JP2018071675A - 自動変速機及び自動変速機の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合に、ドライバの意図や安全性に配慮しつつ、操作負担を軽減することが可能な自動変速機及び自動変速機の制御方法を提供する。【解決手段】自動変速機TMは、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときにRレンジ制御を開始するATCU10を有する。ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときに、Rレンジの選択操作が行われた場合に、R領域保持時間TRに基づき、Rレンジ制御の実行を許可するとともに、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、許可フラグFがONの場合に、Rレンジ制御を開始する。【選択図】図1
Description
本発明は、自動変速機及び自動変速機の制御方法に関する。
特許文献1には、シフトレバー、シフトスイッチ等のシフターの動きに応じた電気信号をアクチュエータに出力し、アクチュエータによってパーキング機構等を動作させるパークバイワイヤ式の自動変速機が開示されている。
自動変速機では、車速が所定車速よりも高いときに、Rレンジの選択操作が行われることがある。この場合、Rレンジの要求レンジ信号を自動変速機のコントローラ内部でキャンセルすることで、自動変速機の保護や車両の安全を図ることができる。またその後、車速が所定車速を下回った際にRレンジ制御を開始すれば、ドライバの要求を安全に満たすこともできる。
その一方で、シフターには、操作後に中立位置に自動的に復帰するモーメンタリ式のシフトレバーが用いられることもある。この場合、Rレンジの選択操作が行われ、その後、車速が所定車速を下回った際にシフトレバー位置を検知しても、ドライバがRレンジへの遷移を要求しているのか確認できなくなる。
このため、Rレンジの選択操作が行われ、車速が所定車速を上回った場合、自動変速機をニュートラル状態にするものがある。これにより、例えばドライバがRレンジの選択操作を行ったことを失念した場合に、後進駆動力がドライバにとって不意なかたちで発生することを防止できる。
しかしながらこの場合には、安全性は向上するものの、車速が所定車速を下回ってから、Rレンジの選択操作を再度行うことが必要になる。結果、ドライバが煩わしさを感じる虞がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合に、ドライバの意図や安全性に配慮しつつ、操作負担を軽減することが可能な自動変速機及び自動変速機の制御方法を提供することを目的とする。
本発明のある態様の自動変速機は、車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速が前記所定車速を下回ったときに前記自動変速機のRレンジ制御を開始するコントロールユニット、を有する自動変速機であって、前記コントロールユニットは、車速が前記所定車速よりも高いときに、前記Rレンジの選択操作が行われた場合に、前記Rレンジの選択操作の継続時間、及び前記Rレンジの選択操作が行われた際の車速のうち少なくともいずれかに基づき、前記Rレンジ制御の実行を許可するとともに、車速が前記所定車速を下回ったときに、前記Rレンジ制御の実行が許可されている場合に、前記Rレンジ制御を開始する。
本発明の別の態様によれば、車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速が前記所定車速を下回ったときに前記自動変速機のRレンジ制御を開始する自動変速機の制御方法であって、車速が前記所定車速よりも高いときに、前記Rレンジの選択操作が行われた場合に、前記Rレンジの選択操作の継続時間、及び前記Rレンジの選択操作が行われた際の車速のうち少なくともいずれかに基づき、前記Rレンジ制御の実行を許可することと、車速が前記所定車速を下回ったときに、前記Rレンジ制御の実行が許可されている場合に、前記Rレンジ制御を開始することと、を含む自動変速機の制御方法が提供される。
これらの態様によれば、車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合に、Rレンジの選択操作を行ったドライバの意図や安全性を考慮して、Rレンジ制御の実行を許可することができる。そして、Rレンジ制御の実行を許可した場合には、ドライバがRレンジの選択操作を再度行わなくても、Rレンジ制御を開始することができる。このため、ドライバの意図や安全性を考慮しつつ、操作負担を軽減することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、車両の概略構成図である。車両は、動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の動力は、自動変速機TM、差動装置4を介して、駆動輪5へと伝達される。
図1は、車両の概略構成図である。車両は、動力源としてエンジン1を備える。エンジン1の動力は、自動変速機TM、差動装置4を介して、駆動輪5へと伝達される。
自動変速機TMは、トルクコンバータ2と変速機構3とを備える。自動変速機TMは、レンジとして、ドライブ(D)レンジ、リバース(R)レンジ、ニュートラル(N)レンジ、駐車(P)レンジ等を有し、そのいずれか一つを設定レンジとして設定することができる。DレンジとRレンジとは走行レンジを構成し、NレンジとPレンジとは、非走行レンジを構成する。
自動変速機TMの設定レンジは、ドライバが自動変速機TMのシフター6を操作することによって設定される。シフター6には、操作後に中立位置HOMEに自動的に復帰するモーメンタリ式のシフトレバーが用いられる。シフター6によってどのレンジが選択されたかは、シフター位置センサ21によって検出される。
変速機構3は、有段の自動変速機構であり、遊星歯車機構と、複数の摩擦係合要素とを有して構成される。変速機構3は、複数の摩擦係合要素の締結状態を変更することでギヤ比及び前進後進を切り換えることができる。以下の説明では、自動変速機TMの設定レンジが走行レンジに設定されているときに締結されるクラッチ、ブレーキを動力伝達クラッチ33と総称する。
変速機構3は、コントロールバルブ部31と、パークモジュール32とをさらに有して構成される。コントロールバルブ部31は、変速機構3の複数の摩擦係合要素の作動油圧を制御する複数のソレノイドを有して構成される。
パークモジュール32は、駐車時に変速機構3の出力軸を機械的にロックする。自動変速機TMの設定レンジがPレンジに設定された場合は、アクチュエータ32aによってパークロッド32bがロック位置に駆動される。これにより、図示しない係合爪が変速機構3の出力軸に設けられた図示しないパークギヤに係合し、変速機構3の出力軸が機械的にロックされる(パークロック状態)。これに対し、自動変速機TMの設定レンジがPレンジ以外のレンジに設定された場合は、アクチュエータ32aによってパークロッド32bがロック解除位置に駆動される。これにより、図示しない係合爪とパークギヤとの係合が解かれ、変速機構3の出力軸のロックが解除される(パークロック解除状態)。
ATCU10は、自動変速機TMのコントロールユニットであり、自動変速機TMの制御を行う。ATCU10には、アクセルペダルの操作量であるアクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ11、車速VSPを検出する車速センサ12、パークモジュール32のパークロッド32bの位置を検出するパーキングポジションセンサ13等からの信号が入力される。
ATCU10は、CAN60を介してSCU20、ECU30、BCM40、MCU50と相互通信可能に接続される。
SCU20は、シフトコントロールユニットである。SCU20は、シフター位置センサ21からの信号に基づき、シフター6によって選択されたレンジに対応する要求レンジ信号を生成してATCU10に出力する。
ATCU10は、SCU20からの要求レンジ信号に基づき、自動変速機TMの設定レンジを設定する。ATCU10は、自動変速機TMの設定レンジに応じて、次に説明するように制御指令値をコントロールバルブ部31に出力する。
自動変速機TMのレンジをDレンジに設定した場合、ATCU10は、車速VSP、アクセル開度APOに基づき、変速マップを参照して目標変速段を決定し、目標変速段を達成するための制御指令値をコントロールバルブ部31に出力する。これにより、複数のソレノイドが制御指令値に応じて制御され、複数の摩擦係合要素の作動油圧が調整され、目標変速段が達成される。
自動変速機TMの設定レンジをRレンジに設定した場合、ATCU10は、Rレンジ制御を行う。Rレンジ制御は、Rレンジの選択に応じて行われる自動変速機TMの変速制御であり、後進段を達成するための制御である。Rレンジ制御では、目標変速段を後進段に決定し、目標変速段を達成するための制御指令値をコントロールバルブ部31に出力する。この場合、後進段を達成するように複数のソレノイドが制御される。
自動変速機TMの設定レンジをPレンジ又はNレンジに設定した場合、ATCU10は、動力伝達クラッチ33を解放させるための制御指令値をコントロールバルブ部31に出力する。設定レンジがPレンジである場合は、さらに、ATCU10は、パークモジュール32のアクチュエータ32aを動作させ、自動変速機TMをパークロック状態にする。
ECU30は、エンジンコントロールユニットであり、エンジン1を制御する。ECU30は、エンジン1の回転速度NE、スロットル開度TVO等をATCU10に出力する。
BCM40は、ボディコントロールモジュールであり、車体側動作要素を制御する。車体側動作要素は例えば、車両のドアロック機構等であり、エンジン1のスタータを含む。BCM40は、車両のドアロックを検出するドアロックスイッチのON・OFF信号、エンジン1のイグニッションスイッチのON・OFF信号等をATCU10に出力する。
MCU50は、メータコントロールユニットであり、車室内に設けられたメータ、警告灯、ディスプレイ、自動変速機TMの設定レンジを表示するレンジインジケータ51等を制御する。
ところで、自動変速機TMでは、車速VSPが後述する所定車速VSP1よりも高いときに、Rレンジの選択操作が行われることがある。この場合、Rレンジの要求レンジ信号をATCU10の内部でキャンセルすることで、自動変速機TMの保護や車両の安全を図ることができる。またその後、車速VSPが所定車速VSP1を下回った際にRレンジ制御を開始すれば、ドライバの要求を安全に満たすこともできる。
その一方で、前述の通り、シフター6にはモーメンタリ式のシフトレバーが用いられている。この場合、Rレンジの選択操作が行われ、その後、車速VSPが所定車速VSP1を下回った際にシフトレバー位置を検知しても、ドライバがRレンジへの遷移を要求しているのか確認できなくなる。
このため、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合には、その後、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、動力伝達クラッチ33を解放させて自動変速機TMをニュートラル状態にすることも考えられる。これにより、後進駆動力がドライバにとって不意なかたちで発生することを防止できる。
しかしながらこの場合には、車速VSPが所定車速VSP1を下回ってから、Rレンジの選択操作を再度行うことが必要になる。結果、ドライバが煩わしさを感じることが懸念される。
このような事情に鑑み、本実施形態ではATCU10が次に説明する制御を実行する。
図2は、ATCU10が行う制御の一例をフローチャートで説明する図である。ステップS1で、ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いか否かを判定する。所定車速VSP1は、Rレンジ制御の実行を禁止するか否かを規定するための値であり、Rレンジ制御の実行は、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合に、リバースインヒビット制御により禁止される。所定車速VSP1は、実験等により予め設定することができる。ステップS1で否定判定であれば、本フローチャートの処理は終了する。ステップS1で肯定判定であれば、処理はステップS2に進む。
ステップS2で、ATCU10は、Rレンジの選択操作が行われているか否かを判定する。Rレンジの選択操作が行われているか否かは、SCU20からの要求レンジ信号に基づき判定することができる。ステップS2で否定判定であれば、処理はステップS1に戻る。ステップS2で肯定判定であれば、処理はステップS3に進む。
ステップS3で、ATCU10は、R領域保持時間TRを計測する。R領域保持時間TRは、シフター6のレバー操作位置がR領域に保持されている時間であり、例えばSCU20からのRレンジの要求レンジ信号の入力時間を計測することで計測される。R領域保持時間TRは、Rレンジの選択操作の継続時間を表す。
ステップS4で、ATCU10は、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上であるか否かを判定する。所定時間TR1は、Rレンジ選択操作を行ったドライバの意図を判断するための値であり、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上の場合には、ドライバの意図がRレンジへの遷移であると判断される。これは、ドライバの意図がRレンジへの遷移である場合は、その意図を反映するかたちでR領域保持時間TRが長くなるためである。
逆に、R領域保持時間TRが所定時間TR1よりも短い場合、誤操作の可能性や、Rレンジ選択操作時の車両の状況等からドライバがRレンジ選択操作を取りやめた可能性がある。このためこの場合には、安全性も考慮して、ドライバの意図はRレンジへの遷移でないと判断される。所定時間TR1は、実験等により予め設定することができる。ステップS4で否定判定であれば、処理はステップS1に戻る。ステップS4で肯定判定であれば、処理はステップS5に進む。
ステップS5で、ATCU10は、許可フラグFをONにする。許可フラグFは、車速VSPが所定車速VSP1よりも高い場合にRレンジの選択操作が行われ、その後、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、Rレンジへの遷移、したがってRレンジ制御の実行を許可するか否かを示すフラグである。許可フラグがONであれば、Rレンジへの遷移は許可される。
ステップS6で、ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったか否かを判定する。ステップS6で否定判定であれば、ステップS6の処理が繰り返され、その後、ステップS6で肯定判定されると、処理はステップS7に進む。
ステップS7で、ATCU10は、Rレンジ制御を実行する。これにより、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときに行われたRレンジの選択操作に応じて、Rレンジへの遷移が行われる。許可フラグFは、ステップS7の処理を行った後にOFFにすることができる。ステップS7の後には、本フローチャートの処理は終了する。
図3は、図2に示すフローチャートに対応するタイミングチャートの一例を示す図である。タイミングT1では、Rレンジの選択操作が開始される。このとき、自動変速機TMの設定レンジはDレンジであり、車速VSPは所定車速VSP1よりも高くなっている。また、シフター6のレバー操作位置は、中立位置HOMEである。
Rレンジの選択操作が開始されると、シフター6のレバー操作位置は、R領域に向かって変化し、タイミングT2でN領域に入る。結果、設定レンジがDレンジからNレンジに変更され、自動変速機TMの前進クラッチへの供給油圧Pfwが低下し始める。
レバー操作位置は、その後R領域に入り、タイミングT3で一定になる。Rレンジの要求レンジ信号は、この状態でSCU20からATCU10に生成及び入力される。但し、車速VSPは所定車速VSP1よりも高いので、設定レンジはNレンジのままである。
タイミングT4では、Rレンジの選択操作が終了する。結果、レバー操作位置が自動的にR領域からN領域、さらには中立位置HOMEに移動する。但し、このときのRレンジ選択操作では、R領域保持時間TRが所定時間TR1よりも短くなっているので、許可フラグFはOFFのままとなる。
この例では、タイミングT3、タイミングT4間の時間をR領域保持時間TRとしているが、R領域保持時間TRは例えば、シフター6のレバー操作位置がR領域内にある時間とされてもよい。つまり、Rレンジの選択操作の継続時間は、当該継続時間に応じた時間として、当該継続時間を表すことが可能な時間であればよい。
Rレンジの選択操作は、タイミングT5で再び開始され、タイミングT6で終了する。そして、このときのRレンジ選択操作では、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上になる。このため、タイミングT6では、許可フラグFがONになる。
タイミングT7では、車速VSPが所定車速VSP1を下回る。このとき、許可フラグFはONになっているので、Rレンジの選択操作を行ったドライバの意図は、Rレンジへの遷移であると判断されている。このため、タイミングT7では、目標レンジがRレンジに変更され、自動変速機TMの後進ブレーキの油圧Pbkが供給され始める。
次に、本実施形態の主な作用効果について説明する。
自動変速機TMは、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときにRレンジ制御を開始するATCU10を有する。ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときに、Rレンジの選択操作が行われた場合に、R領域保持時間TRに基づき、Rレンジ制御の実行を許可するとともに、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、許可フラグFがONの場合に、Rレンジ制御を開始する。
このような構成によれば、車速VSPが所定車速VSP1よりも高いときにRレンジの選択操作が行われた場合に、Rレンジの選択操作を行ったドライバの意図に照らして、Rレンジ制御の実行を許可することができる。そして、Rレンジ制御の実行を許可した場合には、ドライバがRレンジの選択操作を再度行わなくても、Rレンジ制御を開始することができる。このため、ドライバの意図に配慮しつつ、操作負担を軽減することができる(請求項1、5に対応する効果)。
ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上であることを経験している場合に、許可フラグFをONにする。
このような構成によれば、Rレンジの選択操作を行ったドライバの意図がRレンジへの遷移であることを適切に判断した上で、Rレンジ制御の実行を許可することができる(請求項2に対応する効果)。
自動変速機TMは、シフター6をさらに有した構成とされ、Rレンジの選択操作は、シフター6によって行われる。自動変速機TMは、このような構成の場合にドライバの意図を判断することができる(請求項4に対応する効果)。
(第2実施形態)
ここで、Rレンジの選択操作時の車速VSPが高すぎると、車速VSPが所定車速VSP1を下回るタイミングが、Rレンジの選択操作時から大きく離れることになる。結果、ドライバにとって不意なかたちで後進駆動力が発生し得る。このため、本実施形態では、ATCU10が次に説明する制御を行うように構成される。
図4は、第2実施形態の制御の一例をフローチャートで説明する図である。ATCU10は、まずステップS1´で、車速VSPが所定車速VSP1よりも高く、且つ所定車速VSP1よりも高い第2所定車速VSP2以下であるか否かを判定する。
第2所定車速VSP2は、Rレンジの選択操作が行われた場合に、車速VSPが所定車速VSP1を下回った際のRレンジ制御の実行を許可する車速VSPの上限値である。第2所定車速VSP2は、実験等により予め設定することができる。
ステップS1´で否定判定であれば、本フローチャートの処理は一旦終了し、ステップS1´で肯定判定であれば、処理はステップS2に進む。ステップS2以降は、第1実施形態の場合と同様である。
図5は、図4に示すフローチャートに対応するタイミングチャートの一例を示す図である。この例では、まずタイミングT1´でRレンジの選択操作が開始され、その後、タイミングT4´でRレンジの選択操作が終了する。そして、このときのRレンジ選択操作では、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上になる。但し、タイミングT4´では、車速VSPが第2所定車速VSP2よりも高いので、許可フラグFはOFFのままとなる。
Rレンジの選択操作は、タイミングT5´で再び開始され、タイミングT6´で終了する。このときのRレンジ選択操作で、R領域保持時間TRは所定時間TR1以上である。また、タイミングT6´では、車速VSPが所定車速VSP1よりも高く、且つ第2所定車速VSP2以下である。このため、タイミングT6´では、許可フラグFがONになる。そして、タイミングT7´で車速VSPが所定車速VSP1を下回ると、設定レンジがRレンジに変更され、後進クラッチの油圧Pbkが供給され始める。
次に、本実施形態の主な作用効果について説明する。
本実施形態では、ATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1よりも高く、且つ第2所定車速VSP2以下であるときに、Rレンジの選択操作が行われた場合に、許可フラグFをONにする。このような構成によれば、さらに安全性に照らして、Rレンジ制御の実行を許可することができる。したがって、さらに安全性に配慮しつつ、操作負担を軽減することができる(請求項3に対応する効果)。
このように構成されたATCU10は、車速VSPが所定車速VSP1を下回ったときに、R領域保持時間TRが所定時間TR1以上であることを経験していない場合でも、許可フラグFをONにしてもよい。この場合でも、安全性に配慮しつつ、操作負担を軽減することができる(請求項3に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上述した実施形態では、シフター6が、操作後に中立位置HOMEへの復帰が自動的に行われるモーメンタリ式のシフトレバーである場合について説明した。しかしながら、シフター6は例えば、操作後に初期位置である中立位置への復帰が自動的に行われるボタン式のシフトスイッチ等であってもよい。
上述した実施形態では、自動変速機TMが、有段の自動変速機である場合について説明した。しかしながら、自動変速機TMは例えば無段変速機であってもよい。
6 シフター
10 ATCU(コントロールユニット)
TM 自動変速機
10 ATCU(コントロールユニット)
TM 自動変速機
Claims (5)
- 車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速が前記所定車速を下回ったときに前記自動変速機のRレンジ制御を開始するコントロールユニット、を有する自動変速機であって、
前記コントロールユニットは、
車速が前記所定車速よりも高いときに、前記Rレンジの選択操作が行われた場合に、前記Rレンジの選択操作の継続時間、及び前記Rレンジの選択操作が行われた際の車速のうち少なくともいずれかに基づき、前記Rレンジ制御の実行を許可するとともに、
車速が前記所定車速を下回ったときに、前記Rレンジ制御の実行が許可されている場合に、前記Rレンジ制御を開始する、
ことを特徴とする自動変速機。 - 請求項1に記載の自動変速機であって、
前記コントロールユニットは、車速が前記所定車速を下回ったときに、前記Rレンジの選択操作の継続時間が所定時間以上であることを経験している場合に、前記Rレンジ制御の実行を許可する、
ことを特徴とする自動変速機。 - 請求項1又は2に記載の自動変速機であって、
前記コントロールユニットは、車速が前記所定車速よりも高く、且つ前記所定車速よりも高い第2所定車速以下であるときに、前記Rレンジの選択操作が行われた場合に、前記Rレンジ制御の実行を許可する、
ことを特徴とする自動変速機。 - 請求項1から3いずれか1項に記載の自動変速機であって、
操作後に中立位置への復帰が自動的に行われるシフターをさらに有し、
前記Rレンジの選択操作は、前記シフターを操作することで行われる、
ことを特徴とする自動変速機。 - 車速が所定車速よりも高いときにRレンジの選択操作が行われると、車速が前記所定車速を下回ったときに前記自動変速機のRレンジ制御を開始する自動変速機の制御方法であって、
車速が前記所定車速よりも高いときに、前記Rレンジの選択操作が行われた場合に、前記Rレンジの選択操作の継続時間、及び前記Rレンジの選択操作が行われた際の車速のうち少なくともいずれかに基づき、前記Rレンジ制御の実行を許可することと、
車速が前記所定車速を下回ったときに、前記Rレンジ制御の実行が許可されている場合に、前記Rレンジ制御を開始することと、
を含むことを特徴とする自動変速機の制御方法。
Priority Applications (1)
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