JP2018071042A - 防潮扉制御装置、防潮扉制御方法、およびプログラム - Google Patents

防潮扉制御装置、防潮扉制御方法、およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】津波防災ステーションとの通信ができない状態でも水門等の防潮扉を閉鎖する。【解決手段】防潮扉制御装置1は、津波警報受信装置4および遠隔制御装置5から送信される制御信号に従って防潮扉の開閉状態を制御する。障害検知部は、津波警報受信装置4および遠隔制御装置5から所望のタイミングでリセット信号を受信しなかったときに障害として検知する(ステップS15)。防潮扉閉鎖部は、障害検知部が障害を検知すると防潮扉を閉鎖する(ステップS12)。【選択図】図4

Description

この発明は、津波や高潮などの被害を軽減するために海岸や港湾に設置される水門や陸閘などの防潮扉の開閉状態を制御する技術に関する。
津波や高潮などの被害を軽減するために水門や陸閘など(以下、水門等ともいう)の防潮扉が海岸や港湾に設置されている。水門等の閉鎖操作は、津波警報等が発令されたときに操作員が現地まで移動して行う機側操作が主流であったが、迅速な閉鎖操作および操作員の安全確保が課題となっていた。この課題を解決するために、地域に設置された水門等の一元的な監視や遠隔制御を実現する津波防災ステーションが構築され、運用されている(例えば、非特許文献1参照)。以下、津波防災ステーションから複数の水門等を一元的に管理するシステムを、津波防災システムと呼ぶ。
津波防災システムでは、図1に示すように、水門等の防潮扉2の制御を行う防潮扉制御装置9が、通信網6を介して津波防災ステーション3と接続されている。防潮扉制御装置9は防潮扉2の近傍に設置される。図1では一台の防潮扉制御装置9と一基の防潮扉2のみが記載されているが、複数台の防潮扉制御装置9と複数基の防潮扉2が津波防災ステーション3と接続されていてもよい。
通信網6は耐障害性を考慮して複数の通信経路から構成されることが一般的である。例えば、光回線で構成される通信網6−1を主たる通信経路として利用し、無線通信による通信網6−2を予備の通信経路として用意しておく。
津波防災ステーション3には津波警報受信装置4および遠隔制御装置5が設置されている。津波警報受信装置4または遠隔制御装置5の一方のみが設置されている場合もある。津波警報受信装置4は、例えば気象衛星などから津波情報や津波警報をリアルタイムに受信し、モニター等の表示部に出力する。遠隔制御装置5は、通信網6を介して防潮扉制御装置9と通信し、防潮扉2に対して遠隔から監視および制御を行う。
図2は従来の津波防災システムにおける地震発生時の処理手続きの例である。ステップS40において、地震が発生して津波が発生する可能性があると、通信衛星等から津波情報や津波警報が送信される。ステップS41において、津波警報受信装置4が津波警報を受信し、モニター等に出力して操作員に津波警報の情報を通知する。ステップS51において、操作員が遠隔制御装置5を手動操作することにより、閉鎖信号を防潮扉制御装置9へ送信する。ステップS11において、防潮扉制御装置9が閉鎖信号を受信する。ステップS12において、防潮扉制御装置9は、警告灯や警告放送を発して安全を確保しながら自動的に防潮扉2の閉鎖操作を実施する。
小野和夫、永池幸男、"津波に対する防災管理システム"、富士時報、vol. 72、no. 12、1999年
しかしながら、従来の津波防災システムでは、防潮扉の閉鎖操作が必要となったときのみ閉鎖信号を送信するため、地震等により閉鎖信号の送信機構や伝送手段に障害が発生すると、閉鎖信号が防潮扉制御装置へ到達できず閉鎖操作が行われない場合がある。この場合、津波等が陸地へ侵入し、甚大な被害が発生するおそれがある。
この発明の目的は、上述のような点に鑑みて、津波防災ステーションとの通信ができない状態となっても水門等の防潮扉を閉鎖することが可能な防潮扉制御技術を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明の防潮扉制御装置は、津波防災ステーションから送信される制御信号に従って防潮扉の開閉状態を制御する防潮扉制御装置であって、津波防災ステーションから所望のタイミングでリセット信号を受信しなかったときに障害として検知する障害検知部と、障害検知部が障害を検知すると防潮扉を閉鎖する防潮扉閉鎖部と、を含む。
この発明の防潮扉制御技術によれば、津波防災ステーションとの通信において障害を検知したときに自律的に防潮扉を閉鎖するため、地震等により障害が発生して津波防災ステーションと通信ができない状態となっても水門等の防潮扉を閉鎖することが可能となる。これにより、津波等の被害を軽減することができる。
図1は、津波防災システムの機能構成を例示する図である。 図2は、従来の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図3は、第一実施形態の防潮扉制御装置の機能構成を例示する図である。 図4は、第一実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図5は、第二実施形態の防潮扉制御装置の機能構成を例示する図である。 図6は、第二実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図7は、第二実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図8は、第三実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図9は、第四実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図10は、第四実施形態の防潮扉制御方法の処理手続きを例示する図である。 図11は、第五実施形態の防潮扉の構造を例示する図である。
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
<第一実施形態>
第一実施形態の津波防災システムは、図1に示すように、水門等の防潮扉2と、防潮扉2の近傍に設置された防潮扉制御装置1と、防潮扉制御装置1と通信網6を介して接続される津波防災ステーション3とを含む。防潮扉制御装置1は津波防災ステーション3により遠隔から管理され、その指示に応じて防潮扉2の開閉などの操作を行う。図1では一台の防潮扉制御装置1と一基の防潮扉2のみが記載されているが、複数台の防潮扉制御装置1と複数基の防潮扉2が津波防災ステーション3と接続されていてもよい。
津波防災ステーション3には、津波警報受信装置4および遠隔制御装置5が設置されている。津波警報受信装置4または遠隔制御装置5の一方のみが設置されていてもよい。以下では、津波警報受信装置4および遠隔制御装置5がいずれも設置されている場合を例として説明する。津波警報受信装置4は、例えば通信衛星などから津波情報や津波警報をリアルタイムに受信し、津波防災ステーション3内に設置されたモニター等の表示部にその情報を出力する。遠隔制御装置5は、通信網6を介して防潮扉制御装置1と通信し、防潮扉2に対して遠隔から監視および制御を行う。
通信網6は、防潮扉制御装置1と津波防災ステーション3内の各装置とが相互に通信可能なように構成された回線交換方式もしくはパケット交換方式の通信網である。通信網6は、耐障害性を考慮して冗長化することが望ましい。例えば、光回線で構成される通信網6−1を主たる通信経路として利用し、無線通信による通信網6−2を予備の通信経路として用意しておけばよい。
第一実施形態の防潮扉制御装置1は、図3に示すように、制御部11、記憶部12、通信部13、障害検知部14、および防潮扉閉鎖部15を備える。制御部11は、例えば、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)である。記憶部12は、例えば、主記憶装置(RAM: Random Access Memory)である。通信部13は、例えば、有線または無線のネットワークインターフェースカード(NIC: Network Interface Card)である。この防潮扉制御装置1が後述する各ステップの処理を行うことにより第一実施形態の防潮扉制御方法が実現される。
防潮扉制御装置1は、例えば、中央演算処理装置(CPU: Central Processing Unit)、主記憶装置(RAM: Random Access Memory)などを有する公知又は専用のコンピュータに特別なプログラムが読み込まれて構成された特別な装置である。防潮扉制御装置1は、例えば、制御部11の制御のもとで各処理を実行する。防潮扉制御装置1に入力されたデータや各処理で得られたデータは、例えば、記憶部12に格納され、記憶部12に格納されたデータは必要に応じて読み出されて他の処理に利用される。また、防潮扉制御装置1の各処理部の少なくとも一部が集積回路等のハードウェアによって構成されていてもよい。
図4を参照して、第一実施形態の防潮扉制御装置1が実行する防潮扉制御方法の処理手続きを説明する。
ステップS13において、防潮扉制御装置1の障害検知部14は、内部に有しているタイマーを開始する。タイマーが計測するインターバルは予め設定されており、例えば、1分間に設定する。インターバルは、例えば、通信網6の帯域幅、課金体系、通信品質などを考慮して定めればよい。例えば、通信網6が従量課金である場合は、運用コストを下げるためにインターバルを長めに設定し、定額課金である場合は、運用コストを考慮する必要がないためインターバルを短く設定すればよい。また、例えば、通信網6の帯域幅が狭く他の通信により遅延が発生しやすい場合は、障害を誤検知することを避けるためにインターバルを長めに設定し、十分な帯域幅がある場合は、インターバルを短めに設定すればよい。
ステップS42において、津波警報受信装置4は、防潮扉制御装置1に対して障害検知部14が有するタイマーをリセットするためのリセット信号を送信する。リセット信号は予め定めた時間間隔で定期的に送信する。リセット信号を送信する間隔は、防潮扉制御装置1の障害検知部14が有するタイマーのインターバルを考慮して決定する。例えば、タイマーのインターバルが1分であれば、伝送遅延等を考慮して30秒間隔でリセット信号を送信するものとする。
ステップS52において、遠隔制御装置5は、防潮扉制御装置1に対してリセット信号を送信する。リセット信号は予め定めた時間間隔で定期的に送信する。リセット信号を送信する間隔は、津波警報受信装置4と同様にして決定すればよい。津波警報受信装置4と遠隔制御装置5とがリセット信号を送信する時間間隔は一致する必要はなく異なっていてもよい。
ステップS40において、地震が発生して津波が発生する可能性が高いものとする。ステップS41において、津波警報受信装置4は、例えば、通信衛星等から津波警報を受信する。津波警報受信装置4は、津波防災ステーション3内に設置されたモニター等の表示部に津波警報の情報を出力する。同時に、津波警報受信装置4は、遠隔制御装置5へ津波警報の情報を送信する。ステップS51において、遠隔制御装置5は、自動的にもしくは操作員の手動操作により、防潮扉制御装置1に対して閉鎖信号を送信する。
ステップS14において、防潮扉制御装置1の障害検知部14は、閉鎖信号を受信しているか否かを判定する。閉鎖信号を受信した場合には、ステップS12へ処理を進めて防潮扉2の閉鎖操作を実施する。閉鎖信号を受信していない場合には、ステップS15へ処理を進める。
ステップS15において、防潮扉制御装置1の障害検知部14は、リセット信号を受信しているか否かを判定する。津波警報受信装置4および遠隔制御装置5のいずれかからリセット信号を受信した場合には、ステップS16へ処理を進めてタイマーをリセットし、ステップS13へ処理を戻して再度タイマーを開始する。津波警報受信装置4および遠隔制御装置5のいずれからもリセット信号を受信していない場合、タイマーが所定のインターバルを計測してタイムアウトするまでリセット信号の受信を待機する。そのままタイマーがタイムアウトしたら津波防災ステーション3もしくは通信網6に障害が発生したものと判断し、ステップS12へ処理を進めて防潮扉2の閉鎖操作を実施する。
上記のように構成することにより、第一実施形態の津波防災システムでは、地震や障害が発生していない平常時には、津波警報受信装置4もしくは遠隔制御装置5から受信するリセット信号によりタイマーが定期的にリセットされるため、防潮扉2が開放された状態となる。地震が発生して津波警報が発令された場合には、遠隔制御装置5から閉鎖信号が送信されるため、防潮扉2が閉鎖される。地震が発生した際に津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生すると、定期的に送信されるリセット信号を受信できなくなるため、タイマーがタイムアウトして防潮扉2が閉鎖される。すなわち、従来であれば津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生すると、閉鎖信号が防潮扉制御装置1へ届かず防潮扉2が開放されたままとなり、防潮扉2から陸地側へ津波が侵入し被害が発生するおそれがあったが、第一実施形態の津波防災システムであれば、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生しても防潮扉制御装置1が自律的に防潮扉2を閉鎖するため、津波の侵入を防止することが可能となる。
<第二実施形態>
第一実施形態の津波防災システムでは、障害検知部14のタイマーが常時動作しているため、地震以外の原因により津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生した場合にも防潮扉2を閉鎖する可能性があった。第二実施形態では、地震が発生していない状態であれば、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生しても防潮扉2を閉鎖しないように構成する。
第二実施形態の防潮扉制御装置7は、図5に示すように、制御部11、記憶部12、通信部13、障害検知部14、および防潮扉閉鎖部15を第一実施形態と同様に備え、さらに地震検知部16および正常性確認部17を備える。この防潮扉制御装置7が後述する各ステップの処理を行うことにより第二実施形態の防潮扉制御方法が実現される。
図6〜7を参照して、第二実施形態の防潮扉制御装置7が実行する防潮扉制御方法の処理手続きを説明する。図6のA〜Bは、図7のA〜Bへ処理が進むことを表している。図6のC〜Dは、図7のC〜Dから処理が戻ることを表している。以下では、上述の第一実施形態との相違点を中心に説明する。
ステップS17において、防潮扉制御装置7の正常性確認部17は、地震検知部16が地震の発生を検知したとき、もしくは、地震検知部16が正常に動作していないことを検知したときに異常として検知する。地震検知部16は、各種のセンサーから構成され、地震の発生を検知する。地震検知部16は、例えば、地震動を計測する振動センサーや海水面の変化を計測する水位センサーなどから構成される。
ステップS53において、遠隔制御装置5は、操作員の手動操作により、防潮扉制御装置1に対して障害検知部14のタイマーを強制的に開始することを指示するための強制タイマー開始信号を送信する。
ステップS14において、防潮扉制御装置7の障害検知部14は、閉鎖信号を受信しているか否かを判定する。閉鎖信号を受信した場合には、ステップS12へ処理を進めて防潮扉2の閉鎖操作を実施する。閉鎖信号を受信していない場合には、ステップS18へ処理を進める。
ステップS18において、防潮扉制御装置7の障害検知部14は、強制タイマー開始信号を受信しているか否かを判定する。強制タイマー開始信号を受信した場合には、ステップS13へ処理を進めて障害検知部14のタイマーを開始する。強制タイマー開始信号を受信していない場合には、ステップS19へ処理を進める。
ステップS19において、防潮扉制御装置7の正常性確認部17は、ステップS17において異常を検知しなかった(すなわち、正常性を確認した)場合には、一定間隔をおいてステップS17へ戻り、再度正常性の確認を行う。ステップS17において異常を検知した(すなわち、正常性が確認できなかった)場合には、ステップS13へ処理を進めて障害検知部14のタイマーを開始する。
ステップS54において、遠隔制御装置5は、操作員の手動操作により、防潮扉制御装置1に対して障害検知部14のタイマーを強制的に解除することを指示するための強制タイマー解除信号を送信する。
ステップS20において、防潮扉制御装置7の障害検知部14は、強制タイマー解除信号を受信しているか否かを判定する。強制タイマー解除信号を受信した場合には、ステップS21へ処理を進めて障害検知部14のタイマーを解除する。強制タイマー解除信号を受信していない場合には、ステップS14へ処理を進める。以降の処理は、第一実施形態と同様となる。
上記のように構成することにより、第二実施形態の津波防災システムでは、地震が発生した場合や防潮扉制御装置7自身に障害が発生しない限り、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生したとしても防潮扉2を閉鎖することがない。そのため、地震以外の原因により津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生した場合に防潮扉2を閉鎖することを回避することができる。
<第三実施形態>
第一実施形態の津波防災システムでは、津波防災ステーション3の側から定期的にリセット信号を送信するため、防潮扉制御装置1では常時リセット信号の受信ができる状態である必要があった。第三実施形態では、防潮扉制御装置1の側からリセット信号を要求することで、リセット信号を受信可能とするタイミングを制御できるように構成する。
第三実施形態の防潮扉制御装置1’は、第一実施形態の防潮扉制御装置1と比較して、障害検知部の処理が異なる。以下、第三実施形態の障害検知部は、障害検知部14’として説明する。
図8を参照して、第三実施形態の防潮扉制御装置1’が実行する防潮扉制御方法の処理手続きを説明する。以下では、上述の第一実施形態との相違点を中心に説明する。
ステップS22において、防潮扉制御装置1’の障害検知部14’は、津波警報受信装置4および遠隔制御装置5に対してリセット信号を要求するための要求信号を送信する。要求信号は予め定めた時間間隔で定期的に送信する。要求信号を送信する間隔は、第一実施形態におけるタイマーのインターバルと同様にして、通信網6の帯域幅、課金体系、通信品質などを考慮して定めればよい。
ステップS43において、津波警報受信装置4は、防潮扉制御装置1’が送信した要求信号を受信する。ステップS42において、津波警報受信装置4は、要求信号への返信として、防潮扉制御装置1’に対してリセット信号を送信する。仮に、通信網6や津波警報受信装置4に障害が発生している場合、津波警報受信装置4が要求信号を受信することができないため、リセット信号が送信されることがなく、障害検知部14’は通信網6もしくは津波警報受信装置4に障害が発生していることを検知することができる。また、津波警報受信装置4も、防潮扉制御装置1’からの要求信号を一定時間受信しなかった場合には、防潮扉制御装置1’に障害が発生していることを検知することができる。
ステップS55において、遠隔制御装置5は、防潮扉制御装置1’が送信した要求信号を受信する。ステップS52において、遠隔制御装置5は、要求信号への返信として、防潮扉制御装置1’に対してリセット信号を送信する。仮に、通信網6や遠隔制御装置5に障害が発生している場合、遠隔制御装置5が要求信号を受信することができないため、リセット信号が送信されることがなく、障害検知部14’は通信網6もしくは遠隔制御装置5に障害が発生していることを検知することができる。また、遠隔制御装置5も、防潮扉制御装置1’からの要求信号を一定時間受信しなかった場合には、防潮扉制御装置1’に障害が発生していることを検知することができる。
上記のように構成することにより、第三実施形態の津波防災システムでは、防潮扉制御装置1’は常時リセット信号の受信ができる状態になくともよく、要求信号を送信した後の所定時間の間だけリセット信号の受信ができればよい。これにより全体として防潮扉制御装置1’のリソースを軽減することができる。
<第四実施形態>
第三実施形態の津波防災システムでは、障害検知部14’が無条件に繰り返し要求信号を送信するため、第一実施形態と同様に、地震以外の原因により津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生した場合にも防潮扉2を閉鎖する可能性があった。第四実施形態では、第三実施形態の構成に対して第二実施形態の構成を取り入れて、地震が発生していない状態であれば、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生しても防潮扉2を閉鎖しないように構成する。
第四実施形態の防潮扉制御装置7’は、第二実施形態の防潮扉制御装置7に対して、障害検知部14を第三実施形態の障害検知部14’とした構成である。
図9〜10を参照して、第四実施形態の防潮扉制御装置7’が実行する防潮扉制御方法の処理手続きを説明する。図9のE〜Hは、図10のE〜Hへ処理が進むことを表している。図9のI〜Jは、図10のI〜Jから処理が戻ることを表している。以下では、上述の第三実施形態との相違点を中心に説明する。
ステップS17において、防潮扉制御装置7’の正常性確認部17は、地震検知部16が地震の発生を検知したとき、もしくは、地震検知部16が正常に動作していないことを検知したときに異常として検知する。
ステップS56において、遠隔制御装置5は、操作員の手動操作により、防潮扉制御装置1に対して要求信号の送信を開始することを指示するための強制要求信号開始信号を送信する。
ステップS14において、防潮扉制御装置7’の障害検知部14’は、閉鎖信号を受信しているか否かを判定する。閉鎖信号を受信した場合には、ステップS12へ処理を進めて防潮扉2の閉鎖操作を実施する。閉鎖信号を受信していない場合には、ステップS23へ処理を進める。
ステップS23において、防潮扉制御装置7’の障害検知部14’は、強制要求信号開始信号を受信しているか否かを判定する。強制要求信号開始信号を受信した場合には、ステップS22へ処理を進めて津波警報受信装置4および遠隔制御装置5に対して要求信号を送信する。強制要求信号開始信号を受信していない場合には、ステップS19へ処理を進める。
ステップS57において、遠隔制御装置5は、操作員の手動操作により、防潮扉制御装置7’に対して要求信号の送信を停止することを指示するための強制要求信号停止信号を送信する。
ステップS24において、防潮扉制御装置7’の障害検知部14’は、強制要求信号停止信号を受信しているか否かを判定する。強制要求信号停止信号を受信した場合には、ステップS17へ処理を進めて一定間隔をおいて再度正常性確認を行う。強制要求信号停止信号を受信していない場合には、ステップS14へ処理を進める。以降の処理は、第三実施形態と同様となる。
上記のように構成することにより、第四実施形態の津波防災システムでは、地震が発生した場合や防潮扉制御装置7’自身に障害が発生しない限り、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生したとしても防潮扉2を閉鎖することがない。そのため、地震以外の原因により津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生した場合に防潮扉2を閉鎖することを回避することができる。
<第五実施形態>
従来の津波防災システムでは、水門等には回転灯やスピーカ、電光掲示板などが備えられており、閉鎖時には事前に周囲へ警告を発することで注意を促し、閉鎖中の水門等への接近や経過を予防している。しかしながら、流木等の漂流物や動物、事前警告を無視して進入する船舶や車両、歩行者など(以下、船舶等ともいう)に対しては効果がなく、挟まれ事故や衝突事故が発生するおそれがある。また、圧力センサー等による挟まれ検出も使用されているが、水門等の途中で物体が停止してしまった場合には、閉鎖することが物理的に困難となる。
水門等の閉鎖操作中には、津波防災ステーション3の操作員がモニター等で水門等の状況を確認できるため、閉鎖操作中に船舶等が入り込んだ場合には閉鎖操作を緊急停止することも可能である。しかしながら、津波防災ステーション3や通信網6に障害が発生した場合には、津波防災ステーション3の操作員が避難して無人となっている場合や、水門等の状況をモニターすることが不可能となっている場合が想定される。そこで、第五実施形態では、水門等の閉鎖操作を行う際に、船舶等の侵入を防止するための構成を導入する。
第五実施形態の防潮扉2には、図11に示すように、前面(水路10の上流側)または背面(水路10の下流側)もしくはその両面に補助ゲート(2’−1、2’−2)を設置し、防潮扉2の閉鎖操作に先立って補助ゲートを閉鎖するように構成する。これにより、船舶等が警告を無視して閉鎖中の防潮扉2に無理に侵入して、挟み込まれたり衝突したりすることを心理的かつ物理的に防止することができる。また、船舶等が補助ゲートを突破しようとした場合でも、補助ゲートにより水門等が防護されるため、船舶等が水門内で停止するような事態を避けることができ、水門等を閉鎖できる可能性が高くなる。さらに、補助ゲートをネットやロープ等の軟質系の素材で形成することで、補助ゲートに挟まれたり衝突したりした際の被害を少なくすることができる。
上記実施形態のように構成することで、この発明の防潮扉制御技術によれば、津波防災ステーションとの通信において障害を検知したときに自律的に防潮扉を閉鎖するため、地震等により障害が発生して津波防災ステーションと通信ができない状態となっても水門等の防潮扉を閉鎖することが可能となる。これにより、津波等による被害を軽減することができる。
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、これらの実施の形態に限られるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計の変更等があっても、この発明に含まれることはいうまでもない。実施の形態において説明した各種の処理は、記載の順に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあるいは個別に実行されてもよい。
[プログラム、記録媒体]
上記実施形態で説明した各装置における各種の処理機能をコンピュータによって実現する場合、各装置が有すべき機能の処理内容はプログラムによって記述される。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記各装置における各種の処理機能がコンピュータ上で実現される。
この処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、例えば、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリ等どのようなものでもよい。
また、このプログラムの流通は、例えば、そのプログラムを記録したDVD、CD-ROM等の可搬型記録媒体を販売、譲渡、貸与等することによって行う。さらに、このプログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することにより、このプログラムを流通させる構成としてもよい。
このようなプログラムを実行するコンピュータは、例えば、まず、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、一旦、自己の記憶装置に格納する。そして、処理の実行時、このコンピュータは、自己の記録媒体に格納されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムに従った処理を実行する。また、このプログラムの別の実行形態として、コンピュータが可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することとしてもよく、さらに、このコンピュータにサーバコンピュータからプログラムが転送されるたびに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することとしてもよい。また、サーバコンピュータから、このコンピュータへのプログラムの転送は行わず、その実行指示と結果取得のみによって処理機能を実現する、いわゆるASP(Application Service Provider)型のサービスによって、上述の処理を実行する構成としてもよい。なお、本形態におけるプログラムには、電子計算機による処理の用に供する情報であってプログラムに準ずるもの(コンピュータに対する直接の指令ではないがコンピュータの処理を規定する性質を有するデータ等)を含むものとする。
また、この形態では、コンピュータ上で所定のプログラムを実行させることにより、本装置を構成することとしたが、これらの処理内容の少なくとも一部をハードウェア的に実現することとしてもよい。
1、7、9 防潮扉制御装置
2 防潮扉(水門・陸閘)
3 津波防災ステーション
4 津波警報受信装置
5 遠隔制御装置
6−1、6−2 通信網

Claims (7)

  1. 津波防災ステーションから送信される制御信号に従って防潮扉の開閉状態を制御する防潮扉制御装置であって、
    上記津波防災ステーションから所望のタイミングでリセット信号を受信しなかったときに障害として検知する障害検知部と、
    上記障害検知部が障害を検知すると上記防潮扉を閉鎖する防潮扉閉鎖部と、
    を含む防潮扉制御装置。
  2. 請求項1に記載の防潮扉制御装置であって、
    上記障害検知部は、所定の時間を計測するタイマーをもち、上記津波防災ステーションから上記リセット信号を受信すると上記タイマーをリセットし、上記タイマーがタイムアウトしたときに上記障害として検知するものである、
    防潮扉制御装置。
  3. 請求項1に記載の防潮扉制御装置であって、
    上記津波防災ステーションは、防潮扉制御装置から要求信号を受信すると上記リセット信号を返信するように構成されており、
    上記障害検知部は、上記津波防災ステーションへ要求信号を送信し、所定の時間内に上記津波防災ステーションから上記リセット信号を受信しなかったときに上記障害として検知するものである、
    防潮扉制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の防潮扉制御装置であって、
    上記津波防災ステーションとの通信が複数の通信経路から構成されており、
    上記障害検知部は、上記通信経路ごとに上記所定の時間を設定可能であり、すべての通信経路について障害を検知したときに上記障害として検知するものである、
    防潮扉制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の防潮扉制御装置であって、
    地震の発生を検知する地震検知部と、
    上記地震検知部が地震の発生を検知したときもしくは上記地震検知部が正常に動作していないことを検知したときに異常として検知する正常性確認部と、
    をさらに含み、
    上記障害検知部は、上記正常性確認部が異常を検知していないときは動作を停止しており、上記正常性確認部が異常を検知したときに動作を開始するものである、
    防潮扉制御装置。
  6. 津波防災ステーションから送信される制御信号に従って防潮扉の開閉状態を制御する防潮扉制御方法であって、
    障害検知部が、上記津波防災ステーションから所望のタイミングでリセット信号を受信しなかったときに障害として検知し、
    防潮扉閉鎖部が、上記障害検知部が障害を検知すると上記防潮扉を閉鎖する、
    防潮扉制御方法。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の防潮扉制御装置としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
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