以下、実施形態に係る角度検出装置及び照明装置について図面を参照して説明する。なお、図面における各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合がある。また、図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
図1〜3は、実施形態に係る照明装置全体の斜視図である。図1〜3に示すように、実施形態に係る照明装置100は、取付部材(レール固定部)1と、ケース2と、支持部材3と、第1連結部材4と、第1駆動部11と、照明装置本体(灯体)13と、を備える。
照明装置100は、鉛直方向を上下方向とした場合に、例えば、取付部材1が上側、かつ、照明装置本体13が下側となる状態で、天井に取り付けられる。照明装置100は、例えば、スポットライトとして用いられる。なお、鉛直方向は、図1〜3に示すy軸方向に対応する。また、図1〜3に示すx軸及びz軸は、y軸に直交するとともに、互いに直交する。
取付部材1は、例えば、照明装置100が配置される室内の天井に設けられたレール(図示しない)に取り付けられる。これにより、照明装置100が天井に取り付けられる。図2及び図3に示すように、取付部材1は、一対の端子1aと外フランジ部1bとを備える。
断面視でコの字状に形成されたレールの凹み部分と外フランジ部1bとが係合することで、端子1a及び外フランジ部1bがレールの上面を挟み込んだ状態で、レールにより照明装置100が支持される。また、端子1aは、レールを介して家庭用電源から供給される電力を、図示しない配線を介して、後述する電源37(図20参照)に供給する。電源37は、配線14を介して照明装置本体13の内部に配置された光源(例えば、LED(Light Emitting Diode))に供給する。このような電力の供給を受けて、光源は点灯する。
ケース2は、後述する第2駆動部12(図20参照)及び後述する制御装置60(図20参照)を収納する。後述する第2駆動部12は、図1〜3の場合には、照明装置本体13をx軸に平行な回転軸周りに回転させる。
支持部材3は、正面視でコの字型を成しており、基部と、基部の両端から同一方向に延びる一対の支持部とを有する。図1〜3に示す場合には、支持部材3の一対の支持部により照明装置本体13がx軸に平行な回転軸周りを回転可能に支持される。
第1連結部材4は、第1駆動部11と、支持部材3とを連結する。また、第1連結部材4は、ケース2に対して、y軸に平行な回転軸(y軸に沿う回転軸)周りに回転可能である。
第1駆動部11は、照明装置本体13の姿勢が図1〜3に示す姿勢(照明装置本体13の出射面13aがz軸のマイナス方向を向いている姿勢)である場合、照明装置本体13をx軸に平行な回転軸周りに回転させる。第1駆動部11は、ケース11sを備える。ケース11sは、後述するモータ11a(図4〜6参照)と、ギヤ群11g(図4〜6参照)と、第2連結部材11h(図5、6参照)と、角度検出装置20(図4〜6参照)とを収納する。
ここで、ケース2に収納された第2駆動部12(図20参照)は、照明装置本体13をy軸に平行な回転軸周りに回転させる。したがって、図1〜3に示す姿勢の照明装置本体13が、第2駆動部12によりy軸に平行な回転軸周りに回転された場合には、第1駆動部11は、照明装置本体13を、x軸に平行な回転軸周りではなく、y軸に直交する回転軸(x軸に平行な回転軸を除く)周りに回転させる。ここで、y軸に直交する回転軸は、xz平面に平行な回転軸であり、y軸に直交する回転軸には、x軸に平行な回転軸も含まれる。すなわち、照明装置本体13がどのような姿勢であっても、第1駆動部11は、照明装置本体13を、y軸に直交する回転軸周りに回転させる。
また、上述したように、第1連結部材4により、第1駆動部11と支持部材3とが連結され、第1連結部材4が、ケース2に対して、y軸に平行な回転軸周りに回転可能である。したがって、照明装置本体13がy軸に平行な回転軸周りに回転する場合には、支持部材3、第1連結部材4、第1駆動部11及び照明装置本体13が一体となってy軸に平行な回転軸周りを回転する。
照明装置本体13は、光源が点灯することで出射面13aから光を出射する。照明装置本体13は、y軸に直交する回転軸周りを回転可能である。また、照明装置本体13は、y軸に平行な回転軸(y軸に沿う回転軸)周りも回転可能である。照明装置本体13がy軸に直交する回転軸周りを回転する機能が、照明装置100が有するチルト機能であり、照明装置本体13がy軸に平行な回転軸周りを回転する機能が、照明装置100が有するパン機能である。照明装置本体13は、回転体の一例である。
配線14は、ワイヤであり、照明装置本体13と連結し、後述する電源37(図20参照)から照明装置本体13へ電力を供給する。
なお、取付部材1の中心の位置と、第1駆動部11及び照明装置本体13の中心の位置とをxz平面に投影させた場合に、xz平面に投影された2つの中心の位置が一致する。このため、照明装置100を天井のレールに取り付けて、照明装置本体13が正面を向いた場合(照明装置本体13の姿勢が図1〜3に示す姿勢である場合)に美観が良好となる。また、取付部材1の中心位置と照明装置本体13の回転軸R1(図4参照)とが一致するように設置した場合と比較して、取付部材1の中心位置から照明装置本体13の回転軸R1を図1〜3の場合におけるx軸方向にオフセットさせたことで、第1駆動部11及び照明装置本体13の重心の位置が取付部材1の中心位置に近づく。これにより、レールに対する照明装置100の傾きを小さくすることができる。
図4〜6を参照して、第1駆動部11の詳細について説明する。図4〜6は、実施形態に係る第1駆動部の構成を説明するための図である。なお、図4〜6の例では、ケース11sの一部、第1連結部材4及び照明装置本体13の図示が省略されている。
図4〜6に示すように、第1駆動部11は、モータ11aと、ギヤ群11gと、第2連結部材11h(図5、6参照)と、角度検出装置20とを備える。
モータ11aは、照明装置本体13を、y軸に直交する回転軸周りに回転させる駆動力を発生する。モータ11aは、配線31a、31bを介して後述する制御IC36(図11参照)に接続されている。配線31a、31bの一部は、回転軸R1に近接する。これにより、照明装置本体13とともに配線31a、31bが回転軸R1周りを回転した場合であっても、配線31a、31bの一部が回転の略中心に位置するため、回転に伴って配線31a、31bを屈曲させる力や伸張させる力が配線31a、31bに加わることが抑制される。したがって、配線31a、31bが断線することを抑制することができる。
ギヤ群11gは、モータ11aにより発生された駆動力を照明装置本体13に伝達する機構である。ギヤ群11gは、ウォーム(ねじ歯車)11b、及び、ギヤ11c〜11fを備える。
ウォーム11bは、モータ11aの出力軸(回転軸)に取り付けられている。モータ11aの出力軸の回転に伴い、ウォーム11bが回転する。
ギヤ11cは、同一の回転軸周りを回転するウォームホイール(はす歯歯車)及びギヤを有する。ギヤ11cのウォームホイールと、ウォーム11bとが噛み合っている。ギヤ11cのウォームホイールは、ウォーム11bの回転に伴い回転する。したがって、モータ11aにより発生された駆動力は、ウォーム11bからギヤ11cに伝達される。
ギヤ11dは、同一の回転軸周りを回転する2つのギヤを有する。ギヤ11dの一方のギヤと、ギヤ11cのギヤとが噛み合っている。ギヤ11dの一方のギヤは、ギヤ11cのギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ11cからギヤ11dに伝達される。
ギヤ11eは、同一の回転軸周りを回転する2つのギヤを有する。ギヤ11eの一方のギヤと、ギヤ11dの他方のギヤとが噛み合っている。ギヤ11eの一方のギヤは、ギヤ11dの他方のギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ11dからギヤ11eに伝達される。
ギヤ11fと、ギヤ11eの他方のギヤとが噛み合っている。ギヤ11fは、ギヤ11eの他方のギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ11eからギヤ11fに伝達される。ギヤ11fは、y軸に直交する回転軸周りを回転する。
上述したように、ウォーム11b、及び、ギヤ11c〜11fは、駆動力を受けることにより回転する。
ウォーム11b、ギヤ11c〜11fは、樹脂により形成される。このように、ウォーム11b、ギヤ11c〜11fは、後述する静電センサ20bによる検出に影響を与える金属等の材料ではなく、樹脂で形成されているため、後述する静電センサ20bによる検出に与える影響を低減させることができる。
支持部材3は、ピン21(図5、6参照)を有する。ピン21及び第2連結部材11hにより、照明装置本体13がy軸に直交する回転軸周りに回転可能に支持される。
配線14の一端14a(図5、6参照)は、照明装置本体13に接続され、配線14の他端は、後述する電源37(図11参照)に接続される。配線14の一部は、回転軸R1に近接する。これにより、照明装置本体13とともに配線14が回転軸R1周りを回転した場合であっても、配線14の一部が回転の略中心に位置するため、回転に伴って配線14を屈曲させる力や伸張させる力が配線14に加わることが抑制される。したがって、配線14が断線することを抑制することができる。
また、配線14の一部が回転軸R1に近接することにより、照明装置本体13と後述する電源37(図11参照)とを接続する配線14の長さが最短となる。このため、配線14の長さが不必要に長くなることが抑制され、照明装置本体13の回転時に、配線14が他の部材に引っかかってしまうこと等のトラブルの発生を抑制することができる。
第2連結部材11h(図5、6参照)は、棒状の部材であり、一端がギヤ11fの回転中心に連結し、他端が照明装置本体13(図1〜3参照)の側面における、出射面13aと出射面13aとは反対側の面との間の略中央部に連結している。したがって、ギヤ11fの回転に伴い、第2連結部材11hがy軸に直交する回転軸周りを回転する。そして、第2連結部材11hの回転に伴い、照明装置本体13は、y軸に直交する回転軸周りを回転する。
角度検出装置20は、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を検出する。
角度検出装置20は、リブ20a(図6参照)と、静電センサ20bとを備える。
ここで、図7及び図8を参照して、実施形態に係るリブ20aについて説明する。図7及び図8は、実施形態に係るリブについて説明するための図である。図7及び図8に示すように、リブ20aは、ギヤ11fの回転軸R2と交差する面(回転面)11iに、ギヤ11fの周方向R3に沿って設けられる。このため、リブ20aは、円弧状となっている。リブ20aは、面11iに対する高さ(リブ20aの面11iの法線方向(回転軸R2方向)における寸法)が、周方向R3における一端20a_1から他端20a_2に向かうにつれて徐々に高くなる。なお、面11iは、回転軸R2方向における一方の面である。
本実施形態では、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度の検出範囲が0度から180度までの範囲である。本実施形態では、ギヤ11fが回転した角度分だけ照明装置本体13も回転する。すなわち、ギヤ11fの回転角度と照明装置本体13の回転角度とが一致する。このため、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度の検出範囲が0度から180度までの範囲である場合には、ギヤ11fの面11iに、周方向R3に沿って、180度分のリブ20aが設けられる。
また、リブ20aには、リブ20aの内側が面11iに達するまで切削されることで、周方向R3に溝20a_3が形成される。具体例を挙げて説明すると、リブ20aには、一端20a_1から他端20a_2に向かって周方向R3に所定距離進んだ一方の位置20a_4から、他端20a_2から一端20a_1に向かって周方向R3に所定距離進んだ他方の位置20a_5まで、溝20a_3が形成される。
製造工程において、リブ20aの体積が小さいほど、リブ20aの放熱効果が高く、リブ20aの放熱が早くすすむ。溝20a_3が形成されたリブ20aの体積は小さいため、リブ20aの放熱が早く進む。このため、ギヤ11fの面11iの全領域のうち、リブ20aが設けられている領域と、リブ20aが設けられていない領域との温度差が大きくなることが抑制される。かかる温度差が大きくなることが抑制されることにより、ギヤ11fに歪みが発生することを抑制することができる。
次に、図9及び図10を参照して、実施形態に係る静電センサ20bについて説明する。図9は、実施形態に係る静電センサ及び静電センサの周辺の部材を示す図である。図10は、図9に示す静電センサの拡大図である。なお、図9の例では、ケース11sの一部及びギヤ11fの図示が省略されている。
図10に示すように、静電センサ20bは、センサ基板33と、検出電極34と、駆動電極35とを備える。静電センサ20bは、検出電極34と、検出電極34の近傍の規定位置におけるリブ20aの一部分との距離を検出し、検出した距離に応じた検出信号(信号)を出力する装置である。静電センサ20bは、検出部の一例である。
検出電極34は、センサ基板33の表面のセンサ領域に配置される。駆動電極35は、検出電極34の配置面と同一面上、すなわち、センサ基板33の表面に配置される。具体例を挙げて説明すると、駆動電極35は、センサ基板33の表面のセンサ領域に、検出電極34から所定の間隔を空けて隣接位置に配置される。
なお、上述した規定位置は、駆動電極35から検出電極34に向かう電気力線を遮断することが可能な検出電極34の近傍位置に3次元空間として設定される。この規定位置は、検出電極34との距離が検出される対象であるリブ20aが検出電極34の電極面上に位置すれば、どのような位置であってもよい。
また、リブ20aと対向することが可能な位置であれば、検出電極34及び駆動電極35は、センサ基板33の表面のどこでも配置することができる。
検出電極34は、配線32aを介して後述する制御IC36(図11参照)に接続され、駆動電極35は、配線32bを介して後述する制御IC36に接続されている。先の図4に示すように、配線32a、32bの一部は、回転軸R1に近接する。これにより、照明装置本体13とともに配線32a、32bが回転軸R1周りを回転した場合であっても、配線32a、32bの一部が回転の略中心に位置するため、回転に伴って配線32a、32bを屈曲させる力や伸張させる力が配線32a、32bに加わることが抑制される。したがって、配線32a、32bが断線することを抑制することができる。
ここで、図11を参照して、制御IC36と、制御IC36に接続された各部品との電気的な接続関係について説明する。図11は、実施形態に係る制御ICと各部品との電気的な接続関係を示す図である。
図11に示すように、電源37には、制御IC36及び無線通信部38が接続されている。制御IC36及び無線通信部38は、電源37から電力の供給を受けて動作する。また、電源37は、配線14により照明装置本体13(図1参照)にも電力を供給する。
ここで、照明装置100のユーザは、照明装置100の照明装置本体13の角度等を変更したい場合には、照明装置100についての指示を送信可能な、図示しない無線端末(例えば、スマートフォン)を操作する。これにより、照明装置100についての指示が無線端末から無線通信部38に送信される。かかる指示の一例として、照明装置100の照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度及びy軸に平行な回転軸周りの回転角度を指定する指示が挙げられる。無線通信部38は、無線端末から照明装置100についての指示を受信すると、受信した指示を制御IC36に送信する。
制御IC36は、上述したように、モータ11a、検出電極34及び駆動電極35に電気的に接続されている。また、制御IC36は、配線41a、41bを介して、後述するモータ12aに電気的に接続されている。また、制御IC36は、配線42aを介して、後述する検出電極44に電気的に接続されている。また、制御IC36は、配線42bを介して、後述する駆動電極45に電気的に接続されている。
制御IC36は、無線通信部38から送信された指示にしたがって、各種の処理や制御を行う。例えば、制御IC36は、モータ11a、12aを回転させて、駆動力を発生させる。また、制御IC36は、検出電極34と駆動電極35との間に電気力線(電界)を発生させる。また、制御IC36は、検出電極34に入力する電気力線を検出する。制御IC36は、制御部の一例である。
図12は、実施形態に係るリブと静電センサとの位置関係を説明するための図である。図12に示すように、静電センサ20bは、ギヤ11fの面11iに対向する位置に配置される。図12の例では、静電センサ20bは、リブ20aに対向する位置に配置されている。
静電センサ20bに対してギヤ11fが相対的に回転するため、静電センサ20bの検出電極34とリブ20aとの距離L1が、ギヤ11fの回転に応じて変化する。
上述した電気力線は、駆動電極35から検出電極34に向かって弧を描いて多数本生じる。ここで、検出電極34とリブ20aとの距離L1が短くなるほど、駆動電極35から検出電極34に向かう複数の電気力線のうち、リブ20aによって遮られる電気力線の本数が多くなる。このため、距離L1が短くなるほど、検出電極34に入力する電気力線の本数が少なくなる。
また、検出電極34とリブ20aとの距離L1が長くなるほど、駆動電極35から検出電極34に向かう複数の電気力線のうち、リブ20aによって遮られる電気力線の本数が少なくなる。このため、距離L1が長くなるほど、検出電極34に入力する電気力線の本数が多くなる。
検出電極34に入力する電気力線の本数が増減すると、検出電極34及び駆動電極35の両電極間の静電容量が変化し、検出電極34から出力される検出信号が示す出力値が変化する。
すなわち、静電センサ20bは、規定位置におけるリブ20aの部分の体積の変化量を検出する。このため、リブ20aが規定位置を通過しさえすれば、リブ20aの幅(ギヤ11f(図8参照)の径方向におけるリブ20aの寸法)やリブ20aの高さはいかなる値であってもよい。
図13〜16を参照して、ギヤ11fが回転して、リブ20aの各部分が、電極パターンである検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された各場合の検出電極34から出力される検出信号が示す出力値について説明する。図13〜15は、リブと検出電極及び駆動電極との位置関係の一例を示す図である。
図13には、リブ20aの他端20a_2側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合が示されている。本実施形態では、リブ20aと検出電極34及び駆動電極35との位置関係が、図13に示す場合であるときの照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を「0度」とする。図13において、リブ20aは破線で示されている。なお、図14、15においてもリブ20aは、破線で示されている。
図14には、リブ20aの一端20a_1側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合が示されている。本実施形態では、リブ20aと検出電極34及び駆動電極35との位置関係が、図14に示す場合であるときの照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を「180度」とする。
図15には、周方向R3におけるリブ20aの一端20a_1と他端20a_2との間の中間部分20a_6が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合が示されている。なお、本実施形態では、リブ20aと検出電極34及び駆動電極35との位置関係が、図15に示す場合であるときの照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を「α度」とする。
図13に示すように、リブ20aの他端20a_2側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合には、検出電極34及び駆動電極35は、高さが最も高くなるリブ20aの部分に対向する。したがって、この場合には、検出電極34とリブ20aとの距離L1(図12参照)が最も短くなる。
また、図14に示すように、リブ20aの一端20a_1側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合には、検出電極34及び駆動電極35は、高さが最も低くなるリブ20aの部分に対向する。したがって、この場合には、検出電極34とリブ20aとの距離L1(図12参照)が最も長くなる。
なお、リブ20aと検出電極34及び駆動電極35との位置関係は、図13〜15に示す位置関係に限られない。リブ20aが規定位置を通過しさえすれば、リブ20aと検出電極34及び駆動電極35との位置関係は、いかなる位置関係であってもよい。つまり、検出電極34及び駆動電極35がリブ20aの体積変化を検知できさえすれば、検出電極34及び駆動電極35に対するリブ20aの距離や通過する位置は、いかなる距離や位置であってもよい。
図16は、照明装置本体のy軸に直交する回転軸の回転角度と、検出電極から出力される検出信号が示す出力値との関係を表すグラフである。図16に示すグラフにおいて、横軸は、回転角度であり、縦軸は、出力値である。
図16に示す曲線39は、回転角度と出力値との関係を示す。ここで、曲線39は、ギヤ11fが第1の方向51(図7参照)に回転した場合の回転角度と出力値との関係を示す。より具体的には、曲線39は、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度が0度で、リブ20aの他端20a_2側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置され、続いて、回転角度がα度で、リブ20aの中間部分20a_6が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置され、続いて、回転角度が180度で、リブ20aの一端20a_1側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合の回転角度と出力値との関係を示す。
このように、ギヤ11fが第1の方向51に回転した場合には、曲線39が示すように、まず、回転角度が0度になるまで、急激に出力値が増加し、回転角度が0度において、出力値が最大(出力値Tmax)となる。そして、回転角度が0度から180度の直前まで徐々に出力値が減少する。ここで、0度から180度の直前まで徐々に出力値が減少しながらも、180度の直前から180度までの範囲で出力値の減少が大きくなる。これは、先の図7に示すように、リブ20aの一端20a_1側の高さが「0」ではなく、ある程度の高さを有しているからである。
制御IC36は、このような、出力値の減少が大きくなる(曲線39の変化の割合が負の値であり、変化の割合の絶対値が所定値以上となる)回転角度を180度として特定することで、出力値Tminを特定することができる。例えば、制御IC36は、照明装置100を動作させるスイッチ(図示しない)がオンされた場合に、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転が可能な回転角度の範囲において、ギヤ11fを第1の方向51に回転させて、曲線39を得る。そして、制御IC36は、曲線39の出力値の減少が大きくなる回転角度を180度として特定し、曲線39において、180度に相当する出力値Tminを特定する。そして、制御IC36は、図示しない記憶装置(例えば、RAM(Random Access Memory))に記憶された所定のデータベースに、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度「180度」と、出力値Tminとを対応付けて登録する。
また、制御IC36は、曲線39において、出力値の最大値(出力値Tmax)を特定し、上述の所定のデータベースに、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度「0度」と、出力値Tmaxとを対応付けて登録する。
このようにして、制御IC36は、照明装置100のスイッチがオンされるような初期のタイミングで、出力値Tminと出力値Tmaxとを所定のデータベースに登録する。なお、出力値Tminは、静電センサ20bにより出力された静電センサ20bとリブ20aの一端20a_1との距離に応じた検出信号(第1の信号)が示す出力値である。また、出力値Tmaxは、静電センサ20bにより出力された静電センサ20bとリブ20aの他端20a_2との距離に応じた検出信号(第2の信号)が示す出力値である。
ここで、曲線39に示すように、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度が0度から180度までの範囲で、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度と、出力値との関係は、略線形性を有する。
これらのことから、制御IC36は、0度から180度までの範囲内にある照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度αを、検出電極34から出力される検出信号が示す出力値Tを用いて算出することができる。
図17は、実施形態に係る制御ICが実行する回転角度算出処理の流れを示すフローチャートである。
図17に示すように、制御IC36は、所定のデータベースから出力値Tmin及び出力値Tmaxを取得する(ステップS101)。
そして、制御IC36は、以下の式(1)にしたがって、回転角度αを算出し(ステップS102)、回転角度算出処理を終了する。
T=((Tmin−Tmax)/180)・α+Tmax (1)
制御IC36は、上述した方法で、0度〜180度の間の任意の回転角度αを算出することにより、回転角度αを検出する。すなわち、静電センサ20bにより出力された検出信号に基づいて、照明装置本体13の回転角度αを検出する。より具体的には、制御IC36は、出力値Tmin及び出力値Tmaxを用いて、照明装置本体13の回転角度αを検出する。
本実施形態に係る照明装置100では、リブ20a、静電センサ20b及び制御IC36という簡易な構成によりy軸に直交する回転軸周りの回転角度が検出される。したがって、本実施形態に係る照明装置100によれば、簡易な構成でy軸に直交する回転軸周りの回転角度を検出することができる。
上述したような方法で検出された回転角度αを用いた制御処理の一例について説明する。例えば、制御IC36は、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を指定する指示が入力されると、モータ11aの回転を開始するとともに、所定時間間隔で上述したような方法で回転角度αを検出し、検出した回転角度αと指示に含まれる指定された回転角度との差を算出する。そして、制御IC36は、算出した差が、所定の閾値内である場合には、モータ11aの回転を停止させる。また、制御IC36は、算出した差が所定の閾値以上である場合には、モータ11aの回転を継続させる。なお、上述した回転角度αを用いた制御処理は、あくまでも一例であり、検出した回転角度αは、上述した制御処理以外にも用いられる。
図18は、照明装置本体のy軸に直交する回転軸周りの回転角度と、検出電極から出力される検出信号が示す出力値との他の関係を表すグラフである。図18に示すグラフにおいて、横軸は、回転角度であり、縦軸は、出力値である。なお、図18に示す回転角度「−180」度は、図16のグラフに示す回転角度「180」度に対応する。また、図18に示す回転角度「−α」度は、図16のグラフに示す回転角度「α」度に対応する。
図18に示す曲線43は、回転角度と出力値との関係を示す。ここで、曲線43は、ギヤ11fが第2の方向52(図7参照)に回転した場合の回転角度と出力値との関係を示す。より具体的には、曲線43は、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度が−180度(図6の「180度」に対応)で、リブ20aの一端20a_1側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置され、続いて、回転角度が−α度(図6の「α度」に対応)で、リブ20aの中間部分20a_6が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置され、続いて、回転角度が0度で、リブ20aの他端20a_2側の部分が、検出電極34及び駆動電極35に対向する位置に配置された場合の回転角度と出力値との関係を示す。
制御IC36は、ギヤ11fが第2の方向52に回転した場合であっても、図16を参照して説明した方法と同様の方法で、式(1)に従って、回転角度−αを算出することができる。
ギヤ11fが第2の方向52に回転した場合には、曲線43が示すように、−180度から、0度に向かう方向に−180度を少し過ぎるまでの範囲で出力値の増加が大きくなり、−180度を少し過ぎてから回転角度が0度になるまで、徐々に出力値が増加する。このように、−180度から−180度を少し過ぎるまでの範囲で出力値の増加が大きくなるのは、先の図7に示すように、リブ20aの一端20a_1側の高さが「0」ではなく、ある程度の高さを有しているからである。そして、回転角度が0度を過ぎてから、急激に出力値が減少する。
ここで、上述したように、図16に示すグラフでは、回転角度が0度になるまで、急激に出力値が増加し、図18に示すグラフでは、回転角度が0度になるまで、徐々に出力値が増加する。そこで、制御IC36は、このような違いをもとに照明装置本体13の回転方向を検出する。
図19は、実施形態に係る制御ICが実行する回転方向検出処理の流れを示すフローチャートである。
図19に示すように、制御IC36は、回転角度が0度に到達するまでの出力値と回転角度との関係を示す曲線の変化の割合の大きさと、所定の閾値とを比較して、所定の閾値よりも変化の割合の大きさが大きいか否かを判定する(ステップS201)。
所定の閾値よりも変化の割合の大きさが大きい場合(ステップS201:Yes)には、制御IC36は、ギヤ11fが第1の方向51に回転し、照明装置本体13も第1の方向51に回転していると検出し(ステップS202)、回転方向検出処理を終了する。
一方、変化の割合の大きさが、所定の閾値以下である場合(ステップS201:No)には、制御IC36は、ギヤ11fが第2の方向52に回転し、照明装置本体13も第2の方向52に回転していると検出し(ステップS203)、回転方向検出処理を終了する。
次に、図20、21を参照して、第2駆動部12の詳細について説明する。図20、21は、実施形態に係る第2駆動部の構成を説明するための図である。なお、図20では、第1駆動部11、照明装置本体13、ケース2、支持部材3及び第1連結部材4の図示が省略されている。また、図21では、第1駆動部11、照明装置本体13、ケース2、支持部材3及び第1連結部材4に加えて、ベースプレート12a_1の図示が省略されている。
第2駆動部12は、モータ12a(図21参照)と、ベースプレート12a_1(図20参照)と、ギヤ群12gと、角度検出装置40とを備える。
モータ12aは、照明装置本体13(図1参照)をy軸に平行な回転軸R1周りに回転させる駆動力を発生する。具体例を挙げて説明すると、モータ12aは、制御IC36による制御を受けて、駆動力を発生する。モータ12aは、ベースプレート12a_1に載置され、固定される。
ギヤ群12gは、モータ12aにより発生された駆動力を照明装置本体13に伝達する機構である。ギヤ群12gは、ウォーム(ねじ歯車)12b、及び、ギヤ12c〜12fを備える。
ウォーム12bは、モータ12aの出力軸(回転軸)に取り付けられている。モータ12aの出力軸の回転に伴い、ウォーム12bが回転する。
ギヤ12cは、同一の回転軸周りを回転するウォームホイール及びギヤを有する。ギヤ12cのウォームホイールと、ウォーム12bとが噛み合っている。ギヤ12cのウォームホイールは、ウォーム12bの回転に伴い回転する。したがって、モータ12aにより発生された駆動力は、ウォーム12bからギヤ12cに伝達される。
ギヤ12dは、同一の回転軸周りを回転する2つのギヤを有する。ギヤ12dの一方のギヤと、ギヤ12cのギヤとが噛み合っている。ギヤ12dの一方のギヤは、ギヤ12cのギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ12cからギヤ12dに伝達される。
ギヤ12eは、同一の回転軸周りを回転する2つのギヤを有する。ギヤ12eの一方のギヤと、ギヤ12dの他方のギヤとが噛み合っている。ギヤ12eの一方のギヤは、ギヤ12dの他方のギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ12dからギヤ12eに伝達される。
ギヤ12fと、ギヤ12eの他方のギヤとが噛み合っている。ギヤ12fは、ギヤ12eの他方のギヤの回転に伴い回転する。したがって、駆動力は、ギヤ12eからギヤ12fに伝達される。ギヤ12fは、回転軸R1周りを回転する。
上述したように、ウォーム12b、及び、ギヤ12c〜12fは、駆動力を受けることにより回転する。
ここで、ウォーム12b、ギヤ12c〜12fは、樹脂により形成される。このように、ウォーム12b、ギヤ12c〜12fは、後述する静電センサ40bによる検出に影響を与える金属等の材料ではなく、樹脂で形成されているため、後述する静電センサ40bによる検出に与える影響を低減させることができる。
図22及び図23を参照して、第2駆動部12の最終ギヤであるギヤ12fが回転することにより、支持部材3、第1連結部材4、第1駆動部11及び照明装置本体13が一体となって回転軸R1周りを回転する原理について説明する。図22は、実施形態に係る第2駆動部12の最終ギヤであるギヤ12fが回転することにより、支持部材3、第1連結部材4、第1駆動部11及び照明装置本体13が一体となって回転軸R1周りを回転する原理について説明するための図である。なお、図22の例では、ギヤ群12gのうちギヤ12fのみ示されている。また、図23は、実施形態に係るシャフトの一例を示す図である。
図22に示すギヤ12fの回転中心に形成された孔には、図23に示すシャフト81が挿通されている。シャフト81の内部には、長手方向に孔81aが形成されている。図23に示すように、シャフト81は、第1固定部81b、第2固定部81c及び第3固定部81dを有する。
図23に示すシャフト81に形成された孔81aには、図22に示す配線14及び図6に示す配線31a、31b、32a、32bが挿通される。第1固定部81bは、図22に示すナット80に形成された孔に挿通した状態で、ナット80を第1固定部81bに固定させる。
第2固定部81cは、一方の面81c_1、及び、一方の面とは他方の面81c_2に、Dカットが施されている。第2固定部81cは、ギヤ12fの回転中心に形成された孔に挿通した状態で、ギヤ12fを第2固定部81cに固定させる。
第3固定部81dは、図22に示す第1連結部材4に形成された孔に挿通した状態で、第1連結部材4を第3固定部81dに固定させる。
以上のことから、シャフト81に対して、ギヤ12f、ナット80及び第1連結部材4が固定されている。従って、ギヤ12fが回転軸R1周り(図22参照)を回転すると、ギヤ12f、ナット80及び第1連結部材4が一体となって、回転軸R1周りを回転する。また、上述したように、第1連結部材4が回転軸R1周りを回転すると、支持部材3、第1連結部材4、第1駆動部11及び照明装置本体13が一体となって回転軸R1周りを回転する。よって、ギヤ12fが回転軸R1周り(図22参照)を回転すると、支持部材3、第1連結部材4、第1駆動部11及び照明装置本体13が一体となって回転軸R1周りを回転する。
制御装置60(図20参照)は、先の図11を参照して説明した制御IC36、電源37及び無線通信部38を備える。
角度検出装置40は、照明装置本体13の回転軸R1周りの回転角度を検出する。
角度検出装置40は、リブ40a(図20参照)と、静電センサ40bとを備える。また、角度検出装置40は、回転角度を検出する際に、制御IC36(図20参照)を用いる。
ここで、図24を参照して、実施形態に係るリブ40aについて説明する。図24は、実施形態に係るリブについて説明するための図である。図24に示すように、リブ40aは、ギヤ12fの回転軸R4に沿う方向における一方の面12iに、ギヤ12fの周方向R5に沿って設けられる。このため、リブ40aは、円弧状となっている。リブ40aは、面12iに対する高さ(リブ40aの面12iの法線方向(回転軸R4方向)における寸法)が、周方向R5における一端40a_1から他端40a_2に向かうにつれて徐々に高くなる。
本実施形態では、照明装置本体13の回転軸R1周りの回転角度の検出範囲が0度から180度までの範囲である。本実施形態では、ギヤ12fが回転した角度分だけ照明装置本体13も回転する。すなわち、ギヤ12fの回転角度と照明装置本体13の回転角度とが一致する。このため、照明装置本体13の回転軸R1周りの回転角度の検出範囲が0度から180度までの範囲である場合には、ギヤ12fの面12iに、周方向R5に沿って、180度分のリブ40aが設けられる。
なお、上述したリブ20aには、製造工程において、周方向R3に溝20a_3が形成される場合について説明したが、リブ40aには、溝が形成されない。これは、ギヤ12fの直径が、ギヤ11fの直径よりも小さく、ギヤ11fに比べてギヤ12fに温度の差による歪みが生じにくいためである。なお、リブ40aに、リブ20aに形成された溝20a_3と同様の溝を形成してもよい。
次に、図25を参照して、実施形態に係る静電センサ40bについて説明する。図25は、実施形態に係る静電センサについて説明するための図である。
図25に示すように、静電センサ40bは、検出電極44と、駆動電極45と、センサ基板46とを備える。静電センサ40bは、検出電極44と、検出電極44の近傍の規定位置におけるリブ40aの一部分との距離を検出し、検出した距離に応じた検出信号を出力する装置である。静電センサ40bは、検出部の一例である。
検出電極44は、センサ基板46の表面のセンサ領域に配置される。駆動電極45は、検出電極44の配置面と同一面上、すなわち、センサ基板46の表面に配置される。具体例を挙げて説明すると、駆動電極45は、センサ基板46の表面のセンサ領域に、検出電極44から所定の間隔を空けて隣接位置に配置される。
ここで、検出電極44及び駆動電極45は、上述したように、制御IC36(図11参照)に電気的に接続されている。
制御IC36は、検出電極44と駆動電極45との間に電気力線(電界)を発生させる。また、制御IC36は、検出電極44に入力する電気力線を検出する。
上述した規定位置は、駆動電極45から検出電極44に向かう電気力線を遮断することが可能な検出電極44の近傍位置に3次元空間として設定される。この規定位置は、検出電極44との距離が検出される対象であるリブ40aが検出電極44の電極面上に位置すれば、どのような位置であってもよい。
図26は、実施形態に係るリブと静電センサとの位置関係を説明するための図である。図26に示すように、静電センサ40bは、ギヤ12fの面12iに対向する位置に配置される。図26の例では、静電センサ40bは、リブ40aに対向する位置に配置されている。
静電センサ40bに対してギヤ12fが相対的に回転するため、静電センサ40bの検出電極44とリブ40aとの距離L2が、ギヤ12fの回転に応じて変化する。
そして、制御IC36(図11参照)は、静電センサ20bの検出電極34から出力された検出信号が示す出力値を用いて、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転角度を検出した方法と同様の方法で、静電センサ40bの検出電極44から出力された検出信号が示す出力値を用いて、照明装置本体13の回転軸R1周りの回転角度を検出する。
また、制御IC36は、検出電極34から出力された検出信号が示す出力値を用いて、照明装置本体13のy軸に直交する回転軸周りの回転方向を特定する方法と同様の方法で、静電センサ40bの検出電極44から出力された検出信号が示す出力値を用いて、ギヤ12fの回転方向が第3の方向71であるのか第4の方向72であるのかを特定することで、照明装置本体13の回転軸R1周りの回転方向を特定する。
本実施形態に係る照明装置100では、リブ40a、静電センサ40b及び制御IC36という簡易な構成により回転軸R1周りの回転角度が検出される。したがって、本実施形態に係る照明装置100によれば、簡易な構成で回転軸R1周りの回転角度を検出することができる。
なお、上述した実施形態では、リブ20a、40aを面11i、12iに設ける場合について説明したが、リブ20aを設けずに、面11iのリブ20aが設けられる領域を凹ませてもよいし、リブ40aを設けずに、面12iのリブ40aが設けられる領域を凹ませてもよい。
また、上述した実施形態では、回転体の一例として、照明装置本体13を例に挙げて説明したが、回転体として様々な装置を用いることができる。例えば、防犯カメラや、加工機の加工ツールの駆動部を回転体として用いることができる。
また、上述した実施形態では、y軸に直交する回転軸周りの回転角度、及び、y軸に平行な回転軸R1周りの回転角度の2軸の回転角度を検出する場合について例示したが、どちらか1軸の回転角度のみを検出してもよい。また、3軸以上の回転角度を検出してもよい。
また、上述した実施形態では、最終ギヤであるギヤ11fにリブ20aを設け、最終ギヤであるギヤ12fにリブ40aを設ける場合について例示したが、最終ギヤでないギヤ11c〜11eにリブ20aと同様のリブを設けてもよいし、最終ギヤでないギヤ12c〜12eにリブ40aと同様のリブを設けてもよい。
また、上述した実施形態では、配線31a、31b、32a、32bの一部、及び、配線14の一部が、回転軸R1に近接する場合について例示した。しかしながら、配線31a、31b、32a、32bの一部、及び、配線14の一部の少なくとも一方が、回転軸R1に近接してもよい。また、配線31a、31b、32a、32bの一部ではなく、配線31a、31b、32a、32bの全部が、回転軸R1に近接してもよい。同様に、配線14の一部ではなく、配線14の全部が、回転軸R1に近接してもよい。すなわち、配線31a、31b、32a、32b、及び、配線14の少なくとも一方が、回転軸R1に近接してもよい。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。