JP7455492B2 - 車載通信装置 - Google Patents

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本発明は、車外装置との間で通信を行う少なくとも1つ以上の通信アンテナが基板上に設けられた車載通信装置に関する。
従来、車両に通信システムを搭載して、車両に関する各種情報を外部サーバなどの外部記憶装置に送信し、外部サーバでは当該各種情報などに基づいて、ユーザにサービスを提供するテレマティクスシステムがある。例えば、特許文献1に記載の通信装置では、テレマティクスサービスセンタとの通信を行うためのTELアンテナと、人工衛星からの電波を受信するGNSSアンテナと、外部との間の無線通信を制御する無線通信制御部と、車載機器とCAN通信を行い、車両状態情報を無線通信制御部に送信したり、無線通信制御部から出力されるサービス情報を車載機器に出力したりする車内通信制御部とを備える。そして、外部サーバから入力されたサービス情報は、車載装置の一つである表示装置に表示される。
特開2020-174249号公報
ところで、特許文献1のような外部との無線通信を行うシステムにおいて、通信成立性をより向上させたいという要望がある。
本発明は、上記した課題を鑑みてなされたものであり、無線通信機能を備える車両用通信装置において、通信成立性を向上させることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明にかかる車載通信装置は、車外装置との間で通信を行う通信アンテナが基板上に設けられた車載通信装置において、前記基板は、車両のフロントウィンドウの下方に設けられたインストルメントパネルの裏側に配設され、前記通信アンテナは、送信機能を有する第1アンテナと、車外からの情報を受信する受信機能を有する第2アンテナとがあり、前記第1アンテナと、前記第2アンテナとは同一の前記基板上の異なる領域に分けて配設され、前記基板は、前記第1アンテナが、前記第2アンテナよりも上方側および前記フロントウィンドウ側に配置された状態で車室内に配設され、前記第1アンテナは、水平面に対して垂直な方向から見たときに、少なくとも一部が前記フロントウィンドウに重なるように配置され、前記第2アンテナは、前記第1アンテナよりも車両前方側に位置しないことを特徴としている。
発明によれば、送信機能を有する第1アンテナと、車外からの情報を受信する受信機能を有する第2アンテナとが、同一の基板上の異なる領域に分かれて配置されるため、第1アンテナ側の電波と第2アンテナ側の電波とが相互干渉するのを抑制できる。また、第1アンテナは、水平面に対して垂直な方向から見たときに、少なくとも一部がフロントウィンドウに重なるように配置され、第2アンテナよりも上方側およびフロントウィンドウ側に配置されるため、第1アンテナから送信される送信信号の電力が小さい場合でも、車両骨格を形成する金属部分に邪魔されずに車内から車外への電波を効率よく送信できる。
また、第2アンテナは、第1アンテナよりも車両前方側に位置しない。車外からくる受信電波については、車内から送信される送信電波よりも電力が高く、車両ウィンドウを透過して車体骨格の構成物に反射した反射波(車外からくる受信電波の反射波)を第2アンテナで受信可能であるという知見を見出した。したがって、第2アンテナを車室内側に配置することにより、当該反射波を効率よく受信することができる。
また、第1アンテナから送信される送信電波が、車体金属部分に遮られるのを抑制できるため、車両ウィンドウを介して効率よく送信電波を送信することができる。
本発明の一実施形態に係る車載通信装置を含む車両用通信システムの概略構成図である。 図1のDCM基板に形成されたアンテナの配置領域を示す図である。 図1のDCM基板の車内の配設位置とアンテナの配置位置とを示す図である。 図2のアンテナの配置領域の変形例を示す図である。 図3のアンテナの配置位置の変形例を示す図である。 図3のDCM基板の配設位置の変形例を示す図である。 車室内の内部反射がない場合と内部反射がある場合との受信感度の比較を示す図である。
本発明の一実施形態にかかる車載通信装置を含む車両用通信システムについて、図1~図3を参照して説明する。なお、図1は本発明の一実施形態に係る車載通信装置を含む車両用通信システムの概略構成図、図2はDCM基板に形成されたアンテナの配置領域を示す図、図3はDCM基板の車内の配設位置とアンテナの配置位置とを示す図である。
(車両の電気的構成)
本発明の一実施形態にかかる車両用通信システムは、車両1から取得した各種データに基づいて各種の情報を生成してユーザにサービスを提供する無線通信システムであり、車両1に配設された通信装置を構成するDCM(Data Communication Module)基板2と、車両1の各種制御を行う複数のECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)と、ナビゲーション装置9と、外部サーバ8(本発明の「外部装置」に相当)とを備える。
車両1は、エンジンを駆動源とする自動車である。エンジンの動力は、変速機を介して、左右の駆動輪に伝達される。変速機は、無段変速機であってもよいし、有段式の自動変速機であってもよいし、手動変速機であってもよい。また、電気モータを駆動源とする電気自動車やハイブリッド車であってもよい。
各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)は、いずれもマイコンを含む構成であり、各種制御プログラムを実行するCPUと、制御プログラムや必要なデータを記憶するメモリなどが内蔵されている。また、各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)および車載通信装置(DCM基板2)は、バス6に接続されて互いにCAN(Controller Area Network)通信プロトコルによる双方向通信が可能に接続されている。また、車載通信装置(DCM基板2)は、CAN通信にりナビゲーション装置9にも接続されており、後述するGNSSアンテナ2fから受信した信号(人工衛星10からの測位情報を示す信号)がナビゲーション装置9に送られる。
各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)の例としては、例えば、車両1のドアやウィンカー等の車載電装品の動作の制御を行うボディECU、ステレオカメラなどの前方認識手段(車両周囲の物標を認識する外界認識手段)からの映像に基づいて、障害物(物標)との距離や相対速度の算出や、当該障害物との衝突可能性を判断するカメラECU、ブレーキ制御を行うVSC-ECU、エンジンのスロットル開閉度や燃料インジェクタによる燃料の噴射量の制御を行うEFI-ECUなどが挙げられる。
なお、各種ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)は、その制御に用いる車速センサ、アクセル開度センサ、操舵角センサからの各情報を、CAN通信を介して取得可能に構成されている。
車載通信装置(DCM基板2)は、各種ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)などから種々のデータを取得して、これらのデータの中から特定のデータ(複数のデータ)を外部サーバ8に送信するとともに、外部サーバ8から送信された情報を受信可能に構成されており、CPU2aと、メモリ2bと、送受信回路2cと、送受信アンテナ2d(本発明の「第1アンテナ」に相当)と、受信アンテナ2e(本発明の「第2アンテナ」に相当)と、GNSSアンテナ2f、WiFiアンテナ2gとを備える。
CPU2aは、各種制御プログラムを実行するとともに、送受信回路2cから送受信アンテナ2dを介して外部サーバ8に送信するデータの選定を行う。また、メモリ2bは、CPU2aが実行する制御プログラムを記憶するROM部と、後述するユーザが所望するサービスの種類を記憶したり、各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)から取得したデータを一時的に記憶するRAM部とを備える。CPU2aおよびメモリ2bは、DCM基板2の主面に実装されている。なお、CPU2aおよびメモリ2bは、各種アンテナの実装面と別面に実装されていてもよい。
車載通信装置(DCM基板2)から外部サーバ8に送信するデータ(アップロードデータ)としては、例えば、イグニッションスイッチがOFFに切り替えられたときの車両1の位置を示すデータ、ガソリン残量データ、エンジン水温データ、バッテリ残量データ、バッテリ残量がアイドリングストップの許可条件を満たすのに要した時間、外気温データ、車両1のドアのロック状態を示すデータ、ワイパーの状態(ハイスピードまたはロースピードなど)、車速データ、時刻データ、故障データ、アクセルペダルの操作状態、ブレーキペダルの操作状態、各種スイッチのON/OFF状態、解析用データなどがある。なお、これらのデータは一例であり、ユーザに提供するサービス情報(例えば、テレマティクスサービス情報)に応じて必要なデータが送信される。
また、車載通信装置(DCM基板2)から外部サーバ8に送信するデータは、その種類に応じて一定周期(例えば90秒周期)で送信されるものと、所定の条件が成立したときにその都度送信されるものとがある。
送受信アンテナ2dは、各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)やナビゲーション装置9から取得した各種データを外部サーバ8に送信するアンテナであり、例えば、800MHz帯の信号を送受信するための第1送受信アンテナと、2GHz帯の信号を送受信するための第2送受信アンテナとの2つの送受信アンテナで構成されている。なお、この実施形態では送受信アンテナ2dが、送信と受信兼用のアンテナとして用いているが、送信専用のアンテナとしてもよい。
また、この実施形態では、送受信アンテナ2dは、DCM基板2に形成されたパターンにより形成されている。送受信アンテナ2dはこれに限らず、例えば、送受信アンテナが形成されたチップをDCM基板2に実装するようにしてもよいし、DCM基板2とは別の基板やモジュールに形成された送受信アンテナ2dをコネクタなどを介してDCM基板2に装着するようにしてもよい。
受信アンテナ2eは、外部サーバ8からの各種サービス情報(例えば、テレマティクスサービス)を受信する受信専用アンテナであり、キャリアの設定バンド、例えば、800MHz帯の信号を受信するための第1受信アンテナと、2GHz帯の信号を受信するための第2受信アンテナとの2つの受信アンテナで構成されている。
なお、第1受信アンテナは、第1送受信アンテナとペアをなし、800MHz帯の信号の通信を行う。また、第2受信アンテナは、第2送受信アンテナとペアをなし、2GHz帯の信号の通信を行う。
また、車載通信装置(DCM基板2)が外部サーバ8から受信する情報としては、テレマティクスサービスのほか、例えば、各ECU(ECU_A3,ECU_B4,ECU_C5)のソフトのアップデートデータやナビゲーション装置9の更新地図データなどがある。
なお、DCM基板2から外部サーバ8に送信するデータよりも、外部サーバ8からDCM基板2が受信するデータの方が情報量が多いため、この実施形態では、受信側のアンテナを送受信兼用の送受信アンテナ2dと受信専用の受信アンテナ2eの2本で構成し、送信側のアンテナを送受信アンテナ2dの1本で構成している。
この実施形態では、受信アンテナ2eは、DCM基板2に形成されたパターンにより形成されている。受信アンテナ2eはこれに限らず、例えば、受信アンテナが形成されたチップや別体基板アンテナをDCM基板2に実装するようにしてもよいし、DCM基板2とは別の基板やモジュールに形成された受信アンテナをコネクタなどを介してDCM基板2に装着するようにしてもよい。
GNSSアンテナ2fは、人工衛星10からの信号を受信するものであり、CPU2aは、当該信号を送受信回路2cとバス6を介してナビゲーション装置9に送信する。
WiFiアンテナ2gは、例えば、携帯電話などの携帯端末装置との通信用のアンテナである。
外部サーバ8は、車載通信装置(DCM基板2)からのデータに基づいて、ユーザに対して所定のサービス(例えば、テレマティクスサービス)を提供するものであり、CPU8aとメモリ8bと送受信回路8cとを備える。CPU8aは、車載通信装置(DCM基板2)からのデータに基づいて各種サービス情報を生成したり、生成した各種サービス情報のユーザへの送信制御を行う。メモリ8bは、CPU8aの制御プログラムなどを記憶するROM部と、車載通信装置(DCM基板2)からのデータを記憶したり、生成したサービス情報を一時的に記憶するRAM部とを有する。
CPU8aは、車載通信装置(DCM基板2)から送信された各種データのうち、必要なデータを加工して、サービス情報を生成する。例えば、サービス情報としては、車両1の駐車位置情報や、燃費情報、車両故障に関する情報、エンジンオイル交換時期の到来情報、メーカが利用する車両1の各種センサの検知状態などのビッグデータなど、種々のサービス情報がある。なお、これらの情報は一例であり、ユーザが所望する種々のサービス情報を生成するようにしてもよい。また、CPU8aは、車載通信装置(DCM基板2)からの要求信号を受信したときにサービス情報を生成するが、必要なデータを受信したときに生成して、生成したサービス情報をメモリ8bに記憶するようにしてもよい。
また、CPU8aは、車載通信装置(DCM基板2)からの要求信号を受信した場合は、生成したサービス情報を送受信回路8cから車載通信装置(DCM基板2)に送信する。なお、サービス情報の送信タイミングについては、車載通信装置(DCM基板2)からの要求信号を受信した場合のほか、例えば、定期的に車載通信装置(DCM基板2)に送信するようにしてもよい。
また、DCM基板2には、WiFi通信用のWiFiアンテナ2gもパターン形成されており、携帯電話などの携帯端末装置との通信が可能になっている。
図2に示すように、送受信アンテナ2dは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、一の長辺20aの近傍の一の角部を含む第1領域21aに形成されている。
受信アンテナ2eは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、長辺20aと対向するもう一つの長辺20bの近傍であって、第1領域21aにある角部と対角に位置する角部を含む第2領域21bに形成されている。すなわち、第2領域21bは、第1領域21aの対角位置にあり、受信アンテナ2eは、DCM基板2の主面20において、送受信アンテナ2dから最も離れた位置に形成されている。これにより、同じ通信周波数帯域の送信信号と受信信号の相互干渉を抑制できるようにしている。
GNSSアンテナ2fは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、一の長辺20aの近傍であって、第1領域21aに隣接する第3領域21cに形成されている。
WiFiアンテナ2gは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、長辺20b寄りであって受信アンテナ2eの形成領域である第2領域21bに隣接する第4領域21dに形成されている。
DCM基板2は、例えば、筐体内部に収納されてインストルメントパネルの裏側(インストルメントパネルに対して車両前方側)に配設される。例えば、メーターの配置箇所の裏側(車両前方側)であって、ppメンバー(ピラー to ピラーメンバー)より上方に配置される。なお、DCM基板2の配置箇所については、ナビゲーション装置9の横(または、ナビゲーション装置9の代わりにディスプレイオーディオ(DA)を配設した場合はDAの横)に隣接して配置してもよい。
また、DCM基板2は、図3に示すように、主面20が車両の前後方向と上下方向とを含む平面と略平行となるように配置される。換言すると、DCM基板2は、主面20が車両1の幅方向を垂線に持つ平面と略平行となるように配置される。なお、図3では、各アンテナ2d~2gのうち、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eのみを図示し、他のアンテナ2f,2gを図示省略している。
また、この実施形態では、DCM基板2の長辺20a,20bが車両1の上下方向と略平行となり、短辺が車両1の前後方向と平行となるように配置される。さらに、送受信アンテナ2dは、受信アンテナ2eやWiFiアンテナ2gよりも車両1のフロントウィンドウ12側、かつ、上方側に位置するよう配置される。
また、図3に示すように、送受信アンテナ2dは、車両の上側から見たときに、フロントウィンドウ12の範囲D1の内部に配置される。このようにすると、送受信アンテナ2dから送信される送信電波(送信信号)が、車体の金属部分に遮蔽されにくくなり、フロントウィンドウ12から効率よく送信可能になる。なお、送受信アンテナ2dは、車両の上側から見たときに、必ずしも全体がフロントウィンドウ12の範囲D1の内部に配置される必要はなく、少なくとも一部が範囲D1の内部に配置されていればよい。
また、送受信アンテナ2dは、必ずしも、受信アンテナ2eよりも車両1のフロントウィンドウ12側、かつ、上方側に位置するよう配置しなくてもよく、受信アンテナ2eよりも上方側およびフロントウィンドウ12側のいずれか一方側に配置されていればよい。すなわち、DCM基板2がフロントウィンドウ12の下方側に配置される構成において、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eとを離しつつ、送信電波をできるだけ車体の金属部分で遮られないような箇所にDCM基板2ならびに当該基板2中の所定領域に送受信アンテナ2dを配置すればよい。また、DCM基板2が車両1に固定される向きについては、必ずしも主面20が車両1の幅方向を垂線に持つ平面と略平行となるように配置しなくてもよく、DCM基板2の基板面(主面20など)が水平面から少し傾いた状態で固定されていてもよい。すなわち、上記した送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eとの位置関係が確保されていればDCM基板2が車両1に固定される向きは適宜変更可能である。
ところで、送受信アンテナ2dを上方側またはフロントウィンドウ12側に配置した場合は、送信性能が向上する一方、受信アンテナ2eが送受信アンテナ2dよりも車室内側に配置されることになり、受信性能が低下するおそれがある。すなわち、受信アンテナ2eを送受信アンテナ2dよりも下方側またはフロントウィンドウ12から離れた位置に配置した場合は、外部サーバ8からの信号(受信信号:受信電波)が車体の金属部分に遮られて受信電波の電力が弱くなり、受信性能が低下することが考えられる。しかしながら、発明者らの実験により、受信電波が車室内の反射物(金属)により反射されない場合の受信アンテナ2eの受信感度(X[dBi]:図7)よりも、受信電波が車室内の反射物(金属)により反射された場合の受信アンテナ2eの受信感度(Y[dBi]:図7)の方が高いことが分かった(図7参照)。つまり、受信アンテナ2eを送受信アンテナ2dよりも車室側に配置しても、受信電波が車体の構造物(金属製)に反射することで受信性能を確保できることが分かった。これは、外部サーバ8からの信号(受信信号)は、車内から送信される信号(送信信号)よりも高電力となるため、フロントウィンドウ12などから透過する直接波を受信せずとも、車両1の骨格(金属製)で反射する反射波(反射信号)を受信できれば、受信アンテナ2eが車室内側に配置されていた場合でも受信性能を確保できると考えられる。
したがって、上記した実施形態によれば、送受信アンテナ2dと、受信アンテナ2eとが、DCM基板2上の異なる領域(第1領域21a、第2領域21b)に分かれて配置されるため、送信電波と受信電波とが相互干渉するのを抑制できる。また、送受信アンテナ2dは、受信アンテナ2eよりも上方側、かつ、フロントウィンドウ12側に配置されるため、送受信アンテナ2dから送信される送信信号の電力が小さい場合でも、車両骨格を形成する金属部分に邪魔されずに車内から車外への電波(送信電波)を効率よく送信できる。
また、この実施形態では、受信アンテナ2eが、送受信アンテナ2dよりも車室内側に配置されるが、車外からくる受信電波については、車内から送信される送信電波よりも電力が高く、フロントウィンドウ12を透過して車体骨格の構成物(金属製)に反射した反射波(車外からくる受信電波の反射波)であっても、受信アンテナ2eで受信可能であるという知見を得た。したがって、受信アンテナ2eをフロントウィンドウ12から離して配置しても、受信電波の受信性能を確保することができる。
また、送受信アンテナ2dは、水平面に対して垂直な方向から見たときに、フロントウィンドウ12に重なる範囲D1の内部に配置されているため、フロントウィンドウ12を介して効率よく送信電波を送信することができる。
(各アンテナの形成領域の変形例)
DCM基板2に形成される各アンテナ2d~2gの配置は、適宜変更可能である。例えば、図4に示すように、送受信アンテナ2dとGNSSアンテナ2fとは、図2で示したのと同じ領域(送受信アンテナ2dは第1領域21a、GNSSアンテナ2fは第3領域21c)に形成される。
一方、受信アンテナ2eは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、長辺20aと対向するもう一つの長辺20bの近傍であって、第1領域21aに近い一の短辺20c側にある角部を含む第5領域21eに形成されている。すなわち、受信アンテナ2eが形成される第5領域21eは、図2で示した第2領域21b(図2参照)よりも送受信アンテナ2d(第1領域21a)に近づくが、受信アンテナ2eと送受信アンテナ2dとは、分離した領域に形成される。このようにしても、同じ通信周波数帯域の送信信号と受信信号の相互干渉を抑制可能である。
また、WiFiアンテナ2gは、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、長辺20b寄りであって受信アンテナ2eの形成領域である第5領域20eに隣接する第6領域21fに形成されている。
(送受信アンテナと受信アンテナとの位置関係の変形例)
送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eの配置については、適宜変更可能である。例えば、図5に示すように、送受信アンテナ2dを、DCM基板2の横長矩形状の主面20のうち、上方側の短辺寄りに配置するとともに、受信アンテナ2eを下方側の短辺寄りに配置するようにしもよい。この場合も、送受信アンテナ2dは、車両の上側から見たときに、フロントウィンドウ12の範囲D1の内部に配置するのが好ましい。なお、図5では、各アンテナ2d~2gのうち、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eのみを図示し、他のアンテナ2f,2gを図示省略している。
このようにしても、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eとを離間して配置することができる。また、送受信アンテナ2dを上方側の短辺寄りに配置することで、フロントウィンドウ12に近くなり、送信信号が車体の金属部分に遮られることなく、フロントウィンドウ12を透過して効率よく外部(外部サーバ8)に送信することができる。
(DCM基板を車両後方に配置した場合のアンテナの配置)
上記した実施形態では、DCM基板2が車両の前方側に配置する場合について説明したが、車両の後方側に配置するようにしてもよい。この場合、DCM基板2は、車両1の後方側に配置されるとともに、主面20が車両の幅方向を垂線に持つ平面と略平行となるように配置される。なお、図6においても、各アンテナ2d~2gのうち、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eのみを図示し、他のアンテナ2f,2gを図示省略している。
また、DCM基板2の長辺20a,20bが車両1の上下方向と略平行となり、短辺が車両1の前後方向と平行となるように配置される。さらに、送受信アンテナ2dは、受信アンテナ2eよりも車両1のリアウィンドウ13側、かつ、上方側に位置するよう配置される。
また、図6に示すように、送受信アンテナ2dは、車両の上側から見たときに、リアウィンドウ13の範囲D2の内部に配置される。このようにすると、送受信アンテナ2dから送信される送信電波(送信信号)が、車体の金属部分に遮蔽されにくくなり、リアウィンドウ13から効率よく送信可能になる。なお、送受信アンテナ2dは、車両の上側から見たときに、必ずしも全体がリアウィンドウ13の範囲D2の内部に配置される必要はなく、少なくとも一部が範囲D2の内部に配置されていればよい。
また、送受信アンテナ2dは、必ずしも、受信アンテナ2eよりも車両1のリアウィンドウ13側、かつ、上方側に位置するよう配置しなくてもよく、受信アンテナ2eよりも上方側およびリアウィンドウ13側のいずれか一方側に配置されていればよい。
この構成によれば、上記した実施形態と同様に、送受信アンテナ2dと受信アンテナ2eとを離して配置することで受信信号と送信信号との相互干渉を抑制できる。また、車両1の骨格を形成する金属部分に邪魔されずに、車内から車外への電波(送信電波)を送受信アンテナ2dから効率よく送信できる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
例えば、上記した実施形態では、2つの周波数帯(800MHz帯、2GHz帯)のそれぞれで送信アンテナと受信アンテナをペアで形成して通信を行う場合について説明したが、3つ以上ペアを形成してさらに多くの周波数帯を用いて通信を行うようにしてもよい。
また、上記した実施形態では、1つのアンテナ(送受信アンテナ2d)で送信アンテナと受信アンテナとを兼用する場合について説明したが、それぞれ個別のアンテナを用いてもよい。この場合、受信側を受信アンテナ2eのみで構成してもよいし、送信専用のアンテナを1本と、受信専用のアンテナ2本とで構成してもよい。
また、本発明は、外部サーバ8との通信のみならず、例えば、他車両などの各種車外装置との通信に用いる車載通信装置に適用することができる。
また、上記した実施形態では、車両1がナビゲーション装置9を備える場合について説明したが、ディスプレイオーディオで代用するようにしてもよい。
また、上記した実施形態は、ガソリン車に限らず、電気自動車、ハイブリッド車、自動運転車にも適用することができる。
2:DCM基板(基板、車載通信装置)
2d:送受信アンテナ(通信アンテナ、第1アンテナ)
2e:受信アンテナ(通信アンテナ、第2アンテナ)
2f:GNSSアンテナ(通信アンテナ)
2g:WiFiアンテナ(通信アンテナ)
8:外部サーバ(車外装置)
12:フロントウィンドウ(車両ウィンドウ)
13:リアウィンドウ(車両ウィンドウ)

Claims (1)

  1. 車外装置との間で通信を行う通信アンテナが基板上に設けられた車載通信装置において、
    前記基板は、車両のフロントウィンドウの下方に設けられたインストルメントパネルの裏側に配設され、
    前記通信アンテナは、送信機能を有する第1アンテナと、車外からの情報を受信する受信機能を有する第2アンテナとがあり、
    前記第1アンテナと、前記第2アンテナとは同一の前記基板上の異なる領域に分けて配設され、
    前記基板は、前記第1アンテナが、前記第2アンテナよりも上方側および前記フロントウィンドウ側に配置された状態で車室内に配設され
    前記第1アンテナは、水平面に対して垂直な方向から見たときに、少なくとも一部が前記フロントウィンドウに重なるように配置され、
    前記第2アンテナは、前記第1アンテナよりも車両前方側に位置しない
    ことを特徴とする車載通信装置。
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