JP2018062599A - コークス炉およびその改修方法 - Google Patents
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Abstract
Description
炭化室と燃焼室を構築する耐火煉瓦は、コークス炉の稼動に伴って損耗する。
従来、このような損耗を補修するために、点検時などに小規模な壁面補修(パッドアップ補修)が行われるほか、炉体の一部を交換するような比較的大規模の補修も行われている。
しかし、近年、長期の稼動に加え、生産性の向上のため操業条件が過酷化し、コークス炉全体の老朽化が加速するとともに、炉壁補修の頻度が上昇している。
このため、長期稼動のコークス炉については、炉壁補修による炉寿命の延長ではなく、炉体の再構築に対する要求が高まっている。
具体的には、炉床構造体を残して、炭化室、燃焼室および蓄熱室を解体し、炉床構造体の上に、蓄熱室を解体前の高さより低く構築し、蓄熱室の上に炭化室および燃焼室を、蓄熱室の高さを低くした分、高くして構築する。
しかし、いずれの方法も、コークス炉の設置現場での作業が膨大であり、築炉工期つまりコークス炉の稼働停止期間として解体に9ヶ月で築炉に9ヶ月、合わせて18ヶ月程度が必要であった。
特許文献3の改修方法において、事前施工される炉体部分は、炭化室と燃焼室とを仕切る炉壁とされる。
例えば、特許文献3では、事前施工が炉壁に限定されるため、より大きな部分を一括して事前施工することが難しい。とくに、特許文献3では、築造の際に支持金属ビームを用いるため、炉体より大きな厚みに対応することができない。
また、特許文献3は、事前施工が炉壁に限定されることで、燃焼室および炭化室とされるコークス炉上部構造のみにしか適用できない。つまり、コークス炉上部から下部の蓄熱室までをも含むような、高さ方向により大きな部分に適用できないという問題があった。
ここで、取り外しの作業を省略し、炉壁とともに支持金属ビームをコークス炉に組み込んでしまうことも考えられる。しかし、特許文献3では、支持金属ビームが配置されるのが事前施工される炉壁の下部、つまりコークス炉の燃焼室および炭化室の下部であって蓄熱室の上の部位にあたり、温度環境を考慮すると当該部位に金属部品を設置することはコークス炉の構成上好ましくない。
このような理由から、特許文献3では一層の工期短縮が難しく、さらなる工期短縮が可能なコークス炉の改修方法が要望されていた。
例えば、炉体ブロックは、炉長方向には完結した炉体単位(下段の蓄熱室、上段の燃焼室および炭化室)を有し、この炉体単位が炉団長方向に複数門(3門〜8門程度)並列配置された構成とすることができる。
本発明では、新炉体製造工程を、旧炉体の稼働中に開始する。作業現場設置工程はこれに先立って実施しておく。改修時のコークス炉の稼働停止期間は、旧炉体撤去工程の開始から炉体ブロック設置工程の完了までの期間である。本発明では、新炉体製造工程の開始から旧炉体の稼働停止までの期間は、稼働停止期間に含まれなくなる。
もし、鋼製ベースがなければ、煉瓦積みだけの炉体ブロックとなり、搬送時に目地切れないし崩壊する可能性がある。しかし、本発明では、鋼製ベースが炉体ブロックの底部で連続するため、その上の構築される煉瓦積み部分も搬送が可能となる。
なお、鋼製ベースを用いる場合でも、目地切れを防止するために、炉体ブロック搬送工程において、鋼製ベース上の煉瓦積みに圧縮加重がかかるような外力を付与することが好ましい。
そして、鋼製ベースは炉体ブロックの底部に設置されるものであるため、新炉体に組み込まれた状態では新炉体の蓄熱室より下方とすることができ、温度環境が緩くできるので問題を生じることがない。
例えば、従来18ヶ月必要であった稼働停止期間は、5ヶ月程度短縮して13ヶ月程度とすることができる。
伝熱緩和手段としては、鋼製ベースと煉瓦積み部分との間の断熱材層や、断熱用の空洞が利用できるほか、水冷あるいは空冷を行う冷却用配管などが利用できる。
すなわち、炉体ブロック設置工程で炉体ブロックが連結されて新炉体とされることで、炉体ブロックの鋼製ベースは新炉体の一部として埋め込まれる。そして、稼働状態では、燃焼室および炭化室からの熱が鋼製ベースへと伝達される。このような伝熱があると、鋼製ベースが変形等する可能性がある。
しかし、本発明では、伝熱緩和手段により鋼製ベースへの伝熱を緩和できるため、鋼製ベースへの影響を最小限に回避することができる。
さらに、前述した、炉体基礎への設置の際に方向転換を行う場合には、エアキャスターを用いて炉体ブロックを搬送架台上に支持することで、方向転換の作業も簡略に行うことができる。
なお、エアキャスターで炉体ブロックを支持する際に、鋼製ベースの周辺では持ち上げ高さを比較的高くし、中央付近では比較的低くすることで、鋼製ベースの上の煉瓦積み構造に圧縮力を与えることができ、目地切れの防止を図ることができる。
例えば、コークス炉の一部では旧炉体撤去工程が行われ、隣接する既に旧炉体が撤去された部分に炉体ブロックが搬送され、既に搬入されている炉体ブロックに対しては炉体ブロック設置工程が行われる、といった並行処理を行ってもよい。
このような並行処理により、稼働停止期間をさらに短縮することができる。
〔改修の概要〕
図1において、本実施形態では、コークス炉1の炉体基礎3を残して上側の炉体2(旧炉体2P)を撤去し、その跡に新たな炉体2(新炉体2N)を構築する。
本実施形態では、新炉体2Nの製造を旧炉体2Pの稼働中から行うために、旧炉体2Pとは別の場所で新炉体2Nを製造する。
そして、旧炉体2Pが撤去された炉体基礎3へと製造した新炉体2Nを搬入するために、新炉体2Nは複数の炉体ブロック4として製造する。
搬送経路A3は、作業現場A2から設置現場A1まで連続した通行スペースであり、本実施形態ではドーリーが通行可能な平坦で強度を有する地盤が用いられる。
図2は、本実施形態で改修するコークス炉1の炉体2および炉体基礎3を示す。
図2において、改修対象であるコークス炉1は、煉瓦積みで築造された炉体2を有し、炉体2は炉体基礎3の上に設置されている。同図において、左右方向がコークス炉1の炉長方向、図面直交方法がコークス炉1の炉団長方向である。
炉体基礎3は、地盤に築造された強固な構造物である。炉体2の両側には、炉団長方向に延びる煙道5が形成され、その上面は平坦に形成されている。煙道5の上面は、前述した炉体基礎3の上面よりやや下方に形成されている。図中左側の煙道5に沿って、炉団長方向に延びる押出機移動経路6が形成されている。
炉体ブロック4は、コークス炉1の炉体2を炉団長方向に複数に分割したブロックである。図4、図5、図6にも示すように、炉体ブロック4は、炉長方向には完結した炉体単位(下段の蓄熱室、上段の燃焼室および炭化室)を有し、この炉体単位が炉団長方向に複数門(本実施形態では5門)並列配置された構成とされている。
図3は、本実施形態におけるコークス炉1の改修手順を示す。
図3において、本実施形態においては、設置現場A1で旧炉体2Pが稼働(旧炉体稼働工程S0)している状態で、作業現場A2を準備する(作業現場設置工程S1)。そして、作業現場A2で、新炉体2Nとなるべき炉体ブロック4の製造を開始する(新炉体製造工程S2)。
新炉体製造工程S2と並行して、搬送経路A3を設置する(搬送経路設置工程S3)。
炉体2の一部の撤去が進行し、炉体ブロック4の受入可能な状態となったら、搬送経路A3により、炉体ブロック4を順次、作業現場A2から設置現場A1へと搬送する(炉体ブロック搬送工程S5)。そして、作業現場A2において、搬送した炉体ブロック4を炉体基礎3に移載し、順次連結して新炉体2Nを形成してゆく(炉体ブロック設置工程S6)。
なお、新炉体製造工程S2は、必要な数の炉体ブロック4が製造できた段階で終了する。炉体ブロック搬送工程S5は、全ての炉体ブロック4が搬送された段階で終了する。
そして、炉体2に対する周辺装置の接続などの仕上げが完了したら、新炉体2Nでの稼働を開始する(新炉体稼働工程S7)。
これにより、旧炉体2Pが撤去された跡の炉体基礎3に新炉体2Nが再構築され、コークス炉1の改修が完了する。
また、旧炉体撤去工程S4、炉体ブロック搬送工程S5および炉体ブロック設置工程S6を同時並行で実行することで、稼働停止期間が更に短縮される。
以下、本実施形態において、前述のような改修を実現するための詳細な構成について説明する。
炉体ブロック4は、作業現場A2で製造される(新炉体製造工程S2)。作業現場A2は、コークス炉1が稼働する設置現場A1の近傍に設置される(作業現場設置工程S1)。
作業用建屋10は、内部に、炉体2に必要な数の炉体ブロック4を並列に配置できる作業ステージ11を有する。作業ステージ11は、地盤に打ち込まれた杭などで補強され、炉体ブロック4の荷重に対して十分な剛性を有する。作業ステージ11の両側には、それぞれ十分な作業スペース12が確保されている。作業スペース12には、作業用のクレーン13が配置される。
移動架台20の上面には、鋼製ベース30が載置される。
炉体ブロック4は、鋼製ベース30の上に下部煉瓦2Lを積み、その内部に蓄熱室を形成するとともに、その上に上部煉瓦2Uを積み、その内部には燃焼室および炭化室を形成することで製造される。鋼製ベース30は、炉体ブロック4の一部とされてその底面を構成する。
移動架台20は、図5および図6のように、鋼材を軸組みしたものであり、上面が平坦に形成されるとともに、支柱21の間には空間22が形成されている。
空間22には、炉体ブロック搬送工程S5で用いるドーリー23が進入可能である。
各列のドーリー23は、4輪×6軸のものを二連とし、さらに4輪×3軸のものを連結したものとされる。
各列のドーリー23は、いずれかに設置された操縦席により連携制御される。そして、ドーリー23の上面を上昇させて空間22の天井を持ち上げ、この状態で走行することで、移動架台20を移動させることができる。
鋼製ベース30は、鋼材を軸組みしたものであり、上面が平坦に形成されるとともに、下面側には空間31が形成されている。
空間31には、炉体ブロック搬送工程S5で用いるエアキャスター32が収容されている。
エアキャスター32は、鋼製ベース30の短辺方向に6列(図7参照)、長辺方向に11列(図8参照)設置されている。
一方、加圧空気を供給することで、図10に示すように、エアキャスター32の外周に沿ったリング状のスカートが膨張し、上面が上昇して空間31の天井を持ち上げる。
エアキャスター32において、スカートを膨張させた空気は、下面の中央から外周に向かって流出する。これにより、エアキャスター32の下面とその支持面(ここでは移動架台20の上面)との間は薄い空気膜で荷重支持され、摩擦抵抗がない状態で水平方向へ移動可能となる。
このような制御により、鋼製ベース30は上面の周辺部分が高く、中央部分が低い凹状となるように緩やかに湾曲される。そして、このような鋼製ベース30の湾曲により、鋼製ベース30の上面に積まれた煉瓦積み構造では、各煉瓦の目地間に圧縮力が与えられ、炉体ブロック4として搬送される際の目地切れの防止に有効である。
なお、エアキャスター32による炉体ブロック4の持ち上げは、後述する炉体ブロック4の方向転換を行う際に開始され、炉体基礎3への移載まで継続される。
空洞33は、図6から図10の各図に示すように、鋼製ベース30の内部に、鋼製ベース30の上面に沿って、鋼製ベース30の全面にわたって形成されている。
このような空洞33により、コークス炉1が稼働した際に、煉瓦積み部分から鋼製ベース30への伝熱が緩和され、鋼製ベース30への熱の影響を緩和することができる。
なお、伝熱緩和手段としては、空洞33に断熱材を充填した断熱材層や、水冷あるいは空冷を行う冷却用配管などを設置したものでもよい。
炉体ブロック4は、作業現場A2から搬送経路A3をへて設置現場A1へと搬送される(炉体ブロック搬送工程S5)。
図11において、設置現場A1では、旧炉体2Pが撤去され(旧炉体撤去工程S4)、その跡に炉体基礎3が残されている。実際には、並行作業を行うために、一部の旧炉体2Pが未撤去の状態で炉体ブロック4の搬送を開始する。
通路41は、本実施形態では、前述したドーリー23が、移動架台20および炉体ブロック4を支持した状態で通行できるように、平坦で十分な強度を有する舗装面としておく。
通路41の設置現場A1側の端部は、押出機移動経路6の一端に連結され、押出機移動経路6が搬送経路A3の一部として利用されている。
これらの接続架台42および補助架台43は、それぞれの高さが炉体基礎3の上面と同じ高さとなるように設定されている。
従って、押出機移動経路6に導入された移動架台20の上面、接続架台42の上面、補助架台43の上面および炉体基礎3の上面は、全て同じ高さで連続した平面を構成することができる。
図13に示すように、本実施形態では、移動架台20で搬送される炉体ブロック4は、押出機移動経路6に導入できるように、炉体ブロック4の炉長方向が炉体基礎3の炉団長方向となる状態とされている。そこで、図14に示すように、押出機移動経路6に導入された後、炉体ブロック4の向きを直角に方向転換する。
この状態で、移動架台20の両側に、接続架台42および補助架台43を配置し、各々の上面が平坦となるように調整する。
敷レール44は、表面が平滑な金属製板材であり、次に移載される炉体ブロック4の設置部位に応じて、炉体基礎3の所定位置に設置される。
この状態で、鋼製ベース30ないし炉体ブロック4を回動させ、図14に二点鎖線で示す状態へと方向転換する。
この方向転換により、炉体ブロック4の炉長方向は、炉体基礎3の炉長方向(つまり炉体2の炉長方向)に揃う。
この際、移動架台20と接続架台42との継ぎ目、および移動架台20と補助架台43との継ぎ目は、エアキャスター32が通過することになる。
従って、これらの継ぎ目については、エアキャスター32が円滑に通過できるように、平坦かつ隙間がない状態としておく。
図15および図16に示すように、方向転換された炉体ブロック4は、炉長方向へ移動させることで、炉体基礎3上へと移載される。
移載にあたっては、先ず、方向転換された炉体ブロック4は、鋼製ベース30下面のエアキャスター32が、それぞれ6列の敷レール44の延長線上にくるように位置(炉体基礎3の炉団長方向の位置)を調整しておく。
この状態で、センターホールジャッキ45を作動させて炉体ブロック4を牽引する。この牽引により、炉体ブロック4は、移動架台20の上から接続架台42を経て敷レール44の上を移動し、炉体基礎3の上へと搬入される。
このような炉体ブロック搬送工程S5は、全ての炉体ブロック4について繰り返される。
炉体基礎3上に設置された炉体ブロック4は、隣接する炉体ブロック4と相互に連結され、これにより新炉体2Nが形成されてゆく(炉体ブロック設置工程S6)。
図17に示すように、炉体基礎3の上には、複数の炉体ブロック4が配列されている。
そして、炉体基礎3上において、全ての炉体ブロック4が配列され、相互に連結されることで、炉体ブロック設置工程S6が完了し、新炉体2Nが完成することになる。
これにより、旧炉体2Pが撤去された跡の炉体基礎3に新炉体2Nが再構築され、コークス炉1の改修が完了する。
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、コークス炉1の炉体2を複数に分割した炉体ブロック4を用い、このような炉体ブロック4を新炉体製造工程S2で製造し、炉体ブロック搬送工程S5で設置現場A1へと搬送し、炉体ブロック設置工程S6で炉体ブロック4どうしを順次連結することで、設置現場A1に新炉体を形成することができる。
そして、コークス炉の稼働停止期間は、旧炉体稼働工程S0の停止つまり旧炉体撤去工程S4の開始から、新炉体稼働工程S7の開始つまり炉体ブロック設置工程S6の完了までの期間となる。
もし、鋼製ベース30がなければ、煉瓦積みだけの炉体ブロック4となり、搬送時に目地切れないし崩壊する可能性がある。しかし、本実施形態では、鋼製ベース30が炉体ブロック4の底部で連続するため、その上の構築される煉瓦積み部分も搬送が可能となる。
さらに、本実施形態では、炉体ブロック搬送工程S5において、鋼製ベース30の外周側および内側のエアキャスター32の高さ制御により、鋼製ベース30上の煉瓦積みに圧縮加重がかかるような外力を付与することができ、目地切れの防止をさらに効果的にすることができる。
すなわち、炉体ブロック設置工程S6で炉体ブロック4が連結されて新炉体2Nとされることで、炉体ブロック4の鋼製ベース30は新炉体2Nの一部として埋め込まれる。そして、稼働状態では、燃焼室および炭化室からの熱が鋼製ベース30へと伝達される。このような伝熱があると、鋼製ベース30が変形等する可能性がある。
しかし、本実施形態では、空洞33を用いた伝熱緩和手段により、鋼製ベース30への伝熱を緩和できるため、鋼製ベース30への影響を最小限に回避することができる。
このため、炉体ブロック設置工程S6では、隣接する炉体ブロック4の半割の炭化室どうしを接続すればよく、継ぎ目用の煉瓦2Jの煉瓦積みを簡略化することができる。
すなわち、炭化室は煉瓦積みも少なく簡単な構造であるため、切断に好適であるとともに、炉体ブロック設置工程で炉体ブロックどうしを連結する際にも、作業負担を軽減することができる。
押出機移動経路6は、通常コークス炉1の炉体基礎3に沿って設置されており、この押出機移動経路6を活用することで、周囲に多様な設備が密集するコークス炉1においても、搬送経路A3を容易に確保することができる。
なお、押出機移動経路6の幅が広ければ、炉体ブロック4の炉体単位の門数を増すことができ、押出機移動経路6の幅が狭ければ、炉体ブロック4の炉体単位の門数を減らす等の調整を行うことで、柔軟な対応を行うことができる。
このような移動架台20およびドーリー23を用いることで、搬送経路A3の通路41つまりドーリー23で移動する区間については、その地盤補強を簡略化できる。
このようなエアキャスター32を用いることで、移動架台20上での炉体ブロック4の方向転換および炉体基礎3への移載を簡略に行うことができる。
このような並行処理により、稼働停止期間をさらに短縮することができる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前記実施形態では、新炉体製造工程S2、旧炉体撤去工程S4、炉体ブロック搬送工程S5および炉体ブロック設置工程S6を、互いに期間的に重複させることで、稼働停止期間をさらに短縮した。ただし、重複の程度および並列処理する工程は、実施にあたって適宜変更してもよい。
例えば、作業現場A2から押出機移動経路6までの移送に、ドーリー23に代えて、低摩擦性のプレートと牽引用のジャッキとを用いた摺動式の搬送手段を用いてもよい。また、移動架台20から炉体基礎3への移載にも、同様な摺動式の搬送手段を用いてもよい。
Claims (7)
- 設置現場の旧炉体を解体して残された炉体基礎の上に新炉体を再構築して形成されるコークス炉であって、
前記新炉体は複数の炉体ブロックに分けて製造され、前記炉体ブロックは、鋼製ベースの上に炉体煉瓦を積んで構成され、前記鋼製ベースは、前記炉体ブロックの一部として前記新炉体に組み込まれることを特徴とするコークス炉。 - 設置現場の旧炉体を解体して残された炉体基礎の上に新炉体を再構築するコークス炉の改修方法であって、
前記設置現場の周辺に作業現場を設置する作業現場設置工程と、
前記作業現場で、前記新炉体を複数の炉体ブロックに分けて製造する新炉体製造工程と、
前記作業現場から前記設置現場に至る搬送経路を設置する搬送経路設置工程と、
前記設置現場で、前記旧炉体を前記炉体基礎から撤去する旧炉体撤去工程と、
前記炉体ブロックを前記搬送経路により前記設置現場まで搬送する炉体ブロック搬送工程と、
前記設置現場で、前記炉体基礎に前記炉体ブロックを固定し、隣接する前記炉体ブロックどうしを連結する炉体ブロック設置工程と、を有し、
前記旧炉体の稼働中に前記新炉体製造工程を開始するとともに、前記炉体ブロックは、鋼製ベースの上に炉体煉瓦を積んで構成され、前記鋼製ベースは、前記炉体ブロックの一部として前記新炉体に組み込まれることを特徴とするコークス炉の改修方法。 - 請求項2に記載のコークス炉の改修方法において、
前記炉体ブロックは、煉瓦積み部分から鋼製ベースへの伝熱を緩和する伝熱緩和手段を有することを特徴とするコークス炉の改修方法。 - 請求項2または請求項3に記載のコークス炉の改修方法において、
前記炉体ブロックは、燃焼室の両側に半割りの炭化室が形成された炉体単位を複数門並列に形成したものであることを特徴とするコークス炉の改修方法。 - 請求項2から請求項4のいずれか一項に記載のコークス炉の改修方法において、
前記搬送経路として、前記炉体基礎に沿って炉団長方向に延びる押出機移動経路を利用するとともに、
前記炉体ブロック搬送工程では、前記炉体ブロックの炉長方向が前記炉体基礎の炉団長方向となる状態で、前記炉体ブロックを前記押出機移動経路に沿って移動させ、設置すべき部位に達したら、前記炉体ブロックの炉長方向が前記炉体基礎の炉長方向となるように前記炉体ブロックを方向転換させ、前記炉体ブロックを炉長方向へ移動させて前記炉体基礎の上に搬入することを特徴とするコークス炉の改修方法。 - 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のコークス炉の改修方法において、
前記炉体ブロック搬送工程では、前記炉体ブロックを載置する移動架台を用い、前記移動架台の上に前記炉体ブロックを搬入あるいは搬出する際には、前記鋼製ベースと前記移動架台の上面との間にエアキャスターを設置するとともに、前記移動架台および前記炉体ブロックを移動させる際にはドーリーを用いることを特徴とするコークス炉の改修方法。 - 請求項2から請求項6のいずれか一項に記載のコークス炉の改修方法において、
前記新炉体製造工程、前記旧炉体撤去工程、前記炉体ブロック搬送工程および前記炉体ブロック設置工程は、互いに期間的に重複させたことを特徴とするコークス炉の改修方法。
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