JP2018071440A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Shinya Takakura
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Abstract

【課題】点火タイミング及びスロットルバルブの開度を操作して実測エンジン回転数を目標エンジン回転数に追従させるフィードバック制御の安定性を担保する。
【解決手段】実測エンジン回転数と目標エンジン回転数との偏差を縮小するように少なくとも点火タイミングを操作するとともに、点火タイミングの進角量が限度に達したときにはそれ以上点火タイミングを進角させず偏差を縮小するようにスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を行うものであって、前記フィードバック制御において、気筒においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した場合に、そうでない場合と比較して、点火タイミングの進角量に対する限度を引き上げるとともに燃料噴射量を増量する内燃機関の制御装置を構成した。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両等に搭載される火花点火式内燃機関の運転制御を司る制御装置に関する。
内燃機関のアイドル運転時には、エンジン回転数を所望の目標アイドル回転数に収束させるべく、混合気への点火タイミング及びスロットルバルブの開度をそれぞれ操作するフィードバック制御を実施する(例えば、下記特許文献を参照)。実測エンジン回転数から目標アイドル回転数を減算した偏差が正のときには、点火タイミングを遅角させ、かつスロットルバルブの開度を縮小して気筒に充填される吸気量(及び、燃料噴射量)を減量することで、エンジントルクを減殺する。偏差が負であるときには、点火タイミングを進角させ、かつスロットルバルブの開度を拡大して吸気量を増量することで、エンジントルクを増強する。
特開2016−008578号公報
点火タイミングは、無制限に進角させることが許容されるわけではない。点火タイミングをMBT(Minimum advance for Best Torque)以上に進角させると、内燃機関の熱機械変換効率が却って悪化してしまう。また、点火タイミングを過剰に進角させると、気筒においてノッキングを誘発するリスクが増大する。そこで、点火タイミングの進角量の限度となるガード値を設定し、当該ガード値を超えて点火タイミングを進角させないようにすることが通常である。
エンジン回転数のフィードバック制御中に、エンジン回転数の偏差が残存しているにもかかわらず点火タイミングの進角量がガード値に到達し、それ以上点火タイミングを進角させることができなくなると、以後はスロットルバルブの開度操作のみでエンジン回転数を調節することになる。だが、スロットルバルブの開度の変化と、気筒に充填される吸気量の変動との間にはタイムラグが存在する。そして、その応答遅れに起因して、図5に示すように、エンジン回転数が目標回転数から低落する外乱が生じたときに、スロットルバルブの開度が拡大縮小を繰り返し、エンジン回転数もまた波打つように増減し続けるハンチングを起こすことがあった。
本発明は、以上の問題に初めて着目してなされたものであり、エンジン回転数のフィードバック制御の安定性を担保することを所期の目的としている。
本発明では、実測エンジン回転数と目標エンジン回転数との偏差を縮小するように少なくとも点火タイミングを操作するとともに、点火タイミングの進角量が限度に達したときにはそれ以上点火タイミングを進角させず偏差を縮小するようにスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を行うものであって、前記フィードバック制御において、気筒においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した場合に、そうでない場合と比較して、点火タイミングの進角量に対する限度を引き上げるとともに燃料噴射量を増量する内燃機関の制御装置を構成した。
本発明によれば、点火タイミング及びスロットルバルブの開度を操作して実測エンジン回転数を目標エンジン回転数に追従させるフィードバック制御の安定性を担保できる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態における車両の駆動系の構成を示す図。 同実施形態における車両の電装系の電気回路の基本構成を示す図。 同実施形態の制御装置が実行する制御の模様を示すタイミング図。 エンジン回転数のフィードバック制御中のスロットルバルブの開度及びエンジン回転数のハンチングの模様を示すタイミング図。
本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子を有するイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポートへと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させた結果発生した排気を各気筒1の排気ポートから外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、排気通路4を流れる排気の一部を吸気通路3に還流させて吸気に混交する、いわゆる高圧ループEGRを実現するものである。EGR装置2は、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
図2に、車両が備える駆動系のトランスミッションの例を示す。このトランスミッションは、トルクコンバータ7及び自動変速機8、9を備えてなる。特に、本実施形態では、自動変速機8、9の構成要素として、遊星歯車機構を利用した前後進切換装置8、及び無段変速機の一種であるベルト式無段変速機(Continuously Variable Transmission)9を採用している。
内燃機関が出力する回転駆動力は、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトからトルクコンバータ7の入力側のポンプインペラ71に入力され、出力側のタービンランナ72に伝達される。タービンランナ72の回転は、前後進切換装置8を介してCVT9の駆動軸94に伝わり、CVT9における変速を経て従動軸95を回転させる。従動軸95の回転は、出力ギア151に伝達される。出力ギア151は、デファレンシャル装置のリングギア152と噛合し、デファレンシャル装置を介して車軸153及び駆動輪(図示せず)を回転させる。
トルクコンバータ7は、ロックアップ機構を備える。ロックアップ機構は、この分野では既知のもので、トルクコンバータ7の入力側と出力側とを相対回動不能に締結するロックアップクラッチ73と、ロックアップクラッチ73を断接切換駆動するための作動液圧(油圧)を制御するロックアップソレノイドバルブ(図示せず)とを要素とする。ロックアップソレノイドバルブは、制御信号tを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
CVT9を搭載した車両においては、車速がある程度(例えば、10km/h)以上である場合、ほぼ常時トルクコンバータ7をロックアップする。車速がそれ以下となれば、トルクコンバータ7のロックアップを解除する。ロックアップ時、トルクコンバータ7の出力側回転数の入力側回転数に対する比である速度比は1となる。翻って、非ロックアップ時には、トルクコンバータ7の速度比が、駆動状態に応じて1よりも小さくなったり大きくなったりする。
前後進切換装置8は、そのサンギア81がタービンランナ72と連絡し、リングギア82が駆動軸94と連絡している。プラネタリギア831を支持するプラネタリキャリア83と変速機ケースとの間には、断接切換可能な液圧クラッチたるフォワードブレーキ84を介設している。また、プラネタリキャリア83とサンギア81(または、トルクコンバータ7の出力側)との間にも、断接切換可能な液圧クラッチたるリバースクラッチ85を介設している。
走行レンジのうちのDレンジでは、フォワードブレーキ84を締結し、リバースクラッチ85を切断する。これにより、トルクコンバータ7の出力軸の回転が逆転されかつ減速されて駆動軸94に伝達され、前進走行となる。翻って、Rレンジでは、リバースクラッチ85を締結し、フォワードブレーキ84を切断する。これにより、サンギア81とプラネタリキャリア83とが一体的に回転し、トルクコンバータ7の出力軸と駆動軸94とが直結して後進走行となる。フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85を断接切換駆動するための作動液圧を制御するソレノイドバルブ(図示せず)は、制御信号uを受けてその開度を変化させる流量制御弁である。
非走行レンジのうちのNレンジでは、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85をともに切断する。Pレンジでは、車軸153が動かないよう機械的にロックする。
CVT9は、駆動プーリ91及び従動プーリ92と、両プーリ91、92に巻き掛けられたベルト93とを要素とする。
図3に、車両に実装される電装系の電気回路を示す。発電機(オルタネータ。但し、電動機と一体化したISG(Integrated Starter Generator)であることがある)110は、ベルト及びプーリを要素とする巻掛伝動機構等を介して内燃機関のクランクシャフトに接続しており、クランクシャフトの回転に従動して回転し、発電した電力を車載のバッテリ120に充電し、または車両に実装された各種の電気負荷に給電する。バッテリ120は、車両用として周知の鉛バッテリや、ニッケル水素バッテリ、リチウムイオンバッテリ等である。
電気負荷の具体例としては、エアコンディショナの送風用ブロワ、内燃機関の冷却水を空冷するラジエータのファン、照明灯(ヘッドランプ、テールランプ、フォグランプ、ウィンカ(ターンシグナルランプ)等)、リアガラスの曇りを取るデフォッガ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステム、電動パワーステアリング装置等が挙げられる。
エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサは、内燃機関のクランクシャフトから回転駆動力の伝達を受けて回転駆動され、冷媒を圧縮する。図3に示すように、コンプレッサとクランクシャフトとの間には、断接切換可能なマグネットクラッチ61が介在している。エアコンディショナを稼働するときには、マグネットクラッチ61に車載のバッテリ120及び/または発電機110からの電流を通電し、マグネットクラッチ61を締結する。逆に、エアコンディショナを稼働しないときには、マグネットクラッチ61に通電せず、クラッチ61を切断する。マグネットクラッチ61への通電及びその遮断は、リレースイッチ62のON/OFFによって行う。
送風用ブロワやラジエータファン等を回転駆動するための電動機63や、ヘッドランプ等の照明灯65は、バッテリ120及び/または発電機110から電力供給を受けて作動する。電動機63や照明灯65への通電及びその遮断は、リレースイッチ64のON/OFF、または半導体スイッチング素子66の点弧/消弧によって行う。
デフォッガとしてリアガラスに敷設された電熱線ヒータ、オーディオ機器、カーナビゲーションシステムその他の電気負荷についても、上記と同様である。
電気負荷への電力供給の源である発電機110は、内燃機関のクランクシャフトから回転トルクの伝達を受けて回転駆動され、発電を行う。また、発電機110は、回生発電を行うことがある。即ち、運転者がアクセルペダルを踏んでおらず、車両の加速を要求していない(減速を容認している)場合において、クランクシャフト及び車軸(駆動輪)の回転のエネルギを電気エネルギに変換して回収しつつ、内燃機関及び車両を減速させる。
発電機110に付随するレギュレータ130は、発電機110が発電して出力する電圧の大きさを制御するIC式のものである。レギュレータ130の電圧制御回路は、ECU0から発電機110の目標電圧を指令する信号mを受け付け、バッテリ120の端子電圧、換言すれば電装系のシステム電圧をその指令された目標電圧に追従させるべくPWM(Pulse Width Modulation)制御を行う。発電機110の出力電圧、即ち発電機110のステータコイルに誘起される電圧は、発電機110のフィールドコイルを流れる励磁電流のDUTY比であるfDUTYに比例して大きくなる。発電機110による発電量、換言すればバッテリ120への充電量及び/または電気負荷への給電量は、fDUTYが高いほど増加し、fDUTYが低いほど減少する。
本実施形態の内燃機関の制御装置たるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、内燃機関のクランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサから出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、内燃機関に対する要求負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号d、車載のバッテリ120の端子電圧及び/または端子電流を検出するセンサから出力される電圧/電流信号e、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号f、車両のシフトレバー(セレクトレバー)のレンジ(Dレンジ、Nレンジ、Rレンジ、Pレンジ等)を知得するためのセンサから出力されるシフトレンジ信号g、エアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサが圧縮する冷媒の圧力を検出するセンサから出力される冷媒圧信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、イグナイタ13に対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、発電機110の出力電圧を制御する電圧レギュレータ130に対して出力電圧指令信号m、マグネットクラッチ61に通電する電気回路上のスイッチ62に対してクラッチ締結信号o、電動機63や照明灯65その他の電気負荷に通電する電気回路上のスイッチ64、66に対してスイッチON信号p、q、ロックアップクラッチ73の断接切換用のロックアップソレノイドバルブに対して開度操作信号t、フォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85の断接切換用のソレノイドバルブに対して開度操作信号u、CVT9に対して変速比制御信号v等を出力する。
ECU0のプロセッサは、メモリに格納しているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数や吸気圧等を知得するとともに、気筒1に充填される吸気量に見合った要求燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)、トルクコンバータ7のロックアップを行うか否か、CVT9の変速比、エアコンディショナのコンプレッサのON/OFF、発電機110の出力電圧(発電量)等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、m、o、p、q、t、u、vを出力インタフェースを介して印加する。
本実施形態のECU0は、車両の運転者によるアクセルペダルの踏込量が0または0に近い閾値以下であるアイドル運転時に、エンジン回転数を所望の目標アイドル回転数に収束させるべく、実測エンジン回転数と目標アイドル回転数との偏差を縮小するように点火タイミング及びスロットルバルブ32の開度をそれぞれ操作するフィードバック制御を実施する。
エンジン回転数のフィードバック制御においては、エンジン回転数の偏差または偏差の積分値若しくは微分値に、点火タイミングの操作量に関するゲインを乗じたものに基づいて、点火タイミングの進角量または遅角量を算定する。並びに、エンジン回転数の偏差または偏差の積分値若しくは微分値に、スロットルバルブ32の操作量に関するゲインを乗じたものに基づいて、スロットルバルブ32の開度の拡大量または縮小量を算定する。
あるいは、エンジン回転数の偏差が正値である(実測エンジン回転数が目標アイドル回転数を上回る)ときに、点火タイミングを単位時間あたり所定量ずつ遅角させるとともにスロットルバルブ32の開度を単位時間あたり所定量ずつ縮小し、偏差が負値である(実測エンジン回転数が目標アイドル回転数を下回る)ときに、点火タイミングを単位時間あたり所定量ずつ進角させるとともにスロットルバルブ32の開度を単位時間あたり所定量ずつ拡大するようにしてもよい。この手法では、偏差の大きさによらずに、点火タイミング及びスロットルバルブ32の開度の操作量を決定する。
一方で、ECU0は、現在の内燃機関の運転領域[エンジン回転数,エンジン負荷(アクセル開度、サージタンク33内吸気圧、気筒1に充填される吸気量(新気量であることがある)または燃料噴射量)]や冷却水温、吸気温等に応じて、点火タイミングの進角量の限度となるガード値を設定する。ガード値は、気筒1におけるノッキングの誘発、または点火タイミングがMBT以上に進角して熱機械変換効率が悪化することを回避するためのものである。ECU0のメモリには予め、内燃機関の運転領域、冷却水温、吸気温等とガード値との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在の内燃機関の運転領域、冷却水温、吸気温等をキーとして当該マップを検索し、設定するべきガード値を知得する。
そして、ECU0は、図5に示すように、エンジン回転数のフィードバック制御において、現在のエンジン回転数の偏差に応じて算定した点火タイミングの進角量(図5中鎖線で表す)がガード値を超えてしまうときには、点火タイミングをガード値に操作する。つまり、点火タイミングは、進角側ガード値を超えて進角することはない。
エンジン回転数の偏差が残存するにもかかわらず、点火タイミングがガード値にクリップされてそれ以上進角できないとき、エンジン回転数の偏差を、スロットルバルブ32の開度操作のみによって縮小させる必要がある。しかしながら、スロットルバルブ32の開度の拡大または縮小と、気筒1に充填される吸気量の増大または減少との間にはタイムラグが存在する。そして、その応答遅れに起因して、図5に示しているように、スロットルバルブ32の開度が拡大縮小を繰り返し、エンジン回転数もまた波打つように増減し続けて目標アイドル回転数に収束しないハンチングを起こすおそれがあった。
そこで、本実施形態のECU0は、エンジン回転数のフィードバック制御中に、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した場合、そうでない場合と比較して、インジェクタ11から噴射する燃料の量を増量するとともに、点火タイミングの進角量に対するガード値を引き上げて、点火タイミングをより進角させることができるようにする。
燃料噴射量は、通常、気筒1に充填される空燃比が理論空燃比またはその近傍の値、例えば14.6になるように決定する。だが、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した暁には、混合気の空燃比が通常よりもリッチな値、例えば13.8になるように、燃料噴射量を増量補正する。
燃料噴射量を増量すると、その燃料の潜熱(気化熱)により気筒1の燃焼室内温度が低下する。結果、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が低下し、その分だけ点火タイミングを進角させることが許されるようになる。従って、図4に示すように、点火タイミングの進角量のガード値を、現在の内燃機関の運転領域等に応じて設定される基本値(図4中破線で表す)よりも高く引き上げ、スロットルバルブ32の開度のみならず点火タイミングをも操作してエンジン回転数をフィードバック制御する。これにより、エンジン回転数が目標アイドル回転数から低落する外乱が生じたとしても、エンジン回転数を目標アイドル回転数に確実に収束させることが可能となり、スロットルバルブ32の開度及びエンジン回転数のハンチングを防止できる。
気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まる条件とは、例えば、吸気温が閾値以上に高くなり、及び/または、エンジン負荷が閾値以上に高くなることである。エンジン負荷は、内燃機関が駆動する補機、例えば発電機110やエアコンディショナの冷媒圧縮用コンプレッサの出力や、内燃機関と車軸153との間に介在する駆動系のクラッチ即ち前後進切換装置8の締結/切断の状態に応じて変動する。補機の出力が大きいとき、より具体的には、多くの電気負荷が稼働しており発電機110による発電量が大きくなるときや、コンプレッサが稼働しかつ冷媒の圧力が高いときには、要求されるエンジン負荷も大きくなる。また、シフトポジションが走行レンジにあるときには、内燃機関のクランクシャフトと車軸153との間に介在するクラッチ、即ち前後進切換装置8のフォワードブレーキ84またはリバースクラッチ85が締結されることから、フォワードブレーキ84及びリバースクラッチ85がともに切断される非走行レンジと比較してエンジン負荷が大きくなる。エンジン負荷が大きくなれば、その分だけ気筒1に充填される吸気量(及び、燃料噴射量)も多くなり、気筒1の燃焼室内の温度及び圧力が上昇して、ノッキングを誘発するリスクが増す。
故に、ECU0は、吸気温が閾値以上に高い、及び/または、エンジン負荷が閾値以上に高いという条件が満たされた場合に、そうでない場合と比較して、燃料噴射量を増量して空燃比をリッチ化し、なおかつ点火タイミングの進角量に対するガード値を引き上げる。その際には、吸気温が高いほど、及び/または、エンジン負荷が高いほど、燃料噴射量を大きく増量し(または、空燃比を引き下げ)つつ点火タイミングの進角量のガード値を高く引き上げることが好ましい。
あるいは、吸気温が閾値以上に高い、及び/または、エンジン負荷が閾値以上に高いという条件が満たされるとともに、実測エンジン回転数が目標アイドル回転数よりも低落し両者の偏差の絶対値が所定値を上回った場合に、はじめて燃料噴射量の増量及び点火タイミングの進角量のガード値の引き上げを行うようにしてもよい。
本実施形態では、実測エンジン回転数と目標エンジン回転数との偏差を縮小するように少なくとも点火タイミングを操作するとともに、点火タイミングの進角量が限度に達したときにはそれ以上点火タイミングを進角させず偏差を縮小するようにスロットルバルブ32の開度を操作するフィードバック制御を行うものであって、前記フィードバック制御において、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した場合に、そうでない場合と比較して、点火タイミングの進角量に対する限度を引き上げるとともに燃料噴射量を増量する内燃機関の制御装置0を構成した。
本実施形態によれば、点火タイミングの進角量がガード値に到達してそれ以上点火タイミングを進角できない状況に陥る機会が減少し、点火タイミングの操作とスロットルバルブ32の開度の操作とを併用したフィードバック制御を恒常的に実施できるようになる。従って、スロットルバルブ32の開度及びエンジン回転数のハンチングを抑制でき、ハンチングによる騒音や振動、車両のコックピットに設置しているタコメータの針の揺れといった搭乗者に違和感または不快感を与える現象を防止することができる。このことは、内燃機関のアイドル回転の安定化、アイドル運転中の無駄な燃料消費量の抑制に繋がる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、吸気温及び/またはエンジン負荷を参照して、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まったか否かを判断していた。これ以外に、内燃機関の冷却水温や潤滑油温、あるいは車両のエンジンルーム内の温度等を参照して、ノッキングが惹起される可能性が高まったか否かを判断するようにしてもよい。即ち:
・吸気温が閾値以上に高くなる
・エンジン負荷が閾値以上に高くなる
・冷却水温が閾値以上に高くなる
・潤滑油温が閾値以上に高くなる
・エンジンルーム内の温度が閾値以上に高くなる
等のうちの少なくとも一つが成立したことを以て、気筒1においてノッキングが惹起される可能性が高まったと判断し、燃料噴射量の増量及び点火タイミングの進角量のガード値の引き上げを行うことが考えられる。その際には、吸気温が高いほど、エンジン負荷が高いほど、冷却水温が高いほど、潤滑油温が高いほど、及び/または、エンジンルーム内の温度が高いほど、燃料噴射量を大きく増量しつつ点火タイミングの進角量のガード値を高く引き上げることが好ましい。
あるいは、上掲の条件のうち少なくとも一つが成立するとともに、実測エンジン回転数が目標アイドル回転数よりも低落し両者の偏差の絶対値が所定値を上回った場合に、はじめて燃料噴射量の増量及び点火タイミングの進角量のガード値の引き上げを行うようにしてもよい。
その他、各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される火花点火式内燃機関の制御に適用できる。
0…制御装置(ECU)
1…気筒
12…点火プラグ
32…スロットルバルブ
b…クランク角信号
c…アクセル開度信号
d…吸気温・吸気圧信号
i…点火信号
j…燃料噴射信号
k…開度操作信号

Claims (1)

  1. 実測エンジン回転数と目標エンジン回転数との偏差を縮小するように少なくとも点火タイミングを操作するとともに、点火タイミングの進角量が限度に達したときにはそれ以上点火タイミングを進角させず偏差を縮小するようにスロットルバルブの開度を操作するフィードバック制御を行うものであって、
    前記フィードバック制御において、気筒においてノッキングが惹起される可能性が高まる所定の条件が成立した場合に、そうでない場合と比較して、点火タイミングの進角量に対する限度を引き上げるとともに燃料噴射量を増量する内燃機関の制御装置。
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