JP2018067524A - 正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法 - Google Patents

正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法 Download PDF

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Abstract

【課題】正極活物質粒子中の残存リチウム量を、簡易に効率よく、生産コストの上昇を抑制して、低減する方法を得る。【解決手段】リチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子において、残存リチウム量を低減する方法である。この方法には、焼成温度を850℃以上に設定し、該設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持した後、該設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気を、該大気雰囲気から、その炭酸濃度が該大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下である低炭酸ガス雰囲気へと切り替えて、Ni、Co及びMnを含有する前駆体化合物とリチウム化合物との混合物を焼成してリチウム複合酸化物を調製するステップが少なくとも備えられている。【選択図】なし

Description

本発明は、正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法に関する。
AV機器やパソコン等の電子機器の駆動用電源として、小型、軽量で高エネルギー密度を有し、充放電電圧が高く、充放電容量も大きいリチウムイオン二次電池が注目されている。このようなリチウムイオン二次電池に有用な正極活物質として、例えば、組成式:Li(NiCo)Oで表される基本組成を有するリチウム複合酸化物(Mは、Mn、Mg、Al等の金属)からなる正極活物質が種々提案されてきている。
前記リチウム複合酸化物は、通常、ニッケル化合物、コバルト化合物、及びMn、Mg、Al等の金属の化合物から前駆体を調製した後、この前駆体とLiCO等のリチウム化合物との混合物を適切な温度で焼成して得られる。
ところが、このような焼成工程を経て得られるリチウム複合酸化物には、いわゆる残存リチウム(残存LiCO、残存LiOH)が存在している。この残存リチウムとしては、未反応のLiCOに由来する残存LiCO、生成したリチウム複合酸化物の結晶からのLiOの結晶からの析出や、LiOの残留に由来する残存LiOH及び残存LiCO、並びに、降温させながらの焼成工程におけるリチウム複合酸化物中のLiの炭酸化に由来する残存LiCOが考えられる。
残存リチウムを多量に含むリチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子は、電極作製時にゲル化することもある。またこのような正極活物質粒子を正極としたリチウムイオン二次電池には、高温保存時に電池内部での反応によって炭酸ガスの発生量が増加し、電池が膨張する問題がある。
そこで、リチウム複合酸化物中の残存リチウム量を低減させるために、例えば、焼成原料混合物を一度焼成してリチウム複合酸化物を調製した後、得られたリチウム複合酸化物を、硫酸塩の水溶液で洗浄するか、又は水洗後に硫酸塩の水溶液と接触させる方法(特許文献1)や、焼成原料混合物の焼成工程の少なくとも一部を、露点が0℃〜70℃である湿潤雰囲気ガス中で行う方法(特許文献2)が提案されている。また、焼成原料混合物の焼成工程を酸素ガス雰囲気下で行う方法も提案されている。
特開2011−124086号公報 特開2016−050120号公報
例えば特許文献1、2に記載の従来の方法では、リチウム複合酸化物中の残存リチウム量、特に残存LiCO量を充分に低減させることができず、高温保存時に炭酸ガスの発生量が増加して電池が膨張する問題を解決することができない。また、焼成工程を酸素ガス雰囲気下で行う方法を採用した場合、生産コストが大幅に上昇するため、このような方法は実用的でない。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、非水電解質二次電池の正極に用いる正極活物質粒子中の残存LiCO量を、簡易に効率よく、生産コストの上昇を抑制して、充分に低減することが可能な方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明では、リチウム化合物と前駆体化合物とからリチウム複合酸化物を調製する際に、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気中と比較して炭酸濃度が非常に低い雰囲気とした。
具体的に、本発明に係る正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法は、リチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子において、残存LiCO量を低減する方法であり、
焼成温度を850℃以上に設定し、該設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持した後、該設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気を、該大気雰囲気から、その炭酸濃度が大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下である低炭酸ガス雰囲気へと切り替えて、Ni、Co及びMnを含有する前駆体化合物とリチウム化合物との混合物を焼成してリチウム複合酸化物を調製するステップ
を少なくとも備えることを特徴とする。
また、本発明に係る正極活物質粒子中の残存リチウム量(残存LiCO量)の低減方法では、前記低炭酸ガス雰囲気が、酸素濃度が80容積%以上の高酸素ガス雰囲気、又は、炭酸濃度が4ppm以下の脱炭酸ガス雰囲気であることが好ましい。
また、本発明に係る正極活物質粒子中の残存リチウム量(残存LiCO量)の低減方法では、前記高酸素ガス雰囲気の酸素濃度が85容積%以上であることが好ましく、又は、前記脱炭酸ガス雰囲気の炭酸濃度が3ppm以下であることが好ましい。
また、本発明に係る正極活物質粒子中の残存リチウム量(残存LiCO量)の低減方法では、前記焼成温度を870℃〜1000℃に設定することが好ましい。
このような低減方法で得られる正極活物質粒子は、含まれる残存リチウム量、特に残存LiCO量が充分に低減している。よって、この正極活物質粒子を正極とした非水電解質二次電池は、高温保存時であっても、電池内部での反応によって発生する炭酸ガスの量が抑制されるため、電池が膨張し難い。さらに、本発明に係る正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法では、高酸素ガス又は脱炭酸ガスの使用量が少なく、生産コストが大幅に上昇することがない。
本発明に係る残存リチウム量の低減方法により、非水電解質二次電池の正極に用いる正極活物質粒子中の残存LiCO量を、簡易に効率よく充分に低減することができ、生産コストの上昇を抑制して、非水電解質二次電池の高温保存時の膨張を防ぐことができる。さらには、非水電解質二次電池の高温サイクル特性も向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用方法あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
[正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法]
本発明の一実施形態に係る、正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法について説明する。本発明の残存リチウム量の低減方法に供して得られる正極活物質粒子は、非水電解質二次電池の正極に用いられる。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法に供して得られる正極活物質粒子は、Liと、Niと、Coと、Mnとを含有するリチウム複合酸化物からなるものである。このような正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法は、少なくとも以下のステップを備える。
すなわち、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法では、Ni、Co及びMnを含有する前駆体化合物とリチウム化合物との混合物を、特定の条件にて焼成して、リチウム複合酸化物を調製する。
前記前駆体化合物は、例えば、ニッケル化合物と、コバルト化合物と、マンガン化合物との割合を、Niと、Coと、Mnとが所望の割合となるように調整し、これらの化合物を反応させて反応物を得た後、反応物を水洗・乾燥することにより得られる。
前記ニッケル化合物としては、特に限定がないが、例えば、水酸化ニッケル、硫酸ニッケル、酸化ニッケル、硝酸ニッケル、炭酸ニッケル、塩化ニッケル、ヨウ化ニッケル、及び金属ニッケル等が挙げられる。
前記コバルト化合物としては、特に限定がないが、例えば、水酸化コバルト、硫酸コバルト、酸化コバルト、硝酸コバルト、炭酸コバルト、塩化コバルト、ヨウ化コバルト、及び金属コバルト等が挙げられる。
前記マンガン化合物としては、特に限定がないが、例えば、水酸化マンガン、硫酸マンガン、酸化マンガン、硝酸マンガン、炭酸マンガン、塩化マンガン、ヨウ化マンガン、及び金属マンガン等が挙げられる。
次いで、リチウム化合物と前記のごとく得られた前駆体化合物とを所望の割合で混合して、混合物を調製する。
前記リチウム化合物としては、特に限定がないが、例えば、炭酸リチウム、水酸化リチウム・一水和物、無水水酸化リチウム、硝酸リチウム、酢酸リチウム、臭化リチウム、塩化リチウム、クエン酸リチウム、フッ化リチウム、ヨウ化リチウム、乳酸リチウム、シュウ酸リチウム、リン酸リチウム、ピルビン酸リチウム、硫酸リチウム、及び酸化リチウム等が挙げられ、特に炭酸リチウムや水酸化リチウム・一水和物が好ましい。
前記リチウム化合物と前記前駆体化合物との所望の割合とは、後述するリチウム複合酸化物の基本組成(組成式:Li(NiCoMn)O)に基づくモル比[Li/(Ni+Co+Mn)]である(ここで、p+q+r=1)。リチウム化合物と前駆体化合物との所望の割合(式中のaの範囲)の具体例については、後に記載する。
次いで、前記のごとく得られた混合物を特定の条件にて焼成して、リチウム複合酸化物を調製する。
前記のとおり、焼成工程を経て得られるリチウム複合酸化物には、残存リチウム(残存LiCO、残存LiOH)が存在しており、この残存リチウムとしては、未反応のLiCOに由来する残存LiCO、生成したリチウム複合酸化物の結晶からのLiOの表面への析出やLiOの残留に由来する残存LiOH、及び残存LiCO、並びに、焼成工程における降温させながらのリチウム複合酸化物中のLiの炭酸化に由来する残存LiCOが考えられる。
これらの中でも、焼成工程において高温から降温させることでLiが炭酸成分と接触することによってLiCOが生成することに着目した。発明者らは、Liと炭酸成分との接触をできる限り抑制することにより、Liの炭酸化を防ぎ、残存するLiCOの量を充分に低減させることができることを見出した。このLiと炭酸成分との接触をできる限り抑制するための条件が、前記特定の条件である。
すなわち、前記特定の条件とは、焼成温度を850℃以上に設定し、該設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持した後、該設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気を、該大気雰囲気から、その炭酸濃度が大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下である低炭酸ガス雰囲気へと切り替えることである。
焼成温度は、850℃以上、好ましくは870℃以上、さらに好ましくは890℃以上に設定し、好ましくは1000℃以下、さらに好ましくは990℃以下に設定する。この範囲に焼成温度を設定すると、Liと、Ni、Co、Mnとが均一になり易く、酸素欠陥が増大する恐れもない。焼成温度が850℃よりも低いと、所望のリチウム複合酸化物の結晶が得られない。また焼成温度が1000℃を超えると、結晶成長が進み過ぎて、リチウム複合酸化物がカチオンミキシングを起こし易くなってしまう。
このように焼成温度を設定した後、該設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持して、前記混合物の焼成を進める。このときの保持時間には特に限定がなく、混合物の組成等に応じて適宜変更すればよいが、例えば、3時間程度〜10時間程度であることが好ましい。
次いで、前記設定した焼成温度を、例えば室温程度に近づくまで降温させながら、引続き混合物の焼成を行う(降温操作)。この際、降温させる間の雰囲気を、大気雰囲気から、その炭酸濃度が大気雰囲気の炭酸濃度よりも非常に低い低炭酸ガス雰囲気へと切り替えて焼成を行う。低炭酸ガス雰囲気の炭酸濃度は、大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下、好ましくは1/100以下である。このような低炭酸ガス雰囲気で降温操作を進めることにより、Liと炭酸成分との接触が充分に抑制され、Liの炭酸化を充分に防ぐことができる。
前記低炭酸ガス雰囲気としては、例えば、高酸素ガス雰囲気(低炭酸量の雰囲気)又は脱炭酸ガス雰囲気が好適に例示される。高酸素ガス雰囲気は、酸素濃度が80容積%以上、好ましくは85容積%以上の、実質、略酸素ガスの雰囲気である。また、脱炭酸ガス雰囲気は、炭酸濃度が4ppm以下、好ましくは3ppm以下の、実質、炭酸ガスを略含まない雰囲気である。このような高酸素ガス雰囲気、又は極低炭酸濃度の脱炭酸ガス雰囲気へと切り替えて、焼成温度を降温させながら混合物の焼成を行うことにより、より一層Liと炭酸成分との接触が抑制され、Liの炭酸化が妨げられる。
なお、前記設定した焼成温度の降温を開始する時点で、焼成炉の雰囲気が大気雰囲気から低炭酸ガス雰囲気へと切り替わっているようにするために、該設定した焼成温度の降温を開始する0.3時間程度前〜1時間程度前に、焼成系の雰囲気の切り替えを行うことが好ましい。
低炭酸ガス雰囲気での混合物の焼成時間は、焼成温度が、例えば室温程度に近づくまで低下する時間でよいが、通常、5時間程度〜10時間程度であることが好ましい。
[正極活物質粒子]
前記のごとく、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法のステップを少なくとも経て調製される、正極活物質粒子であるリチウム複合酸化物は、例えば、組成式:Li(NiCoMn)Oで表される基本組成を有する。ここで、p+q+r=1である。
前記組成式中、aは、混合物を調製する際の、(Ni+Co+Mn)1モルに対するLiの量(モル)を示す。aの範囲は、0.96≦a≦1.15であることが好ましく、0.98≦a≦1.10であることがより好ましく、1.00≦a≦1.08であることがさらに好ましい。
前記組成式中、pは、前駆体化合物を調製する際のNiの量(モル)を示す。pの範囲は、0<p≦0.80であることが好ましく、0.20≦p≦0.75であることがより好ましく、0.20≦p≦0.65であることがさらに好ましい。
前記組成式中、qは、前駆体化合物を調製する際のCoの量(モル)を示す。qの範囲は、0<q≦0.40であることが好ましく、0.05≦q≦0.35であることがより好ましい。
前記組成式中、rは、前駆体化合物を調製する際のMnの量(モル)を示す。rの範囲は、0<r≦0.50であることが好ましく、0.10≦r≦0.45であることがより好ましい。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子は、Ni、Co、Mn以外に、例えば、Al、Mg、P、Ca、Ti、Y、Sn、Bi、Ce、Zr、La、Mo、Sc、Nb、及びW等の異種金属を含有させることができる。その含有形態には特に限定がなく、結晶格子における主要元素と置換して存在していてもよく、一次粒子が凝集した二次粒子の表面及び粒界に存在していてもよい。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子において、その残存リチウム量、特に残存LiCO量は、例えば従来の製造方法にて得られる正極活物質粒子と比較して、非常に大きく低減している。すなわち、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法では、設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気を、大気雰囲気から低炭酸ガス雰囲気へと切り替えて混合物を焼成するが、従来の製造方法では、設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気は、大気雰囲気のまま切り替えない。
例えば、このような従来の製造方法で得られる正極活物質粒子中の残存LiCOを100としたとき、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子中の残存LiCO量は、70以下、さらには60以下である。具体的には、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子中、残存LiCO量は、焼成温度等の焼成条件や、正極活物質粒子の組成によっても異なるが、例えばLi1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oの場合、0.05重量%程度以下である。これは、従来の製造方法で得られる同組成の正極活物質粒子中の残存LiCO量である0.06重量%程度以上と比較して、非常に低い値であると認められる。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子は、その粒子のBET比表面積が0.05m/g〜1.0m/gであることが好ましい。BET比表面積がこのような範囲に調整されている正極活物質粒子を非水電解質二次電池の正極に用いた場合、正極活物質粒子が触媒的な役割を果たすことから、電解液との反応性を低下させることができる。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子は、その粒子の一次粒子径が0.1μm〜4μmの範囲に含まれていることが好ましい。一次粒子径がこのような範囲に含まれている正極活物質粒子を非水電解質二次電池の正極に用いた場合、負極に黒鉛を用いたラミネート型非水電解質二次電池において、ガス発生の少ない良好な高温充放電特性が得られる。一次粒子径が0.1μm未満の場合、電極作製時のコンプレッションによる粒子破壊によって、より小さい一次粒子が発生し、その粒子界面での電解液との反応が激しくなる傾向がある。一次粒子径が4μmを超える場合、リチウムイオンの拡散抵抗が高くなるため、非水電解質二次電池の初期放電容量が低下する傾向がある。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子は、その粒子の平均二次粒子径(D50)が4μm〜30μmであることが好ましい。平均二次粒子径が4μm未満の場合、電極作製時の充填密度が低下したり、電解液との反応性が上昇する傾向がある。平均二次粒子径が30μmを超える場合、工業的に生産することが困難となる傾向がある。
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子を非水電解質二次電池の正極に用い、負極をLiとした場合(条件:3.0V〜4.3V、充電cc−cv)、非水電解質二次電池の初期放電容量は、正極活物質粒子の組成によっても異なるが、例えば前記Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oを用いたときは、163mAh/g程度〜171mAh/g程度となる。これは、従来の製造方法で得られる同組成の正極活物質粒子を用いた場合と同程度であると認められる。
同様に、本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子を非水電解質二次電池の正極に用いた場合、そのメカニズムは定かでないものの、非水電解質二次電池の高温サイクル特性も向上する。該高温サイクル特性について、正極活物質粒子の組成によっても異なるが、例えば前記Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oを用いたときは、従来の製造方法で得られる同組成の正極活物質粒子を用いた場合と比較して、2%程度以上の向上(数値の増加)が認められる。
[非水電解質二次電池]
本実施形態に係る残存リチウム量の低減方法を経て調製される正極活物質粒子を正極に用いることにより、非水電解質二次電池を製造することができる。該非水電解質二次電池について説明する。
非水電解質二次電池は、前記正極活物質粒子を含む正極、負極、及び電解質から構成される。
前記正極は、特に限定がないが、通常、正極活物質粒子、導電剤、及びバインダーを混練して得られる。該導電剤としては、例えば、アセチレンブラック、グラファイト、カーボンブラック、及び黒鉛等が挙げられる。該バインダーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン及びポリフッ化ビニリデン等が挙げられる。
前記負極は、負極活物質からなる。該負極活物質としては、例えば、金属リチウム、リチウム/アルミニウム合金、リチウム/スズ合金、ケイ素、ケイ素/カーボン複合体、及びグラファイト等が挙げられる。
前記電解質としては、例えば、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)以外に、過塩素酸リチウム(LiClO)及び四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)等のリチウム塩の少なくとも1種類が挙げられ、これらを溶媒に溶解して電解液とすることができる。
前記電解液の溶媒としては、例えば、炭酸エチレン(EC)、炭酸プロピレン(PC)、炭酸ジメチル(DMC)、及び炭酸ジエチル(DEC)等のカーボネート類や、ジメトキシエタン(DME)等のエーテル類の少なくとも1種類を含む有機溶媒を用いることができる。
[作用]
本発明において重要な点は、本発明に係る残存リチウム量の低減方法では、リチウム化合物と、Ni、Co、及びMnを含む前駆体化合物との混合物を、特定の条件で焼成してリチウム複合酸化物を調製する点である。そして、この特定の条件とは、Liと炭酸成分との接触をできる限り抑制するための条件、すなわち、焼成温度を850℃以上に設定し、設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持した後、設定した焼成温度を室温まで降温させる間の雰囲気を、大気雰囲気から、その炭酸濃度が大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下である低炭酸ガス雰囲気へと切り替えることである。
このような低減方法を経て得られる正極活物質粒子は、含まれる残存リチウム量、特に残存LiCO量が充分に低減している。よって、この正極活物質粒子を正極とした非水電解質二次電池は、高温保存時であっても、電池内部での反応によって発生する炭酸ガスの量が抑制され、電池が膨張し難いほか、高温サイクル特性にも優れる。さらに、このような低減方法では、高酸素ガス等の低炭酸ガスの使用量が少なく、生産コストが大幅に上昇することがない。
以下に、本発明の代表的な実施例と比較例とを挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(正極活物質粒子の組成)
正極活物質粒子の組成は、以下のように決定した。1.0gの試料を25mlの20%塩酸溶液中で加熱溶解させ、冷却後100mlメスフラスコに移し、純水を入れて調整液を作製した。この調整液の測定にはICAP[Optima8300、(株)パーキンエルマー製]を用い、各元素を定量して決定した。
(正極活物質粒子の残存リチウム量)
正極活物質粒子の残存リチウム量は、ワルダー法を用いて測定した。具体的には、水100mlに対して、正極活物質粒子としてのリチウム複合酸化物の粒子粉末20gを添加し、20分間室温下で攪拌した後、固形分を濾別、除去して得られた上澄み液について、0.2Nの塩酸を用いて滴定して求めた。横軸に滴定量(ml)、縦軸に上澄み液のpHをプロットして描いたpH曲線上で、傾の最も大きくなる2つの点を、滴定量の少ない方から第一滴定点及び第二滴定点とし、これらの点での滴定量から、それぞれの量を以下の式を用いて計算し、残存リチウム量とした。なお、計算式中の各略号は、以下のとおりである。
:第一滴定点までの滴定量(ml)
:第二滴定点までの滴定量(ml)
HCl:滴定に使用した塩酸の濃度(mol/l)
HCl:滴定に使用した塩酸のファクター
Li2CO3:LiCoの分子量
LiOH:LiOHの分子量
W:正極活物質粒子の重量(g)
残存LiCo量(重量%)
=(T−T)×CHCl×FHCl×MLi2CO3×2×100/(W×1000)
残存LiOH量(重量%)
={T−2×(T−T)}×CHCl×FHCl×MLiOH×2×100/(W×1000)
(正極活物質粒子のBET比表面積)
正極活物質粒子のBET法による比表面積は、試料を窒素ガス下で120℃、45分間乾燥脱気した後、BET比表面積測定装置[MONOSORB、ユアサアイオニックス(株)製]を用いて測定した。
(前駆体化合物及び正極活物質粒子の平均二次粒子径(D50))
レーザー式粒度分布測定装置[マイクロトラックHRA、日機装(株)製]を用い、湿式レーザー法で、前駆体化合物の粒子及び正極活物質粒子としてのリチウム複合酸化物の粒子粉末の平均二次粒子径(体積基準)を測定した。
<コインセルの作製>
電池評価に係るコインセルは、以下のように作製した。まず、正極活物質粒子としてのリチウム複合酸化物の粒子粉末90重量%と、導電剤としてアセチレンブラック3重量%及びグラファイト(KS−16)3重量%と、バインダーとしてN−メチルピロリドンに溶解したポリフッ化ビニリデン4重量%とを混合した後、Al金属箔に塗布し、150℃にて乾燥してシートを作製した。このシートを16mmΦに打ち抜いた後、1t/cmで圧着して厚さ50μmとしたものを正極とした。負極は、16mmΦに打ち抜いた厚さ500μmの金属リチウムとした。電解液は、1mol/LのLiPFを溶解したECとDMCとを、EC:DMC=1:2(体積比)で混合した溶液とした。これら正極、負極、及び電解液を用いて、2032型コインセルを作製した。
(非水電解質二次電池の初期放電容量)
前記コインセルを用い、25℃の環境下で、電圧3.0Vから4.3V(cc−cv)まで0.2Cレートの電流密度で充電を行った。次いで、同環境下で、電圧4.3Vから3.0V(cc)まで0.1Cレートの電流密度で放電を行い、初期放電容量(mAh/g)を測定した。
(非水電解質二次電池の高温サイクル特性)
前記コインセルを用い、60℃の環境下で、電圧3.0Vから4.3V(cc−cv)まで0.2Cレートの電流密度での充電と、電圧4.3Vから3.0V(cc)まで0.1Cレートの電流密度での放電とを101回繰り返したときの、1回目の放電容量に対する101回目の放電容量の割合(維持率=101回目の放電容量/1回目の放電容量)を求め、高温サイクル特性(%)とした。
<参考例>
まず、水酸化ニッケル、水酸化コバルト、及び水酸化マンガンを、Niと、Coと、Mnとの割合(モル比)が、Ni:Co:Mn=50:20:30となるように秤量し、これらの化合物を反応させて反応物を得た後、反応物を水洗・乾燥して前駆体化合物を得た。前駆体化合物の平均二次粒子径は約11.6μmであった。
次に、炭酸リチウムと、得られた前駆体化合物とを、Liと、Ni、Co及びMnとの割合(モル比)が、Li/(Ni+Co+Mn)=1.02となるように秤量し、これらを混合して均一な混合物を得た。
<実施例1>
参考例で得られた混合物をボックス炉にセットし、焼成温度を930℃に設定した。この焼成温度及び大気雰囲気で6時間保持して焼成を進めた。次いで、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気から高酸素ガス雰囲気へと切り替え、約8時間かけて室温(約25℃)まで降温させて焼成を終了し、リチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。なお、焼成系の雰囲気の切り替えは、焼成温度の降温を開始する20分前に行った。切り替え1時間後の高酸素ガス雰囲気の酸素濃度は、88.6容積%であった。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<実施例2>
実施例1において、焼成温度を950℃に設定したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<実施例3>
実施例1において、焼成温度を910℃に設定したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<実施例4>
実施例1において、焼成温度を870℃に設定したほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<実施例5>
実施例1において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気から脱炭酸ガス雰囲気へと切り替えたほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。なお、焼成系の雰囲気の切り替えは、焼成温度の降温を開始する20分前に行った。切り替え1時間後の脱炭酸ガス雰囲気の炭酸濃度は、3ppmであった。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<比較例1>
実施例1において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気のまま切り替えなかったほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<比較例2>
実施例2において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気のまま切り替えなかったほかは、実施例2と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<比較例3>
実施例3において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気のまま切り替えなかったほかは、実施例3と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<比較例4>
実施例4において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気のまま切り替えなかったほかは、実施例4と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
<比較例5>
実施例1において、焼成温度を低下させる間(降温)の雰囲気を、大気雰囲気から大気雰囲気よりも炭酸濃度が低い雰囲気へと切り替えたほかは、実施例1と同様にしてリチウム複合酸化物である正極活物質粒子を得た。なお、焼成系の雰囲気の切り替えは、焼成温度の降温を開始する20分前に行った。切り替え1時間後の炉内雰囲気の炭酸濃度は、143ppmであった。
得られた正極活物質粒子に解砕処理を施して粒子粉末とした。正極活物質粒子粉末は、組成式:Li1.02(Ni0.5Co0.2Mn0.3)Oで表される組成を有していた。
実施例1〜5及び比較例1〜5で得られた正極活物質粒子の残存リチウム量(残存LiCo量及び残存LiOH量)、BET法による比表面積及び平均二次粒子径(D50)、並びに、この正極活物質粒子を備えた非水電解質二次電池の初期放電容量及び高温サイクル特性を、各々前記方法に従って調べた。その結果を以下の表2に示す。なお、残存LiCo量の対比値とは、実施例1及び5については、比較例1を100としたときの値、実施例2については、比較例2を100としたときの値、実施例3については、比較例3を100としたときの値、実施例4については、比較例4を100としたときの値を各々示し、比較例5については、比較例1を100としたときの値を示す。また、各実施例及び比較例における焼成条件(設定焼成温度及び焼成系の雰囲気)を纏めて表1に示す。
表1の焼成条件及び表2の結果のとおり、設定焼成温度が同じ実施例1と比較例1とを、実施例2と比較例2とを、実施例3と比較例3とを、実施例4と比較例4とを各々比較すると、その差が明らかなことが分かる。すなわち、設定焼成温度を降温させる間の焼成系の雰囲気を、大気雰囲気から高酸素ガス雰囲気へと切り替えて得られた各実施例の正極活物質粒子は、いずれも、焼成系の雰囲気を大気雰囲気のまま切り替えずに得られた各比較例の正極活物質粒子よりも、残存リチウム量が大きく低減している。各実施例において、特に残存LiCO量は、各比較例と比較して半減以上である。
また、設定焼成温度が同じ実施例5と比較例1とを比較すると、設定焼成温度を降温させる間の焼成系の雰囲気を、大気雰囲気から脱炭酸ガス雰囲気へと切り替えて得られた実施例5の正極活物質粒子は、焼成系の雰囲気を大気雰囲気のまま切り替えずに得られた比較例1の正極活物質粒子よりも、残存LiCO量が大きく低減していることが分かる。
さらに、実施例1〜5で得られた正極活物質粒子を正極に用いた非水電解質二次電池は、比較例1〜5で得られた正極活物質粒子を正極に用いた非水電解質二次電池と同等の初期放電容量を有することが分かる。さらに、実施例1〜5で得られた正極活物質粒子を正極に用いた非水電解質二次電池は、比較例1〜5で得られた正極活物質粒子を正極に用いた非水電解質二次電池と比較して、高温サイクル特性が2%程度以上も向上(数値が増加)していることが分かる。
本発明に係る方法によって得られた正極活物質粒子は、残存リチウム量が非常に少なく、非水電解質二次電池の正極に用いる活物質として好適である。

Claims (5)

  1. リチウム複合酸化物からなる正極活物質粒子において、残存リチウム量を低減する方法であって、
    焼成温度を850℃以上に設定し、該設定した焼成温度及び大気雰囲気を所定時間保持した後、該設定した焼成温度を降温させる間の雰囲気を、該大気雰囲気から、その炭酸濃度が大気雰囲気の炭酸濃度の1/60以下である低炭酸ガス雰囲気へと切り替えて、Ni、Co及びMnを含有する前駆体化合物とリチウム化合物との混合物を焼成してリチウム複合酸化物を調製するステップ
    を少なくとも備えることを特徴とする、正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法。
  2. 前記低炭酸ガス雰囲気が、酸素濃度が80容積%以上の高酸素ガス雰囲気、又は、炭酸濃度が4ppm以下の脱炭酸ガス雰囲気である、請求項1に記載の正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法。
  3. 前記高酸素ガス雰囲気の酸素濃度が85容積%以上である、請求項2に記載の正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法。
  4. 前記脱炭酸ガス雰囲気の炭酸濃度が3ppm以下である、請求項2に記載の正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法。
  5. 前記焼成温度を870℃〜1000℃に設定する、請求項1〜4のいずれか1つに記載の正極活物質粒子中の残存リチウム量の低減方法。

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