JP2018073980A - キャビネットカバー体 - Google Patents

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Abstract

【課題】10年も経過したキャビネットを再塗装することなく、または新品キャビネットに交換することなく、キャビネットへの雨水侵入を防止し、キャビネットを見栄え良くするキャビネットカバー体を提供すること。
【解決手段】6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体60と、開口部を塞ぐためのカバー扉板12、13を有し、内部に電気機器を収納するキャビネット50を覆うキャビネットカバー体10において、前面側及び裏面側以外のキャビネット4側面部51、52、53、54を覆って一体的に連結された側面カバー体11と、側面カバー体11の前面の開口部を塞ぐためのカバー扉板12、13と、キャビネット本体60に側面カバー体11を固定するためのカバー体固定部材21、22と、を有する。
【選択図】図9

Description

本発明は、6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体と、開口部を塞ぐための扉板を有し、内部に電気機器を収納するキャビネットを覆うキャビネットカバー体に関するものである。
従来、アパート等の建物の壁面等には、各戸毎に電気を供給すると共に、各戸毎の電気使用量を表示するため表示器を備える配電盤キャビネットが設置されている。
一方、アパート等においては、10年も経過すると不動産としての価値が低下し家賃が低下する傾向が強い。それを防止するために家主は、例えば、10年毎にアパート壁面や屋根の再塗装等を行っている。
配電盤キャビネットも、10年も経過すると風雨や直射日光等により塗装の剥離等が生じる場合があり、そこから錆が発生し見栄えが悪くなると共に、雨水が侵入して内部に収納する電気機器に悪影響を与えることが懸念される。
一方、直射日光を遮ることを目的として、特許文献2、3、4に、キャビネットの外部カバーについて記載されている。また、特許文献1には、取付孔を介して雨水等が侵入することを防ぐためのキャビネットの外部カバーが記載されている。
特開2014-203939号公報 特開平10-224049号公報 特開2000-228596号公報 特開2015-029026号公報
しかしながら、従来のキャビネットの外部カバーには、次の問題があった。
(1)特許文献2−4の技術は、直射日光を遮ることを課題としており、カバーの間に隙間があり、雨水の侵入を防止することができない問題があった。
また、特許文献1においては、取付孔部分に対応する部分にのみ外部カバーが取り付けられているため、取付孔を介して侵入する雨水の侵入を防止することができる。しかし、キャビネット設置後10年以上経過したときには、キャビネットの取付孔以外の箇所においても錆が発生する恐れがある。特に、海岸近くで使用されている場合には、潮風により錆が大きくなりその部分を介して雨水が内部に侵入し、電気機器を損傷する恐れがあった。
(2)特許文献1−4の技術では、キャビネットに外部カバーを取り付けるときに、四方からカバーを取り付ける作業を必要とする。しかし、キャビネットは、複数個が並列して配置されている場合もあり、四方から作業することが困難な場合があり、作業に多大の時間を要する問題があった。
(3)10年も経過して建物の屋根や壁面を再塗装するときに、キャビネットを再塗装することも考えられるが、現場で錆落とし作業等行うことは時間がかかりコストアップする問題がある。特に、錆落としにより生じる鉄粉がキャビネット内部の電気機器に付着すると問題である。また、内部の電気機器に接続された電線を一度外して再度繋ぐことは、作業工数が多くコストアップとなる。また、アパートでは、時間を決めて停電させることが困難である。
別手段として、キャビネット全部を交換することも考えられるが、電線の繋ぎ直し等の作業は、再塗装と同じ問題があった。
(4)建物の屋根と壁面が再塗装されると、キャビネットの錆等が特に目立つ問題がある。
本発明は、上記問題点を解決するためのものであり、10年も経過したキャビネットを再塗装することなく、または新品キャビネットに交換することなく、キャビネットへの雨水侵入を防止し、キャビネットを見栄え良くするキャビネットカバー体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のキャビネットカバー体は、次の構成を有している。
(1)6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体と、開口部を塞ぐための扉板を有し、内部に電気機器を収納するキャビネットを覆うキャビネットカバー体において、前面側及び裏面側以外のキャビネット4側面部を覆って一体的に連結された側面カバー体と、側面カバー体の前面の開口部を塞ぐためのカバー扉板と、キャビネット本体に側面カバー体を固定するためのカバー体固定部材と、を有することを特徴とする。
(2)(1)に記載のキャビネットカバー体において、前記カバー体固定部材は、前記キャビネットの前面に形成された水切り部に取り付けられること、を特徴とする。
(3)(1)に記載のキャビネットカバー体において、前記カバー体固定部材は、前記キャビネット本体の4側面のうち、上面板または両側面板に取り付けられること、を特徴とする。ここで、カバー体固定部材は、上面板のみに取り付けられても良いし、両側面板のみに取り付けられても良いし、上面板と両側面板の両方に取り付けられても良い。
(4)(1)乃至(3)のいずれ1つに記載のキャビネットカバー体において、前記キャビネットの裏面が建物の壁面に固定されていること、前記側面カバー体の前記裏面側端面と、前記建物の壁面との隙間をシール部材で塞ぐこと、を特徴とする。
(5)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のキャビネットカバー体において、前記裏面側を塞ぎ、前記側面カバー体と各側面端で連結されるカバー裏面部材を有すること、を特徴とする。
本発明のキャビネットカバー体は、以下のような作用効果を奏する。
(1)6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体と、開口部を塞ぐための扉板を有し、内部に電気機器を収納するキャビネットを覆うキャビネットカバー体において、前面側及び裏面側以外のキャビネット4側面部を覆って一体的に連結された側面カバー体と、側面カバー体の前面の開口部を塞ぐためのカバー扉板と、キャビネット本体に側面カバー体を固定するためのカバー体固定部材と、を有することを特徴とするので、側面カバー体をカバー体固定部材でキャビネットに固定して、カバー扉板を側面カバー体に取り付けて閉じれば、キャビネットカバー体でキャビネット全体を覆うことができるため、キャビネットに錆が発生していても、キャビネットカバー体が防水するため、キャビネットの錆びている部分に雨水が触れることがなく、キャビネット内への雨水の侵入を防止して、収納されている電気機器を守ることができる。
また、一体化されている側面カバー体を前面方向から挿入できるため、複数個のキャビネットが並列して配置されている場合でも、キャビネットカバー体を容易にキャビネットに取り付けることができる。
また、電線の繋ぎ直し作業がないため、作業性が良い。
また、キャビネットカバー体が、錆の発生したキャビネット全体を覆っているため、再塗装された建物の壁面と同程度の外観を持っており、新築同様の見栄えを実現することができ、不動産としての価値を高めることができ、家賃を維持することができる。
(2)(1)に記載のキャビネットカバー体において、前記カバー体固定部材は、前記キャビネットの前面に形成された水切り部に取り付けられること、を特徴とするので、キャビネットの扉板を外せば、水切り板は前面に位置するため、カバー体固定部材を介して、側面カバー体をキャビネットに対して容易に固定することができる。キャビネットカバー体を取り付けた後は、キャビネットの扉板を使用しないため、水切り板は不要となるので、不要となる水切り板を有効に利用することができる。
(3)(1)に記載のキャビネットカバー体において、前記カバー体固定部材は、前記キャビネットの4側面のうち、上面板または両側面板に取り付けられること、を特徴とするので、キャビネット本体の上面板または両側面板に穴加工等しても、キャビネットカバー体を取り付けた後は、キャビネットの上面または両側面に雨水が触れることがないため、防水上問題はない。
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のキャビネットカバー体において、前記キャビネットの裏面が建物の壁面に固定されていること、前記側面カバー体の前記裏面側端面と、前記建物の壁面との隙間をシール部材で塞ぐこと、を特徴とするので、裏面板が不要であり、キャビネットの前面方向から側面カバー体を挿入して、カバー体固定部材を介して、キャビネットに固定した状態で、側面カバー体の裏面側端面と、建物の壁面との隙間をシール部材で塞ぐだけで、キャビネットカバー体への雨水の侵入を防止することができるため、作業性が良くコストダウンを実現できる。小規模のアパートでは、キャビネットが建物の壁面に設置されている場合が多い。そのような場合作業空間が限られるケースがあるが、狭い作業空間でも効率よく作業を行うことができる。
(5)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載のキャビネットカバー体において、前記裏面側を塞ぎ、前記側面カバー体と各側面端で連結されるカバー裏面部材を有すること、を特徴とするので、建物とは独立して設置されたキャビネットに対しても、キャビネットカバー体を容易に取り付けることができる。
キャビネットカバー体10の外観斜視図である。 側面カバー体11の構造を示す斜視図である。 側面カバー体11の背面図である。 キャビネットカバー体10が、アパートである建物100に固定された状態を示す図である。 既存のキャビネット50の外観斜視図である。 キャビネット本体60を示す図である。 水切り部61、62、63と、カバー体固定部材21、22の位置関係を示す図である。 カバー体固定部材21を裏側から見たときの外観斜視図である。 キャビネット本体60にキャビネットカバー体10を取り付ける前の斜視図である。 図9のA部拡大図である。 図9のB部拡大図である。 水切り部61にカバー体固定部材21を取り付けた状態を示す断面図である。 キャビネット本体60に側面カバー体11を固定した状態を示す図である。 側面カバー体71と、キャビネット本体60の関係を示す斜視図である。 キャビネット本体60の取付穴と、側面カバー体71の取付穴73、ボルト74、ナット75を、ワッシャ76の関係を示す図である。 側面カバー体71をキャビネット本体60に取り付けた状態を示す図である。
本発明の第1実施形態であるキャビネットカバー体10について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1にキャビネットカバー体10の外観斜視図を示す。図4にキャビネットカバー体10が、アパートである建物100に固定されている状態を示す。
図5に、既存のキャビネット50の外観斜視図を示す。図には、示さないが、キャビネット50は、図4に示す建物100の壁面101に裏面全面が当接して固定されている。図4では、キャビネット50は、全体がキャビネットカバー体10に覆われているため、見えていない。
図2に、側面カバー体11の構造を斜視図で示す。図3に、側面カバー体11の正面図を示す。キャビネット50の天板51を覆うための天板11a、側板52を覆うための側板11b、側板53を覆うための側板11c、底板54を覆うための底板11dが一体的に連結されて側面カバー体11が形成されている。
天板11aの内面には、2個のブラケット19が固設されている。ブラケット19は、側面カバー体11をキャビネットに被せたときに、キャビネット50の天板51の上面と当接して、高さの位置決めを行うためのブラケットである。
側板11b及び側板11cの内面には、カバー体取付ブラケット15、16の各々が溶接接合されている。カバー体取付ブラケット15、16は、略L字形状であり、第1面15a、16aと、第2面15b、16bを備えている。第1面15a、16aが、側板11cの内壁面、側板11bの内壁面に溶接接合されている。突出している第2面15b、16bには、各々4カ所の取付穴15cが形成されている。
底板11dには、キャビネット50から外部に出ている電線を通すための切欠き部14b、14cが形成されている。また、側板11bには、キャビネット50から外部に出ている電線を通すための切欠き部14aが形成されている。
図5に示すように、既存のキャビネット50は、天板51、左右の側板52、53、及び底板54により4側面が形成され、裏面に裏板58(図6参照。)が連結されている。
天板51、左右の側板52、53、及び底板54の各々の接続部は、折り曲げ加工された一体物または溶接接合されている。天板51、左右の側板52、53、及び底板54と、裏板58との各々の接続部は、折り曲げ加工された一体物または溶接接合されている。キャビネット50には、開閉可能な3個の扉板55、56、57が開閉可能に保持されている。扉板55には、内部の電気使用量表示器を見ることのできる6個の窓68が取り付けられている。キャビネット50から、3個の扉板55、56、57を取り外したものをキャビネット本体60と呼ぶ。
このような既設のキャビネット50に対して、キャビネットカバー体10を取り付ける工程を、図6から図14に基づいて説明する。
第1工程では、図5のキャビネット50から、3枚の扉板55、56、57を取り外す。図6は、図5のキャビネット50から、3枚の扉板55、56、57を取り外した状態であり、キャビネット本体60を示す図である。天板51、左右の側板52、53、及び底板54及び裏板58により、前面に開口部を備える6面体のキャビネット本体60が形成されている。
左側の側板71cの開口側端面には、水切り部61が形成されている。また、右側の側板71bの開口側端面には、水切り部62が形成されている。
第2工程では、水切り部61に、カバー体固定部材21を固定し、水切り部62、63にカバー体固定部材22を固定する。図7に、水切り部61、62、63と、カバー体固定部材21、22の位置関係を示す。
図12は、水切り部61にカバー体固定部材21を取り付けた状態を示す断面図である。
水切り部61は、内向きに屈曲された内延部61a、垂直部61b、及び外向きに屈曲された外延部61cが連続的に折り曲げられて形成されている。
水切り部61、62、63にカバー体固定部材21、22を取り付ける前に、水切り部61に4カ所の取付穴、水切り部62に2カ所の取付穴、水切り部63に2カ所の取付穴を形成する。
カバー体固定部材21を裏側から見たときの外観斜視図を図8に示す。カバー体固定部材21は、略コの字形状をしている。第1水平部21a、垂直部21b、第2水平部21cが連続的に折り曲げられて形成されている。第1水平部21aには、長手方向に長い複数の長穴24が形成されている。第2水平部21c及び垂直部21bには、切欠き穴23が複数個形成されている。切欠き穴23は、工具等を挿入するための穴であり、及び水切り部61、62、63に取り付けられ、扉板55、56、57を開閉可能に保持する蝶番金具(図示せず。)との干渉を避けるための穴である。
第1水平部21aの外面が内延部61aの外面に当接し、長穴24、及び水切り部61、62、63の取付穴を介して、8組のボルト81とナット82により固定されることにより、カバー体固定部材21、22が水切り部61、62、63に固定される。
第2水平部21cは、外延部61cの外側に位置し、外延部61cを覆う位置まで延設されている。
図9に、キャビネット本体60にキャビネットカバー体10を取り付ける前の斜視図を示す。図10に、図9のA部拡大図を示し、図11に、図9のB部拡大図を示す。
第3工程では、図9に示すように、側面カバー体11をカバー体固定部材21、22を介して、キャビネット本体60の水切り部61、62、63に固定する。
図9及び図11に示すように、カバー体固定部材21、22の第2水平部21c、22cには、各々4カ所に、ボルト21d、22dのボルト部が外側に突出する状態で溶接接合されている。一方、図9及び図10に示すように、側面カバー体11の内面には、カバー体取付ブラケット15、16が取り付けられており、カバー体取付ブラケット15、16の第2面15b、16bには、各々4カ所の取付穴15c、16cが形成されている。
側面カバー体11を、建物100の壁面101に固定されたキャビネット本体60の天板51、側板52、53、及び底板54を覆って建物100の壁面101に取り付ける。このとき、天板11aの内面に固定されたブラケット19をキャビネット本体60の天板51に当接させて載置できるため、作業性が良い。
この状態で、図12に示すように、カバー体固定部材21、22の突出している8本のボルト21d、22dに対して、カバー体取付ブラケットの取付穴15c、16cを介してナットを締結することにより、キャビネットの水切り部61、62、63に対して、側面カバー体11を固定することができる。
図13に、キャビネット本体60に側面カバー体11を固定した状態を示す。
この状態で、図4に示すように、側面カバー体11と建物100の壁面101との間の隙間に、建物用シール部材を塗布・乾燥させることにより、隙間からの雨水の侵入を防止できる。
次に、第4工程では、側面カバー体11に、カバー扉板12、13を取り付ける。カバー扉板12、13には、開閉ハンドル17、18が固設されており、開閉ハンドル17、18を用いてカバー扉板12、13を開閉することができる。カバー扉板12には、6カ所の窓14が備えられ、内部の電気使用量表示器を外部からカバー扉板12を開かなくても見ることができる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のキャビネットカバー体10によれば、(1)6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体60と、開口部を塞ぐためのカバー扉板12、13を有し、内部に電気機器を収納するキャビネット50を覆うキャビネットカバー体10において、前面側及び裏面側以外のキャビネット4側面部51、52、53、54を覆って一体的に連結された側面カバー体11と、側面カバー体11の前面の開口部を塞ぐためのカバー扉板12、13と、キャビネット本体60に側面カバー体11を固定するためのカバー体固定部材21、22と、を有することを特徴とするので、側面カバー体11をカバー体固定部材21、22でキャビネット本体60に固定して、カバー扉板12、13を側面カバー体11に取り付けて閉じれば、キャビネットカバー体10でキャビネット本体60全体を覆うことができるため、キャビネット50に錆が発生していても、キャビネットカバー体10が防水するため、キャビネット50の錆びている部分に雨水が触れることがなく、キャビネット50内への雨水の侵入を防止して、収納されている電気機器を守ることができる。
また、一体化されている側面カバー体11を前面方向から挿入できるため、複数個のキャビネット50が並列して配置されている場合でも、キャビネットカバー体10を容易にキャビネット本体60に取り付けることができる。
また、キャビネットカバー体10が、錆の発生したキャビネット50全体を覆っているため、再塗装された建物の壁面と同程度の外観を持っており、新築同様の見栄えを実現することができ、不動産としての価値を高めることができ、家賃を維持することができる。
(2)(1)に記載のキャビネットカバー体10において、カバー体固定部材21、22は、キャビネット本体60の前面に形成された水切り部61、62に取り付けられること、を特徴とするので、キャビネット50の扉板55、56、57を外せば、水切り部61、62は前面に位置するため、カバー体固定部材21、22を介して、側面カバー体11をキャビネット本体60に対して容易に固定することができる。キャビネットカバー体10を取り付けた後は、キャビネット50の扉板55、56、57を使用しないため、水切り部61、62は不要となるので、不要となる水切り部61、62を有効に利用することができる。
(3)(1)または(2)に記載のキャビネットカバー体10において、キャビネット50の裏面が建物100の壁面101に固定されていること、側面カバー体11の裏面側端面と、建物100の壁面101との隙間をシール部材102で塞ぐこと、を特徴とするので、裏面板が不要であり、キャビネット本体60の前面方向から側面カバー体11を挿入して、カバー体固定部材21、22を介して、キャビネット本体60に固定した状態で、側面カバー体11の裏面側端面と、建物100の壁面101との隙間をシール部材102で塞ぐだけで、キャビネットカバー体10への雨水の侵入を防止することができるため、作業性が良くコストダウンを実現できる。小規模のアパートでは、キャビネット50が建物の壁面に設置されている場合が多い。そのような場合作業空間が限られるケースがあるが、狭い作業空間でも効率よく作業を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るキャビネットカバー体について説明する。内容は、概略第1の実施形態と同じなので、相違点のみ詳細に説明し、同じ部分については、説明を割愛する。図14に、側面カバー体71と、キャビネット本体60の関係を斜視図で示す。図15に、キャビネット本体60の取付穴と、側面カバー体71の取付穴73、ボルト74、ナット75、ワッシャ76の関係を示す。図16に、側面カバー体71をキャビネット本体60に取り付けた状態を示す。
側面カバー体71の側板71bと側板71cの内面には、8個の補強部材72が溶接接合されており、補強部材72により補強された部位に各々2カ所の取付穴73が形成されている。取付穴73は、側板71bに8カ所、側板71cに8カ所形成されている。一方、キャビネット本体60の取付穴73に対応する側板の位置に取付穴を形成する。これは、現地作業として行う。
次に、側面カバー体71を、図14に示す状態から、キャビネット本体60を覆う図16の状態に移動する。そして、図15に示すように、キャビネット本体60の取付穴と、側面カバー体71の取付穴73を通して、ボルト74、ナット75を、ワッシャ76を介して締結する。これら16本のボルト74とナット75により、側面カバー体71が、キャビネット本体60に固定される。後は、扉部材を取り付ける。これにより、キャビネットカバー体(図示せず。)が完成する。
また、側面カバー体71と壁面101との隙間にシール部材102を塗布・乾燥させる。そして、側面カバー体71に、カバー扉板12、13を取り付けることにより、キャビネットカバー体が完成する。
(4)(1)に記載のキャビネットカバー体において、カバー体固定部材は、キャビネット本体60の4側面のうち、上面板または両側面板に、取付穴73として形成されること、を特徴とするので、キャビネット本体60の上面板または両側面板に穴加工等しても、キャビネットカバー体70を取り付けた後は、キャビネット本体60の上面または両側面に雨水が触れることがないため、防水上問題はない。
次に、本発明の第3の実施形態に係るキャビネットカバー体について説明する。内容は、概略第1の実施形態と同じなので、相違点のみ詳細に説明し、同じ部分については、説明を割愛する。
第3の実施形態では、キャビネット50が、建物100の壁面101ではなく、独立して設置されている場合である。この場合には、側面カバー体11、71に対して、裏面板を取り付けることとなる。裏面板は、側板に対してボルトとナットにより締結される。側面カバー体11、71をキャビネット本体60に固定する方法は、第1または第2の実施の形態と同じなので説明を割愛する。
なお、本実施形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で様々な改良、変形が可能である。
例えば、本実施の形態では、側面カバー体11を予め完成した状態として説明したが、2分割または4分割された部品を現場で組み立てる方式としても良い。本実施の形態では、扉板が観音開き式の場合について説明したが、扉板が1枚の形式のものでも良い。
10、70 キャビネットカバー体
11、71 側面カバー体
12、13 カバー扉板
15、16 カバー体取付ブラケット
21、22 カバー体固定部材
50 キャビネット
60 キャビネット本体
100 建物
101 壁面
102 シール部材

Claims (5)

  1. 6面体の前面に開口部を備えるキャビネット本体と、前記開口部を塞ぐための扉板を有し、内部に電気機器を収納するキャビネットを覆うキャビネットカバー体において、
    前記前面側及び裏面側以外のキャビネット4側面部を覆って一体的に連結された側面カバー体と、
    前記側面カバー体の前面の開口部を塞ぐためのカバー扉板と、
    前記キャビネット本体に前記側面カバー体を固定するためのカバー体固定部材と、
    を有することを特徴とするキャビネットカバー体。
  2. 請求項1に記載のキャビネットカバー体において、
    前記カバー体固定部材は、前記キャビネットの前面に形成された水切り部に取り付けられること、
    を特徴とするキャビネットカバー体。
  3. 請求項1に記載のキャビネットカバー体において、
    前記カバー体固定部材は、前記キャビネット本体の4側面のうち、上面板または両側面板に取り付けられること、
    を特徴とするキャビネットカバー体。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のキャビネットカバー体において、
    前記キャビネットの裏面が建物の壁面に固定されていること、
    前記側面カバー体の前記裏面側端面と、前記建物の壁面との隙間をシール部材で塞ぐこと、
    を特徴とするキャビネットカバー体。
  5. 請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のキャビネットカバー体において、
    前記裏面側を塞ぎ、前記側面カバー体と各側面端で連結されるカバー裏面部材を有すること、
    を特徴とするキャビネットカバー体。
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