JP2018080948A - 温度計 - Google Patents

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佑太 金澤
Yuta Kanazawa
佑太 金澤
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恵一 渡部
田中 扶
Tamotsu Tanaka
扶 田中
淳 板橋
Atsushi Itabashi
淳 板橋
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Abstract

【課題】本開示は、分解が容易であり、炉内のガスが外部にリークすることを防止するとともに保護管が破損しても炉内に外気が侵入することを防止できる温度計を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係る温度計1は、熱電対10と、絶縁管20と、保護管30と、を備える温度計において、保護管30の開口側の端部が、継手部40で保持されており、継手部は、保護管が挿し込まれる第1開口部411と、素線が導出される第2開口部412とを有する継手本体410と、第1開口部の外周面に螺合される第1ナット420と、第2開口部の外周面に螺合される第2ナット430と、保護管の外周面と第1開口部の内周面との間を気密シールするフェルール440と、継手本体の第2開口部を閉塞するベース451を有し、ベースに設けられた貫通孔に、筒体452を挿通して封着材によって筒体を固定保持するハーメチックシール部450と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、温度計に関する。
高温炉の内部温度を測定可能な温度計として、保護管と、保護管内に収納される絶縁管と、絶縁管に収納される熱電対とを備える温度計が知られている(例えば、特許文献1〜3を参照。)。
特開2008−039661号公報 特開平10−009968号公報 実開平02−115137号公報
温度計では、炉内の気密性を保持することが求められる。ここで、炉内の気密性が保持されているとは、炉内のガスが外部にリークしないこと、及び保護管が破損したとき、炉内に外気が侵入しないことを含む。また、温度計は、保護管、絶縁管又は素線など各部品を容易に交換できることが求められる。特に、素線にはレアメタルが使用される場合があるため、保護管が破損したとき、保護管だけを交換して、素線はそのまま再使用することが望まれる。
特許文献1には、保護管の基端面開口を栓体で塞ぐとともに絶縁管の基端面開口をシール材で気密に閉塞することで、高温ガスが炉内から炉外へ漏出することを防止できることが開示されている。しかし、特許文献1では、シール材として液状シリコンの凝固物を用いており、耐熱性が不足して、炉内の気密性が保持できない場合がある。
特許文献2には、保護管を第1固定管と第2固定管とフェルールとから構成される固定部で固定した熱電対が開示されている。しかし、特許文献2では、フェルールはジュラルミン合金製であり、保護管は石英製であるから、気密シールされる程度まで強く締め付けるとフェルールが保護管に食い込んで、保護管が変形又は破損するおそれがある。したがって、特許文献2の熱電対において、フェルールによって気密シールすることができるか不明である。また、特許文献2の熱電対は、拡散炉用であり、炉内の気密性を保持することについて検討されていない。
特許文献3には、ハーメチックシールを用いることで、熱電対の交換を容易に行うとともに、プローブ保持本体内部の真空を保持できる熱電対が開示されている。しかし、特許文献3の熱電対では、プローブ保持本体が、炉殻に対して気密シールされるように密着固定されなければ、炉内の気密性が保持できないと考えられる。したがって、特許文献3の第1図に示されるように炉殻にプローブ保持本体を固定するネジ穴を設けるなど、炉に対する熱電対の取付け構造が制限される。
本開示は、分解が容易であり、炉内のガスが外部にリークすることを防止するとともに保護管が破損しても炉内に外気が侵入することを防止できる温度計を提供することを目的とする。
本発明に係る温度計は、一対の素線同士を接合した測温接点を有する熱電対と、前記一対の素線に装着される絶縁管と、一端が閉塞するとともに他端が開口した有底筒状であり、少なくとも前記熱電対の前記測温接点、及び前記絶縁管の全体又は一部を収容する保護管と、を備える温度計において、前記保護管の前記開口側の端部が、継手部で保持されており、該継手部は、管形状を有し、該管の一端側に設けられ、前記保護管が挿し込まれる第1開口部と、前記管の他端側に設けられ、前記素線又は該素線に電気的に接続された端子若しくは導線が導出される第2開口部とを有する継手本体と、前記第1開口部の外周面に螺合される第1ナットと、前記第2開口部の外周面に螺合される第2ナットと、前記第1開口部に対する前記第1ナットの締め付けによって前記保護管の外周面と前記第1開口部の内周面との間を気密シールするフェルールと、前記第2開口部に対する前記第2ナットの締め付けによって前記継手本体の前記第2開口部を閉塞するベースを有し、該ベースに設けられた貫通孔に、前記素線若しくは前記導線を通す筒体又は前記端子を挿通して封着材によって前記筒体又は前記端子を固定保持するハーメチックシール部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る温度計では、前記筒体の前記測温接点側とは反対側の端部が金属ロウ付けで気密シールされている形態を包含する。
本発明に係る温度計は、有機系接着剤フリーであることが好ましい。有機系接着剤は熱による劣化が激しいため、炉内の気密性を保持できない場合があるところ、有機系接着剤を用いずに気密シールすることで、炉内の気密性を保持することができる。
本発明に係る温度計では、前記一対の素線の各素線に装着される前記絶縁管の本数が、1本又は2本以上であり、前記絶縁管のうち最も前記ハーメチックシール部の近くに配置される絶縁管は、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管であり、該単穴管の一端は、前記ハーメチックシール部に当接されることが好ましい。素線同士の短絡を防止しながら、絶縁管の軸方向でのがたつきを防止することができる。
本発明に係る温度計では、前記絶縁管は、一つの管に二つの貫通孔が設けられた二穴管と、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管とを有し、前記一対の素線の各素線は、前記測温接点側から順に、前記二穴管の前記二つの貫通孔、二本の前記単穴管の前記貫通孔にそれぞれ挿通され、前記単穴管は、一端が前記ハーメチックシール部に当接されるとともに、他端が前記二穴管に当接されることが好ましい。素線同士の短絡を防止しながら、絶縁管の軸方向でのがたつき防止に加え、径方向でのがたつきも防止することができる。
本発明に係る温度計では、前記保護管の前記フェルールが嵌合される部分のビッカース硬さをHa、前記フェルールのビッカース硬さをHbとしたとき、(数1)Ha>Hbを満たすことが好ましい。第1ナットの締め付けによる保護管の割れを防止することができる。
本発明に係る温度計では、前記継手本体は金属製であり、前記フェルールは樹脂製であることが好ましい。このような材質の組合せによって、保護管の外周面と第1開口部の内周面との間をより確実に気密シールすることができる。また、保護管の交換を繰り返したとき、同一のフェルールを繰り返し使用しても炉内の気密性を保持することができる。
本発明に係る温度計は、真空炉用である形態を包含する。
本開示によれば、分解が容易であり、炉内のガスが外部にリークすることを防止するとともに保護管が破損しても炉内に外気が侵入することを防止できる温度計を提供することができる。
本実施形態に係る温度計一例を示す断面図である。 継手部の拡大図である。
次に本発明について実施形態を示して詳細に説明するが本発明はこれらの記載に限定して解釈されない。本発明の効果を奏する限り、実施形態は種々の変形をしてもよい。
本実施形態に係る温度計1は、図1に示すように、一対の素線11同士を接合した測温接点12を有する熱電対10と、一対の素線11に装着される絶縁管20と、一端が閉塞するとともに他端が開口した有底筒状であり、少なくとも熱電対10の測温接点12、及び絶縁管20の全体又は一部を収容する保護管30と、を備える温度計において、保護管30の開口側の端部が、継手部40で保持されており、継手部40は、管形状を有し、管の一端側に設けられ、保護管30が挿し込まれる第1開口部411と、管の他端側に設けられ、素線11又は素線11に電気的に接続された端子(不図示)若しくは導線(不図示)が導出される第2開口部412とを有する継手本体410と、第1開口部411の外周面に螺合される第1ナット420と、第2開口部412の外周面に螺合される第2ナット430と、第1開口部411に対する第1ナット420の締め付けによって保護管30の外周面と第1開口部411の内周面との間を気密シールするフェルール440と、第2開口部412に対する第2ナット430の締め付けによって継手本体410の第2開口部412を閉塞するベース451を有し、ベース451に設けられた貫通孔に、素線11若しくは導線(不図示)を通す筒体452又は端子(不図示)を挿通して封着材によって筒体452又は端子(不図示)を固定保持するハーメチックシール部450と、を備える。
本実施形態に係る温度計1は、熱電対温度計である。温度計1は、保護管30の少なくとも測温接点12が配置された部分を炉内に露出させて炉壁に設置される。
本実施形態に係る温度計1は、真空炉用である形態を包含する。真空炉は、真空状態で被処理物に加熱、焼結又は熱処理などを施す炉であり、例えば、真空焼結炉、真空熱処理炉又は真空溶解炉である。真空状態とは、炉内が大気圧よりも低圧状態にあることをいう。
本実施形態に係る温度計1は、有機系接着剤フリーであることが好ましい。有機系接着剤は熱による劣化が激しいため、炉内の気密性を保持できない場合がある。本実施形態では、継手部40によって有機系接着剤を用いずに気密シールすることで、炉内の気密性を保持することができる。有機系接着剤は、例えば、シリコーン系又はエポキシ系などである。
熱電対10は、ゼーベック効果を利用して温度を測定する温度センサである。一対の素線11は、金属線又は合金線である。一対の素線11の組合せは、特に限定されないが、例えば、成分の異なるPt−RhとPt−Rhとの組合せ(例えば、B熱電対)、Pt−RhとPtとの組合せ(例えば、R熱電対、S熱電対)、Ir−RhとIrとの組合せ、成分の異なるIr−RhとIr−Rhとの組合せ、成分の異なるW−ReとW−Reとの組合せ(例えば、C熱電対)、WとW−Reとの組合せ、Ni−Cr−Siを主とした合金とNi−Siを主とした合金との組合せ(例えば、N熱電対)、Ni−Crを主とした合金とNi−Alを主とした合金との組合せ(例えば、K熱電対)、Ni−Crを主とした合金とCu−Niを主とした合金との組合せ(例えば、E熱電対)、FeとCu−Niを主とした合金との組合せ(例えば、J熱電対)、CuとCu−Niを主とした合金との組合せ(例えば、T熱電対)である。これらの組合せはあくまでも例示であって、本発明では、一対の素線11の組合せは特に限定されない。なお、素線の組み合わせの例示において括弧書きで示したアルファベットは、JIS C 1602:2015「熱電対」の表1に記載された熱電対の種類の記号である。測温接点12は、一対の素線11の一端部同士を接触させた部分である。各素線11の測温接点12側とは反対側の端部には、端子(不図示)又は導線(不図示)が電気的に接続されていてもよい。
絶縁管20は、両端部に開口を有する筒状部材であり、素線11同士の短絡を防止する。絶縁管20は、例えば、一つの管に二つの貫通孔を有する二穴管21、又は、一つの管に一つの貫通孔を有する二本一組の単穴管22である。絶縁管20が二穴管21であるとき、一本の二穴管21の各貫通孔に素線11を1本ずつ通す。絶縁管20が単穴管22であるとき、二本の単穴管22の各貫通孔に素線11を1本ずつ通す。本実施形態に係る温度計1では、絶縁管20として二穴管21及び単穴管22を組合わせて用いるか(図1に図示)、又は絶縁管20として二穴管21又は単穴管22のいずれか一方を用いてもよい(不図示)。絶縁管20は、素線11の長さ方向にわたって連続した1本の絶縁管20が配置されるか、又は分割された2本以上の絶縁管20が配置されてもよい。絶縁管20の材質は、特に限定されないが、例えば、アルミナ、炭化ケイ素又は窒化ホウ素などのセラミックスであることが好ましい。
本実施形態に係る温度計1では、一対の素線11の各素線11に装着される絶縁管20の本数が、1本又は2本以上であり、絶縁管20のうち最もハーメチックシール部450の近くに配置される絶縁管20は、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管22であり、単穴管22の一端は、ハーメチックシール部450に当接されることが好ましい。素線11同士の短絡を防止しながら、絶縁管20の軸方向でのがたつきを防止することができる。各素線11に装着される絶縁管20の本数が1本である形態は、例えば、各素線11のそれぞれに1本の単穴管22が装着される形態である。各素線11に装着される絶縁管20の本数が2本以上である形態は、例えば、各素線11の長さ方向において測温接点12側では二穴管21が装着され、二穴管21とハーメチックシール部450との間では1本又は2本以上の単穴管22が装着される形態、又は各素線11のそれぞれに2本以上の単穴管22が装着される形態である。
本実施形態に係る温度計1では、絶縁管20は、一つの管に二つの貫通孔が設けられた二穴管21と、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管22とを有し、一対の素線11の各素線11は、測温接点12側から順に、二穴管21の二つの貫通孔、二本の単穴管22の貫通孔にそれぞれ挿通され、単穴管22は、一端がハーメチックシール部450に当接されるとともに、他端が二穴管21に当接されることが好ましい。絶縁管20として二穴管21を用いることで、絶縁管20の径方向でのがたつきを防止することができる。また、二穴管21とハーメチックシール部450との間に単穴管22を配置することで、二穴管21の貫通孔とハーメチックシール部450との間で素線11同士の短絡を防止することができるとともに絶縁管20の軸方向でのがたつきを防止することができる。単穴管22の一端は、ハーメチックシール部450の筒体452の一端に当接することが好ましい。
測温接点12とハーメチックシール部450の絶縁管20が当接する部分(図1ではハーメチックシール部450の筒体452の一端)との距離をL1、絶縁管20の長さをL2としたとき、L1とL2とは、絶縁管20が測温接点12とハーメチックシール部450とによって素線11の長さ方向において動きが制限される関係にあることが好ましい。絶縁管20の軸方向でのがたつきをより防止することができる。例えば、L1とL2の差が10mm以下であることが好ましく、L1とL2の差が5mm以下であることがより好ましく、L1とL2の差が2mm以下であることが更に好ましい。
保護管30は、一端が開口し他端が閉塞した有底筒状部材である。保護管30の開口は、少なくとも熱電対10の測温接点12、及び絶縁管20の全体又は一部を収容後、開放されていることが好ましい。保護管30の材質は、アルミナ、炭化ケイ素又は窒化ホウ素などのセラミックスであることが好ましい。
継手部40は、保護管30を固定し、炉内のガスがリークすることを防止するとともに保護管30が破損したとき炉内に外気が侵入することを防止する部分である。図2を参照して継手部40を説明する。
継手本体410は、両端部の外周面に雄ねじが切られた管状部材である。継手本体410の一端には、第1開口部411が設けられる。第1開口部411には保護管30の開口側の端部が挿し込まれる。継手本体410は、第1開口部411の内周面に、管の内側から外側に向かうにしたがって内径を大きくした内周テーパー面413を有することが好ましい。継手本体410の他端には、第2開口部412が設けられる。第2開口部412は、ハーメチックシール部450を介して、素線11、端子(不図示)又は導線(不図示)を導出する。継手本体410は、第2開口部412の内周面に、第2開口部412の端部の内径を該端部の内側に隣接する部分の内径よりも大きくした段差部414を有することが好ましい。継手本体410の材質は、ステンレス鋼などの金属であることが好ましい。
第1ナット420は、環状部材である。第1ナット420の内周面には雌ねじが切られており、第1開口部411の外周面に設けられた雄ねじに螺合される。第1ナット420の材質は、ステンレス鋼などの金属であることが好ましい。
第2ナット430は、環状部材である。第2ナット430の内周面には雌ねじが切られており、第2開口部412の外周面に設けられた雄ねじに螺合される。第2ナット430の材質は、ステンレス鋼などの金属であることが好ましい。
フェルール440は、環状部材であり、保護管30が挿通される。フェルール440は、フロントフェルール441とバックフェルール442とからなるダブルフェルールであることが好ましい。フロントフェルール441は、先端に向かうにしたがって外径が小さくなる外周テーパー面441aを有する。フロントフェルール441は、外周テーパー面441aが継手本体410の内周テーパー面413と保護管30との間に入り込む位置に配置される。バックフェルール442は、フロントフェルール441よりも測温接点12側で、かつ、フロントフェルール441に隣接する位置に配置される。第1ナット420を締めると、第1ナット420がバックフェルール442を介してフロントフェルール441を押すことによって、フロントフェルール441の先端部が保護管30の外周面に密着して、又は食い込んで気密シールされる。これによって、継手本体410が第1開口部411側においてリークを防止することができる。図1及び図2では、一例としてフェルール440がフロントフェルール441とバックフェルール442とからなるダブルフェルールである形態を示したが、本発明はこれに限定されず、フェルール440が一つのフェルールからなるシングルフェルールであってもよい。フェルール440の材質は、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene、PTFE)などの合成樹脂であることが好ましい。
本実施形態に係る温度計1では、保護管30のフェルール440が嵌合される部分のビッカース硬さをHa、フェルール440のビッカース硬さをHbとしたとき、(数1)Ha>Hbを満たすことが好ましい。第1ナット420の締め付けによる保護管30の割れを防止することができる。
保護管30のビッカース硬さHaは、JIS Z 2244:2009「ビッカース硬さ試験−試験方法」に準じて測定した値である。
フェルール440のビッカース硬さHbは、JIS Z 2246:2000「ショア硬さ試験−試験方法」に準じて測定したショア硬さの値を、硬さ換算表(SAE J417)を用いてビッカース硬さに換算した値であるか、又はJIS Z 2244:2009に準じて測定したビッカース硬さの値であってもよい。フェルールが樹脂製であるとき、Hbは、ショア硬さの値を硬さ換算表によってビッカース硬さに換算した値であることが好ましい。
本実施形態に係る温度計1では、継手本体410は金属製であり、フェルール440は樹脂製であることが好ましい。このような材質の組合せによって、フェルール440が変形して保護管30を傷つけることなく保護管30の外周面に密着するので、保護管30の外周面と第1開口部411の内周面との間をより確実に気密シールすることができる。また、保護管30の交換を繰り返したとき、同一のフェルール440を繰り返し使用しても炉内の気密性を保持することができる。
ハーメチックシール部450は、貫通孔を有するベース451と、貫通孔を挿通する筒体452と、筒体452を貫通孔に固定する封着材(不図示)と、を有することが好ましい。ベース451は、コバールなどの金属製の栓体であり、継手本体410の第2開口部412を閉塞可能な形状を有する。筒体452は、コバールなどの金属製であり、素線11又は素線11に電気的に接続する導線(不図示)を挿通させる貫通孔を有する。封着材は、例えば、ガラスなどの絶縁性の物質であり、ベース451の貫通孔と筒体452との間を埋めるように配置される。
本実施形態に係る温度計1では、筒体452の測温接点12側とは反対側の端部452aが金属ロウ付けで気密シールされている形態を包含する。金属ロウによって、筒体452と筒体452を挿通する素線11又は導線(不図示)との間が気密シールされる。ハーメチックシール部450が筒体452を有するとき、筒体452の端部452aが金属ロウ付けされることによって、継手本体410が第2開口部412側においてリークを防止することができる。金属ロウは、例えば、ハンダなどの低温ロウであることが好ましい。筒体452の測温接点12側の端部452bも同様に金属ロウ付けで気密シールされていてもよい。
素線11がW−Re合金線であるとき、素線11の表面を銀ロウなどの高温ロウでコーティングし、このコーティングした素線と筒体452とをハンダなどの低温ロウで気密シールすることが好ましい。W−Re合金線の表面には酸化膜が形成されていて低温ロウでの気密シールが難しいところ、より確実に気密シールすることができる。
ハーメチックシール部450は、ベース451が第2開口部412を閉塞するように配置され、第2ナット430の締め付けによって固定される。ベース451は、継手本体410の段差部414に直接的又は間接的に当接することが好ましい。間接的に当接するとは、例えば、ベース451と段差部414との間にOリングなどのシール材453を介在させることをいう。
ハーメチックシール部450は、筒体452に代えて、素線11に電気的に接続する端子(不図示)を有していてもよい。端子は密実の棒状である。このため、ハーメチックシール部450が端子を有するとき、端子が封着材によってベース451の貫通孔に固定されることによって、継手本体410が第2開口部412側においてリークを防止することができる。
筒体452の継手本体410の外側に突出した部分、及び筒体452から導出された素線11若しくは導線(不図示)の表面は、シリコーン又はPTFEなどの絶縁材454で被覆されていてもよい。
本実施形態に係る温度計1では、継手本体410、第1ナット420、第2ナット430及びフェルール440は、それぞれ真空用継手の構成部品である形態を包含する。真空用継手の構成部品は、通常、真空容器と真空配管との接続又は真空配管と真空配管との接続に使用されるのであって、本実施形態のように、保護管30の固定に使用されるものではない。また、ハーメチックシール部450は、通常、ハーメチックコネクタとして使用されている部品であってもよい。ハーメチックコネクタは、通常、気密状態を保持する容器の隔壁に取り付けられるのであって、本実施形態のように、継手本体410の開口部412に取り付けられるものではない。さらに、ハーメチックコネクタが、フェルール440による気密シールと協働して、炉内のガスが外部にリークすることを防止するとともに保護管30が破損したとき炉内に外気が侵入することを防止することに使用されることはこれまで知られていない。このように、本実施形態は、各部品の作用効果とは異なる作用効果、すなわち、継手部40に用いられる各部品として周知の部品を通常の用途とは異なる用途で使用することで、分解が容易であり、炉内のガスが外部にリークすることを防止するとともに保護管が破損しても炉内に外気が侵入することを防止できる温度計を提供することができるという作用効果を奏する。
本実施形態に係る温度計1では、継手部40によるガスのリーク量が、1×10−9Pa・m/s以下であることが好ましく、1×10−10Pa・m/s以下であることがより好ましい。ガスのリーク量は、リークテストによって測定される。リークテストは、例えば、ヘリウムリークディテクター(型式:model301、ULVAC社製)を使用する。
本実施形態に係る温度計1の組み立て手順の一例について説明するが、本発明はこの手順に限定されない。保護管30の開口側の端部を、継手本体410の第1開口部411に挿し込み、保護管30の開口側から順に、フェルール440(フロントフェルール441、バックフェルール442)及び、第1ナット420を取り付け、第1ナット420を第1開口部411の外周面に螺合して、フェルール440によって保護管30の外周面と第1開口部411の内周面との間を気密シールする。一方、熱電対10の素線11を絶縁管20に通し、絶縁管20に挿通した測温接点12とは反対側の素線11をハーメチックシール部450の筒体452に挿通する。筒体452の測温接点12側とは反対側の端部452aを金属ロウで気密シールする。第2開口部412から継手本体410に素線11が通された絶縁管20とハーメチックシール450とを挿入し、保護管30内に素線11及び絶縁管20の一部を配置する。第2ナット430を第2開口部412の外周面に螺合して、ハーメチックシール部450で第2開口部412を閉塞する。このように、本実施形態では、第1ナット420及び第2ナット430の締緩作業だけで、熱電対10と保護管30とを容易に組み立て・分解することができる。このため、保護管30が破損したとき、保護管30だけを交換し、熱電対10はそのまま使用することができる。
1 温度計
10 熱電対
11 素線
12 測温接点
20 絶縁管
21 二穴管
22 単穴管
30 保護管
40 継手部
410 継手本体
411 第1開口部
412 第2開口部
413 内周テーパー面
414 段差部
420 第1ナット
430 第2ナット
440 フェルール
441 フロントフェルール
441a 外周テーパー面
442 バックフェルール
450 ハーメチックシール部
451 ベース
452 筒体
452a,452b 筒体の端部
453 シール材
454 絶縁材

Claims (8)

  1. 一対の素線同士を接合した測温接点を有する熱電対と、
    前記一対の素線に装着される絶縁管と、
    一端が閉塞するとともに他端が開口した有底筒状であり、少なくとも前記熱電対の前記測温接点、及び前記絶縁管の全体又は一部を収容する保護管と、を備える温度計において、
    前記保護管の前記開口側の端部が、継手部で保持されており、
    該継手部は、
    管形状を有し、該管の一端側に設けられ、前記保護管が挿し込まれる第1開口部と、前記管の他端側に設けられ、前記素線又は該素線に電気的に接続された端子若しくは導線が導出される第2開口部とを有する継手本体と、
    前記第1開口部の外周面に螺合される第1ナットと、
    前記第2開口部の外周面に螺合される第2ナットと、
    前記第1開口部に対する前記第1ナットの締め付けによって前記保護管の外周面と前記第1開口部の内周面との間を気密シールするフェルールと、
    前記第2開口部に対する前記第2ナットの締め付けによって前記継手本体の前記第2開口部を閉塞するベースを有し、該ベースに設けられた貫通孔に、前記素線若しくは前記導線を通す筒体又は前記端子を挿通して封着材によって前記筒体又は前記端子を固定保持するハーメチックシール部と、
    を備えることを特徴とする温度計。
  2. 前記筒体の前記測温接点側とは反対側の端部が金属ロウ付けで気密シールされていることを特徴とする請求項1に記載の温度計。
  3. 有機系接着剤フリーであることを特徴とする請求項1又は2に記載の温度計。
  4. 前記一対の素線の各素線に装着される前記絶縁管の本数が、1本又は2本以上であり、
    前記絶縁管のうち最も前記ハーメチックシール部の近くに配置される絶縁管は、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管であり、
    該単穴管の一端は、前記ハーメチックシール部に当接されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の温度計。
  5. 前記絶縁管は、一つの管に二つの貫通孔が設けられた二穴管と、一つの管に一つの貫通孔が設けられた単穴管とを有し、
    前記一対の素線の各素線は、前記測温接点側から順に、前記二穴管の前記二つの貫通孔、二本の前記単穴管の前記貫通孔にそれぞれ挿通され、
    前記単穴管は、一端が前記ハーメチックシール部に当接されるとともに、他端が前記二穴管に当接されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の温度計。
  6. 前記保護管の前記フェルールが嵌合される部分のビッカース硬さをHa、前記フェルールのビッカース硬さをHbとしたとき、(数1)Ha>Hbを満たすことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の温度計。
  7. 前記継手本体は金属製であり、
    前記フェルールは樹脂製であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の温度計。
  8. 真空炉用であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の温度計。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109764970A (zh) * 2019-01-24 2019-05-17 华东理工大学 一种用于生物反应器的组合型温度计和生物反应器

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