JP2018067401A - コンタクトラバー - Google Patents

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貴昭 行方
Takaaki Namekata
貴昭 行方
藤田 学
Manabu Fujita
学 藤田
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Abstract

【課題】安定したクリック感を生じさせることに代表されるように、押圧操作に対して、一定の座屈状態を安定して生じさせることができるコンタクトラバーを提供すること。
【解決手段】コンタクトラバー10について、押圧操作を受ける本体部11と、回路基板等に載置するベース部12と、本体部11の側面11aからベース部12に繋がるスカート部13とを有し、本体部11への押圧を受けるとスカート部13内側への座屈を生じさせる座屈導入部をスカート部13に設け、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部13の肉厚変化に変曲点を有する形状にスカート部13を形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、回路基板の接点部を接続して入力操作を行うゴムスイッチなどに用いるコンタクトラバーに関する。
従来、電子機器や車載機器の入力操作を行うための部品としてコンタクトラバーや接点スイッチと呼ばれる部材が広く用いられている。例えば、図21で簡略的に示す従来のコンタクトラバーAは、人の指などによって押圧操作を受ける本体部1と、回路基板Pなどの上に設置されるベース部2と、本体部1の側面からお椀状にベース部2に繋がるスカート部3とを有しており、本体部1が押下されるとスカート部3が座屈し、本体部1の下側にある導電部4が回路基板Pに設けた接点Cに接触することで回路のオンオフを行なうことができるものである。スカート部3が座屈するときには、操作者はいわゆるクリック感というコンタクトラバーAを押圧操作した操作感を感じることができる。このような技術は、特開2010−140850号公報(特許文献1)や再表2009/096404号公報(特許文献2)などに記載されている。
特開2010−140850号公報 再表2009/096404号公報
こうしたコンタクトラバーAでは、押圧操作の確実性のため一定したクリック感を発生させる必要があり、そのためには、スカート部3の座屈挙動が押圧操作のたびに同じになることが必要である。しかし、コンタクトラバーAの組付け位置の位置ずれや、取付け位置による押圧操作方向の変動、そして製品を配置するスペース等に基づく形状の変化等に応じて、使用方法が多岐にわたると、スカート部3の座屈挙動にバラツキが発生し、製品によってはクリック感にバラツキが生じる場合があった。
そこで、製品としての出荷前に、予備打鍵としてコンタクトラバーAの本体部1に対して真直ぐに押し込む操作を複数回繰り返し、一定のクセ付けをすることによりクリック感のバラツキを低減させることも行われてきた。しかしながら、こうした方法では工程数が増加することからコストアップの原因となっていた。
そこで本発明は、安定したクリック感を生じさせることに代表されるように、コンタクトラバーに対する押圧操作によって、一定の座屈状態を安定して生じさせることができるコンタクトラバーを提供することを目的としたものである。
上記目的を達成する本発明のコンタクトラバーは以下のとおり構成される。
即ち、押圧操作を受ける本体部と、回路基板等に載置するベース部と、本体部の側面からベース部に繋がるスカート部とを有し、本体部への押圧を受けるとスカート部内側への座屈を生じさせる座屈導入部をスカート部に設けたコンタクトラバーであって、本体部からベース部に向かう方向でのスカート部の肉厚変化に変曲点を有する形状にスカート部を形成したコンタクトラバーである。
押圧操作を受ける本体部と、回路基板等に載置するベース部と、本体部の側面からベース部に繋がるスカート部とを有し、本体部への押圧を受けるとスカート部内側への座屈を生じさせる座屈導入部をスカート部に設けたため、ベース部を回路基板等の上に配置し、本体部を人の指等で押圧すると、スカート部を座屈させることができる。そして、本体部からベース部に向かう方向でのスカート部の肉厚変化に変曲点を有する形状にスカート部を形成したため、その変曲点となるような厚みの変化がある部分を座屈導入部として、その部分で安定的にコンタクトラバーを座屈させることができる。そのため、スカート部の座屈挙動が一定となり、回路基板に設けた接点との接触の確実性、安定性が増す。また、いわゆるクリック感という操作感を人に与えるときには、繰り返し操作によって変化し難い安定的なクリック感を生じさせることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面が直線として表れるスカート部を有するコンタクトラバーとすることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面が直線として表れるスカート部を有するため、反対側の面の形状を調整することで座屈導入部をスカート部の所望の範囲に設け易くすることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が薄くなるように凹む凹状部を形成するスカート部を設けたコンタクトラバーとすることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が薄くなるように凹む凹状部を形成するスカート部を設けたため、この凹状部の最深部を座屈導入部とし易く、安定したスカート部の座屈変形を得ることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が厚くなるように膨らむ凸状部を形成するスカート部を設けたコンタクトラバーとすることができる。
スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が厚くなるように膨らむ凸状部を形成するスカート部を設けたため、凸状部の端部を座屈導入部とし易く、安定したスカート部の座屈変形を得ることができる。
前記変曲点を複数有するコンタクトラバーとすることができる。
前記変曲点を複数有するコンタクトラバーとしたため、座屈導入部を複数有するコンタクトラバーとすることができる。
本発明のコンタクトラバーによれば、スカート部が安定して座屈変形をすることができ、安定した接点入力を行うことができる。
また、本発明のコンタクトラバーによれば、スカート部の安定した座屈変形により操作者に対して安定したクリック感を与えることができる。
第1実施形態のコンタクトラバーの平面図である。 図1のコンタクトラバーの正面図である。 図1のコンタクトラバーのI−I線断面図である。 第1実施形態の第1変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第1実施形態の第2変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第2実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第2実施形態の第1変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第2実施形態の第2変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第3実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第3実施形態の第1変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第3実施形態の第2変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第3実施形態の第3変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第4実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第4実施形態の第1変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第5実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第5実施形態の第1変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第5実施形態の第2変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第5実施形態の第3変形例のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第6実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 第7実施形態のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。 従来のコンタクトラバーの図3相当の断面図である。
本発明によるコンタクトラバーについて図面を参照しつつ説明するが、各実施形態において同一の材質、組成、製法、作用、効果等については重複説明を省略する。
第1実施形態[図1〜図3]:
第1実施形態のコンタクトラバー10の平面図を図1に、正面図を図2に、縦断面図を図3にそれぞれ示す。このコンタクトラバー10は、人の指などによる押圧操作を受ける本体部11と、回路基板(図示せず)の上に載置されるベース部12と、本体部11の側面11aからお椀状にベース部12に繋がるスカート部13とを有し、本体部11が人の指などによって押圧されるとスカート部13が内側へ座屈し、本体部11の下側に設けた導電部14が回路基板上の接点と接触してスイッチ機能を生じさせるものである。なお、図3で示す縦断面の形状は、コンタクトラバー10のどの縦断面においても同様に表れる。
本体部11の上側の形状は円柱形状、または角丸四角柱形等の四角柱形状であることが好ましい。本体部11の側面11aから全周方向に延在するスカート部13に対して均等にバランス良く荷重を伝達させ易いからである。また、本体部11の下端に設けた導電部14は、導電性の塗膜やゴム、金属板や導電性繊維などで本体部11と一体化させている。
スカート部13は、本体部11の側面11aから斜めに薄肉に形成された部位であり、ベース部12に連続している。肉厚が薄いため、本体部11への押圧時に最も変形し易くなっている。
本実施形態では、図3の縦断面図で示すように、スカート部13の表面13aが直線として表れ、裏面13bは円弧状に表れるように形成されている。そして、スカート部13と本体部11の境界15となるスカート部13の上端の部分の厚さt1と、スカート部13とベース部12の境界16となるスカート部13の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部13の中央が厚さt3と最薄となるように、スカート部13の裏面13bの全体に凹状部17が形成されている。このように、スカート部13に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部13の中央に肉厚変化の変曲点を有している。こうした形状は、図3で示す縦断面図に限らず、コンタクトラバー10に対する任意の縦断面でも同様に表れるように、スカート部13の全周が同様に形成されている。
コンタクトラバー10は、ゴム状弾性を有する合成ゴムまたは熱可塑性エラストマーなどを金型成形により成形して得ることができる。こうした材料には例えば、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、エステル系熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。中でも耐熱性が高く圧縮永久歪が小さいことからシリコーンゴムが好ましい。原料のゴムや熱可塑性エラストマーには、充填材や架橋剤などの各種の添加剤を添加しても良い。
コンタクトラバー10では、スカート部13の中央部分が最薄となるため、スカート部13の中でも座屈変形しやすい箇所が設けられたことになる。そのため、本体部11の上面11bが押圧を受けると、この最薄部位が座屈導入部となり本体部11の押圧による荷重が集中し、スカート部13の全周に亘って均等に屈曲する。したがって、一定の安定した屈曲変形を生じさせることができる。また、座屈導入部はスカート部の端部である前記境界15や境界16にはならないためはっきりとしたクリック感を与えることができる。
コンタクトラバー10のスカート部13はその裏面13bが曲面であるため、座屈導入部となる荷重集中部分が最薄部とその近傍にやや分散され易いことから耐久性が高くなる。
また、後述する第2実施形態のコンタクトラバー40(図6参照)と比較すると、凹状部17が裏面13b側にあり、表面13a側に無いため、荷重変化の大きさを大きくし易く、はっきりしたクリック感を与えやすい。
押圧時の押圧荷重を高め(高荷重)、はっきりとした確実なクリック感(高クリック感)を与えるために、スカート部の角度を高く設定することが行われるが、コンタクトラバー10によれば、スカート部13の角度を高く、急傾斜に設定しても、座屈導入部から座屈変化を起こすため、高荷重、高クリック感を与えながら、安定したスイッチ機能、クリック感を得ることができる。
変形例1−1[図4]:
本実施形態のコンタクトラバー20の縦断面図を図4に示す。このコンタクトラバー20は、スカート部23の裏面13bの形状が先の実施形態で示したコンタクトラバー10と異なり、斜角の異なる二つの平坦な傾斜面となるように形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー10と同じである。
コンタクトラバー20でも、スカート部23と本体部11の境界15となるスカート部23の上端の部分の厚さt1と、スカート部23とベース部12の境界16となるスカート部23の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部23の中央が厚さt3と最薄となるように、スカート部23の裏面13bの全体に凹状部27が形成されている。コンタクトラバー20でもスカート部23に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部23の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー20では、スカート部23の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となりスカート部23の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー20のスカート部23はその裏面13bが二つの平坦な傾斜面であり、その交点が最薄となるため、この最薄部が座屈導入部となり押圧荷重が座屈導入部に集中するため、より確実な座屈挙動を与えることができる。
そしてまた、後述する変形例2−1のコンタクトラバー50(図7参照)と比較すると、凹状部27が裏面13b側にあり、表面13a側に無いため、荷重変化の大きさを大きくし易く、はっきりしたクリック感を与えやすい。
変形例1−2[図5]:
本実施形態のコンタクトラバー30の縦断面図を図5に示す。このコンタクトラバー30は、スカート部33の裏面13bの形状が先の実施形態で示したコンタクトラバー10と異なり直線に表れ、かつ、その中央に凹みが形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー10と同じである。
コンタクトラバー30でも、スカート部33と本体部11の境界15となるスカート部33の上端の部分の厚さt1と、スカート部33とベース部12の境界16となるスカート部33の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部33の中央に形成された凹みが厚さt3と最薄になっており、この凹みが凹状部37となっている。コンタクトラバー30でもスカート部33に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部33の肉厚が、凹み37の端部から凹み37の最深部にかけて減少し、凹み37の最深部から凹み37の反対側の端部にかけて増加するため、スカート部33に設けた凹み37が肉厚変化の変曲点となっている。
コンタクトラバー30では、スカート部33の中央部分に設けた凹み37の部分が最薄となるため、この凹み37が座屈導入部となってスカート部33の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー30のスカート部33はその裏面13bに凹み37を有し、その凹み37が最薄となるため、この最薄部が座屈導入部となり押圧荷重が座屈導入部に集中するため、より確実な座屈挙動を与えることができる。また、凹み37以外はスカート部37の厚みが均等であり、スカート部の厚みが均等な従来のコンタクトラバーに近いため、従来のコンタクトラバーの座屈挙動に近く、設計が容易である。
そしてまた、後述する変形例2−2のコンタクトラバー60(図8参照)と比較すると、凹状部37が裏面13b側にあり、表面13a側に無いため、凹状部37が外方に露出しないため、凹状部37への塵や埃が集積し難くより実用的である。
第2実施形態[図6]:
第2実施形態のコンタクトラバー40の縦断面図を図6に示す。このコンタクトラバー40は、スカート部43の形状が第1実施形態のコンタクトラバー10と異なり、それ以外の構成は第1実施形態のコンタクトラバー10と同じである。
コンタクトラバー40は、スカート部43の表面13aの形状が先の実施形態で示したコンタクトラバー10と異なり、スカート部43の中央が厚さt3と最薄となるように円弧状に表れ、スカート部43の表面13aの全体に凹状部47が形成されている。また、スカート部47の裏面13bは直線として表れるように形成されている。
コンタクトラバー40でも、スカート部43と本体部11の境界15となるスカート部43の上端の部分の厚さt1と、スカート部43とベース部12の境界16となるスカート部43の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部43の中央が厚さt3と最薄になっている。コンタクトラバー40は、スカート部43に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部43の肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部43の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー40では、スカート部43の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となりスカート部43の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー40のスカート部43はその表面13aが曲面であるため、座屈導入部となる荷重集中部分が最薄部とその近傍にやや分散され易いことから耐久性が高くなる。
変形例2−1[図7]:
本実施形態のコンタクトラバー50の縦断面図を図7に示す。このコンタクトラバー50は、スカート部53の表面13aの形状が第2実施形態として示したコンタクトラバー40と異なり、斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるように形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー40と同じである。
コンタクトラバー50でも、スカート部53と本体部11の境界15となるスカート部53の上端の部分の厚さt1と、スカート部53とベース部12の境界16となるスカート部53の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部53の中央の厚さがt3と最薄となるように、スカート部53の表面13bの全体に凹状部57が形成されている。コンタクトラバー50でもスカート部53に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部53の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー50では、スカート部53の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となりスカート部53の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー50のスカート部53はその表面13aが二つの平坦な傾斜面であり、その交点が最薄となるため、この最薄部が座屈導入部となり押圧荷重が座屈導入部に集中するため、より確実な座屈挙動を与えることができる。
変形例2−2[図8]:
本実施形態のコンタクトラバー60の縦断面図を図8に示す。このコンタクトラバー60は、スカート部63の表面13aの形状が第2実施形態で示したコンタクトラバー40と異なり直線に表れ、かつ、その中央に凹みが形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー40と同じである。
コンタクトラバー60でも、スカート部63と本体部11の境界15となるスカート部63の上端の部分の厚さt1と、スカート部63とベース部12の境界16となるスカート部63の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部63の中央に形成された凹みが厚さt3と最薄になっており、この凹みが凹状部67となっている。コンタクトラバー60でもスカート部63に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部63の肉厚が凹み67の端部から凹み67の最深部にかけて減少し、凹み67の最深部から凹み67の反対側の端部にかけて増加するため、スカート部63に設けた凹み67の部分が肉厚変化の変曲点となっている。
コンタクトラバー60では、スカート部63の中央部分に設けた凹み67が最薄となるため、この凹み67が座屈導入部となりスカート部63の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー60のスカート部63はその表面13aに凹み67を有し、その凹み67が最薄となるため、この最薄部が座屈導入部となり押圧荷重が座屈導入部に集中するため、より確実な座屈挙動を与えることができる。また、凹み67以外はスカート部67の厚みが均等であり、スカート部の厚みが均等な従来のコンタクトラバーに近いため、従来のコンタクトラバーの座屈挙動に近く、設計が容易である。
第3実施形態[図9]:
第3実施形態のコンタクトラバー70の縦断面図を図9に示す。このコンタクトラバー70は、スカート部73の形状が第1実施形態のコンタクトラバー10や第2実施形態のコンタクトラバー40と異なり、それ以外の構成はこれらのコンタクトラバー10,40と同じである。
コンタクトラバー70では、スカート部73の表面13aおよび裏面13bの両面に中央が薄肉となるような凹状部77a,77bが形成されている。特に本実施形態では、表面13a側が円弧状に、裏面13b側が斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるようにそれぞれ形成されている。また、凹状部77aと凹状部77bの凹みの頂点(最深)の位置が一致するように、換言すれば、凹状部77aの凹みの頂点の位置の裏側に凹状部77bの凹みの頂点が位置するように両凹状部77a,77bが形成されている。
コンタクトラバー70でも、スカート部73と本体部11の境界15となるスカート部73の上端の部分の厚さt1と、スカート部73とベース部12の境界16となるスカート部73の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部73の中央の厚さがt3と最薄になっている。コンタクトラバー70は、スカート部73に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部73の肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部73の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー70では、スカート部73の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となりスカート部73の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー70ではスカート部73の表裏両面13a,13bに凹状部77a,77bを設けたため、この両凹状部77a,77bから形成される最薄部分を確実に座屈導入部とすることができる。
そしてまた、後述する変形例3−1のコンタクトラバー80(図10参照)と比較すると、表面13aに設けた凹状部77aが円弧状であり、異なる二つの平坦な傾斜面とするよりも凹状部77aへの塵や埃が集積し難い点で好ましい。
変形例3−1[図10]:
本実施形態のコンタクトラバー80の縦断面図を図10に示す。このコンタクトラバー80は第3実施形態として示したコンタクトラバー70と異なり、スカート部83の表面13aに斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるように凹状部87aが形成され、裏面13bに円弧状に表れるように凹状部87bが形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー70と同じである。
コンタクトラバー80でも、スカート部83と本体部11の境界15となるスカート部83の上端の部分の厚さt1と、スカート部83とベース部12の境界16となるスカート部83の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部83の中央部分が厚さt3と最薄となっている。コンタクトラバー80でもスカート部83に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部83の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー80では、スカート部83の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となってスカート部83の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
変形例3−2[図11]:
本実施形態のコンタクトラバー90の縦断面図を図11に示す。このコンタクトラバー90は第3実施形態として示したコンタクトラバー70と異なり、スカート部93の表裏両面13a,13bに斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるように凹状部97a,97bがそれぞれ形成されている。それ以外の構成はコンタクトラバー70と同じである。
コンタクトラバー90でも、スカート部93と本体部11の境界15となるスカート部93の上端の部分の厚さt1と、スカート部93とベース部12の境界16となるスカート部93の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部93の中央部分が厚さt3と最薄となっている。コンタクトラバー90でもスカート部93に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部93の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー90では、スカート部93の中央部分が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となってスカート部93の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー90では、スカート部93の表裏両面13a,13bとも異なる二つの平坦な傾斜面で形成されるため、他のどの実施形態よりも、本実施形態で形成される最薄部を確実な座屈導入部として形成することができる。
変形例3−3[図12]:
本実施形態のコンタクトラバー100の縦断面図を図11に示す。このコンタクトラバー100は第3実施形態として示したコンタクトラバー70と異なり、スカート部103の表裏両面13a,13bが直線で表わされる中央に凹みが形成され、この凹みが凹状部107a,107bとなっている。それ以外の構成はコンタクトラバー70と同じである。
コンタクトラバー100でも、スカート部103と本体部11の境界15となるスカート部103の上端の部分の厚さt1と、スカート部103とベース部12の境界16となるスカート部103の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部103の中央部分が厚さt3と最薄となっている。コンタクトラバー100でもスカート部103に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が境界15から中央までは減少し、中央から境界16までは増加するため、スカート部103の中央に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー100では、スカート部103の中央のほぼ同位置に設けた凹み107a,107bの位置が最薄となるため、この最薄部位が座屈導入部となってスカート部103の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、前述の変形例1−2のコンタクトラバー30(図5参照)や変形例2−2のコンタクトラバー60(図8参照)と比較すると、凹み107a,107bがスカート部103の表裏両面13a,13bに形成されているため、その両凹み107a,107bで形成される最薄部をより確実に座屈導入部とさせ易い。
第4実施形態[図13]:
第4実施形態のコンタクトラバー110の縦断面図を図13に示す。このコンタクトラバー110は、第3実施形態のコンタクトラバー70と同様に、スカート部113の表裏両面13a,13bに凹状部が形成されているが、その位置が異なる。それ以外の構成はコンタクトラバー70と同じである。
コンタクトラバー110では、スカート部113の表面13aに斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるように凹状部117aが、スカート部113の裏面13bにも斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるような凹状部117bが形成されるが、表面13a側の凹状部117aは本体部11との境界15側に凹みの最深部が形成されるのに対して、裏面13b側の凹状部117bは、ベース部12との境界16側に凹みの最深部が形成され、それぞれスカート部113の異なる位置に形成されている。
コンタクトラバー110でも、スカート部113と本体部11の境界15となるスカート部113の上端の部分の厚さt1と、スカート部113とベース部12の境界16となるスカート部113の下端の部分の厚さt2に比較して、表面13a側の凹状部117aの最深部の厚さt4と、裏面13b側の凹状部117bの最深部の厚さt5が肉薄になっている。そのため、コンタクトラバー110は、スカート部113に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部113の肉厚が境界15から凹状部117aの最深部までは減少し、その後、凹状部117bの最深部から境界16までは増加するため、スカート部113の中央部分に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー110では、スカート部113の中央部分に凹状部117aの最深部と凹状部117bの最深部が座屈導入部となりスカート部113の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー110では、凹状部117a,117bのスカート部113における位置が異なるため、それぞれの最薄部を座屈導入部とすることができる。よって、スカート部113の本体部11側に設けた座屈導入部を下に凸となる変形点とし、スカート部113のベース部12側に設けた座屈導入部を上に凸となる変形点とすることができる。
変形例4−1[図14]:
本実施形態のコンタクトラバー120の縦断面図を図14に示す。このコンタクトラバー120は第4実施形態として示したコンタクトラバー110と同様に、スカート部123の表裏両面13a,13bに位置の異なる凹状部が形成されているがその形状が異なる。それ以外の構成はコンタクトラバー110と同じである。
コンタクトラバー120では、スカート部113の表面13aに直線で表わされる一部に凹みとなる凹状部127aが形成され、スカート部113の裏面13bにも直線で表わされる一部に凹みとなる凹状部127bが形成されるが、表面13a側の凹み127aはベース部12との境界16側に形成されるのに対して、裏面13b側の凹み127bは、本体部11との境界15側に形成されている。
コンタクトラバー120でも、スカート部123と本体部11の境界15となるスカート部123の上端の部分の厚さt1と、スカート部123とベース部12の境界16となるスカート部123の下端の部分の厚さt2に比較して、裏面13b側の凹み127bの厚さt4と、表面13a側の凹み127aの厚さt5が肉薄になっている。そのため、コンタクトラバー120は、スカート部123に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部123の肉厚が凹み127bの前後と、凹み127aの前後で変化するため、凹み127bと凹み127aの位置に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー120では、スカート部113の中央部分に設けた凹み127bと凹み127aが座屈導入部となりスカート部123の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー120では、凹み127a,127bのスカート部113における位置が異なるため、それぞれの最薄部を座屈導入部とすることができる。よって、スカート部113の本体部11側に設けた座屈導入部を下に凸となる変形点とし、スカート部113のベース部12側に設けた座屈導入部を上に凸となる変形点とすることができる。
第5実施形態[図15]:
第5実施形態のコンタクトラバー130の縦断面図を図15に示す。このコンタクトラバー130は、他の実施形態で説明したコンタクトラバーとスカート部133の形状が異なるがそれ以外の構成は同じである。
コンタクトラバー130では、スカート部133の表面13aが直線として表われる一方で、裏面13bでも直線として表われる中央部分に肉厚が厚くなるように膨らむ突起(凸状部)137を形成している。
コンタクトラバー130では、スカート部133と本体部11の境界15となるスカート部133の上端の部分の厚さt1と、スカート部133とベース部12の境界16となるスカート部133の下端の部分の厚さt2に比較して、突起137の厚さt3が肉厚になっている。そのため、スカート部133に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部133の肉厚が突起137の端部から突起137の最頂部にかけて増加し、突起137の最頂部から突起137の反対側の端部にかけて減少するため、スカート部133に設けた突起137の部分が肉厚変化の変曲点となっている。
コンタクトラバー130では、スカート部133の中央部分に設けた突起137の前記両端部の何れか一方が座屈導入部となって、スカート部133の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー130では、スカート部133に突起137を形成するため、コンタクトラバー130成形用の金型の製作において、金型の一部を削ることで突起137に対応する部分を成型できるため、金型の製造が容易である。
そして、コンタクトラバー130では、スカート部133に薄肉となる部分を形成しないため、押圧操作の繰り返しに対する耐久性を、肉厚が均一な従来技術と比較して弱めることがなく、耐久性に優れた製品とすることができる。
また後述の変形例5−1のコンタクトラバー140(図16参照)と比較すると、突起137がスカート部133の裏面13bに設けたため、塵や埃が集積し難い点で好ましい。
変形例5−1[図16]:
本実施形態のコンタクトラバー140の縦断面図を図7に示す。前記実施形態のコンタクトラバー130では突起137がスカート部133の裏面13b側に設けられていたのに対し、コンタクトラバー140では、スカート部143の表面13a側に突起147を設けた点で異なる。したがって、スカート部143の裏面13b側は直線が表れるように形成されている。
コンタクトラバー140でも、スカート部143と本体部11の境界15となるスカート部143の上端の部分の厚さt1と、スカート部143とベース部12の境界16となるスカート部143の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部143の中央に厚さがt3と最厚となる突起147が形成されている。そのためコンタクトラバー140ではスカート部143に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が突起147の端部から突起147の最頂部にかけて増加し、突起147の最頂部から突起147の反対側の端部にかけて減少するため、スカート部143に設けた突起147の部分が肉厚変化の変曲点となっている。
コンタクトラバー140では、スカート部143の中央部分に設けた突起147が最厚となるため、この突起147の前記両端部の何れか一方が座屈導入部となりスカート部143の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
変形例5−2[図17]:
本実施形態のコンタクトラバー150の縦断面図を図17に示す。先の実施形態のコンタクトラバー130やコンタクトラバー140では、突起137,147がスカート部の表裏面13a,13bの何れか一方側に設けられていたのに対し、コンタクトラバー150では、スカート部153の表裏両面13a,13bに突起157a,157bをそれぞれ設けた点で異なる。
コンタクトラバー150では、スカート部153と本体部11の境界15となるスカート部153の上端の部分の厚さt1と、スカート部153とベース部12の境界16となるスカート部153の下端の部分の厚さt2に比較して、スカート部153の中央に厚さがt3と最厚となる突起157a,157bが形成されている。そのためコンタクトラバー150ではスカート部153に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう肉厚が突起157a,157bの端部から突起157a,157bの最頂部にかけて増加し、突起157a,157bの最頂部から突起157a,157bの反対側の端部にかけて減少するため、スカート部153に設けた突起157a,157bの部分が肉厚変化の変曲点となっている。
コンタクトラバー150では、スカート部153の中央部分に設けた突起157a,157bの部分が最厚となるため、この突起157a,157bの前記両端部の何れか一方が座屈導入部となりスカート部153の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー150ではスカート部153の表裏両面13a,13bに突起157a,157bを設けたため、この両突起157a,157bから形成される端部を確実に座屈導入部とすることができる。
変形例5−3[図18]:
本実施形態のコンタクトラバー160の縦断面図を図18に示す。このコンタクトラバー160は先の実施形態で示したコンタクトラバー150と同様に、スカート部163の表裏両面13a,13bにそれぞれ突起167a,167bが形成されているがその位置が異なる。それ以外の構成はコンタクトラバー150と同じである。
先の実施形態でのコンタクトラバー150では、スカート部の表裏両面13a,13bの同じ位置に突起となる凸状部157a,157bが形成されていたが、本実施形態のコンタクトラバー160では、表面13a側の突起167aは本体部11との境界15側に形成されるのに対して、裏面13b側の突起167bは、ベース部12との境界16側に形成されている。
コンタクトラバー160では、スカート部163と本体部11の境界15となるスカート部163の上端の部分の厚さt1と、スカート部163とベース部12の境界16となるスカート部163の下端の部分の厚さt2に比較して、表面13a側の突起167aの最頂部の厚さt4と、裏面13b側の突起167bの最頂部の厚さt5が肉厚になっている。そのため、コンタクトラバー160は、スカート部163に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部163の肉厚が突起167aと突起167bの最頂部の前後で変化するため、突起167a,167bの最頂部に肉厚変化の変曲点を有している。
コンタクトラバー160では、スカート部163に設けた突起167a,167bの何れかの端部が座屈導入部となりスカート部163の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。
また、コンタクトラバー160では、突起167a,167bのスカート部163における位置が異なるため、それぞれの端部を座屈導入部とすることができる。よって、スカート部163の本体部11側に設けた座屈導入部を下に凸となる変形点とし、スカート部163のベース部12側に設けた座屈導入部を上に凸となる変形点とすることができる。
第6実施形態[図19]:
第6実施形態のコンタクトラバー170の縦断面図を図19に示す。このコンタクトラバー170は、第3実施形態のコンタクトラバー70や第4実施形態のコンタクトラバー110と同様に、スカート部173の表裏両面13a,13bに凹状部が形成されているが、裏面11b側に2つの凹状部が形成されている点で異なる。
コンタクトラバー170では、スカート部173の表面13aに斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が表れるように凹状部177aが形成される一方で、スカート部173の裏面13bにも斜角の異なる二つの平坦な傾斜面が2組表れるように2つの凹状部177b,177cが形成されている。また、それぞれの凹状部177a,177b,177cのスカート部173における位置は異なる。
コンタクトラバー170では、スカート部173と本体部11の境界15となるスカート部173の上端の部分の厚さt1、スカート部173とベース部12の境界16となるスカート部173の下端の部分の厚さt2に比較して、裏面13b側の凹状部177bの最深部の厚さt6が肉薄になり、その厚さt6よりも、表面13a側の凹状部177aの最深部の厚さt7が肉厚になり、その厚さt7よりも、裏面13b側の凹状部177cの最深部の厚さt8が肉薄になっている。そのため、コンタクトラバー170は、スカート部173に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部173の肉厚が境界15から凹状部177bの最深部までは減少し、そこから凹状部177aの最深部までは増加し、そこから凹状部177cの最深部までは減少し、そこから境界16までは増加する。したがって、スカート部173の中央部分に肉厚変化の変曲点を3つ有している。
コンタクトラバー170では、スカート部173の中央部分に凹状部177a,177b、177cを設けたため、これらの最深部が座屈導入部となりスカート部173の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。即ち、スカート部173の裏面13b側に設けた2つの座屈導入部を上に凸となる変形点とし、スカート部173の表面13a側に設けた座屈導入部を下に凸となる変形点とすることができる。
本実施形態ではスカート部173の裏面13bに2つの凹状部177b,177cを設けたが、表面13aに2つの凹状部を設け裏面13bに1つの凹状部を設ける形態としても良く、また凹状部の形状も円弧状や凹みとすることもできる。
第7実施形態[図20]:
第7実施形態のコンタクトラバー180の縦断面図を図20に示す。このコンタクトラバー180は、スカート部183の表面13aに凸状部が形成される一方で、裏面13bには凹状部が形成されている点で他の実施形態のコンタクトラバーと異なる。
コンタクトラバー180では、スカート部183の表面13aに凸状部である突起187aが形成される一方で、スカート部183の裏面13bには凹状部である凹み187bが形成されている。また、突起187aと凹み187bのスカート部183における位置は異なる。
コンタクトラバー180では、スカート部183と本体部11の境界15となるスカート部183の上端の部分の厚さt1、スカート部183とベース部12の境界16となるスカート部183の下端の部分の厚さt2に比較して、表面13a側の突起187aの部分の厚さt4が肉厚になり、裏面13b側の凹み187bの部分の厚さt5が肉薄になっている。そのため、コンタクトラバー180は、スカート部183に対する縦断面で、本体部11からベース部12に向かう方向でのスカート部183の肉厚が、突起187aの頂部で増加し、凹み187bの最深部で減少する。したがって、スカート部183の中央部分に肉厚変化の変曲点を2つ有している。
コンタクトラバー180では、スカート部183の中央部分に突起187aと凹み187bを設けたため、これらの部分が座屈導入部となりスカート部183の全周に亘って均等に屈曲するため、一定の安定した屈曲変形とクリック感を生じさせることができる。即ち、スカート部183の裏面13b側に設けた凹み187bを座屈導入部として下に凸となる変形点とし、スカート部183の表面13a側に設けた突起187aの端部を座屈導入部として上に凸となる変形点とすることができる。
本実施形態ではスカート部183の表面13aに凸状部、裏面13bに凹状部を設けたが、表面13aに凹状部、裏面13bに凸状部を設けても良い。また、凹状部や凸状部の数は複数であっても良い。さらに、凹状部の形状も円弧状や凹みとすることができ、凸状部の形状も斜角の異なる二つの平坦な傾斜面で山状に形成することもできる。
上記実施形態は本発明の一例であり、こうした形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない限度において、各部位の構成、形状、材質等の変更、取り替えを行い得るものである。
例えば、図5で示す凹み37ではくさび状に記されているがこの形状に限定されず、U字状などとすることができる。また、凹状部の最薄箇所はスカート部の中央部分で適宜本体部側やベース部側にずらして設けることができる。
A,10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,110,120,130,140,150,160,170,180 コンタクトラバー
1,11 本体部
11a 側面
11b 上面(押圧面)
2,12 ベース部
3,13,33,43,53,63,73,83,93,103,113,123,133,143,153,163,173,183 スカート部
13a (スカート部の)表面
13b (スカート部の)裏面
4,14 導電部
15 スカート部と本体部の境界
16 スカート部とベース部の境界
17,27,37,47,57,67,77a,77b,87a,87b,97a,97b,107a,107b,117a,117b,127a,127b,177a,177b,177c,187b 凹状部
137,147,157a,157b,167a,167b,187a 凸状部(突起)
A コンタクトラバー(従来品)
P 回路基板
C 接点
t1,t2,t3,t4,t5,t6,t7,t8 厚さ

Claims (5)

  1. 押圧操作を受ける本体部と、回路基板等に載置するベース部と、本体部の側面からベース部に繋がるスカート部とを有し、本体部への押圧を受けるとスカート部内側への座屈を生じさせる座屈導入部をスカート部に設けたコンタクトラバーであって、
    本体部からベース部に向かう方向でのスカート部の肉厚変化に変曲点を有する形状にスカート部を形成したコンタクトラバー。
  2. スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面が直線として表れるスカート部を有する請求項1記載のコンタクトラバー。
  3. スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が薄くなるように凹む凹状部を形成するスカート部を有する請求項1または請求項2記載のコンタクトラバー。
  4. スカート部に対する縦断面で、スカート部の表裏面の何れか一面に、肉厚が厚くなるように膨らむ凸状部を形成するスカート部を有する請求項1〜請求項3何れか1項記載のコンタクトラバー。
  5. 前記変曲点を複数有する請求項1〜請求項4何れか1項記載のコンタクトラバー。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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