JP2018077189A - 磁気エンコーダおよびその製造方法と角度検出装置 - Google Patents

磁気エンコーダおよびその製造方法と角度検出装置 Download PDF

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孝誌 小池
靖之 福島
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靖之 福島
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Yuya Yamaguchi
裕也 山口
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Abstract

【課題】磁気エンコーダの中空内径を大きく確保できるとともに、相手部材に精度良く固定することができ、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる磁気エンコーダを提供する。
【解決手段】芯金2と、磁気トラック部材3と、リング部材5とを備える。芯金2は、円環部2bおよび環状の固定部2aを有する板金製である。磁気トラック部材3は、円周方向にN極とS極を交互に有する。リング部材5は、外径面の被固定部5aaで芯金2の固定部2cの内周に嵌合状態に固定されかつ内径面5bまたは外径面5aに、回転軸等の回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部5cを有する。前記嵌合部5cおよび被固定部5aaの表面は、板金からなる芯金2に比べて狭い寸法公差で管理された精度の高い高精度面である。
【選択図】図1

Description

この発明は、回転速度、あるいは回転角度検出に使用する磁気エンコーダおよびその製造方法とこの磁気エンコーダを用いた角度検出装置に関する。
特許文献1に開示されている磁気エンコーダ装置は、プレス加工した芯金のフランジ部に複列の磁気トラック(磁気エンコーダトラック)が形成され、その芯金は焼結部材で成形したベース部材に嵌合固定され、その取付け面にはサイジングが施される。
特許文献2に開示されている回転センサ付き転がり軸受で用いられる磁気エンコーダは、薄板を金属リング状にプレス成形した後、磁性ゴムを加硫接着し、その後、円周方向にN極とS極が交互に配置されるように、半径方向の着磁を行ったものであり、内輪の外径面に装着・固定される。
WO2015−008622号公報 特開2015−94454号公報
特許文献1の開示技術では、焼結部材にプレス加工した芯金が嵌合固定されるため、焼結部材の径方向厚みをある程度確保する必要があり、内径を大きく確保するのが難しく、また磁気エンコーダが重くなる課題がある。また、焼結部材は金型で成形されるため、任意の寸法変更に対応することができず、嵌合する側の軸径は固定され、設計の自由度が少ない。
特許文献2の開示技術では、磁気エンコーダの芯金は薄板をプレス成形しているため、軸受の内輪外径面との嵌合面の寸法公差範囲はあまり狭く設定できず、百μm前後の公差範囲となる。そのため、磁気エンコーダの芯金を内輪外径面に圧入固定する場合、内輪外径面の公差範囲を狭く設定して、締め代が過大にならないよう設定される。また、圧入固定する内輪外径面や軸の径が異なる場合には、それに合わせて芯金寸法を変更した磁気エンコーダを新規で製作する必要があった。
この発明は、上記課題を解消するものであり、磁気エンコーダの中空内径を大きく確保できるとともに、相手部材に精度良く固定することができ、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる磁気エンコーダを提供することを目的とする。
この発明の磁気エンコーダは、円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金と、前記芯金の前記円環部に沿って設けられて円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材と、外径面の被固定部で前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定されかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材とを備え、このリング部材の前記嵌合部および前記被固定部の表面が、前記板金からなる芯金に比べて精度の高い高精度面であるリング部材とを備える。
この構成であると、芯金とは別にリング部材を設け、このリング部材で軸や軸受内輪等の回転部材に嵌合させるようにしたため、前記芯金に高い精度が要求されず、前記芯金をプレス成形品とすることができる。芯金がプレス成形品であると、例えば旋削等による機械加工品とする場合に比べて生産性が良くて安価に製造することができる。また、芯金とは別に取付用のリング部材を設けるため、芯金と磁気トラック部材とでなるエンコーダ部品に既存の磁気エンコーダや、既存の磁気エンコーダと同様に生産した物を用いることができ、これによっても生産性に優れる。前記リング部材に前記嵌合部の径が異なるものを準備することで、異なるサイズの回転部品へ取付ける複数種の磁気エンコーダを、同じエンコーダ部品を用いて製造することができる。また、前記リング部材はエンコーダ部を設けないため、加工が自由であり、そのため軸や軸受内輪等に対する固定方法の自由度が高く、かつ容易に高精度化できる。そのため、相手部材に精度良く磁気エンコーダを固定することができる。例えば、前記リング部材の内径面、または外径面の寸法公差範囲は狭く設定(たとえば数十μm)され、その部分を回転軸等の回転部材との嵌合部として使用する。また、リング部材が芯金に嵌合することで、芯金の剛性が高まり、エンコーダ部の振れ回りの防止にも貢献する。
前記「嵌合状態に固定」は、圧入による固定であっても、隙間ばめとして固定しても良い。通常、プレス成形した芯金の嵌合部公差範囲は100μm前後であり、回転軸に隙間ばめで挿入するには隙間が大きくて難しいが、リング部材は、前記嵌合部および前記被固定部の表面が高精度面であり、前記嵌合部の寸法公差範囲は狭く設定できるため、回転軸とのはめあいとして隙間ばめを選択しても、ガタを低減することができる。
なお、前記リング部材は、例えば材質が鉄、アルミ、または銅系等の金属材料、あるいは強化樹脂等の樹脂材料であり、また前記嵌合部および被固定部の表面である前記高精度面は、旋削または研削等の機械加工面、または成型面とされる。
この発明の磁気エンコーダにおいて、前記リング部材に前記嵌合部が軸方向に並んで複数設けられ、これら複数の嵌合部の内径が互いに異なっていても良い。
この構成の場合、1種類の磁気エンコーダで、外径が互いに異なる複数種類の回転部材に取付けることができる。
この発明の磁気エンコーダにおいて、前記リング部材が、前記芯金から軸方向に突出する延在部を有し、この延在部に、半径方向に貫通する雌ねじ部を有していても良い。 このように前記リング部材に雌ねじ部が設けられていると、止めねじで前記磁気エンコーダを前記回転部材に固定することができる。
この発明の磁気エンコーダにおいて、前記磁気トラックとして、着磁極対数が異なる複数の磁気トラックを有するようにしても良い。例えば、複数の磁気トラックの着磁極数が異なるようにしてもよいし、等ピッチで着磁した磁気エンコーダトラックと不等ピッチで着磁した磁気エンコーダトラックを備えていてもよい。
着磁極数が1極対だけ異なる2列の磁気トラックを有する磁気エンコーダを用いれば、回転軸の絶対角を検出可能となる。絶対角検出可能な磁気センサと磁気エンコーダの組み合わせでは、角度精度を向上するのに磁気エンコーダの振れ回りを極力少なく抑えるのが好ましいが、リング部材を圧入した磁気エンコーダを用いれば、芯金の剛性が上がり振れを抑制することができるので、好都合である。
この発明の回転角度検出装置は、この発明の上記いずれかの構成の磁気エンコーダが、転がり軸受けの回転輪に前記リング部材の前記嵌合部で嵌合して取付られ、前記磁気エンコーダの前記磁気トラックに対向する磁気センサが前記転がり軸受の固定輪に取付けられた構成である。
この回転角度検出装置は、直接的には回転角度、換言すれば回転位置を検出するが、その検出された回転角度を処理することで、回転速度を検出する装置として使用されるものであっても良い。
この回転角度検出装置によると、この発明の磁気エンコーダにつき説明した各効果が得られる。
この発明の磁気エンコーダの製造方法は、円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金をプレス成形で得る過程と、円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材を前記芯金の前記円環部に沿って設ける過程と、外径面に前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定される被固定部を有しかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材を製造する過程と、この製造したリング部材を前記被固定部で前記芯金の前記固定部に嵌合状態に固定する過程とを含み、前記リング部材を製造する過程において、前記嵌合部および前記被固定部の寸法公差を、前記芯金の内径および外径の寸法公差よりも狭い範囲として管理する。
この管理は、例えば金属材料の場合、旋削等の切削や研削等の機械加工とし、また強化樹脂材料やアルミ系材料等ではリング部材を成型品とすることで、容易に高精度に行うことができる。
この製造方法によると、この発明の磁気エンコーダにつき前述したと同様に、磁気エンコーダの中空内径を大きく確保できるとともに、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる。
この発明の磁気エンコーダは、円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金と、前記芯金の前記円環部に沿って設けられて円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材と、外径面の被固定部で前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定されかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材とを備え、このリング部材の前記嵌合部および前記被固定部の表面が、前記板金からなる芯金に比べて精度の高い高精度面であるリング部材とを備えるため、磁気エンコーダの中空内径を大きく確保できるとともに、相手部材に精度良く固定することができ、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる。
この発明の回転角度検出装置は、この発明の磁気エンコーダが、転がり軸受の回転輪に前記リング部材の前記嵌合部で嵌合して取付られ、前記磁気エンコーダの前記磁気トラック部材に対向する磁気センサが前記転がり軸受の固定輪に取付けられているため、磁気エンコーダにつき、その中空内径を大きく確保できるとともに、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる。
この発明の磁気エンコーダの製造方法は、円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金をプレス成形で得る過程と、磁性ゴムまたはプラスチック磁石からなり円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材を前記芯金の前記円環部に沿って設ける過程と、外径面に前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定される被固定部を有しかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材を製造する過程と、この製造したリング部材を前記被固定部で前記芯金の前記固定部に嵌合状態に固定する過程とを含み、前記リング部材を製造する過程において、前記嵌合部および前記被固定部の寸法公差を、前記芯金の内径および外径の寸法公差よりも狭い範囲として管理するため、磁気エンコーダにつき、その中空内径を大きく確保できるとともに、軽量で固定方法の自由度が高く、低価格で製造することができる。
この発明の第一の実施形態に係る磁気エンコーダの断面図である。 この発明の他の実施形態に係る磁気エンコーダの回転軸への取付状態を示す断面図である。 同磁気エンコーダの図2とは軸径の異なる回転軸への取付状態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る磁気エンコーダの回転軸への取付状態を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る磁気エンコーダの回転軸への取付状態を示す断面図である。 さらに他の実施形態に係る磁気エンコーダを用いた回転角度検出装置の断面図である。 同回転角度検出装置における磁気エンコーダの磁気トラックを示す説明図図である。
この発明の第一の実施形態に係る磁気エンコーダおよびその製造方法を図1と共に説明する。この磁気エンコーダ1は、芯金2と磁気トラック部材3とから構成されるエンコーダ部4と、芯金2に圧入固定される環状のリング部材5からなる。磁気トラック部材3は、磁性粉を混練したゴム材を芯金2と共に金型に入れて加硫接着し、あるいはプラスチックと磁性粉をまぜたプラスチック材と芯金2を一体成形したものであって、次の工程で、N極とS極が円周方向に交互に配置されるように半径方向の着磁を行った磁気トラックを、1列または複数列有する。このように、磁気トラック部材3を、磁性粉を混練したゴム材からなるゴム磁石や、プラスチックと磁性粉とをまぜたプラスチック材からなるプラスチック磁石とすることで、焼結磁石を用いる場合に比べ、薄く形成することができm内径を大きく確保することが可能となり、軽量化できる。
リング部材5の材料は、鉄系やアルミ系、または銅系等の金属材料、あるいはセラミックやFRP(繊維強化プラスチック)、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)などの新素材でもよく、アルミ系や新素材を選択すれば軽量にすることも可能である。金属材等の場合、旋削などの切削または研削などの機械加工とすることで、寸法精度の高いリング部材5を容易に製作することができる。またセラミックスや上記強化プラスチックの場合には、成型品とすることで、寸法精度の高いリング部材5を容易に製作することができる。アルミ系材料の場合には、押し出し材(パイプ)を利用すうrことで、寸法精度の高いリング部材5を容易に製作することができる。
芯金2は、平板状の薄板をリング状にプレス成形したものであり、円筒状の円環部2bと、この円環部2bよりも小径の円筒状であって前記円環部2bの一端から段差部2cを介して軸方向に延びる固定部2aとを有する。前記段差部2cは軸方向に垂直な平板状である。芯金2の前記固定部2aの内周に前記リング部材5が、圧入等により嵌合状態に固定される。リング部材5は、この実施形態では単一径の円筒状であって、芯金2の固定部2aから軸方向の内側に一部が突出しており、芯金2の固定部2aと嵌合した軸方向部分が被固定部5aaとなる。
リング部材5は、この実施形態では単一径の円筒状であり、肉厚は芯金2よりも厚く、外径面5aおよび内径面5bは、寸法公差を管理される。例えば、それらの寸法公差範囲は狭く設定(たとえば数十μm)され、そのいずれか一方、図示の例では内径面5bの全体が、回転軸や軸受内輪等の回転部材(図示なし)との嵌合部5cとして使用される。嵌合部5cは、前記回転軸等の回転部材(図示なし)を挿入または圧入、あるいは接着して前記回転部材(図示なし)に嵌合状態に固定する。
すなわち、リング部材5の外形面5aおよび内径面5bは、芯金2に比べて精度の高い高精度面となっている。ここでいう高精度面とは、寸法公差範囲が狭く設定されていることを言い、換言すれば、リング部材5の外形面5aおよび内径面5bは、芯金2に比べて寸法公差範囲が狭く設定されている。
通常、プレス成形した芯金2の固定部2aの公差範囲は100μm前後であり、回転軸等の回転部材(図示なし)に隙間ばめで挿入するには公差範囲が大きすぎてガタが大きくなるが、リング部材5の嵌合部5cの寸法公差範囲は狭く設定されるため、回転軸(図示なし)とのはめあいとして隙間ばめを選択しても、ガタを低減することができる。また、回転軸等の回転部材(図示なし)の径に合わせてリング部材5のサイズを選定すれば、異なる軸径であってもエンコーダ部4を共通部品として使用することができる。
なお、エンコーダ部4の着磁の工程については、着磁済みのエンコーダ部4にリング部材5を圧入してもよいし、未着磁のエンコーダ部4にリング部材5を圧入した後に着磁してもよい。
この構成の磁気エンコーダ1であると、磁気トラック部材3がゴム磁石またはプラスチック磁石からなるため、焼結磁石を用いる場合に比べて薄く形成できて、内径を大きく確保することででき、かつ軽量化できる。また、芯金2とは別にリング部材5を設け、このリング部材5で回転軸や軸受内輪等の回転部材(図示せず)に嵌合させるようにしたため、前記芯金2に高い精度が要求されず、前記芯金2をプレス成形品とすることができる。芯金2がプレス成形品であると、例えば旋削等による機械加工品とする場合に比べて生産性が良くて安価に製造することができる。また、芯金2とは別に取付用のリング部材5を設けるため、芯金2と磁気トラック部材3とでなるエンコーダ部品4に既存の磁気エンコーダや、既存の磁気エンコーダと同様に生産した物を用いることができ、これによっても生産性に優れる。前記リング部材5の前記嵌合部5cの径が異なるものを準備することで、異なるサイズの回転部品へ取付ける複数種の磁気エンコーダ1を、同じエンコーダ部品4を用いて製造することができる。また、前記リング部材5は磁気トラック部材3を設けないため、加工が自由であり、そのため回転軸や軸受内輪等の回転部材に対する固定方法の自由度が高く、かつ容易に高精度化できる。このため、回転軸等の相手部材に精度良く挿入または圧入固定することが可能となる。また、リング部材5が芯金2に嵌合することで、芯金2の剛性が高まり、エンコーダ部4の振れ回りの防止にも貢献する。
なお、この実施形態では、リング部材5の内径面5bを嵌合部5cとして用いるようにしたが、リング部材5の外径面5aにおける芯金2からの軸方向への突出部分を嵌合部として用いるようにしても良い。その場合、回転軸等の回転部材は少なくとも端部が中空であって、この回転部材の中空部分の内径面がリング部材5の外径面5aで構成される嵌合部に嵌合することになる。
図2および図3に、この発明の第二の実施形態を示す。この実施形態において、特に説明する事項の他は、第一の実施形態と同様である。この実施形態では、リング部材5が小径部5Aと大径部5Bとでなる段付とされ、その内径部5bには回転軸6と嵌合可能な複数の嵌合部5c1、5c2が、前記小径部5Aおよび大径部5Bにそれぞれ設けられる。芯金2に対しては、リング部材5は小径部5Aの外径面からなる被固定部5aaで嵌合状態に固定される。
図2に、小径側の嵌合部5c1に回転軸6を固定した例を示し、図3に、大径側の嵌合部5c2に回転軸6を固定した例を示す。
このようにリング部材5に複数の嵌合部5c1、5c2を備えることで、一つのリング部材5で複数の径の回転軸6に用いることができ、使い勝手が向上する。
図4に、第三の実施例を示す。この実施形態において、特に説明した事項の他は、第一および第二の実施形態と同様である。この実施形態では、リング部材5を軸方向に延長してエンコーダ部4よりも長く設定し、リング部材5から突出する部分である延在部5dに、半径方向に貫通した雌ねじ部5eを設けている。雌ねじ部5eは、リング部材5の互いに90°離れて2ヵ所に設けられている。リング部材5は、第二の実施形態と同様に、リング部材5が小径部5Aと大径部5Bとでなる段付とされ、これら小径部5Aと大径部5Bの両方に続いて前記雌ねじ部5eが設けられている。雌ねじ部5eは、例えば貫通孔にタップ加工で形成する。
この構成の場合、雌ねじ部5eに止めねじ7を螺合し、回転軸6に止めねじ7の先端を当接することで、磁気エンコーダ1を回転軸6に固定することが可能となる。芯金2は薄板(たとえば1mm以下の板厚)のため、直接、芯金2に雌ねじ部を形成するのは難しいが、リング部材5は芯金2に比べて厚肉であり、このリング部材5に雌ねじ部5eを形成するため、ねじ加工が容易となる。止めねじ7で磁気エンコーダ1を回転軸6に固定するため、圧入により固定する場合に比べて、その着脱が容易となる。
図5に、アキシャルタイプの磁気エンコーダ1に適用した実施形態を示す。この実施形態において、特に説明する事項の他は、第1の実施形態と同様である。この実施形態では、芯金2の円環部2bが、軸方向に垂直な平板状で環状の円板であり、磁気トラック部材3は円環部2bの片面に設けられている。芯金2の固定部2aは、円環部2bの内径縁から磁気トラック部材3と反対側に延びる円筒状である。リング部材5は、芯金2の固定部2aの内周に嵌合状態に固定された円筒状の部材であって、固定部2aから磁気トラック部材3と反対側に延びる延在部5dを有する。この延在部5dは他の部分に比べて厚肉とされ、半径方向に貫通した雌ねじ部5eが設けられている。雌ねじ部5eは、互いに90°離れて2ヵ所に設けられている。
前記各実施形態では、ラジアルタイプの磁気エンコーダ1を用いて説明したが、このようにアキシャルタイプの磁気エンコーダ1にも適用することができる。
図6に、この発明の磁気エンコーダを角度検出装置8に適用した実施形態を示す。角度検出装置8は、回転部材である回転輪(内輪)9、固定輪(外輪)10、転動体11、保持器12、およびシール13から構成される転がり軸受14と、この転がり軸受14の回転輪9の端部外径面に装着された磁気エンコーダ1とで構成される。磁気エンコーダ1は、リング部材45が前記回転輪9の外周面に嵌合する円筒状部分および端面に係合するつば状部分を有する断面L字状であることを除き、第一の実施形態の磁気エンコーダ1と同様である。
固定輪10の端部内径面に嵌合状態に装着された金属環15には、内周に環状のセンサハウジング16が同芯状に取り付けられている。センサハウジング16の外周面には、磁気センサ17を実装した電気回路基板18が埋め込み状態に固定されている。磁気エンコーダ1の磁気トラック部材3には、着磁極数が1極対だけ異なる2列の磁気トラックを有していても良く、その場合、回転輪9の絶対角を検出可能となる。
通常は、回転輪9の外径寸法に合わせてエンコーダ部4の芯金2の寸法が決定される。あるいは、芯金2の固定部2aの寸法に合わせて、回転輪9の外径部に段差を設けていたが、この実施形態ではリング部材5を介してエンコーダ部4を固定するため、回転輪9の外径部に段差を設ける必要がなくなり、転がり軸受14の加工コストを抑えることができる。また、既存のエンコーダ部4を使うことが可能となる。
なお、この回転角度検出装置8は、直接的には回転角度、換言すれば回転位置を検出するが、その検出された回転角度を処理することで、回転速度を検出する装置として使用されるものであっても良い。
図7に、図6に示す絶対角検出が可能な角度検出装置8の内、磁気エンコーダ1と磁気センサ17を抜き出して示す。磁気エンコーダ1は、磁気トラック部材3に、着磁極数が互いに1極対だけ異なる2列の磁気トラック18,19を有する。各磁気トラック18,19を磁気センサ17で検出し、内輪9の1回転で1極対の差が生じることを利用して絶対角を検出する。
絶対角を検出可能な角度検出装置8の場合、角度精度を向上するのに磁気エンコーダ1の振れ回りを極力少なく抑えるのが好ましく、リング部材5を圧入した磁気エンコーダ1を用いれば、芯金2の剛性が上がり振れを抑制することができるので、好都合である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…磁気エンコーダ
2…芯金
2b…円環部
2a…固定部
3…磁気トラック部材
4…エンコーダ部
5…リング部材
5a…外径面
5aa…被固定部
5b…内径面
5c…嵌合部
5c1、5c2…嵌合部
5d…延在部
5e…雌ねじ部
5A…小径部
5B…大径部
6…回転軸(回転部材)
7…止めねじ
8…角度検出装置
9…回転輪
10…固定輪
14…転がり軸受
16…センサハウジング
17…磁気センサ
18…電気回路基板
18,19…磁気トラック

Claims (6)

  1. 円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金と、前記芯金の前記円環部に沿って設けられて円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材と、外径面の被固定部で前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定されかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材とを備え、このリング部材の前記嵌合部および前記被固定部の表面が、前記板金からなる芯金に比べて精度の高い高精度面である磁気エンコーダ。
  2. 請求項1に記載の磁気エンコーダにおいて、前記リング部材に前記嵌合部が軸方向に並んで複数設けられ、これら複数の嵌合部の内径が互いに異なる磁気エンコーダ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の磁気エンコーダにおいて、前記リング部材が、前記芯金から軸方向に突出する延在部を有し、この延在部に、半径方向に貫通する雌ねじ部を有する磁気エンコーダ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の磁気エンコーダにおいて、前記磁気トラック部材に、着磁極対数が異なる複数の磁気トラックを有する磁気エンコーダ。
  5. 転がり軸受の回転輪に、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の磁気エンコーダが、前記リング部材の前記嵌合部で嵌合して取付られ、前記磁気エンコーダの前記磁気トラック部材に対向する磁気センサが前記転がり軸受の固定輪に取付けられた回転角度検出装置。
  6. 円環部およびこの円環部と同心で前記円環部から軸方向に延びる環状の固定部を有する板金製の芯金をプレス成形で得る過程と、円周方向にN極とS極を交互に有する磁気トラック部材を前記芯金の前記円環部に沿って設ける過程と、外径面に前記芯金の前記固定部の内周に嵌合状態に固定される被固定部を有しかつ内径面または外径面に回転部材を嵌合状態に固定可能な嵌合部を有するリング部材を製造する過程と、この製造したリング部材を前記被固定部で前記芯金の前記固定部に嵌合状態に固定する過程とを含み、前記リング部材を製造する過程において、前記嵌合部および前記被固定部の寸法公差を、前記芯金の内径および外径の寸法公差よりも狭い範囲として管理することを特徴とする磁気エンコーダの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113050699A (zh) * 2020-08-30 2021-06-29 惠州华阳通用电子有限公司 一种基于磁编码器的控制方法及装置
WO2021145753A1 (ko) * 2020-01-17 2021-07-22 주식회사 일진글로벌 복수의 센싱부를 갖는 휠속도 센서를 구비하는 휠베어링
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