JP2018067464A - 電気コネクタ - Google Patents

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Yasuaki Baba
恭亮 馬場
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Abstract

【課題】信号伝達部材の挿入状態を確認する際の視認性が良好な電気コネクタを提供する。【解決手段】本発明に係る電気コネクタの一例である電気コネクタ1は、絶縁性のハウジング2と、導電性のコンタクト3と、アクチュエータ4を備える。電気コネクタ1は、FPCやFFC等の板状の信号伝達部材5の末端部分を挿入して、電子機器等の配線基板と信号伝達部材5を電気的に接続する。ハウジング2は、上側壁部6と、下側壁部7と、上側壁部6及び下側壁部7を連結した上下連結部8を有している。ハウジング2の上側壁部6と下型壁部7の間には間隙が形成され、この間隙の媒体挿入方向の手前側が信号伝達部材5の末端部分9を挿入する差込口10となっている。また、ハウジング2の上側壁部6及び下側壁部7のコネクタ長手方向の両端部には開口部11が形成され、信号伝達部材5を差込口10に挿入した状態が上側や側面側から視認可能となっている【選択図】図1

Description

本発明は、電気コネクタに関する。
従来、板状の信号伝達部材であるフレキシブル・プリンテッド・サーキット(FPC)や、フレキシブル・フラット・ケーブル(FFC)等を、電気部品が取り付けられる配線基板に電気的に接続するために、種々の電気コネクタが用いられている。
板状の信号伝達部材の配線基板への取付けにあたって用いられる電気コネクタは、信号伝達部材を差し込み可能な差込口が形成された絶縁性のハウジングを有している。ハウジングは、信号接点を有する導電性のコンタクトが取り付けられ、コンタクトの信号接点が信号伝達部材に設けられた接触端子と接触して接続されるものとなる。
導電性のコンタクトは、ハウジングの差込口の位置に複数並べて配置され、信号伝達部材の複数の接触端子が設けられた配線パターンに対応する。また、各コンタクトには、配線基板の電極に、例えば、ハンダ付けされて固定される接続部が設けられている。
この電気コネクタでは、信号伝達部材が差込口からハウジングの内部に挿入され、信号伝達部材の複数の接触端子が、複数のコンタクトの信号接点と接触して、コンタクトを介して、配線基板と電気的に連結される。即ち、信号伝達部材が差込口に対して適正に差し込まれることで、信号伝達部材と配線基板との電気的導通が確保されるものとなる。
FPCやFFC等の信号伝達部材は、柔軟性を有した絶縁性の部材と導電性の部材とで構成されている。そのため、信号伝達部材の接触端子が配置された端面をハウジングの差込口に挿入する際に、挿入時の手応えや感触が得難く、ハウジング内の適切な位置まで、信号伝達部材を挿入したか否かが分かりにくいものとなっている。
このように、信号伝達部材の挿入状態が分かりにくいことから、信号伝達部材を、ハウジングに対応する最終的な挿入位置まで挿入していない、所謂、半嵌合状態や信号伝達部材の挿入方向の奥側の末端部分が斜めに傾いたままの状態となる。この状態で、信号伝達部材と電気コネクタとの嵌合が完了したと作業者が勘違いすると、信号伝達部材とコンタクトの接続不良が生じる場合がある。
こうしたなか、電気コネクタにおいて、信号伝達部材のコンタクトへの挿入状態を目視確認可能に構成して、信号伝達部材とコンタクトの接続不良の改善を試みた電気コネクタが知られている(例えば、特許文献1を参照)。コンタクトの挿入状態は、ハウジングの上面に、差込口に連通した窓部を設けて、この窓部から信号伝達部材の末端部分の位置が確認されるものとなる。
特開2001−307831号公報
ここで、特許文献1に記載の電気コネクタをはじめ、ハウジングの上面に設けた窓部では、信号伝達部材が最終的な挿入位置に到達したか否かを確認可能であるが、その視認性が問題となる。具体的には、近年、信号伝達部材の配線パターンが高密度化しており、複数の接触端子の配置間隔が狭くなる(狭ピッチ化)傾向にある。この結果、窓部から視認可能な範囲に位置するコンタクトと接触端子の数が多くなり、信号伝達部材の末端部分の位置の把握が難しくなる。
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、信号伝達部材の挿入状態を確認する際の視認性が良好な電気コネクタを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために本発明の電気コネクタは、複数の接触端子部が配置された板状の信号伝達部材を差し込み可能な差込口が形成された絶縁性のハウジングと、該差込口に挿入された前記信号伝達部材の前記接触端子部と配線基板を電気的に接続する複数の導電性のコンタクトを有する電気コネクタであって、前記ハウジングは、前記複数のコンタクトの配列方向の長さを前記信号伝達部材の前記接触端子部の配列方向の長さよりも短く形成した第1の部材と、該第1の部材と対面配置されて前記差込口を構成すると共に、前記複数のコンタクトの配列方向の長さを前記第1の部材の同複数のコンタクトの配列方向の長さよりも長く形成した第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材とを連結する第3の部材を有し、前記コンタクトは、前記ハウジングに取り付けられると共に、前記第1の部材と前記第2の部材の間隙で、かつ、少なくとも同第1の部材及び同第2の部材のいずれか一方側に配置され、前記接触端子部と接触する接点部と、該接点部に連設されると共に前記配線基板に接続される接続部を有し、前記第2の部材における前記第1の部材と対向する面上で、かつ、前記複数のコンタクトの配列方向で前記第1の部材の端部より外側に設けられ、前記差込口に挿入された前記信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部の挿入位置を視認可能とする位置確認部を備える。
ここで、電気コネクタが、複数の接触端子部が配置された板状の信号伝達部材を差し込み可能な差込口が形成された絶縁性のハウジングを有することによって、絶縁性のハウジングの差込口に信号伝達部材を挿入して取り付けることが可能となる。
また、電気コネクタが、差込口に挿入された信号伝達部材の接触端子部と配線基板を電気的に接続する複数の導電性のコンタクトを有することによって、差込口に挿入した信号伝達部材の複数の接触端子部を、複数の導電性のコンタクトと接続して、配線基板と電気的に導通させることが可能となる。
また、ハウジングの、第1の部材と、第1の部材と対面配置されて差込口を構成する第2の部材によって、第1の部材と第2の部材との間に、信号伝達部材を挿入する差込口が構築されるものとなる。
また、ハウジングが、複数のコンタクトの配列方向の長さを信号伝達部材の接触端子部の配列方向の長さよりも短く形成した第1の部材と、第1の部材と対面配置されて差込口を構成する第2の部材を有することによって、差込口に信号伝達部材を挿入した際に、接触端子部の配列方向の端部が、同一方向に位置する第1の部材の複数のコンタクトの配列方向の端部より外側に位置するものとなる。即ち、例えば、電気コネクタを第1の部材側から第2の部材側に向けて平面視した際に、信号伝達部材の端部が、第1の部材の端部からはみ出た状態を目視することが可能となる。
また、ハウジングの、第1の部材と第2の部材とを連結する第3の部材によって、第1の部材と第2の部材を接続することが可能となる。
また、コンタクトが、ハウジングに取り付けられると共に、接触端子部と接触する接点部と、接点部に連設されると共に配線基板に接続される接続部を有することによって、コンタクトを介して、信号伝達部材と配線基板を電気的に導通させることが可能となる。
また、接点部が、第1の部材と第2の部材の間隙で、かつ、少なくとも第1の部材及び第2の部材のいずれか一方側に配置され、接触端子部と接触することによって、接点部が差込口の位置に設けられるものとなる。即ち、差込口に挿入された信号伝達部材の接触端子部と接点部が接触可能となる。
また、複数のコンタクトの配列方向の長さを信号伝達部材の接触端子部の配列方向の長さよりも短く形成した第1の部材と、第1の部材と対面配置されて差込口を構成すると共に、複数のコンタクトの配列方向の長さを第1の部材の複数のコンタクトの配列方向の長さよりも長く形成した第2の部材と、第2の部材における第1の部材と対向する面上で、かつ、複数のコンタクトの配列方向で第1の部材の端部より外側に設けられ、差込口に挿入された信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部の挿入位置を視認可能とする位置確認部によって、差込口に挿入した信号伝達部材のハウジングへの挿入状態を容易に確認できるものとなる。即ち、第1の部材の端部より外側に位置した第2の部材に位置確認部が設けられており、差込口に信号伝達部材を挿入した際に、接触端子部の配列方向における信号伝達部材の端部が第1の部材の端部からはみ出た状態となり、このはみ出た部分の信号伝達部材における挿入方向の奥側の端部の挿入位置を位置確認部で確認することができる。
また、第2の部材の、複数のコンタクトの配列方向の長さを信号伝達部材の接触端子部の配列方向の長さよりも長く形成した場合には、複数のコンタクトの配列方向と、接触端子部の配列において、第1の部材より信号伝達部材が長く、信号伝達部材よりも第2の部材が長いという、3部材の長さが規定されたものとなる。このことにより、ハウジングの差込口に信号伝達部材を挿入した際に、第1の部材の端部より信号伝達部材の端部が外側に位置し、更に、その外側に第2の部材の端部が位置する。この結果、信号伝達部材の挿入位置を、第1の部材と第2の部材の両方と比較して確認することが可能となり、信号伝達部材のハウジングへの挿入状態を、より一層、確認しやすいものとなる。
また、第2の部材の、複数のコンタクトの配列方向の両側の端部が、第1の部材の複数のコンタクトの配列方向の両側の端部よりも外側に位置する場合には、差込口に信号伝達部材を挿入した際に、接触端子部の配列方向の両方の端部が、同一方向に位置する第1の部材の複数のコンタクトにおける配列方向の両方の端部より外側に位置するものとなる。この結果、より一層、信号伝達部材の挿入位置を、第1の部材と第2の部材の両方と比較しやすいものとなる。
また、位置確認部が、第3の部材と連設して設けられ、信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部と当接する場合には、信号伝達部材のハウジングへの挿入状態を、位置確認部と信号伝達部材の挿入方向側の端部との当接の有無により確認可能となる。
また、第2の部材の信号伝達部材の挿入方向の長さが第1の部材の信号伝達部材の挿入方向の長さより長く形成され、第2の部材の信号伝達部材の挿入方向の差込口側の端部が、第1の部材の信号伝達部材の挿入方向の差込口側の端部の位置よりも外側に位置する場合には、信号伝達部材を差込口に挿入する際に、差込口に対して信号伝達部材を真っ直ぐに挿入するだけでなく、斜め上方から挿入することが可能となり、挿入の作業を行いやすくなる。即ち、信号伝達部材を差込口に対して斜め上方から挿入する際に、信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部が第2の部材に当接して、その後、差込口に対して真っ直ぐに向くものとなる。
また、第1の部材及び第2の部材の間に、第1の部材の信号伝達部材の挿入方向に沿って信号伝達部材をガイドするガイド部が形成され、信号伝達部材に、差込口に挿入する奥側の端部から手前側の端部に向けて窪み、ガイド部に係合する案内部が形成された場合には、信号伝達部材を差込口に挿入する際に、信号伝達部材の主面に沿って回転する動きを規制して、信号伝達部材を真っ直ぐに挿入しやすいものとなる。信号伝達部材の案内部がガイド部と係合することで、信号伝達部材が回転して斜めになる、即ち、信号伝達部材の挿入方向の奥側の端面において、一方の角部が他方の角部よりも飛び出した向きになることを案内部とガイド部との係合により規制することができる。
また、ガイド部が第1の部材と第2の部材とを連結する場合には、ガイド部が第1の部材と第2の部材の間に形成された差込口の位置で2つの部材を支持するので、第1の部材と第2の部材との間の間隙の大きさを維持しやすいものとなる。即ち、例えば、電気コネクタの従来構造に見られるような、差込口の位置で、コンタクトを弾性変形させて接点部を信号伝達部材の接触端子部に接触させる接点構造を採用する際に、コンタクトの弾性変形に伴い、ハウジングの第1の部材の差込口側の端部が、第2の部材側に下がってくる変形を、ガイド部により抑止することができる。
また、ガイド部に、複数のコンタクトの配列方向から見た断面で、第1の部材の信号伝達部材の挿入方向の差込口側の端部から、第2の部材の信号伝達部材の挿入方向の差込口側の端部に向かって傾斜する傾斜部が設けられた場合には、電気コネクタを第1の部材側から第2の部材側に向けて平面視した際、傾斜部が第1の部材と重ならずに視認可能となる。この結果、信号伝達部材を差込口に挿入する際に、信号伝達部材の案内部をガイド部に係合させやすくなり、より一層、挿入の作業を行いやすくなる。
本発明に係る電気コネクタは、信号伝達部材の挿入状態を確認する際の視認性が良好なものとなっている。
(a)は、本発明を適用した電気コネクタを示したものであって、信号伝達部材の挿入前の状態を示す斜視図、(b)は、図1(a)の電気コネクタの側面図、(c)は、図1(a)の電気コネクタの背面図である。 (a)は、図1(a)の電気コネクタの平面図、(b)は、図1(a)の電気コネクタの正面図、(c)は、図2(b)に示す矢印IIc−IIc方向の断面図である。 (a)は、本発明を適用した電気コネクタのハウジングを示す平面図、(b)は、図3(a)に示す矢印IIIb−IIIb方向の断面図、(c)は、図3(a)に示す矢印IIIc−IIIc方向の断面図である。 (a)は、本発明を適用した電気コネクタの単体を示す平面図、(b)は、図4(a)に示す矢印IVb−IVb方向の断面図、(c)は、図4(a)に示す矢印IVc−IVc方向の断面図である。 (a)は、本発明を適用した電気コネクタを示したものであって、信号伝達部材の挿入後で、かつ、アクチュエータが初期位置にある状態を示す斜視図、(b)は、図5(a)の電気コネクタの側面図、(c)は、図5(a)の電気コネクタの平面図である。 (a)は、本発明を適用した電気コネクタを示したものであって、信号伝達部材の挿入後で、かつ、アクチュエータが作用位置にある状態を示す斜視図、(b)は、図6(a)の電気コネクタの側面図、(c)は、図6(a)の電気コネクタの背面図である。 (a)は、図6(c)に示す矢印VIIa−VIIa方向の断面図、(b)は、図7(a)に示す符号Xで示した領域の部分拡大図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1(a)乃至図1(c)に示すように、本発明に係る電気コネクタの一例である電気コネクタ1は、絶縁性のハウジング2と、導電性のコンタクト3と、アクチュエータ4を備える。電気コネクタ1は、FPCやFFC等の板状の信号伝達部材5の末端部分を挿入して、電子機器等に組み込まれている配線基板と信号伝達部材5を電気的に接続する。
ハウジング2は、中空枠状体の絶縁部材であり、コンタクト3及びアクチュエータ4を取り付ける基材である。また、ハウジング2は、信号伝達部材5を挿入可能な差込口10を有し、コンタクト3と信号伝達部材5が接続される領域となる。ハウジング2は、図示しない配線基板上に配置される。
コンタクト3は、後述する互いに形状の異なる2種類のコンタクトから構成され、信号伝達部材5の接触端子部22と接触して、配線基板の電極と信号伝達部材5を電気的に導通させる部材で、例えば、薄板状の金属部材から形成される。
アクチュエータ4は、ハウジング2に対して、初期位置(開放状態)と作用位置(閉塞状態)との間を回動自在に取り付けられた絶縁部材で、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した後に、コンタクト3の接点部27a1、27b1、28a1、28b1と、信号伝達部材5の接触端子部22との接触を担う接続操作手段である。
以下、各部材の詳細な構造を説明する。なお、以下では、ハウジング2における複数のコンタクト3が配列されている方向を「コネクタ長手方向」と呼ぶ。また、以下では、信号伝達部材5の挿入方向を「媒体挿入方向」と呼ぶこととする。
[ハウジング及び信号伝達部材について]
図1(a)及び図1(b)に示すように、ハウジング2は、第1の部材となる上側壁部6と、第2の部材となる下側壁部7と、上側壁部6及び下側壁部7を連結した第3の部材となる上下連結部8を有している。上側壁部6、下側壁部7及び上下連結部8は樹脂等の絶縁部材で形成されている。
ハウジング2の上側壁部6と下側壁部7の間には間隙が形成され、この間隙における媒体挿入方向の手前側の端部が、信号伝達部材5の末端部分9を挿入する差込口10となっている。
板状の信号伝達部材5は、複数の接触端子部22から構成された配線パターン(信号伝送及びシールド用の導電路)が形成されている。信号伝達部材5がハウジング2の差込口10に挿入された際に、複数の接触端子部22がコンタクト3の対応するそれぞれの接点部と接触するものとなる。
また、ハウジング2の上側壁部6及び下側壁部7のコネクタ長手方向の両端部には開口部11が形成され、信号伝達部材5を差込口10に挿入した状態を、上方や側面から視認可能となっている(図1(a)参照)。なお、上方から視認とは、上側壁部6から下側壁部7の方向に視認することを意味し、側面から視認とは、コンタクトが配列された方向に視認することを意味している。
図2(a)及び図5(c)に示すように、上側壁部6のコネクタ長手方向の長さは、信号伝達部材5の同方向の長さよりも短く形成されている。また、下側壁部7のコネクタ長手方向の長さは、信号伝達部材5の同方向の長さよりも長く形成されている。即ち、上側壁部6のコネクタ長手方向の長さは、下側壁部7の同方向の長さよりも短くなっている。
ハウジング2の上側壁部6及び下型壁部7のコネクタ長手方向と、信号伝達部材5の同方向における長さの関係により、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した際には、信号伝達部材5のコネクタ長手方向の端部12が、上側壁部6の端部13の外側にはみ出て位置するものとなる。また、下側壁部7のコネクタ長手方向の端部14が、信号伝達部材5の端部12の外側にはみ出て位置するものとなる(図2(a)、図2(b)及び図5(c)参照)。
また、上側壁部6の短手方向、即ち、媒体挿入方向の長さは、下側壁部7の同方向の長さよりも短く形成されている。また、下側壁部7の短手方向における媒体挿入方向の手前側の端部15は、上側壁部6の短手方向における媒体挿入方向の手前側の端部16よりも、外方にとび出た形状となっている(図3(a)及び図4(a)参照)。
ここで、必ずしも、ハウジング2の上側壁部6及び下側壁部7のコネクタ長手方向の両端部に開口部11が形成される必要はなく、例えば、コネクタ長手方向の一方の端部に開口部が形成され、他方の端部は閉塞した構造も採用しうる。但し、信号伝達部材5の挿入した状態の視認性が向上する点から、ハウジング2の上側壁部6及び下側壁部7のコネクタ長手方向の両端部に開口部11が形成されることが好ましい。
また、必ずしも、上側壁部6の短手方向の長さが、下側壁部7の同方向の長さよりも短く形成される必要はない。但し、信号伝達部材5を差込口10に挿入する際に、斜め上方からの挿入がしやすくなる点から、上側壁部6の短手方向の長さが、下側壁部7の同方向の長さよりも短く形成されることが好ましい。
また、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した際に、信号伝達部材5のコネクタ長手方向の端部12が、上側壁部6の端部13の外側にはみ出て位置するものとなるが、信号伝達部材5のコネクタ長手方向の端部12の一方の端部が上側壁部6の端部13の外側にはみ出て位置するものでもよいし、信号伝達部材5のコネクタ長手方向の端部12の両方の端部が上側壁部6の端部13の外側にはみ出て位置するものでもよい。
また、下側壁部7のコネクタ長手方向の端部14が、信号伝達部材5の端部12の外側にはみ出て位置するものとなるが、下側壁部7のコネクタ長手方向の端部14の一方の端部が信号伝達部材5の端部12の外側にはみ出て位置するものでもよいし、下側壁部7のコネクタ長手方向の端部14の両方の端部が信号伝達部材5の端部12の外側にはみ出て位置するものでもよい。
ハウジング2の上側壁部6、下側壁部7及び上下連結部8は、差込口10と、差込口10の奥側とを連通するように形成された溝部17、18を有している(図3(b)、図3(c)参照)。溝部17、18はコンタクト3を圧入する領域である。
コンタクト3は、差込口10の奥側からハウジング2に圧入される第1のコンタクト27と、差込口10の手前側から圧入される第2のコンタクト28で構成されている。第1のコンタクト27は溝部17に、第2のコンタクト28は溝部18にそれぞれ圧入される。
信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した際に、信号伝達部材5の接触端子部22のうち、先端が媒体挿入方向の奥側に位置する接触端子29と第2のコンタクト28が対応し、先端が媒体挿入方向と逆方向にやや後退した接触端子30が第1のコンタクト27と対応するものとなる(図2(a)参照)。第1のコンタクト27及び第2のコンタクト28の詳細な構造は後述する。
ここで、必ずしも、コンタクト3が、第1のコンタクト27と第2のコンタクト28の2種類で構成される必要はない。例えば、差込口10の反対側から圧入されるコンタクトのみ(第1のコンタクト27のみ)、または、差込口10の手前側から圧入されるコンタクトのみ(第2のコンタクト28のみ)の構成であってもよい。但し、2種類のコンタクトを利用することで、隣接するコンタクト3の接続部間の距離を十分に確保することができ、接触端子の配置間隔が狭く形成された、所謂、狭ピッチの信号伝達部材に対しても、配線基板への実装時の短絡を防止することができる。そのため、信号伝達部材5の接触端子が狭ピッチの場合は、コンタクト3を、第1のコンタクト27と第2のコンタクト28の2種類で構成することが好ましい。なお、コンタクト3の接続部とは、コネクタ1が配線基板に、例えば半田等によって接続される部分を示している。
ハウジング2の下側壁部7は、上下連結部8からコネクタ長手方向に沿って連設された位置確認部19を有している(図1(a)及び図1(b)参照)。位置確認部19は、下側壁部7の上側壁部6と対向する面上に、上側壁部6に向かって突出する段差状に形成され、差込口10に挿入された信号伝達部材5の末端部分9と当接して、信号伝達部材5の媒体挿入方向への動きを規制する。
また、位置確認部19は、図2(a)に示すように、上側壁部6のコネクタ長手方向の両端部13よりも外側に位置している。位置確認部19と信号伝達部材5の末端部分9が当接した状態を目視して、信号伝達部材5のハウジング2への挿入が完了したことを確認することができる。
ここで、位置確認部19が、下側壁部7における上側壁部6と対向する面上に段差状に形成され、差込口10に挿入された信号伝達部材5の末端部分9と当接して、信号伝達部材5の媒体挿入方向への動きを規制するものに限定される必要はない。例えば、下側壁部7の上側壁部6と対向する面上にラインを形成して、同ライン部分を信号伝達部材5のハウジング2への挿入の状態を確認する際の目印とする構成も採用しうる。但し、信号伝達部材5の末端部分9が最終位置まで到達したことが、末端部分9と位置確認部19の接触した感触で得られるようになるため、位置確認部19が、下側壁部7の上側壁部6と対向する面上に上側壁部6に向かって突出する段差状に形成され、差込口10に挿入された信号伝達部材5の末端部分9と当接して、信号伝達部材5の媒体挿入方向への動きを規制するものであることが好ましい。
下側壁部7は、上側壁部6の媒体挿入方向側の端部20の位置より更に媒体挿入方向の奥側に延出して形成された部品装着部21を有している(図1(a)参照)。部品装着部21は、アクチュエータ4を取り付ける部分となる。また、部品装着部21には上述した溝部17、18が形成され、差込口10と、差込口10の反対側から圧入された第1のコンタクト27と第2のコンタクト28の一部が配置される部分となる。
図1(a)及び図1(b)に示すように、ハウジング2は、媒体挿入方向に沿って形成された2つのガイド部23を有している。ガイド部23は、上側壁部6と下側壁部7を連結して、上下連結部8とも繋がっている。
また、ガイド部23の媒体挿入方向の手前側の端面には、上側壁部6の端部16から媒体挿入方向の手前側に傾斜した傾斜部24が設けられている。傾斜部24は平面視で上側壁部6と重ならない領域に位置している(図1(a)及び図1(b)参照)。
信号伝達部材5は、複数の接触端子部22の端子部間に、末端部分9の媒体挿入方向の奥側から手前側に切欠かれた2つの案内部25を有している(図1(a)及び図2(a)参照)。信号伝達部材5を差込口10に挿入する際に、信号伝達部材5の案内部25は、ハウジング2のガイド部23と対向する位置に形成されており、信号伝達部材5をハウジング2へ挿入することで、案内部25とガイド部23とが係合する。
ガイド部23は、ハウジング2の上側壁部6の媒体挿入方向の手前側の端部16が下側壁部7に向けて変形してしまう状態を抑止するための支持部材としても機能する。また、ガイド部23に形成された傾斜部24は、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入する際に、信号伝達部材5の案内部25を、ハウジングのガイド部23に係合させる為の目印としても機能する。
更に、ガイド部23と案内部25が係合することで、信号伝達部材5を差込口10に挿入する際に、信号伝達部材5がその主面に沿って回転する動き(信号伝達部材5の末端部分9における接触端子部の配列方向の両端部がコネクタ短手方向に対して傾く動き)を規制するものとなる。
ここで、必ずしも、ハウジング2にガイド部23が形成され、信号伝達部材5に案内部25が形成される必要はない。但し、信号伝達部材5の差込口10への挿入の際に、信号伝達部材5が回転しにくくなり、電気コネクタ1への半嵌合の状態が生じにくくなる点から、ハウジング2にガイド部23が形成され、信号伝達部材5に案内部25が形成されることが好ましい。
また、必ずしも、ガイド部23の媒体挿入方向の手前側の端面に、平面視で上側壁部6と重ならない領域に位置した傾斜部24が設けられる必要はない。但し、信号伝達部材5を差込口10に挿入する際に、信号伝達部材5の案内部25をガイド部23に係合させやすくなり、挿入の作業を行いやすくなる点から、ガイド部23の媒体挿入方向の手前側の端面に、平面視で上側壁部6と重ならない領域に位置した傾斜部24が設けられることが好ましい。
図3(a)乃至図3(c)を用いて、本発明を適用した電気コネクタ1のハウジング2の構造を示す。
ハウジング2は、第1のコンタクト27を圧入する第1のハウジング部2aと、第2のコンタクト28を圧入する第2のハウジング部2bから構成され、コネクタ長手方向に沿って、第1のハウジング部2aと、第2のハウジング部2bが交互に配置されている(図3(a)参照)。
第1のハウジング部2aと、第2のハウジング部2bは、コネクタ長手方向に板状に配置された上下連接部8で、コネクタ長手方向及び鉛直上下方向(図3(b)及び図3(c)の上下方向)に繋がっている。
第1のハウジング部2aには、溝部17が形成され、同部分に第1のコンタクト27が圧入される。また、第1のハウジング2aは、上側壁部6を構成する上側壁部6aと、下側壁部7を構成する下側壁部7aを有している(図3(b)参照)。
第2のハウジング部2bには、溝部18が形成され、同部分に第2のコンタクト28が圧入される。また、第2のハウジング2bは、上側壁部6を構成する上側壁部6bと、下側壁部7を構成する下側壁部7bを有している(図3(c)参照)。
[コンタクト及びアクチュエータについて]
図4(a)乃至図4(c)を用いてコンタクト3の構造について説明する。上述したように、導電性のコンタクト3は、第1のコンタクト27及び第2のコンタクト28から構成され、ハウジング2に圧入して装着されている。
第1のコンタクト27及び第2のコンタクト28は、ハウジング2の内部において、コネクタ長手方向に沿って、適宜の間隔をなして、いわゆる多極状をなすように配置されている。異なる形状を有する第1のコンタクト27と第2のコンタクト28とが、多極配列の方向であるコネクタ長手方向に交互に配列されている。
第1のコンタクト27と第2のコンタクト28の各々は、例えば、信号伝送用又はグランド接続用として、配線基板(図示省略)上に形成された導電路(図示省略)に対して半田接合により実装された状態で使用されるものとなる。
第1のコンタクト27は、ハウジング2に設けられた溝部17に、差込口10の奥側から差込口10の手前側(図4(a)の下方側)に向かって圧入されて装着されている。また、第2のコンタクト28は、ハウジング2に設けられた溝部18に、差込口10の手前側から差込口10の奥側(図4(c)の上方側)に向かって圧入されることにより装着されている。
また、第1のコンタクト27の接点部27a1、27b1(図4(b)参照)と、第2のコンタクト28の接点部28a1、28b1(図4(c)参照)は、ハウジング2の差込口10を通して、ハウジング2の内部に挿入された信号伝達部材5の配線パターン(接触端子29及び接触端子30。図2(a)参照。)に対応した位置に配置されている。信号伝達部材5に形成された配線パターンは、信号伝送用導電路(信号線パッド)又はシールド用導電路(シールド線パッド)を適宜のピッチ間隔で配置したものである。
ここで、必ずしも、第1のコンタクト27が2つの接点部27a1、27b1で信号伝達部材5の接触端子に接触する必要はなく、信号伝達部材の配線パターンに合わせて、接点部の数や位置も適宜変更することができる。例えば、コンタクトが、接点部27a1のみ、または、接点部27b1のみを有する形状も有り得る。
第1のコンタクト27は、媒体挿入方向(図4(b)の左右方向)に沿って略平行に延在する一対の細長状ビーム部材である第1のコンタクトビーム27a及び第2のコンタクトビーム27bを有している。
第1のコンタクトビーム27a及び第2のコンタクトビーム27bは、ハウジング2の内部空間で、図4(b)で見る上下方向に適宜の間隔をなして、互いに対向するように配置されている。
第2のコンタクトビーム27bは、ハウジング2の底面板の内壁面に沿って配置されている。第2のコンタクトビーム27bの上方に略平行に延在する第1のコンタクトビーム27aが、連結支柱ビーム27cを介して第2のコンタクトビーム27bに一体的に連結されている。
連結支柱ビーム27cは、細幅の板状部材から形成されており、第1のコンタクトビーム27a及び第2のコンタクトビーム27bの延在方向の略中央位置で、図4(b)で見る上下方向に延在するように配置されている。
この連結支柱ビーム27cの上端部分に連結された第1のコンタクトビーム27aは、連結支柱ビーム27cが有した弾性に基づき、第2のコンタクトビーム27bに対して弾性変位可能に構成されている。これにより、各第1のコンタクトビーム27aが、揺動可能となっている。
また、第1のコンタクトビーム27aの前方側部分(図4(b)の左側部分)には、信号伝達部材5の複数の接触端子30のうち、対応するいずれかに接続される上接点部27a1が、図4(b)で見る下向きの突形状に設けられている。
一方、第2のコンタクトビーム27bは、上述したように、ハウジング2の底面板の内壁面に沿って前後方向に延在するように配置されているが、第2のコンタクトビーム27bにおける前方側部分(図4(b)の左側部分)には、信号伝達部材5の下面側に接触する下接点部27b1が、図4(b)で見る上向きの突形状に設けられている。
この下接点部27b1は、第1のコンタクトビーム27aの上接点部27a1の直下位置に対面するように配置されており、アクチュエータ4を初期位置(解放位置)から作用位置(閉塞位置)へと回動操作されることで、上接点部27a1と下接点部27b1との間に、信号伝達部材5が押圧保持されるものとなる。
ここで、第1のコンタクトビーム27aの上接点部27a1及び第2のコンタクトビーム27bの下接点部27b1は、互いの位置をコネクタ前方側、または、コネクタ後方側にずらして配置することも可能である。
また、第2のコンタクトビーム27bは、ハウジング2の底面板の内壁面に沿って配置されているが、信号伝達部材5をハウジング2の内部に仮保持するために、先端部分が弾性変位可能となるように形成することも可能である。例えば、第2のコンタクトビーム27bにおいて、上接点部27a1と下接点部27b1との間の距離(寸法)が、信号伝達部材5の厚みより僅かに短くなるように形成することもできる。
また、各第2のコンタクトビーム27bの後方側部分(図4(b)の右側部分)には、配線基板(図示省略)上に形成された導電路に半田接続される接続部27b2がそれぞれ設けられている。
なお、図4(c)には第2のコンタクト28の詳細な構造を示している。第2のコンタクト28は、第1のコンタクト27とは、ハウジング2の内部への圧入方向と、その形状が異なるが、基本的な機能は両部材で共通し、これを構成する各部分の機能も重複するものである。従って、第2のコンタクト28の詳細な説明はせずに、概略的なものとする。なお、以下、第2のコンタクトを構成する部材で、第1のコンタクトを構成する部材と共通するものについて、同一の名称と、第2のコンタクト用の符号(第1のコンタクトの符号の一の位を「7」から「8」に変えた符号)を付け、図4(c)において図示するものとする。
図4(c)に示すように、第2のコンタクト28は、第1のコンタクトビーム28a及び第2のコンタクトビーム28b、連結支柱ビーム28cを有している。第1のコンタクトビーム28aには、信号伝達部材5の複数の接触端子29のうち、対応するいずれかに接続される上接点部28a1が、図4(c)で見る下向きの突形状に設けられている。第2のコンタクトビーム28bには、信号伝達部材5の下面に接触する下接点部28b1が、図4(c)で見る上向きの突形状に設けられている。各第2のコンタクトビーム28bの前方側部分(図4(c)の左側部分)には、配線基板(図示省略)上に形成された導電路に半田接続される接続部28b2がそれぞれ設けられている。
以下、第1のコンタクト27を用いて、アクチュエータ4に関する構造の説明を続ける。図4(b)及び図7(b)に示すように、第1のコンタクト27の第2のコンタクトビーム27bの後方側部分(図4(b)の右側部分)に、凹状の湾曲形状に形成されたカム回動凹部27b3が設けられている。このカム回動凹部27b3に受けられるようにして、開閉カム部材31が滑動自在に配置されている。
また、第1のコンタクトビーム27aの後方側部分(図4(b)の右側部分)には、受圧部27a3が、第1のコンタクトビーム27aの下端縁部を形成するように設けられている。
第1のコンタクトビーム27aの受圧部27a3は、アクチュエータ4に設けられた開閉カム部材31に対して、接触する端縁部をなすように形成されている。この受圧部27a3と、上述したカム回動凹部27b3との間に、アクチュエータ4の回動軸上に一体的に形成された開閉カム部材31が回動可能に挟持されている。
アクチュエータ4は、図4(a)乃至図4(c)に示す初期位置の状態から信号伝達部材5の端末部分9を挿入するコネクタ前方側(図4(b)の左側)とは反対側のコネクタ後方側(図4(b)の右側)に向かって押し倒されるように回動される構成となっている。
図5(a)乃至図5(c)に、アクチュエータ4を初期位置にし、信号伝達部材5の末端部分9を差込口10に挿入した状態を示す。アクチュエータ4は、コネクタ後方側に押し倒す前には、開閉操作部4aが鉛直上方に位置した状態であり、図4(a)乃至図4(c)に示すように開閉カム部材31は、第1のコンタクトビーム27aを揺動させない状態となっている。
図7(b)に示すように、アクチュエータ4の開閉カム部材31は、縦断面が出っ張り部分と円形状とから形成されており、一対のカム作用面31a、31aが形成されている。各カム作用面31aは、湾曲形状を有し、2つのカム作用面31a,31aのうちの一方(図7(b)の下方側部分)が、第2のコンタクトビーム27bのカム回動凹部27b3の内部に摺動可能に収容されている。
2つのカム作用面31a、31aのうちの他方(図7(b)の上方側部分)は、上述したように第1のコンタクトビーム27aの後方部分の受圧部27a3に対して、下方側から接触可能に配置されている。この他方側(上方側)のカム作用面31aは、アクチュエータ4が初期位置(開放位置)から作用位置(閉塞位置)に向かって回動操作される際に、第1のコンタクトビーム27aの受圧部27a3に対して滑動自在に接触するように配置されている。
このようなカム回動凹部27b3及び受圧部27a3に対する開閉カム部材31の配置関係によって、開閉カム部材31が回動可能に支持されており、アクチュエータ4の全体が、開閉カム部材31の仮想回動中心31dの回りに回動される構成になされている。
このようにハウジング2の後方側部分(図7(a)の右端部分)に回動可能に配置されたアクチュエータ4の全体は、コネクタ長手方向に沿って細長状に延在するように形成され、ハウジング2の全幅とほぼ同じ長さに渡って配置されている。このアクチュエータ4は、上述したように、開閉カム部材31の仮想回動中心31dの回りに回動されるように取り付けられている。この際の、回動半径方向の外方側に位置する部分(図7(a)の右端側部分)が、開閉操作部4aとなっている。
この開閉操作部4aに対して、作業者による適宜の回動操作力が付与されることで、アクチュエータ4は、図4(b)のように、開閉操作部4aが、電気コネクタ1が実装される配線基板(図示省略)から遠ざかり、ほぼ直立した状態の「初期位置(開放位置)」と、図7(a)のように、開閉操作部4aが、電気コネクタ1が実装される配線基板(図示省略)に近づき、コネクタ後方側に向かってほぼ水平に倒された状態の「作用位置(閉塞位置)」との間で往復回動される構成となっている。
アクチュエータ4の開閉操作部4aに対し、例えば、作業者が指先により初期位置(開放位置)から作用位置(閉塞位置)に向かって押し倒すようにして回動操作が行われると、上述した開閉カム部材31の各カム作用面31aが、第2のコンタクトビーム27bと第1のコンタクトビーム27aに当接するように構成されている。カム作用面31aが第1のコンタクトビーム27aに当接することにより、第1のコンタクトビーム27aの後方側に設けられた受圧部27a3を含む第1のコンタクトビーム27の全体が上方に持ち上げられるように変位し、それに伴って、第1のコンタクトビーム27aにおける受圧部27a3の反対側(コネクタ前方側)に設けられた上接点部27a1と、第2のコンタクトビーム27bの下接点部27b1とで、それら両者の間に挿入された信号伝達部材5を上下から押圧保持する。
そして、アクチュエータ4が最終回動位置である「作用位置(閉塞位置)」まで回動しきったときには(図7(a)及び図7(b)参照)、上述した第1のコンタクトビーム27aの上接点部27a1と、第2のコンタクトビーム27bの下接点部27b1とで信号伝達部材5を強固に押圧保持するものとなる。
この際、信号伝達部材5の配線パターン(信号伝送用及びシールド用の導電路)に対して、上接点部27a1が圧接され、それによって電気的な接続が行われる。電気コネクタ1の全体では、アクチュエータ4が作用位置まで回動した際には、アクチュエータ4の主面4bがハウジング2の上側壁部6の上端面と略同一平面に位置し、アクチュエータ4の開閉操作部4aが媒体挿入方向の奥側に位置するものとなる(図6(a)乃至図6(c)参照)。
また、アクチュエータ4が、初期位置(開放位置)から後方側に回動されて作用位置(閉塞位置)まで移動された状態においては、アクチュエータ4における主面4bの反対面となる裏面部分が、配線基板(図示省略)に対面するように近接する配置関係となる。
ここまでで、電気コネクタ1の導電性のコンタクト3及びアクチュエータ4の構造について説明したが、本発明で適用する導電性のコンタクトの構造はこれに限定されるものではない。上述した電気コネクタ1では、アクチュエータ4の回動動作により、コンタクトの接点部での接続を操作する構造を有していたが、本発明はアクチュエータ4を有さない電気コネクタの構造であってもよい。
以上で説明した本発明を適用した電気コネクタの一例である電気コネクタ1は、次のような作用効果を奏する。
まず、ハウジング2の上部壁部6のコネクタ長手方向の長さが、信号伝達部材5の同方向の長さより短く形成され、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した際に、信号伝達部材5のコネクタ長手方向の端部12の位置を確認可能となっている。これにより、信号伝達部材5の挿入位置を容易に確認することができ、ハウジング2の開口部11を介して、信号伝達部材5の末端部分9の挿入状態が視認しやすいものとなっている。
また、ハウジング2の開口部11を、上部壁部6のコネクタ長手方向の両端側に設けたことで、信号伝達部材5の末端部分9の挿入状態を、より一層、視認しやすいものとなっている。
また、コネクタ長手方向において、ハウジング2の上側壁部6の長さより、信号伝達部材5の長さが長く、更に、信号伝達部材5の長さより、ハウジング2の下側壁部7の長さが長いものとなっている。これにより、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入した際に、ハウジング2の上側壁部6及び下型壁部7のコネクタ長手方向の端部との間に、信号伝達部材5の端部12が位置するものとなり、電気コネクタ2を平面視または斜め上方から目視することで、信号伝達部材5の挿入位置が把握しやすいものとなる。
更に、ハウジング2の下側壁部7に位置確認部19を設け、同部分にて信号伝達部材9の末端部分9との当接可能に構成したことで、信号伝達部材5の挿入状態を視認しやすいものとなっている。
また、ハウジング2にガイド部23を設け、信号伝達部材5に形成した案内部25と係合可能に構成したため、信号伝達部材5をハウジング2の差込口10に挿入する際に、信号伝達部材5がその主面に沿って回転する動きを規制して、信号伝達部材5がコネクタ短手方向に対して斜めに挿入されて半嵌合の状態となることを抑止することができる。
また、ハウジング2において、下側壁部7の短手方向における媒体挿入方向の手前側の端部15が、上側壁部6の短手方向における媒体挿入方向の手前側の端部16よりも、外方にとび出た形状となっているため、信号伝達部材5を斜め上方から挿入することが可能となり、信号伝達部材5の差込口10への挿入が容易なものとなっている。そのため、例えば、電気コネクタを小型化する要望から、ハウジングの高さを低背化した構造であり、信号伝達部材の差込口の開口面積が小さなものに対しても、信号伝達部材を挿入する際の作業性を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る電気コネクタは、信号伝達部材の挿入状態を確認する際の視認性が良好なものとなっている。
1 電気コネクタ
2 ハウジング
2a 第1のハウジング部
2b 第2のハウジング部
3 コンタクト
4 アクチュエータ
4a 開閉操作部
4b アクチュエータの主面
5 信号伝達部材
6 上側壁部(第1の部材)
6a 上側壁部(第1のハウジング部)
6b 上側壁部(第2のハウジング部)
7 下側壁部(第2の部材)
7a 下側壁部(第1のハウジング部)
7b 下側壁部(第2のハウジング部)
8 上下連結部(第3の部材)
9 末端部分
10 差込口
11 開口部
12 (信号伝達部材のコネクタ長手方向)の端部
13 (上側壁部のコネクタ長手方向の)端部
14 (下側壁部のコネクタ長手方向の)端部
15 (下側壁部の短手方向における媒体挿入方向の手前側の)端部
16 (上側壁部の短手方向における媒体挿入方向の手前側の)端部
17 溝部
18 溝部
19 位置確認部
20 (上側壁部の媒体挿入方向側の)端部
21 部品装着部
22 接触端子部
23 ガイド部
24 傾斜部
25 案内部
27 第1のコンタクト
27a 第1のコンタクトビーム
27a1 接点部
27a3 受圧部
27b 第2のコンタクトビーム
27b1 接点部
27b2 接続部
27b3 カム回動凹部
27c 連結支柱ビーム
28 第2のコンタクト
28a 第1のコンタクトビーム
28a1 接点部
28b 第2のコンタクトビーム
28b1 接点部
28b2 接続部
28c 連結支柱ビーム
29 接触端子
30 接触端子
31 開閉カム部材
31a カム作用面
31d 開閉カム部材の仮想回動中心
32 (第1のハウジング部の差込口側の)端部
33 (第2のハウジング部の差込口の反対側の)端部

Claims (8)

  1. 複数の接触端子部が配置された板状の信号伝達部材を差し込み可能な差込口が形成された絶縁性のハウジングと、該差込口に挿入された前記信号伝達部材の前記接触端子部と配線基板を電気的に接続する複数の導電性のコンタクトを有する電気コネクタであって、
    前記ハウジングは、前記複数のコンタクトの配列方向の長さを前記信号伝達部材の前記接触端子部の配列方向の長さよりも短く形成した第1の部材と、該第1の部材と対面配置されて前記差込口を構成すると共に、前記複数のコンタクトの配列方向の長さを前記第1の部材の同複数のコンタクトの配列方向の長さよりも長く形成した第2の部材と、前記第1の部材と前記第2の部材とを連結する第3の部材を有し、
    前記コンタクトは、前記ハウジングに取り付けられると共に、前記第1の部材と前記第2の部材の間隙で、かつ、少なくとも同第1の部材及び同第2の部材のいずれか一方側に配置され、前記接触端子部と接触する接点部と、該接点部に連設されると共に前記配線基板に接続される接続部を有し、
    前記第2の部材における前記第1の部材と対向する面上で、かつ、前記複数のコンタクトの配列方向で前記第1の部材の端部より外側に設けられ、前記差込口に挿入された前記信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部の挿入位置を視認可能とする位置確認部を備える
    電気コネクタ。
  2. 前記第2の部材は、前記複数のコンタクトの配列方向の長さを前記信号伝達部材の前記接触端子部の配列方向の長さよりも長く形成した
    請求項1に記載の電気コネクタ。
  3. 前記第2の部材は、前記複数のコンタクトの配列方向で両側の端部が、前記第1の部材の同複数のコンタクトの配列方向の両側の端部よりも外側に位置する
    請求項1または請求項2に記載の電気コネクタ。
  4. 前記位置確認部は、前記第3の部材と連設して設けられ、前記信号伝達部材の挿入方向の奥側の端部と当接する
    請求項1、請求項2または請求項3に記載の電気コネクタ。
  5. 前記第2の部材の前記信号伝達部材の挿入方向の長さは前記第1の部材の同信号伝達部材の挿入方向の長さより長く形成され、同第2の部材の前記信号伝達部材の挿入方向の差込口側の端部が、同第1の部材の同信号伝達部材の挿入方向の同差込口側の端部の位置よりも外側に位置する
    請求項1、請求項2、請求項3または請求項4に記載の電気コネクタ。
  6. 前記第1の部材及び前記第2の部材の間に、同第1の部材の前記信号伝達部材の挿入方向に沿って前記信号伝達部材をガイドするガイド部が形成され、
    前記信号伝達部材は、前記差込口に挿入する奥側の端部から手前側の端部に向けて窪み、前記ガイド部に係合する案内部が形成された
    請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記載の電気コネクタ。
  7. 前記ガイド部は、前記第1の部材と前記第2の部材とを連結する
    請求項6に記載の電気コネクタ。
  8. 前記ガイド部は、前記複数のコンタクトの配列方向から見た断面で、前記第1の部材の前記信号伝達部材の挿入方向の前記差込口側の端部から、前記第2の部材の前記信号伝達部材の挿入方向の前記差込口側の端部に向かって傾斜する傾斜部が設けられた
    請求項7に記載の電気コネクタ。
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