JP2018067881A - 車両用情報端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】車室外装置との間の無線通信と車室内装置との間の無線通信とを両立でき、かつ、小型化が可能な車両用情報端末を提供する。
【解決手段】ポータブルナビ100は、ディスプレイ11及び第1基板13を収容するメインケース1と、第2基板21を収容するホルダケース2と、それらを接続するアーム3とを備える。アーム3は、第1基板13と第2基板21のなす角度(換言すればメインケース1とホルダケース2のなす角度)が60°となるように構成されている。ポータブルナビ100が正しい姿勢で車両に取り付けられた場合、第1基板13のディスプレイ対向面13Aは、運転席側に向いた姿勢となり、第2基板21の上側面21Aは天頂方向に向いた姿勢となる。通信相手が車室外に存在するアンテナは、上側面21Aに配置し、通信相手が車室内に存在するアンテナはディスプレイ対向面13Aに配置する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数種類の通信方式のそれぞれに対応する複数のアンテナを備える車両用情報端末に関する。
従来、工場出荷後の自動車には、ディスプレイと入力装置に加えて、車両外部に存在する所定の通信装置と無線通信を実施する機能を備えた情報処理端末(以降、車両用情報端末)がユーザ等によって取り付けられることがある。そのような車両用情報端末としては、例えばポータブル型のナビゲーション装置(以降、ポータブルナビ)がある。
ポータブルナビは、特許文献1に開示されているように、ディスプレイ等に加えて、GPS(Global Positioning System)で用いられている測位衛星から送信される航法信号をGPS用のアンテナで受信することによって現在位置を測位する機能(以降、GPS機能)を備えている。なお、GPS機能が、前述の車両外部に存在する通信局と通信を実施する機能に相当する。
特開2011−209017号公報
近年は、車両用情報端末の高機能化のために、狭域通信(以降、DSRC:Dedicated Short Range Communications)や、Bluetooth(登録商標)などといった、複数の通信機能を備えさせたいという需要がある。
しかしながら、車両用情報端末に複数の通信機能を実装するためには、各通信方式で採用されている搬送波に応じたアンテナを、通信相手が存在する方向へ指向性が向くように配置する必要がある。
例えば、DSRC用のアンテナは、通信相手が車室外に存在するため、指向性が車室外(特に天頂方向)を向くように配置される必要がある。なお、DSRC用のアンテナにとっての通信相手とは道路の上方に配置された通信装置(いわゆる路側機)である。
また、ユーザによって車室内に持ち込まれた携帯端末と通信するための手段として車両用情報端末にBluetoothを導入する場合には、指向性が車室内に向くようにBluetooth用のアンテナを配置する必要がある。
このようにDSRC用のアンテナなどの車室外装置と無線通信を行うためのアンテナと、車室内に存在する通信装置と無線通信をするためのアンテナの両方を車両用情報端末に導入する場合、それぞれのアンテナが向くべき方向が異なるため、各アンテナを指向性が適切な方向を向くように配置すると、筐体が大型化してしまうといった課題があった。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車室外装置との間の無線通信と車室内装置との間の無線通信とを両立でき、かつ、小型化が可能な車両用情報端末を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、車両の運転席に着座する乗員に向けた情報を表示するための表示面を備えるディスプレイ(11)を備える車両用情報端末であって、
ディスプレイの表示面の反対側に、ディスプレイと対向するように配置された第1基板(13)と、第1基板から見てディスプレイが存在しない側に配置された第2基板(21)と、車両の上方に存在する通信装置である上方通信装置と通信を実施するための少なくとも1つの車室外用アンテナ(211、213、215)と、車室内に存在する通信装置である車室内装置と、所定の近距離無線通信規格に準拠した通信である近距離通信を実施するための車室内用アンテナ(133)と、を備え、第2基板は、ディスプレイの上下方向に直交する平面に対してなす角度が45°以下となる姿勢で配置されており、第1基板は、ディスプレイから第1基板に向かう方向である奥行方向においてディスプレイと重ならない領域である、はみ出し領域を有しており、車室内用アンテナは、第1基板が備えるディスプレイと対向する面であるディスプレイ対向面(13A)のうち、はみ出し領域に設けられており、車室外用アンテナは、第2基板が備える2つの面のうち、車両用情報端末がディスプレイの上下方向に応じた姿勢で車両に取り付けられた場合に上方を向く面である上側面(21A)に設けられていることを特徴とする。
以上の構成では、ディスプレイの上下方向が車両の高さ方向と一致し、かつ、表示面が運転席に向く姿勢(以降、正しい姿勢)で車両用情報端末が車両に取り付けられている場合、第2基板が車両水平面に対してなす傾きは45°以下となる。なお、ここでの車両水平面とは、車両高さ方向に直交する平面である。
また、車両が水平な道路上に存在している場合、車両高さ方向と天頂方向と一致する。そのため、車両が水平な道路上に存在している場合、第2基板の上側面は天頂方向に向いた状態となる。
そして、上記構成において車室外用アンテナは第2基板の上側面に配置されている。そのため、車両用情報端末が正しい姿勢で車両に取り付けられている場合には、車室外用アンテナの指向性は天頂方向に向いた状態となる。故に、車室外用アンテナは、車両の上方に存在する通信装置である上方通信装置からの電波を良好に受信することができる。
一方、第1基板はディスプレイの背面側にディスプレイと対向するように配置されているため、車両用情報端末が正しい姿勢で車両に取り付けられている場合、第1基板のディスプレイ対向面は運転席に向いた状態となる。これにより、車室内用アンテナの指向性は車室内運転席方向へと向いた状態となる。
故に、ディスプレイ対向面のはみ出し領域にもう受けられた車室内用アンテナは、ユーザによって車室内に持ち込まれた車室内装置からの電波を良好に受信することができる。なお、車室内アンテナをはみ出し領域に設けることで、ディスプレイによって車室内装置からの電波が遮られる恐れを低減することができる。つまり、以上の構成によれば、車両上方に存在する通信装置との間の無線通信と車室内装置との間の無線通信とを両立することができる。
また、一般的に1つの基板に複数種類の無線通信機能を実装する場合、アンテナ間のアイソレーションや利得を確保するために、基板が大型化してしまう傾向がある。そのような課題に対して、上記によれば、複数種類のアンテナを、異なる姿勢で配置された2つの基板のそれぞれに振り分けて配置することができる。
つまり、上記構成によればアンテナ間のアイソレーションや利得を確保するためのアンテナ配置に対する制約が緩和される。したがって以上の構成によれば、車室外装置との間の無線通信と車室内装置との間の近距離無線通信とを両立しつつ、小型化が可能となる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
ポータブルナビ100の車両への取り付け例を示した図である。 ポータブルナビ100の概略的な構成を示したブロック図である。 ポータブルナビ100を側方から見たときの断面図である。 ディスプレイ11、第1基板13、及びBLEアンテナ133の位置関係を説明するための図である。 車室外に通信相手が存在するアンテナの配置例を示した図である。 メインケース1とホルダケース2の好適な位置関係を示す図である。 図6に示す構成の効果を説明するための図である。 フロントガラス200に取り付けて使用されるポータブルナビ100の変形例を示した図である。 フロントガラス200に取り付けて使用されるポータブルナビ100の変形例を示した図である。 ポータブルナビ100の車両への取り付け例を示した図である。 ダッシュボード300に取り付けて使用されるポータブルナビ100の概略的な構成を示した図である。 バー型のハンドルに取り付けて使用されるポータブルナビ100の構成を示した図である。 ハンドル取付部6の斜視図である。 ハンドル取付部6の側面図である。
以下、本発明の実施形態の一例として、本発明が適用されたポータブル型のナビゲーション装置(以降、ポータブルナビ)100について図を用いて説明する。図1は、ポータブルナビ100が車両に取り付けられた状態の一例を示す図である。ポータブルナビ100は、後述するようにディスプレイ11の表示面が運転席に向くように、車両のフロントガラス200等に取り付けられて使用される。
[ポータブルナビ100の機能について]
ポータブルナビ100の構成について説明する前に、まずは、ポータブルナビ100が備える種々の機能について概略的に述べる。ポータブルナビ100は、経路案内等を行う周知のナビゲーション装置としての機能(以降、ナビ機能)を備えるデバイスである。また、ポータブルナビ100は、ナビ機能を実現するためのサブ機能として、GNSS(Global Navigation Satellite System)で用いられている測位衛星から送信される航法信号に基づいて現在位置を測位する機能(以降、GNSS機能)を備える。なお、GNSSとしては、GPS(Global Positioning System)や、Galileo、GLONASS等がある。
また、ポータブルナビ100は、ナビ機能やGNSS機能に加えて、広域通信機能や、狭域通信機能、近距離通信機能を備える。広域通信機能は、携帯電話網などの広域通信網へ無線アクセスして車両外部に存在する通信装置(例えばセンタ)と通信を実施する機能である。便宜上、広域通信網を介した通信のことを、他の方式に準拠した通信と区別するため、広域通信と称する。広域通信を実現する通信方式としては、任意の移動体通信方式を採用することができる。ここでは一例としてポータブルナビ100は、LTEの規格に準拠して広域通信を実施するものとする。
狭域通信機能は、所定の通信方式に準拠して、道路上に配置された設備(以降、路側機)等と、無線基地局などを介さずに(つまり直接的に)無線通信を実施する機能である。狭域通信機能を実現する通信方式としては、例えば、無線LAN技術に基づいたDSRC(Dedicated Short Range Communications)や、IEEE1609等にて開示されているWAVE(Wireless Access in Vehicular Environment)規格等を採用することができる。ここではポータブルナビ100は、DSRCを用いて路側機等と通信するように構成されているものとする。
なお、路側機は、道路上の限定的なエリアに向けて情報を配信するように、道路の上方(例えば路面からの高さが6mとなる位置)に設置されている。すなわち、路側機は車両の屋根部よりも高い位置に配置された通信装置である。路側機が配信する情報とは、例えば、渋滞や事故等の道路交通情報や、安全運転支援情報などである。なお、路側機は、有料道路の出入り口に設けられた、有料道路の利用料金の精算処理を実施する自動料金収受システムを構成する通信設備であってもよい。
また、狭域通信機能は、他の車両に搭載された狭域通信機能を提供する通信装置と通信を実施するものであってもよい。つまり、狭域通信機能は車車間通信を提供するものであってもよい。GNSS衛星や路側機が、車両の上方に存在する通信装置である上方通信装置に相当する。
近距離通信機能は、所定の近距離無線通信規格に準拠した通信(以降、近距離通信)を実施するための機能である。近距離無線通信規格としては、例えばBluetooth Low Energy(Bluetoothは登録商標)や、Wi-Fi(登録商標)等を採用することができる。ここでは、一例としてBluetooth Low Energy(以降、BLE)によって近距離通信を実施するものとする。また、近距離通信機能は、車室内に存在する他の通信端末と通信することを目的としてポータブルナビ100に搭載されている。
車室内に存在する他の通信端末とは、ユーザが車室内に持ち込んだ、ポータブルナビ100以外の近距離通信機能を備える通信端末である。ポータブルナビ100が近距離通信機能によって通信する相手としては、例えば、スマートフォンや、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、携帯用音楽プレーヤ、携帯用ゲーム機等が想定される。ポータブルナビ100が近距離通信機能によって通信する相手は、近距離通信機能を備える通信端末であればよい。
[ポータブルナビ100の構成について]
次に、上述した種々の機能を実現するためのポータブルナビ100の構成の一例について説明する。ポータブルナビ100は、図2及び図3に示すように、メインケース1とホルダケース2の2つのケースを備えており、それらはアーム3によって接続されている。便宜上、メインケース1からホルダケース2に向かう方向を奥行方向と称する。図3の矢印は奥行方向を示している。メインケース1が請求項に記載の第1筐体に相当し、ホルダケース2が請求項に記載の第2筐体に相当する。
メインケース1には、表示面11A上にタッチパネル12が積層されたディスプレイ11と、種々の電子部品が配置されたプリント基板である第1基板13とが収容されている。第1基板13には、ディスプレイコントローラ131、タッチパネルコントローラ132、BLEアンテナ133、BLEモジュール134、主制御部135、電源回路136、メイン側コネクタ137が配置されている。BLEアンテナ133が請求項に記載の車室内用アンテナに相当する。
メインケース1の形状は、適宜設計されれば良い。ここでは一例として、メインケース1は、第1基板13に対して垂直な方向を厚み方向とする扁平な直方体状に形成されているものとする。メインケース1の厚みは、ディスプレイ11、タッチパネル12、及び第1基板13等といった所定の収容対象物を収容するために必要十分な大きさとなっていればよい。厚み方向は前述の奥行方向に相当する。
また、メインケース1において厚み方向と直交する面のうちの一方の面(以降、メイン表面)1Aには、ディスプレイ11の表示面11Aを露出させるための開口部が設けられている。メインケース1においてメイン表面1Aとは反対側の面(以降、メイン背面)1Bにはアーム3の一端が接続されている。メイン背面1Bにおいてアーム3と接合されている部分には、フレキシブルケーブル4を通すための穴が設けられている。また、アーム3は筒状の部材であって、内部にフレキシブルケーブルを通すことができるように構成されている。
ポータブルナビ100は、ディスプレイ11の表示面11Aが運転席に向くように配置されて使用されることを前提とした装置である。メインケース1には、ディスプレイ11の表示の向きに対応するように上下、左右が設定されている。ここでは一例として、メインケース1において厚み方向と直交する面(換言すれば第1基板13と平行な面)は、ポータブルナビ100にとっての左右方向の長さが、上下方向の長さよりも短い長方形状に形成されているものとする。
ポータブルナビ100は、メインケース1の左右方向が車両にとっての水平面(以降、車両水平面)と平行となり、且つ、上下方向が車両の高さ方向と一致するように車両に取り付けられることを前提として構成されている。なお、ここでの一致が指す状態は、完全な一致に限らない。運転席に着座している人物がディスプレイ11の表示内容を違和感なく認識できる程度の傾きが生じている状態も含む。車両水平面とは、車両の高さ方向に垂直な平面である。例えば車両水平面は車両の床部に平行な平面である。
なお、フロントガラス200におけるポータブルナビ100の取り付け位置はユーザによって決定されればよい。ポータブルナビ100は、運転席の乗員が車両正面方向に視線を向けている状態における周辺視野内、特に有効視野内に配置されることが好ましい。本実施形態におけるポータブルナビ100は、運転席乗員の目線と同じ高さに取り付けて使用されることを前提として構成されているものとする。
また、ホルダケース2にも、種々の電子部品が実装されたプリント基板である第2基板21が収容されている。具体的には、第2基板21には、GNSSアンテナ211、GNSSモジュール212、DSRCアンテナ213、DSRCモジュール214、LTEアンテナ215、LTEモジュール216、及びホルダ側コネクタ217が配置されている。GNSSアンテナ211、DSRCアンテナ213及びLTEアンテナ215のそれぞれが、請求項に記載の車室外用アンテナの一例に相当する。第1基板13と第2基板21とは、フレキシブルケーブル4によって接続されている。
ホルダケース2の形状も適宜設計されれば良い。ここでは一例として、ホルダケース2は、第2基板21に垂直な方向を厚み方向とする扁平な直方体状に形成されているものとする。ホルダケース2の厚みは、種々の電子部品が実装された第2基板21を収容するために必要十分な大きさとなっていればよい。
メインケース1は、ホルダケース2に対する姿勢(換言すれば角度)が変更可能に構成されている。本実施形態では一例として、アーム3とメインケース1との接続部に、角度調整部31が設けられているものとする。角度調整部31は、例えばボールジョイント等の周知の構成を採用して実現することができる。
なお、他の態様として、角度調整部31は、アーム3とホルダケース2との接続部に設けられていても良い。また、角度調整部31は、アーム3とホルダケース2との接続部と、アーム3とメインケース1との接続部の両方に設けられていても良い。
角度調整部31の可動範囲は45°程度に設計されていれば良い。本実施形態におけるアーム3は、角度調整部31による角度調整量を0度とした場合、ホルダケース2に対してメインケース1が垂直となるように構成されているものとする。そのため、側面視においてメインケース1とホルダケース2とがなす角度(以降、ピッチ角)θは、45°まで小さくことができる。
ただし、本実施形態ではピッチ角θを大きくする方向には、ケース同士の干渉(換言すれば接触)によって、所定の角度(例えば110°)以上には設定できないように構成されているものとする。図3では、ピッチ角θを約60°に調整した状態を表している。なお、本実施形態では、ホルダケース2に対するメインケース1の角度を調整可能な構成を開示するが、これに限らない。角度調整部31は設けられていなくともよい。アーム3はホルダケース2に対するメインケース1の姿勢を支持するように構成されていれば良い。
メインケース1を正しい姿勢となるように配置した場合に、ホルダケース2において相対的に上側を向く面(以降、ホルダ上面部)2Aは、ポータブルナビ100をフロントガラス200に取り付けるための面(以降、取付面)として機能する。ホルダ上面部2Aが請求項に記載の筐体上面部に相当する。
ここでの正しい取付姿勢とは、ポータブルナビ100の設計時に想定されている取付姿勢であって、ディスプレイ11の表示の向き(つまり上下)が正しく、かつ、ディスプレイ11の表示面11Aが運転席に向けられた姿勢に相当する。取付面とフロントガラス200との接着は、両面テープや吸盤などを用いて実現されれば良い。
ホルダケース2においてホルダ上面部2Aとは反対側の面(以降、ホルダ下面部)2Bにはアーム3の他端が接続されている。ホルダ下面部2Bにおいてアーム3と接合されている部分には、フレキシブルケーブル4を通すための穴が設けられている。ホルダ下面部2Bが請求項に記載の筐体下面部に相当する。
ディスプレイ11は、種々の情報を表示する表示面11Aを備える表示装置である。ディスプレイ11が備える表示面11Aは長方形状に形成されている。これに伴い、ディスプレイ11の外観形状も扁平な直方体形状となっている。便宜上、ディスプレイ11において、表示面11Aと反対側の面を背面部と称する。前述の通り、メインケース1においてディスプレイ11の表示面11Aが配置される部分は開口部となっており、ディスプレイ11は表示面11Aが外側から見えるようにメインケース1に収容される。
ディスプレイ11は、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等を用いることができる。ここでは一例としてディスプレイ11はLCD(Liquid Crystal Display)モジュールを用いて実現されているものとする。ディスプレイ11は、後述するディスプレイコントローラからの制御信号に基づいて駆動し、制御信号画像を表示する。
タッチパネル12は、例えば静電容量式のタッチパネルであって、ディスプレイ11の表示面11A上に積層されている。タッチパネル12は、ユーザによってタッチパネル12がタッチされているか否か、及びタッチされている場合にはそのタッチ位置を示す信号(以降、タッチ位置信号)をタッチパネルコントローラ132に逐次出力する。
なお、タッチパネル12は、静電容量式以外の方式(例えば感圧式)によってユーザのタッチ位置を検出するタッチパネルであってもよい。また、ここではユーザが当該ポータブルナビ100に対する指示を入力するための装置(つまり、入力装置)としてタッチパネル12を採用した構成を開示しているがこれに限らない。ハードウェアスイッチや、マウス、ハプティックデバイス等といった周知のデバイスを入力装置として採用することができる。
第1基板13は、前述の通り、ディスプレイコントローラ131、タッチパネルコントローラ132、BLEアンテナ133、BLEモジュール134、主制御部135、電源回路136、メイン側コネクタ137が配置されたプリント基板である。第1基板13は、略長方形状に形成されている。
第1基板13は、ディスプレイ11の背面部と対向し、かつ、一部がディスプレイ11の上側に飛び出るように、メインケース1に収容される。すなわち、第1基板13は、奥行方向においてディスプレイ11と重ならない領域(以降、はみ出し領域)が形成されるように配置される。
便宜上、第1基板13が備える2つの面のうち、ディスプレイ11の背面部と対向する面をディスプレイ対向面13Aと称するとともに、ディスプレイ対向面13Aとは反対側の面を裏側面13Bと称する。また、第1基板13からディスプレイ11に向かう方向を第1基板直交方向と称する。図3中の一点鎖線は、第1基板直交方向を示している。
なお、ディスプレイ対向面13Aは、ポータブルナビ100が正しい取付姿勢で車両に取り付けられている場合、運転席乗員のほうに向けられる。また、第1基板直交方向は、ポータブルナビ100が正しい取付姿勢で車両に取り付けられている場合、運転席乗員に向かう方向に相当する。
ディスプレイコントローラ131は、ディスプレイ11の作動を制御する構成要素である。ディスプレイコントローラ131は、ディスプレイ11と図示しないケーブルによって相互通信可能に接続されている。また、主制御部135とも相互通信可能に接続されている。ディスプレイコントローラ131は、主制御部135から入力される表示用データに基づいた制御信号を生成してディスプレイ11に出力し、表示用データに対応する画像を表示させる。
タッチパネルコントローラ132は、タッチパネル12の作動を制御する構成要素である。タッチパネルコントローラ132は、図示しないケーブルによってタッチパネル12と相互通信可能に接続されている。また、主制御部135とも相互通信可能に接続されている。タッチパネルコントローラ132は、タッチパネル12から出力されたタッチ位置信号を主制御部135が認識可能な形式のデータに変換して主制御部135に提供する。
BLEアンテナ133は、BLEにおいて搬送波として用いられる周波数帯(すなわち2.4GHz帯)の電波を送受信するためのアンテナである。BLEアンテナ133はBLEモジュール134と電気的に接続されている。
BLEモジュール134は、BLEアンテナ133で受信した信号を復調して主制御部135に提供するとともに、主制御部135から入力されたデータを変調して、BLEアンテナ133に出力し、電波として放射させる。
主制御部135は、中央演算装置としてのCPU1351、揮発性メモリであるRAM1352、不揮発性メモリであるROM1353を備えたコンピュータとして構成されている。ROM1353には、通常のコンピュータを主制御部135として機能させるための種々のプログラムが格納されている。
主制御部135は、CPU1351がROM1353に格納されているプログラムを実行することによって、ナビ機能を提供する。また、タッチパネルコントローラ132やBLEモジュール134などといった他のモジュールから入力されるデータと、上記プログラムに基づいて、ディスプレイ11に表示させるための表示用データを作成し、その表示用データをディスプレイコントローラ131に出力する。その他、後述する電源回路136と協働して、ポータブルナビ100の電源のオン/オフを制御する。
電源回路136は、図示しない電源から供給される電源電圧を、ポータブルナビ100が備える各部の作動に適した動作電圧に変換する回路である。電源回路136が生成した作動電圧は各部に供給される。なお、電源は、ポータブルナビ100に内蔵された電池であってもよいし、車載バッテリであってもよい。車載バッテリをポータブルナビ100の電源として用いる場合には、ポータブルナビ100は、車載バッテリと図示しない電源ケーブルで接続されているものとする。
メイン側コネクタ137は、フレキシブルケーブル4と第1基板13とを電気的に接続するためのコネクタである。すなわち、第1基板13はメイン側コネクタ137を介してフレキシブルケーブル4の一端と接続されている。なお、フレキシブルケーブル4の他端はホルダ側コネクタ217を介して第2基板21と電気的に接続されている。以降において、メイン側コネクタ137及びホルダ側コネクタ217を区別しない場合には、コネクタと記載する。
ディスプレイコントローラ131、タッチパネルコントローラ132、BLEモジュール134、主制御部135、電源回路136、メイン側コネクタ137のそれぞれを、第1基板13上の何れの位置に配置するかは適宜設計されればよい。
ただし、BLEアンテナ133は、図3及び図4に示すようにディスプレイ対向面13Aのはみ出し領域内において、指向性の中心が第1基板直交方向と一致するように配置されるものとする。なお、ここでの一致は、完全な一致に限らない。指向性の中心が第1基板直交方向から45°程度ずれていても良い。BLEアンテナ133は、指向性の中心が第1基板直交方向に向けられていれば良い。
第2基板21は、略長方形状に形成されており、ホルダ上面部2Aと対向するようにホルダケース2に収容されている。第2基板21は、メインケース1を正しい姿勢となるように配置した場合に相対的に上側に向く上側面21Aと、相対的に下側に向く下側面21Bを備える。下側面21Bから上側面21Aに向かう方向を、第2基板直交方向と称する。図3中の二点鎖線は、第2基板直交方向を示している。第2基板直交方向は、第2基板21からホルダ上面部2Aに向かう方向に相当する。
GNSSアンテナ211は、GNSSが備える測位衛星(以降、GNSS衛星)が送信する航法信号を受信するためのアンテナである。例えば、GNSSアンテナ211は、1.5GHz帯の円偏波を受信するアンテナとすればよい。GNSSアンテナ211はGNSSモジュール212と電気的に接続されており、受信した電波に対応する電気信号を出力する。
GNSSアンテナ211は上側面21Aにおいて、指向性の中心が第2基板直交方向を向くように配置されている。なお、指向性の中心が第2基板直交方向に向いている状態は、指向性の中心が第2基板直交方向と完全に一致している状態に限らない。指向性の中心が第2基板直交方向から45°程度ずれていても良い。GNSSアンテナ211が請求項に記載の測位用アンテナに相当する。
GNSSモジュール212は、GNSSアンテナ211が受信した信号に基づいて、現在位置の測位等の演算処理を実行する。GNSSモジュール212は、ホルダ側コネクタ217と接続されている。これにより、GNSSモジュール212は、ホルダ側コネクタ217やフレキシブルケーブル4等を介して主制御部135と相互通信可能に接続されている。第2基板21においてGNSSモジュール212を設置する場所は適宜設計されれば良い。例えば下側面21BにおいてGNSSアンテナ211の裏側に相当する位置付近に配置されれば良い。GNSSアンテナ211とGNSSモジュール212が、前述のGNSS機能が実現するための構成である。
DSRCアンテナ213は、DSRCにおいて搬送波として採用されている周波数帯(例えば5.8GHz帯)の電波を送受信するためのアンテナである。DSRCアンテナ213は、上側面21Aにおいて指向性の中心が第2基板直交方向を向くように設けられている。DSRCアンテナ213は、DSRCモジュール214と電気的に接続されている。DSRCアンテナが請求項に記載の狭域通信用アンテナに相当する。
DSRCモジュール214は、ホルダ側コネクタ217やフレキシブルケーブル4等を介して主制御部135と接続されている。DSRCモジュール214は、DSRCアンテナ213で受信した信号を復調して主制御部135に提供する。また、主制御部135から入力されたデータを変調して、DSRCアンテナ213に出力し電波として放射させる。第2基板21においてDSRCモジュール214を設置する場所は適宜設計されれば良い。例えば下側面21BにおいてDSRCアンテナ213の裏側に相当する位置付近に配置されれば良い。DSRCアンテナ213とDSRCモジュール214が、前述の狭域通信機能が実現するための構成である。
LTEアンテナ215は、LTE規格において搬送波として採用されている周波数帯の電波を送受信するためのアンテナである。LTEアンテナ215は、上側面21Aにおいて、指向性の中心が第2基板直交方向を向くように設けられている。なお、本実施形態ではMIMO (multiple-input and multiple-output)のため、図5に示すように上側面21Aには2つのLTEアンテナ215が設けられているものとする。LTEアンテナ215はLTEモジュール216と電気的に接続されている。
LTEモジュール216は、ホルダ側コネクタ217やフレキシブルケーブル4等を介して主制御部135と接続されている。LTEモジュール216は、LTEアンテナ215で受信した信号を復調して主制御部135に提供する。また、主制御部135から入力されたデータを変調してLTEアンテナ215に出力し、電波として放射させる。第2基板21においてLTEモジュール216を設置する場所は適宜設計されれば良い。例えば下側面21BにおいてLTEアンテナ215の裏側に相当する位置付近に配置されれば良い。
ホルダ側コネクタ217は、フレキシブルケーブル4と第2基板21とを電気的に接続するためのコネクタである。すなわち、第2基板21はホルダ側コネクタ217を介してフレキシブルケーブル4の一端と接続されている。これにより第2基板21と第1基板13とが電気的に接続される。ホルダ側コネクタ217は、例えば下側面21Bにおいて、ホルダ下面部2Bとアーム3との接続部付近に配置されれば良い。
なお、図5に示す上側面21Aにおける種々のアンテナの配置態様は、一例である。具体的な配置態様は、アンテナ間の干渉が発生しにくいように適宜設計されれば良い。なお、各種アンテナは、パッチアンテナや板状逆Fアンテナなどの平面アンテナであることが好ましい。そのような構成によれば、ホルダケース2の厚みを低減することができる。
[実施形態のまとめ]
以上の構成では、ポータブルナビ100を正しい姿勢で取り付けた場合、ホルダケース2が車両水平面に対してなす傾きは45°以下となる。そのため、第2基板直交方向が天頂方向となす角度も45°以下となり、第2基板直交方向を天頂方向へ射影した成分は、水平方向へ射影した成分よりも大きくなる。つまり、第2基板直交方向が水平方向よりも天頂方向へと向くことが期待できる。
ここで、GNSSアンテナ211は、第2基板21の上側面21Aに、指向性の中心が第2基板直交方向に向くように配置されている。そのため、GNSSアンテナ211は、GNSSアンテナ211にとっての通信相手であるGNSS衛星が存在する方向に指向性が向く。故に、GNSS衛星からの電波を良好に受信することができる。
DSRCアンテナ213及びLTEアンテナ215もまた、通信相手が存在する方向に、指向性が向いた状態となり、通信相手からの電波を受信しやすくなる。なお、DSRCアンテナ213にとっての通信相手とは路側機であり、LTEアンテナ215にとっての通信相手とは無線基地局である。このように以上の構成によれば、GNSS衛星や、路側機、無線基地局などといった車室外に存在する通信装置との間の無線通信との通信品質を良好にすることができる。
また、ポータブルナビ100を正しい姿勢で取り付けた場合、メインケース1が車両水平面に対してなす傾きは90°となり、第1基板直交方向は、運転席を含む車室内空間へと向けられる。BLEアンテナ133は、ディスプレイ対向面13Aにおいて指向性の中心が第1基板直交方向に向くように設けられている。
つまり、ポータブルナビ100を正しい姿勢で取り付けた場合、BLEアンテナ133の指向性は、運転席を含む車室内空間へと向けられる。また、一般的に、ディスプレイ11は電波を遮蔽してしまうが、BLEアンテナ133はディスプレイ対向面13Aのはみ出し領域に設けられているため、車室内空間に存在する携帯端末からの電波を良好に受信することができる。つまり、以上の構成によれば、ユーザが携帯している携帯端末などの車室内に存在する通信装置との間の近距離無線通信の品質も良好にすることができる。
また、一般的に1つの情報処理端末に複数種類の無線通信機能を実装する場合、アンテナ間のアイソレーションを確保するために、筐体が大型化してしまう傾向がある。そのような課題に対して、本実施形態によれば、複数種類のアンテナをメインケース1とホルダケース2のそれぞれに振り分けて配置することができる。つまり、アイソレーションを確保するためのアンテナ配置の制約が緩和される。その結果、小型化しやすい。
つまり、以上の構成によれば、車室外装置との間の無線通信と車室内装置との間の近距離無線通信とを両立でき、かつ、小型化が可能となる。さらに、通信機能を提供するモジュール毎のクリアランスも確保しやすいため、或る通信モジュールの信号が、他の通信モジュールにとってのノイズとして作用してしまう恐れを低減できる。
ところで、以上ではホルダケース2に対するメインケース1の姿勢を調整可能な構成を開示したが、ホルダケース2に対するメインケース1の姿勢は変更不可能に構成されていても良い。その場合には、図6に示すようにメインケース1の上端から下端までの間にホルダケース2全体が位置するようにアーム3等が構成されていることが好ましい。なお、図6中の一点鎖線は、メインケース1の上端部の位置を表しており、二点鎖線はメインケース1の下端部の位置を表している。すなわち、ホルダケース2は一点鎖線から二点鎖線の間に位置するように構成されていることが好ましい。
仮にホルダケース2の一部が一点鎖線よりも上側に飛び出るように配置されている場合、図7に示すように運転席に着座している乗員の前方視野を妨げる恐れが生じるためである。なお、ホルダケース2に対するメインケース1の姿勢を調整可能な構成においても同様に、ポータブルナビ100は、運転席乗員から見てホルダケース2がメインケース1の背後に隠れるように取り付けられることが好ましい。角度調整部31及びアーム3は、そのような姿勢での取り付けがユーザによって可能なように構成されているものとする。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、以降で述べる種々の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
なお、前述の実施形態で述べた部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、構成の一部のみに言及している場合、他の部分については先に説明した実施形態の構成を適用することができる。
[変形例1]
上述した実施形態では、ポータブルナビ100が、メインケース1とホルダケース2の2つのケースを備える構成を開示したが、これに限らない。図8に示すように、第1基板13と第2基板21は、1つのケース5に収容されていても良い。
この変形例1におけるケース5は、運転席の方に向けられる面(以降、運転席側面)5Aと、取付面としての面5Bとが、側面視においてなす角度θが、45°〜90°以内の所定の角度(例えば60°)となるように形成されている。そして、第1基板13はディスプレイ11を介して運転席側面5Aと対向するように配置され、第2基板21は取付面としての面5Bと対向するように、ケース5内に配置されている。つまり、第1基板13と第2基板21は、側面視においてなす角度θが45°〜90°以内の所定の角度(例えば60°)となるように構成されている。
このような構成によっても前述と実施形態と同様に、ユーザが携帯している携帯端末などの車室内に存在する通信装置との間の近距離無線通信の品質も良好にすることができる。
なお、ケース5の形状は図8に示す態様に限らない。例えば図9に示すように形成されていてもよい。
[変形例2]
以上では、フロントガラス200に取り付けて使用されることを前提としたポータブルナビ100の構成について開示したが、これに限らない。ポータブルナビ100は、図10に示すように、ダッシュボード300の上面に載置されて使用されるように構成されていてもよい。
図11は、ダッシュボード300上に配置されて使用されることを前提としたポータブルナビ100の構成の一例を示した図である。ダッシュボード300上に配置されて使用されることを前提としたポータブルナビ100では、ホルダ下面部2Bが取付面として機能する。
[変形例3]
以上では、4輪車に取り付けるポータブルナビ100の構成について開示したが、ポータブルナビ100は2輪車に取り付けられるように構成されていても良い。2輪車用のポータブルナビ100は、例えばハンドルに取り付けられればよい。そのように2輪車のハンドル部分に取り付けられて使用されることを前提としたポータブルナビ100の構成を図12に示す。
2輪車用のポータブルナビ100は、例えば変形例2で示したポータブルナビ100が備えるホルダ下面部2Bにハンドル取付部6が取り付けられることによって実現されればよい。ハンドル取付部6は、例えば図13、図14に示すようにヒンジ構造によって実現されれば良い。すなわち、2輪車のハンドルを挟み込むための可動部61が、固定部62とヒンジ部63で連結されている。また、可動部61においてヒンジ部63と反対側の端部は、ネジ64によって固定部62に係止される。
なお、図12に示すポータブルナビ100は、3輪車のハンドルに取り付けて使用されてもよい。ハンドル取付部6とホルダ下面部2Bは一体的に形成されていても良い。
[変形例4]
以上では、車室外用アンテナとして、GNSSアンテナ211とDSRCアンテナ213とLTEアンテナ215の3種類のアンテナを備えた構成を開示したが、ポータブルナビ100は、必ずしもこれら全てのアンテナを備えている必要はない。例えばポータブルナビ100が車室外用アンテナとして備えるアンテナは、GNSSアンテナ211とDSRCアンテナ213だけであってもよい。
また、ポータブルナビ100には、車室外用アンテナとして、上述した種類以外のアンテナを備えていても良い。例えば、ポータブルナビ100は、車室外用アンテナとして、ラジオ放送波を受信するためのアンテナ(以降、ラジオ用アンテナ)を備えていてもよい。ラジオ受信アンテナにとっての通信相手はラジオ放送局である。ポータブルナビ100が車室外用アンテナとして備えるアンテナの種類は適宜設計されれば良い。
また、ポータブルナビ100が備えるアンテナの種類は上述したものに限らない。例えばポータブルナビ100は、近接場通信(Near Field Communication:NFC)用のアンテナを備えていても良い。ここでの近接場通信とは、近距離通信よりも通信可能な距離が十分に小さい通信方式による通信を指す。例えば、近接場通信は、通信可能な距離が数cmから数十cm程度となる通信を指す。すなわち、近接場通信は、ISO/IEC 14443やISO/IEC 18092などの規格に準拠した通信である。
近接場通信用のアンテナは、第1基板13に設けられていても良いし、第2基板21に設けられていてもよい。また、第1基板13と第2基板21のそれぞれに配置されていても良い。
[変形例5]
以上では、LTEアンテナ215やラジオ用アンテナを、通信相手が車両の天頂方向に存在するアンテナとして取り扱う態様を開示したが、これに限らない。無線基地局やラジオ放送局からの電波は、車両外部の水平方向から到来すると見なす事もできる。
そのため、LTEアンテナ215やラジオ用アンテナは、第1基板13の裏側面13Bに配置されていてもよい。また、ダイバーシティアンテナとして裏側面13Bと上側面21Aのそれぞれに配置されていてもよい。
[変形例6]
以上では、本発明に係る車両用情報端末をポータブル型のナビゲーション装置に適用した例を開示したが、これに限らない。車両用情報端末は、ナビ機能を備えていない情報処理端末に適用されても良い。車両用情報端末は、外部装置との通信機能を備えるカーオーディオやドライブレコーダー等、種々の情報処理端末に適用することができる。なお、ここでの情報処理端末は、外部から受信したデータに基づいた情報をディスプレイに表示する通信端末を指す。
100 ポータブルナビ(車両用情報端末)、1 メインケース(第1筐体)、2 ホルダケース(第2筐体)、2A ホルダ上面部(筐体上面部)、2B ホルダ下面部(筐体下面部)、3 アーム、4 フレキシブルケーブル(ケーブル)、6 ハンドル取付部、11 ディスプレイ、12 タッチパネル、13 第1基板、13A ディスプレイ対向面、13B 裏側面、21 第2基板、21A 上側面、21B 下側面、31 角度調整部、133 BLEアンテナ(車室内用アンテナ)、134 BLEモジュール、211 GNSSアンテナ(車室外用アンテナ)、212 GNSSモジュール、213 DSRCアンテナ(車室外用アンテナ)、214 DSRCモジュール、215 LTEアンテナ、216 LTEモジュール

Claims (8)

  1. 車両の運転席に着座する乗員に向けた情報を表示するための表示面を備えるディスプレイ(11)を備える車両用情報端末であって、
    前記ディスプレイの前記表示面の反対側に、前記ディスプレイと対向するように配置された第1基板(13)と、
    前記第1基板から見て前記ディスプレイが存在しない側に配置された第2基板(21)と、
    前記車両の上方に存在する通信装置である上方通信装置と通信を実施するための少なくとも1つの車室外用アンテナ(211、213、215)と、
    車室内に存在する通信装置である車室内装置と、所定の通信規格に準拠した直接的な通信を実施するための車室内用アンテナ(133)と、を備え、
    前記第2基板は、前記ディスプレイの上下方向に直交する平面に対してなす角度が45°以下となる姿勢で配置されており、
    前記第1基板は、前記ディスプレイから前記第1基板に向かう方向である奥行方向において前記ディスプレイと重ならない領域である、はみ出し領域を有しており、
    前記車室内用アンテナは、前記第1基板が備える前記ディスプレイと対向する面であるディスプレイ対向面(13A)のうち、前記はみ出し領域に設けられており、
    前記車室外用アンテナは、前記第2基板が備える2つの面のうち、前記車両用情報端末が前記ディスプレイの上下方向に応じた姿勢で前記車両に取り付けられた場合に上方を向く面である上側面(21A)に設けられていることを特徴とする車両用情報端末。
  2. 請求項1において、
    前記表示面が外側から見えるように前記ディスプレイ及び前記第1基板を収容する第1筐体(1)と、
    前記第2基板を収容する第2筐体(2)と、
    前記第1筐体と前記第2筐体とを接続し、前記第2筐体に対して前記第1筐体の姿勢を支持するアーム(3)と、を備え、
    前記第2筐体は、前記上側面と対向する筐体上面部(2A)と、前記第2基板が備える2つの面のうち前記上側面ではない方の面である下側面と対向する筐体下面部(2B)とを備え、
    前記アームは筒状の部材であって、
    前記第1基板と前記第2基板は、前記アームの内部に配されたケーブル(4)によって電気的に接続されており、
    前記第1筐体は、前記第2筐体に対する角度を調整可能に構成されていることを特徴とする車両用情報端末。
  3. 請求項2において、
    前記車両用情報端末は、前記筐体上面部を前記車両のフロントガラスに取り付けて使用されるものであることを特徴とする車両用情報端末。
  4. 請求項2において、
    前記車両用情報端末は、前記筐体下面部が前記車両のダッシュボードと対向するように前記ダッシュボードの上に載置して使用されるものであることを特徴とする車両用情報端末。
  5. 請求項2において、
    前記筐体下面部には、前記車両用情報端末を2輪車のハンドルに係止するためのハンドル取付部(6)が設けられていることを特徴とする車両用情報端末。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、
    前記車室内用アンテナは、指向性の中心が、前記第1基板が備える2つの面のうち前記ディスプレイ対向面ではない方の面である裏側面から前記ディスプレイ対向面へと向かう方向である第1基板直交方向と一致するように配置されていることを特徴とする車両用情報端末。
  7. 請求項1から6の何れか1項において、
    前記車室外用アンテナとして、測位衛星からの信号を受信するための測位用アンテナを備え、
    前記測位用アンテナは、指向性の中心が、前記第2基板が備える2つの面のうち前記上側面ではない方の面である下側面から前記上側面へと向かう方向である第2基板直交方向と一致するように配置されていることを特徴とする車両用情報端末。
  8. 請求項1から7の何れか1項において、
    前記車室外用アンテナとして、道路上において前記車両の屋根部よりも高い位置に配置される路側機と直接的に通信するための狭域通信用アンテナを備え、
    前記狭域通信用アンテナは、指向性の中心が、前記第2基板が備える2つの面のうち前記上側面ではない方の面である下側面から前記上側面へと向かう方向である第2基板直交方向と一致するように配置されていることを特徴とする車両用情報端末。
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