JP2018080150A - 唾液分泌促進剤 - Google Patents

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【課題】唾液分泌効果が高く、違和感のある刺激、呈味、香味がなく、副作用を有しない唾液分泌促進剤を提供する。【解決手段】フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を含有する、唾液分泌促進剤。【選択図】なし

Description

本発明は、唾液分泌促進剤に関する。更に詳しくは、飲食品に添加される唾液分泌促進剤、又は口腔内で用いられる形態若しくは経口投与して用いられる形態を有する唾液分泌促進剤に関する。
唾液は、口腔内の環境維持及び口腔機能維持に重要な役割を果たしている。口腔内の環境維持に関して、唾液は、歯や口腔内の自浄作用、歯の再石灰化作用、抗菌作用、免疫作用、抗炎症作用、成長因子等による組織修復促進作用等に深く関与している。また、唾液は、口腔機能維持に関して、会話や発声を円滑にする機能や食物摂取機能等を有する。特に食物摂取機能において、唾液は食塊形成や消化酵素作用といった消化活動、味物質の可溶化やカーボネート・デヒドロゲナーゼの分泌による味覚の維持作用に深く関与している。
しかしながら、唾液の分泌量は、ストレス障害、各種疾患(例えば、神経症、臓器障害、脳炎、腫瘍、脳血管障害、高血圧、バセドウ氏病、糖尿病等)、薬剤の副作用、放射線治療、加齢等により減少することが知られている。特に高齢者の中には、加齢による唾液腺機能の低下に加え、複数の慢性疾患やそれらの治療薬により、唾液の分泌量が減少していることを訴える人が多い。
唾液分泌量の減少は、口腔内に乾燥をもたらし、その結果、咀嚼又は嚥下困難、消化機能の低下等を招く。また、口腔内の不快感、口臭発生の原因になる。更に症状が進行すると、歯周疾患、口内炎等の口腔感染症等の原因になる。そこで、唾液分泌量を効率的に増加させる方法が求められている。
唾液分泌量を増加させる手段として、酸味を用いて味覚的に刺激を与える方法や、嗅覚的に刺激を与える方法が提案されている(特許文献1、2)。また、唾液分泌促進作用を有する植物抽出物を使用する方法(特許文献3〜6)、ムスカリン受容体を標的にした薬物を用いる方法(特許文献7)、PAR−2を標的とした薬物を用いる方法(特許文献8)が提案されている。
特開平7−101856号公報 特開2003−40752号公報 特開平11−71253号公報 特開平10−182392号公報 特開2002−265375号公報 特開2005−162633号公報 特開平8−12575号公報 特開2001−64203号公報
しかしながら、上記文献に開示された唾液分泌量を増加させる手段は、いずれも効果の強さや持続性について十分満足できるものではなく、更に以下のような問題を抱えている。
特許文献1に開示された酸による刺激は、嗜好性の面から使用が限定される場合がある。また、酸による刺激は強いため、頻繁に適用した場合には、歯牙の溶解、口腔粘膜に対する刺激等、口腔組織への影響が懸念される。特許文献2に開示された嗅覚的に刺激を与える方法は、嗅覚刺激の消失とともに唾液分泌の効果が消失してしまうという問題がある。特許文献3〜6に開示された植物抽出物を使用する方法は、特有の刺激や呈味、香味を有しているものが多く、利用できる食品組成物、口腔用組成物が限定される。特許文献7、8に開示された薬物を用いる方法は、副作用が懸念される。
そこで本発明は、上記従来技術に鑑み、唾液分泌効果に優れた唾液分泌促進剤を提供することを目的とする。具体的には、唾液分泌効果が高く、違和感のある刺激、呈味、香味がなく、副作用を有しない唾液分泌促進剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記の課題を解決するべく鋭意検討したところ、以下の発明に想到した。
項1.フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を含有する、唾液分泌促進剤。
項2.フラボノイドがフラボンである、項1に記載の唾液分泌促進剤。
項3.カレーリーフ抽出物が、カレーリーフの親水性溶媒抽出物である、項1又は2に記載の唾液分泌促進剤。
項4.項1〜3のいずれか1項に記載の唾液分泌促進剤を含有する飲食品。
項5.フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を添加した飲食品を喫食することを特徴とする、唾液の分泌を促進する方法。
本発明の唾液分泌促進剤は、唾液分泌効果が高く、違和感のある刺激、呈味、香味がなく、副作用を有しない。
本発明におけるフラボノイドとは、2−フェニルクロモン骨格を有する化合物を総称するものである。フラボノイドの具体例としては、フラボン類[フラボン(ポリメトキシフラボン等)、アピゲニン、ルテオリン、バイカレイン、クリシン等]、フラボノール類(ケンフェロール、ケルセチン、ミリセチン等)、フラバノン類(ヘスペレチン、ナリンゲニン、リキリチゲニン等)、フラバノノール類(アルピノン、タキシフォリン等)、イソフラボン類(ダイゼイン、ゲニステイン、グリシテイン、エクオール、ビオカニンA、クメストロール、プエラリン、ホルモノネチン等)、アントシアニン類(ペラルゴニジン、シアニジン、デルフィニジン、マルビジン、ペツニジン、ペオニジン、ペチュニジン等)、フラバノール類(エピカテキン、エピカテキンガレート、エピガロカテキン、エピガロカテキンガレート、テアフラビン等のカテキン類、ロイコアントシアニジン等)、カルコン類(カルタミン、フロレチン等)、オーロン類(オールーシジン等)等が挙げられる。また、本発明におけるフラボノイドには、フラボノイドの具体例として例示したフラボノイドの配糖体も含まれる。フラボノイドは、単独でも2種以上を併用してもよい。フラボノイドのうち好ましいのは、フラボン類、フラボノール類、フラバノン類、フラバノノール類、イソフラボン類であり、より好ましいのはフラボン類であり、特に好ましいのはフラボンであり、最も好ましいのはポリメトキシフラボンである。
本発明におけるカレーリーフとは、ミカン科ゲッキツ属のオオバゲッキツ(大葉月橘)又はナンヨウザンショウ(南洋山椒)である、別名カレーノキとも呼ばれるインド原産の常緑の低木又は高木の葉のことである。カレーリーフは、香辛料として利用され、一般にも入手可能である。
本発明におけるカレーリーフ抽出物としては、カレーリーフを溶媒で抽出して得られる抽出物が挙げられる。カレーリーフ抽出物としては、唾液分泌効果の観点から、親水性溶媒で抽出して得られた、カレーリーフの親水性溶媒抽出物が好ましい。親水性溶媒としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ポリグリセリン、アセトン、アセトニトリル等が挙げられる。親水性溶媒は、単独でも2種以上を併用してもよい。親水性溶媒のうち好ましいのは、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロパノールである。
カレーリーフからカレーリーフ抽出物を抽出する方法としては、例えば、アルコールを使用してカレーリーフから抽出する方法が挙げられる。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等が挙げられる。アルコールには、水を含有させてもよく、水の含有率は、好ましくは0〜50体積%、より好ましくは0〜15体積%である。カレーリーフの抽出時間、抽出温度等に制限はない。カレーリーフからカレーリーフ抽出物を抽出する方法の具体例としては、カレーリーフ1質量部にアルコール5質量部を加え、必要に応じて、攪拌しながら常温あるいは加温下で30分〜2時間抽出処理を行う方法が挙げられる。抽出後は、カレーリーフ抽出物の油分除去を行うことが望ましい。油分除去は、ろ過助剤(活性炭、珪藻土等)を使用して行うことができる。ろ過助剤のうち好ましいのは、活性炭である。
油分除去の方法の具体例としては、カレーリーフ抽出物1質量部に活性炭0.01〜0.1質量部を加え、カレーリーフ抽出物中の油分を活性炭に吸着させた後に活性炭を除去し、油分の除去を行う方法が挙げられる。油分除去を行ったカレーリーフ抽出物は、さらに濃縮、脱臭をしてもよい。
カレーリーフ抽出物の濃縮は、カレーリーフ抽出物中の不溶な溶媒を除去し、カレーリーフ抽出物を所望の濃度に調整するために行われる。カレーリーフ抽出物を濃縮する方法としては、溶媒を除去する公知の方法であれば特に制限なく利用できる。
カレーリーフ抽出物を脱臭する方法としては、公知の方法であれば特に制限なく利用できる。抽出物を脱臭する方法の具体例としては、濃縮蒸留、分子蒸留、水蒸気蒸留等が挙げられる。
上記の油分除去、濃縮又は脱臭をしたカレーリーフ抽出物に対し、公知の溶媒(イオン交換水、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリアセチン等)を加えて、カレーリーフ抽出物の濃度を調整してもよい。公知の溶媒は、単独でも2種以上を併用してもよい。
本発明の唾液分泌促進剤は、通常の飲食品の形態とすることができる。飲食品としては、飲料及び食品が挙げられる。飲料としては、炭酸飲料、果汁飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料、乳酸飲料、清涼飲料、乳飲料、アルコール飲料等が挙げられる。食品としては、和菓子(おかき、センベイ、おこし、まんじゅう、飴等)、洋菓子(クッキー、ビスケット、クラッカー、パイ、スポンジケーキ、カステラ、ドーナッツ、ワッフル、プリン、バタークリーム、カスタードクリーム、シュークリーム、チョコレート、チョコレート菓子、キャラメルキャンディー、チューインガム、ゼリー、ホットケーキ、パン等)、スナック菓子(ポテトチップス等)、氷菓(アイスクリーム、アイスキャンディー、シャーベット等)、ペースト類(フラワーペースト、ピーナッツペースト、フルーツペースト等)、漬物、畜肉製品(ハム、ソーセージ、ベーコン、ドライソーセージ、ビーフジャーキー等)、魚介類製品(魚肉ハム、魚肉ソーセージ、蒲鉾、チクワ、ハンペン、てんぷら等)、カレー類(即席カレー、レトルトカレー、缶詰カレー等)、調味料類(みそ、粉末みそ、醤油、粉末醤油、もろみ、魚醤、めんつゆ、ソース、ケチャップ、マヨネーズ、固形ブイヨン、焼き肉のタレ、カレールー、シチューの素、スープの素、ダシの素、粉末スープ、ラーメンスープ、ドレッシング等)、乳製品(ヨーグルト、乳酸菌飲料等)等が挙げられる。
本発明の唾液分泌促進剤は、溶液タイプ、噴霧タイプ、滴下タイプ又は吐出タイプの形態[口腔用組成物(洗口液、液体歯磨き、うがい液、口腔スプレー等)、経口投与用組成物(シロップ等)等]に調製することができる。上記の形態を有する唾液分泌促進剤は、その形態に応じて、ボトル、ポンプ、スプレー、チューブ、缶、瓶等の各種の容器に充填された状態で用いることができる。
本発明の唾液分泌促進剤は、半固形又は固体の形態にすることができる。半固形又は固体形態を有する唾液分泌促進剤としては、口腔内で用いられる形態(口腔用形態)、又は経口投与して用いられる形態(経口投与形態)を有するものであれば特に制限されない。例えば、散剤、錠剤、顆粒剤、丸剤、トローチ剤、シロップ剤、チュアブル錠、フィルム剤、ジェル剤、ドライシロップ剤等の形態とすることができる。また、飴(ハードキャンディー、ソフトキャンディー、グミ等を含む)、ゼリー又はガムの形態を有するものであってもよい。そのような形態を有する半固形又は固形状の組成物は、当業界の慣用法に従って調製することができる。
唾液分泌促進剤中のフラボノイドの含有量は、好ましくは0.001ppb〜200ppmであり、より好ましくは0.1ppb〜10ppmである。唾液分泌促進剤中のカレーリーフ抽出物の含有量は、カレーリーフ抽出物中の有効成分(溶媒以外の成分)換算で、好ましくは10ppb〜1000ppmであり、より好ましくは100ppb〜100ppmである。
本発明の唾液分泌促進剤は、上記の口腔用形態又は経口投与形態に調製するため、またその安定化のために、薬学上経口投与に許容される各種の担体、添加剤[例えば、局方又は「医薬品添加物事典」(薬事日報社発行)等が参照できる]を配合することができる。
経口投与(又は経口摂取)用の担体又は添加剤としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、マンニット、ソルビトール、トウモロコシデンプン、部分α化デンプン、結晶セルロース、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、タルク等の賦形剤;デンプン、α−デンプン、寒天、ゼラチン、アラビアガム、デキストリン、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はその塩、結晶セルロース等の結合剤;炭酸カルシウム、クロスポピドン、デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、低置換ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルスターチ等の崩壊剤;ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、無水ケイ酸等の滑沢剤;ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、及びプルロニック等の懸濁化剤;白糖、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナウバロウ、ヒドロキシプロピルメチルフタレート等のコーティング剤;白糖、ブドウ糖、サッカリンナトリウム、ソルビトール、クエン酸、アスパルテーム等の矯味剤等が挙げられる。
半固形又は固形形態を有する唾液分泌促進剤は、摂食又は服用後、口腔内で好ましくはpH5〜9の範囲になるように調製されていることが好ましい。口腔内でのpHとしては、より好ましくはpH5〜8、特に好ましくはpH5〜7.5である。
本発明の唾液分泌促進剤の投与、摂取方法及びその時期は特に制限されず、口腔内の乾燥時又は乾燥する前に随時用いることができる。
本発明の唾液分泌促進剤は、唾液分泌が低下した被験者又は唾液分泌の低下を感じる被験者に対して好適に用いることができる。唾液分泌が低下した被験者として、例えば唾液分泌低下症又は口腔乾燥症を有する患者が挙げられる。
本発明の唾液分泌促進剤の製造方法に特に制限はなく、任意の方法で製造することができる。唾液分泌促進剤の形態が溶液タイプ、噴霧タイプ、滴下タイプ又は吐出タイプである場合の製造方法の一例として、溶媒に、フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物、必要に応じて各種添加物、食品原料を投入順序に制限なく投入し、均一になるまで撹拌する方法が挙げられる。唾液分泌促進剤の形態が半固形又は固形形態である場合の製造方法の一例として、フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物、必要に応じて各種添加物、食品原料をドライブレンドして均一になるまで撹拌し、所望の形状に成形する方法が挙げられる。
本発明の唾液分泌促進剤による唾液分泌効果は、後述する実施例に記載したように、実際に唾液分泌量を測定することにより評価することができる。また、別の唾液分泌効果の評価方法として、特開2011−125469号公報に開示された、生体光計測装置を用いて唾液分泌量を測定する方法を用いることも可能である。唾液は血液から生成されるが、口腔内に唾液分泌を促す物質が存在し、耳下腺唾液生成・分泌が起こると、エネルギー消費に伴う酸素消費が生じ、唾液産生部位である耳下腺近傍(こめかみ付近)において血中ヘモグロビン濃度が変化すると考えられる。また、近赤外光は、水や血液中のヘモグロビン等の生体組織による吸収が少なく、生体を透過しやすい性質を有する。そこで、生体光計測装置から近赤外光を耳下腺近傍に照射して、血液中の酸素化ヘモグロビンの量の変化を測定することにより、唾液分泌量の変化を測定することが可能となる。特開2011−125469号公報に開示された生体光計測装置は、このような測定原理を利用して、唾液分泌量を測定するものである。
次に、本発明の飲食品について説明する。本発明の飲食品は、本発明の唾液分泌促進剤を含有する。
本発明の飲食品としては、上記の本発明の唾液分泌促進剤を添加する飲食品として例示したものと同様のものが挙げられる。
本発明の飲食品中における唾液分泌促進剤の含有量は、飲食品の質量に対してフラボノイド換算で、好ましくは0.001ppb〜200ppmであり、より好ましくは0.1ppb〜10ppmである。本発明の飲食品中における唾液分泌促進剤の含有量は、飲食品の質量に対して、カレーリーフ抽出物中の有効成分(溶媒以外の成分)換算で、好ましくは10ppb〜1000ppmであり、より好ましくは100ppb〜100ppmである。
本発明の飲食品には、本発明の効果が損なわれない範囲であれば、各種添加物や食品原料を添加することができる。各種添加物や食品原料としては、香料、甘味料、酸味料、着色料、苦味料、乳化剤、安定剤、増粘剤、ビタミン類、ミネラル類、機能性素材、果肉、植物の種実、動物性油脂、植物性油脂、動物性タンパク質、植物性タンパク質、デンプン、デンプン分解物(デキストリン)、水溶性食物繊維、難溶性食物繊維、ポリフェノール類、ペプチド、アミノ酸、アルコール等が挙げられる。
次に、本発明の唾液の分泌を促進する方法について説明する。本発明の唾液の分泌を促進する方法は、フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を飲食品に添加することを特徴とする。唾液分泌効果を有するフラボノイド、カレーリーフ抽出物を飲食品に添加し、その飲食品を喫食することにより、唾液の分泌が促進される。
本発明の唾液の分泌を促進する方法におけるフラボノイド、カレーリーフ抽出物、飲食品としては、上記のものと同様のものが挙げられる。
フラボノイドを飲食品に添加する際の添加量は、飲食品の質量に対して、好ましくは0.001ppb〜200ppmであり、より好ましくは0.1ppb〜10ppmである。カレーリーフ抽出物を飲食品に添加する際の添加量は、飲食品の質量に対して、カレーリーフ抽出物中の有効成分(溶媒以外の成分)換算で、好ましくは10ppb〜1000ppmであり、より好ましくは100ppb〜100ppmである。
本発明の唾液の分泌を促進する方法は、唾液分泌が低下した被験者又は唾液分泌の低下を感じる被験者に対して好適に用いることができる。唾液分泌が低下した被験者として、例えば唾液分泌低下症又は口腔乾燥症を有する患者が挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1、比較例1>
表1の処方に従い、撹拌下の水に、果糖、砂糖、無水クエン酸、クエン酸三ナトリウム、ポリメトキシフラボンを投入し、均一になるまで撹拌して唾液分泌促進剤を調製した。
[唾液分泌量の測定]
以下の方法により、実施例1、比較例1の唾液分泌促進剤による唾液分泌量を測定した。唾液分泌量の測定は、3人の被験者がそれぞれ2回ずつ行い、3人の被験者の唾液分泌量の総合計を平均して算出した。結果を表2に示す。
(1)唾液分泌促進剤10gを5秒間口に含み、一口で嚥下する。
(2)唾液分泌促進剤を嚥下した直後に、あらかじめ質量を測定した脱脂綿(30×30mm、厚さ5mm)を舌下腺(舌の下)に置き、2分間静置する。
(3)脱脂綿を2分間静置後、脱脂綿を取り出し、脱脂綿の質量を測定して唾液分泌量を算出する。
表2から明らかなように、フラボン(ポリメトキシフラボン)を含有する唾液分泌促進剤(実施例1)は、フラボンを含有しない唾液分泌促進剤(比較例1)と比較して唾液分泌量が多く、比較例1の唾液分泌促進剤に対して約1.3倍の唾液分泌量であった。このことから、本発明の唾液分泌促進剤は、唾液分泌効果に優れる。また、実施例1の唾液分泌促進剤は、違和感のある刺激、呈味、香味がなく、副作用を有しない。

Claims (5)

  1. フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を含有する、唾液分泌促進剤。
  2. フラボノイドがフラボンである、請求項1に記載の唾液分泌促進剤。
  3. カレーリーフ抽出物が、カレーリーフの親水性溶媒抽出物である、請求項1又は2に記載の唾液分泌促進剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の唾液分泌促進剤を含有する飲食品。
  5. フラボノイド及び/又はカレーリーフ抽出物を添加した飲食品を喫食することを特徴とする、唾液の分泌を促進する方法。
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