JP2018080015A - フォークリフト装着用保護具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 フォークリフトのフォークの先端部あるいはそこに取り付けたアタッチメントの先端部が万一人体等の障害物に接触しても大きな事故に至らないようにできる保護具を提供する。
【解決手段】 フォークリフトの荷役用フォーク1の先端部に、人体などの障害物3と面で当接し得る形状の当接部11が該先端部よりも前方側に突出するように装着され、障害物3に当たった時に変形することで該障害物3を保護する保護具10であって、例えば該当接部11は帯状の樹脂などの可撓性部材をアーチ状に湾曲させた形状を有しており、障害物3に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなる。
【選択図】 図3
【解決手段】 フォークリフトの荷役用フォーク1の先端部に、人体などの障害物3と面で当接し得る形状の当接部11が該先端部よりも前方側に突出するように装着され、障害物3に当たった時に変形することで該障害物3を保護する保護具10であって、例えば該当接部11は帯状の樹脂などの可撓性部材をアーチ状に湾曲させた形状を有しており、障害物3に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、フレキシブルコンテナバッグを吊り上げて運搬するフォークリフトのフォーク(ツメ部とも称する)の先端部に装着する保護具に関し、特に誤って該先端部を人体等の障害物に接触させても大きな事故に至らないように該障害物を保護できる保護具に関する。
従来、粒状物等の荷物の保管や運搬のための袋状の包材としてフレキシブルコンテナバッグ(以下、フレコン又はフレコンバッグとも称する)が利用されている。このフレコンバッグは、1トン程度の重量物を充填できる容量と強度を有するものが主に使用されており、クレーンのフックに引っ掛けたりフォークリフトの前面の荷役用フォークに引っ掛けたりすることで吊り下げた状態で運搬できるようにロープあるいはベルトが付いている。
上記の重量物が充填されたフレコンバッグをフォークリフトで吊り下げて運搬する場合は、フレコンバッグがフォークから外れて落下することのないように、フォークにアタッチメントを取り付けることがある。例えば特許文献1には、フレコンバッグのロープを容易に引っ掛けることが可能であり、且つ吊り上げた時にロープが抜け落ちないよう保持できるアタッチメントをフォークに取り付ける技術が開示されている。
荷物を詰めたフレコンバッグをフォークリフトで吊り下げて運搬するためには、先ずフレコンバッグのロープやベルトをフォークに引っ掛ける作業が必要であり、その作業のためフォークの先端付近に作業者が存在する状況が生じうる。また、フレコンバッグの運搬先の保管場所でも別の作業者が存在していることがある。従って、フォークリフトの運転者には周りの状況に十分に注意を払うことが求められるが、フォークの先端部が作業者に接触する事故を完全に防ぐのは困難であった。特許文献1のアタッチメントにおいてもそのような接触事故に対する安全設計までは考慮されていない。また、フォークの先端部を建築構造物の壁や載置している他の荷物等にぶつけて破損させることも、当然のことながら避けなければならない。
本発明は、上記した従来のフォークリフトが抱える問題点に鑑みてなされたものであり、フォークリフトのフォークの先端部が万一人体等の障害物に接触しても大きな事故に至らないようにできる保護具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るフォークリフト装着用保護具は、フォークリフトの荷役用フォークの先端部に、障害物と面で当接し得る形状の当接部が該先端部よりも前方側に突出するように装着され、障害物に当たった時に変形することで該障害物を保護する保護具であって、障害物に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなることを特徴としている。
本発明によれば、フォークリフトのフォークの先端部に誤って人体等の障害物が当たっても大きな事故に至らないようにすることができる。
以下、本発明のフォークリフト装着用保護具の第1の実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1(a)〜(b)に示すように、この本発明の第1の実施形態のフォークリフト装着用保護具10は、フォークリフトが前面に具備する昇降自在な荷役用フォーク1の先端部に、障害物と面で当接し得る形状の当接部11が該先端部よりも前方側に突出するように装着されている。具体的には、この保護具10は全体的に帯状の可撓性部材によって形成されており、その略中央に位置する当接部11は、フォーク1の先端部から前方側に突出する方向に凸となるようにアーチ状に湾曲した形状を有している。また、帯状の可撓性部材の両端部12には各々複数の貫通孔13が設けられており、この貫通孔13に挿通したネジ等の結合手段(図示せず)でフォーク1の先端部に固定できるようになっている。
かかる構成により、障害物に当たった時に当接部11を自在に変形させることができ、よって人体等の障害物を保護することができる。特に、当接部11を湾曲した可撓性部材によって形成することで、障害物に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなるように変形させることができる。これにより、障害物が当たっても大きな事故に至らないようにできる。上記の可撓性部材の具体的な材質としては、樹脂、金属、木材等を用いることができるが、障害物から強い衝撃がかかって万一折れた場合でも破断面が鋭利にならないものが好ましい。このような材質としてはポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂を挙げることができ、これらの中ではポリプロピレンが好ましい。
上記した保護具10は、可撓性の板材やフィルム材から一体物として切り出して接着等の張り合わせを行わずにそのまま用いるのが好ましい。図2(a)〜(b)には上記の保護具10が展開図で示されており、1枚の樹脂製の板材から一体物として切り出して得た帯状部材をそのまま用いることができることが分かる。この展開図に示す帯状部材は、長手方向に延在する両縁部のうちの一方は角部や隅部がなく直線状に延在する直線縁部からなるのに対して、もう一方は中央部が富士山状に突出する凸状縁部になっており、即ち長手方向の中央部に位置する当接部11が両端部12よりも幅広になっている。
このように中央部を幅広にする理由は、幅広にすることで人体等の障害物との接触面積を広くできるので、障害物に当たった時の衝撃を分散してやわらげることができるからである。一方、帯状部材の両端部を狭くする理由は、フォーク1の先端部には、前述したような各種のアタッチメントが取り付けられることがあり、その場合はフォーク1の上面の幅方向両端部の狭いスペースに帯状の可撓性部材の両端部を取り付けることになるからである。尚、図1(a)〜(b)には、フレコンバッグのロープやベルトを保持する回動自在な保持部2aと、該保持部2aを回動自在に支持する支持部2bと、該ベルトがずり落ちるのを防止するストッパー2cとからなるアタッチメント2を取り付けた場合が示されている。
上記の保護具10用の帯状部材の具体的なサイズとしては、中央部の幅を50〜80mm程度にするのが好ましく、両端部の幅を20〜30mm程度とするのが好ましい。当接部11の好適な厚みは材質や保護対象となる障害物の種類によって異なり得るが、一般的には3mm以上5mm以下にするのが好ましい。この厚さが3mm未満では薄すぎて保護具としての役割を果たせなくなるおそれがあり、逆に5mmを超えると人体に触れた時に自在に変形しにくくなるので好ましくない。
上記のように切り出した帯状部材をフォーク1に取り付ける方法としては、先ず該帯状部材を左右対称のアーチ形状になるように長手方向の中央部で湾曲させた後、この湾曲部分の両端部とそれぞれ帯状部材の末端部との中間部分を、前述した直線縁部同士が対向するように、各々その延在方向を中心として90°ねじ曲げる。そして、上記の末端部を、フォーク1の先端部の上面のうちアタッチメント2が取り付けられている部分を除く幅方向両端に該アタッチメント2を両側から挟み込むようにしてネジ等の固定手段を用いて取り付ける。これにより、帯状部材の中央部に位置する湾曲部分からなる当接部11の面の法線を水平方向に向けることができる。
この当接部11はフォーク1の先端部から前方側に突出するように取り付け、特に当接部11の中央部とフォーク1の先端部との間に30〜50mm程度の隙間Dができるように取り付けるのが好ましい。これにより、図3において変形前の2点鎖線及び変形後の実線で示すように、該当接部11に人体3が接触して押圧された際に、当接部11をその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなるように変形させることができるので、衝突の衝撃を吸収することができる。
上記したように保護具10をフォーク1に取り付ける時は、前述した富士山状に突出する凸状縁部が下側となるように取り付けるのが好ましい。これにより、前述した直線縁部が上側になるので、保護具10の最上部は角部や隅部のない曲線部分又は直線部分のみで構成されることになる。よって、フレコンバッグをフォークに引っ掛ける時やフォークから下ろす時にフレコンバッグの吊り上げ部であるロープ等が引っ掛かりにくくなるので、作業性が損なわれることはない。
次に、本発明のフォークリフト装着用保護具の第2の実施形態について、図4(a)〜(b)を参照しながら説明する。この本発明の第2の実施形態のフォークリフト装着用保護具20も、フォークリフトの前面の荷役用フォークFの先端部に装着されるものであり、進退自在なロッド21aを備えたダンパー21と、該ロッド21aの先端部に取り付けられた当接部22とからなる。ダンパー21はフォーク1の先端部にその前後方向にロッド21aが進退するように取り付けられている。当接部22は障害物に面で当接し得るように帯状部材を湾曲させた形状を有しており、荷役用フォーク1の先端部よりも前方側に突出して設けられている。また、当接部22の凸側表面には、均一な厚みを有する発泡ウレタンゴム等の弾性体23が貼り付けられている。
かかる構成により、当接部22が障害物に当たった時にダンパー21のロッド21aが退避するので人体等の障害物を保護することができる。特に、この第2の実施形態の保護具20は、ダンパー21のロッド21aが退避することによって保護具20が変形するものであり、ダンパー21によるショックアブソーバー機能により障害物に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて退避する度合いを大きくすることができる。よって、この場合も第1の実施形態と同様に障害物が当たっても大きな事故に至らないようにできる。尚、この場合はダンパー21が具備するコイルばね等の弾性体を交換することでダンパートルクを15〜40kg程度の好適な範囲に調整することができる。
[実施例1]
フォークリフトのフォークの先端部に、図1(a)〜(b)に示すような帯状の可撓性部材をアーチ状に湾曲させた当接部11を有する保護具10を設けた。具体的には、先ず厚さ3mmのポリプロピレン樹脂フィルムから、図2に示すように片側縁部のみ略富士山形状に中央部が突出する長さ1000mmの帯状部材を切り出した。この帯状部材は、上記の中央部の幅が50mm、両端部の幅が30mmであり、接着等の張り合わせは行わずにそのまま保護具として用いた。次に、フォークリフトのフォークの先端部に取り付けられているアタチッチメントの左右にネジ穴を穿孔すると共に、上記帯状部材において該ネジ穴に対応する位置に貫通孔を設けた。
フォークリフトのフォークの先端部に、図1(a)〜(b)に示すような帯状の可撓性部材をアーチ状に湾曲させた当接部11を有する保護具10を設けた。具体的には、先ず厚さ3mmのポリプロピレン樹脂フィルムから、図2に示すように片側縁部のみ略富士山形状に中央部が突出する長さ1000mmの帯状部材を切り出した。この帯状部材は、上記の中央部の幅が50mm、両端部の幅が30mmであり、接着等の張り合わせは行わずにそのまま保護具として用いた。次に、フォークリフトのフォークの先端部に取り付けられているアタチッチメントの左右にネジ穴を穿孔すると共に、上記帯状部材において該ネジ穴に対応する位置に貫通孔を設けた。
そして、帯状部材の一方の末端部をフォークの先端部に皿ビスを用いて固定し、その後、帯状部材の略中央部と上記の固定した部分との中間部分をその長手方向を中心として時計回りに90°ねじって帯状部材の略中央部の法線が水平方向を向くようにし、そのまま略中央部をアーチ状に湾曲させた。続いて、該中央部に関して上記の時計回りに90°ねじった中間部分の反対側に位置する部分をその長手方向を中心として反時計回りに90°ねじった後、もう一方の末端部をフォークの先端部に皿ビスを用いて固定した。
上記のようにして取り付ける際、保護具の接触部とフォークリフトのフォークの先端部との間に30mmの隙間を設けるようにした。この実施例1の保護具10では、当接部11が自在に変形することで障害物との衝撃の際に良好に衝撃力を緩和することができた。また、この実施例1の保護具10は最上部に角部や隅部のない滑らかな構造であるため、フレコンバッグを吊り上げたり運搬後に下ろしたりする際に、ロープが引っ掛かることがなく、作業性にも優れていた。
[実施例2]
フォークリフトのフォークの先端部に、図4(a)〜(b)に示すような進退自在なロッド21aを備えたダンパー21と、該ロッド21aの先端部に取り付けられた当接部22とからなる保護具20を設けた。ダンパー21にはシリンダ内部にコイルばねを収納したタイプを使用し、このダンパー21をフォーク1の先端部にその前後方向にロッド21aが進退するように取り付けた。当接部22には障害物に面で当接し得るように金属製の帯状部材を湾曲させたものを用い、これを荷役用フォーク1の先端部よりも前方側に突出するように設置した。また、当接部22の凸側表面には、均一な厚みを有する発泡ウレタンゴムを貼り付けた。
フォークリフトのフォークの先端部に、図4(a)〜(b)に示すような進退自在なロッド21aを備えたダンパー21と、該ロッド21aの先端部に取り付けられた当接部22とからなる保護具20を設けた。ダンパー21にはシリンダ内部にコイルばねを収納したタイプを使用し、このダンパー21をフォーク1の先端部にその前後方向にロッド21aが進退するように取り付けた。当接部22には障害物に面で当接し得るように金属製の帯状部材を湾曲させたものを用い、これを荷役用フォーク1の先端部よりも前方側に突出するように設置した。また、当接部22の凸側表面には、均一な厚みを有する発泡ウレタンゴムを貼り付けた。
この実施例2のコイルばね式ダンパーを用いた保護具20では、コイルばねが縮むことで障害物との衝撃の際に良好に衝撃力を緩和することができた。しかし、フレコンバッグを吊り上げたり運搬後に下ろしたりする際に、その吊り上げ用ロープがダンパー21と当接部22ダンパーとの間に引っ掛かりやすく、これを外すのに手間がかかった。
1 フォークリフトのフォーク(ツメ部)
2 アタッチメント
3 人体
10 保護具
11 当接部
12 両端部
13 貫通孔
20 保護具
21 ダンパー
21a ロッド
22 当接部
23 弾性体
2 アタッチメント
3 人体
10 保護具
11 当接部
12 両端部
13 貫通孔
20 保護具
21 ダンパー
21a ロッド
22 当接部
23 弾性体
Claims (6)
- フォークリフトの荷役用フォークの先端部に、障害物と面で当接し得る形状の当接部が該先端部よりも前方側に突出するように装着され、障害物に当たった時に変形することで該障害物を保護する保護具であって、障害物に当たって押圧された時にその押圧力の大きさに応じて変形の度合いが大きくなることを特徴とするフォークリフト装着用保護具。
- 前記当接部は帯状の可撓性部材をアーチ状に湾曲させたものであることを特徴とする、請求項1に記載のフォークリフト装着用保護具。
- 前記可撓性部材が樹脂板であることを特徴とする、請求項2に記載のフォークリフト装着用保護具。
- 最上部に位置する部分が、角部及び隅部のない曲線部分又は直線部分で構成されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフォークリフト装着用保護具。
- 進退自在なロッドを備えたダンパーと、該ロッドの先端部に取り付けられた前記当接部とからなることを特徴とする、請求項1に記載のフォークリフト装着用保護具。
- 前記障害物が人体であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のフォークリフト装着用保護具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016222925A JP2018080015A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | フォークリフト装着用保護具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016222925A JP2018080015A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | フォークリフト装着用保護具 |
Publications (1)
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---|---|
JP2018080015A true JP2018080015A (ja) | 2018-05-24 |
Family
ID=62198481
Family Applications (1)
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JP2016222925A Pending JP2018080015A (ja) | 2016-11-16 | 2016-11-16 | フォークリフト装着用保護具 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2018080015A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110872082A (zh) * | 2018-08-30 | 2020-03-10 | 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 | 一种单深勾取式货叉 |
-
2016
- 2016-11-16 JP JP2016222925A patent/JP2018080015A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN110872082A (zh) * | 2018-08-30 | 2020-03-10 | 沈阳新松机器人自动化股份有限公司 | 一种单深勾取式货叉 |
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