JP2018071869A - レンジフード - Google Patents

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Abstract

【課題】排気に含まれる油分を簡単に回収できるレンジフードを提供する。【解決手段】シロッコファンからなる排気用ファンを収納したファンケーシングに付着して流下した油を回収するオイルトレーを着脱可能に装備するとともに、お手入れ運転モードでは、排気路を閉塞する排気シャッターを、所定の閉塞率未満の状態にして排気用ファンを駆動する第1の駆動と、所定の閉塞率以上にした状態にして排気用ファンを駆動する第2の駆動とを行うことによって、ファンブレードに付着した油の流動に変化を与えると共に、遠心分離を促進して、排気用ファンに付着残留した油を効果的に分離捕集する。【選択図】図11

Description

本発明は、レンジフードに関し、詳しくは例えば、ガスコンロ、電気コンロ、および電磁誘導加熱式クッキングヒータ(IHヒータ)などの加熱調理器具の上方に設置されて、調理中に発生する煙や湯気などの排気を吸い込み捕集して屋外に排出するためのレンジフードに関する。
レンジフードにおいては、排気に含まれる油分が排気用ファンなどの各部に付着することで排気性能が低下するものであり、これを解消するために、例えば、特許文献1に示されているように、加熱した洗浄水をファンやバッフル板などに吹き付けて、付着した油煙を洗浄除去するように構成したものが提案されている。
上記した洗浄方式では、手間をかけることなく油分除去を行うことができるものであるが、その反面、洗浄水噴射用のポンプやノズル、洗浄水加熱用のヒータなどを必要とし、構造が複雑で高コストのものとなっていた。
そこで、本件出願人は、簡単かつ安価に実施できる構造で、排気に含まれる油分を効率よく捕集して廃棄することができるレンジフードを既に提案している(特許文献2参照)。
この特許文献2のレンジフードでは、排気用ファンを収納したファンケーシングに付着して流下した油を回収するオイルトレーを着脱可能に装備するとともに、お手入れ運転モードでは、排気用ファンを通常の排気運転時の回転数より高い回転数で回転駆動するようにしている。
このように、お手入れ運転モードでは、排気用ファンを高い回転数で高速回転させ、排気用ファンに付着した油を遠心分離し、ファンケーシングに沿って流下する油をオイルトレーで回収して簡単に廃棄することができ、排気用ファンの駆動制御に改良を施すという簡単かつ安価な構成で、排気に含まれる油分を効率よく捕集して、簡単に廃棄することができる。
特開昭60−17647号公報 特開2016−40493号公報
上記特許文献2には、排気用ファンを、通常の排気運転時とは、逆方向に高速回転させることが記載されているが、排気用ファンがシロッコファンである場合には、その構造上、正方向あるいは逆方向のいずれの方向に回転駆動しても、ファンを構成する円周方向に沿って多数配置されたファンブレード間を流れる排気は、径方向の内方から外方へ向かう同じ方向である。
このようにシロッコファンでは、正逆のいずれの方向に回転駆動しても排気の流れが同じ方向であるために、ファンブレードに付着した油の排気による流動が単調となり、ファンブレードからの油の剥離が不十分である。このため、ファンフレードに付着した油の排気による流動を促進して剥離し易くすることが望まれる。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、排気用ファンがシロッコファンである場合に、排気用ファンに付着残留している油の排気による流動を促進して剥離し易くし、排気用ファンに付着残留した油を効果的に分離捕集できるレンジフードを提供することを目的とする。
前記の課題を解決するために、本発明では、次のように構成している。
(1)本発明のレンジフードは、シロッコファンからなる排気用ファンを収納したファンケーシングに付着して流下した油を回収するオイルトレーを着脱可能に備えるレンジフードであって、前記排気用ファンからの排気を室外に排出する排気路を、閉塞可能であって、かつ、その閉塞率を調整可能な排気路閉塞手段と、前記排気用ファンの駆動を制御すると共に、前記排気路閉塞手段による前記閉塞率を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記排気路閉塞手段による前記閉塞率を制御して前記排気用ファンを駆動するお手入れ運転モードを実行するものであり、前記制御手段は、前記お手入れ運転モードでは、前記閉塞率を所定の閉塞率未満にした状態での前記排気用ファンの駆動、及び、前記閉塞率を前記所定の閉塞率以上にした状態での前記排気用ファンの駆動をそれぞれ行う。
シロッコファンでは、上記のように、正逆いずれの方向に回転駆動しても風の向きは、同じであって、排気は、シロッコファンを構成する多数のファンブレード間を、径方向の内方から外方に向かって(以下、「順方向」という場合がある。)流れる。
しかし、排気路を所定の閉塞率以上に閉塞した状態で、シロッコファンを回転駆動すると、後述のように、ファンケーシングの出口部へ向かう排気が、閉塞によって前記出口部付近に停滞する排気と衝突して圧力が高まって、径方向の内方から外方へ向かう排気の圧力を上回り、前記出口部付近に近接するファンブレード間では、排気の流れが、径方向の外方から内方に向かう逆方向の流れ、すなわち、逆流が生じる。
このようにファンケーシングの出口部付近に近接する位置に到達したファンブレード間では、排気の逆流が生じるので、ファンブレードに付着した油が、排気によって逆方向に流動することになり、油の流動に変化が与えられて、ファンブレードからの油の剥離が促進される。
一方、排気路を所定の閉塞率未満に閉塞した状態で、シロッコファンを回転駆動すると、従来と同様に、全てのファンブレード間の排気は、径方向の内方から外方に向かって流れ、逆方向の流れは生じない。
このように閉塞率を所定の閉塞率未満にした状態での排気用ファンの駆動(以下、「第1の駆動」という場合がある)では、全てのファンブレード間の排気は、径方向の内方から外方へ向かって流れ、逆方向の流れは生じないので、この排気の流れによって、ファンブレードに付着した油も径方向の内方から外方へ流動して効果的に遠心分離される。また、閉塞率を前記所定の閉塞率以上にした状態での排気用ファンの駆動(以下、「第2の駆動」という場合がある)では、ファンケーシングの出口部付近に近接するファンブレード間の排気は、径方向の外方から内方へ、すなわち、逆方向に流れるので、この逆方向の排気の流れによって、ファンブレードに付着した油も逆方向に流動するので、油の流動に変化が与えられ、ファンブレードからの油の剥離が促進される。
更に、排気路を閉塞した状態で、排気用ファンを回転駆動すると、排気路を開放した状態に比べて、負荷が軽減されて仕事量が減少するので、排気用ファンが高速で回転することになり、遠心分離が一層促進される。
このように本発明によれば、お手入れ運転モードでは、排気路の閉塞率を所定の閉塞率未満にした状態での排気用ファンの駆動(第1の駆動)と、閉塞率を前記所定の閉塞率以上にした状態での排気用ファンの駆動(第2の駆動)とをそれぞれ行うので、第1の駆動では、全てのファンブレード間の排気は、径方向の内方から外方へのみ流れ、逆方向の流れは生じないので、この径方向の内方から外方へ向かう排気の流れによって、ファンブレードに付着した油が、径方向の内方から外方へ流動して効果的に遠心分離され、第2の駆動では、ファンケーシングの出口部付近に近接するファンブレード間の排気は、逆方向に流れるので、この逆方向に流れる排気によって、ファンブレードに付着した油の流動に変化が与えられて剥離し易くなり、高速回転による遠心力と相俟って、排気用ファンに付着した油を効率的に遠心分離し、ファンケーシングに沿って流下する油をオイルトレーで回収して簡単に廃棄することができる。
(2)本発明の好ましい実施態様では、前記排気路閉塞手段は、前記排気路に設けられて該排気路を開閉可能な排気シャッターと、該排気シャッターを駆動して前記閉塞率を変更するシャッター駆動部とを有する。
この実施態様によると、排気用ファンの駆動を停止しているときには、排気シャッターを、例えば、閉塞率100%の閉塞状態としておくことによって、室外の外気が室内へ流れ込む逆風を防止することができる。また、シャッター駆動部によって、排気シャッターを駆動して、閉塞率を所定の閉塞率未満、又は、所定の閉塞率以上にすることができる。
(3)本発明の一実施態様では、当該レンジフードの排気口に接続される排気筒を備え、前記排気筒に、前記排気シャッターが設けられる。
この実施態様によると、当該レンジフードに接続される排気筒に、排気シャッターを設けるので、当該レンジフードに排気シャッターを内蔵する構成に比べて、当該レンジフードの小型化が可能となる。
(4)本発明の他の実施態様では、前記お手入れ運転モードにおける前記排気用ファンの回転速度を設定するために操作されるお手入れ運転モード回転速度設定部を備え、前記制御手段は、前記お手入れ運転モードでは、前記お手入れ運転モード回転速度設定部による設定に応じた回転速度になるように、前記排気用ファンを駆動する。
お手入れ運転モード回転速度設定部は、回転速度を直接設定するものであってもよいし、回転速度に対応する回転数や風力として、回転速度を間接的に設定するものであってもよい。
この実施態様によると、お手入れ運転モードにおける回転速度を設定することができるので、例えば、排気用ファンを高速で回転させて排気用ファンの清掃を重視したお手入れ運転と、排気用ファンを比較的低速で回転させて低騒音を重視したお手入れ運転とを選択するといったことが可能となり、使い勝手のよいものとなる。
(5)本発明の更に他の実施態様では、前記排気用ファンによる排気運転時における前記排気用ファンの回転速度を設定するために操作される排気運転回転速度設定部を備え、前記排気運転回転速度設定部を、前記お手入れ運転モード回転速度設定部として兼用する。
この実施態様によると、排気用ファンの排気運転時の回転速度を設定するための排気運転回転速度設定部を、お手入れ運転モード回転速度設定部に兼用するので、構成が簡素化され、また、排気運転回転速度設定部で設定された排気運転時の排気用ファンの回転速度を、お手入れ運転モードの排気用ファンの回転速度とすることができる。
以上のように、本発明に係るレンジフードによれば、お手入れ運転モードでは、排気路の閉塞率を所定の閉塞率未満にした状態での排気用ファンの駆動(第1の駆動)と、閉塞率を前記所定の閉塞率以上にした状態での排気用ファンの駆動(第2の駆動)とをそれぞれ行うので、第1の駆動では、全てのファンブレード間の排気は、径方向の内方から外方へのみ流れ、逆方向の流れは生じないので、この排気の流れによって、ファンブレードに付着した油が、径方向の内方から外方へ流動して効果的に遠心分離され、第2の駆動では、ファンケーシングの出口部付近に近接するファンブレード間の排気は、逆方向に流れるので、この逆方向に流れる排気によって、ファンブレードに付着した油の流動に変化が与えられて剥離し易くなり、高速回転による遠心力と相俟って、排気用ファンに付着した油を効率的に遠心分離し、ファンケーシングに沿って流下する油をオイルトレーで回収して簡単に廃棄することができる。また、第2の駆動による風の逆流により、ファンブレードにからみついた糸状のごみや埃も除去できるので、長期間に渡って換気性能を維持できる。
レンジフードを下方から見た斜視図である。 レンジフードを下方から見た分解斜視図である。 要部の縦断正面図である。 排気用ファンを下方から見た斜視図である。 操作部の正面図である。 制御ブロック図である。 排気シャッターの閉止状態を示す排気ダクトの一部の概略断面図である。 排気シャッターの開放状態を示す排気ダクトの一部の概略断面図である。 排気シャッターを開放状態にしたときの排気用ファンによる排気の流れを模式的に示す図である。 排気シャッターを閉止状態にしたときの排気用ファンによる排気の流れを模式的に示す図である。 自動お手入れ制御のフローチャートである。 セルフクリーニング制御のフローチャートである。 他の実施形態における要部の縦断正面図である。 他の実施形態における排気用ファンを下方から見た斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態のレンジフード1を下方から見た斜視図であり、図2はその分解斜視図であり、図3は要部を縦断した正面図であり、図4は、排気用ファンを下方から見た斜視図である。
本実施形態のレンジフード1は、図示しない台所等に設置されるコンロの上方に配設されるものであり、排気用ファン2を内装した箱形の本体ハウジング3、本体ハウジング3の下端に連設されたフードケース4、フードケース4の内側に装着された内装パネル5、及び、整流板6、等が備えられている。
本体ハウジング3の内部には、ファンケーシング7が固定配備されるとともに、このファンケーシング7の天井部に一部入り込む状態でファン駆動用のモータ(本実施形態では、ACモータ)8が縦向きに固定配備され、モータ8から下向きに延出された回転軸9に、シロッコファンからなる排気用ファン2が着脱可能に連結されている。
排気用ファン2は、扁平リング状に形成された上部支持板25と下部支持板26とに亘って多数のファンブレード27が周方向一定ピッチで支持されるとともに、ファンブレード27の上下中間部位が、中間支持板28に貫通支持された構造となっている。
中間支持板28の下面中央には、ファンボス29が連結固定されるとともに、ファンボス29の中心に、モータ8の下向き回転軸9に下方から挿抜可能な連結ボス部29aが、中間支持板28を貫通して上向きに突設されている。ファンボス29は、周知のワンタッチ着脱手段によって、連結ボス部29aに挿入された回転軸9との連結及び解除が可能となっている。
すなわち、回転軸9の上下中間箇所には、トルク伝達用の駆動ピン30が横向きに貫通止着されるとともに、回転軸9の下部近くには、連結溝31が形成されている。排気用ファン2を持上げて、ファンボス29の連結ボス部29aを回転軸9に下方から挿嵌すると、連結ボス部29aの上端に十字状に形成されたV形の係合溝32に、回転軸9の駆動ピン30が係入するように回転軸9が追従回転する。回転軸9に連結部29aが所定深さまで挿嵌されて、駆動ピン30が係合溝32に正しく係合されると、ファンボス29に内蔵された図示されていないロック爪が自動的に回転軸9の連結溝31に付勢係合され、これによって、回転軸9と排気用ファン2とが一体回転可能に連結される。
また、ファンボス29の外周部に備えられた解除ノブ33をボス中心側に押し込み操作すると、内蔵されているロック爪が係合付勢力に抗して係合解除方向に強制後退され、この状態で排気用ファン2を下方に引き下げることで回転軸9から抜き外すことができ、清掃時における排気用ファン2の着脱をワンタッチ操作で行えるようになっている。
ファンケーシング7の底面には、排気用ファン2の下端吸気部に臨む吸込み口10が形成されるとともに、ファンケーシング7は、本体ハウジング3の外方に延出された排気ダクト11に連通接続されている。
前記フードケース4は、下面全体が開口された平面視矩形の浅い箱形に形成されており、図2に示すように、その奥側側壁部の下端辺に備えられた左右の係止爪12に、内装パネル5の奥端辺を係止した上で、内装パネル5の前端隅部をフードケース4にネジ締め固定するようになっている。
フードケース4における奥側壁部には、照明ランプ13や種々の電気機器が装備されており、これらが内装パネル5によって覆い隠されるようになっている。また、内装パネル5には、ガラス板あるいは透光樹脂板からなるランプカバー14が開閉可能に備えられており、パネル装着状態において照明ランプ13の前面がランプカバー14で覆われる。フードケース4における前面には、各種の操作及び設定を行う操作部15が装備され、また、フードケース4と内装パネル5との間に形成される空隙が配線スペースとなっている。
内装パネル5の天井部には、吸込み口10から流下する油液を受け止め回収する環状の油溜まり16aを備えたオイルトレー16が装着されている。このオイルトレー16の四隅には、図2に示すように、係止孔17と係止凹部18が備えられており、これらをファンケーシング7に備えられた係止金具50にそれぞれ横方向からスライド係止することで、オイルトレー16をファンケーシング7に着脱可能に連結することができるようになっている。
整流板6は、フードケース4における下向き開口より一回り小さい略矩形の扁平板状に構成されている。整流板6は、その奥端部の左右に備えた孔付きの連結金具19を、内装パネル5の奥側に設けられた左右のフック20に係止し、その係止点を中心にして整流板6を持上げ揺動することで、整流板6における手前側の左右に突設した孔付きの連結金具21に、内装パネル5の左右に備えたロックピン22が付勢係合して、整流板6を内装パネル5に対して所定の装填位置に固定するように構成されている。
整流板6が装填位置セットされた状態では、整流板6の外周端と内装パネル5の周壁部との間に環状の流路23が形成されている。また、内装パネル5の下面と整流板6の上面との間はフード内通路24となっており、このフード内通路24を介して流路23と吸込み口10とが連通している。ここで、環状の流路23を狭幅に形成することで、整流板6に当たった排気が狭幅の流路23内ヘと高速で流入するようになり、これにより、ケーシング側方への排気の溢流が抑制されて、吸込み口10を経由する排気の捕獲率が向上する。
また、整流板6における奥端辺の中央部位には、ランプカバー14に対応する凹入部6aが形成され、照明ランプ13からの光が整流板6で遮られることなく前方下方に広く照射されるようになっている。
図5に示すように、前記フードケース4の前面に設けられた操作部15には、照明スイッチS1、風力切換え用の運転スイッチS2、タイマースイッチS3、チャイルドロックスイッチを兼ねた切りスイッチS4、お手入れサインスイッチS5、及び、自動お手入れスイッチS6、等のスイッチ類と、各スイッチに対応するLEDからなるモニターランプL1〜L9が備えられている。
図6に示すように、操作部15からの指令信号は、制御手段としての制御部40に入力され、その信号に応じて排気用ファン2のオン/オフと風力切換え、照明ランプ13のオン/オフ、後述の排気シャッターを駆動するギヤモータからなるシャッターモータ58等が制御されるとともに、作動状態に対応してモニターランプL1〜L9が点灯作動するようになっている。
つまり、照明スイッチS1を押すたびに照明ランプ13の点灯と消灯が切換えられ、点灯時にはモニターランプL1が点灯する。運転スイッチS2を押すと排気用ファン2が起動され、押すたびに風力が、「弱」、「中」、「強」に循環式に順次切り換って、対応する風力のモニターランプL2〜L4が点灯する。
各風力の切換えは、ファン駆動用のACモータである上記モータ8の「弱」、「中」、「強」にそれぞれ対応する巻線のタップ切換えによって行われる。各風力に対応するファンの回転数は、電源電圧AC100V、静圧100paとして、「弱」が約600rpm、「中」が約800rpm、「強」が約1200〜1300rpmであり、後述のお手入れ運転モードにおける第2の駆動でのファンの回転数は、後述のように風力「強」に対応し、約1600rpmとなる。因みに、風力「弱」に対応する場合は、約1200rpmとなり、風力「中」に対応する場合には、約1400rpmとなる。
なお、排気用ファン2の風力切換えは、モータ8の巻線のタップ切換えに限らず、サイリスタを用いた位相制御など、従来公知の方法を採用することができる。
タイマースイッチS3を押すと自動運転時間が設定され、設定時間の経過の後に自動的にファン運転が停止される。また、タイマースイッチS3を押し操作する毎に、自動運転時間が「5分」,「15分」,「30分」に循環して切り換えられ、これに対応するモニターランプL5〜L7が点灯する。切りスイッチS4を押すと運転作動している排気用ファン2が停止され、3秒以上長押しするとチャイルドロックがかかり、再度3秒以上長押しするとチャイルドロックが解除される。お手入れサインスイッチS5は、お手入れ時期を選択するものであり、押し操作の度に、「30日」,「60日」,「90日」の設定を切り換えることができる。その設定操作に伴って日数積算が開始され、満了期日に至るとモニターランプL8が点灯(あるいは点滅)してユーザーに清掃等のお手入れを促す。なお、お手入れサインスイッチS5を3秒以上長押しすると、ブザー49(図6参照)が鳴動して積算日数がリセットされ、かつ、モニターランプL8が消灯される。
この実施形態では、排気に含まれる油分を効率よく捕集して廃棄できるように、お手入れ運転モードを実行するが、このお手入れ運転モードにおいて、排気用ファン2に付着残留している油の剥離、及び、遠心分離を促進できるように、次のように構成している。
すなわち、排気用ファン2からの排気を室外に排出する排気路を構成する上記排気ダクト11には、排気路を閉塞可能であって、かつ、その閉塞率を調整可能な排気路閉塞手段が設けられており、お手入れ運転モードでは、排気路閉塞手段による前記閉塞率を、所定の閉塞率未満の状態にして排気用ファン2を駆動する第1の駆動と、前記閉塞率を、所定の閉塞率以上の状態にして排気用ファン2を駆動する第2の駆動とを、所定時間毎に交互に繰り返すようにしている。なお、お手入れ運転モードでは、第1の駆動と第2の駆動とをそれぞれ1回のみ行うようにしてもよい。
図7及び図8は、この排気路閉塞手段55が設けられた排気ダクト11の一部の概略断面図であり、図7は排気路閉塞手段55が排気路を完全に閉塞している状態を示し、図8は排気路閉塞手段55が排気路を開放している状態を示している。
この実施形態では、排気筒としての円筒状の排気ダクト11は、本体ハウジング3の排気口から水平方向に延びる水平部分と、更に上方へ屈曲して延びる垂直部分とを有し、図示しない延長排気筒に連通している。
排気路閉塞手段55は、排気路を構成する排気ダクト11の水平部分に設けられている。この排気路閉塞手段55は、排気ダクト11の水平部分の断面形状である円形に対応した円板状の排気シャッター56と、この排気シャッター56と一体の支軸57の一方の軸端に設けられたシャッターモータ58とを備えている。
支軸57は、円板状の排気シャッター56の直径方向の取付け孔に挿通された状態で、排気シャッター56に固着されている。
シャッターモータ58は、排気シャッター56の支軸57を所定角度範囲で支軸57回りに正逆に回転起動して、排気シャッター57を、図7に示される閉塞位置と、図8の開放位置とに亘る任意の位置で停止させる。
図7は、水平部分の排気ダクト11の軸方向(図の左右方向)に対して、円板状の排気シャッター56が垂直となる略完全な閉塞位置であって、閉塞率が100%の閉止位置である。図8は、水平部分の排気ダクト11の軸方向(図の左右方向)に対して、円板状の排気シャッター56が平行となる、すなわち、排気の流れに沿う開放位置である。
ここで、閉塞率とは、排気ダクト11の流路断面積に対する、閉塞された流路断面積の比率をいう。すなわち、閉塞率は、次式で算出される。
閉塞率(%)={(閉塞された流路断面積)/(流路断面積)}×100
上記制御部40は、排気シャッター56を回転駆動するシャッターモータ58を制御し、排気シャッター56による排気ダクト11の閉塞率を変更調整する。
この排気路閉塞手段55では、排気用ファン2を駆動して排気運転を行うときには、排気シャッター56は、図8に示される開放位置とされ、排気を室外に排出することが可能となる。また、排気用ファン2の駆動を停止しているときには、排気シャッター56は、図7に示される閉塞率100%の閉塞位置とされる。これによって、排気用ファン2の駆動を停止している時に強風等によって外気が排気ダクト11を通って室内へ流れ込む逆風を防止することができる。
この実施形態では、制御部40は、お手入れ運転モードを実行するときには、シャッターモータ58を制御して、排気シャッター56による閉塞率を、上記のように所定の閉塞率未満の状態と、所定の閉塞率以上の状態としている。この実施形態では、所定の閉塞率を、後述のように90%としている。
図9は、排気シャッター56を、図8に示される開放状態に維持した状態で、シロッコファンからなる排気用ファン2を、矢符B方向へ回転駆動したときの、排気用ファン2による排気の流れを模式的に示す図である。
排気用ファン2を回転駆動すると、シロッコファンを構成する、円周方向に沿って配置された多数のファンブレード27の間に存在する排気や空気は、排気用ファン2の回転と共に回転し、遠心力によって排気用ファン2の径方向の内方から外方へ流れようとする力が生じ、2枚のファンブレード27間の排気や空気は、径方向の内方から外方へ向かって流れる。
2枚のファンブレード27間を流れた排気や空気は、排気用ファン2の回転によって、排気用ファン2とファンケーシング7との間で回転し、白抜きの矢印で示すように、次々と別の2枚のファンブレード27間からの排気や空気の流れと合流してファンケーシング7の出口部7bへと向かう。
ファンケーシング7の出口部7bに到達した排気や空気は、排気ダクト11及び図示しない延長排気筒を経由して室外へと排出されることになる。
次に、排気シャッター56を完全に閉塞した状態、すなわち、図7に示される閉塞率100%に維持した状態で、シロッコファンからなる排気用ファン2を回転駆動したときには、2枚のファンブレード27間を流れた排気や空気が、排気用ファン2の回転によって、排気用ファン2とファンケーシング7との間で回転し、次々と別の2枚のファンブレード27間からの排気や空気の流れと合流してファンケーシング7の出口部7bへと向かう。
ファンケーシング7の出口部7bへと向かった排気や空気の流れは、図10に示すように、出口部7bにおいて、斜線で示されるように停滞する空気や排気とぶつかり、ファンブレード27の外方の出口部7bに近接する近接点A付近の圧力が高くなる。
近接点A付近の圧力が高くなって、ファンブレード27間に存在する排気や空気の径方向の内方から外方へ向かう圧力を上回ると、近接点A点付近に到達したファンブレード27間では、径方向の外方から内方へ向かう逆向きの排気や空気の流れ、すなわち、逆流が生じる。
このように、近接点A点付近に到達したファンブレード27間では、径方向の外方から内方へ向かう逆方向の排気や空気の流れが生じるので、ファンブレード27に付着した油に、逆方向に流れる排気や空気が作用して、逆方向の流動が生じ、ファンブレード27からの油の剥離が促進される。
この排気や空気の逆方向の流れは、排気シャッター56を完全に閉塞した状態、すなわち、閉塞率100%のときにのみ生じるのではなく、排気シャッター56によって、排気ダクト11を所定の閉塞率以上に閉塞した場合に生じることが発明者によって確認されている。
例えば、排気シャッター56を開放状態に維持して、排気用ファン2の回転速度を1255rpmで運転している状態において、排気シャッター56を駆動して排気ダクト11を閉塞率90%以上に閉塞したときに、近接点A付近に到達したファンブレード27間では、径方向の外方から内方へ向かう逆方向の流れが生じていることが確認された。すなわち、円周方向に沿って多数配置されたファンブレード27の内周側において、近接点A付近以外のファンブレード27間では、排気や空気が、吸い込まれているのに対して、近接点A付近のファンブレード27間では、排気や空気が、吹出していることが確認された。
このように、排気シャッター56を駆動して、排気ダクト11を閉塞率90%の閉塞率で閉塞したときに、近接点A付近に到達するファンブレード27間では、径方向の外方から内方へ向かう逆流が生じるので、上記所定の閉塞率を90%としている。
径方向の外方から内方へ向かう逆流が生じる閉塞率は、排気用ファン2のファンブレード27の設計等によって異なるものであり、したがって、この実施形態では、所定の閉塞率を90%としているが、これに限らず、逆流が生じ始める閉塞率であればよい。
なお、排気シャッター56による排気ダクトの閉塞率が、上記所定の閉塞率未満、つまり90%未満である場合には、上記図9の開放状態と同様に、ファンケーシング7の出口部7b付近に近接するファンブレード27間で径方向の外方から内方へ向かう排気や空気の逆流は生じない。この場合には、全てのファンブレード27間の排気や空気は、径方向の内方から外方へ流れ、逆方向の流れは生じない。
本実施形態では、お手入れ運転モードを実行するときに、排気シャッター56による排気路の閉塞率を、所定の閉塞率90%未満、例えば80%にして排気用ファン2を駆動する第1の駆動と、排気シャッター56による排気路の閉塞率を、所定の閉塞率90%以上、例えば100%にして排気用ファン2を駆動する第2の駆動とを、所定時間毎、例えば、10秒毎に交互に繰り返し、一定時間、例えば、10分間が経過すると、お手入れ運転モードを終了するようにしている。
なお、所定の閉塞率未満を、例えば85%、所定の閉塞率以上を、例えば95%にし、前記両閉塞率の切換えに要する排気シャッター56の支軸57回りの回転角度を小さくすることによって、切換えに要する時間及び電力を低減してもよい。
排気シャッター56を、所定の閉塞率以上、例えば、閉塞率100%の閉止状態に維持して排気用ファンを駆動すると、排気や空気の逆流以外に、次のような作用効果が得られる。
すなわち、排気シャッター56を閉止状態にして排気用ファン2を駆動したときには、排気シャッター56を開放状態にして排気用ファン2を駆動したときに比べて、排気用ファン2の仕事量が減少することになり、排気用ファン2を高速で回転させることができる。
本実施形態のレンジフードでは、排気用ファン2駆動用のモータ8として定格電圧AC100Vの交流モータを用いているが、排気シャッター56が開放状態のときにモータ8に、AC100Vを印加したときの排気用ファン2の回転速度が、1255rpm程度であるのに対し、排気シャッター56が閉止状態のときにモータ8に、同じくAC100Vを印加したときの排気用ファン2の回転速度は、1622rpm程度に上昇することが実測されている。
なお、排気用ファン2駆動用のモータ8として、DCモータを用いてもよく、排気用ファン2駆動用のモータ8としてDCモータを用いた場合も、排気シャッター56を閉止状態に維持した状態で排気用ファン2を駆動したときには、排気用ファン2の仕事量が減少することになり、排気シャッター56が開放状態である場合と比べて、排気用ファン2を高速で回転させることができる。
本実施形態では、排気シャッター56を、所定の閉塞率以上にした状態で排気用ファン2を駆動したとき、すなわち、第2の駆動時には、排気シャッター56が開放状態であるときに比べて、排気用ファン2を高速で回転させることができ、また、ファンケーシング7の出口部7bに近接する近接点A付近に到達するファンブレード27間において、排気や空気が、径方向の外方から内方へ向かう逆方向の流れが生じる。これによって、排気用ファン2に付着残留している油には、逆向きの排気や空気の流れによって、逆方向への流動が生じ、流動に変化が与えられることになり、ファンブレード27から剥離し易くなる。
この第2の駆動時に生じる、排気や空気の逆方向の流れは、円周方向に沿って配置された多数のファンブレード27の内、ファンケーシング7の出口部7bに近接する近接点A付近に到達するファンブレード27間において生じ、その他の位置のファンブレード27間では、排気や空気は、径方向の内方から外方へ向かって順方向に流れる。
一方、排気シャッター56を、所定の閉塞率未満にした状態で排気用ファン2を駆動したとき、すなわち、第1の駆動時には、上記にように、全てのファンブレード27間の排気や空気は、径方向の内方から外方へ向かって流れ、逆方向の流れは生じない。このように第1の駆動時には、全てのファンブレード27間の排気や空気は、径方向の内方から外方にのみ流れ、逆方向の流れは生じないので、この排気や空気によって、ファンブレード27に付着した油が、径方向の内方から外方に流動して効果的に遠心分離される。
このように本実施形態のお手入れ運転モードの第1の駆動では、全てのファンブレード27間の排気は、径方向の内方から外方へのみ流れ、逆方向の流れは生じないので、この径方向の内方から外方へ向かう排気の流れによって、ファンブレード27に付着した油が、径方向の内方から外方へ流動して効果的に遠心分離される。また、第2の駆動では、ファンケーシング27の出口部付近に近接するファンブレード27間の排気は、逆方向に流れるので、この逆方向に流れる排気によって、ファンブレード27に付着した油の流動に変化が与えられて剥離が促進され、高速回転による遠心力と相俟って、排気用ファン2に付着した油を効率的に遠心分離し、ファンケーシング7に沿って流下する油をオイルトレー16で回収して簡単に廃棄することができる。
ところで、排気用ファン2の駆動を停止している場合、室外(屋外)において強風が吹いたときなど、室内(屋内)の圧力が室外の圧力より高くなる状態が生じることが考えられ、この場合、使用者が希望しないにもかかわらず、室内の空気が室外に排出されてしまう事態が生じ得る。
例えば冬季における室内の暖房中に、室内の暖かい空気が室外に排出されると、暖房にかかるエネルギロスが生じることになり好ましくない。
これに対して、本実施形態のレンジフード1では、排気用ファン2の駆動を停止している場合には、排気シャッター56を閉塞率100%の閉止状態とすることで、上記のエネルギロスが生じることが防止される。
次に、お手入れ運転モードにおける処理を更に詳細に説明する。
モニターランプL8の点灯によりお手入れ時期に至ったことが知らされると、自動お手入れスイッチS6を押してお手入れ運転モードに入ることができ、その作動が図11のフローチャートに示されている。
自動お手入れスイッチS6が押されたことが確認されると(ステップn1)、モータ駆動部での運転モード切換え、などの準備処理が行われ、準備処理の間、モニターランプL9が点滅する(ステップn2)。準備の完了が確認されると(ステップn3)、シャッターモータ58を制御して排気シャッター56の閉塞率を、所定の閉塞率未満である80%の閉塞状態にし、排気用ファン2を、通常の排気運転時の風力、例えば、風力「強」で所定時間、例えば、10秒間
駆動する第1の駆動と、排気シャッター56の閉塞率を、所定の閉塞率以上である100%の閉塞状態にし、排気用ファン2を、風力「強」で10秒間駆動する第2の駆動とを繰り返す。排気シャッター56を開放状態にして行う通常の排気運転に比べて、第1,第2の駆動では、排気シャッター56を閉塞した状態で行うので、通常の排気運転時に比べて、排気用ファン2は、高速で回転し、遠心分離が促進される。この高速回転の駆動の間、モニターランプL9は連続点灯する(ステップn4)。
高速回転による油回収運転が開始されてから一定時間T1(例えば、10分)が経過したことが確認されると(ステップn5)、ファン駆動が停止されるとともに、モニターランプL9が消灯され(ステップn6)、これによって自動お手入れ運転モードが終了する。
ファンケーシング7の内面に付着した油は、自重で流下してケーシング底面7aを経て吸込み口10側に導かれ、オイルトレー16の油溜まり16aに回収される。ここで、ファンケーシング7の底面7aは、図3に示すように吸込み口10に向けて先下がり傾斜されており、油は底面7aに滞留することなくオイルトレー16に流下しやすいものとなっている。
また、オイルトレー16は、上記のように、その四隅の係止孔17及び係止凹部18を、ファンケーシング7に備えられた係止金具50に横方向からスライド係止して連結しているので、オイルトレー16を、横スライド操作することで取り外すことができる。したがって、上記お手入れ運転モードが終了した後、整流板6を下方に揺動開放した上で、オイルトレー16を取り外して、溜まった油を廃棄する。
なお、整流板6、内装パネル5、ファンケーシング7などの排気が触れる各部材の表面は、オイルガード塗装が施されて撥油性が付与されており、付着した油の流動が円滑に行われるとともに、付着した油の拭取りを容易に行うことができるようになっている。
また、オイルトレー16には親水性塗装が施されて、オイルトレー16を水に浸すことで付着している油が浮き上がって除去しやすくなっている。
本発明は、以下のような形態で実施することもできる。
(1)上記実施形態における自動お手入れスイッチS6を備えないで、以下のようにセルフクリーニングする形態でお手入れ運転モードを実施することもできる。
すなわち、図12のフローチャートに示すように、排気用ファン2の運転が停止されて一定時間T2(例えば1時間)使用されないと(ステップn11)、自動的にセルフクリーニング運転モードに入り、排気用ファン2を、一定時間T3(例えば10分)だけ、排気シャッター56の閉塞率を、所定の閉塞率未満にして排気用ファン2を駆動する第1の駆動と、排気シャッター56の閉塞率を、所定の閉塞率以上にして排気用ファン2を駆動する第2の駆動とを繰り返す高速回転を行い(ステップn12〜n14)、排気用ファン2の付着した油が固化しないうちに剥離されると共に、遠心分離させて回収するのである。
(2)前記排気用ファン2に、排気中の油分を捕集する機能を与えた形態で実施することもできる。
すなわち、図13,図14に示すように、排気用ファン2の下半内部に、排気中の油滴を付着、あるいは、排気中の油分蒸気を結露させて捕集する金属製の油捕集部材35が装着固定されているように構成する。この油捕集部材35は、円筒状の周部35aと円形の上底部35bとを備えた、下向きに開放された有底円筒状に形成されており、その周部35aと上底部35bのそれぞれに断面積の小さい多数の通気孔36a,36bが密に配列形成されている。
このような構成によると、通常の排気運転において、排気が、油捕集部材35の通気孔36a,36b群を通過する際、排気に含まれる微細な油滴は油捕集部材35の表面や通気孔36a,36bに付着し、また、排気中に含まれる油分の蒸気は、排気が通気孔36a,36b群を通過する時に発生する乱流に起因する気圧の変動によって結露し、捕集部材35の表面や通気孔36a,36bに付着する。そして、このようにして油捕集部材35に捕集された油の一部は、ファン停止中に自重により流下して、オイルトレー16の油溜まり16aに回収される。
(3)上記実施形態では、お手入れ運転モードでは、排気用ファン2の回転速度に対応する回転数を、通常の排気運転時の風力「強」にしたが、お手入れ運転モードにおける排気用ファン2の回転速度を操作によって設定できるように、お手入れ運転モード用の回転速度設定部を設けてもよく、この場合、回転速度を、上記実施形態と同様に、回転速度に対応する回転数に応じて、例えば、風力「弱」、「中」、「強」として設定できるようにしてもよい。
このようにお手入れ運転モードにおける排気用ファン2の回転速度を設定できるようにすることによって、例えば、排気用ファン2の清掃を重視するユーザーは、高い回転速度、例えば、風力「強」を選択することによって、排気用ファン2に付着した油分を効率的に除去し、低騒音を重視するユーザーは、低い回転速度、例えば、風力「弱」を選択することによって、低騒音でのお手入れ運転モードの実行が可能となり、使い勝手のよいものとなる。
また、お手入れ運転モード用の回転速度設定部として、排気運転時の回転速度設定部を兼用してもよい。例えば、上記実施形態の排気運転時の風力切換え用の運転スイッチS2を、お手入れ運転モード用の回転速度設定部として兼用してもよい。
この場合、個別に回転速度設定部、すなわち、個別に回転速度設定用のスイッチを設ける必要がなく、また、排気運転時に設定した回転速度に対応する風力を、そのまま、お手入れ運転モードの風力とすることができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内において種々の変形を加えることが可能である。
1 レンジフード
2 排気用ファン
7 ファンケーシング
16 オイルトレー
40 制御部
55 排気路閉塞手段
56 排気シャッター
58 シャッターモータ

Claims (5)

  1. シロッコファンからなる排気用ファンを収納したファンケーシングに付着して流下した油を回収するオイルトレーを着脱可能に備えるレンジフードであって、
    前記排気用ファンからの排気を室外に排出する排気路を、閉塞可能であって、かつ、その閉塞率を調整可能な排気路閉塞手段と、
    前記排気用ファンの駆動を制御すると共に、前記排気路閉塞手段による前記閉塞率を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記排気路閉塞手段による前記閉塞率を制御して前記排気用ファンを駆動するお手入れ運転モードを実行するものであり、
    前記制御手段は、前記お手入れ運転モードでは、前記閉塞率を所定の閉塞率未満にした状態での前記排気用ファンの駆動、及び、前記閉塞率を前記所定の閉塞率以上にした状態での前記排気用ファンの駆動をそれぞれ行う、
    ことを特徴とするレンジフード。
  2. 前記排気路閉塞手段は、前記排気路に設けられて該排気路を開閉可能な排気シャッターと、該排気シャッターを駆動して前記閉塞率を変更するシャッター駆動部とを有する、
    請求項1に記載のレンジフード。
  3. 当該レンジフードの排気口に接続される排気筒を備え、
    前記排気筒に、前記排気シャッターが設けられる、
    請求項2に記載のレンジフード。
  4. 前記お手入れ運転モードにおける前記排気用ファンの回転速度を設定するために操作されるお手入れ運転モード回転速度設定部を備え、
    前記制御手段は、前記お手入れ運転モードでは、前記お手入れ運転モード回転速度設定部による設定に応じた回転速度になるように、前記排気用ファンを駆動する、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のレンジフード。
  5. 前記排気用ファンによる排気運転時における前記排気用ファンの回転速度を設定するために操作される排気運転回転速度設定部を備え、
    前記排気運転回転速度設定部を、前記お手入れ運転モード回転速度設定部として兼用する、
    請求項4に記載のレンジフード。
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