JP2018065338A - 感熱記録材料 - Google Patents

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恭平 宮永
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Abstract

【課題】発色記録部の保存安定性が良好な、感熱記録材料を提供すること。【解決手段】1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と、少なくとも1種類の保存性向上剤を含有する感熱記録材料。【選択図】なし

Description

本発明は、発色記録部の保存安定性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性化合物等の顕色剤とをそれぞれ別個に微粒子状に分散化した後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して得られた塗工液を、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。このような感熱記録材料の発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記録時に騒音が出ない、(2)現像、定着の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓などのプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
近年、感熱記録材料の使用用途が拡大すると共に、小売店やスーパーマーケット等のPOSシステム化、交通機関の自動化システムに伴いラベル類や乗車券、回数券等への使用が増加している。これらの用途において、水、ラップ類、プラスチックシート類、油、脂肪等に対する発色記録部(印字、画像、パターン等を示す)の耐水性、耐可塑剤性、耐油性等の保存安定性が必須となっている。また、より生産性を向上させるため高速記録に対する要求が一段と高くなり、高速記録に十分対応できる感熱記録材料の開発が強く望まれている。この場合、融点が低く、融解熱の小さい顕色剤が必要だが、この性質は製造時、使用時または保管時における感熱記録材料の未発色記録部の劣化(地肌かぶり)が起こりやすくなることから、高い白色度だけでなく未発色記録部(地肌)の保存安定性の向上も強く望まれている。
一般にフェノール性水酸基を有する顕色剤は顕色能が高く、中でもビスフェノール系顕色剤は、発色濃度の高さから、例えば特許文献1に示される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)(ビスフェノールA)及び特許文献2に示される4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)をはじめ、数多く報告されているが、これらは地肌の劣化(地肌かぶり)等の欠点を有する。
そこで、特許文献3及び4では、1,3−ジフェニル尿素誘導体を顕色性化合物に用いた感熱記録材料が、ビスフェノールS等の既存の顕色性化合物を用いた場合に比べて地肌が耐熱性に優れることが見出されている。
しかしながら、発色記録部の保存安定性が十分とは言えず、特に塩化ビニル製フィルムやプラスチックシート、消しゴムなどに含まれる可塑剤に対する保存安定性(耐可塑剤性)に劣ることから、更なる耐可塑剤性の向上が望まれている。
米国特許第3539375号公報 特開昭57−011088号公報 特開平8−002112号公報 特許第3339043号公報
本発明は、前記の従来技術の欠点を解決することを目的とし、発色記録部の保存安定性に優れた感熱記録材料を提供することにある。
本発明者は、前記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、顕色性化合物として1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と特定の保存性向上剤を併用した感熱記録材料が、発色記録部の保存安定性に優れることを新たに見出し、本発明を完成させたものである。
即ち本発明は、
[1]1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と少なくとも1種類の保存性向上剤を含有する事を特徴とする感熱記録材料、
[2]保存性向上剤が式(1)または式(2)で示される化合物のいずれかより選ばれる1種類である事を特徴とする感熱記録材料、
Figure 2018065338
(式(1)中、n=1〜6)
Figure 2018065338
[3]1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素の1質量部に対して、保存性向上剤の含有量が0.03〜2.50質量部である事を特徴とする[1]または[2]に記載の感熱記録材料、
[4][1]乃至[3]のいずれか一項に記載の感熱記録材料を含む感熱記録層、
[5][1]乃至[4]のいずれか一項に記載の感熱記録材料または感熱記録層を含む感熱記録紙、
に関する。
顕色性化合物として1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と特定の保存性向上剤を併用する事により、発色記録部が可塑剤に対して高い安定性を示す感熱記録材料を提供することができた。
本発明を詳細に説明する。
本発明は、通常無色ないし単色の発色性化合物及び顕色性化合物として1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素、少なくとも1種類の保存性向上剤を使用し、必要に応じてその他の顕色性化合物、増感剤、保存性向上剤、さらには以下に示す結合剤及び必要に応じて充填剤、その他の添加物等を含む感熱記録材料に関する。
本発明の感熱記録材料を形成するにあたり、発色性化合物は通常1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%、1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素は通常1〜70質量%、好ましくは10〜50質量%、増感剤は1〜80質量%、保存性向上剤は通常0.01〜30質量%、結合剤は通常1〜90質量%、充填剤は通常0〜80質量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30質量%使用される(質量%は感熱記録材料中に占める各成分の質量比)。
更に好ましい態様としては、上記の組成のうちで、1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素1質量部に対して保存性向上剤は0.01〜10質量倍、好ましくは0.03〜2.5質量倍の範囲で使用される。本発明の感熱記録材料においては、前記の成分以外のそれ自身が公知の顕色性化合物、増感剤又はその他の添加物を併用しても構わない。
本発明に用いられる1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素[100−1]は既存の化合物であり、通常、塩基の存在下または不存在下、オルトアニシジンをイソシアン酸フェニルと反応させることにより容易に製造することができる。
Figure 2018065338
この反応に用いられるイソシアン酸フェニルの使用量は、上記式[100]のオルトアニシジン1モルに対して、通常0.1〜50モル倍であり、0.1〜5モル倍が好ましい。
この反応において所望により用いられる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、および炭酸セシウム等の無機塩基;トリエチルアミン、およびジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基が挙げられる。これらの塩基の使用量は、オルトアニシジン1モルに対して0.1〜50モル倍であり、1〜5モル倍が好ましい。
上記の製造工程で使用される溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであれば、特に限定されないが、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、およびN−メチルピロリドン等のアミド化合物;塩化メチレンおよびクロロホルム等のハロゲン化炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、およびキシレン等の芳香族炭化水素化合物;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、およびジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;アセトニトリル等のニトリル化合物;アセトンおよび2−ブタノン等のケトン化合物;酢酸エチルおよび酢酸ブチル等のエステル化合物;スルホラン等のスルホン化合物;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド化合物等が挙げられ、これらは単独または混合して使用してもよい。
この反応温度は、通常−78〜100℃であり、0〜80℃が好ましく、反応時間は10分〜24時間であればよい。
本発明に用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられるものであればよく、特に制限されない。用いられる発色性化合物としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物が挙げられ、フルオラン系化合物が好ましい。
フルオラン系化合物の具体例としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられ、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが好ましい。
トリアリールメタン系化合物の具体例としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
スピロ系化合物の具体例としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等;ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等;チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等;ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等;フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等、が挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
本発明において併用可能な顕色性化合物としては、特に制限されないが、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等が挙げられる。
本発明に用いられる増感剤(熱可融性化合物)の具体例としては、動植物性ワックス、合成ワックス等のワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体、芳香族ケトン誘導体、芳香族炭化水素化合物等が挙げられる。
ワックス類の具体例としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等;高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等;高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等;高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等;ナフタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、2,6−ジイソプロピルナフタレン等;芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、ジフェニルグリコール等;芳香族カルボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等;芳香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート、4−トリルメシチレンスルホナート等;炭酸またはシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル類;ビフェニル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等;ターフェニル誘導体としては、例えばm−ターフェニル等;スルホン誘導体としては、例えばp−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアニリド、p−トルエンスルホンアニリド、4,4’−ジアリルオキシジフェニルスルホン、ジフェニルスルホン等;芳香族ケトン誘導体としては、例えば4,4’−ジメチルベンゾフェノン、ジベンゾイルメタン等;芳香族炭化水素化合物としては、例えばp−アセトトルイジン等、が挙げられる。
本発明に用いられる保存性向上剤の具体例としては、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウムまたは多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン、式(1)及び式(2)で示される化合物等が挙げられ、式(1)及び式(2)で示される化合物が好ましい。
本発明に用いられる結合剤の具体例としては、メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、シリル基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或は(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、カルボキシル化アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、コロイダルシリカと(メタ)アクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エマルジョン等が挙げられる。
本発明に用いられる充填剤の具体例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
更に本発明においては上記以外の種々の添加剤を使用することができ、例えばサーマルヘッド磨耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止あるいは老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤、等が挙げられる。
次に、本発明の感熱記録材料の調製方法を説明する。本発明に用いられる、発色性化合物、顕色性化合物1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素、上記式(1)または式(2)で示される保存性向上剤、等をそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じてその他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機にて粉砕、分散化し分散液とした後(通常、粉砕や分散を湿式で行うときは水を媒体として用いる)、分散液を混合して感熱記録層塗布液を調製し、紙(普通紙、上質紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1〜20g/mになるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を作製する。
また、必要に応じて感熱記録層と支持体の間に中間層を設けたり、感熱記録層上にオーバーコート層(保護層)を設けても良い。中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記の結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物と共に、感熱記録層塗布液の調製におけるのと同様に必要に応じて粉砕、分散して中間層用塗布液又はオーバーコート層(保護層)用塗布液とした後、乾燥時の重量で通常0.1〜10g/m程度となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。実施例中「部」は質量部、溶液の説明における「%」は質量%である。
[合成例1]顕色性化合物1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素の合成方法
[工程1]
Figure 2018065338
トルエン200部中に上記化合物[100]のオルトアニシジン(東京化成工業)10.0部を加え室温下で撹拌し、イソシアン酸フェニル(東京化成工業)9.4部を室温で1時間かけて滴下した後、室温下で2時間攪拌した。反応終了後、析出物を濾別し、濾過物を水で洗浄し、乾燥することで、上記化合物[100−1]を白色固体として得た(17.0部)。
MS(ESI):[M+H]:cal.:243.1,found:243.1。
[実施例1] 感熱記録材料の作製
上記化合物[100−1]の1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素を以下の組成でサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して[A]液を調製した。
[A]液:1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
下記組成の混合物をサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所社製)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して発色性化合物の分散液[B]を調製した。
[B]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 35部
15%PVA水溶液 40部
水 25部
下記組成の混合物をサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して保存性向上剤の分散液[C]を調製した。
[C]液:上記式(1)の化合物 25部
15%PVA水溶液 20部
水 55部
次いで、上記で得られた各液及び下記する薬剤を下記の組成で混合して感熱記録層塗布液を調製し、坪量50g/mの上質紙上に乾燥時の重量が5g/mとなるように塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を作製した。
[A]液 24.0部
[B]液 8.6部
[C]液 8.0部
67%炭酸カルシウム水分散液 9.0部
48%変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 6.3部
水 44.1部
(保護層の形成)
次に、下記の組成からなる保護層塗布液を前記の感熱記録層上に乾燥時の重量が2g/mとなるように塗布、乾燥して保護層付きの感熱記録材料を作製した。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 115部
5%ベントナイト水分散液 17部
45%スチレン・アクリル共重合体水性エマルジョン 44部
39%ステアリン酸亜鉛水分散液 103部
67%炭酸カルシウム水分散液 15部
[実施例2]
実施例1の[C]液に含まれる保存性向上剤を式(1)の化合物から上記式(2)の化合物に代えた以外は実施例1と同様にして、本発明の感熱記録材料を得た。
[比較例1]
実施例1の[C]液の代わりに水を加えた以外は実施例1と同様にして、比較用の感熱記録材料を得た。
[保存安定性試験(耐可塑剤性試験)]
ガラス板に塩化ビニルラップフィルム(可塑剤が含まれているもの)を1重に巻き付け、その上にオオクラエンジニアリング株式会社のサーマルプリンター(TH−M2/PP)を用いてパルス幅1.4msecで印字(発色)した上記の実施例1、2及び比較例1で得られた感熱記録材料を張り付けた。さらに、この上に同塩化ビニルラップフィルムを1重に巻き付けた状態で、45℃で24時間静置した。試験前後の感熱記録材料の発色記録部のマクベス反射濃度をGRETAG−MACBETH社製の測色機、商品名「SpectroEye」を用いて測定した。測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表1に示す。なお、残存率が高い程、耐可塑剤性に優れていることがわかる。残存率は以下の計算式(I)で求めた。
残存率(%)=(試験後の感熱記録材料の発色記録部のマクベス反射濃度)/(試験前の感熱記録材料の発色記録部のマクベス反射濃度)×100 (I)
Figure 2018065338
上記の表1から明らかなように、1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と保存性向上剤を併用した本発明の感熱記録材料は、保存性向上剤を併用しない場合と比較して発色記録部の保存安定性に優れている事がわかる。

Claims (5)

  1. 1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素と少なくとも1種類の保存性向上剤を含有する事を特徴とする感熱記録材料。
  2. 保存性向上剤が式(1)または式(2)で示される化合物のいずれかより選ばれる1種類であることを特徴とする感熱記録材料。
    Figure 2018065338
    (式(1)中、n=1〜6)
    Figure 2018065338
  3. 1−(2−メトキシフェニル)−3−フェニル尿素の1質量部に対して、保存性向上剤の含有量が0.03〜2.50質量部である事を特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱記録材料。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の感熱記録材料を含む感熱記録層。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の感熱記録材料または感熱記録層を含む感熱記録紙。
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