JP2018071779A - 制御バルブ - Google Patents

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【課題】サーモスタットの感温性能を向上させることができる制御バルブを提供する。【解決手段】冷却水の流入口37a及びラジエータ流出口41bを有する筒状のケーシング21と、ケーシング21の軸線O回りに回転可能にケーシング21内に収容され、流入口37aに連通して冷却水が流通する流通路93を有する弁体22と、を備え、弁体22には、弁体22の回転位置に応じて流通路93とラジエータ流出口41bに連通するラジエータ連通口100が形成され、ケーシング21のうち、流入口37aの開口方向で流入口37aに対向する部分には、サーモスタット45により開閉可能に構成されたフェール開口41aが形成されている。【選択図】図5

Description

本発明は、制御バルブに関するものである。
冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムでは、ラジエータとエンジンとの間を循環するラジエータ流路とは別に、ラジエータをバイパスするバイパス流路やオイルウォーマを通過する暖機流路等が設けられている場合がある。このような冷却システムには、ラジエータ流路やバイパス流路、暖機流路等への冷却水の流通を制御する制御バルブが設けられている(例えば、下記特許文献1参照)。
この構成によれば、冷却水温度等に応じて冷却水の流通を切り替えることで、早期昇温や高水温(最適温)制御等による燃費向上が図られている。
上述した制御バルブとしては、冷却水の流入口を有する筒状のケーシングと、ケーシング内にケーシングと同軸で配置され、軸線回りに回転可能に構成された筒状の弁体と、を有する構成が知られている(例えば、下記特許文献2参照)。
ケーシングには、ケーシングを径方向に貫通する流出口が形成されている。流出口は、ケーシングの軸方向に間隔をあけて複数形成されている。
弁体の内側には、ケーシング内に流入した冷却水が軸方向に流通する流通路が形成されている。弁体には、弁体の回転に応じて流通路と上述した各流出口とを各別に連通する複数の連通口が形成されている。
この構成によれば、弁体を回転させることで、流出口と連通口との連通及び遮断が切り替えられる。そして、制御バルブ内に流入した冷却水は、流通路を流通する過程で、連通口と連通状態にある流出口を通じて制御バルブから流出する。これにより、制御バルブに流入した冷却水が、弁体の回転に応じて1つ又は複数の流路に分配される。
特開2015−121207号公報 特開2015−218852号公報
ところで、制御バルブでは、異常発生時において、例えばラジエータ流路に冷却水を供給するためのフェール開口がケーシングに形成されている場合がある。この場合、フェール開口は、サーモスタットにより開閉可能とされている。この構成によれば、冷却水温度が所定温度以上になった場合に、弁体の回転位置に関わらずサーモスタットがフェール開口を開放するようになっている。
しかしながら、ケーシング内でのサーモスタットの取付位置によっては、サーモスタットに対して効果的に冷却水を当てることができず、サーモスタットの感温性能(応答性)が悪いという課題があった。
そこで、本発明は、上述した事情に考慮してなされたもので、サーモスタットの感温性能を向上させることができる制御バルブを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係る制御バルブは、流体の流入口及び第1流出口を有する筒状のケーシングと、前記ケーシングの軸方向に延びる軸線回りに回転可能に前記ケーシング内に収容され、前記流入口に連通して流体が流通する流通路を有する弁体と、を備え、前記弁体には、前記弁体の回転位置に応じて前記流通路と前記第1流出口に連通する第1連通口が形成され、前記ケーシングのうち、前記流入口の開口方向で前記流入口に対向する部分には、サーモスタットにより開閉可能に構成されたフェール開口が形成されている。
本態様によれば、ケーシングのうち、流入口の開口方向で流入口に対向する部分に、サーモスタットが配置されているので、ケーシング内に流入した流体をサーモスタットに対して効果的に当てることができる。これにより、サーモスタットの感温性能を向上させることができる。その結果、弁体の回転位置に関わらず(第1流出口と第1連通口との連通状態に関わらず)、流体温度に応じて速やかにフェール開口を開閉できる。
上記態様において、前記ケーシングのうち、前記フェール開口に隣接する部分には、前記フェール開口の開口方向に対して交差する方向に開口する第2流出口が形成されていることが好ましい。
本態様によれば、流入口を通ってケーシング内に流入した流体は、サーモスタットに当たった後、第2流出口を通してケーシングの外部に流出することになる。そのため、ケーシング内におけるサーモスタット周辺に第2流出口に向けた流れを作ることができるので、サーモスタット周辺によどみ点が形成されるのを抑制できる。そのため、サーモスタットの感温性能をさらに向上させることができる。
上記態様において、前記ケーシングは、有底筒状のケーシング本体と、前記ケーシング本体の開口部を閉塞する蓋体と、を有し、前記フェール開口は、前記ケーシング本体における前記軸方向の前記蓋体寄りに位置する部分を径方向に貫通し、前記第2流出口は、前記蓋体を前記軸方向に貫通し、前記蓋体には、前記ケーシングの外部に配置される熱交換器と、前記第2流出口と、の間を接続する第1ジョイントが一体で形成されていることが好ましい。
本態様によれば、熱交換器と制御バルブとの間を接続する接続管が蓋体に一体で形成されているため、ケーシング本体や蓋体に接続管を別体で取り付ける(溶着等)場合に比べて、部品点数の削減や、取付工程の削減を図ることができる。
上記態様において、前記弁体は、前記ケーシングに回転可能に支持された回転軸と、前記回転軸における前記軸方向の一部を取り囲んで前記回転軸との間に前記流通路を画成するとともに、前記第1連通口が形成された弁筒部と、を有し、前記ケーシング内において、前記軸方向で前記弁筒部を回避した位置は、前記流入口及び前記流通路を連通させる接続流路を構成し、前記第2流出口は、前記接続流路に直接連通していることが好ましい。
本態様によれば、第2流出口から流出する流体は、接続流路内に流入した後、流通路を経ずに第2流出口内に流入する。すなわち、第2流出口には、弁体の回転位置に関わらず、常に流体が流入するようになっている。これにより、例えば第1流出口と第1連通口との連通が遮断されている状態(弁体の全閉時)である場合に、接続流路から流通路に向かう流体の流れが弱まる。そのため、弁体の全閉時において、ケーシング内に進入したコンタミが弁体に向けて流れるのを抑制し、第2流出口からコンタミを積極的に排出できる。これにより、弁体の外周面とケーシングの内周面との間にコンタミを噛み込んで、弁体の回転が阻害されるのを抑制できる。
上記態様において、前記弁体は、前記軸方向の両端部が前記ケーシングにそれぞれ軸受を介して回転可能に支持された回転軸と、前記回転軸を取り囲んで前記回転軸との間に前記流通路を画成するとともに、前記第1連通口が形成された弁筒部と、を有し、前記ケーシングにおける前記軸受に対して前記軸方向の内側に位置する部分と、前記回転軸と、の間には、シールリングが配置され、前記ケーシングには、前記シールリングに対して前記軸方向の外側に位置する部分を大気に開放する大気開放部が形成されていることが好ましい。
本態様によれば、回転軸の軸方向の両端部が大気に開放されているため、回転軸の両端部に作用する圧力に差圧が生じない。そのため、例えば回転軸の一方の端部が冷却水中に配置される構成のように、回転軸の両端部に作用する圧力が異なる場合に比べて、回転軸に作用する軸方向の荷重を均等に設定し易くなる。これにより、回転軸が低圧側に軸方向で押し付けられるのを抑制できる。
上記態様において、前記第1流出口及び前記フェール開口は、前記ケーシングに並んで形成され、前記ケーシングの外面は、前記第1流出口及び前記フェール開口の周囲を取り囲むとともに、前記第1流出口及び前記フェール開口にまとめて連通するジョイントが溶着された溶着部を有していてもよい。
本態様によれば、ジョイントが第1流出口及びフェール開口にまとめて連通するため、第1流出口及びフェール開口に別々のジョイントを溶着する場合に比べて部品点数の削減や、溶着工程の削減を図ることができる。また、第1流出口及びフェール開口に別々のジョイントを溶着する場合に比べて、第1流出口及びフェール開口間に位置する部分のジョイントの溶着代を縮小することができる。これにより、制御バルブにおける第1流出口及びフェール開口の配列方向での小型化を図ることができる。
しかも、本態様では、フェール開口に対向する位置に流出口が形成されているため、流出口の開口端面をジョイント溶着時の座面として機能させることができる。これにより、溶着作業を効率的に行うことができる。
上記態様において、前記第2ジョイントは、車両のラジエータに接続されていてもよい。
本態様によれば、流体が所定温度以上になった場合に、フェール開口を通してラジエータに流体を供給することができるので、流体の温度を速やかに所定温度未満に下げることができる。
本発明の一態様によれば、サーモスタットの感温性能を向上させることができる。
実施形態に係る冷却システムのブロック図である。 第1実施形態に係る制御バルブの斜視図である。 第1実施形態に係る制御バルブの分解斜視図である。 第1実施形態に係る制御バルブを、蓋体を取り外した状態で軸方向の第2端側から見た正面図である。 図2のV−V線に沿う断面図である。 図2のVI−VI線に相当する断面図である。 図4のVII−VII線に沿う断面図である。 第1実施形態に係る弁体を軸方向の第2端側から見た斜視図である。 第1実施形態に係る弁筒部の展開図である。 第1実施形態に係る弁筒部の展開図である。 第2実施形態に係る制御バルブにおいて、軸方向の第1端側を示す拡大断面図である。 第2実施形態に係る制御バルブにおいて、軸方向の第2端側を示す拡大断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムに、本実施形態の制御バルブを採用した場合について説明する。
[冷却システム]
図1は、冷却システム1のブロック図である。
図1に示すように、冷却システム1は、車両駆動源に少なくともエンジンを具備する車両に搭載される。なお、車両としては、エンジンのみを有する車両の他に、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両等であっても構わない。
冷却システム1は、エンジン2(ENG)、ウォータポンプ3(W/P)、ラジエータ4(RAD)、オイルウォーマ5(O/W)、ヒータコア6(HTR)、EGRクーラ7(EGR)及び制御バルブ8(EWV)が各種流路10〜15により接続されて構成されている。
ウォータポンプ3、エンジン2及び制御バルブ8は、メイン流路10上で上流から下流にかけて順に接続されている。メイン流路10では、ウォータポンプ3の動作により冷却水がエンジン2及び制御バルブ8を順に通過する。
メイン流路10には、ラジエータ流路11、バイパス流路12、暖機流路13、空調流路14及びEGR流路15がそれぞれ接続されている。これらラジエータ流路11、バイパス流路12、暖機流路13、空調流路14及びEGR流路15は、メイン流路10のうちウォータポンプ3の上流部分と制御バルブ8とを接続している。
ラジエータ流路11には、ラジエータ4が接続されている。ラジエータ流路11では、ラジエータ4において、冷却水と外気との熱交換が行われる。
バイパス流路12は、ラジエータ4を迂回する流路である。
暖機流路13には、オイルウォーマ5が接続されている。オイルウォーマ5とエンジン2との間には、オイル流路18を通してエンジンオイルが循環している。暖機流路13では、オイルウォーマ5において、冷却水とエンジンオイルとの熱交換が行われる。なお、本実施形態では、燃費向上や早期暖機の観点で、熱交換器を「オイルウォーマ5」として用いたが、運転条件によっては水温よりも油温のほうが高くなる場合があるため、その際は熱交換器を「オイルクーラ」として用いることは当然である。
空調流路14には、ヒータコア6が接続されている。ヒータコア6は、例えば空調装置のダクト(不図示)内に設けられている。空調流路14では、ヒータコア6において、冷却水とダクト内を流通する空調空気との熱交換が行われる。
EGR流路15には、EGRクーラ7が接続されている。EGR流路15では、EGRクーラ7において、冷却水とEGRガスとの熱交換が行われる。なお、EGR流路15には、EGRクーラ7の他、EGRバルブやターボチャージャ、スロットル等が直列に接続されて、各装置では熱交換が行われるため、熱交換器という。
上述した冷却システム1では、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水が、制御バルブ8内に流入した後、制御バルブ8の動作によって各種流路11〜15に選択的に分配される。これにより、早期昇温や高水温(最適温)制御等を実現でき、車両の燃費向上が図られている。
(第1実施形態)
<制御バルブ>
図2は、制御バルブ8の斜視図である。図3は、制御バルブ8の分解斜視図である。
図2、図3に示すように、制御バルブ8は、ケーシング21と、弁体22と、駆動ユニット23と、を主に備えている。
(ケーシング)
ケーシング21は、有底筒状のケーシング本体25と、ケーシング本体25の開口部を閉塞する蓋体26と、を有している。なお、以下の説明では、ケーシング21の軸線Oに沿う方向を単に軸方向という。また、ケーシング本体25の周壁部31に対してケーシング本体25の底壁部32に向かう方向を第1端側といい、ケーシング本体25の周壁部31に対して蓋体26に向かう方向を第2端側という。さらに、軸線Oに直交する方向を径方向といい、軸線O回りの方向を周方向という。本実施形態において、周壁部31の表面積は、底壁部32や蓋体26の表面積よりも大きくなっている。すなわち、ケーシング21は、軸方向に長い筒状に形成されている。
図4は、制御バルブ8を、蓋体26を取り外した状態で軸方向の第2端側から見た正面図である。
図4に示すように、ケーシング本体25及び蓋体26は、例えば樹脂材料等により形成されている。
ケーシング本体25の周壁部31には、取付片(第1取付片33及び第2取付片34)が形成されている。各取付片33,34は、周壁部31から径方向の外側に突設されている。各取付片33,34は、周壁部31のうち軸線Oを挟んで径方向で対向する位置にそれぞれ形成されている。本実施形態において、第1取付片33は周壁部31における軸方向の両端部に位置している(図7参照)。図2に示すように、第2取付片34は周壁部31における軸方向の中央部に対して第1端側に位置している。そして、制御バルブ8は、例えば各取付片33,34を介してエンジンルーム内に固定される。なお、各取付片33,34の位置や数等は、適宜変更が可能である。
図5は、図2のV−V線に沿う断面図である。
図4、図5に示すように、周壁部31における軸方向の第1端側の部分には、径方向の外側に膨出する流入ポート37が形成されている。流入ポート37は、周壁部31において、上述した取付片33,34に対して周方向で例えば90°ずれた位置に形成されている。流入ポート37には、流入ポート37を径方向に貫通する流入口37aが形成されている。流入口37aは、ケーシング21内外を連通している。
流入ポート37の開口端面(径方向の外側端面)には、Oリング38(図3参照)を挟んで上述したメイン流路10(図2参照)が接続される。なお、流入ポート37の開口端面は、径方向に直交する平坦面とされている。
図5に示すように、周壁部31において、軸線Oを間に挟んで流入ポート37に径方向で対向する位置には、径方向の外側に膨出するラジエータポート41が形成されている。ラジエータポート41は、径方向から見た側面視において、軸方向を長尺方向とする長円形状に形成されている。ラジエータポート41には、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bが軸方向に並んで形成されている。フェール開口41a及びラジエータ流出口41bは、ラジエータポート41をそれぞれ径方向に貫通している。本実施形態において、フェール開口41aは、上述した流入口37aに径方向で対向している。また、ラジエータ流出口41bは、フェール開口41aに対して軸方向の第2端側に位置している。なお、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bの内径は、同等に形成されている。
ラジエータポート41の開口端面(径方向の外側端面)は、径方向に直交する平坦面とされている。したがって、ラジエータポート41の開口端面と、上述した流入ポート37の開口端面と、は互いに平行に延在している。但し、ラジエータポート41と流入ポート37とは、径方向で対向する位置に配置されていれば、ラジエータポート41の開口端面と流入ポート37の開口端面とが僅かに傾いて配置されていても構わない。
また、ラジエータポート41の開口端面(径方向の外側端面)には、ラジエータジョイント(第2ジョイント)42が接続されている。ラジエータジョイント42は、ラジエータポート41とラジエータ流路11(図1参照)との間を接続している。ラジエータジョイント42は、フランジ部43と、ラジエータ供給管44と、を有している。
フランジ部43は、ラジエータポート41の開口端面と同等の形状に形成された長円形状とされている。すなわち、フランジ部43は、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bの周囲を取り囲んでいる。フランジ部43は、ラジエータポート41の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。すなわち、ラジエータポート41の開口端面とフランジ部43における径方向の内側端面は、それぞれ溶着面とされている。
ラジエータ供給管44は、フランジ部43から径方向の外側に延在した後、軸方向の第2端側に向けて延在している。具体的に、ラジエータ供給管44は、フェール連通部44a、ラジエータ連通部44b及び合流部44cを備えている。
フェール連通部44aは、フランジ部43のうち径方向から見てフェール開口41aと重なる位置から径方向の外側に延在している。フェール連通部44a内は、フェール開口41aに連通可能とされている。
ラジエータ連通部44bは、フランジ部43のうち径方向から見てラジエータ流出口41bと重なる位置から径方向の外側に延在している。ラジエータ連通部44b内は、ラジエータ流出口41bに連通している。
合流部44cは、軸方向に延在している。合流部44cにおける軸方向の第1端側の部分は、各連通部44a,44bにおける径方向の外側端部にまとめて接続されている。合流部44cにおける軸方向の第2端側の部分には、上述したラジエータ流路11(図1参照)の上流端部が接続される。なお、ラジエータ供給管44は、ラジエータポート41とフランジ部43との溶着面積が確保されていれば、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bにまとめて連通していても構わない。
フェール開口41aには、サーモスタット45が設けられている。サーモスタット45は、ケーシング21内を流れる冷却水の温度に応じてフェール開口41aを開閉する。サーモスタット45は、冷却水温度が所定温度以上の場合にフェール開口41aを開放し、フェール開口41aとフェール連通部44a内とを連通させる。本実施形態において、サーモスタット45には、例えばワックスペレット型が用いられている。すなわち、サーモスタット45は、サーモエレメントの内部に充填されたワックスの熱膨張を利用して弁体が作動する。サーモスタット45は、取付フランジ部がラジエータポート41の開口端面とフランジ部43との間に挟持されることで、弁体によってフェール開口41aを閉塞している。この場合、サーモスタット45のサーモエレメントは、ケーシング21内で上述した流入口37aに径方向で対向している。なお、本実施形態では、フェール開口41aと流入口37aとが同軸に配置される構成について説明したが、この構成のみに限らず、径方向から見てフェール開口41aと流入口37aとの少なくとも一部同士が重なり合っていれば構わない。
図6は、図2のVI−VI線に相当する断面図である。
図6に示すように、ラジエータポート41のうち、軸方向で上述したフェール開口41aと同等の位置には、EGRポート51が形成されている。EGRポート51は、フェール開口41aの開口方向に対して直交する方向(第1取付片33と同一方向)に膨出している。EGRポート51には、ラジエータポート41(フェール開口41a)内に連通するEGR流出口51aが形成されている。EGR流出口51aは、EGRポート51の膨出方向(フェール開口41aの開口方向に対して直交する方向)に延在している。なお、EGR流出口51aの開口方向は、フェール開口41aの開口方向に対して交差する方向(フェール開口41aの開口方向とは異なる方向)に開口していれば構わない。また、EGRポート51(EGR流出口51a)は、フェール開口41aに隣接する位置であれば、フェール開口41aに対して軸方向にずれた位置であっても構わない。
EGRポート51の開口端面には、EGRジョイント52が接続されている。EGRジョイント52は、EGRポート51と上述したEGR流路15(図1参照)の上流端部との間を接続している。なお、EGRジョイント52は、EGRポート51の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
図2に示すように、周壁部31における軸方向の第2端側の部分のうち、周方向におけるラジエータポート41と第2取付片34との間に位置する部分には、バイパスポート55及び暖機ポート56が軸方向に並んで形成されている。各ポート55,56は、径方向のうちラジエータポート41及び第2取付片34の膨出方向に互いに交差する方向(径方向のうち、ラジエータポート41及び第2取付片34のそれぞれの膨出方向とは異なる方向)にそれぞれ膨出している。周壁部31のうち各ポート55,56間に位置する部分には、各ポート55,56を軸方向で接続する接続部57が形成されている。接続部57は、周方向の幅が各ポート55,56よりも狭く形成されるとともに、径方向の外側への膨出量が各ポート55,56と同等になっている。
図7は、図4のVII−VII線に沿う断面図である。
図7に示すように、バイパスポート55は、暖機ポート56に対して軸方向の第1端側に配置されている。バイパスポート55には、バイパスポート55を径方向に貫通するバイパス流出口55aが形成されている。図2に示すように、バイパスポート55の開口端面(径方向の外側端面)には、バイパスジョイント61が接続されている。バイパスジョイント61は、バイパスポート55と上述したバイパス流路12(図1参照)の上流端部とを接続している。バイパスジョイント61は、バイパスポート55の開口端面から径方向の外側に突出している。なお、バイパスジョイント61は、バイパスポート55の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
図7に示すように、暖機ポート56には、暖機ポート56を径方向に貫通する暖機流出口56aが形成されている。暖機ポート56の開口端面(径方向の外側端面)には、暖機ジョイント62が接続されている。図2に示すように、暖機ジョイント62は、暖機ポート56と上述した暖機流路13(図1参照)の上流端部とを接続している。暖機ジョイント62は、暖機ポート56の開口端面から径方向の外側に突出している。暖機ジョイント62は、暖機ポート56の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。なお、バイパスポート55及び暖機ポート56は、周方向にずれて配置されていても構わない。
図4に示すように、周壁部31における軸方向の第2端側の部分のうち、周方向におけるラジエータポート41と第1取付片33との間に位置する部分には、空調ポート66が形成されている。空調ポート66は、径方向のうちラジエータポート41及び第1取付片33の膨出方向に互いに交差する方向(径方向のうち、ラジエータポート41及び第1取付片33のそれぞれの膨出方向とは異なる方向)に膨出している。図7に示すように、空調ポート66は、軸方向において、上述したバイパスポート55及び暖機ポート56の間に形成されている。本実施形態において、空調ポート66における軸方向の中央部と、上述した接続部57における軸方向の中央部と、は軸方向で同等の位置に配置されている。また、空調ポート66の外径は、軸方向におけるバイパス流出口55a及び暖機流出口56a間の間隔よりも大きくなっている。
空調ポート66には、空調ポート66を径方向に貫通する空調流出口66aが形成されている。本実施形態において、空調流出口66aの内径は、上述した接続部57における軸方向の幅(バイパス流出口55a及び暖機流出口56a間の間隔)と同等になっている。但し、空調流出口66aの内径は、適宜変更が可能である。
図4に示すように、空調ポート66の開口端面(径方向の外側端面)には、空調ジョイント68が接続されている。空調ジョイント68は、空調ポート66と上述した空調流路14(図1参照)の上流端部とを接続している。空調ジョイント68は、空調ポート66の開口端面から径方向の外側に突出している。なお、空調ジョイント68は、空調ポート66の開口端面に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
(駆動ユニット)
図2に示すように、駆動ユニット23は、ケーシング本体25の底壁部32に取り付けられている。駆動ユニット23は、駆動ケース71内に図示しないモータや減速機構、制御基板等が収納されて構成されている。
(弁体)
図3、図4に示すように、弁体22は、ケーシング21内に収容されている。弁体22は、ケーシング21の軸線Oと同軸に配置された円筒状に形成されている。弁体22は、軸線O回りに回転することで、上述した各流出口(ラジエータ流出口41b、バイパス流出口55a、暖機流出口56a及び空調流出口66a)を開閉する。なお、弁体22は、例えば樹脂材料等により形成されている。
弁体22は、回転軸81と、回転軸81を囲繞する中空円筒形状の弁筒部82と、回転軸81と弁筒部82とを連結するスポーク部83〜85と、を主に有している。
図5に示すように、回転軸81は、軸線Oと同軸で延在している。回転軸81の第1端側の部分は、上述した底壁部32に設けられた第1ブッシュ88に回転可能に支持されている。第1ブッシュ88は、底壁部32を軸方向に貫通する貫通孔32a内に嵌合されている。回転軸81の第1端側の部分は、貫通孔32aを通して底壁部32を軸方向に貫通している。回転軸81の第1端側の部分は、ケーシング21の外部において、上述した駆動ユニット23に連結されている。これにより、駆動ユニット23の動力が回転軸81に伝達される。なお、図3に示すように、回転軸81の第1端側の部分において、上述した第1ブッシュ88に対して軸方向の第2端側に位置する部分には、貫通孔32aの内面と回転軸81の外周面との間をシールするシールリング89が介在している。
回転軸81の第2端側の部分は、上述した蓋体26に設けられた第2ブッシュ91に回転可能に支持されている。
図8は、弁体22を軸方向の第2端側から見た斜視図である。
図8に示すように、スポーク部83〜85は、回転軸81の外周面から軸線Oに対して放射状に突設されている。図示の例において、各スポーク部83〜85は、例えば周方向に120°間隔で3つ(第1スポーク部83、第2スポーク部84及び第3スポーク部85)形成されている。
図5、図7、図8に示すように、各スポーク部83〜85は、回転軸81のうち軸方向の両端部を回避した部分に軸方向に延設されている。本実施形態において、スポーク部83〜85における軸方向の第1端側の縁は、上述したラジエータ流出口41bよりも軸方向の第1端側であって、上述したフェール開口41aよりも軸方向の第2端側に位置している。
弁筒部82は、軸線Oと同軸に配置されている。弁筒部82の内周面には、上述したスポーク部83〜85の径方向の外側端部が接続されている。弁筒部82の内側は、流入口37aを通してケーシング21内に流入した冷却水が軸方向に流通する流通路93を構成している。図4、図8に示すように、流通路93は、上述したスポーク部83〜85によって周方向に複数の流路(第1流路94、第2流路95及び第3流路96)に分割されている。具体的に、第1流路94は、第1スポーク部83及び第2スポーク部84により周方向で仕切られている。第2流路95は、第2スポーク部84及び第3スポーク部85により周方向で仕切られている。第3流路96は、第1スポーク部83及び第3スポーク部85により周方向で仕切られている。なお、図5に示すように、ケーシング21内において、弁筒部82及びスポーク部83〜85よりも軸方向の第1端側に位置する部分(軸方向で弁筒部82を回避した位置)は、流通路93に連通する接続流路98を構成している。
図9は、弁筒部82の展開図である。
図8、図9に示すように、弁筒部82において、上述したラジエータ流出口41bと軸方向の同位置には、弁筒部82を径方向に貫通するラジエータ連通口100が形成されている。ラジエータ連通口100は、径方向から見てラジエータ流出口41bと少なくとも一部が重なり合う場合に、ラジエータ連通口100を通じてラジエータ流出口41bと流通路93内とを連通させる。本実施形態において、ラジエータ連通口100は、丸孔に形成されている。また、ラジエータ連通口100は、例えば周方向に間隔をあけて2つ形成されている。
弁筒部82において、上述したバイパス流出口55aと軸方向の同位置には、弁筒部82を径方向に貫通するバイパス連通口102が形成されている。バイパス連通口102は、径方向から見てバイパス流出口55aと少なくとも一部が重なり合う場合に、バイパス連通口102を通じてバイパス流出口55aと流通路93内とを連通させる。本実施形態において、バイパス連通口102は、丸孔に形成されている。また、バイパス連通口102は、例えば周方向に間隔をあけて2つ形成されている。
弁筒部82において、上述した暖機流出口56aと軸方向の同位置には、弁筒部82を径方向に貫通する暖機連通口104が形成されている。暖機連通口104は、径方向から見て暖機流出口56aと少なくとも一部が重なり合う場合に、暖機連通口104を通じて暖機流出口56aと流通路93内とを連通させる。本実施形態において、暖機連通口104は、丸孔に形成されている。また、暖機連通口104は、例えば周方向に間隔をあけて4つ形成されている。
弁筒部82において、上述した空調流出口66aと軸方向の同位置には、弁筒部82を径方向に貫通する空調連通口106が形成されている。空調連通口106は、径方向から見て空調流出口66aと少なくとも一部が重なり合う場合に、空調連通口106を通じて空調流出口66aと流通路93内とを連通させる。空調連通口106は、例えば周方向を長尺方向とする長孔に形成されている。本実施形態において、空調連通口106は、第3スポーク部85を周方向に跨るように形成されている。
空調連通口106における軸方向の開口幅は、上述したバイパス流出口55a及び暖機流出口56a間の軸方向の間隔よりも狭くなっている。したがって、空調連通口106は、バイパス流出口55a及び暖機流出口56aに連通しないように構成されている。なお、空調連通口106における軸方向の開口幅は、上述した空調流出口66aの内径よりも小さくなっている。
弁体22は、軸線O回りの回転に伴い、流通路93内と各流出口41b,55a,55b,66aとの連通及び遮断を切り替える。そして、ケーシング21内に流入する冷却水は、各流出口のうち連通口に連通している流出口を通して各流路11〜14に分配される。なお、流出口と連通口との連通パターンは、適宜設定が可能である。そして、流出口と連通口とのレイアウトは、設定した連通パターンに応じて切り替えることができる。
図3に示すように、上述したラジエータ流出口41b内には、弁筒部82の外周面とケーシング本体25の内周面との間をシールするシール機構110が設けられている。シール機構110は、摺動リング111と、シールリング112と、付勢部材113と、を有している。
摺動リング111は、ラジエータ流出口41b内に挿入されている。摺動リング111における径方向の内側端面は、弁筒部82の外周面に摺動可能に接触している。なお、本実施形態において、摺動リング111における径方向の内側端面は、弁筒部82の曲率半径に倣って形成された湾曲面とされている。
シールリング112は、例えばUパッキンである。シールリング112は、摺動リング111に外嵌されている。シールリング112の外周面は、ラジエータ流出口41bの内周面に摺動可能に密接している。
付勢部材113は、摺動リング111における径方向の外側端面と、ラジエータジョイント42のフランジ部43と、の間に介在している。付勢部材113は、例えばウェーブスプリングである。付勢部材113は、摺動リング111を径方向の内側に向けて(弁筒部82に向けて)付勢している。
なお、上述したバイパス流出口55a、暖機流出口56a及び空調流出口66a内にも、ラジエータ流出口41b内に設けられたシール機構110と同様の構成からなるシール機構110が設けられている。本実施形態では、バイパス流出口55a、暖機流出口56a及び空調流出口66a内に設けられたシール機構110は、ラジエータ流出口41b内に設けられたシール機構110と同様の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、弁体22のうち、軸方向におけるバイパス連通口102と空調連通口106との間に位置する部分には、流通路93の一部を閉塞する規制壁部120が形成されている。図4に示すように、規制壁部120は、上述した流通路93のうち周方向における2/3程度の範囲を閉塞している。本実施形態では、流通路93を構成する各流路94〜96のうち、第1流路94及び第2流路95が規制壁部120によって軸方向の第1端側と第2端側とに仕切られている。この場合、図5に示すように、第1流路94及び第2流路95のうち、規制壁部120に対して第1端側の領域は、上述した接続流路98に直接連通する連通流路121を構成している。一方、第1流路94及び第2流路95のうち、規制壁部120に対して第2端側の領域は、第3流路96を流通する冷却水がスポーク部(例えば、第1スポーク部83及び第3スポーク部85)における軸方向の第2端側の部分で折り返された後に流入する折り返し流路125を構成している。そして、規制壁部120は、折り返し流路125に流入した冷却水の軸方向の第1端側への流通を規制する。
図9に示すように、本実施形態において、上述した各ラジエータ連通口100は、例えば上述した第1流路94及び第2流路95における連通流路121内にそれぞれ連通している。
各バイパス連通口102は、例えば一のバイパス連通口102が連通流路121内に連通し、他のバイパス連通口102が第3流路96内に連通している。
空調連通口106は、例えば一部が折り返し流路125内に連通し、残りの部分が第3流路96内に連通している。
各暖機連通口104は、例えば3つの暖機連通口104a〜104cが折り返し流路125内に連通している。一方、各暖機連通口104のうち、例えば残り1つの暖機連通口104dは、第3流路96内に連通している。なお、各暖機連通口104は、少なくともラジエータ連通口100と同じタイミングで開弁状態となる暖機連通口104(例えば、暖機連通口104b)が折り返し流路125内に連通していれば構わない。また、流通路93内において、規制壁部120で閉塞された部分以外の流路断面積(第3流路96の流路断面積)は、いずれの暖機連通口104の開口面積以上に設定されていれば、適宜変更が可能である。
[作用]
次に、上述した制御バルブ8の作用を説明する。以下の説明では、例えば図10に示す連通パターンでの冷却水の流れを主に説明する。すなわち、図10に示す連通パターンでは、ラジエータ流出口41bがラジエータ連通口100を通して流通路93(連通流路121)内に連通している。また、暖機流出口56aが暖機連通口104bを通して流通路93(折り返し流路125)内に連通している。さらに、空調流出口66aが空調連通口106を通して流通路93(折り返し流路125)内に連通している。
図1に示すように、メイン流路10において、ウォータポンプ3により送出される冷却水は、エンジン2で熱交換された後、制御バルブ8に向けて流通する。図5に示すように、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水は、流入口37aを通してケーシング21内の接続流路98内に流入する。
図6に示すように、接続流路98内に流入した冷却水のうち、一部の冷却水はフェール開口41aを経由した後、EGRポート51のEGR流出口51a内に流入する。EGR流出口51a内に流入した冷却水は、EGRジョイント52を通ってEGR流路15内に供給される。EGR流路15内に供給された冷却水は、EGRクーラ7において、冷却水とEGRガスとの熱交換が行われた後、メイン流路10に戻される。
このように、EGR流路15に供給される冷却水は、接続流路98内に流入した後、流通路93を経ずにEGR流出口51a内に流入する。すなわち、EGR流出口51aには、弁体22の回転位置に関わらず、常に冷却水が流入するようになっている。これにより、例えばラジエータ流出口41b、バイパス流出口55a,暖機流出口56a、空調流出口66aが何れも閉弁状態(弁体22の全閉時)である場合に、接続流路98から流通路93に向かう冷却水の流れが弱まる。そのため、弁体22の全閉時において、ケーシング21内に進入したコンタミが弁体22に向けて流れるのを抑制し、EGR流出口51aからコンタミを積極的に排出できる。これにより、弁筒部82の外周面とケーシング21(周壁部31)の内周面との間にコンタミを噛み込んで、弁体22の回転が阻害されるのを抑制できる。
一方、図5に示すように、接続流路98内に流入した冷却水のうち、EGR流出口51a内に流入しなかった冷却水は、軸方向の第1端側から流通路93(第3流路96及び連通流路121)内に流入する。流通路93内に流入した冷却水は、流通路93内を軸方向に流通する過程で各流出口に分配される。具体的に、図5、図10に示すように、流通路93を流通する冷却水のうち、一部の冷却水はラジエータポート41に差し掛かった時点で、ラジエータ連通口100内に流入する。ラジエータ連通口100内に流入した冷却水は、ラジエータ流出口41bを通ってラジエータジョイント42のラジエータ連通部44b内に流入する。ラジエータ連通部44b内に流入した冷却水は、合流部44c内を流通した後、ラジエータ流路11に供給される。ラジエータ流路11に供給された冷却水は、ラジエータ4との間で熱交換が行われた後、再びメイン流路10に戻される。
流通路93内でラジエータポート41を通過した冷却水のうち、連通流路121(第1流路94及び第2流路95)内を流通する冷却水は、規制壁部120によって軸方向の第2端側への流通が規制される。一方、図8、図10に示すように、流通路93内でラジエータポート41を通過した冷却水のうち、第3流路96内を流通する冷却水は、スポーク部83,85の第2端側の部分において軸方向の第1端側に折り返される(冷却水の流通方向が変更される)。
これにより、図5、図10に示すように、冷却水が折り返し流路125内に流入する。折り返し流路125内に流入した冷却水は、暖機ポート56に差し掛かる。すると、冷却水は、暖機連通口104のうち暖機流出口56aと連通している暖機連通口104bを通って暖機流出口56a内に流入する。暖機流出口56a内に流入した冷却水は、暖機ジョイント62を通って暖機流路13内に供給される。暖機流路13内に供給された冷却水は、オイルウォーマ5において、エンジンオイルとの間で熱交換が行われた後、メイン流路10に戻される。
折り返し流路125内を流通する冷却水のうち、暖機ポート56を通過した冷却水は、空調ポート66に差し掛かる。すると、冷却水は、空調連通口106を通って空調流出口66a内に流入する。空調流出口66a内に流入した冷却水は、空調ジョイント68を通って空調流路14内に供給される。空調流路14内に供給された冷却水は、ヒータコア6において、空調空気との間で熱交換が行われた後、メイン流路10に戻される。なお、図10に示す連通パターンにおいて、空調連通口106は、第3流路96内に連通していても構わない。すなわち、空調連通口106には、冷却水が第3流路96内を流通する過程で分配されても構わない。
ここで、折り返し流路125内では、軸方向の第1端側への冷却水の流通が規制壁部120によって規制される(流通方向が変更される)。そのため、折り返し流路125に流入した冷却水のうち、暖機流路13や空調流路14内に供給されなかった冷却水は、折り返し流路125内で滞留する。
以上が図10に示す連通パターンでの制御バルブ8内での冷却水の流れである。
制御バルブ8において、流出口と連通口との連通パターンを切り替えるには、弁体22を軸線O回りに回転させる。そして、設定したい連通パターンに対応する位置で弁体22の回転を停止させることで、弁体22の停止位置に応じた連通パターンで流出口と連通口とが連通する。例えば、図9に示す連通パターンでは、暖機流出口56aのみが暖機連通口104dを通して流通路93(折り返し流路125)内に連通している。この場合、流通路93内に流入した冷却水のうち、第3流路96内を流通する冷却水が暖機連通口104dを通して暖機流出口56aから暖機流路13に供給される。
また、本実施形態の制御バルブ8では、異常発生時において、冷却水温度が過剰に上昇した場合、フェール開口41aを通じてラジエータ流路11に冷却水が供給されるようになっている。具体的に、ケーシング21内に流入する冷却水温度が所定温度以上になると、サーモスタット45のワックスが熱膨張することで、弁体が開弁方向に移動する。これにより、フェール開口41aが開弁状態となる。フェール開口41aが開弁状態になると、接続流路98内の冷却水がフェール開口41aを通じてフェール連通部44a内に流入する。フェール連通部44a内に流入した冷却水は、合流部44c内を流通した後、ラジエータ流路11に供給される。これにより、連通パターンに関わらず(ラジエータ流出口41bの開閉に関わらず)、ラジエータ流路11に冷却水を供給できるようになっている。
このように、本実施形態では、ケーシング21のうち、流入口37aに対して径方向で対向する部分に、サーモスタット45が配置されているので、ケーシング21内に流入した冷却水をサーモスタット45に対して効果的に当てることができる。これにより、サーモスタット45の感温性能を向上させることができる。その結果、弁体22の回転位置に関わらず(ラジエータ流出口41bとラジエータ連通口100との連通状態に関わらず)、冷却水温度に応じて速やかにフェール開口41aを開閉できる。
本実施形態では、フェール開口41aの開口方向に直交する方向に開口するEGR流出口51aがラジエータポート41に形成されている構成とした。
この構成によれば、流入口37aを通ってケーシング21内に流入した冷却水は、サーモスタット45に当たった後、EGR流出口51aを通してEGR流路15に流出することになる。そのため、ケーシング21内におけるサーモスタット45周辺にEGR流出口51aに向けた流れを作ることができるので、サーモスタット45周辺によどみ点が形成されるのを抑制できる。そのため、サーモスタット45の感温性能をさらに向上させることができる。
本実施形態では、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bにまとめて連通するラジエータジョイント42が、ラジエータポート41の開口端面に溶着された構成とした。
この構成によれば、ラジエータジョイント42がフェール開口41a及びラジエータ流出口41bにまとめて連通するため、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bに別々のジョイントを溶着する場合に比べて部品点数の削減や、溶着工程の削減を図ることができる。また、フェール開口41a及びラジエータ流出口41bに別々のジョイントを溶着する場合に比べて、フェール開口41a及びラジエータ流出口41b間に位置する部分のラジエータジョイント42の溶着代を縮小することができる。これにより、制御バルブ8の軸方向での小型化を図ることができる。
しかも、本実施形態では、フェール開口41aに対向する位置に流入口37aが形成されているため、流入口37aの開口端面をラジエータジョイント42の溶着時の座面として機能させることができる。これにより、溶着作業を効率的に行うことができる。
本実施形態では、ラジエータジョイント42がラジエータ流路11に接続されているため、冷却水温度が所定温度以上になった場合に、フェール開口41aを通してラジエータ4に冷却水を供給することができる。これにより、冷却水の温度を速やかに所定温度未満に下げることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態では、主に回転軸81の軸方向の両端部が大気に開放されている点、及びEGRジョイント(第1ジョイント)242を蓋体26に一体に形成している点が上述した第1実施形態と相違している。なお、以下の説明では、上述した第1実施形態と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、第2実施形態に係る制御バルブ8において、軸方向の第1端側を示す拡大断面図である。
図11に示すように、本実施形態の弁体22は、弁体本体201の内側に内側軸部202がインサート成形されて構成されている。
内側軸部202は、弁体本体201(例えば、樹脂材料)よりも剛性が高い材料(例えば、金属材料)により形成されている。内側軸部202は、軸線Oと同軸で延在している。
内側軸部202の第1端側の部分は、貫通孔(大気開放部)32aを通して底壁部32を軸方向に貫通している。内側軸部202の第1端側の部分は、上述した底壁部32に設けられた第1ブッシュ(軸受)88に回転可能に支持されている。具体的に、底壁部32には、軸方向の第2端側に向けて第1軸収容壁210が形成されている。第1軸収容壁210は、上述した貫通孔32aを取り囲んでいる。第1軸収容壁210内には、上述した第1ブッシュ88が嵌合されている。
内側軸部202のうち、第1ブッシュ88よりも軸方向の第1端側に位置する部分(底壁部32よりも外側に位置する部分)には、連結部202aが形成されている。連結部202aは、内側軸部202における連結部202a以外の部分(大径部202b)よりも小径に形成されるとともに、外周面にスプラインが形成されている。連結部202aは、ケーシング21の外部において、上述した駆動ユニット23に連結されている。
図12は、第2実施形態に係る制御バルブ8において、軸方向の第2端側を示す拡大断面図である。
図12に示すように、内側軸部202の第2端側の部分は、上述した蓋体26に設けられた第2ブッシュ(軸受)91に回転可能に支持されている。具体的に、蓋体26には、軸方向の第1端側に向けて第2軸収容壁211が形成されている。第2軸収容壁211内には、上述した第2ブッシュ91が嵌合されている。
図11に示すように、弁体本体201は、上述した内側軸部202の周囲を取り囲んでいる。弁体本体201は、内側軸部202を覆う外側軸部220と、外側軸部220を囲繞する弁筒部82と、外側軸部220及び弁筒部82同士を連結するスポーク部83〜85(図4参照)と、を主に有している。
外側軸部220は、内側軸部202における軸方向の両端部を露出させた状態で、内側軸部202の周囲を全周に亘って取り囲んでいる。本実施形態では、外側軸部220及び内側軸部202によって弁体22の回転軸81を構成している。
回転軸81における軸方向の両端部は、軸方向の内側から外側に向かうに従い外径が段々と縮径する段付き形状に形成されている。具体的に、回転軸81の第1端側の部分は、外側軸部220、内側軸部202の大径部202b及び連結部202aの順に外径が縮小している。外側軸部220における軸方向の第1端側の端面220aは、上述した第1ブッシュ88に軸方向の第2端側から当接可能に構成されている。
一方、図12に示すように、回転軸81の第2端側の部分は、外側軸部220及び内側軸部202の大径部202bの順に外径が縮小している。外側軸部220における軸方向の第2端側の端面220bは、上述した第2ブッシュ91に軸方向の第1端側から当接可能に構成されている。すなわち、本実施形態のブッシュ88,91は、回転軸81を径方向及び軸方向に支持している。
図11に示すように、上述した第1軸収容壁210内において、第1ブッシュ88に対して軸方向の第2端側には、第1シールリング230が設けられている。第1シールリング230は、第1軸収容壁210の内周面と回転軸81(外側軸部220)の外周面との間をシールする。
第1軸収容壁210内において、第1シールリング230よりも軸方向の第1端側に位置する部分は、貫通孔32aを通じて大気に開放されている。したがって、回転軸81の第1端側の部分(回転軸81のうち、第1シールリング230のシール部分(外側軸部220)よりも軸方向の第1端側に位置する部分)には、駆動ユニット23と底壁部32との隙間や、貫通孔32a、第1軸収容壁210と第1ブッシュ88との隙間等を通じて大気圧が作用している。この際、回転軸81の第1端側の部分において、軸方向での受圧面は、連結部202a、大径部202b及び外側軸部220それぞれの第1端側を向く端面である。
一方、図12に示すように、上述した第2軸収容壁211内において、第2ブッシュ91に対して軸方向の第1端側には、第2シールリング231が設けられている。第2シールリング231は、第2軸収容壁211の内周面と回転軸81(外側軸部220)の外周面との間をシールする。
蓋体26には、蓋体26を軸方向に貫通する貫通孔(大気開放部)233が形成されている。具体的に、貫通孔233は、蓋体26において軸線Oと同軸で軸端面238に対向する位置に設けられる。なお、蓋体26において、貫通孔233に対して径方向の外側に位置する部分には、樹脂成形時のピンゲートの跡である外側貫通孔234が形成されている。本実施形態において、外側貫通孔234は、軸線O回りの周方向で間隔をあけて複数形成されている。上述した貫通孔233,234の内径は、ケーシング21と弁筒部82との間の隙間よりも小さいことが好ましい。これにより、仮に貫通孔233,234を通じてケーシング21内にコンタミが進入したとしても、ケーシング21と弁筒部82との間にコンタミを噛み込んで弁体22の回転が阻害されるのを抑制できる。但し、貫通孔233,234の数や形状、位置等は、適宜設計変更が可能である。
第2軸収容壁211内において、回転軸81と第2シールリング231とのシール部分よりも軸方向の第2端側に画成された空間は、貫通孔233を通じて大気に開放されている。したがって、回転軸81の第2端側の部分(回転軸81のうち、第2シールリング231のシール部分(外側軸部220)よりも軸方向の第2端側)には、貫通孔233を通じて大気圧が作用している。すなわち、本実施形態では、回転軸81の両端部に作用する圧力に差圧が生じないようになっている。なお、貫通孔233は、軸線Oと同軸に限らず、蓋体26のうち軸端面238に少なくとも一部が軸方向で対向する位置に形成され、蓋体26、第2ブッシュ91、及び軸端面238で画成された部分に連通していれば構わない。
回転軸81の第2端側において、軸方向の受圧面は、大径部202b及び外側軸部220それぞれの第2端側を向く端面である。本実施形態において、各受圧面を軸方向に投影した面積は、互いに等しいことが好ましい。但し、各受圧面の面積は適宜変更が可能である。
蓋体26のうち、第2軸収容壁211よりも径方向の内側に位置する部分には、軸方向の第2端側に突出する規制壁235が形成されている。規制壁235は、上述した貫通孔233の周囲を取り囲んでいる。
蓋体26のうち、規制壁235に対して径方向でラジエータポート41寄りに位置する部分には、EGR流出口240が形成されている。EGR流出口240は、蓋体26を軸方向に貫通している。本実施形態においても、EGR流出口240は、フェール開口41aの開口方向(径方向)に交差(直交)している。また、EGR流出口240は、軸方向から見た正面視において、サーモスタット45に少なくとも一部で重なり合っている。
蓋体26において、EGR流出口240の開口縁には、EGRジョイント242が形成されている。EGRジョイント242は、軸方向の第2端側に向かうに従い径方向の外側に延びる管状に形成されている。EGRジョイント242は、EGR流出口240と上述したEGR流路14(図1参照)の上流端部との間を接続している。本実施形態において、EGRジョイント242は、蓋体26に一体に形成されている。
本実施形態では、上述した第1実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、以下の作用効果を奏する。
すなわち、EGRジョイント242が蓋体26に一体に形成されているため、ケーシング本体25や蓋体26にEGRジョイントを別体で取り付ける(溶着等)場合に比べて、部品点数の削減や、溶着工程の削減を図ることができる。
また、EGRジョイント242(EGR流出口240)が、流入口37aを間に挟んで軸方向で流通路93と反対側に配置される。そのため、弁体22の全閉時において、ケーシング21内に進入したコンタミが弁体22に向けて流れるのをより確実に抑制し、EGR流出口240からコンタミを積極的に排出できる。
本実施形態では、回転軸81の軸方向の両端部が大気に開放されているため、回転軸81の両端部に作用する圧力に差圧が生じない。そのため、例えば回転軸81の一方の端部が冷却水中に配置される構成のように、各受圧面に作用する圧力が異なる場合に比べて、回転軸81の各受圧面に作用する軸方向の荷重を均等に設定し易くなる。これにより、回転軸81が低圧側に軸方向で押し付けられるのを抑制できる。
そのため、本実施形態では、例えば以下の効果を奏する。
(1)弁体22が駆動ユニット23に向けて押さえ付けられるのを抑制し、駆動ユニット23の負荷トルクの増加を抑制できる。そのため、駆動ユニット23の高出力化及び大型化を抑制できる。
(2)回転軸81からケーシング21や駆動ユニット23に伝達される軸方向の荷重を低減できるので、ラジアル軸受とは別に新たにスラスト軸受を設ける必要がない。これにより、部品点数の削減や制御バルブの軸方向での大型化を抑制できる。また、仮にラジアル軸受とは別にスラスト軸受を設ける場合であっても、低コスト、かつ簡素なスラスト軸受を選択することができ、制御バルブ8の低コスト化を図ることができる。
(3)ケーシング21に対する弁体22の軸方向の位置ずれを抑制できるので、ケーシング21に形成された流出口と、弁体22の連通口と、を軸方向で所望の位置に設定できる。これにより、所望の流量特性を得ることができる。
特に、本実施形態では、回転軸81の各受圧面が互いに等しくなっているため、上述した作用効果がより顕著に奏効される。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述した実施形態では、制御バルブ8がエンジン2の冷却システム1に搭載された構成について説明したが、この構成のみに限らず、その他のシステムに搭載しても構わない。
上述した実施形態では、制御バルブ8に流入した冷却水を、ラジエータ流路11、バイパス流路12、暖機流路13、空調流路14及びEGR流路15に分配する構成について説明したが、この構成のみに限られない。制御バルブ8は、制御バルブ8内に流入する冷却水を少なくとも2つの流路に分配する構成であれば構わない。
また、各連通口や流出口のレイアウトや種類、形状等についても適宜変更が可能である。
上述した実施形態では、各ジョイントを各流通口の開口端面に溶着する構成について説明したが、この構成のみに限らず、その他の方法(例えば、接着や締結等)で各ジョイントを各流通口の開口端面に固定しても構わない。
上述した実施形態では、例えば流入口、各連通口及び各流出口が弁筒部82及びケーシング21をそれぞれ径方向に貫通している構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば各連通口及び各流出口は、弁筒部82及びケーシング21をそれぞれ軸方向に貫通していても構わない。
上述した実施形態では、フェール開口41aがラジエータ流路11に連通する構成について説明したが、この構成のみに限られない。
上述した実施形態では、第1流出口をラジエータ流出口41bとして説明したが、この構成のみに限られない。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
4…ラジエータ
7…EGRクーラ(熱交換器)
8…制御バルブ
21…ケーシング
22…弁体
32a…貫通孔(大気開放部)
37a…流入口
41a…フェール開口
41b…ラジエータ流出口(第1流出口)
42…ラジエータジョイント(第2ジョイント)
45…サーモスタット
51a…EGR流出口(第2流出口)
81…回転軸
82…弁筒部
88…第1ブッシュ(軸受)
91…第2ブッシュ(軸受)
98…接続流路
230…第1シールリング
231…第2シールリング
233…貫通孔(大気開放部)
242…EGRジョイント(第1ジョイント)
制御バルブ8において、流出口と連通口との連通パターンを切り替えるには、弁体22を軸線O回りに回転させる。そして、設定したい連通パターンに対応する位置で弁体22の回転を停止させることで、弁体22の停止位置に応じた連通パターンで流出口と連通口とが連通する。例えば、図9に示す連通パターンでは、暖機流出口56aのみが暖機連通口104dを通して流通路93内に連通している。この場合、流通路93内に流入した冷却水のうち、第3流路96内を流通する冷却水が暖機連通口104dを通して暖機流出口56aから暖機流路13に供給される。

Claims (7)

  1. 流体の流入口及び第1流出口を有する筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの軸方向に延びる軸線回りに回転可能に前記ケーシング内に収容され、前記流入口に連通して流体が流通する流通路を有する弁体と、を備え、
    前記弁体には、前記弁体の回転位置に応じて前記流通路と前記第1流出口に連通する第1連通口が形成され、
    前記ケーシングのうち、前記流入口の開口方向で前記流入口に対向する部分には、サーモスタットにより開閉可能に構成されたフェール開口が形成されていることを特徴とする制御バルブ。
  2. 前記ケーシングのうち、前記フェール開口に隣接する部分には、前記フェール開口の開口方向に対して交差する方向に開口する第2流出口が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の制御バルブ。
  3. 前記ケーシングは、
    有底筒状のケーシング本体と、
    前記ケーシング本体の開口部を閉塞する蓋体と、を有し、
    前記フェール開口は、前記ケーシング本体における前記軸方向の前記蓋体寄りに位置する部分を径方向に貫通し、
    前記第2流出口は、前記蓋体を前記軸方向に貫通し、
    前記蓋体には、前記ケーシングの外部に配置される熱交換器と、前記第2流出口と、の間を接続する第1ジョイントが一体で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の制御バルブ。
  4. 前記弁体は、
    前記ケーシングに回転可能に支持された回転軸と、
    前記回転軸における前記軸方向の一部を取り囲んで前記回転軸との間に前記流通路を画成するとともに、前記第1連通口が形成された弁筒部と、を有し、
    前記ケーシング内において、前記軸方向で前記弁筒部を回避した位置は、前記流入口及び前記流通路を連通させる接続流路を構成し、
    前記第2流出口は、前記接続流路に直接連通していることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の制御バルブ。
  5. 前記弁体は、
    前記軸方向の両端部が前記ケーシングにそれぞれ軸受を介して回転可能に支持された回転軸と、
    前記回転軸を取り囲んで前記回転軸との間に前記流通路を画成するとともに、前記第1連通口が形成された弁筒部と、を有し、
    前記ケーシングにおける前記軸受に対して前記軸方向の内側に位置する部分と、前記回転軸と、の間には、シールリングが配置され、
    前記ケーシングには、前記シールリングに対して前記軸方向の外側に位置する部分を大気に開放する大気開放部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の制御バルブ。
  6. 前記第1流出口及び前記フェール開口は、前記ケーシングに並んで形成され、
    前記ケーシングの外面は、前記第1流出口及び前記フェール開口の周囲を取り囲むとともに、前記第1流出口及び前記フェール開口にまとめて連通する第2ジョイントが溶着された溶着部を有していることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の制御バルブ。
  7. 前記第2ジョイントは、車両のラジエータに接続されることを特徴とする請求項6に記載の制御バルブ。
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