以下の実施形態においては、取付部材40を用いて複数の照明装置1が取り付けられた照明ユニット100について図面を参照して説明する。また、以下に説明する実施形態に係る照明ユニット100により照明装置1の用途が限定されるものではない。照明装置1は、照明ユニット100に限らず、単体の照明装置1として等、目的に応じてどのような構成として用いられてもよい。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
(実施形態)
まず、図1及び図2を用いて、照明ユニット100及び照明装置1の構成の概要を説明する。図1は、照明ユニット100の筐体80の光取出し面側から見た斜視図である。すなわち、図1は、照明装置1の光源部31側から見た斜視図である。なお、図1では、光源部31の光源311を示すためレンズ(光学部材)の図示を省略する。また、図2は、実施形態に係る照明装置を示す斜視図である。具体的には、図2は、照明装置1の光源部31の反対側から見た斜視図である。
以下では、後述する第1回動部20の回転軸である第1の回転軸に沿う方向をY軸とし、X軸およびZ軸は、Y軸に直交する面内において直交する軸とする。例えば、X軸は、照明装置1の取付け時の位置(初期位置)における第2回動部30の回転軸である第2の回転軸に沿う方向である。なお、以下では、照明装置1の各構成について、照明装置1の傾斜等の向きの変更について言及している箇所以外は、照明装置1の初期位置の状態を基準に説明する。
図1に示すように、照明ユニット100、筐体80内に3つの照明装置1−1〜1−3が取り付けられる。なお、照明装置1−1〜1−3を区別しない場合、照明装置1と記載する。各照明装置1は、取付ユニット4により筐体80に取り付けられるが、詳細は後述する。まず、照明装置1の各構成について説明する。
図2に示すように、照明装置1は、枠体10と、角度調整装置3と、複数個の取付ユニット4と、カバー5とを有する。また、照明装置1は、電源部70からケーブル71により電源が供給される。例えば、図1に示すように、照明装置1−1は、電源部70−1からケーブル71により電源が供給される。以下では、照明装置1−1と電源部70−1とを併せて照明セット2−1と記載する。また、照明装置1−2は、電源部70−2(図13参照)からケーブル71により電源が供給される。以下では、照明装置1−2と電源部70−2とを併せて照明セット2−2と記載する。また、照明装置1−3は、電源部70−3(図13参照)からケーブル71により電源が供給される。以下では、照明装置1−3と電源部70−3とを併せて照明セット2−3と記載する。なお、照明セット2−1〜2−3を区別しない場合、照明セット2と記載する。
また、照明装置1は、例えばLED(Light Emitting Diode)等の光源311を含む光源部31や、リフレクタ32や、上述したレンズを保持する保持部材33等を有する。また、光源311は、チップオンボード(COB:Chip On Board)等であってもよい。光源部31は、角度調整装置3の第2回動部30に取り付けられるが詳細は後述する。また、照明装置1は、図3に示すような取付ユニット4により、筐体80に取り付けられる。図3は、実施形態に係る取付ユニットを示す斜視図である。
また、図2及び図3に示すように、取付ユニット4は、第1取付部材としての取付部材40−1と、第2取付部材としての取付部材40−2とを有する。なお、取付部材40−1と取付部材40−2とは、図4に示すような共通の取付部材40である。図4は、実施形態に係る取付部材を示す斜視図である。具体的には、取付部材40−1と取付部材40−2とは、共通の取付部材40であり、取付部材40−1、40−2を区別しない場合、取付部材40と記載する。なお、取付ユニット4及び取付部材40の詳細は後述する。
まず、照明装置1の回動に関する構成である枠体10や角度調整装置3について説明する。図5及び図6に示すように、枠体10の基部11は、円筒状(断面が円環状)に形成される。図5及び図6は、実施形態に係る枠体を示す斜視図である。具体的には、図5は、枠体10を内歯111が形成される端部側から見た斜視図である。また、図6は、枠体10を外フランジ部112が形成される端部側から見た斜視図である。例えば、枠体10は、樹脂等により形成される。また、枠体10には、上述の取付ユニット4が取り付けられる。以下では、Y軸正方向を上方向とし、Y軸負方向を下方向とし、Y軸に直交する方向を水平方向とする。この場合、例えば、Y軸負方向が重力方向となり、Y軸に直交する平面が水平面となる。
また、枠体10の基部11の内周面には、内歯111が形成される。具体的には、基部11の軸方向の一端(以下、「上端」ともいう)には内周に沿って、内歯111が形成される。また、基部11には、内周面に沿って、内フランジ部12が形成される。具体的には、基部11の軸方向の中央部には内周面から中心に向かって延びる内フランジ部12が形成される。内フランジ部12には、上端側へ突出した一対の突出部121、122(図8参照)が形成される。例えば、一対の突出部121、122は、内フランジ部12において、第1の回転軸を挟んで対向する位置に設けられる。なお、照明装置1は、枠体10の一対の突出部121、122と後述するリミットスイッチ28(図8参照)とにより、角度調整装置3の枠体10の軸を中心とする回動が規制されるが、詳細は後述する。
また、基部11の外周面には、外フランジ部112が形成される。具体的には、基部11の軸方向の他端(以下、「下端」ともいう)には外周面から外側に向かって延びる外フランジ部112が形成される。また、図1に示すように、枠体10の基部11の下端側には、カバー110が設けられる。
また、基部11の外周面には、複数の係止部材取付部としての複数の板バネ固定部13が設けられる。例えば、基部11の外周壁には、3つの板バネ固定部13−1、13−2、13−3が、外周に沿って等間隔で設けられる。図5に示す例では、3つの板バネ固定部13−1、13−2、13−3が、基部11の外周壁に沿って120°間隔で設けられる。なお、板バネ固定部13−1〜13−3を区別しない場合、板バネ固定部13と記載する。なお、照明装置1においては、係止部材が板バネである場合を一例として示すが、係止部材は板バネに限らず、コイルばねやフック等の種々の係止部材であってもよい。
また、各板バネ固定部13には、基部11の下端側に開口部131が設けられる。ここで、係止部材としての板バネ400を用いる場合の板バネ固定部13への取付けについて、図18を用いて説明する。図18は、係止部材としての板バネを取り付けた場合の照明装置を示す図である。
図18に示す照明装置500は、取付ユニット4に替えて、複数の板バネ400を用いる点以外は照明装置1と同様の構成である。図18に示すように、照明装置500においては、枠体10の板バネ固定部13−1、13−2、13−3の各々には、板バネ400が取り付けられる。例えば、各板バネ固定部13の開口部131に板バネ400の一端部が挿通され、枠体10内の部材にねじ部材等により取り付けられる。これにより、照明装置500においては、各板バネ固定部13に板バネ400が取り付けられる。この場合、照明装置500の枠体10は、例えば天井面や壁面等の設置面に設けられた埋込穴に埋設される。例えば、照明装置500は、枠体10の外周から外側へ向かって延びる各板バネ固定部13により埋込穴に嵌り、設置面に設置される。一方、照明装置1は、板バネ固定部13を板バネによる設置以外に利用するが、この点については後述する。
角度調整装置3は、第1回動部20と、第2回動部30とを有する。
図7に示すように、第1回動部20は、円筒状に形成される。図7は、実施形態に係る第1回動部を示す斜視図である。例えば、第1回動部20は、樹脂等により形成される。第1回動部20は、円筒状の基部21に開口部22を有する。基部21には外周面から外側へ延びる外フランジ部23が形成される。
図8に示すように、第1回動部20の外フランジ部23は、枠体10の内フランジ部12によって摺動可能に支持される。図8は、実施形態に係る第1駆動部を示す斜視図である。これにより、第1回動部20は、枠体10によって水平方向へ回転可能に支持される。また、第1回動部20の基部21の内周面には、第2回動部30を上下方向に回転可能に支持する軸受部24、25が設けられるが、詳細は後述する。
また、第1回動部20には、後述する第1駆動部26の第1ブラケット260を介してリミットスイッチ28が取り付けられる。第1回動部20の回動とともにリミットスイッチ28の位置も変化する。また、上述のように枠体10の内フランジ部12には、一対の突出部121、122が設けられる。ここに、第1回動部20は、内フランジ部12の一対の突出部121、122により、後述する第1駆動部26による水平方向の回転が規制される。リミットスイッチ28には、レバー281が設けられる。すなわち、角度調整装置3は、第1回動部20に取り付けられたリミットスイッチ28と内フランジ部12の一対の突出部121、122とにより、第1回動部20の水平方向の回転動作を電気的に検出する。
角度調整装置3は、内フランジ部12の一対の突出部121、122のいずれかによってリミットスイッチ28のレバー281が回動されることにより、設定した回転角度のリミットを検出し、後述する第1モータ261の作動を停止するなど、モータ制御に利用する。本実施形態において、第1回動部20は、リミットスイッチ28と内フランジ部12の一対の突出部121、122とにより、水平方向への回転角度を略180°の範囲にするものとする。
第2回動部30は、第1回動部20に支持され、第1の回転軸とは異なる第2の回転軸を中心に回動する。第2回動部30の基部301の一面には、光源部31が取り付けられる。例えば、第2回動部30は、基部301の光源部31が配置される一面を、第1回動部20の開口部22に臨むように配置される。これにより、光源部31から放射された光が、第1回動部20の開口部22及び、枠体10内を通って外部は出射される。また、光源部31には、ケーブル71により電力が供給される。なお、ケーブル71は、カバー5の貫通孔から照明装置1外へ引き出されるが、詳細は後述する。
また、図2に示すように、第2回動部30の基部301の光源部31が配置される一面の裏面側には、放熱部60が設けられる。すなわち、第2回動部30は、放熱部60と一体に形成される。なお、第2回動部30と放熱部60とは別体であってもよい。例えば、放熱部60は、光源部31が配置される一面が臨む向きとは反対方向に突出する複数の放熱フィン61を有する。
図8及び図9に示すように、第2回動部30の外周面には、一対の軸支部302、304が設けられる。図9は、実施形態に係る第2駆動部を示す斜視図である。例えば、基部301の光源部31が配置される一面の側周面には、対向する位置に第2回動部30に支持される一対の軸支部302、304が設けられる。具体的には、一対の軸支部302、304は、第2回動部30の軸線に直交する1つの直線上(同一直線上)に配置される。また、照明装置1においては、第1回動部20による回動により、軸支部302、304はXZ平面内において位置が変更される。
また、軸支部302の中央部に形成された挿通孔(図示省略)には、軸部材303の一端が嵌合される。また、軸支部304の中央部に形成された挿通孔(図示省略)には、軸部材305の一端が嵌合される。
図8に示すように、軸支部302に嵌合された軸部材303の他端部は、軸受部24に支持される。例えば、軸支部302に嵌合された軸部材303の他端部が、軸受部24の挿通孔に挿通されることにより、軸支部302が軸受部24により支持される。また、図9に示すように、軸支部304に嵌合された軸部材305の他端部は、軸受部25に支持される。例えば、軸支部304に嵌合された軸部材305の他端部が、軸受部25の挿通孔に挿通されることにより、軸支部304が軸受部25により支持される。これにより、第2回動部30は、第1回動部20によって軸支部302、304の軸線を中心に鉛直方向(垂直方向)へ回転可能に支持される。
ここから、第1回動部20を水平方向へ回転駆動する第1駆動部26と、第2回動部30を鉛直方向へ回転駆動する第2駆動部35とについて説明する。
図8に示すように、第1駆動部26は、駆動源としての第1モータ261を有する。第1モータ261の出力回転軸(図示省略)にはギア262が装着されている。第1モータ261は、第1回動部20に取り付けられた第1ブラケット260に固定される。例えば、第1モータ261は、出力回転軸を第1ブラケット260の貫通孔(図示省略)に挿通させ、ねじ等の取付機構により第1ブラケット260に固定されることにより、第1モータ261の出力回転軸の向きが枠体10の開口面に交差するように配置される。例えば、第1モータ261の第1モータ261の出力回転軸の向きは、Y軸に沿う方向となる。例えば、第1モータ261にはステッピングモータが用いられ、第1モータ261から延びるリード線(図示省略)により駆動回路(図示省略)に接続される。
第1モータ261の駆動により回転するギア262は、小径ギア263と噛み合う。また、小径ギア263が取り付けられた回転軸(図示省略)には、大径ギア264が装着されている。すなわち、大径ギア264は、小径ギア263とともに回転する。なお、小径ギア263と大径ギア264とは一体成型されてもよい。また、大径ギア264が、枠体10の内周に沿って形成された内歯111に噛み合わされる。これにより、第1駆動部26の出力に応じて、第1回動部20が水平方向に回転する。
第1ブラケット260には、コイル状に形成されたばね部材27が設けられる。例えば、ばね部材27は、トーションばね(ねじりばね)が用いられる。また、ばね部材27は、基部301の側周面に沿って配置される。ばね部材27は、第2回動部30の回転軸に軸を沿わせて配置される。また、図8に示すように、ばね部材27は、一端部271を第2回動部30の基部301に設けられた係止部3011に係止される。また、ばね部材27は、他端部272を第1ブラケット260に係止される。これにより、ばね部材27は、第2回動部30を回転方向に付勢する。
次に、図9を用いて、第2回動部30を回動させる第2駆動部35について説明する。図9は、実施形態に係る第2駆動部を示す斜視図である。図9に示すように、第2駆動部35は、駆動源としての第2モータ351や第2ブラケット(図示省略)や取付ギア34を有する。なお、図9は、第2駆動部35の構成を説明するために、第2ブラケットを除いた状態を示す。また、図9に示す第2駆動部35の構成は、第2ブラケットにより保持される位置(状態)を示す。
第2モータ351の出力回転軸(図示省略)にはギア352が装着されている。図9に示すように、第2モータ351は、第1回動部20に取り付けられた第2ブラケットに固定される。例えば、第2モータ351は、ねじ等の取付機構により第2ブラケットに固定されることにより、第2モータ351の出力回転軸の向きが枠体10の開口面に沿うように配置される。例えば、第2モータ351の出力回転軸の向きは、Y軸に直交する方向となる。例えば、第2モータ351にはステッピングモータが用いられ、第2モータ351から延びるリード線(図示省略)により駆動回路(図示省略)に接続される。
第2モータ351の駆動により回転するギア352は、大径ギア353と噛み合う。また、大径ギア353が取り付けられた回転軸354には、小径ギア355が装着されている。すなわち、小径ギア355は、大径ギア353とともに回転する。なお、大径ギア353と小径ギア355とは一体成型されてもよい。なお、大径ギア353、回転軸354、及び小径ギア355は、第2ブラケットに回転可能に支持される。
取付ギア34は、小径ギア355と噛み合う。例えば、取付ギア34は、第2回動部30の基部301に設けられた挿通孔にねじ部材等により取り付けられることにより第2回動部30に固定される。これにより、第2駆動部35の出力に応じて、第2回動部30が鉛直方向に回転する。
また、第2ブラケットには、一対のリミットスイッチ361、362を有するスイッチ部36が設けられる。ここで、一対のリミットスイッチ361、362は、第2回動部30の回転軸に交差する方向において、軸支部304を挟む位置に配置される。ここに、第2回動部30は、一対のリミットスイッチ361、362により、第2駆動部35による鉛直方向の回転が規制される。リミットスイッチ361、362は、先端部の枠体10の開口面からの距離が等しい位置に配置される。すなわち、角度調整装置3は、第2ブラケットに取り付けられたリミットスイッチ361、362と基部301とにより、第2回動部30の鉛直方向への回転動作を電気的に検出する。
角度調整装置3は、基部301によってリミットスイッチ361、362のいずれか一方の先端部が押圧されることにより、設定した回転角度のリミットを検出し、第2モータ351の作動を停止するなど、モータ制御に利用する。
ここから、照明装置1の筐体80への取付けについて詳述する。図1に示すように、筐体80は、ボディ部81と、第1カバー部82と、第2カバー部83と、外枠部84と、縁部85と、スリーブ部86とを有する。例えば、筐体80は、アルミ等の金属材料により形成されてもよい。なお、筐体80の各構成は、異なる材料により形成されてもよい。
筐体80は、対向する両面が開口した矩形筒状に形成される。また、ボディ部81の光取出面とは反対側の面(以下、「ボディ部81の背面」ともいう)は、一部に開口部824(図17参照)を有する第1カバー部82により塞がれる。また、ボディ部81の背面のうち、第1カバー部82に塞がれる部分以外、すなわち、第1カバー部82の開口部824は、第2カバー部83により塞がれる。また、外枠部84は、ボディ部81の光取出面の周端の外周側に設けられる。例えば、外枠部84は、ボディ部81の外周壁に沿って延びる取付片841(図13参照)がねじ止めされることにより、ボディ部81に取り付けられる。また、縁部85は、ボディ部81の光取出面の周端の内周側に設けられる。また、スリーブ部86は、ボディ部81の光取出面側の内周壁に沿って設けられる。筐体80内には、各照明装置1が、取付ユニット4が、スリーブ部86に係止されるとともに、ボディ部81にねじ止めされることにより、取り付けられるが詳細は後述する。
ここで、取付ユニット4について詳述する。図2及び図3に示すように、取付ユニット4は、取付部材40−1と、取付部材40−2との2つの取付部材40を有する。例えば、取付部材40は、アルミ等の金属材料により形成される。図4に示すように、取付部材40は、基部41と、第1取付部411と、第2取付部422とを有する。
基部41は、枠体10の基部11の外周壁に沿う形状に形成される。図4に示す例では、基部41は、枠体10の基部11の外周壁の半周に沿う形状に形成される。また、第1取付部411は、基部41に設けられ、枠体10の板バネ固定部13に取り付けられる。
基部41には、周方向に沿って複数の第1取付部411が設けられる。例えば、基部41の高さ方向の端部(図4では下端部)は、3つの第1取付部411が、突設される。図4に示す例では、3つの第1取付部411が、基部41の周方向に沿って60°間隔で設けられる。なお、板バネ固定部13−1〜13−3を区別しない場合、板バネ固定部13と記載する。また、第1取付部411には、枠体10への取付けに用いられる挿通孔412が設けられる。
また、第2取付部422は、基部41の一端部42に設けられ、筐体80に取り付けられる。また、基部41の一端部42とは反対側の他端部に設けられ、一端部42から離れる方向に延びる他端部43には、他の取付部材40との連結に用いられる挿通孔431が設けられる。このように、基部41の他端部43が第1連結部として機能する。
基部41の一端部42には、他端部43から離れる方向に延びる第2連結部421と、第2連結部421に連続し第2連結部421が延びる方向と交差する方向に延びる第2取付部422とが設けられる。第2取付部422には、筐体80への取付に用いられる挿通孔423、423が設けられる。また、第2連結部421には、他の取付部材40との連結に用いられる挿通孔424が設けられる。また、第2取付部422における高さ方向の一端部(図4では上端部)に凹部425が形成される。また、第2連結部421における高さ方向の一端部(図4では上端部)には、基部41に近づくにつれて、第2連結部421における高さ方向の他端部(図4では下端部)に近づくように傾斜したテーパ部426が形成される。
図3に示すように、取付部材40−1の第2連結部421に対応する位置に、取付部材40−2の他端部43が位置する。また、取付部材40−2の第2連結部421に対応する位置に、取付部材40−1の他端部43が位置する。図3及び図10に示すように、取付部材40−1の第2連結部421に設けられた挿通孔424及び、取付部材40−2の他端部43に設けられた挿通孔431にねじ部材432が取り付けられる。図10は、実施形態に係る取付部材の枠体への取付けを示す図である。これにより、取付部材40−1の一端部42と取付部材40−2の他端部43とが連結される。
また、図3及び図11に示すように、取付部材40−2の第2連結部421に設けられた挿通孔424(図4参照)及び、取付部材40−1の他端部43に設けられた挿通孔431にねじ部材432が取り付けられる。図11は、実施形態に係る取付部材の枠体への取付けを示す図である。これにより、取付部材40−2の一端部42と取付部材40−1の他端部43とが連結される。このように、各々対応する一端部42及び他端部43が連結された取付部材40−1及び取付部材40−2が取付ユニット4として機能する。このように取付部材40−1と取付部材40−2とが連結された取付ユニット4は、図2に示すように枠体10の基部11の全周を覆うように基部11の外周壁に沿って配置される。すなわち、取付ユニット4が基部11の全周を覆うように基部11の外周壁に沿って配置されることにより、取付部材40−1及び取付部材40−2の6つの第1取付部411が、枠体10の基部41の周方向に沿って60°間隔で配置される。
また、図10に示すように、取付部材40−1は、3つの第1取付部411のうち、2つの第1取付部411を用いて、枠体10に取り付けられる。具体的には、取付部材40−1は、3つの第1取付部411のうち、一端部42と他端部43との間において両端に位置する2つの第1取付部411、411(以下、「両端の第1取付部411、411」ともいう)を用いて、枠体10に取り付けられる。図10に示す例では、両端の第1取付部411、411は、2つの板バネ固定部13−1、13−2の各々に取り付けられる。例えば、両端の第1取付部411、411は、2つの板バネ固定部13−1、13−2の各々にねじ部材413により取り付けられる。
上述したように、取付部材40において、3つの第1取付部411が、基部41の周方向に沿って60°間隔で設けられる。すなわち、両端の第1取付部411、411の間は120°間隔となる。したがって、枠体10の基部11の外周壁に沿って120°間隔で設けられた板バネ固定部13−1、13−2に取り付けることが可能となる。
また、図11に示すように、取付部材40−2は、3つの第1取付部411のうち、1つの第1取付部411を用いて、枠体10に取り付けられる。具体的には、取付部材40−1は、3つの第1取付部411のうち、一端部42と他端部43との間において中央に位置する1つの第1取付部411(以下、「中央の第1取付部411」ともいう)を用いて、枠体10に取り付けられる。図11に示す例では、中央の第1取付部411は、1つの板バネ固定部13−3に取り付けられる。例えば、中央の第1取付部411は、1つの板バネ固定部13−3にねじ部材413により取り付けられる。
このように、取付部材40には、枠体10の板バネ固定部13に対応する数の第1取付部411が設けられる。例えば、取付部材40には、枠体10に設けられる奇数個の板バネ固定部13と同じ数だけの第1取付部411が設けられる。図10及び図11に示す例では、取付部材40には、枠体10の3つの板バネ固定部13に対応する3つの第1取付部411が設けられる。これにより、第1取付部材である取付部材40−1と第2取付部材である取付部材40−2とに共通の取付部材40を用いることが可能となる。そのため、取付部材40を共通化することにより、製造コスト等を低減することができる。
ここで、第1取付部411は、挿通孔412に挿通されたねじ部材413が、板バネ固定部13に嵌ることにより枠体10に取り付けられる。例えば、取付部材40は、第1取付部411の挿通孔412に挿通されたねじ部材413の先端が、板バネ固定部13とカバー110との間に嵌ることにより、枠体10に対して第1の回転軸の方向への移動が規制された状態で、枠体10に取り付けられる。一方、取付部材40は、ねじ部材413の先端が移動可能な範囲に応じて、枠体10に対して第1の回転軸を中心とする回転方向への移動可能な状態で、枠体10に取り付けられる。
そのため、図11の例では、取付部材40−2は、枠体10に対して第1の回転軸を中心とする回転方向への移動を規制する規制部材50を用いて、中央の第1取付部411を板バネ固定部13−3に取り付けられる。図12に示すように、規制部材50は、貫通孔511が設けられる基部51と、基部の両端部から突出する一対の規制片52、52とを有する。図12は、実施形態に係る規制部材を示す斜視図である。規制部材50は、取付部材40−2の中央の第1取付部411の挿通孔412に貫通孔511が重なるように配置される。
また、規制部材50は、枠体10の基部11の周方向において、板バネ固定部13−3の開口部131と中央の第1取付部411との間に形成される間隙に、一対の規制片52、52が挿通される。そして、規制部材50の貫通孔511、中央の第1取付部411の挿通孔412、及び板バネ固定部13−3の開口部131にねじ部材413が挿通される。これにより、取付部材40−2は、枠体10に対して第1の回転軸を中心とする回転方向への移動が規制された状態で、枠体10に取り付けられる。これにより、取付ユニット4は、枠体10に対して第1の回転軸を中心とする回転方向への移動が規制された状態で、枠体10に取り付けられる。
また、図13及び図14に示すように、取付部材40は、ねじ部材814により、ボディ部81に設けられた取付部811、812、813に取り付けられる。例えば、取付部811、812、813の各々は、ボディ部81に一対ずつ設けられる。例えば、取付部811は、ボディ部81の対向する面の各々に1つずつ設けられる。図13は、実施形態に係る照明ユニットを示す斜視図である。図14は、実施形態に係る筐体と取付部材との関係を示す要部斜視図である。具体的には、図14は、照明装置1−1のボディ部81への取付態様を示す図である。
図14に示すように、照明装置1−1は、取付部材40−1の第2取付部422をボディ部81の取付部811に沿わせて、筐体80に取り付けられる。例えば、取付部材40−1は、第2取付部422に設けられた挿通孔423、及び取付部811の貫通孔(図示省略)に挿通されたねじ部材814により、筐体80に取り付けられる。また、図示は省略するが、取付部材40−2は、第2取付部422に設けられた挿通孔423、及び取付部811の貫通孔(図示省略)に挿通されたねじ部材814により、筐体80に取り付けられる。これにより、照明装置1−1は、筐体80に取り付けられる。
同様に、照明装置1−2は、取付部材40の第2取付部422及び取付部812の貫通孔(図示省略)にねじ部材814が挿通されることにより、筐体80に取り付けられる。また、照明装置1−3は、取付部材40の第2取付部422及び取付部813の貫通孔(図示省略)にねじ部材814が挿通されることにより、筐体80に取り付けられる。
また、図15に示すように、取付部材40は、一部がスリーブ部86の切欠溝861に嵌るように配置される。図15は、実施形態に係る放熱フィンと取付部材との関係を示す要部斜視図である。例えば、取付部材40は、第2連結部421がスリーブ部86の切欠溝861に嵌るように配置される。これにより、取付部材40は、スリーブ部86により保持される。
また、図15は、第2回動部30が回動し、放熱フィン61が第1回動部20の回転軸から離れる方向へ突出した状態を示す。取付部材40は、第2取付部422に設けられた凹部425や第2連結部421に設けられたテーパ部426により、第2回動部30が回動により突出する放熱フィン61が取付部材40に当接することを抑制できる。すなわち、取付部材40は、第2取付部422に設けられた凹部425や第2連結部421に設けられたテーパ部426により、第2回動部30による回動を妨げることなく、照明装置1を筐体80に取り付けることが可能となる。
図13に示すように、照明ユニット100は、3つの照明セット2−1、2−2、2−3の配設後において、ボディ部81の背面に設けられる第1カバー部82及び第2カバー部83上には、各照明セット2−1、2−2、2−3の電源部70−1、70−2、70−3が配設される。具体的には、照明セット2−1の電源部70−1が第2カバー部83上に配設される。また、照明セット2−2、2−3の電源部70−2、70−3が第1カバー部82上に配設される。
また、各照明セット2−1、2−2、2−3のケーブル71−1、71−2、71−3は、第1カバー部82に設けられたブリッジワイヤ821に一部が保持される。図13に示す例では、照明セット2のケーブル71は、タイバンド822により、ブリッジワイヤ821に一部が保持される。照明セット2の電源部70から延びるケーブル71は、ケーブルブッシュ823を介して、筐体80内へ挿通され、照明装置1に接続される。
ここから、図16及び図17を用いて、照明ユニット100における照明セット2の配設について説明する。図16は、実施形態に係る照明セットを示す背面図である。図17は、実施形態に係る照明ユニットの照明セットの配設例を示す図である。具体的には、図17は、照明セット2−2、2−3が配設された状態の照明ユニット100を示す図である。
図16に示すように、照明セット2は、照明装置1と、照明装置1との間がケーブル71で接続された電源部70とを有する。照明装置1と電源部70との間に設けられるケーブル71は、保持部材72により保持される。保持部材72は、第1回動部20の放熱部60側に配置され、第1回動部20とともに回動する。例えば、保持部材72は、アルミニウム等の金属材料により形成される。なお、保持部材72は、ケーブル71を所望の方向に保持することができれば、どのような材料により形成されてもよい。また、保持部材72は、第1回動部20から放熱部60側に離れた位置においてケーブル8を第1の回転軸に沿わせて保持する。
このような、照明装置1と電源部70とが一体となった照明セット2においては、照明装置1と電源部70とを個別に配設することが不可能である。そのため、照明ユニット100においては、ボディ部81の背面に設けられる第1カバー部82と、第2カバー部83との構造を利用して、照明ユニット100に各照明セット2−1、2−2、2−3を配設する。
まず、照明ユニット100は、第2カバー部83を取り付けていない状態において、照明セット2−2、2−3が配設される。なお、第1カバー部82の開口部824は、電源部70が挿通可能なサイズであるものとする。
図17に示すように、照明ユニット100は、照明セット2−2、2−3の電源部70−2、70−3が第1カバー部82上に配設される。例えば、第1カバー部82がボディ部81に取り付けられた状態において、照明セット2−2、2−3の電源部70−2、70−3は、筐体80内から第1カバー部82の開口部824を通じて外部へ取り出され、第1カバー部82上に配設される。また、照明セット2−2、2−3の照明装置1−2、1−3は、筐体80において取付ユニット4により、筐体80に取り付けられる。
また、照明セット2−2のケーブル71−2は、開口部824に連通する挿通溝826内を通るように配置される。なお、図17では図示を省略するが、挿通溝826には、図13に示すケーブルブッシュ823が配置される。また、ケーブル71−2をブリッジワイヤ821に取り付けるタイバンド822は、挿通溝826から離間した位置に設けられる。これにより、照明装置1−2の回動がケーブル71−2に与える影響を抑制することができる。
また、照明セット2−3のケーブル71−3は、開口部824に連通する挿通溝827内を通るように配置される。なお、図17では図示を省略するが、挿通溝827には、図13に示すケーブルブッシュ823が配置される。また、ケーブル71−3をブリッジワイヤ821に取り付けるタイバンド822は、挿通溝827から離間した位置に設けられる。これにより、照明装置1−3の回動がケーブル71−3に与える影響を抑制することができる。
照明セット2−2、2−3の配設後において、照明ユニット100は、照明セット2−1の電源部70−1が、筐体80内から第1カバー部82の開口部824を通じて外部へ取り出される。この場合、照明セット2−1のケーブル71−1は、開口部824に連通する挿通溝825内を通るように配置される。なお、図17では図示を省略するが、挿通溝825には、図13に示すケーブルブッシュ823が配置される。また、ケーブル71−1をブリッジワイヤ821に取り付けるタイバンド822は、挿通溝825から離間した位置に設けられる。これにより、照明装置1−1の回動がケーブル71−1に与える影響を抑制することができる。
そして、照明ユニット100は、照明セット2−1の電源部70−1が、筐体80内から外部へ取り出され、ケーブル71−1が挿通溝825内に配置された状態において、第2カバー部83をボディ部81に取り付ける。これにより、照明ユニット100は、各照明セット2の照明装置1を筐体80内に配設し、各照明セット2の電源部70を筐体80外に配設した態様において、筐体80の全外形部分を取り付けることができる。
そして、照明ユニット100は、図13に示すように、照明セット2−1の電源部70−1が第2カバー部83上に配設される。また、照明セット2−1の照明装置1−1は、筐体80において取付ユニット4により、筐体80に取り付けられる。これにより、照明ユニット100は、照明装置1と電源部70とが一体となった照明セット2を用いた場合であっても、容易に照明セット2の配設が可能となる。
例えば、照明ユニット100は、例えば天井面や壁面等の設置面に設けられた埋込穴に埋設される。例えば、照明ユニット100は、筐体80のボディ部81の背面側から埋込穴に挿通され、設置面に設置される。これにより、取付ユニット4により筐体80に取り付けられることにより複数の照明装置1が一体となった照明ユニット100として、複数の照明装置1が設置される。また、照明ユニット100における各照明装置1は、筐体80内において互いの回動を妨げない間隔をあけて配置される。例えば、照明装置1−2は、照明装置1−1と互いの回動を妨げない間隔をあけて配置される。また、例えば、照明装置1−3は、照明装置1−1と互いの回動を妨げない間隔をあけて配置される。すなわち、照明装置1−1は、照明装置1−2及び照明装置1−3と互いの回動を妨げない間隔をあけて配置される。
なお、例えば、角度調整装置3は、無線通信を使用して第1駆動部26(第1モータ261)と第2駆動部35(第2モータ351)とを遠隔操作する。例えば、角度調整装置3は、照明装置1の照射方向を無線操縦するための制御部を有する。制御部は、オペレータによって操作される送信部(リモートコントローラ)と、第2回動部30に設けられて送信部から発せられた制御電波を受信する受信部と、受信部によって受信した制御電波に基づいて、第1モータ261や第2モータ351の作動を制御する制御装置と、を含む。なお、制御部には従来技術が適用される。したがって、明細書および図面の記載を簡潔にするため、制御部に関連する詳細な説明および図示を省略する。
例えば、角度調整装置3は、第1モータ261に1パルスの入力があったときの第1回動部20の水平方向への回転角(角度変位量)と、第2モータ351に1パルスの入力があったときの第2回動部30の鉛直方向への回転角(角度変位量)とが一致あるいは同程度となるように設定されている。換言すると、第1駆動部26に1パルスの入力があったときの第1回動部20の水平方向への回転角(角度変位量)と、第2駆動部35に1パルスの入力があったときの第2回動部30の鉛直方向への回転角(角度変位量)とが一致あるいは同程度となるように、第1駆動部26と第2駆動部35との変速比が決定されてもよい。
上述のように、照明装置1は、第1回動部20が水平方向へ回転して、その結果、照射方向(照射軸)を鉛直線に対する傾斜角度を維持した状態で水平方向へ回転させることができる。なお、第1駆動部26による第1回動部20の水平方向への回転動作と、第2駆動部35による第2回動部30の鉛直方向への回転動作とを個別に説明したが、制御部は、オペレータによるリモートコントローラの操作によって、第1駆動部26と第2駆動部35とを同時に制御することができる。すなわち、角度調整装置3は、第1回動部20の水平方向への回転動作と、第2回動部30の鉛直方向への回転動作とを同時に行うことが可能である。
本実施形態によれば、第1回動部20に、第1回動部20を水平方向へ回転駆動するための第1駆動部26と第2回動部30を鉛直方向へ回転駆動するための第2駆動部35とを配置して角度調整装置3を構成する。このような角度調整装置3を適用することで照明装置1を小型化、特に、全長を短くすることが可能であり、例えば、奥行きが制限された天井埋込型のユニバーサル型ダウンライトに好適な照明装置1を提供することができる。また、枠体10の内周に内歯111を形成したことにより、枠体10の外周に外歯を形成する場合と比較して、角度調整装置3の水平方向の寸法、延いては枠体10の外径を小さく形成することが可能であり、より小さい埋込穴に対応することが可能な照明装置1を提供することができる。
また、上記実施の形態により本発明が限定されるものではない。上述した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施の形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、図1に示すように、複数個の照明装置1−1〜1−3を筐体80内に収納した照明ユニット100として、天井に設置して、各照明装置1を無線通信で接続することにより、1つのリモートコントローラで複数個の照明装置1を同時に遠隔操作するように制御部を構成することができる。また、制御部は、無線通信による遠隔操作に限定されるものではなく、例えば、オペレータによって操作される操作部と角度調整装置3とをバイワイヤで接続してもよい。
また、実施形態においては照明ユニット100として、照明装置1を用いる場合を示したが、取付ユニット4により、壁面等の被取付対象に取り付けることにより、照明装置1を用いてもよい。第1モータ261や第2モータ351についてはステッピングモータに限らず、DCモータやDCブラシレスモータ、ACモータなどを適用することが可能である。この場合も第1回動部20の水平方向への回転角(角度変位量)と、第2回動部30の垂直方向への回転角(角度変位量)とが一致あるいは同等とすることで、制御部による電流制御を簡易化することができる。
また、実施形態においては、駆動源の駆動力は、モータによる電動の駆動手段としたが、使用者の手等による手動の駆動手段であってもよい。また、操作対象としての光源は、LEDに限定されるものではなく、例えば、クリプトン球等の他の光源であってもよい。