JP2018061488A - パン及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】特異的な食感のフィリング材が内相中に点在した目新しい外観及び食感を楽しむことができるパン、及びその製造方法を提供すること。【解決手段】アルギン酸ビーズを含有するパン。また、アルギン酸ビーズを、ベースとなるパン生地に分散させる工程、及び/又は、ベースとなるパン生地に巻き込む工程を含むことを特徴とするパンの製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、目新しい外観及び食感を有するパン並びにその製造方法に関する。
食パン、菓子パン、デニッシュ等のパン類の内相に、呈味部分が点在するパン類はバラエティブレッドともいわれ、その製造方法としては、焼成後にもそのままの形状で残るドライフルーツやチョコチップ等のフィリング材を、ベースとなるパン生地に混合する方法が一般に行なわれてきた。特にレーズン等の乾燥果実やチョコレートチップ等の油脂性菓子をベースとなるパン生地に分散させ、焼成して得られるバラエティブレッドは、その呈味素材の視認性が高く、風味を認識しやすいことから、古くから親しまれてきた。
しかし、これらのドライフルーツやチョコチップは、焼成により硬化してみずみずしい食感や良好な口溶けが失われ、その呈味部分の食感と、ベースとなるパンのクラムの食感との間に違和感を生じ、一体感に欠ける食感のバラエティブレッドになってしまう。
そこで、食した際にその呈味部分の食感と、ベースとなるパンの食感との間に違和感のないバラエティブレッドを得る方法が、各種試行されてきた。
例えば、呈味物質を含有する小片状のマーガリンやショートニング等の油脂組成物を使用する方法(例えば特許文献1参照)、シュー生地やケーキ生地等の焼成前の生地を配合する方法(例えば特許文献2参照)、小片状のフラワーペーストを使用する方法(例えば特許文献3及び4参照)、呈味を有するゼリーやグミやジャム等のゲル化物を使用する方法(例えば特許文献5参照)、肉挽機を使用して塊状とした素材を使用する方法(例えば特許文献6参照)、ゲル化剤を含有する水中油型乳化物を使用する方法(例えば特許文献7参照)、パイ生地等の生地で呈味素材をロールインした層状生地素材を使用する方法(例えば特許文献8及び9参照)、冷凍した菓子生地を使用する方法(例えば特許文献10参照)、パンの耳(クラスト部分)を使用する方法(例えば特許文献11参照)、焼菓子の粉砕物を使用する方法(例えば特許文献12参照)、粒状の餅を使用する方法(例えば特許文献13参照)、油脂製品と澱粉類の混合物を小片状としたベーカリー用配合材を使用する方法(例えば特許文献14及び15参照)、ゲル化したシュー生地を使用する方法(例えば特許文献16参照)、特定製法のキャンディーチップ(例えば特許文献17参照)を使用する方法、小片状のキャラメルを使用する方法(例えば特許文献18参照)、流動状食品を凍結乾燥してなる呈味素材を使用する方法(例えば特許文献19参照)等が提案されている。
しかし、特許文献1に記載の方法では、クラムに油脂に起因する孔があいてしまう問題があった。特許文献2に記載の方法では、添加するシュー生地やケーキ生地は極めて軟らかいため、ミキシングによってベースとなるパン生地に均質に練り込まれてしまい、フィリング材の食感を楽しむことができないことに加え呈味素材の視認性が悪いという問題があった。特許文献3や4に記載の方法では、フィリング材自体が粘りのある食感になってしまいやく爽やかな呈味や食感が得られにくいという問題があった。特許文献5の方法はパンクラム部分のフィリング材の食感は良好であっても、クラスト部分に存在するフィリング材は溶解したり焦げたりして食感が著しく悪化してしまうという問題があった。特許文献6に記載の方法ではある一定以上の硬さのフィリング材に限定されてしまうため爽やかな呈味や食感が得られにくいという問題があった。特許文献7に記載の方法は透明感のあるフィリング材を得ることができず爽やかな外感のパンが得られず、また、ゲル化剤により硬さや食感をコントロール可能ではあるもののベースとなるパン生地との結着性がやや悪いという問題があった。特許文献8や9に記載の方法はある一定以上の硬さのフィリング材に限定されてしまうため爽やかな呈味や食感が得られにくいという問題があった。特許文献10に記載の方法では、風味が乏しくなってしまうことに加え、混合時にベースとなるパン生地の温度が低下してしまい製造時間が長くなってしまう問題があった。特許文献11に記載の方法では、パンの耳のヒキのある食感が残ってしまうため、クラムの食感との間に違和感が生じてしまう問題があった。特許文献12に記載の方法では、ミキシングによってベースとなるパン生地に均質に練り込まれて小片化し、フィリング材の食感を楽しむことができないことに加え呈味素材の視認性が悪いという問題があった。特許文献13に記載の方法では、パンクラム部分のフィリング材の食感はもちもちしていて面白い食感となるが、クラスト部分に存在するフィリング材は硬くなりすぎて食感が著しく悪化してしまうという問題があった。特許文献14や15に記載の方法では、フィリング材が粉っぽい食感になりやすく、爽やかな呈味や食感が得られにくいという問題があった。特許文献16に記載の方法では、水分が多いフィリングを使用するためパン生地の選定と焼成コントロールがやや難しいという問題があった。特許文献17に記載の方法では、パンクラム部分のフィリング材の食感はカリカリしていて面白い食感となるが、クラスト部分に存在するフィリング材は硬くなりすぎて食感が著しく悪化してしまうという問題があった。特許文献18に記載の方法では、パンクラム部分のフィリング材の食感は良好であるが、クラスト部分に存在するフィリング材は溶解したうえに焦げてしまい食感が著しく悪化してしまうという問題があった。特許文献19に記載の方法では、パンクラムとフィリング材が一体化してしまうため食感の差異が楽しめないという問題があった。
このように従来のフィリング材を使用したバラエティブレッドは、そのフィリング材部分の食感、とくにクラスト部分に存在するフィリング材の食感が焼成後も良好であるものは見られず、また、フィリング材自体も従来のベーカリー用素材の範囲内であるものが多く、目新しさに欠けるという問題があった。
そのため、従来の方法では得られない、特異的な食感のフィリング材が内相中に点在した目新しい外観及び食感を楽しむことができるパンが求められていた。
特開平06−233649号公報 特開2011−087514号公報 特開2001−145454号公報 実開平07−028383号公報 特開2000−287609号公報 特開平07−236432号公報 特開2002−262760号公報 特開平09−149755号公報 特開2001−269111号公報 特開2006−129816号公報 特開平08−38029号公報 特開2008−253143号公報 特開平03−180137号公報 特開2009−240260号公報 特開2010−068743号公報 特開2011−087514号公報 特開2006−280323号公報 特開2008−253144号公報 特開2006−288315号公報
従って、本発明の目的は、特異的な食感のフィリング材が内相中に点在した目新しい外観及び食感を楽しむことができるパンを提供すること並びに該特徴を有するパンの製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記目的を達成すべく種々検討した結果、アルギン酸ビーズを使用することにより、上記目的を達成し得ることを知見した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、アルギン酸ビーズを含有するパンを提供するものである。
また、本発明は、アルギン酸ビーズを、ベースとなるパン生地に分散させる工程、及び/又は、ベースとなるパン生地に巻き込む工程を含むことを特徴とするパンの製造方法を提供するものである。
本発明のパンは、特異的な食感のフィリング材が内相中に点在した目新しい外観及び食感を楽しむことができる。また、クラスト部分のフィリング材も良好な食感を示す。
また、本発明のパンの製造方法によれば、上記特徴を有するパンを簡単に製造することができる。
まず、本発明で使用するアルギン酸ビーズについて説明する。
本発明でいうアルギン酸ビーズとは、少なくともその表面がアルギン酸ゲルでできた小片状食品素材である。
上記アルギン酸ゲルとは水溶性アルギン酸塩と、2価の金属イオン、特にはカルシウムイオンとの反応で得られる熱不可逆性ゲルである。
上記アルギン酸とは、コンブやワカメに代表される褐藻類から抽出される、D−マンヌロン酸と、L−グルロン酸から構成される直鎖状の多糖類である。
上記水溶性アルギン酸塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、さらには鉄、スズ等の金属塩などが可能であるが、食品に用いることから食品添加物である塩を選んで使用し、好ましくは、水への溶解度が高いことから、ナトリウム塩が好ましい。
なお、上記水溶性アルギン酸塩は、一般的には、上記褐藻類を希薄な酸性溶液で洗浄後、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム等の塩基性物質を加え、加熱することにより水溶性のアルギン酸塩として得られるものである。
なお、上記水溶性アルギン酸塩は、その水溶液粘度によって様々なグレードのものがあるが、求めるアルギン酸ゲルの強度に応じ適宜選択可能である。
本発明で使用するアルギン酸ビーズは、少なくともその表面がアルギン酸ゲルでできている必要がある。これは、本発明ではアルギン酸ゲルの耐熱性と熱不可逆性を利用して、パン生地に含有した状態でパン生地とともに焼成されるため、少なくともその表面が耐熱性である必要があるためである。
なお、表面がアルギン酸ゲルであれば、内部は必ずしもゲル化している必要はなく、液状〜流動状〜ペースト状であってもよいし、また、外部と内部のゲル強度が異なっていてもよい。また、さらに、表面がアルギン酸ゲルであれば、その内部に別素材を含有してもよい。
該別素材としては、下述の呈味成分や呈色成分であってもよいし、薬効成分や健康食品素材などであってもよい。
上記小片状としては、立方体状、直方体状、角柱状、円柱状、半円柱状、球状、紡錘状、薄片状、そぼろ状、塊状等の形状が挙げられるが、本発明ではパン生地への分散性が良好であることに加え、アルギン酸ビーズの製造が容易であることから、球状あるいは紡錘状であることが好ましい。
なお、その大きさについては、立方体状又は直方体状のものは一辺の長さが1mm以上10mm以下程度、角柱状のものは断面となる多角形の一辺が1mm以上10mm以下で長さが1mm以上100mm以下程度、円柱状又は半円柱状のものは直径が1mm以上10mm以下で長さが2mm以上100mm以下程度、球状のものは直径が1mm以上30mm以下程度、紡錘状のものはその平均粒径が1mm以上10mm程度で長さが2mm以上100mm以下程度、薄片状のものは厚さが0.5mm以上5mm以下程度、そぼろ状や塊状の場合はその平均粒径が1mm以上30mm程度のものである。
上記アルギン酸ビーズは呈味成分及び/又は呈色成分を含有するものであることが、パンの中での認識性(視認性や呈味性)が高まる点で好ましい。
なお、呈味成分や呈色成分はアルギン酸ビーズ中に一様に含まれていてもよいし、その内部又は表層部分のみにあってもよい。また、複数の呈味成分や呈色成分を含むものであってもよく、その場合、内部と外部が異なるものでもよい。
上記呈味物質としては、甘味、辛味、苦味、酸味、旨み等の呈味を有する食品素材や、香料、香辛料等を使用することができるが、ベースとなるパン生地との風味のマッチングが良好であることから、糖類、カカオ製品、茶類、豆類、堅果類、果物類、及び、乳製品のうちの1種又は2種以上を使用することが好ましい。
具体的には、上記糖類としては、上白糖、グラニュー糖、粉糖、蔗糖、液糖、はちみつ、ブドウ糖、果糖、黒糖、麦芽糖、乳糖、シクロデキストリン、酵素糖化水飴、酸糖化水飴、還元澱粉糖化物、還元糖ポリデキストロース、還元乳糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、異性化液糖、ショ糖結合水飴、キャラメル、かえで糖、オリゴ糖、キシロース、トレハロース、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、キシロオリゴ糖、アラビノース、パラチノースオリゴ糖、アガロオリゴ糖、キチンオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ヘミセルロース、モラセス、イソマルトオリゴ糖、マルトオリゴ糖、カップリングシュガー、ラフィノース、ラクチュロース、テアンデオリゴ糖、ゲンチオリゴ糖等が挙げられ、上記カカオ製品としては、ココアパウダー、カカオマス、チョコレート等が挙げられ、上記茶類としては、緑茶、紅茶、ウーロン茶、プアール茶等が挙げられ、上記豆類としては、コーヒー、ピーナツ、大豆、小豆等が挙げられ、堅果類としては、アーモンド、へーゼルナッツ、栗、松の実等が挙げられ、上記果物類としては、マンゴー、日向夏、キンカン、へべス、パパイヤ、キウイフルーツ、パイナップル、イチジク、オレンジ、みかん、レモン、すだち、かぼす、アップル、アプリコット、チェリー、ブドウ(レーズン)ラズベリー、ストロベリー、ブルーベリー、クランベリー、プラム等が挙げられ、上記乳製品としては生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、発酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料等が挙げられる。
これらの呈味物質の添加量は特に制限されず、求める風味によって適宜決定される。
上記呈色物質としては、天然の色素原料であっても人工の色素原料であっても特に制限なく使用可能であり、例えば、カラメル色素、カロチン色素、クチナシ色素、アナトー色素、ウコン色素、コチニール色素、ベニコウジ色素、ベニバナ色素、スピルリナ色素、クロレラ色素などが挙げられる。
これらの呈色物質の添加量は特に制限されず、求める色調によって適宜決定される。
次に上記アルギン酸ビーズの製造方法について述べる。
上記アルギン酸ビーズの製造方法としては、上述のように少なくともその表面がアルギン酸ゲルとなるような製造方法であればよく、一般的には水溶性アルギン酸塩の溶液を金属イオン、特にはカルシウムイオン含有液に滴下することで得られる。なお、このようにして得られたアルギン酸ビーズは、製造当初は表面ほど硬く、内部は液状〜流動状であるが徐々に硬化反応が内部に向かって進行し、一様な硬さのゲルであるアルギン酸ビーズとなるが、水溶性アルギン酸塩濃度や金属イオン濃度を選択することや、金属イオン封鎖剤などのゲル化制御材を併用することで、表面のみ硬化して、内部は液状〜流動状とすることも可能である。また、上記呈味物質や呈色物質を芯物質とし、その周囲にゲルを生成させることも可能であるし、呈味物質や呈色物質をアルギン酸ゲルの内部に後注入することもできる。
またこのようなアルギン酸ビーズは市販されているので、これを使用することももちろん可能である。このようなアルギン酸ビーズとしては、人工いくらと呼ばれるものや、「海藻ビーズ、アルギンちゃん5色ビーズ(天恵ジャパン)」などが挙げられる。
本発明のパンは、上記アルギン酸ビーズを含有するものである。パンにおけるアルギン酸ビーズの含有形態としては、パンの内相に分散した形態、パンに包餡された形態、パンのクラストに付着した状態、パンに使用したフィリング材中に含まれる形態などがあり、そのいずれであってもよく、組み合わせた形態でもよいが、パンの内相に分散した形態であることが好ましい。なお、パン製造時にアルギン酸ビーズをパン生地に分散させた場合は一部は必然的にクラスト部分に露出することとなるが、これも内相に分散した形態に含まれるものと解釈するものとする。
なお、上記アルギン酸ビーズはパンに直接分散・包餡・付着された状態である以外に、フィリング材中に含有するものであってもよい。ただし、パンの焼成後に、トッピング、サンド、充填などにより含有させた形態については、本発明には含まれない。
次に、本発明のパンの製造方法について述べる。
本発明のパンは、パンの製造工程で、アルギン酸ビーズを、パン生地に含有させること以外は通常のパンの製造方法に従って製造することができる。
すなわち、アルギン酸ビーズをパン生地に含有させる工程の前後に、必要に応じ、丸めたり、延展したり、さらに打抜く等の成形、型入れ、ホイロ等を行なった後、焼成、フライ、蒸す等の加熱工程に供することにより、本発明のパンを得ることができる。
たとえば、パンの内相に分散した形態の場合は、アルギン酸ビーズを、ベースとなるパン生地に分散させる工程、及び/又は、ベースとなるパン生地に巻き込む工程を含むことによってパン生地中に含有させることができ、パンに包餡された形態の場合はべースとなるパン生地に包餡する工程を含むことによってパン生地中に含有させることができ、パンのクラストに付着した状態の場合は、ベースとなるパン生地の表面に塗り玉などにより付着させる方法や焼型の表面にあらかじめ付着させておく方法などにより含有させることができる。なお、パンに使用したフィリング材中に含まれる形態の場合は、あらかじめカスタードクリームやフラワーペーストなどにアルギン酸ビーズをあらかじめ含有させておき、そのフィリング材をパン生地に包餡、折込、サンド、トッピングすることにより含有させることができる。
なお、上記アルギン酸ビーズは、1種のみ使用であってもよいが、風味や呈色、大きさ、ゲル強度などの異なる2種以上を同時に含有するものであってもよい。
次に、本発明の好ましいパンである、パンの内相に分散した形態であるパンを例に挙げて、その好ましい製造方法である本発明のパンの製造方法について述べる。
本発明のパンの製造方法は、アルギン酸ビーズを、ベースとなるパン生地に分散させる工程、及び/又は、ベースとなるパン生地に巻き込む工程を含むことを特徴とするものであり、それ以外は通常のパンの製造方法に従って製造することができる。
ここで、該ベースとなるパン生地としては、食パン、菓子パン、パイ、デニッシュ、クロワッサン、フランスパン、セミハードロール、ワッフル、スコーン等の製造に用いられる生地として従来から使用されているものを用いることができる。
ここで、上記アルギン酸ビーズの配合量は、ベースとなるパン生地100質量部に対して、好ましくは5〜80質量部、更に好ましくは10〜50質量部、最も好ましくは15〜30質量部である。
上記アルギン酸ビーズをベースとなるパン生地に分散させる工程は、例えば、ベースとなるパン生地製造のミキシング途中でアルギン酸ビーズを添加し、軽く混合することにより行なうことができる。
また、上記アルギン酸ビーズを上記ベースとなるパン生地に巻き込む工程は、例えば、ベースとなるパン生地を成形するときに、アルギン酸ビーズをベースとなるパン生地上に散布し、これを巻き込むことにより行なうことができる。
なお、上記製造方法で用いるアルギン酸ビーズは、1種でもよいが、2種以上を同時に、又は、別々に添加してもよい。別々に添加する際の具体的な方法としては、アルギン酸ビーズを分散させたベーカリー生地を成形するときに別のアルギン酸ビーズを巻き込む方法や、ベースとなるパン生地を成形するときに、2種以上のアルギン酸ビーズをベースとなるパン生地上に数条の帯状に散布し、これを巻き込む方法等が挙げられる。
その後、必要に応じ、丸めたり、延展したり、さらに打抜く等の成形、型入れ、ホイロ等を行なった後、焼成、フライ、蒸す等の加熱工程に供することにより、本発明のパンを得ることができる。
また、本発明では、ホイロをとらずに冷凍又は冷蔵してもよいし、ホイロをとった後に冷凍又は冷蔵してもよい。ホイロをとらずに冷凍又は冷蔵したものも、ホイロをとった後に冷凍又は冷蔵したものも、常法に従い、焼成してもよい。
また、本発明のパンは、冷凍保存することが可能であり、冷凍保存後、電子レンジで解凍調理することが可能である。
〔実施例1〕
強力粉70質量部、生イースト3質量部、イーストフード0.1質量部、上白糖3質量部、3倍濃縮牛乳様組成物(プライム:株式会社ADEKA製)10質量部及び水31質量部をミキサーボウルに投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で2分混合し、中種生地を得た。捏ね上げ温度は26℃であった。この中種生地を生地ボックスに入れ、温度28℃、相対湿度85%の恒温室で、2時間中種醗酵を行なった。
この中種醗酵の終了した生地を再びミキサーボウルに投入し、更に、強力粉10質量部、薄力粉20質量部、上白糖18質量部、脱脂粉乳3質量部、食塩1.3質量部、卵黄15質量部及び水8質量部を添加し、低速で3分、中速で3分本捏ミキシングした。ここで、製パン練り込み用油脂組成物(アロマゴールド:株式会社ADEKA製)15質量部を投入し、フックを使用し、低速で3分、中速で4分、高速で1分ミキシングを行ない、ここに市販のアルギン酸ビーズ(アルギンちゃん5色ビーズ:天恵ジャパン販売)40質量部(ベースとなるパン生地100質量部に対し19.3質量部)を添加し、低速1分ミキシングし、菓子パン生地を得た。得られた菓子パン生地の捏ね上げ温度は28℃であった。
得られた菓子パン生地は、フロアタイムを30分とり、40gに分割した。さらに30分ベンチタイムを取った後、丸め成形をし、38℃、相対湿度85%、50分のホイロを取った後、190℃のオーブンで12分焼成し、本発明のパンを得た。
得られた本発明のパンは、ぷちぷちした良好な食感の5色のアルギン酸ビーズが内相中に点在した目新しい外観及び食感を楽しむことができるパンであった。また、クラスト部分のフィリング材も硬化せず良好な食感を示していた。
〔比較例1〕
アルギン酸ビーズに代えて、下記の配合・製法で得られた角切ゼリーを使用した以外は実施例1に記載の配合及び製法に従って、比較例のパンを製造した。
得られた比較例のパンは、内相中に良好な食感のゼリーが点在したものであるが、食感としては通常の食感のゼリーであった。また、クラスト部分のフィリング材は溶解後硬化、さらに焦げを生じた不良な食感であった。
<角切ゼリー配合・製法>
上白糖30質量部、濃縮ストロベリー果汁5質量部、水あめ40質量部、冷水可溶ゼラチン粉末3質量部、水22質量部を加温溶解混合し、型枠に流して冷蔵して冷却固化後、5mm角の直方体に切りだした。

Claims (3)

  1. アルギン酸ビーズを含有するパン。
  2. 上記アルギン酸ビーズが呈味成分又は呈色成分を含有することを特徴とする請求項1に記載のパン。
  3. アルギン酸ビーズを、ベースとなるパン生地に分散させる工程、及び/又は、ベースとなるパン生地に巻き込む工程を含むことを特徴とするパンの製造方法。
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