JP2020155229A - 燃料電池システム及びその運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】起動時間を短縮することができ、システムの大型化及びコストアップを抑制できようにすること。【解決手段】燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電するSOFC(10)と、酸化剤ガスを加熱してSOFCに供給する電気ヒータ(44)と、SOFCからの排出ガスの熱を酸化剤ガスに熱交換する再生熱交換器(40)とを備えた燃料電池システム(1)において、制御部(60)は、SOFCにおける起動時間の一部にて、電気ヒータと再生熱交換器との両方で酸化剤ガスを加熱してSOFCに供給させる構成とした。【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システム及びその運転方法に関する。
近年、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)の開発が進められている。SOFCは、空気極で生成された酸化物イオンが電解質を透過して燃料極に移動し、燃料極で酸化物イオンが水素又は一酸化炭素と反応することにより電気エネルギーを発生する発電メカニズムである。SOFCは、現在知られている燃料電池の形態の中では、発電の動作温度が最も高く(例えば900℃〜1000℃)、発電効率が最も高いという特性を持つ。
特許文献1には、SOFCからの排出ガスの熱を酸化剤ガス(空気)に熱交換する再生熱交換器と、再生熱交換器を通過後の酸化剤ガスを加熱する空気予熱ヒータ及び起動バーナと、を備えた燃料電池システムが開示されている。この燃料電池システムでは、起動時にSOFCにて水が結露しない予定温度(例えば50℃以上)まで酸化剤ガスを空気予熱ヒータで加熱し、該予定温度に到達してからSOFCの発電準備温度まで酸化剤ガスを起動バーナにて加熱する。このように、空気予熱ヒータと起動バーナとで昇温させることで、起動時間の短縮を図っている。
特許文献1では、加熱機構として、SOFCでの水の結露を防ぎつつ加熱する空気予熱ヒータと、発電準備温度まで短時間で加熱する起動バーナとの2つの加熱機構を持つ必要があり、装置の大型化、高コスト化を招く、という問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、起動時間を短縮することができ、システムの大型化及びコストアップを抑制できる燃料電池システム及びその運転方法を提供することを目的の1つとする。
本実施形態の燃料電池システムは、その一態様では、燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する加熱器と、前記加熱器と並列に配置され、前記固体酸化物形燃料電池からの排出ガスの熱を前記酸化剤ガスに熱交換する再生熱交換器と、前記固体酸化物形燃料電池における起動時間の一部にて、前記加熱器と前記再生熱交換器との両方で前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給させる制御部と、を有することを特徴としている。
本実施形態の燃料電池システムの運転方法は、その一態様では、燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する加熱器と、前記加熱器と並列に配置され、前記固体酸化物形燃料電池からの排出ガスの熱を前記酸化剤ガスに熱交換する再生熱交換器と、を有する燃料電池システムの運転方法であって、前記固体酸化物形燃料電池における起動時間の一部にて、前記加熱器と前記再生熱交換器との両方で前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する供給ステップを有することを特徴としている。
本発明によれば、起動時間を短縮することができ、システムの大型化及びコストアップを抑制できる燃料電池システム及びその運転方法を提供することができる。
以下、本実施形態に係る燃料電池システムについて添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施形態による燃料電池システムを示すブロック図である。図1においては、説明の便宜上、本発明に関連する構成要素のみを示している。図1においては、燃料ガスや酸化剤ガス等の流体の流路を実線で示し、燃料電池システム1の制御信号の信号線を破線で示している。なお、SOFC10内の流体の流路は、便宜上、一点鎖線で示している。
図1に示すように、燃料電池システム1は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell、以下、単に「SOFC」という)10を有している。SOFC10は、複数のセルを積層または集合体として構成したセルスタックを有している。各セルは、空気極と燃料極で電解質を挟んだ基本構成を有している。セルスタックの各セルは、電気的に直列に接続されている。SOFC10は、空気極で生成された酸化物イオンが電解質を透過して燃料極に移動し、燃料極で酸化物イオンが水素又は一酸化炭素と反応することにより電気エネルギーを発生する発電メカニズムである。
SOFC10は、酸化剤ガス流路(カソードガス流路)12と、燃料ガス流路(アノードガス流路)14とを有している。酸化剤ガス流路12の入口部12Aには、反応空気ブロア(酸化剤ガス供給器)20が取り込んだ酸化剤ガス(空気)及びその他のガスが供給され、酸化剤ガス流路12の出口部12Bからは、カソード側排出ガス(以下では単に「排出ガス」と呼ぶことがある)が排出される。燃料ガス流路14の入口部14Aには、燃料ガス供給器(図示略)からの燃料ガス(燃料)及びその他のガスが供給され、燃料ガス流路14の出口部14Bからは、アノード側排出ガス(以下では単に「排出ガス」と呼ぶことがある)が排出される。酸化剤ガス流路12に供給された酸化剤ガスと燃料ガス流路14に供給された燃料ガスが電気化学反応を起こすことにより、直流電流が発生する(発電する)。SOFC10には、当該SOFC10の温度(モジュール代表温度)を検出する温度検出部30が設けられている。
燃料電池システム1は、空気再生熱交換器(以下、単に「再生熱交換器」という)40と、反応空気ブロア20が取り込む酸化剤ガスを酸化剤ガス流路12の入口部12Aへ供給する反応空気供給ライン41とを備えている。再生熱交換器40は、反応空気供給ライン41に設けられている。再生熱交換器40には、酸化剤ガス流路12の出口部12Bからのカソード側排出ガスを通す反応空気排気ライン42が接続されている。再生熱交換器40は、反応空気排気ライン42を流れるカソード側排出ガス(主に酸化剤ガス)と、反応空気供給ライン41に流れる酸化剤ガスとを熱交換させ、SOFC10に導入する酸化剤ガス(反応空気)を加熱する。なお、酸化剤ガス流路12は、SOFC10内にて直線(一点鎖線)で示しているが、セルスタックの形状にあわせて流路を設定してよい。
反応空気供給ライン41における再生熱交換器40より上流側には、該反応空気供給ライン41から分岐する反応空気バイパスライン43が設けられている。反応空気バイパスライン43の下流端は、反応空気供給ライン41における再生熱交換器40より下流側に接続される。反応空気バイパスライン43には、電気ヒータ44と、調整弁45と、温度検出部46とが設けられている。電気ヒータ44は、反応空気バイパスライン43上に設けられることで、再生熱交換器40と並列となる位置に配置されている。
電気ヒータ44は、加熱器を構成するものであり、反応空気ブロア20から反応空気バイパスライン43を流れる反応空気(酸化剤ガス)を加熱する。例えば、電気ヒータ44は、燃料電池システム1の起動時に反応空気を加熱する。すなわち、電気ヒータ44は、燃料電池システム1(SOFC10)の起動用の電気ヒータを構成する。電気ヒータ44の出力は、SOFC10の定格出力の1/5〜2/3とすることが好ましい。
調整弁45は、自身の開閉状態を切り換えることにより、反応空気ブロア20から反応空気バイパスライン43(電気ヒータ44)に供給される反応空気の量を調整する。調整弁45における開度は、後述する制御部60からの制御信号により制御される。
温度検出部46は、反応空気バイパスライン43における電気ヒータ44の出口近傍の温度を検出する。
反応空気供給ライン41には、反応空気バイパスライン43の調整弁45と並列となる位置に、調整弁47が設けられている。調整弁47は、自身の開閉状態を切り換えることにより、反応空気ブロア20から反応空気供給ライン41(再生熱交換器40)に供給される反応空気の量を調整する。調整弁47における開度は、後述する制御部60からの制御信号により制御される。
反応空気供給ライン41には、酸化剤ガス流路12の入口部12Aの近傍の温度を検出する温度検出部48が設けられている。また、反応空気供給ライン41には、再生熱交換器40の出口近傍の温度を検出する温度検出部49が設けられている。なお、反応空気供給ライン41における温度検出部48、49の間に、反応空気バイパスライン43の下流端が接続される。
また、反応空気供給ライン41における反応空気ブロア20の出口側には、反応空気ブロア20から供給される反応空気の流量を測定するための流量計50が設けられている。
なお、調整弁45、47の少なくとも一方は、比例制御弁として、反応空気バイパスライン43及び反応空気供給ライン41の双方の系統への酸化剤ガスの供給量(流量)を制御することが好ましい。ここでは、反応空気バイパスライン43及び反応空気供給ライン41にそれぞれ調整弁45、47を備える場合について説明しているが、調整弁の構成について適宜変更が可能である。例えば、反応空気供給ライン41から反応空気バイパスライン43への分岐箇所に三又構造の調整弁を備え、反応空気バイパスライン43及び反応空気供給ライン41の双方の系統への酸化剤ガスの供給量を制御してもよい。
燃料電池システム1は、システム全体を制御する制御部60を有している。制御部60は、温度検出部30、46、48、49、調整弁45、47、反応空気ブロア20、電気ヒータ44、流量計50及び不図示の操作部に接続される。制御部60は、操作部から入力された指示や、温度検出部30、46、48、49、流量計50等の検出結果に応じて接続機器を制御する。
以下、図1に加えて図2を参照して、燃料電池システム1の起動動作(制御部60による制御内容)について説明する。図2は、本実施の形態による燃料電池システムの運転パラメータの時間変化を説明するための図である。なお、下記の起動動作が実施されている時間がSOFC10の「起動時間」とされる。
制御部60において、調整弁45を開状態、調整弁47を閉状態にし、反応空気ブロア20及び電気ヒータ44をそれぞれオン状態にする制御を実行する。これらの制御は、略同時に実行してもよいし、時間的にずらして実行してもよい。これら制御によって、反応空気ブロア20から取り込まれた反応空気(酸化剤ガス)が電気ヒータ44により加熱され、反応空気バイパスライン43から反応空気供給ライン41を通じて酸化剤ガス流路12に流れる。
このとき、電気ヒータ44の出口側における温度検出部46で検出する温度(図2A参照)は時間t1まで次第に上昇し、その下流側にて酸化剤ガス流路12の入口部12Aにおける温度検出部48で検出する温度(図2E参照)も同様に時間t1まで次第に上昇する。そして、酸化剤ガス流路12を介してSOFC10に供給される反応空気の熱量(図2G参照)も次第に上昇してSOFC10が昇温し、温度検出部30で検出するSOFC10の温度(図2F参照)も時間t1まで次第に上昇する。
ここで、図2Aにおいて、温度Taは、電気ヒータ44の飽和出力時における反応空気の加熱温度とされる。時間t1の経過時にて温度検出部46での検出温度が温度Taに達すると、制御部60において、図2Bに示す流量計50の測定値に基づき、反応空気ブロア20から供給する反応空気を増量する制御を実行する。これと同時に、制御部60は、図2Cに示すように、調整弁47を閉状態から次第に開弁して全開状態にする制御を実行する。
この制御にて、図2Dに示すように、再生熱交換器40の出口側の温度検出部49で検出する反応空気の温度が次第に上昇する。このとき、制御部60においては、電気ヒータ44の反応空気の出口温度となる温度検出部46での検出温度(図2A参照)が、温度Taに維持されるよう調整弁45の開度を制御する。言い換えると、温度検出部46での検出温度に応じて制御部60が調整弁45を制御し、電気ヒータ44の出力が一定に保たれる。
再生熱交換器40で加熱された反応空気は電気ヒータ44で加熱された反応空気に比べて低温となるので、酸化剤ガス流路12の入口部12Aとなる温度検出部48での検出温度(図2E参照)は若干下降する。但し、反応空気供給ライン41に反応空気バイパスライン43が合流して酸化剤ガス流路12に反応空気が供給される。言い換えると、電気ヒータ44と再生熱交換器40との両方で反応ガスを加熱して酸化剤ガス流路12に同時に供給され(供給ステップ)、酸化剤ガス流路12(SOFC10)に供給される反応空気の全体の熱量としては増量することとなる(図2G参照)。これにより、図2Fに示すように、時間t1経過前に比べ、時間t1経過後の方が、温度検出部30の検出温度となるSOFC10の温度の上昇速度が加速される。
ここで、温度検出部48の検出温度と、温度検出部30の検出温度とが概略同一となったタイミングを時間t2とし、その検出温度を温度Tbとする。また、温度検出部30の検出温度がSOFC10の動作温度(発電準備温度)となる温度Tcとなったタイミングを時間t3とする。
図2Cに示すように、時間t2の経過後、調整弁47を次第に閉弁するよう調整し、時間t3にて所定開度(例えば50%)の状態に維持する制御を実行する。これと同時に、制御部60において、図2Bに示す流量計50の測定値に基づき、反応空気ブロア20から供給する反応空気を時間t3まで減量してから一定に維持する制御を実行する。これら制御での変化速度、変化量及び調整弁45の制御にあっては、温度検出部46での検出温度(図2A参照)を温度Taに維持するよう制御部60を介して調整する。これら制御によって、図2Dに示すように、再生熱交換器40の出口側の温度検出部49で検出する反応空気の温度は時間t3まで上昇してから一定に維持される。
上記のように調整弁47の開度を調整したことで、再生熱交換器40に供給される反応空気が所定量まで減り、酸化剤ガス流路12の入口部12Aに供給される反応空気も減量される。言い換えると、酸化剤ガス流路12に供給される反応空気にて相対的に低温となる再生熱交換器40で加熱された反応空気が減少するので、時間t2の経過後、温度検出部48での検出温度(図2E参照)は上昇する。このとき、酸化剤ガス流路12(SOFC10)に供給される反応空気の全体の熱量は、再生熱交換器40からの反応空気供給開始時となる時間t1と略同一またはそれより高くなる(図2G参照)。このように、時間t2を経過した後も、温度Tbより高温の反応空気が酸化剤ガス流路12に供給されるので、図2Fに示すように、温度検出部30の検出温度となるSOFC10の温度が上昇される。この状態を時間t3まで継続することで、温度検出部30の検出温度がSOFC10の動作温度Tcとなり、SOFC10の起動動作が完了する。
以上のように、上記燃料電池システム1においては、電気ヒータ44と再生熱交換器40とを並列に配置している。そして、SOFC10の起動時間の一部となる時間t1から時間t2まで、電気ヒータ44と再生熱交換器40との両方で反応空気(酸化剤ガス)を加熱してSOFC10に供給している。
ここで、仮に、比較例として電気ヒータ44だけの熱量で反応空気を加熱した場合には、図2Fのグラフにて一点鎖線で示すように略一定速度で昇温する。これに対し、本実施の形態の方が、時間t1から時間t2の間、再生熱交換器40からも加熱した反応空気を供給してSOFC10に供給する熱量を増大することができる。これにより、SOFC10の昇温速度を加速でき、図2Fのグラフにて時間tm分の起動時間(温度Tcに到達する時間)の短縮化を図ることができる。
しかも、本実施の形態では、電気ヒータ44と再生熱交換器40とを並列に配置したので、それらに反応空気を供給する供給機構としての反応空気ブロア20を共通化させることができ、該供給機構の設置数を少なくすることができる。更には、再生熱交換器40以外の加熱機構を電気ヒータ44だけにすることもでき、従来の起動バーナを省略して燃料電池システム1全体での小型化、設備コストの削減を図ることができる。
ここで、上述した特許文献1にて、仮に、空気予熱ヒータを発電準備温度までの加熱に使用すると、再生熱交換器または起動バーナの後段に空気予熱ヒータを有するので、空気予熱ヒータの入口における酸化剤ガスの温度が高くなる。このため、空気予熱ヒータの耐熱性を考えると、空気予熱ヒータを発電準備温度までの加熱に利用できない、という問題がある。一方、かかる耐熱性の問題を回避すべく、再生熱交換器から排出された酸化剤ガスを利用せずに空気予熱ヒータで発電準備温度まで加熱する場合、図2Fのグラフにて一点鎖線で示す昇温速度となる。このため、発電準備温度に達するまでの加熱時間が長くなる、という別の問題が発生する。
この点、本実施の形態では、電気ヒータ44と再生熱交換器40とを並列に配置したので、電気ヒータ44の入口部の温度を通常の気温程度に抑制でき、その耐熱性の問題を解消しつつ上記のように起動時間の短縮化を図ることができる。
ここで、上記起動動作では、SOFC10における反応空気の入口温度、つまり、温度検出部48の検出結果が上限温度(例えば400〜800℃、図2E参照)を超えないように制御している。すなわち、制御部60にて温度検出部48の検出結果を取得し、該検出結果に応じて、調整弁45、47の弁開度を調整している。この調整によって、電気ヒータ44及び再生熱交換器40への反応空気の供給量を調整し、酸化剤ガス流路12の入口部12Aに高温の反応空気が供給されることを防止している。これにより、SOFC10及びその入口が高温になり過ぎて破損することを防止することができる。
また、電気ヒータ44における反応空気の出口温度、つまり、温度検出部46の検出結果に応じて、調整弁45の弁開度を調整するので、電気ヒータ44が高温になり過ぎて破損することを防止することができる。
また、上記実施の形態では、SOFC10の内部温度(温度検出部30の検出結果)と、酸化剤ガス流路12の入口部12Aの温度(温度検出部48の検出結果)とが概略同一となった後、調整弁47を制御して再生熱交換器40に供給する反応空気を減らしてから所定量に維持している。具体的には、図2Dに示すように、再生熱交換器40の出口側の温度検出部49で検出する反応空気の温度を時間t3まで上昇してから一定に維持している。これにより、SOFC10を昇温すべく再生熱交換器40で加熱した反応空気を供給し終えた後も、再生熱交換器40の温度が高温になる過ぎることを防止することができる。その結果、反応空気ブロア20を介して供給された気温と同じ温度(例えば約20℃)の反応空気との温度差によって再生熱交換器40が破損することを回避することができる。
なお、上記実施の形態では、加熱器として電気ヒータ44を用いた場合を例示して説明したが、加熱器としてそれ以外の加熱機構を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、図2Aに示すように、時間t1後の温度検出部46の検出結果となる電気ヒータ44の出力を一定としたが、再生熱交換器40の出力に応じて電気ヒータ44の出力を低下させる制御を制御部60にて実施してもよい。この場合、再生熱交換器40の出力分、電気ヒータ44の出力を下げて運転でき、起動時間が若干長くなる場合があるものの起動時の消費電力を削減することができる。言い換えると、起動時間の短縮効果と、消費電力を削減効果とをバランス良く得ることができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている構成要素の大きさや形状、機能などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本発明の燃料電池システム及びその運転方法は、起動時間を短縮することができ、システムの大型化及びコストアップを抑制でき、家庭用、業務用、その他のあらゆる産業分野の燃料電池システム及びその運転方法に適用して好適である。
1 燃料電池システム
10 固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)
40 再生熱交換器
44 電気ヒータ(加熱器)
45 調整弁
47 調整弁
60 制御部
10 固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)
40 再生熱交換器
44 電気ヒータ(加熱器)
45 調整弁
47 調整弁
60 制御部
Claims (7)
- 燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、
前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する加熱器と、
前記加熱器と並列に配置され、前記固体酸化物形燃料電池からの排出ガスの熱を前記酸化剤ガスに熱交換する再生熱交換器と、
前記固体酸化物形燃料電池における起動時間の一部にて、前記加熱器と前記再生熱交換器との両方で前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給させる制御部と、
を有することを特徴とする燃料電池システム。 - 前記制御部は、前記加熱器によって加熱した前記酸化剤ガスを供給した所定時間経過後、前記再生熱交換器によって加熱した前記酸化剤ガスの供給を開始させ、且つ、該再生熱交換器の出力に応じて前記加熱器の出力を低下させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
- 前記加熱器及び前記再生熱交換器に対する前記酸化剤ガスの流量を調整する少なくとも一つの調整弁を有し、
前記制御部は、前記固体酸化物形燃料電池における前記酸化剤ガスの入口温度に応じて、前記調整弁を制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池システム。 - 前記制御部は、前記加熱器における前記酸化剤ガスの出口温度に応じて、前記調整弁を制御することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
- 前記制御部は、前記起動時間にて、前記固体酸化物形燃料電池の内部温度が、該固体酸化物形燃料電池における前記酸化剤ガスの入口温度と概略同一となった後、前記再生熱交換器に供給する前記酸化剤ガスを減らして所定量に維持するように前記調整弁を制御することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の燃料電池システム。
- 燃料ガスと酸化剤ガスの電気化学反応により発電する固体酸化物形燃料電池と、前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する加熱器と、前記加熱器と並列に配置され、前記固体酸化物形燃料電池からの排出ガスの熱を前記酸化剤ガスに熱交換する再生熱交換器と、を有する燃料電池システムの運転方法であって、
前記固体酸化物形燃料電池における起動時間の一部にて、前記加熱器と前記再生熱交換器との両方で前記酸化剤ガスを加熱して前記固体酸化物形燃料電池に供給する供給ステップを有することを特徴とする燃料電池システムの運転方法。 - 前記燃料電池システムは、更に、前記加熱器及び前記再生熱交換器に対する前記酸化剤ガスの流量を調整する少なくとも一つの調整弁を有し、
前記起動時間にて、前記固体酸化物形燃料電池の内部温度が、該固体酸化物形燃料電池における前記酸化剤ガスの入口温度と概略同一となった後、前記再生熱交換器に供給する前記酸化剤ガスを減らして所定量に維持するように前記調整弁を制御することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの運転方法。
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JP7441266B2 (ja) | 2022-04-28 | 2024-02-29 | 本田技研工業株式会社 | 燃料電池システム |
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