートの例である。
まず、制御回路8は、所定の周期で、開状態となる旨の指示を第1のバルブ35へ出力する(ステップS61)。開状態となった第1のバルブ35を介し、第1の給水ライン31から純水が試薬庫22内へ供給される。第1の給水ライン31から供給される純水は、試薬庫22の内側底面部の傾斜を伝って流れ、内側底面部の中央に設けられているドレイン口2243へ到達する。ドレイン口2243へ到達した水は、開状態となっている第3のバルブ37を介してドレインライン33へ排出される。あるいは、より効果的に洗浄するため、閉状態となる旨の指示を第3のバルブ37へ出力し、一定時間第3のバルブ37を閉じて、水を試薬庫内側底面内に貯めた後、開状態となる旨の指示を第3のバルブ37へ出力し、溜まった水を、第3のバルブ37を介してドレインライン33へ排出してもよい。
制御回路8は、第1のバルブ35を開状態にした後、所定の期間が経過すると、閉状態となる旨の指示を第1のバルブ35へ出力し(ステップS62)、処理を終了させる。
以上の動作により、試薬庫22の内側底面部において、こぼれた試薬等に由来する汚れが定期的に洗浄される。
図7は、本実施形態に係る自動分析装置1が試薬庫22内の湿度を管理する際の制御回路8の動作を示すフローチャートの例である。
湿度センサ2214は、例えば、予め設定された周期で試薬庫22内の湿度を検知する。湿度センサ2214は、検知した湿度に基づく第2の検知信号を制御回路8へ出力する。
制御回路8は、受信した第2の検知信号に基づき、試薬庫22内の湿度が、予め設定した湿度未満であるか否かを判断する(ステップS71)。予め設定した湿度未満である場合(ステップS71のYes)、制御回路8は、試薬庫22が乾燥状態にあると判断し、開状態となる旨の指示を第1のバルブ35へ出力し、かつ、閉状態となる旨の指示を第3のバルブ37へ出力する(ステップS72)。
開状態となった第1のバルブ35を介し、第1の給水ライン31から純水が試薬庫22内へ供給される。第1の給水ライン31から供給される純水は、閉状態となった第3のバルブ37から排出されず、試薬庫22の内側底面部に貯められる。
ステップS71において、湿度が予め設定した湿度以上である場合(ステップS71のNo)、制御回路8は、湿度が予め設定した湿度未満となるまで湿度の監視を継続する。
制御回路8は、第1のバルブ35を開状態にした後、所定の期間が経過すると、閉状態となる旨の指示を第1のバルブ35へ出力する(ステップS73)。所定の期間とは、例えば、内側底面部を覆う容量の純水を供給するのに十分な期間である。
第1のバルブ35を閉状態とすると、制御回路8は、回転を開始する旨の指示を第2のファン2212へ出力する(ステップS74)。第2のファン2212の回転により、試薬庫22の内側底面部に貯留される水の水面へ風が送られる。内側底面部に貯留される水は、当てられた風により蒸発が促され、水蒸気となって試薬庫22内に広がる。
ステップS74の後、制御回路8は、受信した第2の検知信号に基づき、試薬庫22内の湿度が、予め設定した湿度以上となるか否かを判断する(ステップS75)。予め設定した湿度以上となる場合(ステップS75のYes)、制御回路8は、試薬庫22の湿度が正常値に戻ったと判断し、開状態となる旨の指示を第3のバルブ37へ出力し、かつ、回転を停止する旨の指示を第2のファン2212へ出力し(ステップS76)、処理を終了させる。
ステップS75において、湿度が予め設定した湿度未満である場合(ステップS75のNo)、制御回路8は、湿度が予め設定した湿度以上となるまで湿度の監視を継続する。
以上の動作により、試薬庫22内の湿度が低くなると、試薬庫22内に水蒸気が拡散される。
なお、ステップS51における、試薬庫22内のアンモニア濃度が予め設定した濃度を超えるとの判断と、ステップS71における、試薬庫22内の湿度が予め設定した湿度未満であるとの判断とが同一のタイミングでなされる場合、制御回路8は、例えば、図8に示す動作を実施する。なお、同一のタイミングでの判断には、予め設定した期間内に、アンモニア濃度が予め設定した濃度を超えるとの判断と、試薬庫22内の湿度が予め設定した湿度未満であるとの判断とがなされる場合を含む。
図8において、まず、制御回路8は、予め設定した期間内に、試薬庫22内のアンモニア濃度が予め設定した濃度を超えると判断し、かつ、試薬庫22内の湿度が予め設定した湿度未満であると判断する(ステップS81)。このとき、制御回路8は、アンモニア洗浄機能を優先的に実行する。すなわち、制御回路は、開状態となる旨の指示を第1、及び第2のバルブ35,36へ出力し、かつ、回転を開始する旨の指示を第1のファン2211へ出力する(ステップS82)。
ステップS82の後、制御回路8は、受信した第1の検知信号に基づき、試薬庫22内のアンモニア濃度が、予め設定した濃度以下となるか否かを判断する(ステップS83)。予め設定した濃度以下となる場合(ステップS83のYes)、制御回路8は、試薬庫22のアンモニア濃度が正常値に戻ったと判断し、閉状態となる旨の指示を第2、及び第3のバルブ36,37へ出力し、かつ、回転を停止する旨の指示を第1のファン2211へ出力する(ステップS84)。
ステップS83において、アンモニア濃度が予め設定した濃度を超える場合(ステップS83のNo)、制御回路8は、アンモニア濃度が予め設定した濃度以下となるまでアンモニア濃度の監視を継続する。
ステップS84の後、制御回路8は、開状態となる旨の指示を第4のバルブ38へ出力する(ステップS85)。制御回路8は、第4のバルブ38を開状態にした後、所定の期間が経過すると、閉状態となる旨の指示を第4のバルブ38へ出力する(ステップS86)。
制御回路8は、ステップS84で第3のバルブ37を閉状態にした後、所定の期間が経過すると、閉状態となる旨の指示を第1のバルブ35へ出力する(ステップS87)。
第1のバルブ35を閉状態とすると、制御回路8は、回転を開始する旨の指示を第2のファン2212へ出力する(ステップS88)。
ステップS88の後、制御回路8は、受信した第2の検知信号に基づき、試薬庫22内の湿度が、予め設定した湿度以上となるか否かを判断する(ステップS89)。予め設定した湿度以上となる場合(ステップS89のYes)、制御回路8は、試薬庫22の湿度が正常値に戻ったと判断し、開状態となる旨の指示を第3のバルブ37へ出力し、かつ、回転を停止する旨の指示を第2のファン2212へ出力し(ステップS810)、処理を終了させる。
以上のように、上記実施形態では、アンモニア濃度センサ2213により試薬庫22内のアンモニアが高濃度であることが検知されると、制御回路8は、給水機構により試薬庫22内へ純水を供給し、かつ、排気機構により試薬庫22内の試薬庫内気を排気するようにしている。通常の自動分析装置に設けられる試薬庫には、試薬庫内を換気する機構、及び試薬庫のドレイン口からの気体の混入を防ぐ機構は設けられていない。試薬庫内のアンモニア濃度が上昇すると、試薬がコンタミネーションする原因となり、分析データに影響を与えるおそれがある。本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬庫22内のアンモニア濃度に基づき、試薬庫22内が自動的に換気され、かつ、試薬庫22の内部底面部、及びドレインライン33が自動的に洗浄されることになる。
したがって、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬のコンタミネーションを防止することができる。
また、上記実施形態では、制御回路8は、所定の周期で給水機構により試薬庫22内へ純水を供給するようにしている。通常の自動分析装置の試薬庫では、試薬庫内にこぼれた試薬を清掃する機能は設けられていない。試薬庫内に試薬がこぼれ、こぼれた試薬が試薬庫内に残留してしまうと、残留した試薬が気化して他の試薬へ悪影響を及ぼし、分析データに影響を与えるおそれがある。本実施形態に係る自動分析装置1によれば、定期的に試薬庫22の内側底面部、及びドレインライン33が洗浄されることになる。
したがって、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬庫22内の汚染を回避することができる。
また、上記実施形態では、湿度センサ2214により試薬庫22内が乾燥していることが検知されると、制御回路8は、給水機構により試薬庫22内へ純水を供給し、貯水機構により試薬庫22の内側側面部に水を貯める。そして、制御回路8は、試薬庫22の内側底面部に水が貯まると、第2のファン2212を回転させるようにしている。通常の自動分析装置の試薬庫では、試薬庫内の湿度を管理する機能は設けられていない。試薬庫内が乾燥すると、試薬の蒸発が進むことで試薬が濃縮し、分析データに影響を与えるおそれがある。本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬庫22内の湿度に応じ、試薬庫22内に水蒸気が自動的に拡散されることになる。
したがって、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬の蒸発を抑えられるため、試薬の濃縮を防ぐことができる。
以上のことから、本実施形態に係る自動分析装置1によれば、試薬庫22内の環境が分析データへ与える悪影響を低減することができる。
また、上記実施形態では、排気ライン32に送られた試薬庫内気に含まれるアンモニアを、第2の給水ライン34から供給される純水に溶出させて廃棄するようにしている。これにより、試薬庫22から排気したアンモニアを廃棄するための特別な構成が不要となる。
なお、上記実施形態では、給水機構が第1の給水ライン31と、第1のバルブ35とを具備する場合を例に説明した。しかしながら、給水機構の構成はこれに限定されない。
また、本実施形態では、試薬庫22内に第1及び第2のファン2211,2212が設けられる場合を例に説明した。しかしながら、これに限定されない。試薬庫22内に設けられるファンは、1つであっても構わない。この場合、試薬庫22内を換気する際には、ファンの送風方向を排気口2242へ向ける。また、試薬庫22内に水蒸気を発生させる際には、ファンの送風方向を、試薬庫22の内側底面部に貯められている水へ向ける。
また、本実施形態では、アンモニアが高濃度であるか否かの指標となる濃度と、アンモニアが標準であるか否かの指標となる濃度とが同じ場合を例に説明したが、これらの濃度は互いに異なっていても構わない。また、本実施形態では、試薬庫22内が乾燥しているか否かの指標となる湿度と、湿度が標準であるか否かの指標となる湿度とが同じ場合を例に説明したが、これらの湿度は互いに異なっていても構わない。
上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC))、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサ毎に単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその機能を実現するようにしてもよい。
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…自動分析装置、2…分析機構、21…反応ディスク、211…反応管、22…試薬庫、221…試薬カバー、222…第1の試薬ラック、223…第2の試薬ラック、224…筐体、225…第1のディスク、226…第1のガイド、227…第2のディスク、228…第2のガイド、229…ローラ、2210…カバー部、2211…第1のファン、2212…第2のファン、2213…アンモニア濃度センサ、2214…湿度センサ、2241…給水口、2242…排気口、2243…ドレイン口、23…サンプル分注アーム、24…サンプル分注プローブ、25…第1試薬分注アーム、26…第1試薬分注プローブ、27…第2試薬分注アーム、28…第2試薬分注プローブ、29…攪拌ユニット、210…測光ユニット、201…洗浄ユニット、220…ラック投入レーン、230…ラック移動ユニット、231…搬送アーム、232…搬送レール、233…サンプリングレーン、31…第1の給水ライン、32…排気ライン、33…ドレインライン、34…第2の給水ライン、35…第1のバルブ、36…第2のバルブ、37…第3のバルブ、38…第4のバルブ、3…解析回路、4…駆動機構、5…入力インタフェース回路、6…出力インタフェース回路、7…記憶回路、8…制御回路、81…アンモニア洗浄機能、82…試薬汚れ洗浄機能、83…湿度管理機能、100…試薬容器、H1…第1の試薬吸引口、H2…第2の試薬吸引口、H3…第3の試薬吸引口、H4…第4の試薬吸引口、P1…サンプル吸引位置、P2…サンプル吐出位置、P3…第1試薬吐出位置、P4…第2試薬吐出位置。
Claims (13)
- 試薬を収容する試薬容器を保持する試薬庫と、
前記試薬庫内の試薬庫内気のアンモニア濃度を検知するアンモニア濃度センサと、
前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記試薬庫へ水を供給する給水機構と、
前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記試薬庫内気を前記試薬庫外へ排気する排気機構と、
前記試薬庫内に設けられ、前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記排気機構へ向けて送風する第1の送風機構と
を具備する自動分析装置。 - 前記試薬庫内の湿度を検知する湿度センサと、
前記湿度センサで検知される湿度に基づき、前記試薬庫の内側底面部に水を貯める貯水機構と、
前記湿度センサで検知される湿度に基づき、前記内側底面部に貯められている水へ向けて送風する第2の送風機構と
をさらに具備し、
前記給水機構は、前記湿度センサで検知される湿度に基づき、前記試薬庫へ水を供給する請求項1記載の自動分析装置。 - 前記試薬庫は、内側底面部近傍の内周面に給水口を有し、
前記給水機構は、前記給水口と接続する請求項1又は2記載の自動分析装置。 - 前記試薬庫は、試薬カバーにより覆われる開口部近傍の内周面に排気口を有し、
前記排気機構は、前記排気口と接続する請求項1乃至3のいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記試薬庫は、前記試薬を吸引するための孔が形成された試薬カバーにより開口部が覆われ、
前記アンモニア濃度センサは、前記試薬カバーの前記孔近傍に取り付けられる請求項1乃至4のいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記排気機構には、水を供給する給水ラインが接続され、前記試薬庫内から排気された前記試薬庫内気に含まれるアンモニアが、前記供給される水に溶出し、
前記排気機構は、前記アンモニアが溶出した水を排出する請求項1乃至5のいずれかに記載の自動分析装置。 - 前記給水機構は、予め設定される周期で前記試薬庫へ水を供給する請求項1乃至6のいずれかに記載の自動分析装置。
- 試薬を収容する試薬容器を保持する試薬庫において、
前記試薬庫内の試薬庫内気のアンモニア濃度を検知するアンモニア濃度センサと、
水が供給される給水口と、前記試薬庫内気を前記試薬庫外へ排気する排気口と、前記供給される水を排出するドレイン口とが形成される筐体と、
前記排気口に取り付けられ、前記アンモニア濃度センサで検知されるアンモニア濃度に基づき、前記排気口へ前記試薬庫内気を取り込む第1の送風機構と
を具備する試薬庫。 - 前記試薬庫内の湿度を検知する湿度センサと、
前記湿度センサで検知される湿度に基づき、前記試薬庫の内側底面部へ向けて送風する第2の送風機構と
をさらに具備する請求項8記載の試薬庫。 - 前記給水口は、前記試薬庫の内側底面部近傍の内周面に形成される請求項8又は9記載の試薬庫。
- 前記排気口は、前記筐体の開口部近傍の内周面に形成される請求項8乃至10のいずれかに記載の試薬庫。
- 前記筐体の開口部を覆い、前記試薬を吸引するための孔が形成される試薬カバーをさらに具備し、
前記アンモニア濃度センサは、前記試薬カバーの前記孔近傍に取り付けられる請求項8乃至11のいずれかに記載の試薬庫。 - 前記筐体は、前記ドレイン口が、内側底面部の略中央に形成され、前記内側底面部が、内周面からドレイン口へ向けて下り傾斜を有する請求項8乃至12のいずれかに記載の試薬庫。
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CN114251755B (zh) * | 2020-09-22 | 2023-07-28 | 佳能医疗系统株式会社 | 生化分析装置的试药库、生化分析装置、控制方法以及存储介质 |
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