JP2018064374A - 回転電機の回転子及びそれを用いた回転電機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータコア内への磁束漏れを抑制して永久磁石の磁束を効率よく利用し、回転電機の特性を改善できる回転電機の回転子及びそれを用いた回転電機を得る。【解決手段】外径方向に開くV字状に配置され、対をなして磁極を形成する複数の永久磁石12と、複数の永久磁石12を収容するV字開口部11bを備えたコアシート11Aを回転軸方向に積層して構成されたロータコア11とを備えたロータであって、コアシート11Aは、V字開口部11bの内径側端部及びV字開口部11bの外径側端部に内径側空隙11d1及び外径側空隙11d2がそれぞれ形成され、外径側空隙11d2に突出して永久磁石12に当接し、永久磁石に当接しない周方向端面11eb及び外径側端面11ecが外径側空隙11d2に面する位置決め突起部11eを有している。【選択図】図4

Description

この発明は、ロータコアに永久磁石が埋め込まれた回転電機の回転子及びそれを用いた回転電機に関するものである。
永久磁石型モータのうち、界磁極を構成するための永久磁石がロータコアに埋設された永久磁石型モータは、IPM(Interior Permanent Magnet)モータと称される。IPMモータでは、永久磁石の磁束がロータコアに漏れることを防ぎ、永久磁石の磁束をステータの磁束との相互作用に効率よく利用することが重要である。
従来、永久磁石の位置決めを行う磁石位置決め部を有する第1のコア鋼板を軸方向両端に部に配置し、磁石位置決め部を有さない第2のコア鋼板を軸方向中央部に配置することで、永久磁石の位置決めを実現しつつ、磁石位置決め部からの磁束漏れを抑制した回転電機のロータがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−46949号公報(図5)
しかしながら、特許文献1の回転電機のロータでは、軸方向両端部における磁石位置決め部からの磁束漏れは依然として生じるという問題点がある。
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたもので、ロータコア内への磁束漏れを抑制して永久磁石の磁束を効率よく利用し、回転電機の特性を改善できる回転電機の回転子及びそれを用いた回転電機を得るものである。
この発明における回転電機の回転子は、外径方向に開くV字状に配置され、対をなして磁極を形成する複数の永久磁石と、複数の永久磁石を収容する開口部を備えたコアシートを回転軸方向に積層して構成されたロータコアとを備えた回転電機の回転子であって、開口部の内径側端部及び開口部の外径側端部に内径側空隙及び外径側空隙がそれぞれ形成され、外径側空隙に突出して永久磁石に当接し、永久磁石に当接しない面が外径側空隙に面する位置決め突起部を有するコアシートを備えたものである。
この発明における回転電機の回転子よれば、位置決め突起部を介したロータコア内への磁束漏れを抑制できる。このため、永久磁石の磁束を効率よく利用し、回転電機の特性を改善できる。
この発明の実施の形態1に係る回転電機を示す全体断面図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の制御ユニットを示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る回転電機の軸方向に垂直な断面図である。 図3におけるA部の拡大断面図である。 図4のB−B断面図であり、この発明の実施の形態1に係るコアシートの積層例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係るコアシートの軸方向に垂直な部分拡大断面図である。 この発明の実施の形態3に係るコアシートの軸方向に垂直な部分拡大断面図である。
実施の形態1.
以下に、この発明の実施の形態1を図1から図5に基づいて説明する。図1は、実施の形態1に係る回転電機を示す全体断面図であり、図2は、この回転電機の制御ユニットを示す構成図である。IPMモータ100、すなわち回転電機は、ロータ10と、ロータ10を貫通し、ロータ10によって回転される出力軸61すなわち回転軸と、軸受84を介して出力軸61を回転可能に支持するモータケース81と、モータケース81の内側面に固定され、エアギャップGを介してロータ10の外周に対向し、ロータ10を囲うステータ51とを備えている。モータケース81の一方からは出力軸61が突出し、IPMモータ100のトルクを外部に出力する。モータケース81の他方には、軸受84を介して出力軸61を回転可能に支持し、両端部に孔が形成されたフレームが設けられている。このフレーム83は、ケーブル86が接続されたターミナルコネクタ85を有するブラケット82により覆われている。
ステータ51は、互いに間隔を空けて複数の巻線52が巻装されている。本実施の形態において、巻線52は各相各組に対応する6本の巻線を3相2組に巻装しているが、これに限られるものではない。対応する組が互いに異なる巻線端部52a、52bは、それぞれが各相に対応する3本の巻線の端部であり、環状の接続リング53からフレーム83に形成された孔を貫通してブラケット82側にそれぞれ延出し、ターミナルコネクタ85にそれぞれ接続される。
制御ユニット90は、電源元94から供給される電力及びセンサ部95からの測定信号を受け付けてCPU92に送る入力回路部91と、入力回路部91からの信号に基づいて制御量を演算するCPU92と、CPU92で演算された制御量に応じた出力電流を制御ユニット90に接続されたハーネス(図示なし)に出力する出力回路部93とを備えている。このハーネス(図示なし)はケーブル86に接続されており、出力回路部93からの出力電流はケーブル86及びターミナルコネクタ85を介して巻線52に供給される。この際、対応する相が互いに異なる巻線に流れる電流は電気角120度の位相差を持ち、対応する組が異なる巻線に流れる電流は例えば電気角30度の位相差を持つ。制御ユニット90によるモータ100の制御は、例えば角速度制御、トルク制御であり、特に限られるものではない。センサ部95は、角速度計や角加速度計等、CPU92で演算する制御量の種類に応じて構成すればよい。
次に、ロータ10及びステータ51についてより詳細に説明する。図3は、IPMモータ100の軸方向に垂直な断面図であり、図4は、図3におけるA部の拡大断面図である。なお、図3ではモータケース81を省略している。
ステータ51において、複数の薄板が積層されて構成されたステータ鉄心51aには、周方向に等間隔を空けて48個のスロット51bが配設され、それぞれのスロット51bには4本の巻線52が挿入されている。また、互いに隣接するスロットの間にはティース51cが設けられている。それぞれのティース51cは、互いに隣接するティース51cと先端部で連結され、ロータ10の回転中心からステータ51の内周面までの距離が一定となるように形成されている。なお、隣接するティース51cの先端部を連結する範囲は、全てのティース51cであってもよいし、例えば半数のみなど、一部のティース51cにとどめてもよい。なお、ここではステータ鉄心51aに設けるスロットの数を48としたが、これに限られるものではない。
ロータ10は、板厚tの複数のコアシート11Aを軸方向に積層して構成されたロータコア11と、長方形状の断面を有し、ロータコア11に埋設された複数の永久磁石12とを備えている。コアシート11Aは、鉄やコバルト、ニッケルなどの強磁性体からなる平板部11aに永久磁石12が挿入されるV字開口部11bが周方向に沿って複数配設されたものであって、V字開口部11bは、外径方向に開くV字状をなしている。互いに隣接するV字開口部11bの間において、コアシート11Aの外周は径方向に凹となっており、周囲よりも径が短いブリッジ部11fが形成されている。なお、本実施の形態ではV字開口部11bが8個配設されているが、これに限られるものではない。
V字開口部11bのV字対辺の中央部には、永久磁石12と同じ長方形状の磁石収容部11cが形成されている。V字対辺の内径側端部には、内径側のフラックスバリアとしての内径側空隙11d1が形成されている。なお、内径側空隙11d1の周方向幅は、磁石収容部11cの周方向幅よりも狭い。V字対辺の外径側端部には、外径側のフラックスバリアとしての外径側空隙11d2が形成され、外径側空隙11d2には、磁石収容部11cの短辺を覆うように突出する位置決め突起部11eが設けられている。位置決め突起部11eは、永久磁石12が磁石収容部11cに挿入された際、内径側端面11eaが永久磁石12に当接し、永久磁石12の位置決めを行う。また、周方向端面11eb及び外径側端面11ecは永久磁石12に当接せず、外径側空隙11d2に面する。位置決め突起部11eの径方向幅はWtである。なお、図4に示す外径側端面11ecとV字開口部11bの内周面との径方向距離Wsは、コアシート11Aの板厚tとの比較において下記式が成り立つように設定されている。
Ws≧t
磁石収容部11cに挿入される永久磁石12は、向かい合う2つの面の磁極が同極な対となるように配置され、1つの対で1極を構成する。また、図3に示すとおり、あるV字開口部11bに挿入された永久磁石12の磁極がN極であると、隣接するV字開口部11bに挿入された磁極はS極とするように、互いに隣接する対の磁極が逆向きとなるように配置される。なお、本実施の形態では1つのV字開口部11bに1対の永久磁石12を収容しているが、外径方向に開くV字状に配置された2つの開口部を形成し、この2つの開口部に1つずつ永久磁石12を収容してもよい。
次に、動作について説明する。制御ユニット90からの出力電流が巻線52を流れることによってティース51cに磁束が流れると、この磁束と永久磁石12の磁束が相互作用することで永久磁石12の磁極とティース51cが引き合い、あるいは反発してロータ10が回転する。このとき、位置決め突起部11eを介して永久磁石12の磁束がロータコア11内に漏れると、漏れた磁束はロータコア11内を通って直接N極からS極に流れてしまうため、ティース51cの磁束と相互作用する磁束が減少し、ロータ10の回転速度やトルクの減少を招く。また、ロータコア11を構成するコアシート11Aの平板部11aは強磁性体であるため、永久磁石12の磁束は、永久磁石12と平板部11aとの接触箇所からロータコア11内に流入しやすい。本実施の形態の位置決め突起部11eは、内径側端面11eaを永久磁石12に当接させて永久磁石12の位置決めを行う一方で、永久磁石12に当接しない周方向端面11eb及び外径側端面11ecは外径側空隙11d2に面している。この結果、永久磁石12と位置決め突起部11eの接触面積が小さくなり、位置決め突起部11eを介した磁束の漏れが抑制される。
また、上述したように外径側端面11ecとV字開口部11bの内周面との径方向距離Wsは、コアシート11Aの板厚t以上であるため、位置決め突起部11eの径方向幅Wtは小さく抑えられ、位置決め突起部11eの周方向断面積は小さくなる。この結果、周方向に流れる磁束に対する位置決め突起部11eの磁気抵抗が大きくなり、位置決め突起
部11eを介してロータコア11内に流入する磁束はさらに抑制される。
また、互いに隣接するV字開口部11bの間において、コアシート11Aの外周部はブリッジ部11fにより周方向断面積が小さく磁気抵抗を大きくなっている。この結果、互いに隣接するV字開口部11bの間において、コアシート11Aの外周部を通る磁束の流れが抑制されている。
なお、永久磁石12の固定は、接着剤や固定用の治具を用いるなど特に限られるものではないが、位置決め突起部11eに締め代を設け、圧入固定してもよい。永久磁石12の圧入固定により、位置決め突起部11eに面方向応力がかかり、位置決め突起部11eの磁気的劣化を引き起こす。このため、位置決め突起部11eを介してロータコア11内に流入する磁束をさらに抑制できる。
ここで、コアシート11Aの積層について説明する。図5は、図4のB−B断面図であり、コアシート11Aの積層例を示す図である。図5において、左側がロータ10の内径側、右側がロータ10の外径側となっている。
ロータコア11を構成するにあたり、全てコアシート11Aで構成してもよいが、図5(a)に示すように、ロータコア11の一部又は全部を、1枚のコアシート11Aに対して2枚の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせた位置決め突起間欠積層部111としてもよい。位置決め突起間欠積層部111を備えることにより、上記したように永久磁石12を圧入固定した場合に、位置決め突起部11eをより大きく磁気的に劣化させることができる。なお、ここでは1枚のコアシート11Aに対して2枚の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせているが、これに限られるものではなく、コアシート11A1枚に対して1枚以上の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせるものであればよい、
また、図5(b)に示すように、ロータコア11の一部又は全部を位置決め誘い部112で構成してもよい。ここでは永久磁石12を上方から下方に挿入するものとしており、位置決め誘い部112では、上方からコアシート11A1〜11A4、位置決め突起無しコアシート11Bが積層され、コアシート11A1〜11A4は、位置決め突起部11eの径方向幅Wtが連続的に小さくなる構成となっている。位置決め誘い部112を備えることにより、永久磁石12の組み付けを容易に行うことが可能となる。
実施の形態1によれば、永久磁石が磁石収容部に挿入された際、位置決め突起部の内径側端面のみを永久磁石に当接させて永久磁石の位置決めを行い、周方向端面及び外径側端面は永久磁石に当接させずに外径側空隙に面するようにすることで永久磁石と位置決め突起部の接触面積を小さくした。このため、位置決め突起部を介した磁束の漏れを抑制し、より多くの永久磁石の磁束をステータの磁束と相互作用させるので、永久磁石の磁束を効率よく利用し、回転電機の特性を改善できる。
また、互いに隣接するV字開口部の間に周囲よりも径が短いブリッジ部を設け、互いに隣接するV字開口部の間における磁束の流れを抑制したので、あるV字開口部に収容されてN極を構成する永久磁石から隣接するV字開口部に収容されS極を構成する永久磁石への磁束の流れを抑制した。このため、ロータコア内を流れる永久磁石の磁束を抑制し、より効率的に永久磁石の磁束を利用することができる。
また、位置決め突起部の外径側端面とV字開口部の内周面との径方向距離をコアシートの板厚以上とし、位置決め突起部の径方向幅及び周方向断面積を小さく抑えて磁気抵抗を大きくすることで、位置決め突起部を介してロータコア内に流入する磁束を抑制したので、永久磁石の磁束をさらに効率よく利用することができる。
また、永久磁石を圧入固定した場合、圧入に伴う面方向応力による位置決め突起部の磁気的特性の劣化により、位置決め突起部を介してロータコア内に流入する磁束をさらに抑制することができる。
また、ステータにおいて、互いに隣接するティースがその先端部で連結され、ロータの回転中心からステータの内周面までの距離が一定となっているため、エアギャップの径方向幅の変動が抑えられ、コギングトルクが低減される。
実施の形態2.
以下に、この発明の実施の形態2を図6に基づいて説明する。なお、図1から図5と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態2は、コアシートが実施の形態1と異なる。
図6は、実施の形態2に係るコアシートの軸方向に垂直な部分断面図である。コアシート21Aは、平板部11aに永久磁石12が挿入されるV字開口部21bが周方向に沿って複数配設されたものであって、V字開口部21bは、外径方向に開くV字状をなしている。互いに隣接するV字開口部21bの間において、コアシート21Aの外周は径方向に凹となっており、周囲よりも径が短いブリッジ部11fが形成されている。
V字開口部21bのV字対辺の中央部には、永久磁石12と同じ長方形状の磁石収容部11cが形成されている。V字対辺の内径側端部には、内径側のフラックスバリアとしての内径側空隙11d1が形成されている。なお、内径側空隙11d1の周方向幅は、磁石収容部11cの周方向幅よりも狭い。V字対辺の外径側端部には、外径側のフラックスバリアとしての外径側空隙21d2が形成され、外径側空隙21d2には、磁石収容部11cの短辺の一部を覆うように突出する位置決め突起部21eが設けられている。位置決め突起部21eは、永久磁石12が磁石収容部11cに挿入された際、内径側端面21eaが永久磁石12に当接し、永久磁石12の位置決めを行う。また、周方向端面21ebは永久磁石12に当接せず、外径側空隙21d2に面する。V字開口部21bに挿入された永久磁石12が1つの対で1極を構成し、互いに隣接する対の磁極が逆向きになる点は、実施の形態1と同様である。
互いに隣接するV字開口部21bの外側空隙21d2の間には、孔部21gが設けられている。孔部21gは、磁石位置決め部21eによって外径側空隙21d2と区切られている。
次に、動作について説明する。本実施の形態の位置決め突起部21eは、内径側端面21eaを永久磁石12に当接させて永久磁石12の位置決めを行う一方で、永久磁石12に当接しない周方向端面21ebは外径側空隙21d2に面している。この結果、永久磁石12と位置決め突起部21eの接触面積が小さくなり、ティース51cに流れる磁束と永久磁石12の磁束が相互作用する際、位置決め突起部21eを介した磁束の漏れが抑制される。
また、孔部21gによりは、ブリッジ部11fと同様に、互いに隣接するV字開口部の間の周方向断面積を小さくし、磁気抵抗を大きくしているので、互いに隣接するV字開口部21bの間において、コアシート21Aの外周部を通る磁束の流れが抑制される。
永久磁石12の固定や、コアシート21Aの積層に関しては実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、孔部は位置決め突起部により外径側空隙と区切られているため、コアシートの機械的剛性が高く、高速回転するIPMモータにも適用することができる。
実施の形態3.
以下に、この発明の実施の形態3を図7に基づいて説明する。なお、図1から図5と同一又は相当部分については同一の符号を付し、その説明を省略する。実施の形態3は、位置決め突起部が実施の形態1と異なる。
図7は、実施の形態3に係るコアシートの軸方向に垂直な部分断面図である。コアシート31Aは、平板部11aに永久磁石12が挿入されるV字開口部31bが周方向に沿って複数配設されたものであって、V字開口部31bは、外径方向に開くV字状をなしている。互いに隣接するV字開口部31bの間において、コアシート21Aの外周は径方向に凹となっており、周囲よりも径が短いブリッジ部11fが形成されている。
V字開口部31bのV字対辺の中央部には、永久磁石12と同じ長方形状の磁石収容部11cが形成されている。V字対辺の内径側端部には、内径側のフラックスバリアとしての内径側空隙11d1が形成されている。なお、内径側空隙11d1の周方向幅は、磁石収容部11cの周方向幅よりも狭い。V字対辺の外径側端部には、外径側のフラックスバリアとしての外径側空隙31d2が形成され、外径側空隙31d2には、磁石収容部11cの短辺を覆うように突出する位置決め突起部31eが設けられている。位置決め突起部11eは、永久磁石12が磁石収容部11cに挿入された際、内径側端面31eaが永久磁石12に当接し、永久磁石12の位置決めを行う。また、周方向端面31eb及び外径側端面31ecは永久磁石12に当接せず、外径側空隙31d2に面する。V字開口部31bに挿入された永久磁石12が1つの対で1極を構成し、互いに隣接する対の磁極が逆向きになる点は、実施の形態1と同様である。
位置決め突起部31eは、図7の破線で示すようにコアシート31Aの外径側に弾性変形可能となっている。永久磁石12を磁石収容部11cに収容する際は、位置決め突起部31eの弾性力により永久磁石12を保持する。
動作やコアシート31Aの積層に関しては実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、位置決め突起部を外径方向に弾性変形可能としたことにより、弾性力を利用して永久磁石をロータコア内に保持することができる。このため、永久磁石の固定用の接着剤や固定部材が不要となり、永久磁石の固定を簡単に行うことができる。
また、圧入固定と比べて永久磁石にかかる固定力を低減できるので、永久磁石の損傷や磁気的特性の劣化を低減することができる。
なお、上記実施の形態1〜3では、電気エネルギをロータの回転による運動エネルギに変換し、出力軸を介して外部に出力するIPMモータについて説明したが、本発明は、外部からの運動エネルギによってロータを回転し、この回転による運動エネルギを電気エネルギに変換するジェネレータについても適用可能である。
また、この発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
10 ロータ、11 ロータコア、11A、11A1〜11A4、21A、31A コアシート、11B 位置決め突起無しコアシート、111 位置決め突起間欠積層部、112 位置決め誘い部、11b、21b、31b V字開口部、11d1 内径側空隙、11d2、21d2、31d2 外径側空隙、11e、21e、31e 位置決め突起部、11ea、21ea、31ea 内径側端面、11eb、21eb、31eb、 周方向端面、11ec、31ec 外径側端面、11f ブリッジ部、21g 孔部、12 永久磁石、51 ステータ、51c ティース、61 出力軸、81 モータケース、100 IPMモータ、G エアギャップ
この発明における回転電機の回転子は、外径方向に開くV字状に配置され、対をなして磁極を形成する複数の永久磁石と、複数の永久磁石を収容する開口部を備えたコアシートを回転軸方向に積層して構成されたロータコアとを備えた回転電機の回転子であって、開口部の内径側端部及び開口部の外径側端部に内径側空隙及び外径側空隙がそれぞれ形成され、外径側空隙に突出して永久磁石に当接し、永久磁石に当接しない面が外径側空隙に面する位置決め突起部を有するコアシートを備え、ロータコアは、永久磁石の挿入方向後方のコアシートほど位置決め突起部の径方向幅が小さくなる位置決め誘い部を備えているものである。
実施の形態1.
以下に、この発明の実施の形態1を図1から図5に基づいて説明する。図1は、実施の形態1に係る回転電機を示す全体断面図であり、図2は、この回転電機の制御ユニットを示す構成図である。IPMモータ100、すなわち回転電機は、ロータ10と、ロータ10を貫通し、ロータ10によって回転される出力軸61すなわち回転軸と、軸受84を介して出力軸61を回転可能に支持するモータケース81と、モータケース81の内側面に固定され、エアギャップGを介してロータ10の外周に対向し、ロータ10を囲うステータ51とを備えている。モータケース81の一方からは出力軸61が突出し、IPMモータ100のトルクを外部に出力する。モータケース81の他方には、軸受84を介して出力軸61を回転可能に支持し、両端部に孔が形成されたフレーム83が設けられている。このフレーム83は、ケーブル86が接続されたターミナルコネクタ85を有するブラケット82により覆われている。
ステータ51は、互いに間隔を空けて複数の巻線52が巻装されている。本実施の形態において、巻線52は各相各組に対応する6本の巻線を3相2組に巻装しているが、これに限られるものではない。対応する組が互いに異なる巻線端部52a、52bは、それぞれが各相に対応する3本の巻線の端部であり、環状の接続リング53からフレーム83に形成された孔を貫通してブラケット82側にそれぞれ延出し、ターミナルコネクタ85にそれぞれ接続される。
制御ユニット90は、電源元94から供給される電力及びセンサ部95からの測定信号を受け付けてCPU92に送る入力回路部91と、入力回路部91からの信号に基づいて制御量を演算するCPU92と、CPU92で演算された制御量に応じた出力電流を制御ユニット90に接続されたハーネス(図示なし)に出力する出力回路部93とを備えている。このハーネス(図示なし)はケーブル86に接続されており、出力回路部93からの出力電流はケーブル86及びターミナルコネクタ85を介して巻線52に供給される。この際、対応する相が互いに異なる巻線に流れる電流は電気角120度の位相差を持ち、対応する組が異なる巻線に流れる電流は例えば電気角30度の位相差を持つ。制御ユニット90によるIPMモータ100の制御は、例えば角速度制御、トルク制御であり、特に限られるものではない。センサ部95は、角速度計や角加速度計等、CPU92で演算する制御量の種類に応じて構成すればよい。
ここで、コアシート11Aの積層について説明する。図5は、図4のB−B断面図であり、コアシート11Aの積層例を示す図である。図5において、左側がロータ10の内径側、右側がロータ10の外径側となっている。
ロータコア11を構成するにあたり、全てコアシート11Aで構成してもよいが、図5(a)に示すように、ロータコア11の一部又は全部を、1枚のコアシート11Aに対して2枚の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせた位置決め突起間欠積層部111としてもよい。位置決め突起間欠積層部111を備えることにより、上記したように永久磁石12を圧入固定した場合に、位置決め突起部11eをより大きく磁気的に劣化させることができる。なお、ここでは1枚のコアシート11Aに対して2枚の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせているが、これに限られるものではなく、コアシート11A1枚に対して1枚以上の位置決め突起無しコアシート11Bを組み合わせるものであればよい
互いに隣接するV字開口部21bの外側空隙21d2の間には、孔部21gが設けられている。孔部21gは、位置決め突起部21eによって外径側空隙21d2と区切られている。

Claims (10)

  1. 外径方向に開くV字状に配置され、対をなして磁極を形成する複数の永久磁石と、前記複数の永久磁石を収容する開口部を備えたコアシートを回転軸方向に積層して構成されたロータコアとを備えた回転電機の回転子であって、
    前記開口部の内径側端部及び前記開口部の外径側端部に内径側空隙及び外径側空隙がそれぞれ形成され、前記外径側空隙に突出して前記永久磁石に当接し、前記永久磁石に当接しない面が前記外径側空隙に面する位置決め突起部を有するコアシートを備えたこと特徴とする回転電機の回転子。
  2. 互いに隣接する前記開口部の間において、外周面が凹となっていることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の回転子。
  3. 互いに隣接する前記開口部の間に孔部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の回転電機の回転子。
  4. 前記位置決め突起部は、径方向外向きに弾性変形可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  5. 前記位置決め突起部の外径側端面と前記開口部の内周面との径方向距離が、前記コアシートの板厚以上であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  6. 前記永久磁石は、前記開口部に圧入固定されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  7. 前記ロータコアは、前記位置決め突起部を有する1枚のコアシートに対して、前記位置決め突起部を有しないコアシートが1枚以上積層された位置決め突起間欠積層部を備えたことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  8. 前記ロータコアは、前記永久磁石の挿入方向後方のコアシートほど前記位置決め突起部の径方向幅が小さくなる位置決め誘い部を備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の回転電機の回転子。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の回転電機の回転子と、
    前記回転電機の中心を貫通する回転軸と、
    軸受を介して前記回転軸を回転可能に支持し、前記回転電機の回転子を収納するケースと、
    前記ケースの内側壁に固定され、エアギャップを介して前記回転電機の回転子を囲う固定子と
    を備えたことを特徴とする回転電機。
  10. 前記固定子は、互いに隣接するティースの先端部が連結されていることを特徴とする請求項9に記載の回転電機。
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