JP2020051539A - 制御バルブ - Google Patents

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淑仁 永井
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Abstract

【課題】バルブ本体を軸線方向に移動可能で、かつ、部品点数を減らすことができる制御バルブを提供する。【解決手段】制御バルブ8は、ケーシング21と、バルブ本体55とを備えている。ケーシングは、ケース周壁部31を備えている。ケース周壁部は、第1〜第3のケース平面35〜37を有する。第1〜第3のケース平面に流出用のポート44,47が形成されている。バルブ本体は、第1〜第3のバルブ平面65〜67を有する。第1〜第3のバルブ平面にバルブの開口部75,76が形成されている。バルブの開口部が流出用のポートに連通された状態において、バルブ本体が第1〜第3のケース平面に押し付けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、制御バルブに関するものである。
従来から、冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムが知られている。この種の冷却システムでは、ラジエータとエンジンとの間を循環するラジエータ流路とは別に、各種熱交換器との間で冷却水を循環させる複数の熱交換流路が設けられている場合がある。このような冷却システムでは、各流路(ラジエータ流路や熱交換流路等)への分岐部に、各流路への冷却水の流通を制御する制御バルブが設けられている。
上述した制御バルブとしては、冷却水の流出口が形成された流出ポートを有するケーシングと、ケーシング内に回転可能に収容され、冷却水が流通する流通路を有するロータ(以下、バルブ本体という)を備えている。バルブ本体は、円筒状に形成され、バルブ本体の回転に応じて流通路と各流出口とを連通させる連通口が形成されている。流出口は円形に形成されている。連通口も円形に形成されている。
この構成によれば、バルブ本体を周方向に回転させることで、流出口と連通口との連通および遮断が切り替えられる。そして、制御バルブ内に流入した冷却水は、流通路を流通する過程で、連通口と連通状態にある流出口を通じて制御バルブから流出する。これにより、制御バルブに流入した冷却水が、バルブ本体の回転に応じて1つ又は複数の流路に分配される。
上述した制御バルブにおいて、流出ポートには、流出ポートと各流路との間を接続するジョイントが接合されている。流出ポート内には、ジョイントとバルブ本体との間をシールするシール機構が設けられている。
シール機構として、例えば、ロータの外周面に摺動可能なシールリングと、シールリングに外嵌された支持リングと、支持リングとジョイントとの間に密接するパッキンとを備えた構成が開示されている。シールリングは、スプリングによりロータの外周面に押圧されている。これにより、バルブ本体とケーシングとの間がシール機構によりシールされ、バルブ本体とジョイントとの間がシール機構によりシールされる(例えば、下記特許文献1参照)。
また、シール機構として、バルブ本体の外周面に摺動可能なシールリングと、シールリングとジョイントとの間に密接するパッキンとを備えた構成が開示されている。シールリングは、スプリングによりバルブ本体の外周面に押圧されている。これにより、バルブ本体とケーシングとの間がシール機構によりシールされ、バルブ本体とジョイントとの間がシール機構によりシールされる(例えば、下記特許文献2参照)。
このように、従来の制御バルブは、バルブ本体とケーシングとの間をシールするためにシール機構を必要とする。具体的には、シール機構として、シールリング、パッキン、スプリングを必要とし、そのことが、制御バルブの部品点数を減らす妨げになっている。
また、従来の制御バルブは、バルブ本体を周方向に回転させることにより、流出口と連通口との連通、遮断を切り替えるように構成されている。また、流出口および連通口が円形に形成されている。このため、流出口と連通口との開口面積を確保するためには、バルブ本体の周方向への回転距離が長くなる。
このため、バルブ本体の径寸法が大きくなり、そのことがバルブ本体(すなわち、制御バルブ)の大型化を抑える妨げになっている。特に、制御バルブの分配数が増えることにより、その傾向が顕著になる。
ここで、制御バルブとして、ケーシングの内部においてバルブ本体を軸線方向に移動させることが考えられる。バルブ本体を軸線方向に移動させることにより、流出口と連通口との開口面積を確保することが可能である。バルブ本体を軸線方向に移動させることにより、バルブ本体が径寸法に大きくなることを抑えることができる。すなわち、制御バルブの大型化を抑えることが可能になる。
特開2016−114125号公報 特開2015−218763号公報
しかし、バルブ本体を軸線方向に移動させる制御バルブの場合においても、バルブ本体とケーシングとの間をシールする必要がある。その手段として、例えば、バルブ本体の一部を軸線方向に対して交差する方向に移動可能に取り付け、バルブ本体の一部をシール機構(具体的には、スプリング)でケーシングに押し付けることが考えらえる。バルブ本体の一部をシール機構でケーシングに押し付けることにより、バルブ本体の一部とケーシングとの間をシールすることが可能になる。
すなわち、この制御バルブの場合においても、バルブ本体とケーシングとの間をシールするシール機構を必要とする。このため、制御バルブの部品点数を減らす妨げになることが考えられる。
そこで、本発明は、上述した事情に考慮してなされたもので、バルブ本体を軸線方向に移動可能で、かつ、部品点数を減らすことができる制御バルブを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は以下の態様を採用した。
本発明の一態様に係る制御バルブは、平坦に形成された少なくとも1つのケース平面と、前記ケース平面に形成された流出ポートとを有するケーシングと、前記ケーシングの内部において軸線方向に移動可能に収容され、前記ケース平面に対向するように平坦に形成された少なくとも1つのバルブ平面と、前記バルブ平面に形成されて前記流出ポートに連通可能に形成されたバルブ開口部とを有するバルブ本体と、を備え、前記バルブ本体の内部と前記流出ポートとの差圧が前記バルブ平面に作用することで、前記バルブ本体が前記ケース平面に押し付けられる。
本態様の制御バルブでは、ケーシングのケース平面が平坦に形成され、ケース平面に流出ポートが形成されている。ケーシングの内部にバルブ本体が軸線方向に移動可能に収容されている。バルブ本体のバルブ平面が平坦に形成され、バルブ平面にバルブ開口部が形成されている。バルブ本体が軸線方向に移動することにより、バルブ開口部が流出ポートに連通する開状態や、バルブ開口部を閉じる閉状態に切替え可能に構成されている。
これにより、バルブ本体を周方向に回転する制御バルブに比べて、バルブ本体が軸線に交差する方向の外側に拡大しないようにできる。すなわち、制御バルブの大型化を抑えることが可能になる。
また、バルブ本体を周方向に回転する制御バルブに比べて、バルブ本体の移動量を少なく抑えることができる。これにより、バルブ開口部を流出ポートに迅速に連通させることができ、制御バルブの応答性を良好に確保できる。
さらに、制御バルブが必要とする流出ポート、バルブ開口部の個数に合わせて、ケース平面、バルブ平面の個数を選択できる。これにより、制御バルブに対する設計の自由度を高め、制御バルブに対する用途の拡大を図ることができる。なお、1つのケース平面、バルブ平面に複数の流出ポート、バルブ開口部を設けることも可能である。
また、制御バルブによれば、バルブ本体の内部と流出ポートとの差圧がバルブ平面に作用することで、バルブ本体がケース平面に押し付けられる。よって、スプリングなどのシール機構を備えることなく、バルブ平面をケース平面に接触させて、バルブ平面とケース平面との間をシールすることができる。これにより、制御バルブの部品点数を減らすことができる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記バルブ平面、前記ケース平面の一方は、前記バルブ平面および前記ケース平面間への液体による浸入を抑制するラビリンス構造を備えることが好ましい。
本態様によれば、バルブ平面、ケース平面の一方にラビリンス構造を備えた。ラビリンス構造によってバルブ平面とケース平面との間を一層良好にシールすることができる。これにより、バルブ平面およびケース平面間への液体による浸入を抑制できる。
また、バルブ平面、ケース平面の一方にラビリンス構造を備えることにより、バルブ平面とケース平面との接触面積を小さく抑えることができる。これにより、バルブ本体を軸線方向に移動させる際に、ケース平面に対するバルブ平面の摺動抵抗を低減させることで駆動ユニット(アクチュエータ)の負荷を小さく抑えることができる。
上記態様の制御バルブにおいて、前記バルブ開口部は、前記バルブ開口部と前記流出ポートとの開口状態を調節するように、前記流出ポート側の形状が変えられることが好ましい。
本態様によれば、バルブ開口部のうち、流出ポート側の形状を変えることにより、バルブ開口部と流出ポートとの開口状態を調節できる。これにより、バルブ開口部と流出ポートから流出する液体の流量を用途に応じて調節することができる。
本発明の一態様によれば、液体により発生する差圧によってバルブ本体をケース平面に押し付けることにより、バルブ本体を軸線方向に移動可能で、かつ、部品点数を減らすことができる。
本発明に係る第1実施形態の制御バルブが搭載された車両の冷却システムを示すブロック図である。 本発明に係る第1実施形態の制御バルブを示す斜視図である。 第1実施形態の制御バルブを示す分解斜視図である。 第1実施形態のケーシング本体を示す斜視図である。 第1実施形態のバルブユニットを示す斜視図である。 (a)はラジエータ開口部およびラジエータポートの形状を示す概略平面図であり、(b)はバルブユニットの移動距離と開口面積とを示すグラフである。 (a)は第1変形例のラジエータ開口部およびラジエータポートの形状を示す概略平面図であり、(b)は第1変形例のバルブユニットの移動距離と開口面積とを示すグラフである。 (a)は第2変形例のラジエータ開口部およびラジエータポートの形状を示す概略平面図であり、(b)は第2変形例のバルブユニットの移動距離と開口面積とを示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態の制御バルブを示す断面図である。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、液体として冷却水を用いてエンジンを冷却する冷却システムに、本実施形態の制御バルブを採用した場合について説明する。
[第1実施形態]
<冷却システム>
図1は、冷却システム1を示すブロック図である。
図1に示すように、冷却システム1は、車両駆動源に少なくともエンジンを具備する車両に搭載される。なお、車両としては、エンジンのみを有する車両の他に、ハイブリッド車両やプラグインハイブリッド車両等であっても構わない。
冷却システム1は、例えば、エンジン2(ENG)、ウォータポンプ3(W/P)、ラジエータ4(RAD)、ヒートエクスチェンジャ5(H/EX)、ヒータコア6(HTR)および制御バルブ8(EWV)が各種流路10〜13により接続されて構成されている。ウォータポンプ3、エンジン2および制御バルブ8は、メイン流路10上で上流から下流にかけて順に接続されている。メイン流路10では、ウォータポンプ3の動作により冷却水がエンジン2および制御バルブ8を順に通過する。
メイン流路10には、ラジエータ流路11、暖機流路12、および空調流路13がそれぞれ接続されている。これらラジエータ流路11、暖機流路12、および空調流路13は、メイン流路10のうちウォータポンプ3の上流部分と制御バルブ8とを接続している。
ラジエータ流路11には、ラジエータ4が接続されている。ラジエータ流路11では、ラジエータ4において、冷却水と外気との熱交換が行われる。
暖機流路12には、ヒートエクスチェンジャ5が接続されている。ヒートエクスチェンジャ5とエンジン2との間には、オイル流路18を通してエンジンオイルが循環している。暖機流路12では、ヒートエクスチェンジャ5において、冷却水とエンジンオイルとの熱交換が行われる。すなわち、ヒートエクスチェンジャ5は、水温が油温よりも高い場合にオイルウォーマとして機能し、エンジンオイルを加熱する。一方、ヒートエクスチェンジャ5は、水温が油温よりも低い場合にオイルクーラとして機能し、エンジンオイルを冷却する。
空調流路13には、ヒータコア6が接続されている。ヒータコア6は、例えば空調装置のダクト(不図示)内に設けられている。空調流路13では、ヒータコア6において、冷却水とダクト内を流通する空調空気との熱交換が行われる。
上述した冷却システム1では、メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水が、制御バルブ8内に流入した後、制御バルブ8の動作によって各種流路11〜13に選択的に分配される。これにより、早期昇温や高水温(最適温)制御等を実現でき、車両の燃費向上が図られている。
<制御バルブ>
図2は、制御バルブ8を示す斜視図である。図3は、制御バルブ8を示す分解斜視図である。
図2、図3に示すように、制御バルブ8は、ケーシング21と、バルブユニット22と、駆動ユニット23と、を主に備えている。
(ケーシング)
ケーシング21は、ケーシング本体25と、蓋体26とを備えている。ケーシング本体25の開口部は蓋体26で閉塞されている。なお、以下の説明では、ケーシング21の軸線O1に沿う方向を単にケース軸方向という。ケース軸方向において、ケーシング本体25のケース周壁部31に対してケーシング本体25の底部28に向かう方向を第1側といい、ケーシング本体25のケース周壁部31に対して蓋体26に向かう方向を第2側という。
ケーシング本体25は、複数の取付片33で、例えばエンジンルーム内に固定される。複数の取付片33は、例えば、ケーシング本体25のケース周壁部31のうち第2側に位置する部位31bから外側に突設されている。
図4は、ケーシング本体25を示す斜視図である。
図3、図4に示すように、ケーシング本体25は、ケース周壁部31と、拡張部32とを有する。ケース周壁部31は、第1ケース平面(ケース平面)35と、第2ケース平面(ケース平面)36と、第3ケース平面(ケース平面)37とを有する。第1〜第3のケース平面35〜37は、平坦な矩形状に形成されている。
第1ケース平面35の一側辺35aと第2ケース平面36の一側辺36aとが連結されている。第1ケース平面35および第2ケース平面36がV字状に連結されている。第1ケース平面35の他側辺35bと第3ケース平面37の一側辺37aとが連結されている。第1ケース平面35および第3ケース平面37がV字状に連結されている。第2ケース平面36の他側辺36bと第3ケース平面37の他側辺37bとが連結されている。第2ケース平面36および第3ケース平面37がV字状に連結されている。
第1〜第3のケース平面35〜37によりケース周壁部31が断面三角形(例えば、正三角形)に形成されている。
図2、図3に示すように、ケース周壁部31における第2側に位置する部位31bには、蓋体26が設けられている。蓋体26には、流入ポート41が形成されている。流入ポート41は、蓋体26からケーシング本体25の外側に向けて軸線O1上に延出されている。流入ポート41によりケーシング21の内部と外部とが連通されている。流入ポート41の開口端41aにはメイン流路10(図1参照)が連通される。
図3、図4に戻って、第1ケース平面35において、ケース周壁部31の第1側に位置する部位31a側には、ラジエータポート(流出ポート)42が形成されている。ラジエータポート42は、矩形状に形成され、ケーシング21の内部と外部とを連通している。ラジエータポート42には、ラジエータジョイント43が連通されている。
ラジエータジョイント43は、ラジエータポート42とラジエータ流路11(図1参照)の上流端部との間を連通している。なお、ラジエータジョイント43は、ラジエータポート42に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
第2ケース平面36において、ケース周壁部31における第2側に位置する部位31b側には、暖機ポート(流出ポート)44が形成されている。暖機ポート44は、矩形状に形成され、ケーシング21の内部と外部とを連通している。暖機ポート44には、暖機ジョイント46が連通されている。
暖機ジョイント46は、暖機ポート44と暖機流路12(図1参照)の上流端部とを連通している。なお、暖機ジョイント46は、暖機ポート44に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
第2ケース平面36において、ケース周壁部31における第1側に位置する部位31a側には、空調ポート(流出ポート)47が形成されている。空調ポート47は、矩形状に形成され、ケーシング21の内部と外部とを連通している。空調ポート47には、空調ジョイント49が連通されている。
空調ジョイント49は、空調ポート47と空調流路13(図1参照)の上流端部とを連通している。なお、空調ジョイント49は、空調ポート47に溶着(例えば、振動溶着等)されている。
ここで、ケース周壁部31は、第1〜第3のケース平面35〜37により断面三角形(例えば、断面正三角形)に形成されている。よって、ケース周壁部31は、例えば、ケース周壁部を断面矩形に形成する場合と比べて、ケース平面(すなわち、第1〜第3のケース平面35〜37)の個数を少なく抑えることができる。これにより、第1〜第3のケース平面35〜37は、幅寸法W1が大きく形成されている。
(駆動ユニット)
ケース周壁部31における第1側に位置する部位31aに拡張部32が設けられている。拡張部32に駆動ユニット23が設けられている。駆動ユニット23は、駆動ケース24の内部にモータ、減速機構、制御基板などが収納されることに構成されるアクチュエータである。駆動ユニット23は、バルブユニット22の支持軸56に連結されている。駆動ユニット23が駆動することにより支持軸56(すなわち、バルブユニット22のバルブ本体55)が軸線O1方向に移動する。
バルブ本体55が軸線O1方向に移動することにより、バルブユニット22が開状態や閉状態に切り替えられる。
(バルブユニット)
図5は、バルブユニット22を示す斜視図である。
図3、図5に示すように、バルブユニット22は、ケーシング21の内部において軸線O1に沿って移動(摺動)可能に収容されている。バルブユニット22は、ケーシング21の軸線O1と同軸に配置されている。バルブユニット22は、軸線O1に沿って移動することにより各バルブ開口部(ラジエータ開口部74、暖機開口部75、および空調開口部76)を開閉する。
具体的には、バルブユニット22は、バルブ本体55と、支持軸56とを備えている。支持軸56は、バルブ本体55の内部において、軸線O1に対しいて同軸上にインサート成形されている。支持軸56は、バルブ本体55(例えば、樹脂材料)よりも剛性が高い材料(例えば、金属材料)により形成されている。
支持軸56の周囲を取り囲むようにバルブ本体55が形成されている。バルブ本体55は、例えば、樹脂材料などで一体成形されている。具体的には、バルブ本体55は、支持軸56を覆うボス部57と、ボス部57を囲繞するバルブ部58と、ボス部57およびバルブ部58を連結するスポーク部59と、を主に有している。
支持軸56の一端部56aは、バルブ部58の第1側の部位58aから外方に突出されている。支持軸56の一端部56aは、軸線O1方向に移動(摺動)可能に支持され、駆動ユニット23に連結されている。一方、支持軸56の他端部 は、ボス部57の内部に収納され、バルブ部58の第2側の端部 に対してバルブ部58の内側に配置されている。
すなわち、支持軸56は、一端部56aのみが支持される片持支持の状態において、一端部56aが駆動ユニット23に連結されている。バルブユニット22のバルブ部58は、軸線O1の方向に移動(摺動)可能にケーシング本体25に受けられることにより支持されている。
バルブ部58は、第1バルブ平面(バルブ平面)65と、第2バルブ平面(バルブ平面)66と、第3バルブ平面(バルブ平面)67とを有する。第1バルブ平面65の一側辺65aと第2バルブ平面66の一側辺66aとが連結されている。第1バルブ平面65および第2バルブ平面66がV字状に連結されている。第1バルブ平面65の他側辺65bと第3バルブ平面67の一側辺67aとが連結されている。第1バルブ平面65および第3バルブ平面67がV字状に連結されている。第2バルブ平面66の他側辺66bと第3バルブ平面67の他側辺67bとが連結されている。第2バルブ平面66および第3バルブ平面67がV字状に連結されている。
第1〜第3のバルブ平面65〜67によりバルブ部58が断面三角形(例えば、正三角形)に形成されている。
第1バルブ平面65は、第1ケース平面35に対向するように平坦な矩形状に形成されている。第2バルブ平面66は、第2ケース平面36に対向するように平坦な矩形状に形成されている。第3バルブ平面67は、第3ケース平面37に対向するように平坦な矩形状に形成されている。
バルブ部58は、軸線O1と同軸に配置されている。バルブ部58は、ケーシング21(具体的には、ケース周壁部31)の内部において、ケース軸方向の第1側に位置する部位31aとケース軸方向の第2側に位置する部位31bとの間の領域においてケース軸方向に移動(摺動)可能に配置されている。
バルブ部58の内部には流通路72が形成されている。流通路72は、ケース軸方向に延在され、ケーシング21の内部に連通されている。よって、ラジエータポート42を経てケーシング21の内部に流入した冷却水(液体)が流通路72に導かれる。
ここで、第1バルブ平面65と第1ケース平面35との間には第1隙間が形成されている。第2バルブ平面66と第2ケース平面36との間には第2隙間が形成されている。第3バルブ平面67と第3ケース平面37との間には第3隙間が形成されている。
第1隙間、第2隙間および第3隙間は、流入ポート41からケーシング21の内部に流入した冷却水やコンタミ(不純物)の浸入を抑制できるように設定されている。よって、ケーシング21とバルブ部58との間の第1〜第3の隙間にコンタミを噛み込んでバルブユニット22の移動(摺動)が阻害されることを抑制できる。
また、第1バルブ平面65において、バルブ部58の第1側に位置する部位58aには、ラジエータ開口部(バルブ開口部)74が形成されている。ラジエータ開口部74は、矩形状に形成され、バルブ部58の流通路72と外部とを連通している。ラジエータ開口部74は、ラジエータポート42に対応するように形成されている。ラジエータ開口部74は、バルブユニット22が閉位置に配置された状態においてラジエータポート42を避けた位置に配置される。よって、流通路72の流通路72のラジエータポート42への連通が遮られる。
一方、ラジエータ開口部74は、バルブユニット22が開位置に配置された状態においてラジエータポート42に重なる位置に配置される。すなわち、ラジエータ開口部74は、ラジエータポート42に連通される。よって、バルブ部58の流通路72がラジエータ開口部74を介してラジエータポート42に連通される。
さらに、第2バルブ平面66において、バルブ部58の第2側に位置する部位58bには、暖機開口部(バルブ開口部)75が形成されている。暖機開口部75は、矩形状に形成され、バルブ部58の流通路72と外部とを連通している。暖機開口部75は、暖機ポート44に対応するように形成されている。暖機開口部75は、バルブユニット22が閉位置に配置された状態において暖機ポート44を避けた位置に配置される。よって、バルブ部58の流通路72の暖機ポート44への連通が遮られる。
一方、暖機開口部75は、バルブユニット22が開位置に配置された状態において暖機ポート44に重なる位置に配置される。すなわち、暖機開口部75は、暖機ポート44に連通される。よって、バルブ部58の流通路72が暖機開口部75を介して暖機ポート44に連通される。
加えて、第2バルブ平面66において、バルブ部58の第1側に位置する部位58aには、空調開口部(バルブ開口部)76が形成されている。空調開口部76は、矩形状に形成され、バルブ部58の流通路72と外部とを連通している。空調開口部76は、空調ポート47に対応するように形成されている。空調開口部76は、バルブユニット22が閉位置に配置された状態において空調ポート47を避けた位置に配置される。よって、バルブ部58の流通路72の空調ポート47への連通が遮られる。
一方、空調開口部76は、バルブユニット22が開位置に配置された状態において空調ポート47に重なる位置に配置される。すなわち、空調開口部76は、空調ポート47に連通される。よって、バルブ部58の流通路72が空調開口部76を介して空調ポート47に連通される。
ここで、バルブ部58は、第1〜第3のバルブ平面65〜67により断面三角形(例えば、断面正三角形)に形成されている。よって、バルブ部58は、例えば、バルブ部を断面矩形状に形成する場合と比べて、バルブ平面(すなわち、第1〜第3のバルブ平面65〜67)の個数を少なく抑えることができる。これにより、第1〜第3のバルブ平面65〜67は、幅寸法W2が大きく形成されている。
ここで、バルブユニット22の各開口部74〜76と、ケーシング本体25の各ポート42,44,47とのうち、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42が車体下方へ向けて配置されている。ラジエータ開口部74およびラジエータポート42を車体下方へ向けて配置する理由については後で詳しく説明する。
<制御バルブ8の動作方法>
つぎに、制御バルブ8の動作方法を図1〜図5に基づいて説明する。
図1〜図5に示すように、メイン流路10において、ウォータポンプ3により送出される冷却水は、エンジン2で熱交換された後、制御バルブ8に向けて流通する。メイン流路10においてエンジン2を通過した冷却水は、流入ポート41およびケーシング21の内部を経てのバルブ部58の流通路72に流入する。
流通路72に流入した冷却水は、ラジエータ開口部74、暖機開口部75、および空調開口部76に分配される。ラジエータ開口部74に分配された冷却水は、ラジエータ開口部74、ラジエータポート42を経てラジエータジョイント43に導かれる。ラジエータジョイント43に導かれた冷却水は、ラジエータ流路11を経てラジエータ4に導かれ、ラジエータ4において、冷却水と外気との熱交換が行われる。
また、暖機開口部75に分配された冷却水は、暖機開口部75、暖機ポート44を経て暖機ジョイント46に導かれる。暖機ジョイント46に導かれた冷却水は、暖機ジョイント46、暖機流路12を経てヒートエクスチェンジャ5に導かれる。
ここで、ヒートエクスチェンジャ5とエンジン2との間には、オイル流路18を通してエンジンオイルが循環している。よって、ヒートエクスチェンジャ5において、冷却水とエンジンオイルとの熱交換が行われる。
さらに、空調開口部76に分配された冷却水は、空調開口部76、空調ポート47を経て空調ジョイント49に導かれる。空調ジョイント49に導かれた冷却水は、空調ジョイント49、空調流路13を経てヒータコア6に導かれる。ヒータコア6において、冷却水とダクト内を流通する空調空気との熱交換が行われる。
以上説明したように、制御バルブ8は、バルブユニット22を軸線O1に沿って移動(摺動)することにより、各開口部74〜76と各ポート42,44,47とを開閉するように構成されている。これにより、バルブ本体を周方向に回転する制御バルブに比べて、バルブ本体55が軸線O1に交差する方向に対して外側に拡大しないようにできる。すなわち、制御バルブ8の大型化を抑えることが可能になる。
また、バルブ本体を周方向に回転する制御バルブに比べて、バルブ本体55の移動量を少なく抑えることができる。これにより、各開口部74〜76を各ポート42,44,47に迅速に連通させることができ、制御バルブ8の応答性を良好に確保できる。
さらに、制御バルブ8のバルブ部58、ケース周壁部31を断面正三角形に形成することにより、制御バルブ8が必要とする開口部、ポートの個数に合わせて、各開口部74〜76と各ポート42,44,47との個数を適宜選択できる。これにより、制御バルブ8に対する設計の自由度を高め、制御バルブ8に対する用途の拡大を図ることができる。なお、第2ケース平面36のように、複数のポート44,47を設けることも可能である。また、第2バルブ平面66のように、複数の開口部75,76を設けることも可能である。
また、制御バルブ8は、支持軸56の一端部56aのみが片持支持状態で駆動ユニット23に連結され、バルブ部58がケーシング本体25に受けられた状態で支持されている。さらに、第1ケース平面35と第2ケース平面36とがV字状に形成され、第1バルブ平面65と第2バルブ平面66とがV字状に形成されている。
よって、制御バルブ8によれば、各開口部74〜76が各ポート42,44,47に連通された状態において、バルブ本体55の流通路72の冷却水が各開口部74〜76を経て各ポート42,44,47に流出する。
ここで、車両の早期暖機のためには、エンジン2のスタート時から暖機終了までのバルブ全閉の間、冷却水をラジエータ流路11に流さない(漏らさない)ことが好ましい。特に、ラジエータ4は冷却能力が高いため、バイパス(暖機流路12)やヒータ(空調流路13)よりも高いシール性が求められる。
例えば、エンジン2のスタート時のバルブ全閉において、ラジエータ開口部74、暖機開口部75、および空調開口部76が閉じられる。
ラジエータ開口部74が閉じた状態において、第1バルブ平面65の内側とラジエータポート42とに第1差圧が発生する。また、暖機開口部75および空調開口部76が閉じられた状態において、第2バルブ平面66の内側と暖機ポート44および空調ポート47とに第2差圧が発生する。ここで、暖機ポート44と空調ポート47の開口面積の合計よりも、ラジエータポート42の開口面積が広く形成されている。
よって、第1差圧が第2差圧より大きくなり、第1差圧によってバルブ本体55の第1バルブ平面65を第1ケース平面35に押し付けることができる。
ここで、例えば、片持支持された支持軸56が、弾性変形により撓むことにより、バルブ本体55の第1バルブ平面65を第1ケース平面35に一層好適に押し付けることができる。
なお、第2バルブ平面66も、第2差圧により第2ケース平面36に接触させることが可能である。これにより、第2バルブ平面66と第2ケース平面36との間をシールできる。
また、車両の暖機中にはバイパス(暖機流路12)が開口されて暖機開口部75から冷却水が流出する。よって、暖機開口部75側の差圧が減少する。これにより、バルブ本体55の第1バルブ平面65を第1ケース平面35に一層好適に押し付けることができる。
このように、制御バルブ8によれば、例えばバルブ全閉において、スプリングなどのシール機構を備えることなく、第1バルブ平面65を第1差圧により第1ケース平面35に接触させて、第1バルブ平面65と第1ケース平面35との間をシールできる。
また、第2バルブ平面66を第2差圧により第2ケース平面36に接触させて、第2バルブ平面66と第2ケース平面36との間をシールできる。
これにより、制御バルブ8にスプリングなどのシール機構を備える必要がなく、制御バルブ8の部品点数を減らすことができる。
ここで、バルブユニット22の各開口部74〜76と、ケーシング本体25の各ポート42,44,47とのうち、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42を車体下方へ向けて配置した理由について説明する。
バルブユニット22が閉位置に配置された状態において、特に、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42のシール性を高めることが好ましい。すなわち、ラジエータ開口部74を有する第1バルブ平面65と、ラジエータポート42を有する第1ケース平面35との間のシール性を高めることが好ましい。
そこで、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42を車体下方へ向けて配置するようにした。すなわち、第1バルブ平面65および第1ケース平面35を下方に向けて配置できる。よって、バルブユニット22が閉位置に配置された状態において、冷却水により発生する差圧(第1差圧)および水頭圧によって第1バルブ平面65を第1ケース平面35に一層好適に押し付けることができる。
これにより、第1バルブ平面65と第1ケース平面35との間の第1隙間のシール性を一層好適に高めることができる。
さらに、ケース周壁部31は、第1〜第3のケース平面35〜37により断面正三角形に形成されている。よって、第1〜第3のケース平面35〜37は、ケース周壁部を断面矩形状に形成する場合と比べて、幅寸法W1が大きく形成されている。よって、ラジエータポート42、暖機ポート44、空調ポート47の、軸線O1方向に交差する方向のポート幅寸法W3(図6(a)参照)を大きく確保できる。
これにより、ラジエータポート42、暖機ポート44、空調ポート47の開口を確保した状態において、ラジエータポート42、暖機ポート44、空調ポート47の軸線O1方向におけるポート長さ寸法L1(図6(a)参照)を小さく抑えることができる。
なお、ラジエータポート42、暖機ポート44、空調ポート47は、同一のポート幅寸法W3に形成されている。また、ラジエータポート42、暖機ポート44、空調ポート47は、同一のポート長さ寸法L1に形成されている。よって、図6(a)において、ラジエータポート42について説明し、暖機ポート44、空調ポート47についての詳しい説明を省略する。
また、バルブ部58は第1〜第3のバルブ平面65〜67により断面正三角形に形成されている。よって、第1〜第3のバルブ平面65〜67は、バルブ部を断面矩形状に形成する場合と比べて、幅寸法W2が大きく形成されている。よって、ラジエータ開口部74、暖機開口部75、空調開口部76の、軸線O1方向に交差する方向の開口幅寸法W4(図6(a)参照)を大きく確保できる。
これにより、ラジエータ開口部74、暖機開口部75、空調開口部76の開口を確保した状態において、ラジエータ開口部74、暖機開口部75、空調開口部76の軸線O1方向の開口長さ寸法L2(図6(a)参照)を小さく抑えることができる。
なお、開口幅寸法W4は、ポート幅寸法W3と同様に設定されている。開口長さ寸法L2は、ポート長さ寸法L1と同様に設定されている。
このように、開口長さ寸法L2およびポート長さ寸法L1が小さく抑えられている。これにより、各開口部74〜76と各ポート42,44,47とを開閉する際にバルブユニット22(すなわち、バルブ本体55)の移動距離を小さく抑えることができ、制御バルブ8の応答性を良好に確保できる。
また、バルブ本体55の軸線O1方向への移動距離を小さく抑えることにより、バルブ本体55の応答性を良好に確保でき、また制御バルブの耐久性を向上させることができる。
つぎに、バルブユニット22の移動距離Dと開口面積Sとの関係を図6(a)、図6(b)に基づいて説明する。なお、バルブユニット22の各開口部74〜76は同様に矩形状に形成され、ケーシング本体25の各ポート42,44,47は同様に矩形状に形成されている。よって、図6(a)、図6(b)において、ラジエータ開口部74、ラジエータポート42について説明して、暖機開口部75、空調開口部76、暖機ポート44、空調ポート47の詳しい説明を省略する。
図6(a)は、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42の形状を示す概略平面図である。図6(a)においては構成の理解を容易にするために、ラジエータ開口部74およびラジエータポート42の両方を実線で示す。
図6(b)は、バルブユニット22の移動距離Dと開口面積Sとを示すグラフである。縦軸はラジエータ開口部74とラジエータポート42との開口面積Sを示す。横軸はバルブユニット22の移動距離Dを示す。グラフG1は、バルブユニット22の移動距離Dと開口面積Sとの関係を示すグラフである。
図3、図6(a)、図6(b)に示すように、ラジエータポート42は、軸線O1方向に対して直交する方向のポート幅寸法W3、軸線O1方向のポート長さ寸法L1で矩形状の開口に形成されている。また、ラジエータ開口部74は、ラジエータポート42と同様に、軸線O1方向に対して直交する方向の開口幅寸法W4、ケース軸方向の開口長さ寸法L2で矩形状の開口に形成されている。
ラジエータポート42は、ラジエータ開口部74側の辺42aの形状が直線状に形成されている。また、ラジエータ開口部74は、ラジエータポート42側の辺74aの形状が直線状に形成されている。
バルブユニット22が閉位置から開位置に矢印Aの方向に移動する。よって、ラジエータ開口部74は、ラジエータポート42に重なる位置に配置され、ラジエータポート42に連通される。これにより、ラジエータ開口部74とラジエータポート42とが開口して開口面積S1が確保される。
ここで、ラジエータポート42およびラジエータ開口部74は、矩形状の開口に形成されている。よって、例えば、ラジエータポート42およびラジエータ開口部74を円形に形成した場合と比べて、軸線O1方向の長さ寸法L1,L2を小さく抑えることができる。
これにより、ラジエータ開口部74とラジエータポート42との開口面積Sが所定の開口面積S1まで到達するバルブユニット22の移動距離DをD1と小さく抑えることができる。すなわち、開口面積Sを所定の開口面積S1まで迅速に開口できる。
また、バルブユニット22の移動距離DをD1と小さく抑えることにより、制御バルブ8の大型化を一層良好に抑えることが可能になり、制御バルブ8の小型化が図れる。さらに、バルブユニット22の移動距離DをD1と小さく抑えることにより、制御バルブ8の応答性を一層良好に確保できる。
(変形例)
つぎに、第1実施形態の第1変形例、第2変形例を図7、図8に基づいて説明する。第1変形例、第2変形例の制御バルブ100、110において第1実施形態の制御バルブ8と同一、類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
第1変形例
図7(a)は、第1変形例のラジエータ開口部102およびラジエータポート42の形状を示す概略平面図である。図7(a)においては構成の理解を容易にするために、ラジエータ開口部102およびラジエータポート42の両方を実線で示す。
図7(b)は、第1変形例のバルブユニット101の移動距離Dと開口面積Sとを示すグラフである。縦軸は第1変形例のラジエータ開口部102とラジエータポート42との開口面積Sを示す。横軸は第1変形例のバルブユニット22の移動距離Dを示す。グラフG2は、バルブユニット101の移動距離Dと開口面積Sとの関係を示すグラフである。
図3、図7(a)、図7(b)に示すように、制御バルブ100は、第1実施形態のラジエータ開口部74をラジエータ開口部(バルブ開口部)102に代えたもので、その他の構成は、第1実施形態の制御バルブ8と同様である。ラジエータ開口部102は、ラジエータポート42側の辺102aの形状がV字状に形成されたもので、その他の形状は実施形態のラジエータ開口部74と同様である。具体的には、ラジエータ開口部102は、ラジエータポート42側の辺102aのうち、幅方向の中央102bがラジエータポート42に向けて突出するようにV字状に形成されている。
バルブユニット101が閉位置から開位置に矢印Aの方向に移動する。ラジエータ開口部102は、V字状の辺102aがラジエータポート42を通過して、ラジエータポート42に重なる位置に配置される。これにより、ラジエータ開口部102がラジエータポート42に連通され、ラジエータ開口部102とラジエータポート42とが開口して開口面積S1が確保される。
ここで、ラジエータ開口部102は、ラジエータポート42側の辺102aの形状がV字状に形成されている。よって、ラジエータ開口部102とラジエータポート42との開口面積Sが所定の開口面積S1まで到達するバルブユニット101の移動距離Dを、第1実施形態の移動距離D1より大きなD2とすることができる。これにより、開口面積Sを所定の開口面積S1まで穏やかに開口でき、制御バルブ100の用途の拡大を図ることができる。
また、ラジエータ開口部102とラジエータポート42との開口面積Sを微細に制御できる。
第2変形例
図8(a)は、第2変形例のラジエータ開口部112およびラジエータポート42の形状を示す概略平面図である。図8(a)においては構成の理解を容易にするために、ラジエータ開口部112およびラジエータポート42の両方を実線で示す。
図8(b)は、第2変形例のバルブユニット111の移動距離Dと開口面積Sとを示すグラフである。縦軸は第2変形例のラジエータ開口部112とラジエータポート42との開口面積Sを示す。横軸は第2変形例のバルブユニット111の移動距離Dを示す。グラフG3は、バルブユニット111の移動距離Dと開口面積Sとの関係を示すグラフである。
図3、図8(a)、図8(b)に示すように、制御バルブ110は、第1実施形態のラジエータ開口部74をラジエータ開口部(バルブ開口部)112に代えたもので、その他の構成は、第1実施形態の制御バルブ8と同様である。ラジエータ開口部112は、ラジエータポート42側の辺112aに突出開口部113が形成されたもので、その他の形状は実施形態のラジエータ開口部74と同様である。具体的には、ラジエータ開口部112は、ラジエータポート42側の辺112aのうち、幅方向の中央からラジエータポート42に向けて突出する突出開口部113が形成されている。
バルブユニット111が閉位置から開位置に矢印A方向に移動する。まず、ラジエータ開口部112の突出開口部113が、ラジエータポート42に配置されることにより開口面積S2が確保される。この状態から、ラジエータ開口部112の突出開口部113がラジエータポート42を通過して、ラジエータ開口部112がラジエータポート42に重なる位置に配置される。これにより、ラジエータ開口部112がラジエータポート42に連通され、ラジエータ開口部112とラジエータポート42とが開口して開口面積S1が確保される。
このように、ラジエータポート42側の辺112aに突出開口部113を形成することにより、ラジエータ開口部112とラジエータポート42との開口面積Sを、まず開口面積S2だけ開口し、つぎに開口面積S1を開口するように段階的に開口できる。これにより、制御バルブ110の用途の拡大を図ることができる。
実施形態、第1変形例、第2変形例のように、ラジエータ開口部74,102,112のように、例えば、ラジエータポート42側の辺74a,102a,112aの形状を変えるようにした。よって、ラジエータ開口部74,102,112とラジエータポート42との開口状態を調節できる。これにより、ラジエータ開口部74,102,112とラジエータポート42との開口から流出する冷却水の流量を用途に応じて調節することができ、制御バルブ8,100,110の用途の拡大を図ることができる。
[第2実施形態]
つぎに、第2実施形態の制御バルブ120を図9に基づいて説明する。図9においては、構成の理解を容易にするために、バルブ部58の内部の支持軸56、ボス部57およびスポーク部59を省略して説明する。また、第2実施形態の制御バルブ120において第1実施形態の制御バルブ8と同一、類似部材については同じ符号を付して説明を省略する。
図9は、制御バルブ120を示す断面図である。図9においては、ラジエータ開口部74、ラジエータポート42について説明して、暖機開口部75、空調開口部76、暖機ポート44、空調ポート47の詳しい説明を省略する。
図3、図9に示すように、制御バルブ120は、第1バルブ平面65において、ラジエータ開口部74の周縁74bに沿って突部122が設けられたもので、その他の構成は第1実施形態の制御バルブ8と同様である。
突部122は、ラジエータ開口部74の周縁74bに沿って矩形枠状に形成され、第1ケース平面35に向けて突出されている。これにより、第1ケース平面35および突部122によりラビリンス構造124がラジエータ開口部74の周縁74bに沿って矩形枠状に形成されている。
突部122と第1ケース平面35との間に隙間が形成されている。突部122と第1ケース平面35との間の隙間は、流入ポート41からケーシング21の内部に流入した冷却水やコンタミの浸入を抑制できるように設定されている。よって、突部122と第1バルブ平面65との間の隙間にコンタミを噛み込んでバルブユニット22の移動(摺動)が阻害されることを抑制できる。
第2実施形態の制御バルブ120によれば、第1バルブ平面65において、ラビリンス構造124がラジエータ開口部74の周縁74bに沿って矩形枠状に形成されている。ラジエータ開口部74がラジエータポート42に連通された状態において、ラビリンス構造124によって第1バルブ平面65と第1ケース平面35との間を一層良好にシールすることができる。これにより、第1バルブ平面65および第1ケース平面35間への冷却水による浸入を抑制できる。
また、第1バルブ平面65にラビリンス構造124を備えることにより、第1バルブ平面65と第1ケース平面35との接触面積を小さく抑えることができる。さらに、第2バルブ平面66および第3バルブ平面67においても、第1バルブ平面65と同様に、暖機開口部75および空調開口部76の周縁においても同様にラビリンス構造が形成されている。
これにより、バルブ部58を軸線O1方向に移動させる際に、第1ケース平面35に対する第1バルブ平面65の摺動抵抗を低減させることで駆動ユニット(アクチュエータ)23の負荷を小さく抑えることができる。
第2実施形態においては、第1〜第3のバルブ平面65〜67にラビリンス構造124を備えた例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、第1〜第3のケース平面35〜37にラビリンス構造を備えることも可能である。
具体的には、第1〜第3のケース平面35〜37の各ポート42,44,47の周縁に沿ってラビリンス構造を備えることも可能である。これにより、第2実施形態と同様に、冷却水による浸入を抑制でき、第1バルブ平面65の摺動抵抗を低減させることで駆動ユニット(アクチュエータ)23の負荷を小さく抑えることができる。
なお、本発明の技術範囲は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述した実施形態では、制御バルブ8がエンジン2の冷却システム1に搭載された構成について説明したが、この構成のみに限らず、その他のシステムに搭載しても構わない。
上述した実施形態では、制御バルブ8,120の支持軸56の一端部56aのみが片持支持した例について説明したが、これに限らない。その他の例として、制御バルブ8の支持軸56を両端支持とすることも可能である。
この場合においても、上述した実施形態と同様に、スプリングなどのシール機構を備えることなく、第1〜第3のバルブ平面65〜67を第1〜第3のケース平面35〜37に接触させて、各バルブ平面65〜67と各ケース平面35〜37との間をシールできる。
これにより、スプリングなどのシール機構を備えるに必要がなく、部品点数を減らすことができる。
上述した実施形態では、制御バルブ8に流入した冷却水を、ラジエータ4、ヒートエクスチェンジャ5、およびヒータコア6に分配して導く例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、制御バルブ8によりラジエータ4、ヒートエクスチェンジャ5、およびヒータコア6に加えて、EGR(Exhaust Gas Recirculation)クーラにも冷却水を分配するように構成することも可能である。
EGRクーラに冷却水を流すことにより、EGRクーラにおいて、冷却水とEGRガスとの熱交換が行われる。
上述した実施形態では、ケース周壁部31およびバルブ部58を断面三角形として断面正三角形を例示したがこれに限らない。その他の例として、例えばケース周壁部31およびバルブ部58を断面二等辺三角形、断面直角三角形などの他の三角形とすることも可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1…冷却システム
8,100,110,120…制御バルブ
21…ケーシング
22,101,111…バルブユニット
25…ケーシング本体
35〜37…第1〜第3のケース平面(ケース平面)
42…ラジエータポート(流出ポート)
44…暖機ポート(流出ポート)
47…空調ポート(流出ポート)
55…バルブ本体
56…支持軸
58…バルブ部
65〜67…第1〜第3のバルブ平面(バルブ平面)
74,102,112…ラジエータ開口部(バルブ開口部)
74a,102a,112a…ラジエータ開口部のうちラジエータポート側の辺
75…暖機開口部(バルブ開口部)
76…空調開口部(バルブ開口部)
113…突出開口部
122…突部
124…ラビリンス構造

Claims (3)

  1. 平坦に形成された少なくとも1つのケース平面と、前記ケース平面に形成された流出ポートとを有するケーシングと、
    前記ケーシングの内部において軸線方向に移動可能に収容され、前記ケース平面に対向するように平坦に形成された少なくとも1つのバルブ平面と、前記バルブ平面に形成されて前記流出ポートに連通可能に形成されたバルブ開口部とを有するバルブ本体と、を備え、
    前記バルブ本体の内部と前記流出ポートとの差圧が前記バルブ平面に作用することで、前記バルブ本体が前記ケース平面に押し付けられることを特徴とする制御バルブ。
  2. 前記バルブ平面、前記ケース平面の一方は、
    前記バルブ平面および前記ケース平面間への液体による浸入を抑制するラビリンス構造を備えることを特徴とする請求項1に記載の制御バルブ。
  3. 前記バルブ開口部は、
    前記バルブ開口部と前記流出ポートとの開口状態を調節するように、前記流出ポート側の形状が変えられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の制御バルブ。
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