JP2018080747A - 円すいころ軸受の保持器 - Google Patents

円すいころ軸受の保持器 Download PDF

Info

Publication number
JP2018080747A
JP2018080747A JP2016223012A JP2016223012A JP2018080747A JP 2018080747 A JP2018080747 A JP 2018080747A JP 2016223012 A JP2016223012 A JP 2016223012A JP 2016223012 A JP2016223012 A JP 2016223012A JP 2018080747 A JP2018080747 A JP 2018080747A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shaped portion
segments
wires
diameter side
diameter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016223012A
Other languages
English (en)
Inventor
井上 靖之
Yasuyuki Inoue
靖之 井上
径生 堀
Michio Hori
径生 堀
克典 曽根
Katsunori Sone
克典 曽根
誠 静内
Makoto SHIZUUCHI
誠 静内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2016223012A priority Critical patent/JP2018080747A/ja
Priority to PCT/JP2017/039846 priority patent/WO2018092612A1/ja
Publication of JP2018080747A publication Critical patent/JP2018080747A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/36Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/54Cages for rollers or needles made from wire, strips, or sheet metal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】 ワイヤーに所定の張力を与えて複数のセグメントを容易に組み立て可能な円すいころ軸受に用いられる保持器を提供する。【解決手段】 転動体15を保持するためのポケットを有するセグメント20a、20bを複数環状に配置して構成される円すいころ軸受の保持器17において、セグメント20a、20bは、小径側弧状部231と、大径側弧状部232と、小径側弧状部231と大径側弧状部232とを接続する柱部24とを有し、小径側弧状部231の小径側側面と大径側弧状部232の大径側側面とにそれぞれワイヤー案内溝27、28を設け、ワイヤー案内溝27、28に沿って環状に配置されるワイヤー25、26を有し、環状に配置したセグメント20a、20bのワイヤー案内溝27、28に沿って環状に配置されたワイヤー25、26の端部相互をターンバックル40により結束して隣り合うセグメント20a、20bの端面同士が突き合わされて固定される。【選択図】 図3

Description

この発明は、一般産業機械に用いられる転がり軸受、特に、風力発電機などの大型機械に使用される円すいころ軸受の保持器に関する。
円すいころ軸受は、内輪と、その外周に同芯状に配置された外輪と、これら内輪及び外輪との間に配設される円すいころと、円すいころを周方向に一定間隔で保持する保持器で構成される。
この円すいころ軸受の組み立て時には、保持器に保持された状態の円すいころを内輪と組み合わせて内輪アッセンブリを構成し、この内輪アッセンブリを外輪に組み込んでいる。
ところで、風力発電機に使用される円すいころ軸受は、発電機が大型化していることに対応して、大型化の傾向がある。
大型の円すいころ軸受は、使用される円すいころも大型で使用本数も多いため、保持器の自重や保持した円すいころの重量により保持器が変形する場合がある。保持器が変形すると回転性能の低下を招くため、当該変形に配慮した組み立て工程が求められることから、組み立て工程の煩雑性の原因となる。
保持器を大型にする場合には、その板厚を大きくすることで強度を確保することができるが、一般に、大型の部品は製造設備上の問題によりプレス加工が難しく、加工上の制約からプレス加工に使用可能な板厚には限界がある。一方、保持器を削り出しにより製造すると、プレス品と比較して大幅なコストアップとなり、材料の無駄が多くなる。
これらの問題を解決するために、環状の保持器を複数のセグメントに分割し、これらのセグメントを組み合わせた構成の分割型の保持器が知られている(特許文献1)。
この特許文献1には、大径側及び小径側の側面にそれぞれ軸方向に突出して構成された連結部材を有するセグメントを用い、連結部材にワイヤーを巻きかけることで隣接するセグメント同士を連結した分割型の保持器が開示されている。これらの連結部材は、小径側の側面に設けられているものには周方向に伸びる貫通孔が、大径側の側面に設けられているものは外周面側に溝がそれぞれ形成されており、当該連結部材の貫通孔及び溝にワイヤーを通し、当該ワイヤーの両端を所定の張力に調節して固定することで隣接するセグメント同士を連結する。
国際公開第WO2013/092217号
しかし、特許文献1の保持器においては、クリップを用いてワイヤーを固定している。このため、ワイヤーの両端を所定の張力を与えてクリップで固定する際に、ワイヤーに与える張力が十分得られない場合がある。
ワイヤーに所定の張力が与えられない場合には、セグメント間に遊びが生じ、ワイヤーと保持器の摺動による摩耗が発生するなどの問題があった。
そこで、この発明は、ワイヤーに所定の張力を与えて複数のセグメントを容易に組み立て可能な円すいころ軸受に用いられる保持器を提供しようとするものである。
上記の課題を解決するため、転動体を保持するためのポケットを有するセグメントを複数環状に配置して構成される円すいころ軸受の保持器において、前記セグメントは、小径側弧状部と、大径側弧状部と、前記小径側弧状部と大径側弧状部とを接続する柱部とを有し、前記側の小径弧状部の小径側側面と大径側弧状部の大径側側面にそれぞれワイヤー案内溝が設けられ、このワイヤー案内溝に沿って環状に配置されるワイヤーを有し、環状に配置した前記セグメントの前記ワイヤー溝に配置された前記ワイヤーの端部相互をターンバックルにより結束して隣り合う前記セグメントの端面同士が突き合わされて固定されていることを特徴とする。
また、少なくとも1つのセグメントは、前記小径側弧状部の小径側の側面と大径側弧状部の大径側側面のそれぞれにターンバックルを収容する収容用切り欠き部が設けられ、前記ワイヤーの端部相互を前記収容用切り欠き部で前記ターンバックルを用いて結束する。
また、小径側弧状部の小径側側面と大径側弧状部の大径側側面の環状方向のそれぞれの両端部に、前記ワイヤー溝に配置されたワイヤーの脱落を防止する爪部を設けることが好ましい。
また、前記ワイヤーが複数に分割され、分割された各ワイヤーの端部相互をそれぞれターンバックルにより結束するように構成することができ、複数の前記ターンバックルは、円周状に等分に配置することが好ましい。
この発明は、小径側弧状部と大径側弧状部のそれぞれの側面に設けられたワイヤー案内溝に環状に配置したワイヤーの端部相互をターンバックルにより結束することで、ワイヤーに所定の張力を与えた状態で隣り合う前記セグメントの端面同士を突き合わせて固定することができ、セグメント間に遊びが生じることが抑制できる。その結果、ワイヤーと保持器の接触部の摺動による摩耗を防止することができる。
この発明の実施形態の保持器を用いた円すいころ軸受の断面図である。 図1の円すいころ軸受の外輪を外した状態の斜視図である。 図2のIIIで囲んだ部分の拡大斜視図である。 図1の円すいころ軸受の外輪を外した状態の斜視図である。 図4のA−A線における断面図である。 図4のB−B線における断面図である。 この発明の実施形態の保持器に使用されるセグメントの構成を示す斜視図である。 図7におけるC−C線における断面図である。 この発明の実施形態の保持器に使用される収容用切り欠き部を設けたセグメントの構成を示す斜視図である。 図9のD−D線における断面図である。 図9のE−E線における断面図である。 この発明の第2の実施形態の円すいころ軸受の外輪を外した状態の斜視図である。 図12のXで囲んだ部分の拡大斜視図である。 図12の保持器に使用されるセグメントの構成を示す斜視図である。 図12の保持器に収容用切り欠き部を設けたセグメントの構成を示す斜視図である。 この発明の保持器を用いた円すいころ軸受の組み立て工程を説明する模式図であり、円すいころを嵌め込んだ保持器に内輪を取り付ける状態を示している。 この発明の保持器を用いた円すいころ軸受の組み立て工程を説明する模式図であり、円すいころを嵌め込んだ保持器に内輪を取り付けた状態を示している。 この発明の保持器を用いた円すいころ軸受の組み立て工程を説明する模式図であり、内輪アッセンブリに外輪を取り付ける状態を示している。 この発明の保持器を用いて組み立てた円すいころ軸受を示す模式図である。 この発明の実施形態の保持器を用いた円すいころ軸受の断面図であり、保持器外径と外輪の軌道面間の隙間の関係を示している。
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、風力発電の主軸等の支持に用いられる大型円すいころ軸受の断面図であり、図2は、外輪を外した状態のころ軸受の斜視図である。
この円すいころ軸受1は、内輪11、外輪12、これらの軌道面13、14の間に介在された多数の円すいころ15及び各円すいころ15を一定間隔に保持するポケット16を備えた分割型の保持器17を有する。
風力発電の主軸等の支持に用いられる大型円すいころ軸受の場合、円すいころ15の平均径は40mm以上、軸受外径は1m以上である。
内輪11の軌道面13の小径側には、小つば部18、大径側には大つば部19がそれぞれ形成され、これらの両方のつば部18、19によって円すいころ15の転動を案内する。
保持器17は、図2及び図3に示すように、円周方向に複数に分割されたセグメント20aとワイヤーが固定される箇所に用いられるセグメント20bとが環状に配列されることにより構成される。分割型の保持器を構成するセグメント20a、20bは、円すい台形のかご形保持器をその中心線を含む分割面で等分割した形状である。各セグメント20a、20bを環状に配置することによって、軸方向の一端に小径側端面21、他端に大径側端面22を有する円すい台形のかご形の分割型の保持器が構成される。
図7及び図8は、円すいころ軸受に使用されるセグメント20aの構成を示す斜視図、図9から図11は、円すいころ軸受に使用されるセグメント20bの構成を示す斜視図である。図8は、図7におけるC−C線における断面図、図10は図9のD−D線における断面図、図11は図9のE−E線における断面図である。尚、セグメント20bは、セグメント20aと比べると、後述するターンバックル40が収容される収容用切り欠き部31が弧状部23の側面を切り欠いて設けられている以外は同じ構成である。
図7〜図11に示すように、セグメント20a、20bは、金属あるいは樹脂で構成されており、リングを周方向に分断した小径側弧状部231と大径側弧状部232が軸方向に並んで平行に配置され、柱部24が小径側弧状部231と大径側弧状部232を接続したような形状である。柱部24は、本実施形態では、1つのセグメントに5つが設けられ、内部に円すいころを収納する4つのポケット16を有し、両端の柱部24は2つのセグメント20a同士又はセグメント20aとセグメント20bが突き合わされて当該柱部24の間に円すいころを収納するポケット16が形成される。
図2〜図6に示すように、保持器17のポケット16に、円すいころ15を外径側から内径側に向かって圧入すると、円すいころ15が軸を中心として回転自在にポケット16内に嵌り込む。
複数のセグメント20a、20bは、セグメント20a同士又はセグメント20aとセグメント20bが小径側弧状部231と大径側弧状部232の端面部23a同士が突き合わされた状態で環状に配置され、ワイヤー25、26の端部相互がターンバックル40を用いて結束されて、複数のセグメント20a、20bが固定される。セグメント20a、20bの小径側弧状部231の小径側側面と大径側弧状部232の大径側側面には、図7〜図11に示すように、ワイヤー25、26を巻き回すためのワイヤー案内溝27、28が設けられている。
ワイヤー案内溝27、28は、セグメント20a、20bの小径側弧状部231と大径側弧状部232のそれぞれの外周面の周縁23bに軸方向にそれぞれ突出する側面部29、30に設けられている。ワイヤー案内溝27、28は、ワイヤー25、26を案内可能な程度の溝幅に構成されている。また、セグメント20a、20bの環状方向の両端には、ワイヤー案内溝27、28に巻回されるワイヤー25、26が外れるのを防止するために、ワイヤー案内溝27、28と対向して爪部33が設けられている。側面部29、30と爪部33との間には切り欠き34が設けられ、ワイヤー25、26の装着作業を容易にしている。この実施形態においては、ワイヤー案内溝27、28と対向する爪部33の凹部33aとでワイヤー25、26を保持するので、ワイヤー25、26が外れる虞がない。
ワイヤー案内溝27、28が設けられている側面部29、30は、セグメント20aの外周面23cに対して内輪側に低くなるようにセグメントの弧状部23の両端近傍を除いた略全長にわたって設けられている。また、セグメント20bの外周面23cに対して内輪側に低くなるように設けられた側面部29、30は、収容用切り欠き部31を挟んだ両側に設けられ、この側面部29、30にワイヤー案内溝27、28が設けられている。即ち、セグメント20bにおいては、弧状部23の側面となる側面部29、30を切り欠き、ターンバックル40が収容される収容用切り欠き部31が設けられている。
この発明では、図2〜図6に示すように、ワイヤー25、26の結束をターンバックル40により行っている。上記したように、ワイヤー案内溝27、28は、ワイヤー25、26を案内可能な程度の溝幅に構成している。ターンバックル40の径はワイヤー25、26に対して大きいので、ワイヤー案内溝27、28には沿わない。
そこで、この実施形態では、少なくともセグメントの1つはターンバックル40を収容できるように、収容用切り欠き部31を小径側弧状部231と大径側弧状部232のそれぞれの側面となる側面部29、30に設けている。
図9から図11に示すように、セグメント20bの小径側弧状部231と大径側弧状部232のそれぞれの側面に、ワイヤー25、26を固定するためのターンバックル40を収容する収容用切り欠き部31が設けられている。この収容用切り欠き部31は側面部29、30を切り欠いて設けられ、その両側に位置する側面部29、30にはワイヤー案内溝27、28が設けられている。図3及び図5に示すように、ワイヤー案内溝27、28に掛け渡されたワイヤー25、26が切り欠き部31にてターンバックル40を用いて結束される。
図3に示すように、この実施形態においては、ワイヤー25、26の両端に雄ねじ40bがそれぞれ固定部材40cにより取り付けられている。胴部40aの両端に一方が右ねじ、他方が左ねじになっている雌ねじを設け、ワイヤー25、26の雄ねじ40bと雌ねじを有する胴部40aとでターンバックル40を構成している。収容用切り込み部31は、ワイヤー25、26の両端に取り付けられた雄ねじ40bを胴部40aの雌ねじにねじ込み、胴部40aを回転させてワイヤー25、26の張力を調整して固定した際に、ターンバックル40が小径側弧状部231と大径側弧状部232双方の外周面の周縁23bから突出しない深さに切り込まれている。
図6に示すように、ワイヤー25、26は、それぞれ小径側弧状部231と大径側弧状部232双方の側面部29、30の表面に設けられたワイヤー案内溝27、28に沿って、保持器17の全周に環状に配置される。ワイヤー25の両端部には雄ねじ40bが固定されており、この雄ねじ40bをセグメント20bの収容用切り欠き部31に配置し、この雄ねじ40bを胴部40aの雌ねじにそれぞれねじ込む。そして、胴部40aを回転させることにより、雄ねじ40bと胴部40aで構成されたターンバックル40により、ワイヤー25、26に所定の張力を与えてワイヤー25、26を結束し、セグメント20a、20bを固定する。
ワイヤー25、26は、固定部材40c、雄ねじ40bと胴部40aからなるターンバックル40を含めて内径側及び外形側の案内溝27、28の全周を巻き回せる程度の長さに構成されている。そして、ターンバックル40の調整により、ワイヤー25、26の張力を調整することができる。また、ターンバックル40を緩めると、組み上げ時にセグメント20a、20bの脱落を防止できる程度で、各セグメント20a、20bに多少の遊びを与えることができる。
このように分割型の保持器17のセグメント20a、20bをワイヤー25、26でターンバックル40を用いて所定の張力を付与させて結束させることにより、円すいころ軸受組み立て時におけるセグメント20a、20b及び円すいころ15の脱落を防止することができる。また、ワイヤー25、26は、セグメント20a、20bの外周面から内輪側に対して低くなるように設けられた側面部29、30に配置されることになるため、外輪12などの他の部材と接触することがない。また、同様に、ターンバックル40は収容用切り欠き部31内に収容されるので、外輪12などの他の部材と接触することがない。
ターンバックル40でワイヤー25、26を所定の張力を付与して固定することで、セグメント20a同士又はセグメント20aとセグメント20bの円周方向の端面を突き合わせて、セグメントの遊びを抑制することができる。セグメントの遊びをなくすことで、ワイヤー25、26と保持器17の接触部の摺動による摩耗を抑制することができる。
図12〜図15はこの発明の第2の実施形態を示し、図12はこの発明の第2の実施形態の円すいころ軸受の外輪を外した状態の斜視図、図13は図12のXで囲んだ部分の拡大斜視図、図14は図12の円すいころ軸受に使用されるセグメントの構成を示す斜視図、図15は円すいころ軸受に使用される収容用切り欠き部を設けたセグメントの構成を示す斜視図である。
この第2の実施形態は、第1の実施形態と同様に、円周方向に複数に分割されたセグメント20aとワイヤー25、26が固定される箇所に用いられるセグメント20bが環状に配列されることにより構成される。分割型の保持器を構成するセグメント20a、20bは、円すい台形のかご形保持器をその中心線を含む分割面で等分割した形状である。各セグメント20a、20bを環状に組み合わせることによって、軸方向の一端に小径側端面21、他端に大径側端面22を有する円すい台形のかご形の分割型の保持器が構成される。
この第2の実施形態は、セグメント20a、20bの両端に爪部を設けていない以外は、第1の実施形態と同様であり、同一部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるために説明は割愛する。
図14及び図15に示すように、この第2の実施形態においては、セグメント20a、20bの両端に爪部が設けられていない。このため、図12及び図13に示すように、ワイヤー案内溝27、28は上方に開放された状態でセグメント20a、20bが組み合わされる。この結果、ワイヤー25、26を巻回する際には、上方からワイヤー案内溝27、28にワイヤー25、26を落とし込むことで、ワイヤー案内溝27、28にワイヤー25、26を巻回させることができる。このため、ワイヤー25、26の巻回作業は、第1の実施形態に比して容易に行える。但し、第2の実施形態においては、ターンバックル40でワイヤー25、26を固定するまで、ワイヤー25、26がルーズの場合には、ワイヤー案内溝27、28からワイヤー25、26が外れる懸念がある。
この実施形態にかかる円すいころ軸受の保持器17は上記した構成であり、これを用いて円すいころ軸受1を組み立てる方法につき、図16から図19を参照して説明する。
複数のセグメント20a、20bを環状に配置し、すべてのセグメント20a、20bの配列が完了した後、小径側弧状部23の側面に設けられているワイヤー案内溝27及び大径側弧状部23の側面に設けられているワイヤー案内溝28にワイヤー25、26を環状に巻き回し、ターンバックル40によりセグメント20a、20bを結束することにより、セグメント20a、20bが大径側及び小径側において位置ずれすることなく固定される。そして、保持器17のポケット16に円すいころ15を嵌め込む。そして、保持器17は小径側を下にして並べ、大径側のワイヤー26をターンバックル40により所定の張力で締め込む。そして、小径側のワイヤー25のターンバックル40を緩めて、軸受使用時のころ内接円周長さφに対して、Δφだけ緩めた状態にする。
φ+Δφ>π×d となるように、ターンバックル40を緩める。
ここで、dは内輪11の小つば18の外径である。
この状態で図16に示すように、保持器17の大径側から内輪11の小つば18側を下にして内輪11を嵌め込む。この時、小径側のターンバックル40は上記のように緩めているので、内輪11の小つば18がころ15を乗り越え、図17に示すように、ころ15を保持した保持器17に内輪11が組み立てられる。そして、組立が終わると小径側のターンバックル40を締めて、ワイヤー25を所定の張力にして、全てのセグメント20a、20bを固定する。
内輪アッセンブリで取扱う際に、ころ15が内輪11の小つば18を乗り越えて落下するころ落ちの問題があるため、小つば18の外径寸法(d)は、大きいほうがころ落ちが発生しにくく、できる限り大きくすることが望ましい。小つば18の外径寸法を可能な限り大きくしても対応できるように、Δφは、可能な限り長くすることが望ましい。Δφは、ターンバックル40の個数nとそれぞれのターンバックル40が持つ調整代をΔaとするとΔφ=n×Δaという関係が成り立つ。
例えば、小つば18の外径(d)が大きい型番では、Δφの値も大きく取る必要があり、ワイヤー25、26を分割し、それぞれ分割したワイヤー25、26の端部相互を固定するターンバックル40の個数nを可能な限り増加させる。また、個数nを増加させる付随効果としてターンバックル40の1ヶ所あたりの調整代が小さくなり、ターンバックル40を小さくできるメリットもある。一方で、個数nを増加させると、調整箇所が増加するため、軸受組立の作業性を考慮するとターンバックル40の個数は、2〜4人で組立作業を実施することを想定し、1〜6か所程度が望ましい。
また、回転中のアンバランスを回避するためにターンバックル40は、ころ本数の公約数として、円周状に等分に配置とすることが望ましい。また、ターンバックル40を緩めて組み立てるので、小径側の方が調整代は大きくなるため、小径側のターンバックル40の数を大径側より増やしても良い。
その後、図18に示すように、外輪12を円すいころ15の周りに嵌合させる。このとき、ワイヤー25、26により、セグメント20a、20bが結束されているため、セグメント20a、20b及び円すいころ15の脱落が防止され、製作時におけるハンドリング性を向上させることができる。
図19に示すように、内輪アッセンブリに外輪12を嵌合させ、円すいころ軸受1が組み立てられる。そして、図示しないハウジングを嵌合させることにより、円すいころ軸受1の組み込みを完了する。
ところで、外径1m以上の大型の円すいころ軸受で、円周状2箇所以上のセグメントで構成される保持器において、大径、小径の弧状部23のそれぞれの側面でワイヤー25、26を用いてセグメント20a、20b同士を連結する場合、図20に示すように、保持器外径(d1)と外輪12の軌道面(D)間の隙間((D−d1)/2)を(0.085/2)×d1以下とするのが好ましい。以下、その理由につき説明する。
運転中に大きな負荷がワイヤー25、26に作用し、保持器17が拡開した場合に、弾性限界を超える大きい伸びが生じる前に、保持器17が外輪12の軌道面14と干渉しワイヤー25、26の伸びを規制すれば、ワイヤー25、26が弾性限界を超えることはなくなる。
ワイヤーが弾性限界になる伸びを検討すると、ワイヤーの伸びが0.85%以下であれば、弾性限界内に収まることが分かった。
フックの法則より、Δl=(W/L)/(Ew・A)により、ワイヤーの伸びが算出できる。
ここで、Δlはワイヤーの弾性伸び(mm)、Wは荷重、Lはワイヤーの長さ(mm)、Ewはワイヤーの引張弾性係数(kN/mm2)、Aはワイヤーの素線合計断面積(mm2)である。
各ワイヤー径の弾性限界を検討した結果を表1に示す。弾性限界は製鋼活性化研究会「ワイヤーロープのすべて」から破断荷重の60%〜70%とした。また、破断荷重は、JIS規格に従った。
破断荷重と弾性限界により、フックの法則から弾性限界のワイヤーの伸びを算出した。尚、引張弾性係数は炭素鋼と108kN/mm2に対してステンレスは炭素鋼の90%の97.1kN/mm2にした。ワイヤを7×19に限定した場合、ワイヤー特性は表1になる。
Figure 2018080747
表1から弾性限界が最小となるのはφ4のワイヤーであり、ワイヤー全長の0.0087(0.87%)で弾性限界となる。
そこで、ワイヤー25、26が運転中に弾性限界を超えないように、上記の0.87%より小さい0.85%以上にワイヤー25、26が延びない設計とし、ワイヤーが0.85%延びた時に保持器17が外輪12の軌道面14と干渉するように、保持器17の外径(d1)と外輪12の軌道面(D)間の隙間((D−d1)/2)を規定する。
ワイヤー25、26が0.85%延びた時に外輪12の軌道面(D)が保持器外径と同じになるように規定することから、(D−d)が0.85×dになればよい。
このことから保持器外径(d)と外輪12の軌道面(D)間の隙間((D−d)/2)は、(0.85/2)×dにすると良い。
上記した実施形態では、ターンバックル40が配置されるセグメント20bと他のセグメント20aを異ならしている。これはターンバックル40が配置されるセグメント20bだけで保持器17を形成すると、連結したワイヤー25、26が収容用切り欠き部31の箇所で直線状に次のセグメントに掛け渡されるようになり、ワイヤー25、26が多角形状になる懸念があり、好ましくないので、ターンバックル40が配置される以外のセグメント20aは円周状の案内溝27、28に形成し、ワイヤー25、26が円周状に巻回されるようにしている。
2種のセグメント20a、20bからなる保持器17を形成する金型としては、収納用切り欠き部を有する金型を用意し、セグメント20bを形成する。そして、収納用切り欠き部を設けない場合には、同じ金型で、収納用切り欠き部の所に埋め型を用いることで、ベースは同じ金型で2種類のセグメントを形成することができる。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1 :軸受
11 :内輪
12 :外輪
13 :軌道面
14 :軌道面
16 :ポケット
17 :保持器
20a :セグメント
20b :セグメント
231 :小径側弧状部
232 :大径側弧状部
23a :端面部
24 :柱部
25、26 :ワイヤー
27、28 :ワイヤー案内溝
29、30 :側面部
31 :収容用切り欠き部
33 :爪部
33a :溝
34 :切り欠き
40 :ターンバックル

Claims (5)

  1. 転動体を保持するためのポケットを有するセグメントを複数環状に配置して構成される円すいころ軸受の保持器において、
    前記セグメントは、小径側弧状部と、大径側弧状部と、前記小径側弧状部と大径側弧状部とを接続する柱部とを有し、前記側の小径弧状部の小径側側面と大径側弧状部の大径側側面にそれぞれワイヤー案内溝が設けられ、このワイヤー案内溝に沿って環状に配置されるワイヤーを有し、環状に配置した前記セグメントの前記ワイヤー溝に配置された前記ワイヤーの端部相互をターンバックルにより結束して隣り合う前記セグメントの端面同士が突き合わされて固定されていることを特徴とする円すいころ軸受の保持器。
  2. 少なくとも1つのセグメントは、前記小径側弧状部の小径側側面と大径側弧状部の大径側側面のそれぞれにターンバックルを収容する収容用切り欠き部が設けられ、前記ワイヤーの端部相互を前記収容用切り欠き部で前記ターンバックルを用いて結束することを特徴とする請求項1に記載の円すいころ軸受の保持器。
  3. 小径側弧状部の小径側側面と大径側弧状部の大径側側面の環状方向の両端部に、前記ワイヤー溝に配置されたワイヤーの脱落を防止する爪部を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の円すいころ軸受の保持器。
  4. 前記ワイヤーが複数に分割され、分割された各ワイヤーの端部相互をそれぞれターンバックルにより結束することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の円すいころ軸受の保持器。
  5. 複数の前記ターンバックルは、円周状に等分に配置することを特徴とする請求項4に記載の円すいころ軸受の保持器。
JP2016223012A 2016-11-16 2016-11-16 円すいころ軸受の保持器 Pending JP2018080747A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016223012A JP2018080747A (ja) 2016-11-16 2016-11-16 円すいころ軸受の保持器
PCT/JP2017/039846 WO2018092612A1 (ja) 2016-11-16 2017-11-06 円すいころ軸受の保持器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016223012A JP2018080747A (ja) 2016-11-16 2016-11-16 円すいころ軸受の保持器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018080747A true JP2018080747A (ja) 2018-05-24

Family

ID=62145591

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016223012A Pending JP2018080747A (ja) 2016-11-16 2016-11-16 円すいころ軸受の保持器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2018080747A (ja)
WO (1) WO2018092612A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022244870A1 (ja) 2021-05-20 2022-11-24 Ntn株式会社 円すいころ軸受
WO2024106410A1 (ja) * 2022-11-17 2024-05-23 Ntn株式会社 円すいころ軸受
WO2024106182A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 Ntn株式会社 ころ軸受

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102020201872A1 (de) * 2020-02-14 2021-08-19 Aktiebolaget Skf Käfigsegment für einen Wälzlagerkäfig
WO2022244872A1 (ja) * 2021-05-20 2022-11-24 Ntn株式会社 円すいころ軸受
WO2024106411A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 Ntn株式会社 円すいころ軸受

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5702534B2 (ja) * 2009-12-29 2015-04-15 Ntn株式会社 円すいころ軸受の分割型保持器
WO2012092107A2 (en) * 2010-12-27 2012-07-05 The Timken Company Segmented bearing retainer for wire support rings
DE102011004374A1 (de) * 2011-02-18 2012-08-23 Aktiebolaget Skf Lagerkäfigsegment, Lagerkäfig und Verfahren zur Herstellung desselben
DE102015201547A1 (de) * 2015-01-29 2016-08-04 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Wälzlager
WO2016147808A1 (ja) * 2015-03-16 2016-09-22 Ntn株式会社 円すいころ軸受の保持器

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022244870A1 (ja) 2021-05-20 2022-11-24 Ntn株式会社 円すいころ軸受
WO2024106410A1 (ja) * 2022-11-17 2024-05-23 Ntn株式会社 円すいころ軸受
WO2024106182A1 (ja) * 2022-11-18 2024-05-23 Ntn株式会社 ころ軸受

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018092612A1 (ja) 2018-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2018092612A1 (ja) 円すいころ軸受の保持器
JP2011137530A (ja) 円すいころ軸受の分割型保持器
JP2013238296A (ja) 転がり軸受の保持器
JP6306326B2 (ja) 複列形保持器付き針状ころ軸受
JP2018080718A (ja) 円筒ころ軸受
CN111164318B (zh) 带有缩短的凸缘的推力轴承保持架
WO2015125693A1 (ja) ころ軸受用保持器
JP2013145024A (ja) 円筒ころ軸受用保持器
JP2009063101A (ja) 転がり軸受
WO2022244870A1 (ja) 円すいころ軸受
JP2020045911A (ja) 円すいころ軸受の保持器
JP2014105809A (ja) 転がり軸受用保持器
JP2018105411A (ja) 複列円すいころ軸受
JP2013217482A (ja) 円すいころ軸受
JP2016191451A (ja) 円すいころ軸受の組立方法
JP2014020391A (ja) ころ軸受
JP2018031420A (ja) ころ脱落防止具およびスリーブ付ころ軸受
JP2005061508A (ja) アンギュラ玉軸受
JP6472694B2 (ja) 円すいころ軸受の保持器
WO2015108131A1 (ja) 円錐ころ軸受の組立用治具および組立方法、ならびに内輪アッセンブリ
JP2016169848A (ja) ころ軸受の保持器
WO2024106411A1 (ja) 円すいころ軸受
JP2024074249A (ja) 円すいころ軸受
JP2015117767A (ja) ころ軸受
JP2024073329A (ja) 円すいころ軸受