JP2018073614A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】固体酸化物形燃料電池の温度制御を均一かつ高精度に実行することにより優れた動作安定性を確保することができる燃料電池システム及びその運転方法を提供する。【解決手段】第1の温度検出部(14)は、燃料ガス流路(12)の入口部で燃料ガスの温度(T1)を検出する。第2の温度検出部(15)は、酸化剤ガス流路(13)の入口部で酸化剤ガスの温度(T2)を検出する。温度制御部(90)は、第1の温度検出部(14)の検出温度(T1)と第2の温度検出部(15)の検出温度(T2)の差分温度(T2−T1)に基づいて、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池システム及びその運転方法に関する。
近年、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)の開発が進められている。SOFCは、空気極で生成された酸化物イオンが電解質を透過して燃料極に移動し、燃料極で酸化物イオンが水素又は一酸化炭素と反応することにより電気エネルギーを発生する発電メカニズムである。SOFCは、現在知られている燃料電池の形態の中では、発電の動作温度が最も高く(例えば900℃〜1000℃)、発電効率が最も高いという特性を持つ。
特許文献1には、発電ユニット(燃料電池セル)に繋がる空気導入管の内部に起動用バーナを設け、この起動用バーナにバーナ用燃料ガス導入管から燃料ガスを導入して燃焼させることによって空気導入管を通過する空気を予加熱する発電装置が開示されている。
特許文献2には、燃料電池スタックの積層方向(鉛直方向)の一端部、他端部、中央部の三箇所の温度を検出して、これら三箇所の平均温度を発電開始温度から段階的に上昇させるべく、ガス供給量を調整する固体酸化物形燃料電池システムが開示されている。
特開2005−317232号公報 特開2013−114996号公報
しかしながら、特許文献1は、燃料電池セルを含む発電ユニットの各構成要素を均一に昇温させることが難しいため(温度分布のムラを避けられないため)、動作安定性が阻害され、燃料電池セルが破損するおそれがある。
さらに、本発明者らの鋭意研究によると、燃料電池スタックの検出温度に基づいてガス供給量を調整する特許文献2は、燃料電池スタックの温度制御の精度が不十分となる場合がある。固体酸化物形燃料電池のように運転温度が900〜1000℃と高温の場合、温度を計測する熱電対の耐久性が保証されておらず、検知した後の熱の制御の応答性も悪いため、燃料電池スタックが目標温度となるよう高精度に制御することが難しいという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、固体酸化物形燃料電池の温度制御を均一かつ高精度に実行することにより優れた動作安定性を確保することができる燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的の1つとする。
本実施形態の燃料電池システムは、その一態様では、燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記燃料ガスが流れる燃料ガス流路と、前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路と、前記燃料ガス流路の入口部で前記燃料ガスの温度を検出する第1の温度検出部と、前記酸化剤ガス流路の入口部で前記酸化剤ガスの温度を検出する第2の温度検出部と、前記第1の温度検出部の検出温度と前記第2の温度検出部の検出温度の差分温度に基づいて、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する温度制御部と、を有することを特徴としている。
本実施形態の燃料電池システムの運転方法は、その一態様では、燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記燃料ガスが流れる燃料ガス流路と、前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路と、を有する燃料電池システムの運転方法であって、前記燃料ガス流路の入口部で前記燃料ガスの温度を検出する第1の温度検出ステップと、前記酸化剤ガス流路の入口部で前記酸化剤ガスの温度を検出する第2の温度検出ステップと、前記第1の温度検出ステップでの検出温度と前記第2の温度検出ステップでの検出温度の差分温度に基づいて、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する温度制御ステップと、を有することを特徴としている。
本発明によれば、固体酸化物形燃料電池の温度制御を均一かつ高精度に実行することにより優れた動作安定性を確保することができる燃料電池システム及びその運転方法を提供することができる。
本実施形態による燃料電池システムを示すブロック図である。 本実施形態による燃料電池システムの制御系統を示す機能ブロック図である。 本実施形態による燃料電池システムの起動昇温時から定常運転に至るまでの動作を示すフローチャートである。
図1〜図3を参照して、本実施形態の燃料電池システム1について詳細に説明する。
図1に示すように、燃料電池システム1は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)10を有している。SOFC10は、複数のセルを積層または集合体として構成したセルスタックを有している。各セルは空気極と燃料極で電解質を挟んだ基本構成を有しており、各セルの間にはセパレータが介在している。セルスタックの各セルは電気的に直列に接続されている。SOFC10は、空気極で生成された酸化物イオンが電解質を透過して燃料極に移動し、燃料極で酸化物イオンが水素又は一酸化炭素と反応することにより電気エネルギーを発生する発電メカニズムである。断熱材で覆われた缶体(図示略)にSOFC10を収納することによりSOFCモジュール11が構成される。
SOFC10(SOFCモジュール11)は、アノードガス流路(燃料ガス流路)12と、カソードガス流路(酸化剤ガス流路)13とを有している。
SOFC10の発電時には、アノードガス流路12に燃料ガスが供給されて当該燃料ガスがアノードガス流路12を流れ、カソードガス流路13に酸化剤ガスが供給されて当該酸化剤ガスがカソードガス流路13を流れる。アノードガス流路12に流れる燃料ガスとカソードガス流路13に流れる酸化剤ガスが電気化学反応を起こすことにより、直流電流が発生する(SOFC10が発電する)。
SOFC10の起動昇温時には、アノードガス流路12に水素ガスと窒素ガスと水蒸気の少なくとも1つを構成要素として含むパージガスが供給され、当該パージガスがアノードガス流路12を流れる。また、SOFC10の起動昇温時には、カソードガス流路13に燃料ガスと酸化剤ガスを燃焼反応させた燃焼排ガスが供給され、当該燃焼排ガスがカソードガス流路13を流れる。尚、起動昇温時には、パージガスを加熱流体ガスと言う場合もある。
燃料電池システム1は、SOFC10(SOFCモジュール11)又はその近傍に、アノードガス流路12の入口部で燃料ガス(又はパージガス)の温度T1を検出する第1の温度検出部14と、カソードガス流路13の入口部で酸化剤ガス(又は燃焼排ガス)の温度T2を検出する第2の温度検出部15とを有している。燃料電池システム1は、SOFC10(SOFCモジュール11)の内部温度T3を検出する第3の温度検出部16を有している。燃料電池システム1は、SOFC10(SOFCモジュール11)又はその近傍に、アノードガス流路12の出口部で燃料ガス(又はパージガス)の温度T4を検出する第4の温度検出部17と、カソードガス流路13の出口部で酸化剤ガス(又は燃焼排ガス)の温度T5を検出する第5の温度検出部18とを有している。
燃料電池システム1は、SOFC10の起動昇温時に、アノードガス流路12にパージガスを供給するためのパージガス供給路20を有している。パージガス供給路20には、当該パージガス供給路20を介したパージガスの供給を許容又は禁止するための遮断弁21が設けられている。この遮断弁21は、例えば、SOFC10の起動昇温時に開状態となり、SOFC10の発電時に閉状態となる。パージガス供給路20には、遮断弁21の開状態(SOFC10の起動昇温時)において、当該パージガス供給路20を流れるパージガスを加熱することにより、当該パージガスの温度を調整するヒータ22が設けられている。なお、図示は省略しているが、パージガス供給路20には、パージガスの流量を計測する流量計、及び/又は、パージガス中の水分を蒸発させる蒸発器等を設けることも可能である。
燃料電池システム1は、SOFC10の発電時に、アノードガス流路12に燃料ガスを供給するための燃料ガス供給路30を有している。燃料ガス供給路30は、パージガス供給路20と合流して一体となった後にアノードガス流路12に導かれる(合流後にはパージガス供給路20と燃料ガス供給路30が1本のガス供給路を形成する)。ヒータ22は、燃料ガス供給路30と合流して一体となった後のパージガス供給路20に設けられている。パージガス供給路20と合流して一体となる前の燃料ガス供給路30には、当該燃料ガス供給路30を介した燃料ガスの供給を許容又は禁止するための遮断弁31が設けられている。この遮断弁31は、例えば、SOFC10の起動昇温時に閉状態となり、SOFC10の発電時に開状態となる。なお、図示は省略しているが、パージガス供給路20と合流して一体となる前の燃料ガス供給路30には、燃料ガスの流量を計測する流量計、及び/又は、燃料ガス中の硫黄成分を除去する脱硫器等を設けることも可能である。
燃料電池システム1は、酸化剤ガス供給路40を有している。この酸化剤ガス供給路40は、SOFC10の発電時にはカソードガス流路13に酸化剤ガスを供給し、SOFC10の起動昇温時にはカソードガス流路13に燃料ガスと酸化剤ガスを燃焼反応させた燃焼排ガスを供給する。酸化剤ガス供給路40には、空気ブロア41によって大気中の空気が取り込まれる。
燃料電池システム1は、燃料ガス供給路30と酸化剤ガス供給路40を繋ぐ接続路50を有している。この接続路50には、当該接続路50を介した燃料ガス供給路30から酸化剤ガス供給路40への燃料ガスの供給を許容又は禁止するための遮断弁51が設けられている。この遮断弁51は、例えば、SOFC10の起動昇温時に開状態となり、SOFC10の発電時に閉状態となる。なお、図示は省略しているが、接続路50には、燃料ガスの流量を計測する流量計等を設けることも可能である。
酸化剤ガス供給路40の接続路50との合流点の近傍(図1では当該合流点よりも下流に描いている)には、起動バーナ42が設けられている。この起動バーナ42は、SOFC10の起動昇温時にオン状態(着火状態)となり、空気ブロア41により酸化剤ガス供給路40に取り込まれた酸化剤ガスと接続路50(燃料ガス供給路30)から供給された燃料ガスを燃焼反応させて燃焼排ガスを生成する。一方、起動バーナ42は、SOFC10の発電時にオフ状態(非着火状態)となり、空気ブロア41により酸化剤ガス供給路40に取り込まれた酸化剤ガスを燃焼反応させることなく通過させる。
酸化剤ガス供給路40は、カソードガス流路13に直接的に流入する直接流入路43と、この直接流入路43と分岐して迂回した後に直接流入路43に合流する迂回流入路44とを有している。迂回流入路44には、空気ブロア41により取り込まれた酸化剤ガスまたは起動バーナ42による燃焼排ガスを加熱するヒータ45が設けられている。
直接流入路43には遮断弁46が設けられており、迂回流入路44には遮断弁47が設けられている。遮断弁46と遮断弁47は、一方が開状態のときに他方が閉状態になるように制御される。すなわち、遮断弁46が開状態で遮断弁47が閉状態のときは、酸化剤ガスまたは燃焼排ガスがヒータ45を通過することなく直接的にカソードガス流路13に導かれる。逆に、遮断弁46が閉状態で遮断弁47が開状態のときは、酸化剤ガスまたは燃焼排ガスがヒータ45を通過して加熱されてからカソードガス流路13に導かれる。遮断弁46と遮断弁47は、これら2つのガス経路を切り換える機能を持つ。
燃料電池システム1は、熱交換器60を有している。熱交換器60は、カソードガス流路13の出口部からの排出ガスの一部分(大部分)をカソードガス流路13の入口部に循環させることによりSOFC10を加熱し、カソードガス流路13の出口部からの排出ガスの他部分(小部分)を排気する。熱交換器60は、カソードガス流路13の出口部と入口部を繋ぐ排出ガス循環ライン61を有しており、この排出ガス循環ライン61の一部が直接流入路43と迂回流入路44により構成されている(共有されている)。
アノードガス流路12の出口部からの排出ガスは、熱交換器60からの排出ガス(カソードガス流路13の出口部からの排出ガス)と合流されて、排出ガス燃焼器70に導かれる。排出ガス燃焼器70は、排出ガスを燃焼することにより当該排出ガス中の不純物を除去した上で排気する。排出ガス燃焼器70が排出ガスを燃焼することで発生した熱は、温水熱交換器80で利用されて、外部タンク(図示略)等から循環する低温水を高温水に加熱する。
図2に示すように、燃料電池システム1は、当該燃料電池システム1の各構成要素を統括的に制御する制御部(温度制御部)90を有している。より具体的に、制御部90は、第1の温度検出部14、第2の温度検出部15、ヒータ22、起動バーナ42、ヒータ45、遮断弁21、31、46、47、51、熱交換器60に接続されており、SOFC10の起動昇温時から定常運転に至るまでの各構成要素の制御を実行する。
制御部90は、SOFC10の発電時に、第1の温度検出部14が検出したアノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1と、第2の温度検出部15が検出したカソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2の差分温度(T2−T1)をモニタリングしている。制御部90は、モニタリングした差分温度(T2−T1)に基づいて、当該差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTの範囲内に収まるように、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する。
より具体的に、制御部90は、差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTを超えているとき、アノードガス流路12に対する燃料ガスの供給量を増大させ、且つ/又は、カソードガス流路13に対する酸化剤ガスの供給量を減少させる。アノードガス流路12に対する燃料ガスの供給量を増大させると、アノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1が上がり、カソードガス流路13に対する酸化剤ガスの供給量を減少させると、カソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2が下がる。その結果、差分温度(T2−T1)を小さくして所定の閾値温度ΔTの範囲内に収めることが可能になる。
制御部90は、SOFC10の発電時の時間経過に応じて、所定の閾値温度ΔTをリアルタイムに変動させることができる。より具体的に、制御部90は、SOFC10の発電開始後の初期段階では、所定の閾値温度ΔTを100〜150℃とし、SOFC10の発電中期段階では、所定の閾値温度ΔTを50〜100℃とし、SOFC10の発電後期段階では、所定の閾値温度ΔTを0〜50℃とする。このように、制御部90は、SOFC10の発電時の時間経過とともに、所定の閾値温度ΔTを段階的に低くすることができる。
従来方法(例えば特許文献2)のように、燃料電池スタック本体の温度を検知して制御する技術は、固体酸化物形燃料電池のように1000℃近い高温で運転する燃料電池に用いることは難しい。しかし、本発明のように、高温のSOFC(燃料電池スタック)10の内部温度T3ではなく、内部温度T3よりも低温の当該SOFC(燃料電池スタック)10に流入する燃料ガスの温度T1と酸化剤ガスの温度T2(とりわけこれらの差分温度)を制御に用いることで、問題を解決することができる。アノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1とカソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2の差分温度(T2−T1)をモニタリングして当該差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTの範囲内に収まるように温度制御を行うことで、温度制御の信頼性(精度や反応速度)を飛躍的に高めることが可能となる。
また、制御に使用する2つの温度センサ(第1の温度検出部14と第2の温度検出部15)をアノードガス流路12とカソードガス流路13の入口部に設けることにより、温度センサが故障したときであっても簡単に部品交換を行うことができるという利点がある。例えば、SOFC10の完成状態で、SOFC10の内部温度T3を検出する温度センサ(第3の温度検出部16)が故障した場合には、当該温度センサを部品交換するのは極めて困難である。
図3のフローチャートを参照して、燃料電池システム1の起動昇温時から定常運転に至るまでの動作(制御部90による制御内容)について詳細に説明する。
ステップST1では、制御部90が、遮断弁46を閉状態にして、遮断弁47を開状態にする。ステップST2では、空気ブロア41から取り込まれた酸化剤ガス(空気)が、酸化剤ガス供給路40及び迂回流入路44並びに熱交換器60を介して、SOFC10のカソードガス流路13に循環が開始される。ステップST3では、制御部90が、ヒータ45をオン状態にする。ステップST1〜ステップST3により、ヒータ45で加熱された酸化剤ガス(空気)がカソードガス流路13を循環することで、SOFC10が昇温していく。
ステップST4では、制御部90が、遮断弁21を開状態にして、遮断弁31を閉状態にする。ステップST5では、パージガス供給器(図示略)から取り込まれたパージガスが、パージガス供給路20を介して、SOFC10のアノードガス流路12に循環開始される。ステップST6では、制御部90が、ヒータ22をオン状態にする。ステップST4〜ステップST6により、ヒータ22で加熱されたパージガスがアノードガス流路12を循環することで、SOFC10が昇温していく。
ステップST7では、制御部90が、第3の温度検出部16が検出したSOFC10の内部温度T3が所定の予熱温度を超えているか否かを判定する。SOFC10の内部温度T3が所定の予熱温度を超えているときは(ステップST7:Yes)、ステップST8に進む。SOFC10の内部温度T3が所定の予熱温度を超えていないときは(ステップST7:No)、SOFC10の内部温度T3が所定の予熱温度を超えるのを待つ。
ステップST8では、制御部90が、遮断弁51を開状態にする。これにより、燃料ガス供給器(図示略)から取り込まれた燃料ガスが、燃料ガス供給路30と接続路50を介して、酸化剤ガス供給路40の起動バーナ42に供給される。ステップST9では、制御部90が、起動バーナ42をオン状態(着火状態)とする。ステップST10では、制御部90が、遮断弁46を開状態にして、遮断弁47を閉状態にする。ステップST8〜ステップST10により、起動バーナ42による燃焼排ガスが、酸化剤ガス供給路40及び直接流入路43並びに熱交換器60を介して、SOFC10のカソードガス流路13に循環することで、SOFC10が昇温していく。
ステップST11では、制御部90が、第3の温度検出部16が検出したSOFC10の内部温度T3が所定の発電準備温度を超えているか否かを判定する。SOFC10の内部温度T3が所定の発電準備温度を超えているときは(ステップST11:Yes)、ステップST12に進む。SOFC10の内部温度T3が所定の発電準備温度を超えていないときは(ステップST11:No)、SOFC10の内部温度T3が所定の発電準備温度を超えるのを待つ。
ステップST12では、制御部90が、遮断弁51を閉状態にするとともに、起動バーナ42をオフ状態(非着火状態)とする。これにより、空気ブロア41から取り込まれた酸化剤ガス(空気)が、酸化剤ガス供給路40及び直接流入路43並びに熱交換器60を介して、SOFC10のカソードガス流路13に供給される。
ステップST13では、制御部90が、遮断弁21を閉状態にして、遮断弁31を開状態にする。これにより、燃料ガス供給器(図示略)から取り込まれた燃料ガスが、燃料ガス供給路30を介して、SOFC10のアノードガス流路12に供給される。
ステップST14では、ステップST12でアノードガス流路12に供給された燃料ガスとステップST13でカソードガス流路13に供給された酸化剤ガスが電気化学反応を起こすことにより、SOFC10が発電(定常運転)を開始する。
ステップST15では、制御部90が、第1の温度検出部14が検出したアノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1と第2の温度検出部15が検出したカソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2の差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTを超えているか否かを判定する。差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTを超えているときは(ステップST15:Yes)、ステップST16に進む。差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTを超えていないときは(ステップST15:No)、差分温度(T2−T1)が適正状態であることを意味しているので、制御部90は何らの制御も行わずに、差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTを超えるのを待つ。
ステップST16では、制御部90が、アノードガス流路12に対する燃料ガスの供給量を増大させ、且つ/又は、カソードガス流路13に対する酸化剤ガスの供給量を減少させることで、差分温度(T2−T1)を小さくして当該差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTの範囲内に収まるように制御する。
以上のように、本実施形態の燃料電池システム1では、制御部90が、SOFC10の発電時に、第1の温度検出部14が検出したアノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1と、第2の温度検出部15が検出したカソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2との差分温度(T2−T1)に基づいて、当該差分温度(T2−T1)が所定の閾値温度ΔTの範囲内に収まるように、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する。これにより、SOFC10の温度制御を均一かつ高精度に実行することにより優れた動作安定性を確保することが可能になる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている構成要素の大きさや形状、機能などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
上記実施の形態では、SOFC10の発電時に、アノードガス流路12の入口部における燃料ガスの温度T1とカソードガス流路13の入口部における酸化剤ガスの温度T2の差分温度(T2−T1)に基づいて、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する場合を例示して説明した。しかし、これらに代えて/加えて、SOFC10の内部温度T3、アノードガス流路12の出口部における燃料ガスの温度T4、カソードガス流路13の出口部における酸化剤ガスの温度T5を使用して、燃料ガスと酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御することも可能である。
また、アノードガス流路12の出口部における燃料ガスの温度T4、及び/又は、カソードガス流路13の出口部における酸化剤ガスの温度T5をアラーム検知用としてモニタリングして、当該T4及び/又はT5が急上昇した場合に、SOFC10の内部で燃焼が発生しているものと判定して、燃料電池システム1を異常停止させる制御を行うこともできる。
本発明の燃料電池システム及びその運転方法は、家庭用、業務用、その他のあらゆる産業分野の燃料電池システム及びその運転方法に適用して好適である。
1 燃料電池システム
10 固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)
11 SOFCモジュール
12 アノードガス流路(燃料ガス流路)
13 カソードガス流路(酸化剤ガス流路)
14 第1の温度検出部
15 第2の温度検出部
16 第3の温度検出部
17 第4の温度検出部
18 第5の温度検出部
20 パージガス供給路
21 遮断弁
22 ヒータ
30 燃料ガス供給路
31 遮断弁
40 酸化剤ガス供給路
41 空気ブロア
42 起動バーナ
43 直接流入路
44 迂回流入路
45 ヒータ
46 遮断弁
47 遮断弁
50 接続路
51 遮断弁
60 熱交換器
61 排出ガス循環ライン
70 排出ガス燃焼器
80 温水熱交換器
90 制御部(温度制御部)

Claims (6)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、
    前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記燃料ガスが流れる燃料ガス流路と、
    前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路と、
    前記燃料ガス流路の入口部で前記燃料ガスの温度を検出する第1の温度検出部と、
    前記酸化剤ガス流路の入口部で前記酸化剤ガスの温度を検出する第2の温度検出部と、
    前記第1の温度検出部の検出温度と前記第2の温度検出部の検出温度の差分温度に基づいて、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する温度制御部と、
    を有することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記温度制御部は、前記差分温度が所定の閾値温度の範囲内に収まるように、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記温度制御部は、前記差分温度が前記所定の閾値温度を超えているとき、前記燃料ガス流路に対する前記燃料ガスの供給量を増大させ、且つ/又は、前記酸化剤ガス流路に対する前記酸化剤ガスの供給量を減少させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 前記温度制御部は、前記固体酸化物形燃料電池の発電時の時間経過に応じて、前記所定の閾値温度を変動させることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記温度制御部は、前記固体酸化物形燃料電池の発電時の時間経過とともに、前記所定の閾値温度を段階的に低くしていくことを特徴とする請求項4に記載の燃料電池システム。
  6. 燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、
    前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記燃料ガスが流れる燃料ガス流路と、
    前記固体酸化物形燃料電池に設けられ、前記酸化剤ガスが流れる酸化剤ガス流路と、
    を有する燃料電池システムの運転方法であって、
    前記燃料ガス流路の入口部で前記燃料ガスの温度を検出する第1の温度検出ステップと、
    前記酸化剤ガス流路の入口部で前記酸化剤ガスの温度を検出する第2の温度検出ステップと、
    前記第1の温度検出ステップでの検出温度と前記第2の温度検出ステップでの検出温度の差分温度に基づいて、前記燃料ガスと前記酸化剤ガスの少なくとも一方の温度を制御する温度制御ステップと、
    を有することを特徴とする燃料電池システムの運転方法。
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