JP2018079856A - 送り装置 - Google Patents

送り装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018079856A
JP2018079856A JP2016224562A JP2016224562A JP2018079856A JP 2018079856 A JP2018079856 A JP 2018079856A JP 2016224562 A JP2016224562 A JP 2016224562A JP 2016224562 A JP2016224562 A JP 2016224562A JP 2018079856 A JP2018079856 A JP 2018079856A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lock
striker
lever
movement
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016224562A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6866124B2 (ja
Inventor
正太郎 渡部
Shotaro Watabe
正太郎 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiroki Corp
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Shiroki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Shiroki Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2016224562A priority Critical patent/JP6866124B2/ja
Publication of JP2018079856A publication Critical patent/JP2018079856A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6866124B2 publication Critical patent/JP6866124B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】制御対象物を段階的に制御可能である送り装置を提供する。【解決手段】送り装置は、ベース部材に対して移動する移動規制部材90と、移動部材を段階的に移動させる送り機構120と、送り機構120を動作させる操作装置とを備える。操作装置と送り機構120とは、離間し、操作装置と送り機構120とは、操作装置の動力を伝達する操作動力伝達部材により連結されている。【選択図】図20

Description

本発明は、部品を段階的に移動させる送り装置に関する。
車両用ロック装置の一例として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の車両用ロック装置は、ストライカとの係合により、シートのシートバックを固定する。車両用ロック装置は、離間した2つの位置で、ストライカと係合し得る。車両用ロック装置は、ストライカと係合するロック部材(同文献では、ロックプレート)と、ロック補助部材(同文献では、ガタ止めプレート)とを有する。ロック部材は、ストライカと係合する2つの溝(同文献では、係入溝)を有する。ストライカが、車両用ロック装置の挿通溝(同文献では、受け溝)に進入し、かつロック部材の奥側の第2溝に入ると、ストライカは、ロック部材の第2溝の面(同文献では、第2溝の溝壁)と、ロック補助部材における軸心側の面(同文献では、第2係合面)とで挟持される。
特開2005−22506号公報
ところで、ストライカが車両用ロック装置の挿通溝に進入するとき、ストライカの進入に勢いがあると、ストライカが予期せず奥まで進入し、目的の溝とは異なるストライカがロック部材の第2溝に入ることがある。
本発明の目的は、制御対象物を段階的に制御可能な送り装置を提供することにある。
(1)上記課題を解決する送り装置は、ベース部材に対して移動する移動部材と、移動部材を段階的に移動させる送り機構と、前記送り機構を動作させる操作装置とを備え、前記操作装置と前記送り機構とは、離間し、前記操作装置と前記送り機構とは、前記操作装置の動力を伝達する操作動力伝達部材により連結されている。
この構成によれば、操作装置により、移動部材を段階的に移動させることができる。これにより、移動部材により制御される制御対象物を段階的に制御可能になる。また、操作装置と送り機構とが離間して配置できるため、配置の自由度が向上する。
(2)上記送り装置において、前記移動部材は、前記ベース部材に対して回転可能であり、前記送り機構は、前記移動部材と一体に連動して回転する連動部と、前記連動部を回転方向に押圧して前記移動部材を回転させる伝達機構とを備え、前記伝達機構は、前記操作装置の操作レバーの第1操作方向及び第2操作方向に対応して、第1方向及び第2方向に回転可能であり、前記第1方向及び前記第2方向の一方に回転することにより前記連動部及び前記移動部材を回転させる。
この構成によれば、操作レバーを操作する方向の変更により、移動部材の移動方向を変更できる。
(3)上記送り装置において、前記伝達機構は、前記連動部を押圧可能な押圧部材と、前記押圧部材を支持する支持部材と、前記操作レバーの操作方向に応じて移動することにより動力を伝達して前記支持部材を支持部材基準位置から移動させる伝達部材とを備え、前記押圧部材は、前記支持部材に回転可能に設けられ、前記伝達部材と接触すると前記連動部を押圧可能であり、前記伝達部材と離間すると前記連動部により回転し、前記伝達部材は、前記操作レバーの操作方向に応じて基準位置から移動する移動動作と、前記移動動作後に前記基準位置に復帰する復帰動作とを有し、前記移動動作では、前記伝達部材は、前記支持部材を前記支持部材基準位置から移動させて、かつ前記押圧部材に接触することにより、前記押圧部材が前記連動部を押圧して、前記支持部材と一体に前記移動部材を移動させ、前記復帰動作では、前記伝達部材は、前記押圧部材から離間し、前記移動部材を移動させた位置に維持させた状態で、前記支持部材を前記支持部材基準位置に復帰させつつ、基準位置に復帰する。
この構成によれば、伝達部材の移動により移動部材を段階的に移動させた位置で移動部材を維持させた状態(その場に留まらせた状態)で、支持部材を支持部材基準位置に復帰させることができる。支持部材が支持部材基準位置に復帰するため、移動部材を移動させたところから更に別のところに、移動部材を移動させることができる。
(4)上記送り装置において、前記移動部材は、車両用ロック装置に進入するストライカの移動を規制する部材であり、前記車両用ロック装置は、前記ストライカが挿通する複数の溝を有するロック部材を備えるものであって、前記移動部材は、前記複数の溝のいずれかに前記ストライカを挿通させるために、前記送り機構により、複数の位置を段階的に移動する。
この構成によれば、ストライカの移動を段階的に規制できる。
上記送り装置によれば、各構成(送り機構、操作装置)の配置を自由にしつつ、制御対象物を段階的に制御可能である。
(a)シートバックが折り畳まれたシートの模式図、(b)シートバックが起こされたシートの模式図。 送り装置の一部を含む車両用ロック装置の斜視図。 ロック機構の平面図。 図3のA−A線に沿うロック機構の断面図。 ロック機構の分解斜視図。 ロック状態における、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 解除状態におけるロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 解除状態におけるロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 第1段ロックにおけるロック部材及びロック補助部材とストライカとの位置関係を示す平面図。 第2段ロックにおけるロック部材及びロック補助部材とストライカとの位置関係を示す平面図。 第3段ロックにおけるロック部材及びロック補助部材とストライカとの位置関係を示す平面図。 ロック状態における、第1レバー、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 解除状態における、第1レバー、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 ロック状態における、第2レバー、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 解除状態における、第2レバー、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 解除状態における、第2レバー、ロック部材及びロック補助部材の配置関係を示す平面図。 移動規制機構の斜視図。 移動規制機構の分解斜視図。 移動規制機構の平面図。 ロック部材の各溝と移動規制部材の配置位置との関係を示す平面図。 ストライカの進入前の移動規制機構の初期状態を示す平面図。 ストライカの進入直後の移動規制機構の状態を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第1段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第2段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第2段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第3段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第4段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第4段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第5段階を示す平面図。 操作装置に基づく移動規制機構の動作の第6段階を示す平面図。 操作装置の斜視図。 操作レバーが初期位置にあるときの操作装置の平面図。 操作レバーが第1操作方向に回転したときの操作装置の平面図。 操作レバーが第2操作方向に回転したときの操作装置の平面図。
図1〜図34を参照して、送り装置を備える装置の一例として、車両用ロック装置について説明する。
車両には、座席としてのシート1が搭載される。シート1は、シートクッション2と、シートクッション2に対して回転するシートバック3とを備える。
車両用ロック装置6は、ストライカ5と係合することにより、車両のシート1を車両本体に固定する。車両用ロック装置6は、シート1または車両本体に設けられる。ストライカ5が車両本体に設けられているときは、シート1において、ストライカ5と対向するところに車両用ロック装置6が取り付けられる。ストライカ5がシート1に設けられているときは、車両本体において、ストライカ5と対向するところに車両用ロック装置6が取り付けられる。本実施形態では、車両用ロック装置6がシートバック3に取り付けられている例を説明する。
図1(a)及び図1(b)に示されるように、折り畳まれたシートバック3が起こされるとき、シートバック3の車両用ロック装置6がストライカ5に係合する。これにより、シート1が車両に固定される。また、ストライカ5において、車両用ロック装置6が係合するところが変更され得る(後述参照)。ストライカ5において、車両用ロック装置6が係合する係合箇所が変更可能であるため、シートバック3の傾きが異なる幾つか姿勢で、シート1は車両に固定され得る。
ストライカ5は、例えば、I字、L字またはU字状の金属棒で構成される。本実施形態では、U字状のストライカ5に係合する車両用ロック装置6について説明する(図1参照)。U字状のストライカ5は、後述するように車両用ロック装置6により挟持される2つの被挟持部(以下、「第1被挟持部5a」及び「第2被挟持部5b」という。)を有する。第1被挟持部5a及び第2被挟持部5bは同じ方向に延び、かつその並びは、車両用ロック装置6に対するストライカ5の相対的な進入方向に一致する。なお、本実施形態では、シート1(またはシートバック3の回転)の移動により、車両用ロック装置6がストライカ5に接近して、両者が係合する。この係合におけるストライカ5の相対的な進入方向を以下では単に「進入方向」という。実施形態の説明において、ストライカ5が進入するとは、ストライカ5の第1被挟持部5a及び第2被挟持部5bの少なくとも一方が、ベース部材11の挿通溝13(後述参照)に挿通することを示す。
図1及び図2に示されるように、車両用ロック装置6は、ロック機構10と、送り装置85とを備える。送り装置85は、移動規制部材90と、操作装置150とを備える(図1参照)。本実施形態では、後述の移動規制機構80が移動規制部材90を有する。移動規制機構80は、ストライカ5の移動を規制する。操作装置150は、移動規制機構80を動作させて、移動規制部材90を移動させる。なお、図2では、車両用ロック装置6からサブプレート26が取り外されている。
図3〜図5に示されるように、ロック機構10は、ベース部材11と、ベース部材11に取り付けられるロック部材30と、ベース部材11に取り付けられるロック補助部材40とを備える。更に、ロック機構10は、ロック部材30及びロック補助部材40を回転させる第1レバー50及び第2レバー60を備える。
ベース部材11は、ベースプレート20とサブプレート26とを備える。ベースプレート20とサブプレート26との間には、部品が収容される収容室12が構成される。
ベースプレート20は、ベース部21と、ベース部21に繋がりストライカ5に対向する部分である正面部22(ストライカ5に面する部分)と、正面部22とは反対側の背面部23とを有する。ベースプレート20のベース部21には、ストライカ5が挿通する第1挿通溝24が設けられる。第1挿通溝24は、ベースプレート20のベース部21において、ストライカ5に面する正面部22から背面部23に向かって延びる。ベースプレート20の背面部23と第1挿通溝24の端部(開口部とは反対側の部分)との間には、ロック部材30及びロック補助部材40の軸部材25が配置される支持部21cが設けられる。また、ベース部21には、後述の係合突起部45が挿通する挿通孔21aが設けられている。また、ベース部21には、切欠21bが設けられている。第1レバー50を操作するための操作ポール4の接続部は、ベース部21の切欠21bを通過して第1レバー50に接続される。操作ポール4の先端部(接続部と反対側の端部)は、操作され得るように、シートバック3から突出する。
サブプレート26は、サブプレート26のベース部27がベースプレート20のベース部21に対向するように、ベースプレート20に締結される。サブプレート26は、ストライカ5が挿通する第2挿通溝28を有する。サブプレート26の第2挿通溝28は、ベースプレート20の第1挿通溝24に沿うように構成される。ロック機構10の挿通溝13は、ベースプレート20の第1挿通溝24とサブプレート26の第2挿通溝28とにより構成される。
図4に示されるように、ベースプレート20とサブプレート26により構成される収容室12には、ロック部材30、ロック補助部材40、及び第1レバー50が収容される。第2レバー60は、ベースプレート20の外側に配置される。
図6を参照して、ロック部材30について説明する。
ロック部材30は、回転により、挿通溝13に挿通するストライカ5と係合する位置(以下、「ロック位置」。図6参照)に配置され得る。ロック機構10において、ロック部材30がロック位置にあり、ロック部材30とストライカ5とが係合する状態を「ロック状態」といい、ロック部材30がロック位置から解除方向DB(係合方向DAの反対方向。後述参照。)に回転してストライカ5を挿通溝13から離脱させ得る位置(図13、図15及び図16参照)にある状態を、「解除状態」という。
ロック部材30は、第1付勢部材71(例えば、コイルばね)により、ストライカ5と係合し得る方向である係合方向DAに付勢される。
ロック部材30のアーム32には、ロック補助部材40に係合する係合ピン36が設けられている。係合ピン36は、軸部材25の延長方向(回転中心線に沿う方向)に沿うように延び、ロック補助部材40の係合孔44(後述参照)に挿通する。
ロック部材30は、回転中心を含む基部31と、基部31から延びるアーム32と、アーム32から径方向に交差する方向に延びる3つの爪とを有する。以下の説明で、3つの爪のうち、径方向に最も外側にあるものを第1爪33といい、径方向において第1爪33よりも内方にある爪を第2爪34といい、径方向において第2爪34よりも内方にある爪を第3爪35という。また、第1爪33と第2爪34との間の溝を第1溝37といい、第2爪34と第3爪35の間の溝を第2溝38といい、第3爪35と基部31との間の溝を第3溝39という。
アーム32は、基部31の回転中心部(回転中心線が通る部分)から外れたところから延びる。具体的には、ロック部材30がロック位置に配置されることで、第1爪33〜第3爪35が挿通溝13に配置されるとき、アーム32は、挿通溝13の傍らに配置されて、挿通溝13に沿う。
第1爪33は、径方向外方に向く外面33aを有する。外面33aは、ロック部材30がロック位置(後述参照)に配置されるとき、第1爪33におけるアーム32側から先端に向かって径方向内方に傾斜する。外面33aは、ロック機構10がロック状態のときストライカ5が進入するときに、ストライカ5が最初に当接するところである。
第1爪33は、第2爪34よりも短い。具体的には、第1爪33においてアーム32側の基端から先端までの長さLA(図9参照)は、第2爪34においてアーム32側の基端から先端までの長さLBよりも短い。
第2爪34の先端部34aにおいて基部31側の端面34bは、傾斜する。具体的には、第2爪34の端面34bは、径方向内方に向かってアーム32側に傾斜する。
第3爪35の長さLC(図9参照)は、第2爪34の長さLBと略同じ長さである。具体的には、第3爪35においてアーム32側の基端から先端までの長さLCは、第2爪34においてアーム32側の基端から先端までの長さLBと等しい、または実質的に同じ長さである。
このような第1爪33〜第3爪35の構造により、ストライカ5が第1溝37〜第3溝39に円滑に挿通するようになる。
図7に示されるように、ロック部材30がロック位置にあるときから、ロック部材30が解除方向DBに所定の第1角度範囲(第1角度以上第2角度未満)で回転すると、ストライカ5が進入する進入通路が確保されるように第1爪33の先端が進入通路よりも外側に配置され、かつ第2爪34の先端部34aが進入通路を遮るように配置される。
図8に示されるように、ロック部材30がロック位置にあるときから、ロック部材30が解除方向DBに所定の第2角度範囲(第2角度以上第3角度未満)だけ回転すると、ストライカ5が第2溝38まで進入する進入通路が確保されるように、第2爪34の先端が進入通路よりも外側に配置され、かつ第3爪35の先端部35aが進入通路を遮るように配置される。
さらに、ロック部材30が解除方向DBに所定の第3角度以上に回転すると、ストライカ5が第3溝39まで進入する進入通路が確保されるように、第3爪35の先端が進入通路よりも外側に配置される。
第1爪33、第2爪34、第3爪35、及び基部31のそれぞれの間にある第1溝37〜第3溝39について説明する。
第1溝37の溝幅は、ストライカ5の第1被挟持部5a及び第2被挟持部5bが挿通する大きさである。
第2溝38の溝幅は、ストライカ5の第1被挟持部5aが挿通する大きさである。また、第2溝38は、第1溝37及びストライカ5との関係で次のように構成される。すなわち、第2溝38は、ストライカ5の第1被挟持部5aが第2溝38に挿通するとき、ストライカ5の第2被挟持部5bが第1爪33の外側に配置されて第1爪33と干渉しないように、構成される。
第3溝39の溝幅は、ストライカ5の第1被挟持部5aが挿通する大きさである。また、第3溝39の溝幅は、第1溝37及びストライカ5との関係で次のように構成される。すなわち、第3溝39の溝幅は、ストライカ5の第2被挟持部5bが第1溝37に挿通するとき、ストライカ5の第1被挟持部5aが第3溝39に挿通し得る大きさに設定される。すなわち、第3溝39は、ストライカ5が挿通溝13の奥まで進入するとき、第1被挟持部5aが入るスペースになる。
図6を参照して、ロック補助部材40について説明する。
ロック補助部材40は、回転により、挿通溝13に挿通するストライカ5と係合する位置(以下、「ロック位置」。図6参照)に配置され得る。
ロック補助部材40は、回転中心を含む基部41と、基部41から延びるアーム42と、アーム42から径方向に交差する方向に延びる突起部43とを有する。
アーム42は、基部41の回転中心部から外れたところから延びる。具体的には、ロック補助部材40がロック位置にあり、突起部43が配置されるとき、アーム42は、挿通溝13の傍らに配置されて、挿通溝13に沿う。
突起部43は、ロック補助部材40がロック位置にあるとき、第2爪34に重なり、第1溝37と第2溝38との間に配置される。
突起部43は、径方向内方に向く内向面43aと、径方向外方に向く外向面43bとを有する。突起部43は、ロック部材30及びロック補助部材40がロック位置にあるとき、突起部43の外向面43bは、第1溝37の外向面37bよりも径方向外方に位置し、かつ突起部43の内向面43aは、第2溝38の内向面38aよりも径方向内方に位置する。
ロック補助部材40には、ロック部材30の係合ピン36が挿通する係合孔44が設けられる。係合孔44は、長円に構成され、軸部材25の回転中心線を中心とする円に沿うように延びる。係合孔44は、内周面において係合方向DA側の第1端面44aと、解除方向DB側の第2端面44bとを有する。ロック部材30が解除方向DBに回転すると(例えば、ストライカ5の進入に基づく回転)、係合ピン36が係合孔44の第2端面44bに当接してロック部材30とロック補助部材40とが一体となって解除方向DBに回転する。ロック補助部材40が解除方向DBに回転すると(例えば、操作ポール4の操作に基づく回転)、係合孔44の第1端面44aが係合ピン36に当接してロック部材30とロック補助部材40とが一体となって解除方向DBに回転する。
係合ピン36と係合孔44とは、次の配置関係にある。ロック部材30及びロック補助部材40がロック位置にあるとき、係合ピン36は、係合孔44の両端の間の位置にある。このため、ストライカ5がロック機構10に進入して、ストライカ5とロック部材30とが当接してロック部材30が解除方向DBに回転すると、ロック部材30の回転に遅れてロック補助部材40が解除方向DBに回転する。これに対して、第1レバー50または第2レバー60の操作により、ロック補助部材40が回転すると、ロック補助部材40の回転に遅れてロック部材30が解除方向DBに回転する。
また、ロック補助部材40には、軸部材25の延長方向に沿って延びる係合突起部45が設けられている。係合突起部45は、第1レバー50及び第2レバー60により押される。また、ロック補助部材40の基部41には、第2付勢部材72が取り付けられる留部41aが設けられる。ロック補助部材40は、第2付勢部材72により、ストライカ5と係合し得る方向である係合方向DAに付勢される。なお、第2付勢部材72の他端は、第1レバー50に接続される。
次に、ロック部材30及びロック補助部材40によるストライカ5の第1被挟持部5aの挟持について説明する。
ロック機構10の挿通溝13にストライカ5が挿通し、かつストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30の第1溝37に挿通すると、ストライカ5の第1被挟持部5aは、ロック部材30の第1溝37の内向面37aと、ロック補助部材40の突起部43の外向面43bとに接触する。そうすると、ロック部材30とロック補助部材40とは互いに反対方向に移動する。一方、ロック部材30及びロック補助部材40は、軸部材25で支持されているため、その移動距離は、クリアランス(ロック部材30と軸部材25との間の隙間、ロック補助部材40と軸部材25との隙間)分だけであり、ロック部材30及びロック補助部材40の移動は制限されている。このため、ストライカ5の第1被挟持部5aが第1溝37に深く入り込むと、ロック部材30とロック補助部材40が移動しなくなり、ストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30とロック補助部材40により挟持される。このようにストライカ5が挟持されると、ロック部材30及びロック補助部材40が固定されるようになるため(移動しないようになる)、ストライカ5がロック機構10にがたつきなく係合される。
なお、ストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30の第2溝38に挿通する場合も、第1溝37に挿通する場合の態様と同様である。また、第2被挟持部5bの挟持の態様も、第1被挟持部5aの挟持の態様と同様である。
図9〜図11を参照して、ロック機構10とストライカ5と係合態様について説明する。
本実施形態のように、ストライカ5が2つの被挟持部5a,5bを有する場合、次のように、ロック機構10は、ストライカ5の2箇所で係合可能である。ロック機構10は、上述のように、2箇所の位置(第1溝37及び第2溝38)で、がたつきなくストライカ5を挟持できる。このため、ロック機構10は、ストライカ5の進入に制限がない場合には、最大4段階でストライカ5に係合可能である。本実施形態では、ストライカ5の進入に制限を設けて、ロック部材30の長さを規定長にしているため、ロック部材30の構造上、ストライカ5に3段階で係合可能になっている。
図9に示されるように、第1段ロックは、ストライカ5の第1被挟持部5aが第1溝37に挿通する状態である。第1段ロックにおいては、ストライカ5の第1被挟持部5aは、第1溝37の内向面37aと突起部43の外向面43bとで挟持される(図6参照)。
図10に示されるように、第2段ロックは、ストライカ5の第1被挟持部5aが第2溝38に挿通する状態である。第2段ロックにおいては、ストライカ5の第1被挟持部5aは、第2溝38の外向面38bと突起部43の内向面43aとで挟持される(図6参照)。
図11に示されるように、第3段ロックは、ストライカ5の第2被挟持部5bが第1溝37に挿通する状態である。第3段ロックにおいては、ストライカ5の第2被挟持部5bは、第1溝37の内向面37aと突起部43の外向面43bとで挟持される(図6参照)。また、ストライカ5の第1被挟持部5aは、第3溝39に挿通する。第3段ロックにおいて、第1被挟持部5aは、第3溝39に接触しない、または、第1被挟持部5aは、第3溝39から力を受けない状態で第3溝39に接触する。
このように、ロック部材30の構造上、ストライカ5に3段階で係合可能であるため、シートバック3の傾きが異なる幾つかの姿勢で、シート1を車両に固定できる。
図12及び図13を参照して、第1レバー50について説明する。
第1レバー50は、ロック部材30及びロック補助部材40を解除方向DBに回転させる。これにより、ロック部材30及びロック補助部材40とストライカ5との係合を解除させる。第1レバー50は、回転可能に、ピン54でベースプレート20に取り付けられている。
第1レバー50は、回転中心を含む基部51と、基部51から延びる第1アーム52と、基部51から第1アーム52とは異なる方向に延びる第2アーム53とを有する。基部51には、第2付勢部材72が接続される留部51aが設けられている。第2アーム53の端部には、操作ポール4が接続される。
第1レバー50の基部51は、挿通溝13に対して、ロック補助部材40と同じ側に配置され、かつロック補助部材40よりも挿通溝13から遠いところに配置されている。第1レバー50の第1アーム52は、係合突起部45を解除方向DBへ押すことができるように、係合突起部45の解除方向DBへの移動における係合突起部45の後面に当接する。第1レバー50は、第2付勢部材72により、ロック補助部材40の付勢方向と反対方向に回転するように付勢される。このため、第1アーム52は係合突起部45から離間する方向に回転するため、ロック補助部材40はロック位置に位置する。これに対して、操作ポール4の動作により、第1アーム52が係合突起部45を押すように、第1レバー50が回転すると、これに伴ってロック補助部材40及びロック部材30が解除方向DBに回転する。
図14〜図16を参照して、第2レバー60について説明する。
第2レバー60は、ロック部材30及びロック補助部材40を解除方向DBに回転させる。これにより、ロック部材30及びロック補助部材40とストライカ5との係合を解除させる。第2レバー60は、回転可能に、ピン67でベースプレート20に取り付けられている。第2レバー60は、ロック解除用ケーブル191の操作により回転する。ロック解除用ケーブル191(後述参照)は、第2レバー60の留部60aに接続される。
第2レバー60は、回転中心を含む基部61と、基部61から延びるアーム62を有する。アーム62は、ベース部材11の挿通溝13を回避するように屈曲し、さらに、先端付近で屈曲する。具体的には、アーム62は、基部61から延びる第1延長部63と、第1延長部63から延びて第1延長部63の延長方向と交差するように延びる第2延長部64と、第2延長部64から延びて第2延長部64の延長方向と交差するように延びる第3延長部65とを有する。第2延長部64と第3延長部65との接続付近から第3延長部65にわたって、係合突起部45が摺接する摺接面66が設けられる。摺接面66は、折れ曲がる。摺接面66は、折れ曲がりまでの第1摺接面66aと、折れ曲がり部分から先の第2摺接面66bとを備える。
第1摺接面66a及び第2摺接面66bは、ロック解除用ケーブル191の操作による第2レバー60の回転により(後述参照)、係合突起部45を解除方向DBに移動させる。摺接面66の折れ曲がり構造により、第2摺接面66bと係合突起部45との摺接における第2レバー60の回転角度に対する係合突起部45の移動距離が、第1摺接面66aと係合突起部45との摺接における移動距離よりも短くなっている。
第2レバー60は、第3付勢部材73により、ロック補助部材40の付勢方向と同じ方向に回転するように付勢される。
第2レバー60の留部60aには、ロック解除用ケーブル191が接続される。ロック解除用ケーブル191は、シート1または車両に取り付けられる操作装置150の動力を、第2レバー60に伝達する。第2レバー60は、ロック解除用ケーブル191の動作により、付勢方向と反対方向に回転する。
第2レバー60の基部61は、挿通溝13に対して、ロック補助部材40とは反対側に配置される。第2レバー60の第3延長部65は、係合突起部45を解除方向DBへ押し出すことができるように、係合突起部45の解除方向DBへの移動における係合突起部45の後方に配置される。第2レバー60にロック解除用ケーブル191からの動力が加えられていないとき、第2レバー60のアーム62が係合突起部45を解除方向DBに押す力は弱い。このため、ロック補助部材40はロック位置に位置する。第2レバー60は、ロック解除用ケーブル191の動作により、付勢方向と反対方向に回転すると、第2レバー60のアーム62の第1摺接面66aが係合突起部45を押す。これによって、ロック補助部材40及びロック部材30が解除方向DBに回転する。更に、第2レバー60が回転して、アーム62の第2摺接面66bが係合突起部45に接触すると、第2レバー60に対する回転角度に対する係合突起部45の移動距離が小さくなり、ロック補助部材40及びロック部材30の回転角度も小さくなる。このように、ロック補助部材40及びロック部材30の回転角度が制限されることにより、ロック機構10の大きさ(正面視における面積)を制限できる。
ロック機構10の動作を説明する。
ストライカ5がロック機構10の挿通溝13に進入すると、ストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30の第1爪33の外面33aに当接する。そうすると、第1爪33の外面33aは、挿通溝13に対して傾斜するため、ストライカ5の進入により、ストライカ5にロック部材30が押し上げられて回転する。ロック部材30が回転すると、これに伴いロック補助部材40も回転する。これにより、ストライカ5が更に奥に進入する。ロック部材30の回転角度が第1角度範囲であるとき、第2爪34が挿通溝13に配置されているため、ストライカ5は、第2爪34に当たり、その進入が阻止される。このとき、ストライカ5がロック部材30を押し上げる力が弱くなっているため、ロック部材30及びロック補助部材40は、付勢方向に回転してロック位置に戻る。そうすると、ストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30とロック補助部材40とにより挟持される。これにより、ロック状態は、第1段ロックになる。
第1段ロックから第2段ロックへの移行、または第2段ロックから第3段ロックへの移行は、第1レバー50または第2レバー60を操作することでロック解除することにより、行うことが可能である。
図17〜図33を参照して、移動規制機構80について説明する。
図17に示されるように、移動規制機構80は、移動規制部材90を備える。移動規制部材90は、挿通溝13に進入するストライカ5の移動を止める。移動規制部材90は、操作装置150により、ロック部材30の複数の溝37〜39のいずれかに沿うように配置される。
移動規制部材90の移動は、モータ及びギア等により構成される駆動装置により制御され、または、機械的機構により制御される。本実施形態では、機械的機構により、移動規制部材90の移動が制御される。移動規制部材90は、挿通溝13に対して予め設定された複数の位置に移動し得る。複数の位置のうちの所定の位置は、ストライカ5が移動規制部材90に当接することによりストライカ5がロック部材30の複数の溝37〜39の一つに挿通させるための、移動規制部材90の位置である。移動規制部材90が移動する複数の位置と、ロック部材30の複数の溝37〜39とは一対一で対応付けされる。移動規制機構80は、移動規制部材90を位置決めする位置決め部材100を更に備える。また、移動規制機構80は、操作装置150に操作に基づいて動作する送り機構120を備える。送り機構120は、操作装置150の操作に基づいて、移動規制部材90と位置決め部材100との係合関係を変更することにより、移動規制部材90を目的の位置に配置させる。
以下、移動規制機構80の一例を説明する。
図17及び図18に示されるように、移動規制機構80は、移動規制部材90と、取付部材103を介してベースプレート20に取り付けられる位置決め部材100と、移動規制部材90の回転を制限する回転制限部材110と、移動規制部材90を目的の位置に移動させる送り機構120とを備える。
移動規制部材90は、上述したように、挿通溝13に進入するストライカ5の移動を止める(図20参照)。移動規制部材90は、支軸81を介して位置決め部材100に回転可能に取りつけられる。移動規制部材90は、本体部91と、係合部材93とを有する。移動規制部材90には、移動規制部材90自体と一体に連動する連動部95(後述の送り機構120の一要素。)が設けられる。移動規制部材90の本体部91は、回転中心を含む基部91aと、基部91aから延びる第1アーム91bと、基部91aから第1アーム91bとは異なる方向に延びる第2アーム91cとを備える。
移動規制部材90は、ロック機構10の挿通溝13に対してロック部材30の配置とは反対側に配置される(図20参照)。移動規制部材90の第1アーム91bは、挿通溝13と交差する。第1アーム91bにおいてロック機構10の挿通溝13の開口側には、ストライカ5が当接する当接面92が設けられる。
第2アーム91cには、位置決め部材100と係合する係合部材93が設けられる。係合部材93は、径方向(第2アーム91cの回転中心の円における径方向)に移動可能に第2アーム91cに取りつけられる。具体的には、第2アーム91cには、係合部材93を径方向に案内する長孔の案内孔91dが設けられる。係合部材93は、案内孔91dに挿通する。係合部材93は、移動規制部材90の回転に伴って回転し、かつ、後述のガイド102の形状に従って径方向に移動する。
位置決め部材100は、一対のガイドプレート101を備える。一対のガイドプレート101は、同一形状の縁を有する。一対のガイドプレート101は、移動規制部材90の回転中心線に沿う方向に配列されて、取付部材103を介してベースプレート20に取り付けられる。一対のガイドプレート101の縁は、係合部材93を案内するガイド102を構成する。係合部材93は、一端部が一方のガイドプレート101の縁に接触し、他端部が他方のガイドプレート101の縁に接触するように、ガイド102に配置される。係合部材93は、ガイド102に沿って移動する。係合部材93は、ガイド102の形状に従って移動するように、付勢部材94によりガイド102側に押し付けられる。具体的には、係合部材93と支軸81とは付勢部材94で接続されて、係合部材93は、支軸81に向かって引っ張られている。ガイド102には、係合部材93と係合する複数の被係合部位101aと、障壁部位101bとが交互に配置されている。障壁部位101bは、複数の被係合部位101aの間に設けられて被係合部位101aよりも径方向外方に突出して係合部材93の移動を妨げる。係合部材93は、付勢部材94で径方向内方に付勢されているため、係合部材93を支持する移動規制部材90に力が作用していないとき、係合部材93は、被係合部位101aに配置される。
また、被係合部位101aは、移動規制部材90の係合部材93が被係合部位101aに係合することにより、移動規制部材90の当接面92を複数の位置のいずれかの位置させることができるように、位置決め部材100に設けられている。そして、複数の被係合部位101aと複数の位置とは一対一で対応付けされる。このため、係合部材93が、被係合部位101aに配置されるとき、移動規制部材90は、ロック部材30の第1溝37〜第3溝39に対応付けられた位置に配置される。すなわち、移動規制部材90は、係合部材93を介して位置決め部材100と係合することにより、ロック部材30の第1溝37に対応する第1位置、第2溝38に対応する第2位置、第3溝39に対応する第3位置に位置決めされる。なお、図20には、移動規制部材90が第1溝37及び第2溝38に配置される例(第1位置及び第2位置)が示されている。
図20の実線に示されるように、移動規制部材90が、第1位置に位置決めされるとき、第1溝37に対する当接面92の位置は、次のとおりである。係合部材93と被係合部位101aとの係合により、移動規制部材90の当接面92は、ロック部材30がロック位置に配置されるとき第1溝37の外向面37bが配置されるところよりも若干だけ挿通溝13の奥側に配置される。これにより、ストライカ5が挿通溝13に進入するとき、ストライカ5が、移動規制部材90が配置されている溝(例えば、第1溝37)よりも奥に進入することが抑制される。なお、移動規制部材90が第2位置または第3位置に位置決めされるとき、溝38,39に対する当接面92の位置関係は、移動規制部材90が第1位置に位置決めされるときの第1溝37に対する当接面92の位置関係に準ずる。
図18に示されるように、回転制限部材110は、回転中心を含む基部111と、基部111から延びる第1アーム112と、基部111から第1アーム112とは異なる方向に延びる第2アーム113とを備える。回転制限部材110の回転中心は、移動規制部材90の回転中心と一致する。回転制限部材110の第1アーム112は、挿通溝13と交差する。第1アーム112においてロック機構10の挿通溝13の開口側には、ストライカ5が当接する当接面114が設けられる。第2アーム113には、係合部材93に係合するフック115が設けられている。フック115は、係合部材93が案内孔91dにおいて径方向内方の端側に位置している状態で、係合部材93に係合し、かつ、係合部材93が当該位置から径方向外方に移動しないように係合する。さらに、フック115は、回転制限部材110の所定方向の回転(ストライカ5の当接に基づく回転)に基づいて係合部材93から離間するように、係合部材93に係合する。フック115が、係合部材93に係合するとき、係合部材93は、径方向においてガイド102とフック115とで挟持されて、径方向の移動が規制される。
回転制限部材110は、付勢部材116により、次のように付勢されている。回転制限部材110は、回転制限部材110の第1アーム112が、移動規制部材90の第1アーム91bよりも、ロック機構10の挿通溝13の開口側に配置され、かつ第2アーム113のフック115が係合部材93に係合するように、付勢されている(図21参照)。すなわち、回転制限部材110は、ストライカ5がロック機構10の挿通溝13に挿通するとき、ストライカ5が移動規制部材90の第1アーム91bよりも先に回転制限部材110の第1アーム112に当接するように、配置されている。ストライカ5が、ロック機構10の挿通溝13に挿通して、ストライカ5が第1アーム112の当接面114に当接して回転制限部材110が回転すると、第2アーム113のフック115が係合部材93から離間する。このようにして、ストライカ5が挿通溝13に挿通し、ストライカ5が回転制限部材110の第1アーム112に当接することに基づいて、回転制限部材110のフック115と係合部材93と係合が解除される。
次に、送り機構120について説明する。
送り機構120は、操作装置150の動作に基づいて、移動規制部材90の位置を1つだけ隣の位置に移動させる。すなわち、送り機構120は、段階的に、移動規制部材90を移動させる。具体的には、送り機構120は、移動規制部材90を第1位置から第2位置に移動させ、第2位置から第1位置または第3位置に移動させ、または、第3位置から第2位置に移動させる。
図18に示されるように、送り機構120は、移動規制部材90と一体に連動して回転する連動部95と、連動部95を押圧して移動規制部材90を回転させる伝達機構121とを備える。
図19に示されるように、連動部95は、支軸81の径方向に延びる複数の係合歯95a〜95dを有する。連動部95の係合歯95a〜95dは、伝達機構121の押圧部材124で押される。本実施形態では、連動部95には、4つの係合歯(以下、「第1係合歯95a」〜「第4係合歯95d」)が設けられている。移動規制部材90が第1位置に配置されるとき、押圧部材124の押圧歯128は、第1係合歯95aと第2係合歯95bとの間に配置される。移動規制部材90が第2位置に配置されるとき、押圧部材124の押圧歯128は、第2係合歯95bと第3係合歯95cとの間に配置される。移動規制部材90が第3位置に配置されるとき、押圧部材124の押圧歯128は、第3係合歯95cと第4係合歯95dとの間に配置される。
伝達機構121は、操作装置150の操作レバー180の第1操作方向DG及び第2操作方向DHに対応して、第1方向DE及び第2方向DFに回転可能であり、第1方向DE及び第2方向DFの一方に移動することにより移動の方向に対応した方向に連動部95及び移動規制部材90を回転させる(後述及び図21〜図30参照)。
図18に示されるように、伝達機構121は、連動部95の係合歯95a〜95dを押す押圧部材124と、押圧部材124を支持する支持部材130と、操作装置150の操作レバー180の操作方向に応じて移動して支持部材130を移動させる伝達部材140とを備える。
押圧部材124は、支持ピン129を介して支持部材130に揺動可能に設けられる。押圧部材124は、支持ピン129を受ける軸受部125と、軸受部125から延びる押圧歯128とを有する。押圧歯128は、移動規制部材90に設けられる連動部95の係合歯95a〜95dと係合する。
支持部材130は、第1端部131と第2端部132との間の中間部133で回転可能に支軸81に支持される。支持部材130の第1端部131には、押圧部材124が揺動可能に設けられる。支持部材130の第2端部132には、伝達部材140が回転可能に取り付けられる。支持部材130の中間部133と第2端部132との間の部分には、伝達部材140の係合突起144が係合可能な係合孔134が設けられる。
伝達部材140は、軸ピン147を介して支持部材130の第2端部132に接続される基部141と、基部141から支持部材130の第1端部131に向かって延びる第1アーム142と、基部141から第1アーム142とは異なる方向で支持部材130の第1端部131に向かって延びる第2アーム143とを備える。第1アーム142の先端部142aと第2アーム143の先端部143aとは、設定距離だけ隔てて互いに対向する。第1アーム142の先端部142aと第2アーム143の先端部143aとの間の隙間には、押圧部材124の軸受部125が配置される。また、伝達部材140の基部141には、支持部材130の係合孔134に挿通する係合突起144が設けられている。
係合突起144は、係合孔134内の第1係合面135及び第2係合面136のいずれかに接触し得る。第1係合面135と第2係合面136とは、軸ピン147の周方向に沿って配置されている。
第1係合面135は、第1アーム142の先端部142aが押圧部材124の第1押圧面126から離間するように伝達部材140が配置されるとき、係合突起144が当接する面である(図23参照)。
第2係合面136は、第2アーム143の先端部143aが押圧部材124の第2押圧面127から離間するように伝達部材140が配置されるとき、係合突起144が当接する面である(図21参照)。
係合突起144が第1係合面135に接触するとき(図23参照)、この接触により、支持部材130に対して伝達部材140が第1方向DX(図19参照)に回転することが規制されるため、伝達部材140と支持部材130とが一体となって支軸81を中心に第1方向DEに回転する。また、係合突起144が第1係合面135に接触するとき、第2アーム143の先端部143aが押圧部材124の第2押圧面127に接触するため、押圧部材124が第2押圧面127側に揺動することが規制される。この結果、支持部材130に対して伝達部材140が第1方向DXに回転するとき、押圧部材124の第2押圧面127側への揺動が規制された状態で、支持部材130と伝達部材140とが一体となって支軸81を中心に回転する。
係合突起144が第2係合面136に接触するとき(図19参照)、この接触により、支持部材130に対して伝達部材140が第2方向DY(図19参照)に回転することが規制されるため、伝達部材140と支持部材130とが一体となって支軸81を中心に第2方向DFに回転する。また、係合突起144が第2係合面136に接触するとき、第1アーム142の先端部142aが押圧部材124の第1押圧面126に接触するため、押圧部材124が第1押圧面126側に揺動することが規制される。この結果、支持部材130に対して伝達部材140が第2方向DYに回転するとき、押圧部材124の第1押圧面126側への揺動が規制された状態で、支持部材130と伝達部材140とが一体となって支軸81を中心に回転する。
伝達部材140は、付勢部材145で付勢される。付勢部材145は、スペーサ146(図18参照)を介して支軸81に配置される。付勢部材145の一端は、伝達部材140に接続され、付勢部材145の他端は、位置決め部材100に接続される。伝達部材140は、付勢部材145により、第1アーム142の先端部142aが押圧部材124に接触し、かつ係合突起144が係合孔134の第2係合面136に接触し、かつ、伝達部材140が所定位置(以下、「基準位置」。図19参照)に配置されるように、付勢される。なお、伝達部材140が基準位置に配置されるときの支持部材130の位置を「支持部材基準位置」という。
伝達部材140には、伝達部材140を第1方向DXに回転させるための第1送り機構用ケーブル192と、第2方向DYに回転させるための第2送り機構用ケーブル193が接続されている。
第1送り機構用ケーブル192は、第1アーム142の先端部142aと基部141との間の部分に接続される。
第2送り機構用ケーブル193は、第2アーム143の先端部143aと基部141との間の部分に接続される。
第1送り機構用ケーブル192及び第2送り機構用ケーブル193は、操作装置150の操作レバー180の動作に連動する。
伝達部材140は、次に示されるように、操作装置150の操作レバー180の操作方向に応じて移動する移動動作と、移動動作後に基準位置に復帰する復帰動作とを有する。
移動動作では、伝達部材140は、操作レバー180の操作方向に応じて基準位置から移動(本実施形態では、回転)することにより、支持部材130を支持部材基準位置から移動(本実施形態では、回転)させ、かつ、押圧部材124に接触することで押圧部材124の揺動を規制して押圧部材124と連動部95の第1係合歯95aとを係合させて、支持部材130と一体に移動規制部材90を移動させる(後述及び図21〜図27参照)。
復帰動作では、伝達部材140は、操作レバー180の操作方向に応じて基準位置に向かって移動(本実施形態では、回転)することにより、押圧部材124から離間して押圧部材124の揺動を可能にして押圧部材124と連動部95との係合を解除し、移動させたところに移動規制部材90を維持させた状態で、支持部材130を支持部材基準位置に復帰させる。
図21〜図30を参照して、移動規制機構80の動作を説明する。
移動規制機構80の動作は、ストライカ5が進入するときの動作と、操作装置150により移動規制部材90を移動させるときの動作とに分けられる。
図21及び図22を参照して、ストライカ5が挿通溝13に進入するときの、移動規制機構80の動作を説明する。
図21は、ストライカ5が挿通溝13に進入する前の、移動規制機構80の初期状態を示す。
回転制限部材110のフック115は、移動規制部材90の係合部材93に係合する。
係合部材93は、被係合部位101aの位置に配置されて、移動規制部材90の本体部91に対して径方向の移動が規制されて、係合部材93が障壁部位101bを超えないため、振動等では、移動規制部材90は移動しない。
このとき、伝達部材140は、基準位置に配置される。また、支持部材130は、支持部材基準位置に配置される。上述のように、伝達部材140の係合突起144は、第2係合面136に接触し、第1アーム142の先端部142aは、押圧部材124の第1押圧面126に接触する。押圧部材124の押圧歯128は、連動部95の第1係合歯95aと第2係合歯95bとの間に配置される。
図22を参照して、ストライカ5が挿通溝13に進入したときの、移動規制機構80の状態を説明する。
ストライカ5が挿通溝13に進入すると、ストライカ5の第1被挟持部5aがロック部材30の第1爪33の外面33aに当接する。これにより、ロック部材30が押し上げられて付勢力に抗して回転し、ストライカ5が挿通溝13の奥に入る通路が開かれる。ストライカ5が挿通溝13の奥に進入すると、ストライカ5は、回転制限部材110の第1アーム112に当接する。そうすると、第1アーム112が押されるため、その後、ストライカ5は、移動規制部材90に当接する。これにより、ストライカ5の進入が止められる。このとき、ストライカ5は、移動規制部材90との当接により、ロック部材30の第1溝37に挿通し得る位置に配置される。このため、ロック部材30は、ロック位置に円滑に復帰する。
また、ストライカ5と回転制限部材110との当接により、回転制限部材110の第1アーム112が押されて回転制限部材110が回転するとき、フック115が移動規制部材90の係合部材93から離間する。このため、係合部材93は、径方向に移動可能になっている。
図23〜図30を参照して、操作装置150の操作に基づく移動規制機構80の動作を説明する。
以下の移動機構の動作は、ストライカ5が第1溝37に入った状態において、操作装置150の操作が行われるときの動作である。
図23は、移動規制機構80の動作の第1段階を示す。
操作装置150により、第1送り機構用ケーブル192が引かれると、送り機構120の伝達部材140が第1方向DXに回転する。そうすると、伝達部材140の係合突起144が支持部材130の係合孔134の第1係合面135に接触し、第1アーム142の先端部142aが、押圧部材124の第1押圧面126から離間し、これに代わって、第2アーム143の先端部143aが、押圧部材124の第2押圧面127に接触する。そうすると、上述のように、押圧部材124は、第2押圧面127側への揺動が規制される。
図24及び図25は、移動規制機構80の動作の第2段階を示す。
第1段階から更に第1送り機構用ケーブル192が引かれると、伝達部材140と支持部材130とが一体に回転する。そうすると、押圧部材124の押圧歯128が連動部95の第1係合歯95aに接触する。伝達部材140の第2アーム143の先端部143aが押圧部材124の第2押圧面127を押すため、押圧部材124の揺動が規制されて、第2アーム143の回転力が連動部95に伝達される。これにより、移動規制部材90が、伝達部材140と同じ方向に回転する。
このようにして、移動規制部材90が回転するとき、移動規制部材90に設けられている係合部材93が径方向外方向に移動し、かつガイド102の障壁部位101bに沿って移動する。
図26は、移動規制機構80の動作の第3段階を示す。
移動規制部材90が更に回転して、係合部材93が障壁部位101bを超えると、係合部材93が次の被係合部位101a(当初に配置されていた被係合部位101aの隣に配置される被係合部位101a)に到達する。移動規制部材90は、第2位置に配置される。このとき、操作装置150の第1操作方向DGの操作における往路操作が完了している。
図27及び図28は、移動規制機構80の動作の第4段階を示す。
操作装置150における第1操作方向DGの操作の往路操作が完了すると(図27参照)、第1操作方向DGの反対方向(第2方向DF)の復路操作が行われる。このとき、第1送り機構用ケーブル192の引きが弱められるため、伝達部材140及び支持部材130は、基準位置及び支持部材基準位置に復帰するように第1方向DEとは反対方向に回転する。移動規制部材90は、係合部材93とガイド102の被係合部位101aとの係合により位置決めされているため、回転しない。支持部材130及び伝達部材140が、移動規制部材90に対して第2方向DFに回転すると、押圧部材124が、連動部95の第2係合歯95bに当接する。押圧部材124は、第1押圧面126側には回転可能であるため、支持部材130及び伝達部材140の第2方向DFの回転とともに押圧部材124が回転し、押圧歯128は第2係合歯95bに乗り上がる。
図29は、移動規制機構80の動作の第5段階を示す。
移動規制部材90が更に回転し、押圧歯128が第2係合歯95bを超えると、押圧歯128が連動部95の第2係合歯95bと第3係合歯95cとの間に配置される。
図30は、移動規制機構80の動作の第6段階を示す。
操作装置150における復路操作が完了すると、第1送り機構用ケーブル192の力が伝達部材140に加えられないため、伝達部材140は、基準位置に配置される。移動規制機構80の第6段階における、伝達機構121の状態は、移動規制機構80の第1段階における伝達機構121の状態と同じである。
以上のように、操作装置150の第1操作方向DGの操作によれば、移動規制部材90を所定方向(以下、第1シフト方向)に1段だけ位置を移動させることができる。具体的には、第1操作方向DGの操作により、移動規制部材90を第1位置から第2位置、または第2位置から第3位置に移動させることができる。
操作装置150の第2操作方向DHの操作に基づく作用は、操作装置150の第1操作方向DGの操作に基づく作用に準じ、伝達部材140及び支持部材130の動作は、第1操作方向DGの操作の場合の反対方向になる。このため、操作装置150の第2操作方向DHの操作によれば、移動規制部材90を所定の方向と反対の方向(以下、第2シフト方向)に1段だけ位置を移動させることができる。具体的には、第2操作方向DHの操作により、移動規制部材90を第3位置から第2位置、または第2位置から第1位置に移動させることができる。
図31〜図34を参照して、操作装置150について説明する。
操作装置150は、ケーブルを介して、移動規制機構80と、ロック補助部材40とを動作させる。なお、本実施形態では、上述の操作ポール4は、ロック補助部材40だけを動作させる。
操作装置150は、シート1または車両に取り付けられるベース160と、ベース160に対して回転可能に取り付けられる支軸165と、支軸165に一体に取り付けられる操作レバー180と、支軸165に回転可能に取り付けられて操作レバー180に係合する中間レバー170とを備える。
支軸165には、操作者が操作するための取っ手が取り付けられる。支軸165と操作レバー180とは一体であるため、操作者の操作により支軸165が回転すると、操作レバー180が回転する。
ベース160は、支軸165が回転可能に取り付けられる基部161と、4つの固定具190が取り付けられる取付部162と、基部161から延びるベース係合部163とを備える。4つの固定具190には、それぞれ、4つのケーブルが固定される。4つのケーブルのうち、2つは、ロック解除用ケーブル191であり、残りの2つは、送り機構120を操作するための送り機構用ケーブル192,193である。
中間レバー170は、ベース160に対して回転可能である。中間レバー170は、支軸165を受ける基部171と、基部171から延びてベース係合部163に係合するレバー係合部172とを有する。
中間レバー170は、付勢部材174によりベース160に対して第2操作方向DHに付勢される。付勢部材174は、中間レバー170の留部173と、ベース160の留部164とを接続する。中間レバー170は、ベース160に対する位置であってレバー係合部172がベース係合部163に係合するところで、第2操作方向DHの回転が止められる(以下、この位置を「中間レバー初期位置」という。)。すなわち、中間レバー170は、中間レバー初期位置から第1操作方向DGに回転可能である。
操作レバー180は、ベース160に対して第1操作方向DGと第2操作方向DHに回転可能である。操作レバー180は、支軸165に係合する基部181、基部181から延びる第1操作アーム182と、基部181から延びて第1操作アーム182と異なる方向に延びる第2操作アーム183と、中間レバー170のレバー係合部172に係合する操作係合部184とを有する。
図32に示されるように、第1操作アーム182には、ロック解除用ケーブル191の一端が移動不能に接続される第1接続部185と、第1送り機構用ケーブル192の一端が移動可能に接続される第2接続部186とを有する。ロック解除用ケーブル191の他端は、第2レバー60の留部60aに接続される。第1送り機構用ケーブル192の他端は、送り機構120の伝達部材140の第1アーム142に接続される。
第2接続部186は、第1送り機構用ケーブル192の一端が移動し得るように長孔に構成されている。操作レバー180が初期位置(図32参照)にあるとき、第1送り機構用ケーブル192の一端が第2接続部186の中間あたりに配置される。
操作レバー180が第1操作方向DGに回転すると、ロック解除用ケーブル191が引かれる。操作レバー180が初期位置から第1操作方向DGに所定角度だけ回転すると、第1送り機構用ケーブル192の一端が第2接続部186の端部に係合する。更に、操作レバー180が第1操作方向DGに回転すると、第1操作アーム182が第1送り機構用ケーブル192を引く。すなわち、操作レバー180の第1操作方向DGの回転においては、ロック解除用ケーブル191よりも遅れて第1送り機構用ケーブル192が引かれる。第1送り機構用ケーブル192が引かれると伝達機構121が第1方向DEに回転するため、移動規制部材90は第1シフト方向に移動する。
図32に示されるように、第2操作アーム183には、ロック解除用ケーブル191の一端が移動不能に接続される第1接続部185と、第2送り機構用ケーブル193の一端が移動可能に接続される第2接続部186とを有する。ロック解除用ケーブル191の他端は、第2レバー60の留部60aに接続される。第2送り機構用ケーブル193の他端は、送り機構120の伝達部材140の第2アーム143に接続される。第2接続部186の構造は、第1操作アーム182の第2接続部186の構造に準ずる。操作レバー180の第2操作方向DHの回転においては、ロック解除用ケーブル191よりも遅れて第2送り機構用ケーブル193が引かれる。第2送り機構用ケーブル193が引かれると伝達機構121が第2方向DFに回転するため、移動規制部材90は第2シフト方向に移動する。
操作レバー180は、付勢部材188により中間レバー170に対して第1操作方向DGに付勢される。付勢部材188は、操作レバー180の留部187と、中間レバー170の留部173とを接続する。操作レバー180は、中間レバー170に対して、操作係合部184がレバー係合部172に係合する位置(以下、「操作レバー係合位置」。図33参照。)で、第1操作方向DGの回転が止められる。
図32〜図34を参照して、操作装置150の動作を説明する。
図32に示されるように、取っ手を介して支軸165に力が加えられていないとき、操作レバー180は初期位置に配置される。具体的には、初期位置では、中間レバー170のレバー係合部172がベース係合部163に係合して、中間レバー170は、ベース160に対して中間レバー初期位置に配置される。操作レバー180の操作係合部184は、レバー係合部172に係合して、操作レバー180は、中間レバー170に対して操作レバー係合位置に配置される。
操作レバー180が初期位置に配置されるとき、操作レバー180は、2つのロック解除用ケーブル191及び2つの送り機構用ケーブル192,193のいずれも引かない。
図33に示されるように、取っ手を介して支軸165に力が加えられて操作レバー180が第1操作方向DGに回転すると、上述したように、第1操作アーム182が第1操作方向DGに回転して、ロック解除用ケーブル191に遅れて第1送り機構用ケーブル192が引かれる。ロック解除用ケーブル191が引かれることにより、第2レバー60を介してロック補助部材40及びロック部材30が解除方向DBに回転し、ストライカ5とロック部材30との係合が解除される。その後、第1送り機構用ケーブル192が引かれることにより、移動規制部材90が第1シフト方向に移動する。すなわち、ストライカ5とロック部材30との係合が解除された後、移動規制部材90が移動する。
図34に示されるように、取っ手を介して支軸165に力が加えられて操作レバー180が第2操作方向DHに回転すると、上述したように、第2操作アーム183が第2操作方向DHに回転して、ロック解除用ケーブル191に遅れて第2送り機構用ケーブル193が引かれる。ロック解除用ケーブル191が引かれることにより、第2レバー60を介してロック補助部材40及びロック部材30が解除方向DBに回転し、ストライカ5とロック部材30との係合が解除される。その後、第2送り機構用ケーブル193が引かれることにより、移動規制部材90が第2シフト方向に移動する。すなわち、ストライカ5とロック部材30との係合が解除された後、移動規制部材90が移動する。支軸165に加えられる力が開放されると、操作レバー180は初期位置に戻る。
次に、送り装置85の作用及び効果について説明する。
(1)送り装置85は、移動規制部材90(移動部材)と、移動規制部材90を段階的に移動させる送り機構120と、送り機構120を動作させる操作装置150とを備える。操作装置150と送り機構120とは、離間し、操作装置150と送り機構120とは、操作装置150の動力を伝達する送り機構用ケーブル192,193(操作動力伝達部材)により連結されている。
この構成によれば、操作装置150により、移動規制部材90を段階的に移動させることができる。これにより、移動規制部材90により制御されるストライカ5(制御対象物)を段階的に制御できる。また、操作装置150と送り機構120とが離間して配置できるため、配置の自由度が向上する。
(2)上記送り装置において、移動規制部材90は、ベース部材に対して回転可能である。送り機構120は、移動規制部材90と一体に連動して回転する連動部95と、連動部95を回転方向に押圧して移動規制部材90を回転させる伝達機構121とを備え、伝達機構121は、操作装置150の操作レバー180の第1操作方向DG及び第2操作方向DHに対応して、第1方向DE及び第2方向DFに回転可能であり、第1方向DE及び第2方向DFの一方に回転することにより連動部95及び移動規制部材90を回転させる。
この構成によれば、操作レバー180を操作する方向の変更により、移動規制部材90の移動方向を変更できる。
(3)上記送り装置85において、伝達機構121は、押圧部材124と、押圧部材124を支持する支持部材130と、操作レバー180の操作方向に応じて移動することにより動力を伝達して支持部材130を移動させる支持部材基準位置から伝達部材140とを備える。押圧部材124は、支持部材130に回転可能に設けられ、伝達部材140と接触すると連動部95を押圧可能であり、伝達部材140と離間すると連動部95により回転する。伝達部材140は、操作レバー180の操作方向に応じて基準位置から移動する移動動作と、移動動作後に基準位置に復帰する復帰動作とを有する。移動動作では、伝達部材140は、支持部材130を支持部材基準位置から移動させ、押圧部材124に接触することにより、押圧部材124が連動部95を押圧して、支持部材130と一体に移動規制部材90を移動させる。復帰動作では、伝達部材140は、押圧部材124から離間し、移動規制部材90を移動させた位置に維持させた状態で、支持部材130を支持部材基準位置に復帰させつつ、基準位置に復帰する。
この構成によれば、伝達部材140の移動により移動規制部材90を段階的に移動させた位置で移動規制部材90を維持させた状態(その場に留まらせた状態)で、支持部材130を支持部材基準位置に復帰させることができる。支持部材130が支持部材基準位置に復帰するため、移動規制部材90を移動させたところから更に別のところに、移動規制部材90を移動させることができる。
(4)上記送り装置85において、移動規制部材90は、車両用ロック装置6に進入するストライカ5の移動を規制する部材である。車両用ロック装置6は、ストライカ5が挿通する複数の溝37〜39を有するロック部材30を備えるものであって、移動規制部材90は、複数の溝37〜39のいずれかにストライカ5を挿通させるために、操作装置150により、複数の位置を段階的に移動する。
この構成によれば、ストライカ5の移動を挿通溝13に沿って段階的に規制できる。
<その他の実施形態>
・送り装置85が用いられる例は、車両用ロック装置6に限定されない。制御対象物の移動を段階的に制御する場合に、適用可能である。例えば、車両においてシートの高さを段階的に規定する装置(例えば、リフター)において、本実施形態の構成に準ずる送り装置85が適用できる。
・移動規制部材90と位置決め部材100とにおける位置決め構造は、実施形態の例に限定されない。例えば、移動規制部材90において径方向外方に付勢される係合部材を設けることができる。この場合、位置決め部材100のガイド102は、係合部材に対して、支軸81よりも遠い側に配置される。
また、位置決め部材100のガイド102は、一対のガイドプレート101の縁として構成されているが、ガイド102の構造はこれに限定されない。例えば、ガイド102は、ガイドプレート101の貫通孔として構成され得る。
また、実施形態では、係合部材93は移動規制部材90の径方向に移動可能に設けられているが、この構造に代えて、移動規制部材90に移動不能の係合部材93を設けて、障壁部位101bにおいて移動可能に付勢される障壁部品を設けてもよい。この場合、移動規制部材90が回転するとき、係合部材93が障壁部品を押し下げる。この構造によっても、移動規制部材90が被係合部位101aに係合されるという同様の効果が得られる。
・支持部材130と伝達部材140との係合構造は、実施形態の例に限定されない。実施形態では、伝達部材140が係合突起144を有し、支持部材130が、係合突起144に係合する係合孔134を有する。この構成に代えて、支持部材130及び伝達部材140は、支持部材130が突起を有し、伝達部材140がこの突起に挿通する孔または凹部を有するように、構成され得る。また、支持部材130及び伝達部材140の一方に凸部を設け、他方に凸部を挟む一対の凸部を設けることで、実施形態と同様の作用を有する係合構造を構成できる。また、伝達部材140に、支持部材130において第2端部132と中間部133との間の部分の両側面それぞれに当接する、一対の凸部を設けてもよい、この構造によっても、実施形態と同様の作用を有する係合構造を構成できる。
・伝達部材140と押圧部材124との係合構造は、実施形態の例に限定されない。当該係合構造は、操作装置150の操作により、伝達部材140と押圧部材124と移動規制部材90の連動部95とが係合及び係合解除可能であればよい。例えば、押圧部材124は、支持部材130の径方向に移動可能(または支軸81の中心軸に沿う方向に移動可能)でありかつ連動部95から離間するように付勢される。伝達部材140は、操作装置150の所定方向の操作により回転または移動して押圧部材124に直接または間接的に係合することで押圧部材124を移動させて、押圧部材124を連動部95に係合させる。これにより、伝達部材140と押圧部材124と移動規制部材90の連動部95とが係合するため、実質的に、実施形態と同様の効果が得られる。
・操作装置150の構成は実施形態に限定されない。操作装置150は、伝達部材140を2つの方向に移動させることが可能なものであればよい。操作装置150の操作レバー180は電動で動作し得る。この場合は、操作レバー180の動作方向を指示するスイッチ類が車両またはシート1に設けられる。
1…シート、2…シートクッション、3…シートバック、4…操作ポール、5…ストライカ、5a…第1被挟持部、5b…第2被挟持部、6…車両用ロック装置、10…ロック機構、11…ベース部材、12…収容室、13…挿通溝、20…ベースプレート、21…ベース部、21a…挿通孔、21b…切欠、21c…支持部、22…正面部、23…背面部、24…第1挿通溝、25…軸部材、26…サブプレート、27…ベース部、28…第2挿通溝、30…ロック部材、31…基部、32…アーム、33…第1爪、33a…外面、34…第2爪、34a…先端部、34b…端面、35…第3爪、35a…先端部、36…係合ピン、37…第1溝、37a…内向面、37b…外向面、38…第2溝、38a…内向面、38b…外向面、39…第3溝、40…ロック補助部材、41…基部、41a…留部、42…アーム、43…突起部、43a…内向面、43b…外向面、44…係合孔、44a…第1端面、44b…第2端面、45…係合突起部、50…第1レバー、51…基部、51a…留部、52…第1アーム、53…第2アーム、54…ピン、60…第2レバー、60a…留部、61…基部、62…アーム、63…第1延長部、64…第2延長部、65…第3延長部、66…摺接面、66a…第1摺接面、66b…第2摺接面、67…ピン、71…第1付勢部材、72…第2付勢部材、73…第3付勢部材、80…移動規制機構、81…支軸、85…送り装置、90…移動規制部材(移動部材)、91…本体部、91a…基部、91b…第1アーム、91c…第2アーム、91d…案内孔、92…当接面、93…係合部材、94…付勢部材、95…連動部、95a…第1係合歯、95b…第2係合歯、95c…第3係合歯、95d…第4係合歯、100…位置決め部材、101…ガイドプレート、101a…被係合部位、101b…障壁部位、102…ガイド、103…取付部材、110…回転制限部材、111…基部、112…第1アーム、113…第2アーム、114…当接面、115…フック、116…付勢部材、120…送り機構、121…伝達機構、124…押圧部材、125…軸受部、126…第1押圧面、127…第2押圧面、128…押圧歯、129…支持ピン、130…支持部材、131…第1端部、132…第2端部、133…中間部、134…係合孔、135…第1係合面、136…第2係合面、140…伝達部材、141…基部、142…第1アーム、142a…先端部、143…第2アーム、143a…先端部、144…係合突起、145…付勢部材、146…スペーサ、147…軸ピン、150…操作装置、160…ベース、161…基部、162…取付部、163…ベース係合部、164…留部、165…支軸、170…中間レバー、171…基部、172…レバー係合部、173…留部、174…付勢部材、180…操作レバー、181…基部、182…第1操作アーム、183…第2操作アーム、184…操作係合部、185…第1接続部、186…第2接続部、187…留部、188…付勢部材、190…固定具、191…ロック解除用ケーブル、192…第1送り機構用ケーブル、193…第2送り機構用ケーブル、LA…長さ、LB…長さ、LC…長さ、DA…係合方向、DB…解除方向、DE…第1方向、DF…第2方向、DX…第1方向、DY…第2方向、DG…第1操作方向、DH…第2操作方向。

Claims (4)

  1. ベース部材に対して移動する移動部材と、
    移動部材を段階的に移動させる送り機構と、
    前記送り機構を動作させる操作装置とを備え、
    前記操作装置と前記送り機構とは、離間し、
    前記操作装置と前記送り機構とは、前記操作装置の動力を伝達する操作動力伝達部材により連結されている
    送り装置。
  2. 前記移動部材は、前記ベース部材に対して回転可能であり、
    前記送り機構は、前記移動部材と一体に連動して回転する連動部と、前記連動部を回転方向に押圧して前記移動部材を回転させる伝達機構とを備え、
    前記伝達機構は、前記操作装置の操作レバーの第1操作方向及び第2操作方向に対応して、第1方向及び第2方向に回転可能であり、前記第1方向及び前記第2方向の一方に回転することにより前記連動部及び前記移動部材を回転させる
    請求項1に記載の送り装置。
  3. 前記伝達機構は、前記連動部を押圧可能な押圧部材と、前記押圧部材を支持する支持部材と、前記操作レバーの操作方向に応じて移動することにより動力を伝達して前記支持部材を支持部材基準位置から移動させる伝達部材とを備え、
    前記押圧部材は、前記支持部材に回転可能に設けられ、前記伝達部材と接触すると前記連動部を押圧可能であり、前記伝達部材と離間すると前記連動部により回転し、
    前記伝達部材は、前記操作レバーの操作方向に応じて基準位置から移動する移動動作と、前記移動動作後に前記基準位置に復帰する復帰動作とを有し、
    前記移動動作では、前記伝達部材は、前記支持部材を前記支持部材基準位置から移動させて、かつ前記押圧部材に接触することにより、前記押圧部材が前記連動部を押圧して、前記支持部材と一体に前記移動部材を移動させ、
    前記復帰動作では、前記伝達部材は、前記押圧部材から離間し、前記移動部材を移動させた位置に維持させた状態で、前記支持部材を前記支持部材基準位置に復帰させつつ、基準位置に復帰する
    請求項2に記載の送り装置。
  4. 前記移動部材は、車両用ロック装置に進入するストライカの移動を規制する部材であり、前記車両用ロック装置は、前記ストライカが挿通する複数の溝を有するロック部材を備えるものであって、
    前記移動部材は、前記複数の溝のいずれかに前記ストライカを挿通させるために、前記送り機構により、複数の位置を段階的に移動する
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の送り装置。
JP2016224562A 2016-11-17 2016-11-17 送り装置 Active JP6866124B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016224562A JP6866124B2 (ja) 2016-11-17 2016-11-17 送り装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016224562A JP6866124B2 (ja) 2016-11-17 2016-11-17 送り装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018079856A true JP2018079856A (ja) 2018-05-24
JP6866124B2 JP6866124B2 (ja) 2021-04-28

Family

ID=62198537

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016224562A Active JP6866124B2 (ja) 2016-11-17 2016-11-17 送り装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6866124B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007223506A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 車両用シートロック装置
JP2014029077A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Toyo Seat Co Ltd 車両用シートロック装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007223506A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 車両用シートロック装置
JP2014029077A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Toyo Seat Co Ltd 車両用シートロック装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6866124B2 (ja) 2021-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3006653B1 (en) Handle device for vehicle
KR101157901B1 (ko) 리드 개폐 장치
JP6420618B2 (ja) ロック解除装置およびそれを備えるロック装置
CN108350708B (zh) 锁止装置
KR101479916B1 (ko) 도어 장치 및 도어 장치를 위한 조립 방법
JP2009514680A (ja) 安全部材の作動部材のための固定化手段を有する形成工具
JP6711722B2 (ja) 車両ドアの開閉装置
JP2018079855A (ja) 車両用ロック装置
JP2018079856A (ja) 送り装置
JP4545052B2 (ja) コネクタの連結構造
US6626423B2 (en) Longitudinal entry clip for use in a vehicle jack system and a vehicle jack system incorporating the same
EP3748110A1 (en) Inside handle device
US11339875B2 (en) Anti-theft and rollaway prevention manual park release mechanism with rotating handle
CN102345654A (zh) 带紧固销的接合构件和使两个部件互连的方法
JP2013177936A (ja) アタッチメント部材およびコントロールケーブル連結構造
JP6760826B2 (ja) 車両用ロック装置
JP6894809B2 (ja) シフトレバーユニット
WO2022092127A1 (ja) 係合構造
JP2013032075A (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP6853754B2 (ja) シフトレバーユニット
CN116729467A (zh) 转向装置
JP2022025380A (ja) シリンダ錠
WO2019026679A1 (ja) シフトレバーユニット
JP2019203594A (ja) パーキングロック機構
WO2019044373A1 (ja) シフトレバーユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190918

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20190913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6866124

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250