JP2018079751A - 合成樹脂製の空調用ダクトおよびその製造方法 - Google Patents

合成樹脂製の空調用ダクトおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】結露を生じにくく、結露が生じた場合にも水滴が滴下しにくく、製造が容易な空調用ダクトとその製造方法を提供する。
【解決手段】合成樹脂製の空調用ダクト10において、空調用ダクト10は、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20をブロー成形又はツインコンポジット成形等により筒状に形成される。少なくとも空調用ダクト10の一部の表面における独立気泡が外気に連通するように開口して、開口部10bが結露を吸収することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂製の空調用ダクトおよびその製造方法に関するものである。
従来、自動車においては、車内の空調のためにエアコン等の空調装置が取付けられている。空調装置から車内へ空調のための空気を送風する空調用ダクトがインストルメントパネルの裏側等に取付けられている。空調用ダクトの先端は、車内への吹き出し口に接続されている。
この空調用ダクトは、図6に示すように、断熱性を高くするために、独立気泡の合成樹脂シートで形成されているものがある。この場合には、空調用ダクト110内に空調のための空気を送風するときには、空調用ダクト110の表面に結露が生じる。そのため、内面側を独立気泡の合成樹脂シート111で形成し、外面側を不織布112とした2重構造の空調用ダクトが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、この場合には、内面側と外面側で材料が異なるため、廃車時等に空調用ダクトをリサイクルするのが困難な場合がある。
また、図7に示すように、空調用ダクト210を2層構造のシートで形成し、内面側のシートを独立気泡の合成樹脂製発泡樹脂シート211で形成し、外面側を連続気泡の合成樹脂製発泡樹脂シート212で形成したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
この場合には、空調用ダクト210の外面に結露が生じても、連続気泡の合成樹脂製発泡樹脂シート212の内部に結露が進入して、水滴が滴下することを防止している。
この場合には、2層構造のシートを製造するために、独立気泡の合成樹脂製発泡樹脂シート211と連続気泡の合成樹脂製発泡樹脂シート212を、接着剤により接着する、或いは、両シートを加熱して熱溶着により接合することが必要となり、工程が複雑となり、コストも増加する。
特開2014−65382号公報 特開2016-120735号公報
このため、結露を生じにくく、結露が生じた場合にも水滴が滴下しにくく、リサイクルと製造が容易な空調用ダクトとその製造方法が求められていた。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、合成樹脂製の空調用ダクトにおいて、
空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから形成され、少なくとも空調用ダクトの一部の表面における独立気泡が外気に連通するように開口している空調用ダクトである。
請求項1の本発明では、合成樹脂製の空調用ダクトにおいて、空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから形成されている。このため、空調用ダクトの断熱性が高く、結露が生じ難い。独立気泡の合成樹脂製発泡シートの一層構造のため、コストが低く、リサイクルも容易である。また、独立気泡のため防音効果が高く、エアコンの騒音の一部を吸収することができる。
少なくとも空調用ダクトの一部の表面における独立気泡が外気に連通するように開口している。このため、独立気泡が外気に連通する部分では、結露が生じた場合においても、結露が外気に連通した独立気泡の内部に進入して吸収され、車内に滴下することを防止できる。 空調用ダクトの結露が生じやすい表面のみ独立気泡が外気に連通するように開口してもよいが、空調用ダクトの全面に亘り独立気泡を外気に連通させてもよい。
請求項2の本発明は、空調用ダクトの表面の切削により合成樹脂製発泡シートの独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口している空調用ダクトである。
請求項2の本発明では、空調用ダクトの表面の切削により合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口しているため、少なくとも、空調用ダクトの表面の必要な部分を切削するのみで、容易に表面の独立気泡が外気に連通するよう開口させることができ、必要な部分を確実に連通させることができるとともに、製造が容易である。
請求項3の本発明は、空調用ダクトの表面にスリットを形成して、合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口している空調用ダクトである。
請求項3の本発明では、空調用ダクトの表面にスリットを形成して、合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口しているため、少なくとも、空調用ダクトの表面の必要な部分にスリットを形成するのみで、容易に表面の独立気泡が外気に連通するよう開口させることができ、必要な部分を確実に連通させることができるとともに、製造が容易である。スリットは、1本又は複数本形成することができる。
請求項4の本発明は、空調用ダクトの表面の独立気泡の穴あけにより合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて、独立気泡が外気に連通するように開口している空調用ダクトである。
請求項4の本発明では、空調用ダクトの表面の独立気泡の穴あけにより合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて、独立気泡が外気に連通するように開口しているため、独立気泡の合成樹脂製発泡シートの板厚が、素材の板厚のままで削除されることなく確保されるため、断熱性と防音性に優れて、空調用ダクトの剛性も優れている。
また、空調用ダクトの表面の必要な部分に穴をあけるのみで、容易に独立気泡が外気に連通するよう開口させることができ、必要な部分を確実に連通させることができるとともに、製造が容易である。なお、独立気泡の穴あけは、合成樹脂製発泡シートの厚さの半分以下とすることが好ましい。
請求項5の本発明は、空調用ダクトの表面のささくれ形状により合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口している空調用ダクトである。
請求項5の本発明では、空調用ダクトの表面のささくれ形状により合成樹脂製発泡シートの表面の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口しているため、独立気泡が外気に連通する部分では、結露が生じた場合においても、結露が外気に連通した独立気泡の内部に進入して吸収されるとともに、空調用ダクトの表面のささくれ形状が、結露の水滴を表面張力で外表面に保持して、車内に滴下することを防止できる。
なお、空調用ダクトの表面のささくれ形状は、空調用ダクトの表面をワイヤーブラシ等で擦ることやサンドブラストで表面を加工することにより行うことができる。
請求項6の本発明は、空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有し、ダクト上部とダクト下部は、合体した筒状部を有し、合成樹脂製発泡シートの合体し固着された部分がフランジ部を構成し、筒状部として形成された空調用ダクトの一部の表面における独立気泡が外気に連通するように開口している空調用ダクトである。
請求項6の本発明では、空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有する。このため、2枚の独立気泡の合成樹脂製発泡シートを使用することのみで、容易に、独立気泡の空調ダクトを製造することができ、製造が容易である。
ダクト上部とダクト下部は、合体した筒状部を有し、合成樹脂製発泡シートの合体し固着された部分がフランジ部を構成し、筒状部として形成された空調用ダクトの一部の表面における独立気泡が外気に連通するように開口している。このため、合成樹脂製発泡シートの筒状部を形成する部分の周辺部を固着して、フランジ部とするのみで、筒状に形成された空調用ダクトを形成することができ、フランジ部により空調用ダクトの剛性を向上させることができる。
請求項7の本発明は、空調用ダクトは、ポリオレフィン系合成樹脂製発泡シートから構成される空調用ダクトである。
請求項7の本発明では、空調用ダクトは、ポリオレフィン系合成樹脂製発泡シートから構成されるため、剛性、耐久性及び耐候性に優れているとともに、廃車後のリサイクルも容易である。
請求項8の本発明は、合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、独立気泡の合成樹脂製発泡シートを、型成形により筒状に形成し、成形後に空調用ダクトの表面の少なくとも一部を切削、穴あけ又はささくれ処理を行い、少なくとも空調用ダクトの表面の一部の独立気泡が外気に連通するように開口させた空調用ダクトの製造方法である。
請求項8の本発明では、合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、独立気泡の合成樹脂製発泡シートを、型成形により筒状に形成し、成形後に空調用ダクトの表面の少なくとも一部を切削、穴あけ又はささくれ処理を行い、少なくとも空調用ダクトの表面の一部の独立気泡が外気に連通するように開口させた。このため、合成樹脂製発泡シートの成形のみで空調用ダクトを成形することができ、成形が容易である。また、空調用ダクトの表面の少なくとも必要な部分に確実に、切削、穴あけ又はささくれ処理を行い、独立気泡が外気に連通するように開口させることができ、空調用ダクトの結露の滴下を防止できる。なお、空調用ダクトの全面に独立気泡が外気に連通するように開口させてもよい。
ささくれ処理は、空調用ダクトの表面をワイヤーブラシ等で擦ることやサンドブラストで表面を加工することにより行うことができる
請求項9の本発明は、合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、独立気泡の合成樹脂製発泡シートの表面の少なくとも一部を切削、穴あけ又はささくれ処理を行い、表面の独立気泡が外気に連通するように開口させて、表面の独立気泡が外気に連通するように開口させた合成樹脂製発泡シートを、独立気泡が外気に連通する側の表面を金型のキャビティーの表面に当接させて、型成形により筒状に形成した空調用ダクトの製造方法である。
請求項9の本発明では、合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、独立気泡の合成樹脂製発泡シートの表面の少なくとも一部を切削、穴あけ又はささくれ処理を行い、表面の独立気泡が外気に連通するように開口させて、表面の独立気泡が外気に連通するように開口させた合成樹脂製発泡シートを成形する。このため、成形前のシート状の独立気泡の合成樹脂製発泡シートの表面を削除または穴あけを行うことができ、削除または穴あけの加工が容易である。
請求項10の本発明は、空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有し、ダクト上部とダクト下部は、合体して筒状に形成され、合成樹脂製発泡シートが合体した部分が熱溶着により溶着してフランジ部を形成した空調用ダクトの製造方法である。
請求項10の本発明では、空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と独立気泡の合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有し、ダクト上部とダクト下部は、合体して筒状に形成され、合成樹脂製発泡シートが合体した部分が熱溶着により溶着してフランジ部を形成した。このため、合成樹脂製発泡シートを熱溶着により溶着するのみで、フランジ部を形成しており、接合のための接着剤等が不要であるため、容易に筒状に形成された空調用ダクトを形成することができる。また、フランジ部により空調用ダクトの剛性を向上させることができる。
請求項11の本発明は、空調用ダクトは、ダクト上部とダクト下部は、独立気泡の合成樹脂製発泡シートをブロー成形又はツインコンポジット成形により成形された後に、合体して筒状に形成した空調用ダクトの製造方法である。
請求項11の本発明では、空調用ダクトは、ダクト上部とダクト下部は、独立気泡の合成樹脂製発泡シートをブロー成形又はツインコンポジット成形により成形された後に、合体して筒状に形成した空調用ダクトの製造方法である。このため、独立気泡の合成樹脂製発泡シートを所定の形状に形成することができ、形成後すぐに筒状に合体させることができる。
本発明の実施の形態である空調用ダクトの斜視図である。 本発明の実施の形態である空調用ダクトの断面図であり、図1のA−Aに沿った断面図である。 本発明の実施の形態である空調用ダクトの表面の断面図であり、図2のBに示す丸で囲んだ部分の拡大断面図である。 本発明の実施の形態である空調用ダクトの製造方法において、合成樹脂製発泡シートをヒーターで加熱するために、合成樹脂製発泡シートをヒーターの間に挿入した状態の断面図である。 本発明の実施の形態である空調用ダクトの製造方法において、合成樹脂製発泡シートを金型に取付け、成形した状態の断面図である。 従来の空調用ダクトの断面図である。 従来の他の空調用ダクトの斜視図である。
本発明の実施の形態の空調用ダクト10とその製造方法について、図1〜図5に基づき説明する。
図1に示すように、本発明の実施の形態の空調用ダクト10は、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20から形成されるダクト上部11と独立気泡の合成樹脂製発泡シート20から形成されるダクト下部12から構成される。
後述するように、ダクト上部11とダクト下部12は、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20をブロー成形又はツインコンポジット成形等により空調用ダクト10の半分の形状に形成されて、空調用ダクト10を形成する合成樹脂製発泡シート20の周囲を溶着されている。溶着部分はダクトフランジ部13を形成し、ダクトフランジ部13は、空調用ダクト10の側面を長手方向に連続して形成されている。
ダクトフランジ部13により空調用ダクト10の剛性を向上させることができる。
空調用ダクト10の一方の端は、ダクト入口部14を形成し、空調用ダクト10の他方の端は、ダクト出口部15を形成している。ダクト入口部14とダクト出口部15は、他部材、例えば、ダクト入口部14は、空調機器、ダクト出口部15は、車内への吹き出し口と接続されるために、ダクト入口部14とダクト出口部15は、他の部分よりも径を大きく形成されている。
本実施の形態では、空調用ダクト10は断面形状が四角形であるが、断面形状が円形、楕円形、或いは多角形であってもよい。また、長手方向では、直線状でも屈曲していてもよい。
空調用ダクト10は、全体に独立気泡の合成樹脂製発泡シート20から形成されている。
独立気泡の合成樹脂製発泡シート20のため、空調用ダクト10の重量を少なくすることができ、車両の軽量化に貢献することができる。また、独立気泡のため防音効果が高く、エアコンの騒音の一部を吸収することができる。
本実施の形態では、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20は、一層構造である。このため、コストが低く、リサイクルも容易である。
空調用ダクト10は、ポリオレフィン系の合成樹脂製発泡シート20から構成することができる。ポリオレフィン系の合成樹脂としては、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン等の発泡ポリオレフィン、及び架橋発泡ポリプロピレン、架橋発泡ポリエチレン等の架橋発泡ポリオレフィンを使用することができる。ポリオレフィン系合成樹脂製であるため、剛性、耐久性及び耐候性に優れているとともに、廃車後のリサイクルも容易である。
発明の実施の形態に使用するポリオレフィン系の合成樹脂製発泡シート20は、肉厚が3〜5mm程度であり、発泡倍率は、15倍以上であり、好ましくは、20倍程度であり、発泡体の直径は0.28mm程度である。なお、発泡体の直径は0.20〜0.50mmのものが好ましい。
独立気泡であるため、空調用ダクト10の断熱性が高く、結露が生じ難い。しかしながら、空調用ダクト10の表面10aに結露が生じる場合があり、この対応として、図3に示すように、空調用ダクト10の表面10aに結露が生じる恐れのある場所に、独立気泡が外気に連通するように開口している開口部10bを設けている。
このため、独立気泡が外気に連通する部分では、結露が生じた場合においても、結露が外気に連通した開口部10bから独立気泡の内部に進入して吸収され、車内に滴下することを防止できる。
合成樹脂製発泡シート20の独立気泡が外気に連通するように開口させる方法としては、例えば、空調用ダクト10の表面10aを薄く切削して、合成樹脂製発泡シート20の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口部10bを形成する方法がある。この場合には、空調用ダクト10の表面10aの必要な部分を切削するのみで、容易に独立気泡が外気に連通するよう開口部10bを形成することができ、必要な部分を確実に連通させることができる。
空調用ダクト10の表面10aを薄く切削するには、刃物により切除することができる。
空調用ダクト10の表面10aを薄く切削する場合には、例えば、表面10aを0.3〜1.0mm程度切除することにより行うことができる。
また、他の方法としては、空調用ダクト10の表面10aの独立気泡にスリットを形成することにより合成樹脂製発泡シート20の独立気泡を破り、独立気泡が外気に連通するように開口させることができる。
スリットは、必要に応じて、1本又は複数本形成することができる。また、スリットを複数本形成する場合には、平行に形成しても、ランダムな方向に形成することもできる。なお、スリットの深さは、空調ダクトの剛性を確保するために、1mm以下が好ましい。
また、他の方法としては、空調用ダクト10の表面10aの独立気泡の穴あけにより合成樹脂製発泡シート20の独立気泡を破り、独立気泡が外気に連通するように開口させることができる。
この場合には、空調用ダクト10の表面10aの独立気泡の穴を多数本の針、又はドリルの刃を束ねて刺す、又は回転で行うことができる。多数本の針又はドリルの刃による穴あけにより空調用ダクト10の表面10aの独立気泡が破れて、独立気泡が外気に連通するように開口部10bを形成することができる。
この場合には、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20を切削しないため、シートの板厚が、素材の板厚のままで確保されるため、断熱性と防音性に優れて、空調用ダクト10の剛性も優れている。また、空調用ダクト10の表面10aの必要な部分に穴をあけるのみで、容易に独立気泡が外気に連通するよう開口部10bを形成することができ、必要な部分を確実に連通させることができるとともに、製造が容易である。
また、他の方法としては、空調用ダクト10の表面10aをワイヤーブラシ、ブラスト、サンドペーパー等で擦り、荒らして、ささくれ形状にすることにより合成樹脂製発泡シート20の独立気泡を破り、独立気泡が外気に連通するように開口させるとともに、表面10aにはささくれを設けることができる。
この場合には、空調用ダクト10の表面10aのささくれ形状により合成樹脂製発泡シート20の独立気泡が破れて独立気泡が外気に連通するよう開口部10bを形成しているため、独立気泡が外気に連通する部分では、結露が生じた場合においても、結露が外気に連通した開口部10bから独立気泡の内部に進入して吸収されるとともに、空調用ダクト10の表面10aのささくれ形状が、結露の水滴を表面張力で外表面に保持して、車内に滴下することを防止できる。
なお、上記の独立気泡が外気に連通するよう開口させるいずれの方法においても、空調用ダクト10の必要部分の独立気泡を開口させるか、或いは空調用ダクト10の全面に亘り開口させるようにするか、いずれの方法を用いてもよい。
次に、図4と図5に基づき、空調用ダクト10の製造方法について説明する。
合成樹脂製の空調用ダクト10の製造方法は、まず、図4に示すように、ダクト上部11とダクト下部12を成形する2枚の独立気泡の合成樹脂製発泡シート20を、ヒーター40の間に挿入して加熱する。
加熱温度は、120〜200度程度である。
次に、図5に示すように、加熱された2枚の独立気泡の合成樹脂製発泡シート20を成形金型30の上型31の上型キャビティー32と下型33の下型キャビティー34に取り付けて成形する。
成形方法として、ツインコンポジット成形、真空成形、ブロー成形等を使用することができる。
ツインコンポジット成形の場合には、2枚の合成樹脂製発泡シート20を互いに隙間をあけて上型31と下型33の間に置き、上型31と下型33を閉じる。このとき、上型キャビティー32の周辺の上型フランジ部35と下型キャビティー34の周辺の下型フランジ部36とで、2枚の合成樹脂製発泡シート20のダクト上部11とダクト下部12を形成する部分の周辺を挟んで成形する。
上型フランジ部35と下型フランジ部36とで挟まれた合成樹脂製発泡シート20の部分が、ダクトフランジ部13を形成する。合成樹脂製発泡シート20は、加熱されているため、互いに熱溶着することができる。熱溶着以外にも接着剤を使用して接着することもできる。
上型フランジ部35と下型フランジ部36とで合成樹脂製発泡シート20を挟んだ後、に、更に、2枚の合成樹脂製発泡シート20の間に圧空吹出しノズルを挿入して、高圧空気を送風する。高圧空気により2枚の合成樹脂製発泡シート20を上型キャビティー32と下型キャビティー34に押圧して、成形する。
その後、上型31と下型33を開き、2枚の合成樹脂製発泡シート20で成形された空調用ダクト10を取り出す。
その後、ダクトフランジ部13の部分の外側に形成されたバリを切除するとともに、ダクト入口部14とダクト出口部15の塞がれた部分を切除して、開口させる。
真空成形、ブロー成形等においても、同様に、2枚の合成樹脂製発泡シート20を、成形金型30の上型キャビティー32と下型キャビティー34に押圧して、或いは吸着させて成形し、ダクトフランジ部13の部分のバリを切除するとともに、ダクト入口部14とダクト出口部15の塞がれた部分を切除して、開口させ、空調用ダクト10を成形する。
次に、空調用ダクト10の表面10aの一部の独立気泡が外気に連通するように開口部10bを形成する。空調用ダクト10の表面10aの独立気泡の開口部10bは、上記のバリ切除やダクト入口部14とダクト出口部15の開口の前に行うこともできる。空調用ダクト10の表面10aでは、結露しやすい場所のみを独立気泡の穴あけを行うことも、空調用ダクト10の表面10aの全体に亘り独立気泡の穴あけを行うこともできる。
また、空調用ダクト10の開口部10bは、ダクト上部11とダクト下部12のいずれの側に設けてもよく、或いは両方に設けてもよい、
空調用ダクト10の表面10aの一部の独立気泡を外気に連通するように開口させる方法は、上述のように、表面10aの切除、表面10aに針等で穴をあける、或いは、表面10aをワイヤーブラシ等で荒らしてささくれ処理をすることにより行うことができる。
空調用ダクト10の成形後に空調用ダクト10の表面10aの独立気泡を外気に連通するように開口部10bを形成すると、空調用ダクト10の表面10aの必要な部分に確実に、切削、穴あけまたはささくれ処理を行い、独立気泡が外気に連通するように開口部10bを形成することができ、空調用ダクト10の結露の滴下を防止できる。
合成樹脂製の空調用ダクト10の製造方法において、空調用ダクト10の成形前に、独立気泡の合成樹脂製発泡シート20の表面の少なくとも一部を切削、穴あけまたはささくれ処理を行い、独立気泡が外気に連通するように開口させて、独立気泡が外気に連通するように開口させた合成樹脂製発泡シート20を、独立気泡が外気に連通する側の表面を成形金型30の上型キャビティー32と下型キャビティー34の表面に当接させて、型成形により空調用ダクトを製造することもできる。
この場合には、シート状の独立気泡の合成樹脂製発泡シート20の表面をシート状のままで、削除または穴あけを行うことができ、削除または穴あけの加工が容易である。
10 空調用ダクト
10b 開口部
11 ダクト上部
12 ダクト下部
13 ダクトフランジ部
20 合成樹脂製発泡シート
30 成形金型
31 上型
33 下型
40 ヒーター

Claims (11)

  1. 合成樹脂製の空調用ダクトにおいて、
    該空調用ダクトは、独立気泡の合成樹脂製発泡シートから形成され、少なくとも上記空調用ダクトの一部の表面における上記独立気泡が外気に連通するように開口している空調用ダクト。
  2. 上記空調用ダクトの表面の切削により上記合成樹脂製発泡シートの表面の上記独立気泡が破れて上記独立気泡が外気に連通するよう開口している請求項1に記載の空調用ダクト。
  3. 上記空調用ダクトの表面にスリットを形成して、上記合成樹脂製発泡シートの表面の上記独立気泡が破れて上記独立気泡が外気に連通するよう開口している請求項1に記載の空調用ダクト。
  4. 上記空調用ダクトの表面の上記独立気泡の穴あけにより上記合成樹脂製発泡シートの表面の上記独立気泡が破れて、上記独立気泡が外気に連通するように開口している請求項1に記載の空調用ダクト。
  5. 上記空調用ダクトの表面のささくれ形状により上記合成樹脂製発泡シートの上記独立気泡が破れて上記独立気泡が外気に連通するよう開口している請求項1に記載の空調用ダクト。
  6. 上記空調用ダクトは、上記独立気泡の上記合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と上記独立気泡の上記合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有し、該ダクト上部とダクト下部は、合体した筒状部を有し、上記合成樹脂製発泡シートの合体し固着された部分がフランジ部を形成し、上記筒状部として形成された上記空調用ダクトの一部の表面における上記独立気泡が外気に連通するように開口している請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の空調用ダクト。
  7. 上記空調用ダクトは、ポリオレフィン系合成樹脂製発泡シートから構成される請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の空調用ダクト。
  8. 合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、
    独立気泡の合成樹脂製発泡シートを、型成形により筒状に形成し、成形後に上記空調用ダクトの表面の少なくとも一部を切削、スリット形成、穴あけ又はささくれ処理を行い、少なくとも上記空調用ダクトの表面の一部の上記独立気泡が外気に連通するように開口させた空調用ダクトの製造方法。
  9. 合成樹脂製の空調用ダクトの製造方法において、
    独立気泡の合成樹脂製発泡シートの表面の少なくとも一部を切削、スリット形成、穴あけ又はささくれ処理を行い、表面の上記独立気泡が外気に連通するように開口させて、
    表面の上記独立気泡が外気に連通するように開口させた合成樹脂製発泡シートを、上記独立気泡が外気に連通する側の表面を金型のキャビティーの表面に当接させて、型成形により筒状に形成した空調用ダクトの製造方法。
  10. 上記空調用ダクトは、上記独立気泡の上記合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト上部と上記独立気泡の上記合成樹脂製発泡シートから構成されるダクト下部を有し、該ダクト上部とダクト下部は、合体して筒状に形成され、上記合成樹脂製発泡シートが合体した部分が熱溶着により溶着してフランジ部を形成した請求項8又は請求項9に記載の空調用ダクトの製造方法。
  11. 上記空調用ダクトは、上記ダクト上部と上記ダクト下部は、上記独立気泡の上記合成樹脂製発泡シートをブロー成形又はツインコンポジット成形により成形された後に、合体して筒状に形成した請求項10に記載の空調用ダクトの製造方法。
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