JP2021148241A - 制御バルブ - Google Patents

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哲史 大関
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Abstract

【課題】回転時の安定性を確保しつつ、軽量化を図ることができる制御バルブを提供する。【解決手段】本発明の制御バルブ8は、冷却液が流出する流出口を有するケーシング21と、ケーシング21の内部に回転可能に配置された弁モジュール15と、を備え、弁モジュール15は、弁モジュール15の回転に伴い流出口に連通可能な弁孔47が形成された筒状の弁体22、及び弁体22に接続されるとともに、ケーシング21の底壁部32に回転可能に支持された駆動軸27を有する弁部材18と、駆動軸27に対してケース軸方向で離間した位置で弁体22に接続されるとともに、ケーシング21のうち底壁部32に対向する端部カバー26に回転可能に支持された軸カバー19と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、制御バルブに関するものである。
冷却液を用いてエンジンを冷却する冷却システムでは、ラジエータとエンジンとの間を循環するラジエータ流路とは別に、ラジエータをバイパスするバイパス流路やオイルウォーマを通過する暖気流路等が設けられていることがある。この種の冷却システムでは、流路の分岐部に接続されて、液体の分配先を適宜切り替える制御バルブを備えた構成が知られている。制御バルブとしては、ケーシング内に円筒状の弁体が回転可能に配置され、弁体の回転位置に応じて任意の流路が開閉されるものが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
下記特許文献1に記載の制御バルブにおいて、弁体の軸方向の一端部には、駆動軸が圧入されている。弁体は、電動モータ等の駆動ユニットの駆動力が駆動軸を通じて伝達されることで回転する。
特開2015−59615号公報
上記制御バルブにあっては、弁体が駆動軸によって片持ちで支持されているため、回転時の安定性について未だ改善の余地があった。したがって、上述した従来技術にあっては、弁体自体の遠心力や、弁体に対して液体の圧力が作用することで、弁体が振れ回る可能性がある。
一方、駆動軸が弁体を軸方向に貫通する構成にあっては、弁モジュールが両持ちで支持されることで、回転時の安定性については確保し易い。しかし、弁体を両持ちで支持するために駆動軸を延ばすと、駆動軸の延長された長さの分だけ制御バルブの重量が増加してしまう。
そこで本発明は、回転時の安定性を確保しつつ、軽量化を図ることができる制御バルブを提供するものである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る制御バルブは、液体が流通する流通口を有するケーシングと、前記ケーシングの内部に回転可能に配置された弁モジュールと、を備え、前記弁モジュールは、前記弁モジュールの回転に伴い前記流通口に連通可能な連通口が形成された筒状の弁体、及び前記弁体に接続されるとともに、前記ケーシングの第1壁に回転可能に支持された第1軸部を有する弁部材と、前記第1軸部に対して軸方向で離間した位置で前記弁体に接続されるとともに、前記ケーシングのうち前記第1壁に対向する第2壁に回転可能に支持された第2軸部と、を備えている。
本態様によれば、第1軸部に対して離間した位置に第2軸部を設けることで、駆動軸が弁体を軸方向に貫通している構成に比べ、弁体を両持ちで支持しつつ、駆動軸の長さを短縮できる。すなわち、弁モジュールのうち、第1軸部及び第2軸部間に第1軸部及び第2軸部を接続する軸部が存在しない分、制御バルブを軽量化することができる。
その結果、回転時の安定性を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記弁体は、前記連通口が形成されるとともに、前記弁モジュールの回転に伴い前記ケーシングの内外の連通及び遮断を切り替える筒部と、前記筒部から前記軸方向に交差する径方向の内側に延び、前記第1軸部を保持する保持部と、を備え、前記第1軸部は、前記弁体よりも剛性の高い材料で形成されていてもよい。
本態様によれば、第1軸部は、弁体よりも剛性の高い材料で形成されているので、第1軸部の剛性を確保できる。すなわち、弁体は、剛性の確保された第1軸部で支持されるため、弁体自体の遠心力や液体の圧力等によって弁体が振れ回ることを抑制できるので、回転時の安定性を確保できる。
また、本態様によれば、第1軸部と弁体とを別々に製造できるため、材料や設計の自由度を向上させることができる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記第1軸部は、前記第1壁に回転可能に支持された基部と、前記軸方向で前記基部に連なり、前記保持部に形成された挿入孔内に挿入された挿入部と、前記軸方向において、前記挿入部に対して前記基部とは反対側に連なる突出部と、を備え、前記第1軸部は、前記挿入孔及び前記挿入部が前記軸方向から見て非真円状に形成されて前記弁体の周方向で互いに係合し、かつ前記挿入部及び前記突出部が前記弁体に前記軸方向の両側からそれぞれ係合することで、前記弁体に固定されていてもよい。
本態様によれば、挿入孔及び挿入部が前記軸方向から見て非真円状に形成されて第1軸部回りの周方向で互いに係合している。これにより、弁体の第1軸部に対する周方向の移動を抑制できる。
加えて、本態様によれば、挿入部及び突出部が前記弁体に前記軸方向の両側からそれぞれ係合している。これにより、弁体の第1軸部に対する軸方向の移動を抑制できる。
このように、弁体の第1軸部に対する周方向及び軸方向の移動を抑制できるので、第1軸部を弁体に直接圧入したり、第1軸部を弁体に対してインサート成形したりすることなく弁体を第1軸部に固定できる。これにより、弁体に加わる応力を低減することができるので、弁体が変形して、弁体の円筒度が悪化することを抑制できる。したがって、駆動ユニットの駆動力を弁体に効率的に伝達するとともに、弁体の回転位置を高精度に制御できる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記弁体と前記第2軸部とは、接着剤により接合されていてもよい。
本態様によれば、第2軸部を弁体に圧入または溶着することなく、第2軸部を弁体に接続できる。この場合、弁部材への第2軸部の接続時に弁体に発生する応力を、圧入時に弁体に発生する応力に比べて小さくできる。これにより、弁体への第2軸部の接続に起因して弁体が変形等するのを抑制し、弁体の円筒度が悪化することを抑制できる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記弁体と前記第2軸部とは、超音波溶着により接合されていてもよい。
本態様によれば、第2軸部を弁体に圧入することなく第2軸部を弁体に接続できる。この場合、弁部材への第2軸部の接続時に弁体に発生する応力を、圧入時に弁体に発生する応力に比べて小さくできる。これにより、弁体への第2軸部の接続に起因して弁体が変形等するのを抑制し、弁体の円筒度が悪化することを抑制できる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記第2軸部は、前記第2壁に回転可能に支持されたハブと、前記ハブと前記弁体との間を前記軸方向に交差する径方向に接続するとともに、前記弁体の周方向に間隔をあけて配置された複数の第2軸スポーク部と、を有し、前記周方向で隣接した前記第2軸スポーク部同士で囲まれた開口部分は、前記ケーシング内への液体の通過口であってもよい。
本態様によれば、弁体を両持ちで支持しつつ、隣接する第2軸スポーク部同士の開口部分に冷却液を流通させることができる。すなわち、回転時の安定性を確保しつつ、弁体の内部に冷却液を流通できる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記第2壁は、前記ハブを回転可能に支持するボス部と、前記ボス部から前記軸方向に交差する径方向の外側に延びるとともに、前記弁体の前記周方向に間隔をあけて配置された複数の第2壁スポーク部と、を有し、前記周方向で隣接した前記第2壁スポーク部同士で囲まれた開口部分は、前記通過口を通じて前記ケーシング内に連通可能な液体の流入口であり、前記流通口は、前記連通口を通じて前記ケーシング外に液体を排出可能な流出口であってもよい。
本態様によれば、弁体の回転位置に応じて軸方向から見た第2軸スポーク部と第2壁スポーク部との重なり量が変化することで、ケーシング内への液体の流入量が変化する。このため、第2軸スポーク部と第2壁スポーク部との重なり量と、連通口及び流通口との重なり量と、を適宜調整することで、流通口からの液体の流出量を調整することができる。
上記態様の制御バルブにおいて、複数の前記第2軸スポーク部における前記周方向のピッチは、複数の前記第2壁スポーク部における前記周方向のピッチと同等であってもよい。
本態様によれば、第2軸スポーク部と第2壁スポーク部とが軸方向から見て重なる領域を拡大できる。これにより、複数の第2軸スポーク部同士の間に形成される開口部分と、複数の第2壁スポーク部同士の間に形成される開口部分と、の重なり領域(すなわち液体が流入する開口部分)の開口面積を拡大できる。この場合、第2壁及び第2軸部を通過する際の圧損を低減でき、ケーシング内に効果的に液体を流入させることができる。そのため、例えば大流量が必要な場合等に、軸方向から見た時の第2軸スポーク部と第2壁スポーク部との重なり領域が最大となる状態と、流通口と連通口との重なり領域が最大になる状態と、を一致させることで、液体の供給対象に対して液体を効果的に分配できる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記第2軸スポーク部は、前記軸方向に交差する径方向の外側から内側に向かうに従い前記軸方向の前記第1軸部側に向けて延び、前記ボス部は、前記第2壁スポーク部に対して前記軸方向で前記第2軸スポーク部側に膨出していてもよい。
本態様によれば、ハブと弁体との間を接続する第2軸スポーク部が、径方向の外側から内側に向かうに従い軸方向の第1軸部側に向けて延びている。これにより、弁体における軸方向の第1軸部側とは反対側の端部よりも、ハブを軸方向の第1軸部側に配置できる。したがって、制御バルブを軸方向に小型化することができる。
加えて、本態様によれば、ボス部は、軸方向で第2スポーク部側に膨出している。これにより、第2軸部の支持長さを確保することができる。
上記各態様によれば、本発明は、回転時の安定性を確保しつつ、軽量化を図ることができる制御バルブを提供できる。
第一実施形態の冷却システムのブロック図。 第一実施形態の制御バルブの斜視図。 第一実施形態の制御バルブの分解斜視図。 第一実施形態の制御バルブの図2のIV−IV線に沿う断面図。 第一実施形態の弁モジュールの斜視図。 第一実施形態の弁モジュールの図5のVI−VI線に沿う断面図。 第一実施形態の弁モジュールの図5のVII−VII線に沿う断面図。 第二実施形態の制御バルブの断面図。
[第一実施形態]
次に、本発明の第一実施形態を図1から図7に基づいて説明する。以下の説明では、冷却液を用いてエンジンを冷却する冷却システムに、本実施形態の制御バルブを採用した場合について説明する。
[冷却システム]
図1は、冷却システム1のブロック図である。
図1に示すように、冷却システム1は、車両駆動源に少なくともエンジンを具備する車両に搭載される。なお、車両としては、エンジンのみを有する車両の他、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両等であっても構わない。
冷却システム1は、エンジン2(ENG)、ウォータポンプ3(W/P)、ラジエータ4(RAD)、ヒータコア6(HTR)、EGRクーラ7(EGR)及び制御バルブ8(EWV)が各種流路10〜14により接続されて構成されている。
ウォータポンプ3、エンジン2及び制御バルブ8は、メイン流路10上で上流から下流にかけて順に接続されている。メイン流路10では、ウォータポンプ3の動作により冷却液(請求項の液体に相当)がエンジン2及び制御バルブ8を順に通過する。
メイン流路10には、ラジエータ流路11、バイパス流路12、空調流路13及びEGR流路14がそれぞれ接続されている。これらラジエータ流路11、バイパス流路12、空調流路13及びEGR流路14は、メイン流路10のうちウォータポンプ3の上流部分と制御バルブ8とを接続している。
ラジエータ流路11には、ラジエータ4が接続されている。ラジエータ流路11では、ラジエータ4において、冷却液と外気との熱交換が行われる。バイパス流路12は、制御バルブ8を通過した冷却液を、ラジエータ4(ラジエータ流路11)を迂回してウォータポンプ3の上流部分に戻す。
空調流路13には、ヒータコア6が接続されている。ヒータコア6は、例えば空調装置のダクト(不図示)内に設けられている。空調流路13では、ヒータコア6において、冷却液とダクト内を流通する空調空気との熱交換が行われる。
EGR流路14には、EGRクーラ7が接続されている。EGR流路14では、EGRクーラ7において、冷却液とEGRガスとの熱交換が行われる。
上述した冷却システム1では、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却液が、制御バルブ8内に流入した後、制御バルブ8の動作によって各種流路11〜13に選択的に分配される。
[制御バルブ]
図2は、制御バルブ8の斜視図であり、図3は、制御バルブ8の分解斜視図である。図4は、制御バルブの図2のIV−IV線に沿う断面図である。
図2、図3に示すように、制御バルブ8は、ケーシング21と、駆動ユニット23と、弁モジュール15と、を主に備えている。
[ケーシング]
ケーシング21は、有底筒状のケーシング本体25と、ケーシング本体25の開口側の端部に取り付けられる端部カバー26(請求項の第2壁に相当)と、を有している。ケーシング21の内部には、弁体22が回転可能に収容されている。ケーシング21のうちの、弁体22の回転軸線と合致する軸線をケーシング21の軸線O1と言う。また、以下の説明では、ケーシング21の軸線O1に沿う方向を単にケース軸方向(請求項の軸方向に相当)と言う。また、ケース軸方向において、ケーシング本体25のケース周壁31に対してケーシング本体25の底壁部32(請求項の第1壁に相当)に向かう方向をケース軸方向の一端側と言い、ケーシング本体25のケース周壁31に対して端部カバー26に向かう方向をケース軸方向の他端側と言う。さらに、ケーシング21の軸線O1に直交する方向をケース径方向(請求項の径方向に相当)と言う。また、ケーシング21の軸線O1回りの方向をケース周方向(請求項の周方向に相当)と言う。
図3、図4に示すように、底壁部32は、端部カバー26とケース軸方向で対向する底壁本体32aと、底壁本体32aの外周縁部からケース軸方向の一端側に突出する囲み壁32bと、を有している。
底壁本体32aには、底壁本体32aをケース軸方向に貫通する貫通孔28が形成されている。貫通孔28は、軸線O1と同軸に形成されている。底壁本体32aは、ケース径方向の外側から内側に向かうに従い厚さが増大していることで、底壁本体32aのケース周壁31内への膨出量が増大している。貫通孔28は、底壁本体32aの肉厚の最も厚い部分を貫通するように形成されている。貫通孔28の内部には、滑り軸受29が保持されている。また、貫通孔28の弁体22側(ケース軸方向の他端側)の端縁には、貫通孔28の他の部位の内周面よりも内径の大きい拡径溝30が形成されている。拡径溝30の内部には、シールリング35(オイルシールとも呼ぶ)が保持されている。
ケーシング本体25は、樹脂材料によって外面形状が略直方体状に形成されている。ケース周壁31のケース軸方向の他端側の端部には、複数の取付片33が延設されている。制御バルブ8は、取付片33を介して図示しないエンジンブロック等に固定される。
端部カバー26は、フレーム26aと、ボス部26cと、端部カバースポーク部26b(請求項の第2壁スポーク部に相当)と、を有している。フレーム26a、ボス部26c及び端部カバースポーク部26bは、ケーシング本体25と同様の樹脂材料によって一体に形成されている。
フレーム26aは、軸線O1と同軸に配置された円環状に形成されている。フレーム26aは、ケース周壁31のケース軸方向の他端側開口部内に嵌め込まれている。
ボス部26cは、軸線O1と同軸に配置された円筒状に形成されている。ボス部26c内には、円筒状の滑り軸受16が取り付けられている。
端部カバースポーク部26bは、ボス部26cからフレーム26aまでケース径方向の外側に直線状に延び、ボス部26c及びフレーム26a間を接続している。ボス部26cは、端部カバースポーク部26bからケース軸方向の他端側に膨出している。端部カバースポーク部26bは、ケース周方向に等間隔に例えば4本配置されている。端部カバースポーク部26bは、ケース径方向の外側から内側に向かうに従い厚さが増大していることで、端部カバースポーク部26bのケース周壁31内への膨出量が漸次増大している。端部カバースポーク部26bにおけるケース周方向の太さは、ケース径方向で一様である。
端部カバー26のうちの、フレーム26aと、ボス部26cと、ケース周方向で隣接した端部カバースポーク部26b同士とで囲まれた開口部分は、ケース軸方向でケーシング21の内外を連通させる流入口17aとされている。流入口17aは、冷却システム1のメイン流路10(図1参照)のエンジン2の下流側に接続されている。すなわち、エンジン2を通過した冷却液が、流入口17aを通じてケーシング21の内部に流入する。
ケース周壁31の一面を成す壁には、ケース径方向の外側に膨出するラジエータポート41(図4参照)が形成されている。ラジエータポート41には、図示しないフェール開口とラジエータ流出口60(請求項の流通口及び流出口に相当)がケース周方向に並んで形成されている。フェール開口とラジエータ流出口60は、ラジエータポート41を貫通して形成されている。また、フェール開口は、ケース周壁31の一面を成す壁のうちの、ケース軸方向の中央部に形成されている。ラジエータ流出口60は、ケース周壁31の一面を成す壁のうちの、ケース軸方向の他端側に偏った位置に形成されている。
ラジエータポート41の開口端面には、ラジエータジョイント42が接続されている。ラジエータジョイント42は、一部がラジエータ流出口60に挿入され、ラジエータ流出口60とラジエータ流路11(図1参照)の上流端部との間を接続している。
また、ラジエータ流出口60には、シール機構36が設けられている。シール機構36は、シール筒部材37と、付勢部材38と、シール39,40と、を備えている。シール筒部材37は、ラジエータ流出口60の内部に、軸方向をラジエータ流出口60の開口方向に沿わせた状態で配置されている。シール筒部材37は、軸方向の弁体22側の開口部が弁体22によって開閉されることで、弁体22内とラジエータジョイント42内との連通及び遮断が切り替えられる。付勢部材38は、例えばウェーブスプリング等によって構成されている。付勢部材38は、シール筒部材37とラジエータジョイント42との間に介在してシール筒部材37を弁体22に向かって付勢している。
シール39は、XパッキンやYパッキン等の環状の部材である。シール39は、シール筒部材37の周囲を取り囲んでいる。シール39は、シール筒部材37外周面とラジエータ流出口60の内周面とに摺動可能に密接している。
シール40は、ラジエータポート41の内側であって、シール39よりもケース径方向の外側で、ラジエータジョイント42の周囲を取り囲んでいる。シール40は、Oリング等の環状の部材である。シール40は、ラジエータ流出口60の内周面と、ラジエータジョイント42のうちラジエータ流出口60に挿入された部分の外周面と、の間に介在することによって両者の間を液密に密閉している。
フェール開口には、サーモスタット61が配置されている。サーモスタット61は、ケーシング21内を流れる冷却液の温度に応じてフェール開口を開閉する。フェール開口は、ラジエータジョイント42(ラジエータ流路11)に連通している。サーモスタット61は、ケーシング21内を流れる冷却液の温度が規定の温度よりも高まったときに、フェール開口を開いてケーシング21内の冷却液をラジエータ流路11に流出させる。
ケース周壁31のケース軸方向の中央部には、EGRジョイント52が取り付けられている。EGRジョイント52は、ケース周壁31に設けられ、サーモスタット61の収容に連通するEGR流出口(不図示)と、EGR流路14(図1参照)の上流開口部と、の間を接続している。
ケース周壁31のラジエータポート41の形成される壁とケース径方向で対向する壁には、ケース径方向の外側に膨出するバイパスポート64が形成されている。バイパスポート64には、バイパスポート64をケース径方向に貫通するバイパス流出口65(請求項の流通口及び流出口に相当)が形成されている。バイパス流出口65は、ケーシング21の軸線O1を間に挟んで、ラジエータ流出口60と対向する位置に形成されている。また、バイパス流出口65は、ラジエータ流出口60と同様にケース周壁31のケース軸方向の他端側に偏った位置に形成されている。バイパスポート64の開口端面には、バイパスジョイント66が接続されている。バイパスジョイント66は、バイパス流出口65とバイパス流路12(図1参照)の上流開口部とを接続している。バイパス流出口65には、ラジエータ流出口60に設けられるものと同様のシール機構36が設けられている。なお、各流出口に配置されるシール機構36は、同様の基本構造とされているため、バイパス流出口65のシール機構36とその周辺部の構造については説明を適宜省略する。
ケース周壁31のうちの、ラジエータポート41の形成される壁に対してケース周方向で隣接する壁には、ケース径方向の外側に膨出する空調ポート67が形成されている。空調ポート67には、空調ポート67をケース径方向に貫通する空調流出口68(請求項の流通口及び流出口に相当)が形成されている。空調ポート67の開口端面には、空調ジョイント69が接続されている。空調ジョイント69は、空調流出口68と空調流路13(図1参照)の上流開口部とを接続している。空調流出口68には、ラジエータ流出口60やバイパス流出口65に設けられるものと同様のシール機構36が設けられている。なお、各流出口に配置されるシール機構36は、同様の基本構造とされているため、空調流出口68のシール機構36とその周辺部の構造については説明を適宜省略する。
[駆動ユニット]
駆動ユニット23は、ケーシング本体25(ケーシング21)の外部に配置されている。駆動ユニット23は、一部が囲み壁32bの内側に収容された状態で、底壁部32にボルト締結等によって固定されている。
駆動ユニット23は、モータや減速機構、制御基板等から成るユニット本体23Aと、ユニット本体23Aを収容するユニットケース23Bと、を備えている。ユニット本体23Aの出力軸23Aaは、ユニットケース23Bを貫通している。
[弁モジュール]
図5は、弁モジュール15の斜視図である。図6は、弁モジュール15の図5のVI−VI線に沿う断面図である。図7は、弁モジュール15の図5のVII−VII線に沿う断面図である。
図4から図7に示すように、弁モジュール15は、ケーシング本体25(ケーシング21)の内部に回転可能に配置されている。弁モジュール15は、弁部材18と、軸カバー19(請求項の第2軸部に相当)と、を備えている。弁部材18は、弁体22と、駆動軸27(請求項の第1軸部に相当)と、を有している。
[弁体]
弁体22は、ケーシング21の内部で駆動軸27に連結されて、駆動軸27とともに回転可能に構成されている。弁体22は、筒部44aと、保持部44bと、を有している。筒部44a及び保持部44bは、樹脂材料によって一体に形成されている。
筒部44aは、駆動軸27の回転に伴いケーシング21内外の連通及び遮断を切り替える。筒部44aは、軸線O1と同軸に配置された円筒状に形成されている。筒部44aの外周面は、シール筒部材37における軸方向の弁体22側の端部と摺動可能に密接している。
筒部44aには、筒部44aをケース径方向に貫通する弁孔47(請求項の連通口に相当)が複数形成されている。複数の弁孔47は、筒部44aのうち、上述した各流出口(バイパス流出口65、ラジエータ流出口60及び空調流出口68)と、ケース軸方向に重なる部分に形成されている。複数の弁孔47のうち、流出口とケース軸方向において互いに重なる位置に形成された複数の弁孔47は、ケース周方向に間隔を空けて形成されている。
弁孔47は、対応する流出口(バイパス流出口65、ラジエータ流出口60又は空調流出口68)とケース周方向で重なると、重なった弁孔47と流出口とは、シール筒部材37を介して連通する。これにより、弁孔47と連通した流出口に接続されているジョイント(バイパスジョイント66、ラジエータジョイント42又は空調ジョイント69)内と、弁体22内とが連通する。これにより、弁体22内の冷却液が弁孔47及び流出口を通じて対応する流路から各冷却対象に供給される。
筒部44aにおけるケース軸方向の他端部の内周面には、ケース径方向に互いに対向する一対の接合面48が形成されている。接合面48は、ケース径方向のうち一対の接合面48の対向方向から見て、筒部44aの内周面の接線方向に延びる矩形状に形成されている。
保持部44bは、弁体22の内側で、駆動軸27を保持している。保持部44bは、接続フランジ部45と、連結筒部46と、を備えている。
接続フランジ部45は、筒部44aのケース軸方向の一端部からケース径方向の内側に向かって延設されている。接続フランジ部45は、ケース径方向の内側に向かうに従い、ケース軸方向の他端側に段階的に延在している。接続フランジ部45は、中央筒部45aと、外フランジ部45cと、内フランジ部45bと、を有している。
中央筒部45aは、軸線O1と同軸に配置された円筒状に形成されている。外フランジ部45cは、中央筒部45aのケース軸方向の一端部からケース径方向の外側に張り出している。外フランジ部45cは、筒部44aにおけるケース軸方向の一端部の内周面に連なっている。内フランジ部45bは、中央筒部45aのケース軸方向の他端部からケース径方向の内側に張り出している。
連結筒部46は、内フランジ部45bの内周縁から、ケース軸方向の他端側に向かって延在する周壁46aと、周壁46aのケース軸方向の他端部からケース径方向の内側に向かって延在する底フランジ46bと、を有している。
周壁46aの内側及び底フランジ46bの内側は、駆動軸27を挿入される挿入孔58を構成する。挿入孔58は、周壁46aの内周面により形成された大径部58aと、底フランジ46bの内周面により形成された小径部58bと、を有している。
大径部58aは、ケース軸方向から見て非真円状に形成されている。大径部58aは、ケース径方向で互いに対向する2つの平坦面58cを有している。すなわち、大径部58aは、所謂二面幅形状に形成されている。平坦面58cは、一対の平坦面58cの対向方向から見て、大径部58aの内周面の接線方向に延びる矩形状に形成されている。
小径部58bは、ケース軸方向から見て真円状に形成されている。
[駆動軸]
駆動軸27は、軸線O1と同軸に配置され、弁体22と駆動ユニット23とを接続している。駆動軸27は、駆動ユニット23の駆動力によって弁体22と一体で軸線O1回りに回転する。駆動軸27は、弁体22よりも剛性の高い材料で形成されている。本実施形態では、駆動軸27は、例えばステンレス等の金属材料により形成されている。
駆動軸27は、基部49と、挿入部50と、突出部51と、を備えている。
基部49は、ケース軸方向から見て真円状に形成されている。基部49は、上述した貫通孔28を通じて底壁本体32aを貫通している。基部49は、貫通孔28内で滑り軸受29及びシールリング35にそれぞれ回転可能に支持されている。基部49のケース軸方向の一端部は、ケーシング21の外部において出力軸23Aaに連結されている。
挿入部50は、基部49からケース軸方向の他端側に延びる大径部50aと、大径部50aからケース軸方向の他端側に延びる小径部50bと、を有している。
大径部50aは、ケース軸方向から見て非真円状に形成されている。大径部50aは、ケース径方向で互いに対向する2つの平坦面50cを有している。すなわち、大径部50aは、所謂二面幅形状に形成されている。平坦面50cは、一対の平坦面50cの対向方向から見て、大径部50aの外周面の接線方向に延びる矩形状に形成されている。
挿入部50の大径部50aは、挿入孔58の大径部58aに、平坦面50cと平坦面58cとのケース周方向の位置を合わせた状態で挿入されている。これにより、非真円状に形成された挿入部50の大径部50aと挿入孔58の大径部58aとがケース周方向で互いに係合し、弁体22に対する駆動軸27の回転が規制されている。
小径部50bは、ケース軸方向から見て真円状に形成されている。挿入部50の小径部50bは、挿入孔58の小径部58bに挿入されている。
突出部51は、挿入部50の小径部50bからケース軸方向の他端側に突出している。突出部51は、挿入孔58の小径部58bを通じて底フランジ46bに対してケース軸方向の他端側に突出している。突出部51には、ケース軸方向他端側から、円環状のワッシャ20が圧入によって固定されている。ワッシャ20の外径は、挿入孔58の小径部58bの内径よりも大きく、周壁46aの外径よりも小さい。挿入部50の大径部50aとワッシャ20とは、連結筒部46の底フランジ46bをケース軸方向の両側から挟み込んでいる。これにより、挿入部50及び突出部51が弁体22にケース軸方向両側から係合され、駆動軸27の弁体22に対するケース軸方向の移動が規制される。駆動軸27は、挿入部50と挿入孔58とのケース周方向での係合と、挿入部50及び突出部51と弁体22とのケース軸方向での係合と、により弁体22に固定されている。
[軸カバー]
軸カバー19は、弁体22のケース軸方向の他端部に取り付けられている。軸カバー19は、フレーム19aと、ハブ19cと、軸カバースポーク部19b(請求項の第2軸スポーク部に相当)と、を有している。フレーム19a、ハブ19c及び軸カバースポーク部19bは、弁体22と同様の樹脂材料によって一体に形成されている。
フレーム19aは、筒部44aのケース軸方向の他端部に配置されている。フレーム19aは、本体部19dと、接合部19eと、を有している。本体部19dは、軸心O1と同軸に配置された円環状に形成されている。本体部19dは、筒部44aのケース軸方向の他端部に挿入されている。接合部19eは、本体部19dからケース軸方向の一端側に向かって突出している。接合部19eは、ケース径方向に互いに対向して一対設けられている。一対の接合部19eは、筒部44aに設けられた一対の接合面48にケース周方向で対応する位置に設けられている。接合部19eは、一対の接合部19eの対向方向から見て、本体部19dの内周面の接線方向に延びる矩形状に形成されている。接合部19eにおけるケース径方向の外側を向く面(外側面)のうち、接合部19eのケース周方向の中央部は、筒部44aの接合面48に沿う平坦面である。接合部19eにおけるケース径方向の外側を向く面(外側面)のうち、接合部19eのケース周方向の両端部は、筒部44aの内周面のうち接合面48のケース周方向の両側部分に沿う湾曲面である。
接合部19eと接合面48とは、例えば接着剤または溶着により接合(固定)されていることで、弁体22と軸カバー19とが接続されている。
ハブ19cは、軸線O1と同軸に配置された円筒状の部材である。ハブ19cは、駆動軸27(突出部51)に対してケース軸方向に離間している。ハブ19cにおけるケース軸方向の中央部には、ハブ19cをケース軸方向に仕切る隔壁が設けられている。ハブ19cは、ボス部26cの内側で滑り軸受16に回転可能に支持されている。
軸カバースポーク部19bは、ハブ19cからフレーム19aまでケース径方向の外側に向かって直線状に延びている。すなわち、軸カバースポーク部19bは、ハブ19cと弁体22との間を、フレーム19aを介して接続している。ハブ19cは、軸カバースポーク部19bからケース軸方向の他端側に向けて突出している。軸カバースポーク部19bは、ケース周方向に等間隔に例えば4本配置されている。複数の軸カバースポーク部19bにおける周方向のピッチ(以下、「ピッチ」は、隣接するスポーク部の中心線同士のケース周方向における離間距離を意味するものとする。)は、複数の端部カバースポーク部26bにおけるケース周方向のピッチと同等である。軸カバースポーク部19bは、ケース径方向の外側から内側に向かうに従い、ケース軸方向の一端側に向けて延びている。軸カバースポーク部19bにおけるケース周方向の太さは、ケース径方向で一様である。軸カバースポーク部19bにおけるケース周方向の太さは、端部カバースポーク部26bにおけるケース周方向の太さと略同等である。
軸カバー19のうちの、フレーム19aと、ハブ19cと、ケース周方向で隣接した軸カバースポーク部19b同士とで囲まれた開口部分は、流入口17aからケーシング21の内部に流入する冷却液が通過する通過口17bとされている。
[制御バルブの動作]
次に、上述した制御バルブ8の動作について説明する。
図1に示すように、メイン流路10において、ウォータポンプ3により送出される冷却液は、エンジン2で熱交換された後、制御バルブ8に向けて流通する。メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却液は、流入口17aを通して制御バルブ8のケーシング21内に流入する。
制御バルブ8のケーシング21内に流入した冷却液のうち、一部の冷却液はEGR流出口63内に流入する。EGR流出口63内に流入した冷却液は、EGRジョイント52を通ってEGR流路14内に供給される。EGR流路14内に供給された冷却液は、EGRクーラ7において、冷却液とEGRガスとの熱交換が行われた後、メイン流路10に戻される。
一方、制御バルブ8のケーシング21内に流入した冷却液のうち、EGR流出口63内に流入しなかった冷却液は、ケーシング21内の弁体22の回転位置に応じて、弁体22によって開かれているいずれかの流出口(ラジエータ流出口60、バイパス流出口65、空調流出口68)を通して各流路11〜13に分配される。
制御バルブ8において、弁孔と流出口との連通パターンを切り替えるには、駆動ユニット23によって駆動軸27を回転させる。弁体22は、駆動軸27の回転に伴い、軸線O1回りに回転する。これにより、弁体22は、ラジエータ流出口60、バイパス流出口65、空調流出口68を通じたケーシング21の内外の連通及び遮断を切り替える。より具体的には、設定したい連通パターンに対応する位置で弁体22の回転を停止させることで、弁体22の停止位置に応じた連通パターンで弁孔と流出口とが連通させることができる。
[第一実施形態の効果]
このように、本実施形態では、弁モジュール15は、駆動軸27に対してケース軸方向で離間した位置で弁体22に接続されるとともに、ケーシング21のうち底壁部32に対向する端部カバー26に回転可能に支持された軸カバー19と、を備えている。
この構成によれば、駆動軸27に対して離間した位置に軸カバー19を設けることで、駆動軸が弁体を軸方向に貫通している構成に比べ、弁体22を両持ちで支持しつつ、駆動軸27の長さを短縮できる。すなわち、弁モジュール15のうち、駆動軸27及び軸カバー19間に駆動軸27及び軸カバー19を接続する軸部が存在しない分、制御バルブ8を軽量化することができる。
その結果、回転時の安定性を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
本実施形態では、駆動軸27は、弁体22よりも剛性の高い材料で形成されている。
この構成によれば、駆動軸27は、弁体22よりも剛性の高い材料で形成されているので、駆動軸27の剛性を確保できる。すなわち、弁体22は、剛性の確保された駆動軸27で支持されるため、弁体22自体の遠心力や冷却液の圧力等によって、弁体22が振れ回ることを抑制できるので、回転時の安定性を確保できる。
また、本実施形態の構成によれば、駆動軸27と弁体22とを別々に製造できるため、材料や設計の自由度を向上させることができる。
本実施形態では、駆動軸27は、挿入孔58及び挿入部50がケース軸方向から見て非真円状に形成されて駆動軸27回りのケース周方向で互いに係合し、かつ挿入部50及び突出部51が弁体22にケース軸方向の両側からそれぞれ係合することで、弁体22に固定されている。
この構成によれば、挿入孔58及び挿入部50がケース軸方向から見て非真円状に形成されてケース周方向で互いに係合している。これにより、弁体22の駆動軸27に対するケース周方向の移動を抑制できる。
加えて、本実施形態の構成によれば、挿入部50及び突出部51が弁体22にケース軸方向の両側からそれぞれ係合している。これにより、弁体22の駆動軸27に対するケース軸方向の移動を抑制できる。
このように、弁体22の駆動軸27に対するケース周方向及びケース軸方向の移動を抑制できるので、駆動軸27を弁体22に直接圧入したり、駆動軸27を弁体22に対してインサート成形したりすることなく弁体22を駆動軸27に固定できる。これにより、弁体22に加わる応力を低減することができるので、弁体22が変形して、弁体22の円筒度が悪化することを抑制できる。したがって、駆動ユニット23の駆動力を弁体22に効率的に伝達するとともに、弁体22の回転位置を高精度に制御できる。
また、弁体22が変形して、弁体22の円筒度が悪化することを抑制できるので、弁体22に密接するシール筒部材37のシール性が悪化することを抑制できる。これにより、弁体22から漏れ出ることを抑制できる。このため、冷却効率や燃費効果を向上できる。
本実施形態では、弁体22と軸カバー19とは、接着剤により接合されている。
この構成によれば、軸カバー19を弁体22に圧入または溶着することなく、軸カバー19を弁体22に接続できる。この場合、弁部材18への軸カバー19の接続時に弁体22に発生する応力を、圧入時に弁体22に発生する応力に比べて小さくできる。これにより、弁部材18への軸カバー19の接続に起因して弁体22が変形等するのを抑制し、弁体22の円筒度が悪化することを抑制できる。したがって、弁体22に密接するシール筒部材37のシール性が悪化することを抑制できるので、弁体22から漏れ出ることを抑制できる。このため、冷却効率や燃費効果を向上できる。
本実施形態では、軸カバー19は、端部カバー26に回転可能に支持されたハブ19cと、ハブ19cと弁体22との間をフレーム19aを介してケース径方向に接続するとともに、弁体22のケース周方向に間隔をあけて配置された複数の軸カバースポーク部19bと、を有している。ケース周方向で隣接した軸カバースポーク部19b同士で囲まれた開口部分は、ケーシング21内への冷却液の通過口17bである。
この構成によれば、弁体22を両持ちで支持しつつ、隣接する軸カバースポーク部19b同士の開口部分に冷却液を流通させることができる。すなわち、回転時の安定性を確保しつつ、弁体22の内部に冷却液を流通できる。
本実施形態では、端部カバー26は、ハブ19cを回転可能に支持するボス部26cと、ボス部26cからケース径方向の外側に延びるとともに、弁体22のケース周方向に間隔をあけて配置された複数の端部カバースポーク部26bと、を有し、ケース周方向で隣接した端部カバースポーク部26b同士で囲まれた開口部分は、通過口17bを通じてケーシング21内に連通可能な液体の流入口17aであり、流出口(ラジエータ流出口60、バイパス流出口65及び空調流出口68)は、弁孔47を通じてケーシング21外に液体を排出可能な流出口である。
この構成によれば、弁体22の回転位置に応じてケース軸方向から見た軸カバースポーク部19bと端部カバースポーク部26bとの重なり量が変化することで、ケーシング21内への冷却液の流入量が変化する。このため、軸カバースポーク部19bと端部カバースポーク部26bとの重なり量と、弁孔47及び流出口との重なり量と、を適宜調整することで、流出口からの冷却液の流出量を調整することができる。
本実施形態では、複数の軸カバースポーク部19bにおけるケース周方向のピッチは、複数の端部カバースポーク部26bにおけるケース周方向のピッチと同等である。
この構成によれば、軸カバースポーク部19bと端部カバースポーク部26bとがケース軸方向から見て重なる領域を拡大できる。これにより、複数の軸カバースポーク部19b同士の間に形成される開口部分と、複数の端部カバースポーク部26b同士の間に形成される開口部分と、の重なり領域(すなわち液体が流入する開口部分)の開口面積を拡大できる。この場合、端部カバー26及び軸カバー19を通過する際の圧損を低減でき、ケーシング21内に効果的に冷却液を流入させることができる。このため、冷却効率や燃費効果を向上できる。特にラジエータ流出口60全開時に軸カバースポーク部19bと端部カバースポーク部26bとが軸方向から見てほとんど重なるように設計すると、これらの効果は顕著に現れる。
本実施形態では、軸カバースポーク部19bは、ケース径方向の外側から内側に向かうに従いケース軸方向の一端側(ケース軸方向の駆動軸27側)に向けて延び、ボス部26cは、端部カバースポーク部26bに対してケース軸方向の他端側(ケース軸方向で軸カバースポーク部19b側)に膨出している。
この構成によれば、ハブ19cと弁体22との間をフレーム19aを介して接続する軸カバースポーク部19bが、ケース径方向の外側から内側に向かうに従いケース軸方向の一端側に向けて延びている。これにより、弁体22におけるケース軸方向の一端側とは反対側の端部よりも、ハブ19cをケース軸方向の一端側に配置できる。したがって、制御バルブ8をケース軸方向に小型化することができる。
加えて、本実施形態の構成によれば、ハブ19cは、ケース軸方向でケース軸方向の他端側に膨出している。これにより、軸カバー19の支持長さを確保することができる。
[第二実施形態]
第二実施形態について図8に基づいて説明する。以下の第二実施形態では、軸カバー19の一部に端部カバー26の一部が挿入されている点で、第一実施形態と相異している。なお、第二実施形態のうち、第一実施形態と同様の構成又は対応する構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8は、制御バルブ80の断面図である。図8は、第一実施形態の図4に対応した断面図である。
図8に示すように、軸カバー19は、ハブ19cに代えて、軸カバースポーク部19bからケース軸方向の他端側に向かって突出する有底筒状の連結筒部19fを有している。連結筒部19fは、軸心O1と同軸に配置されている。連結筒部19fは、ケース軸方向の他端側に向かって開口している。連結筒部19fは、複数の軸カバースポーク部19bによってフレーム19aに接続されている。連結筒部19fのケース軸方向の他端部は、弁体22のケース軸方向の他端部よりも、ケース軸方向の一端側に位置している。
端部カバー26は、ボス部26cに代えて、端部カバースポーク部26bからケース軸方向の一端側に突出した円柱状の連結凸部26dを有している。連結凸部26dは、軸線O1と同軸に配置されている。連結凸部26dは、複数の端部カバースポーク部26bによってフレーム26aに接続されている。連結凸部26dは、連結筒部19fに挿入されている。これにより、連結筒部19fは、連結凸部26dに摺動可能に(回転可能に)支持されている。
また、接合部19eと接合面48とは、例えば超音波溶着により接合されていることで、弁体22と軸カバー19とが接続されている。
本実施形態では、弁体22と軸カバー19とは、超音波溶着により接合されている。
この構成によれば、軸カバー19を弁体22に圧入することなく、軸カバー19を弁体22に接続できる。この場合、弁部材18への軸カバー19の接続時に弁体22に発生する応力を、圧入時に弁体22に発生する応力に比べて小さくできる。これにより、弁部材18への軸カバー19の接続に起因して弁体22が変形等するのを抑制し、弁体22の円筒度が悪化することを抑制できる。したがって、弁体22に密接するシール筒部材37のシール性が悪化することを抑制できるので、弁体22から漏れ出ることを抑制できる。このため、冷却効率や燃費効果を向上できる。
本実施形態では、連結筒部19fのケース軸方向の他端部は、弁体22のケース軸方向の他端部よりも、ケース軸方向の一端側に位置している。
この構成によれば、弁体22から連結筒部19fが突出しないので、弁モジュール15をケーシング21に組付ける際の取り扱いが容易になる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
上述した実施形態では、ケーシング21のうちケース周壁31に流出口(バイパス流出口65、ラジエータ流出口60及び空調流出口68)が形成され、端部カバー26に流入口17aが形成されているとしたが、これに限られない。ケース周壁31に流出口、流入口17aが形成されていてもよい。
上述した実施形態では、ケーシング21のケース軸方向の他端部(端部カバー26)が開口しているとしたが、これに限られない。例えば、ケーシング21のケース軸方向の他端部が閉塞されていてもよい。
上述した実施形態では、駆動軸27は、金属材料により形成されているとしたが、これに限られない。例えば、駆動軸27は、樹脂材料により形成されていてもよい。この場合、駆動軸27は、弁体22と一体に形成されていてもよい。
上述した実施形態では、駆動軸27に対してケース軸方向に離間した位置に軸カバー19が設けられているとしたが、駆動軸27と軸カバー19とが離間していれば、駆動軸27と軸カバー19とのケース軸方向における離間距離は、適宜変更可能である。
上述した実施形態では、挿入部50の大径部50a及び挿入孔58の大径部58aは、二面幅形状に形成されているとしたが、これに限られない。挿入部50の小径部50b及び挿入孔58の小径部58bが非真円状に形成されていてもよい。また、挿入部50の全体と挿入孔58の全体とが非真円状に形成されていてもよい。
上述した実施形態では、挿入部50の大径部50a及び挿入孔58の大径部58aは、二面幅形状に形成されているとしたが、これに限られない。大径部50a,58aは、ケース軸方向から見て非真円状に形成されていればよい。例えば、大径部50a,58aは、ケース軸方向から見てD面取り形状に形成されていてもよい。また、大径部50a,58aは、ケース軸方向から見て長円形状や楕円形状、多角形状に形成されていてもよい。
上述した実施形態では、突出部51がワッシャ20を用いて弁体22の底フランジ46bに係合されているとしたが、これに限られない。例えば、突出部51は、突出部51を径方向の両側から挟み込むバネを用いて、底フランジ46bに係合されていてもよい。
また、突出部51にカシメ等の加工が施され、突出部51自体がケース軸方向の他端側から底フランジ46bに直接係合されていてもよい。
また、駆動軸27が弁体22に対して圧入されていてもよい。この場合、突出部51にワッシャ20を設けたり、突出部51にカシメ等の加工を施したりすることなく、駆動軸27が弁体22に固定される。
また、上述した実施形態通りにワッシャ20を用いる場合、突出部51をワッシャ20に圧入できれば、突出部51と底フランジ46bとの係合に用いられるワッシャ20の内周部に径方向の内側に突出する凸部が設けられていてもよい。
上述した実施形態では、弁体22と軸カバー19とは、接着剤による接合や超音波溶着によって接合されているとしたが、これに限られない。例えば、弁体22と軸カバー19とは、振動溶着により接合されていてもよい。
上述した実施形態では、軸カバースポーク部19b及び端部カバースポーク部26bは、それぞれ4本設けられているとしたが、これに限られない。例えば、軸カバースポーク部19b及び端部カバースポーク部26bの本数は、適宜選択可能である。
上述した実施形態では、軸カバースポーク部19b及び端部カバースポーク部26bは、それぞれケース周方向に等間隔に間隔を空けて設けられているとしたが、これに限られない。例えば、隣接する軸カバースポーク部19b間のピッチ及び隣接する端部カバースポーク部26bのピッチは、適宜選択可能である。
上述した実施形態では、弁体22のケース軸方向の他端部が端部カバー26によって支持されているとしたが、これに限られない。例えば、弁体22のケース軸方向の他端部は、弁体22のケース軸方向の他端部に実施形態の駆動軸27と同様に挿入された軸によって支持されていてもよい。
8,80…制御バルブ
15…弁モジュール
17a…流入口
17b…通過口
18…弁部材
19…軸カバー(第2軸部)
19b…軸カバースポーク部(第2軸スポーク部)
19c…ハブ
21…ケーシング
22…弁体
27…駆動軸(第1軸部)
26…端部カバー(第2壁)
26b…端部カバースポーク部(第2壁スポーク部)
26c…ボス部
32…底壁部(第1壁)
44a…筒部
44b…保持部
47…弁孔(連通口)
49…基部
50…挿入部
51…突出部
58…挿入孔
60…ラジエータ流出口(流通口、流出口)
65…バイパス流出口(流通口、流出口)
68…空調流出口(流通口、流出口)

Claims (9)

  1. 液体が流通する流通口を有するケーシングと、
    前記ケーシングの内部に回転可能に配置された弁モジュールと、を備え、
    前記弁モジュールは、
    前記弁モジュールの回転に伴い前記流通口に連通可能な連通口が形成された筒状の弁体、及び前記弁体に接続されるとともに、前記ケーシングの第1壁に回転可能に支持された第1軸部を有する弁部材と、
    前記第1軸部に対して軸方向で離間した位置で前記弁体に接続されるとともに、前記ケーシングのうち前記第1壁に対向する第2壁に回転可能に支持された第2軸部と、を備えている制御バルブ。
  2. 前記弁体は、
    前記連通口が形成されるとともに、前記弁モジュールの回転に伴い前記ケーシングの内外の連通及び遮断を切り替える筒部と、
    前記筒部から前記軸方向に交差する径方向の内側に延び、前記第1軸部を保持する保持部と、を備え、
    前記第1軸部は、前記弁体よりも剛性の高い材料で形成されている請求項1に記載の制御バルブ。
  3. 前記第1軸部は、
    前記第1壁に回転可能に支持された基部と、
    前記軸方向で前記基部に連なり、前記保持部に形成された挿入孔内に挿入された挿入部と、
    前記軸方向において、前記挿入部に対して前記基部とは反対側に連なる突出部と、を備え、
    前記第1軸部は、前記挿入孔及び前記挿入部が前記軸方向から見て非真円状に形成されて前記弁体の周方向で互いに係合し、かつ前記挿入部及び前記突出部が前記弁体に前記軸方向の両側からそれぞれ係合することで、前記弁体に固定されている請求項2に記載の制御バルブ。
  4. 前記弁体と前記第2軸部とは、接着剤により接合されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御バルブ。
  5. 前記弁体と前記第2軸部とは、超音波溶着により接合されている請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の制御バルブ。
  6. 前記第2軸部は、
    前記第2壁に回転可能に支持されたハブと、
    前記ハブと前記弁体との間を前記軸方向に交差する径方向に接続するとともに、前記弁体の周方向に間隔をあけて配置された複数の第2軸スポーク部と、を有し、
    前記周方向で隣接した前記第2軸スポーク部同士で囲まれた開口部分は、前記ケーシング内への液体の通過口である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の制御バルブ。
  7. 前記第2壁は、
    前記ハブを回転可能に支持するボス部と、
    前記ボス部から前記軸方向に交差する径方向の外側に延びるとともに、前記弁体の前記周方向に間隔をあけて配置された複数の第2壁スポーク部と、を有し、
    前記周方向で隣接した前記第2壁スポーク部同士で囲まれた開口部分は、前記通過口を通じて前記ケーシング内に連通可能な液体の流入口であり、
    前記流通口は、前記連通口を通じて前記ケーシング外に液体を排出可能な流出口である請求項6に記載の制御バルブ。
  8. 複数の前記第2軸スポーク部における前記周方向のピッチは、複数の前記第2壁スポーク部における前記周方向のピッチと同等である請求項7に記載の制御バルブ。
  9. 前記第2軸スポーク部は、前記軸方向に交差する径方向の外側から内側に向かうに従い前記軸方向の前記第1軸部側に向けて延び、
    前記ボス部は、前記第2壁スポーク部に対して前記軸方向で前記第2軸スポーク部側に膨出している請求項7または請求項8に記載の制御バルブ。
JP2020050176A 2020-03-19 2020-03-19 制御バルブ Pending JP2021148241A (ja)

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