JP2018060991A - 封止用フィルム、電子部品搭載基板の封止方法および封止用フィルム被覆電子部品搭載基板 - Google Patents

封止用フィルム、電子部品搭載基板の封止方法および封止用フィルム被覆電子部品搭載基板 Download PDF

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Fumihiro Shiraishi
史広 白石
雅彦 渡邊
Masahiko Watanabe
雅彦 渡邊
明徳 橋本
Akinori Hashimoto
明徳 橋本
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Abstract

【課題】電子部品搭載基板が備える電子部品への電磁波によるノイズの影響を軽減するための電磁波シールド性を付与して封止することができ、かつ、電磁波シールド性を付与したとしても電子部品に対する絶縁性を確保し得る封止用フィルム、かかる封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法、ならびに、かかる封止用フィルムを備える封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を提供すること。
【解決手段】本発明の封止用フィルム100は、基板5と、基板5の一方の面側に搭載された電子部品4とを備える電子部品搭載基板45を封止するのに用いられ、絶縁層12と、電磁波シールド層13と、被覆層14とを備え、これらがこの順で積層された積層体からなり、絶縁層12を基板5の一方の面側にして、電子部品搭載基板45を封止するよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、封止用フィルム、電子部品搭載基板の封止方法および封止用フィルム被覆電子部品搭載基板に関するものである。
従来、携帯電話、スマートフォン、電卓、電子新聞、タブレット端末、テレビ電話、パーソナルコンピュータのような電子機器には、例えば、半導体素子、コンデンサー、コイルのような電子部品が基板上に搭載された電子部品搭載基板が実装されるが、この電子部品搭載基板は、湿気や埃等の外部因子との接触を防止することを目的に、樹脂により封止がなされることがある。
このような樹脂による封止は、例えば、電子部品搭載基板を金属キャビティ内に配置した後に、流動性の高いウレタン樹脂のような熱硬化性樹脂を注入して封止するポッティング法の他、熱可塑性樹脂を溶融状態で電子部品搭載基板に塗布した後に、固化させることで塗布した領域をコーティング(封止)するコーティング法が知られている。
ところが、ポッティング法では、熱硬化性樹脂の硬化に時間を要し、さらには、通常、封止に金属キャビティを要するため、得られる電子機器の重量化を招くと言う問題があった。また、コーティング法では、溶融状態とする熱可塑性樹脂の粘度管理、および、熱可塑性樹脂の塗布領域に対する塗り分けに時間と手間を有すると言う問題があった。
かかる問題点を解決することを目的に、ホットメルト性を有するバリアフィルムを電子部品搭載基板に貼付することが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、近年、湿気や埃等の外部因子に対するバリア性を付与する他に、前記電子部品に対する電磁波によるノイズの影響を軽減するための電磁波シールド性をバリアフィルム(封止用フィルム)に付与することが求められる。そして、このバリアフィルムを、電磁波シールド性を有するものとするために電磁波シールド層を備えるものとすると、この電磁波シールド層を、基板上の電子部品さらには電子部品搭載基板の外側に位置する他の電子部品に対して絶縁性が確保されているものとすることが求められる。
特開2009−99417号公報
本発明の目的は、電子部品搭載基板が備える電子部品への電磁波によるノイズの影響を軽減するための電磁波シールド性を付与して封止することができ、かつ、電磁波シールド性を付与したとしても電子部品に対する絶縁性を確保し得る封止用フィルム、かかる封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法、ならびに、かかる封止用フィルムを備える封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)に記載の本発明により達成される。
(1) 基板と、該基板の一方の面側に搭載された電子部品とを備える電子部品搭載基板を封止するのに用いられ、
絶縁層と、電磁波シールド層と、被覆層とを備え、これらがこの順で積層された積層体からなり、前記絶縁層を前記基板の一方の面側にして、前記電子部品搭載基板を封止するよう構成されていることを特徴する封止用フィルム。
(2) 前記被覆層は、前記電磁波シールド層の端部を越えて突出する第1突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第1突出部は、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側を被覆するよう構成されている上記(1)に記載の封止用フィルム。
(3) さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の一方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
前記電磁波シールド層は、前記絶縁層の端部を越えて突出する第2突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第2突出部は、前記基板の一方の面側で前記電極に接触するよう構成されている上記(1)または(2)に記載の封止用フィルム。
(4) さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の他方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
前記電磁波シールド層は、前記絶縁層の端部を越えて突出する第2突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第2突出部は、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側で前記電極に接触するよう構成されている上記(1)または(2)に記載の封止用フィルム。
(5) 前記絶縁層は、前記電磁波シールド層の端部を越えて突出し、前記第1突出部に接触して積層された第3突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第1突出部と前記第3突出部とは、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側を前記第3突出部が接触して被覆するよう構成されている上記(2)に記載の封止用フィルム。
(6) さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の一方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
前記電磁波シールド層は、前記被覆層の端部を越えて突出する第4突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第4突出部は、前記基板の一方の面側に折り込まれることにより、前記基板の一方の面側で前記電極に接触するよう構成されている上記(1)に記載の封止用フィルム。
(7) 前記絶縁層、前記電磁波シールド層および前記被覆層は、それぞれ、樹脂材料を含有し、
当該封止用フィルムは、JIS K 6251に準拠して求められる軟化点における伸び率が150%以上3500%以下である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の封止用フィルム。
(8) 当該封止用フィルムは、25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率が100ppm/K以下である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の封止用フィルム。
(9) 前記絶縁層、前記電磁波シールド層および前記被覆層のうち少なくとも1つの層は、前記樹脂材料として、ポリオレフィン系樹脂を含有する上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の封止用フィルム。
(10) 当該封止用フィルムは、その平均厚さが10μm以上700μm以下である上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の封止用フィルム。
(11) 前記基板は、プリント配線基板である上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の封止用フィルム。
(12) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の封止用フィルムを用いて、前記基板と前記電子部品とを封止する電子部品搭載基板の封止方法であって、
前記基板と前記電子部品とを覆うように、前記絶縁層を前記電子部品搭載基板側にして前記封止用フィルムを配置させる配置工程と、
前記封止用フィルムを加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、
前記封止用フィルムを冷却させるとともに、加圧することで、前記基板と前記電子部品とを前記封止用フィルムで封止する冷却・加圧工程とを有することを特徴とする電子部品搭載基板の封止方法。
(13) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の封止用フィルムと、該封止用フィルムにより被覆された前記基板および前記電子部品を備える前記電子部品搭載基板とを有することを特徴とする封止用フィルム被覆電子部品搭載基板。
本発明によれば、封止用フィルムを用いて、基板と電子部品とを被覆すると、電子部品は、電磁波シールド層により封止される。そのため、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板は、電子部品への電磁波によるノイズの影響が的確に抑制または防止されたものとなる。
また、基板上の電子部品は、絶縁層を介して電磁波シールド層で封止され、さらに、この電磁波シールド層は、絶縁層と反対の面側において被覆層により被覆されている。そのため、電磁波シールド層を、基板上の電子部品と、電子部品搭載基板の外側に位置する他の電子部品との双方に対する絶縁性が確保されたものとすることができる。
本発明の封止用フィルムの第1実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第2実施形態を示す縦断面図である。 図3に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第3実施形態を示す縦断面図である。 図5に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第4実施形態を示す縦断面図である。 図7に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第5実施形態を示す縦断面図である。 図9に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第6実施形態を示す縦断面図である。 図11に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。 本発明の封止用フィルムの第7実施形態を示す縦断面図である。 図13に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。
以下、本発明の封止用フィルム、電子部品搭載基板の封止方法および封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を、添付図面に示す好適実施形態に基づいて、詳細に説明する。
本発明の封止用フィルムは、基板と、該基板の一方の面側に搭載された電子部品とを備える電子部品搭載基板を封止するのに用いられ、絶縁層と、電磁波シールド層と、被覆層とを備え、これらがこの順で積層された積層体からなり、前記絶縁層を前記基板の一方の面側にして、前記電子部品搭載基板を封止するよう構成されていることを特徴する。
また、本発明の電子部品搭載基板の封止方法は、上記の封止用フィルムを用いて、電子部品搭載基板が備える基板と電子部品とを封止する電子部品搭載基板の封止方法であり、前記基板と前記電子部品とを覆うように、前記絶縁層を前記電子部品搭載基板側にして前記封止用フィルムを配置させる配置工程と、前記封止用フィルムを加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、前記封止用フィルムを冷却させるとともに、加圧することで、前記基板と前記電子部品とを前記封止用フィルムで封止する冷却・加圧工程とを有することを特徴とする。
このような本発明の封止用フィルムを用いることで、基板と電子部品とを封止用フィルムにより被覆する際に、電子部品は、絶縁層を介して電磁波シールド層で封止される。そのため、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板は、電子部品への電磁波によるノイズの影響が的確に抑制または防止されたものとなる。また、基板上の電子部品は、絶縁層を介して電磁波シールド層で封止され、さらに、この電磁波シールド層は、絶縁層と反対の面側において被覆層により被覆されている。そのため、電磁波シールド層を、基板上の電子部品と、電子部品搭載基板の外側に位置する他の電子部品との双方に対する絶縁性が確保されたものとすることができる。
<封止用フィルム>
<<第1実施形態>>
まず、本発明の封止用フィルム100の第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の封止用フィルムの第1実施形態を示す縦断面図、図2は、図1に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1、図2中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
封止用フィルム100は、図1、図2に示すように、絶縁層12と、この絶縁層12の一方の面側(上面側)に積層された電磁波シールド層13と、電磁波シールド層13の一方の面側に積層された被覆層14とを備える積層体で構成されている。すなわち、絶縁層12と、電磁波シールド層13と、被覆層14とは、被覆すべき電子部品搭載基板45側から、この順で、積層されている。
ここで、封止用フィルム100により被覆される電子部品搭載基板45は、本実施形態では、図2に示すように、基板5と、基板5の上面(一方の面)側の中央部に搭載(載置)された電子部品4とを備えている。このような電子部品搭載基板45において、基板5の上面への電子部品4の搭載により、基板5上に凸部61と凹部62とからなる凹凸6が形成される。なお、基板5としては、例えば、プリント配線基板が挙げられ、基板5上に搭載する電子部品4としては、例えば、半導体素子、コンデンサー、コイル、コネクターおよび抵抗等が挙げられる。
このように電子部品4が上面側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、封止用フィルム100を用いて被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。そのため、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50は、電子部品4への電磁波によるノイズの影響が的確に抑制または防止されたものとなる。
また、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13により封止されていることから、電磁波シールド層13は、この電子部品4に対する絶縁性が確保されたものとなる。さらに、電磁波シールド層13は、電子部品4の反対側の面において、被覆層14により被覆されている。そのため、電磁波シールド層13は、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50の外側に位置する他の電子部品に対しても、絶縁性が確保されたものとなる。
また、このような封止用フィルム100は、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が、何れも、樹脂材料を含有し、JIS K 6251に準拠して求められる軟化点における伸び率が150%以上3500%以下であるのが好ましく、150%以上2000%以下であるのがより好ましく、1000%以上2000%以下であるのがさらに好ましい。
封止用フィルム100の軟化点がかかる範囲内であることにより、封止用フィルム100による電子部品搭載基板45の被覆の際に、電子部品搭載基板45が備える、凸部61と凹部62とからなる凹凸6に対して、優れた追従性をもって封止した状態で、被覆することができる。そのため、この封止用フィルム100を被覆することで得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、基板5上の電子部品4が湿気や埃等の外部因子と接触するのを的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器の信頼性の向上が図られる。
また、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を前記範囲内とすることにより、基板5に設けられた凹凸6における段差が具体的な大きさとして、10mm以上のように大きいものであったとしても、封止用フィルム100を凹凸6の形状に対応して追従させることができる。
このように、凹凸6に対する追従性等の観点から、前記軟化点における伸び率が150%以上3500%以下であるのが好ましいため、以下では、かかる伸び率を満足し得る封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14の層構成について説明する。
前記軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっている封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14は、それぞれが樹脂材料を含有し、この樹脂材料の種類を適宜選択することで、前記軟化点における伸び率を前記範囲内に設定することができるが、この樹脂材料としては、具体的には、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン共重合体、延伸ポリプロピレン、未延伸ポリプロピレンのようなポリオレフィン系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのようなポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−6T、ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸とからなるナイロン−6I、ノナンジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−9T、メチルペンタジアミンとテレフタル酸とからなるナイロン−M5T、カプロラクタムとラウリルラクタムとからなるナイロン−6,12、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とカプロラクタムとからなるナイロン−6−6,6のようなポリアミド系樹脂、アクリル樹脂、スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニルおよびポリビニルアルコール等の熱可塑性樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14に、それぞれ含まれる樹脂材料は、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下に設定し得るものであれば、同一のものであってもよいし、異なるものであっても良い。
また、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14に含まれる樹脂材料は、上述した熱可塑性樹脂材料の他に、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂のような熱硬化性樹脂やアクリル樹脂やウレタン樹脂のようなUV硬化性樹脂が含まれていてもよい。
また、封止用フィルム100の前記軟化点における伸び率を前記範囲内とするために、上述のような樹脂材料を含有する絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち、絶縁層12および被覆層14は、前記樹脂材料を主材料として含有する層で構成され、電磁波シールド層13は、前記樹脂材料と、導電性を備える導電性粒子とを含有する層で構成される。絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14をかかる構成のものとすることで、絶縁層12および被覆層14を、絶縁性を有し、電磁波シールド層13を、電磁波シールド性さらには導電性を有するものとし得る。
上記のような構成をなす、何れも樹脂材料を含有する絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14を備える封止用フィルム100は、前述した樹脂材料のうちポリオレフィン系樹脂を前記樹脂材料として含有する層を、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうちの少なくとも1層として備えることが好ましい。これにより、封止用フィルム100の軟化点における伸び率をより確実に150%以上3500%以下に設定することができる。
そこで、以下では、前記樹脂材料を主材料として含有する絶縁層12および被覆層14と、前記樹脂材料と導電性粒子とを含有する電磁波シールド層13とを備え、絶縁層12および被覆層14に含まれる樹脂材料がともにポリオレフィン系樹脂である封止用フィルム100を、一例として説明する。
絶縁層12は、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下に設定して、凹凸6への密着性および形状追従性に優れたものとすることを目的に、本実施形態では、ポリオレフィン系樹脂(エチレン共重合体)としてのエチレン−酢酸ビニル共重合体を主材料として含有する層である。
また、この絶縁層12は、樹脂材料としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を主材料として含有することで、絶縁性を備える層であり、電子部品搭載基板45を封止用フィルム100で被覆する際に、電子部品4と導電性を有する電磁波シールド層13との間に介在することで、電子部品4同士、さらには電子部品4と電極3との間で短絡が生じるのを防止するための層として機能する。
このエチレン−酢酸ビニル共重合体としては、共重合されるVA含有量が5重量%以上30重量%以下であることが好ましく、10重量%以上20重量%以下であることがより好ましい。前記下限値未満であると、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を前記範囲内に設定することが困難となるおそれがある。これに対して、前記上限値を超えると、絶縁層12を構成する樹脂の結晶部が減少し、非結晶部が増加する傾向を示すことに起因して、絶縁層12に残存する酸化防止剤等の添加剤が溶出するおそれがある。そのため、電子部品搭載基板45側に移行し、その結果、電子部品4の特性に不都合が生じるおそれがある。
また、絶縁層12の平均厚さは、5μm以上200μm以下であることが好ましく、20μm以上120μm以下であることがより好ましい。絶縁層12の平均厚さをかかる範囲内に設定することにより、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下の範囲内により確実に設定することができる。また、電磁波シールド層13の電子部品4に対する絶縁性をより確実に確保することができる。
なお、絶縁層12に含まれる樹脂材料としては、ポリオレフィン系樹脂(エチレン共重合体)としてのエチレン−酢酸ビニル共重合体の他、後述する電磁波シールド層13に含まれるアイオノマー樹脂であってもよいし、エチレン−酢酸ビニル共重合体以外のポリオレフィン系樹脂であってもよい。
電磁波シールド層13は、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下に設定して、凹凸6への密着性および形状追従性に優れたものとすること、さらには、封止用フィルム100を強靱性に優れたものとすることを目的に、本実施形態では、樹脂材料としてアイオノマー樹脂を含有する。また、樹脂材料(アイオノマー)は、下記の導電性材料を層中に保持するバインダーとしても機能する。
また、電磁波シールド層13は、樹脂材料としてアイオノマー樹脂の他に、さらに、導電性を有する導電性粒子を含有することで、電磁波シールド性さらには導電性を備える層である。
このような電磁波シールド層13により、電子部品搭載基板45を封止用フィルム100で被覆する際に、絶縁層12を介して、基板5の上側に配置された電子部品4が被覆される。そのため、電子部品搭載基板45を封止用フィルム100で被覆することで得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を、電子部品4への電磁波によるノイズの影響が的確に抑制または防止されたものとすることができる。
ここで、本明細書中において、樹脂材料としてのアイオノマー樹脂とは、エチレンおよび(メタ)アクリル酸を重合体の構成成分とする2元共重合体や、エチレン、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルを重合体の構成成分とする3元共重合体を、金属イオンで架橋した樹脂のことを言い、これらのうちの1種または2種を組み合わせて用いることができる。
また、金属イオンとしては、例えば、カリウムイオン(K)、ナトリウムイオン(Na)、リチウムイオン(Li)、マグネシウムイオン(Mg++)、亜鉛イオン(Zn++)等が挙げられる。これらの中でも、ナトリウムイオン(Na)または亜鉛イオン(Zn++)であることが好ましい。これにより、アイオノマー樹脂における架橋構造が安定化されるため、前述した電磁波シールド層13としての機能をより顕著に発揮させることができる。
さらに、エチレンおよび(メタ)アクリル酸を重合体の構成成分とする2元共重合体、もしくは、エチレン、(メタ)アクリル酸および(メタ)アクリル酸エステルを重合体の構成成分とする3元共重合体のカルボキシル基における陽イオン(金属イオン)による中和度は、好ましくは40mol%以上75mol%以下である。
また、導電性粒子は、電磁波シールド層13に電磁波シールド性さらには導電性を付与し得るものであれば、特に限定されず、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケルおよびアルミニウム、またはこれらを含む合金のような金属、および、AFe(式中、Aは、Mn、Co、Ni、CuまたはZnである)で表されるフェライト、ITO、ATO、FTOのような金属酸化物等を含むものが挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。なお、導電性粒子は、このような金属および/または金属酸化物を含むものの他、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリフルオレンのような導電性高分子、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、カーボンブラックのような炭素系材料を含有するものであってもよい。
導電性粒子の平均粒径は、1.0μm以上40.0μm以下であるのが好ましく、3.0μm以上8.0μm以下であるのがより好ましい。これにより、導電性粒子を電磁波シールド層13中に均一に分散させることができる。そのため、電磁波シールド層13を、このものとしての特性が均質に発揮されるものとし得る。
また、電磁波シールド層13中における導電性粒子の含有量は、10重量%以上95重量%以下であることが好ましく、50重量%以上90重量%以下であることがより好ましい。導電性粒子の含有量をかかる範囲内に設定することにより、電磁波シールド層13に電磁波シールド性さらには導電性を確実に付与しつつ、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下の範囲内に確実に設定されているものとし得る。
また、電磁波シールド層13の平均厚さは、1μm以上400μm以下であることが好ましく、5μm以上200μm以下であることがより好ましい。電磁波シールド層13の平均厚さをかかる範囲内に設定することにより、封止用フィルム100を強靱性に優れ、かつ、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下の範囲内に確実に設定されているものとし得る。さらに、電磁波シールド層13に、電磁波シールド性さらには導電性を確実に付与することができる。
なお、電磁波シールド層13に含まれる樹脂材料としては、アイオノマー樹脂の他、絶縁層12および被覆層14に含まれるエチレン−酢酸ビニル共重合体や、それ以外のポリオレフィン系樹脂であってもよい。
被覆層14は、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下に設定して、凹凸6への密着性および形状追従性に優れたものとすることを目的に、本実施形態では、ポリオレフィン系樹脂(エチレン共重合体)としてのエチレン−酢酸ビニル共重合体を主材料として含有する層である。
また、被覆層14は、樹脂材料としてエチレン−酢酸ビニル共重合体を主材料として含有することで、絶縁性を備える層であり、電子部品搭載基板45を封止用フィルム100で被覆する際に、導電性を有する電磁波シールド層13の電子部品4と反対の面側を被覆することで、電子部品搭載基板45の外側に位置する他の電子部品に対する絶縁性を確保するための層として機能する。
このエチレン−酢酸ビニル共重合体としては、共重合されるVA含有量は、前述した絶縁層12で示した共重合されるVA含有量と同様の範囲内に設定される
また、被覆層14の平均厚さは、5μm以上200μm以下であることが好ましく、20μm以上120μm以下であることがより好ましい。被覆層14の平均厚さをかかる範囲内に設定することにより、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下の範囲内により確実に設定することができる。また、封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50の外側に位置する電子部品に対する電磁波シールド層13の絶縁性をより確実に確保することができる。
なお、被覆層14に含まれる樹脂材料としては、絶縁層12と同様に、ポリオレフィン系樹脂(エチレン共重合体)としてのエチレン−酢酸ビニル共重合体の他、前述した電磁波シールド層13に含まれるアイオノマー樹脂であってもよいし、エチレン−酢酸ビニル共重合体以外のポリオレフィン系樹脂であってもよい。
また、封止用フィルム100では、絶縁層12と電磁波シールド層13との間、および、電磁波シールド層13と被覆層14との間には、接着性を付与したり、あるいは接着性を高めるために必要に応じて接着層を設けるようにすることもできる。また、絶縁層12と電子部品搭載基板45との間の接着性を高めるために、必要に応じて絶縁層12の内側、すなわち絶縁層12と基板5との間に接着層を設けることもできる。
接着層に含まれる接着性樹脂としては、例えば、EVA、エチレン−無水マレイン酸共重合体、EAA、EEA、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、あるいは、各種ポリオレフィンに、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸またはこれらの無水物をグラフトさせたもの、例えば、マレイン酸グラフト化EVA、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体、スチレン系エラストマー、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂等、公知の粘着性樹脂や接着性樹脂を適宜、使用することができる。
さらに、絶縁層12と電磁波シールド層13と被覆層14とが積層された封止用フィルム100を製造する製造方法については、特に限定されず、例えば、公知の共押出法、ドライラミネート法、押出ラミ法、塗工積層等を用いて、成膜および積層を行うことにより得ることができる。
ここで、封止用フィルム100を、上記のような構成の絶縁層12と電磁波シールド層13と被覆層14とを備える多層体とすることにより、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を比較的容易に150%以上3500%以下に設定することができる。
なお、破断伸び(軟化点における伸び率)の測定は、オートグラフ装置(例えば、島津製作所製、AUTOGRAPH AGS−X等)を用いて、JIS K 6251に記載の方法に準拠して測定することができる。
また、封止用フィルム100の軟化点は、動的粘弾性測定装置(例えば、セイコーインスツル社製、EXSTAR6000等)を用いて、チャック間距離20mm、昇温速度5℃/分および角周波数10Hzの条件で測定し得る。
さらに、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましく、5ppm/K以上50ppm/K以下であることがより好ましい。封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率がこのような範囲の値であると、封止用フィルム100の加熱時において、封止用フィルム100は、優れた伸縮性を有するものとなるため、封止用フィルム100の凹凸6に対する形状追従性をより確実に向上させることができる。さらに、封止用フィルム100と、基板5さらには電子部品4との間で、優れた密着性を維持することができるため、電子部品搭載基板45の駆動を繰り返すことで生じる発熱に起因する封止用フィルム100の電子部品搭載基板45からの剥離をより的確に抑制または防止することができる。なお、封止用フィルム100の線膨張率は、例えば、動的粘弾性測定装置(例えば、セイコーインスツル社製、EXSTAR6000等)を用いて算出し得る。
封止用フィルム100の全体としての平均厚さは、10μm以上700μm以下であることが好ましく、20μm以上400μm以下であることがより好ましい。封止用フィルム100の平均厚さをかかる範囲内に設定することにより、封止用フィルム100の途中において、封止用フィルム100が破断するのを的確に抑制または防止し得るとともに、封止用フィルム100の軟化点における伸び率を150%以上3500%以下の範囲内に確実に設定することができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第1実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法(本発明の電子部品搭載基板の封止方法)について説明する。
本実施形態の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、基板5と電子部品4とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図2(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する(図2(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図2(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4の形状に若干追従した状態となる。
本工程により、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に対して、封止用フィルム100を、追従し得る状態とすることができる。
なお、封止用フィルム100の加熱と、雰囲気の減圧とは、加熱の後に減圧してもよく、減圧の後に加熱してもよいが、加熱と減圧とをほぼ同時に行うことが好ましい。これにより、軟化した封止用フィルム100を、凹凸6の形状に確実に若干追従した状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図2(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4の形状)に優れた密着度(気密度)で追従した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆される。
なお、前記加熱減圧工程において、凹凸6の形状に対応して封止用フィルム100が十分追従していれば、加圧工程を省略することができる。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4とを優れた密着性をもって被覆することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とを優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4が接触するのを的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器の信頼性の向上が図られる。
また、上記のような電子部品搭載基板45の被覆に用いられる封止用フィルム100は、絶縁層12と電磁波シールド層13と被覆層14との積層体で構成される。
そのため、本工程において、絶縁層12を介して、電子部品4が電磁波シールド層13により被覆される。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を、電子部品4への電磁波によるノイズの影響が的確に抑制または防止されたものとすることができる。
さらに、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13により封止されることから、電磁波シールド層13は、この電子部品4に対する絶縁性を確保した状態で、電子部品4を被覆することができる。また、電磁波シールド層13は、電子部品4の反対側の面において、被覆層14により被覆されていることから、電磁波シールド層13は、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50の外側に位置する他の電子部品に対しても、絶縁性が確保された状態で電子部品搭載基板45を被覆することができる。
なお、封止用フィルム100の冷却と、雰囲気の加圧とは、加圧の後に冷却してもよいが、冷却と加圧とをほぼ同時に行うことが好ましい。これにより、凹凸6の形状に対応して、封止用フィルム100をより優れた密着性をもって被覆させることができる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第2実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第2実施形態について説明する。
図3は、本発明の封止用フィルムの第2実施形態を示す縦断面図、図4は、図3に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図3、図4中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第2実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第2実施形態では、封止用フィルム100が備える被覆層14の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
第2実施形態の封止用フィルム100において、被覆層14は、図3、図4に示すように、電磁波シールド層13よりも大きく形成され、その端部が電磁波シールド層13の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、電磁波シールド層13の端部を越えて突出することで形成された突出部15(第1突出部)を備えている。
このような封止用フィルム100を用いて、電子部品4が上面(一方の面)側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし被覆層14を上側にして被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
さらに、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、被覆層14が備える突出部15は、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことが可能なように構成されている。そのため、基板5の下面の端部51を、この突出部15により被覆することができる。したがって、本実施形態の封止用フィルム100により、基板5の上面側ばかりでなく、基板5の下面における端部51まで被覆層14により被覆することができ、より優れた気密性をもって、電子部品搭載基板45を被覆することができる。そのため、封止用フィルム100により被覆することで得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、基板5上の電子部品4が湿気や埃等の外部因子と接触するのをより的確に抑制または防止することができる。
また、前記第1実施形態と同様に、前記軟化点における伸び率は、150%以上3500%以下であるのが好ましい。これにより、基板5の上面側から下面側へ突出部15を折りこませることで、端部51を被覆する際に、突出部15が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
さらに、前記第1実施形態と同様に、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましい。このように、封止用フィルム100の線膨張率を規定することによっても、基板5の上面側から下面側への突出部15の折り込みを、突出部15を屈曲させる屈曲部において破断を生じさせることなく確実に実施させることができる。
また、封止用フィルム100における、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する被覆層14の突出部15の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。突出部15の長さをかかる範囲内に設定することにより、突出部15を、基板5の上面側から下面側に折り込みつつ、基板5の下面における端部51にまで到達させることができるため、突出部15による端部51の被覆を確実に実現させることができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第2実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法について説明する。
本実施形態の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、突出部15を、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことにより基板5の下面における端部51に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、突出部15が基板5の下面における端部51に接触した状態で、基板5と電子部品4とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図4(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
そして、この際、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する被覆層14の突出部15を、基板5の下面側に折り込み、これにより、突出部15を端部51に接触させる(図4(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図4(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となり、さらに、基板5の下面側では、端部51を、被覆し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4の形状に若干追従した状態となり、基板5の下側では、端部51を若干被覆した状態となる。
本工程により、封止用フィルム100を、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に追従し得る状態とし、さらに、突出部15が基板5の下面側に折り込まれて、端部51を被覆し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図4(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4の形状)に対して優れた密着度(気密度)で追従し、さらに、端部51に対して優れた密着度で被覆した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4とを、さらには端部51を優れた密着性をもって被覆することができる。また、基板5の上面側から下面側へ突出部15を折りこませることで端部51に接触させる際に、突出部15が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とを、さらには端部51を優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において、絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、基板5の下側において、折り込まれた被覆層14の突出部15が端部51を被覆した状態で封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのをより的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器のより信頼性の向上が図られる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第3実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第3実施形態について説明する。
図5は、本発明の封止用フィルムの第3実施形態を示す縦断面図、図6は、図5に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図5、図6中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第3実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第3実施形態では、封止用フィルム100が備える絶縁層12および被覆層14の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
第3実施形態の封止用フィルム100において、絶縁層12および被覆層14は、図5、図6に示すように、それぞれ、電磁波シールド層13よりも大きく形成され、それらの端部が電磁波シールド層13の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、電磁波シールド層13の端部を越えて突出することで形成された突出部15(第1突出部)および突出部16(第3突出部)を備えている。そして、これら突出部15と突出部16とは、電磁波シールド層13の端部を越えた位置で積層することで設けられた積層突出部65を形成する。
このような封止用フィルム100を用いて、電子部品4が上面(一方の面)側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
さらに、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、突出部15と突出部16とを積層することで形成された積層突出部65は、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことが可能なように構成されている。そのため、基板5の下面の端部51を、この積層突出部65が備える突出部15により被覆することができる。したがって、本実施形態の封止用フィルム100により、基板5の上面側ばかりでなく、基板5の下面における端部51まで積層突出部65により被覆することができ、より優れた気密性をもって、電子部品搭載基板45を被覆することができる。そのため、封止用フィルム100により被覆することで得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、基板5上の電子部品4が湿気や埃等の外部因子と接触するのをより的確に抑制または防止することができる。
また、積層突出部65は、これら突出部15と突出部16とが、電磁波シールド層13の端部を越えた位置で積層することで形成され、電磁波シールド層13の端部をも絶縁層12および被覆層14により被覆されることで、電子部品4および電子部品搭載基板45の外側に位置する電子部品に対する電磁波シールド層13の絶縁性をより確実に確保することができる。
さらに、前記第1実施形態と同様に、前記軟化点における伸び率は、150%以上3500%以下であるのが好ましい。これにより、基板5の上面側から下面側へ積層突出部65を折りこませることで、端部51を被覆する際に、積層突出部65が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
また、前記第1実施形態と同様に、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましい。このように、封止用フィルム100の線膨張率を規定することによっても、基板5の上面側から下面側への積層突出部65の折り込みを、積層突出部65を屈曲させる屈曲部において破断を生じさせることなく確実に実施させることができる。
さらに、封止用フィルム100における、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する積層突出部65の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。積層突出部65の長さをかかる範囲内に設定することにより、積層突出部65を、基板5の上面側から下面側に折り込みつつ、基板5の下面における端部51にまで到達させることができるため、積層突出部65による端部51の被覆を確実に実現させることができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第3実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法について説明する。
本実施形態の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、積層突出部65を、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことにより基板5の下面における端部51に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、積層突出部65が基板5の下面における端部51に接触した状態で、基板5と電子部品4とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図6(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
そして、この際、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する積層突出部65を、基板5の下面側に折り込み、これにより、積層突出部65を端部51に接触させる(図6(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図6(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となり、さらに、基板5の下面側では、端部51を、被覆し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4の形状に若干追従した状態となり、基板5の下側では、端部51を若干被覆した状態となる。
本工程により、封止用フィルム100を、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に追従し得る状態とし、さらに、積層突出部65が基板5の下面側に折り込まれて、端部51を被覆し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図6(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4の形状)に対して優れた密着度(気密度)で追従し、さらに、端部51に対して優れた密着度で被覆した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4とを、さらには端部51を優れた密着性をもって被覆することができる。また、基板5の上面側から下面側へ積層突出部65を折りこませることで端部51に接触させる際に、積層突出部65が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とを、さらには端部51を優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において、絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、基板5の下側において、折り込まれた積層突出部65が端部51を被覆した状態で封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのをより的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器のより信頼性の向上が図られる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第4実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の封止用フィルムの第4実施形態を示す縦断面図、図8は、図7に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図7、図8中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第4実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第4実施形態では、封止用フィルム100が備える電磁波シールド層13および被覆層14の構成が異なり、さらに、この封止用フィルム100を用いて被覆する電子部品搭載基板45の構成が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
第4実施形態の封止用フィルム100において、電磁波シールド層13および被覆層14は、図7、図8に示すように、絶縁層12よりも大きく形成されている。これにより、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12側に位置する電磁波シールド層13の端部が絶縁層12の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17(第2突出部)を備えている。
また、第4実施形態の封止用フィルム100により被覆される電子部品搭載基板45は、図8に示すように、基板5と、基板5の上面(一方の面)側の中央部に搭載(載置)された電子部品4と、この電子部品4に電気的に接続され、基板5の上面(一方の面)側の端部52に形成された電極3とを備えている。このような電子部品搭載基板45において、基板5の上面への電子部品4および電極3の搭載により、基板5上に凸部61と凹部62とからなる凹凸6が形成される。なお、電極3としては、例えば、外部から電気を供給するための電源と接続するための電極、電子部品搭載基板45の外側に位置する、他の電子部品と電気的に接続するための電極、および、電子部品4を接地するためのグランド電極等が挙げられる。
このように電子部品4および電極3が上面側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、封止用フィルム100を用いて被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
さらに、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、電磁波シールド層13は、このものが備える突出部17において、絶縁層12から露出している。そのため、基板5の上面の端部52に形成された電極3に、この突出部17を接触させた状態とすることができる。したがって、この突出部17は、電磁波シールド層13で構成され導電性を有することから、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50おいて、この電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することができる。なお、本実施形態では、電磁波シールド層13の上面のほぼ全面には被覆層14が形成されていることから、電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保する場合には、被覆層14の一部を除去して電磁波シールド層13が露出する露出部を形成し、この露出部において、電磁波シールド層13と外部とを電気的に接続することで、この接続が実現される。
また、封止用フィルム100における、絶縁層12の端部を越えて突出する電磁波シールド層13の突出部17の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。突出部17の長さをかかる範囲内に設定することで、この突出部17により、基板5の上側に位置する電極3を被覆して、突出部17と電極3との電気的な接続を実現することができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第4実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法について説明する。
本発明の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、突出部17を、基板5の上面(一方の面)側の電極3に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、突出部17が電極3に接触した状態で、基板5と電子部品4と電極3とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図8(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4と電極3とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
この際、封止用フィルム100の中央部に位置する絶縁層12により電子部品4を被覆させ、絶縁層12の端部を越えて突出する突出部17により電極3を被覆させる(図8(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図8(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4および電極3を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4および電極3の形状に若干追従した状態となる。
本工程により、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に対して、封止用フィルム100を、追従し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図8(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4および電極3の形状)に優れた密着度(気密度)で追従した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4と電極3とを優れた密着性をもって被覆することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とを優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において、絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、さらに、電磁波シールド層13が接触した状態で電極3が被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのを的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器の信頼性の向上が図られる。
また、上記のような電子部品搭載基板45の被覆に用いられる封止用フィルム100は、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14の積層体で構成されるが、電磁波シールド層13は、その端部において、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17を備えている。そして、本実施形態では、この突出部17が、絶縁層12を介することなく、電極3を直接被覆する。これにより、導電性を有する突出部17(電磁波シールド層13)に電極3が電気的に接続されるため、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、この突出部17を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することが可能となる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第5実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第5実施形態について説明する。
図9は、本発明の封止用フィルムの第5実施形態を示す縦断面図、図10は、図9に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図9、図10中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第5実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第5実施形態では、封止用フィルム100が備える電磁波シールド層13および被覆層14の構成が異なり、さらに、この封止用フィルム100を用いて被覆する電子部品搭載基板45の構成が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
第5実施形態の封止用フィルム100において、図9、図10に示すように、電磁波シールド層13は、絶縁層12よりも大きく形成され、その端部が絶縁層12の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17(第2突出部)を備え、さらに、被覆層14は、電磁波シールド層13よりも大きく形成され、その端部が電磁波シールド層13の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、電磁波シールド層13の端部を越えて突出することで形成された突出部15(第1突出部)を備えている。
また、第5実施形態の封止用フィルム100により被覆される電子部品搭載基板45は、図10に示すように、基板5と、基板5の上面(一方の面)側の中央部に搭載(載置)された電子部品4と、この電子部品4に電気的に接続され、基板5の上面(一方の面)側の端部に形成された電極3とを備えている。このような電子部品搭載基板45において、基板5の上面への電子部品4および電極3の搭載により、基板5上に凸部61と凹部62とからなる凹凸6が形成される。
このように電子部品4および電極3が上面側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、封止用フィルム100を用いて被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
また、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、電磁波シールド層13は、このものが備える突出部17において、絶縁層12から露出している。そのため、基板5の上面の端部52に形成された電極3に、この突出部17を接触させた状態とすることができる。したがって、この突出部17は、電磁波シールド層13で構成され導電性を有することから、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50おいて、この電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することができる。なお、本実施形態では、電磁波シールド層13の上面のほぼ全面には被覆層14が形成されていることから、電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保する場合には、被覆層14の一部を除去して電磁波シールド層13が露出する露出部を形成し、この露出部において、電磁波シールド層13と外部とを電気的に接続することで、この接続が実現される。
さらに、本実施形態では、被覆層14が備える突出部15は、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことが可能なように構成されている。そのため、基板5の下面の端部51を、この突出部15により被覆することができる。したがって、本実施形態の封止用フィルム100により、基板5の上面側ばかりでなく、基板5の下面における端部51まで被覆層14により被覆することができ、より優れた気密性をもって、電子部品搭載基板45を被覆することができる。そのため、封止用フィルム100により被覆することで得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、基板5上の電子部品4が湿気や埃等の外部因子と接触するのをより的確に抑制または防止することができる。
また、前記第1実施形態と同様に、前記軟化点における伸び率は、150%以上3500%以下であるのが好ましい。これにより、基板5の上面側から下面側へ突出部15を折りこませることで、端部51を被覆する際に、突出部15が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
さらに、前記第1実施形態と同様に、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましい。このように、封止用フィルム100の線膨張率を規定することによっても、基板5の上面側から下面側への突出部15の折り込みを、突出部15を屈曲させる屈曲部において破断を生じさせることなく確実に実施させることができる。
また、封止用フィルム100における、絶縁層12の端部を越えて突出する電磁波シールド層13の突出部17の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。突出部17の長さをかかる範囲内に設定することで、この突出部17により、基板5の上側に位置する電極3を被覆して、突出部17と電極3との電気的な接続を実現することができる。
また、封止用フィルム100における、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する被覆層14の突出部15の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。突出部15の長さをかかる範囲内に設定することにより、突出部15を、基板5の上面側から下面側に折り込みつつ、基板5の下面における端部51にまで到達させることができるため、突出部15による端部51の被覆を確実に実現させることができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第5実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法について説明する。
本発明の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、突出部17を、基板5の上面(一方の面)側の電極3に接触させるとともに、突出部15を、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことにより基板5の下面における端部51に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、突出部17が電極3に接触し、かつ、突出部15が基板5の下面における端部51に接触した状態で、基板5と電子部品4と電極3とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図10(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4と電極3とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
この際、封止用フィルム100の中央部に位置する絶縁層12により電子部品4を被覆させ、絶縁層12の端部を越えて突出する突出部17により電極3を被覆させる。さらに、電磁波シールド層13の端部を越えて突出する被覆層14の突出部15を、基板5の下面側に折り込み、これにより、突出部15を端部51に接触させる(図10(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図10(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4および電極3を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となる。さらに、基板5の下面側では、端部51を、被覆し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4および電極3の形状に若干追従した状態となり、基板5の下側では、端部51を若干被覆した状態となる。
本工程により、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に対して、封止用フィルム100を、追従し得る状態とし、さらに、突出部15が基板5の下面側に折り込まれて、端部51を被覆し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図10(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4および電極3の形状)に優れた密着度(気密度)で追従し、さらに、端部51に対して優れた密着度で被覆した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4と電極3とを、さらには基板5の下側における端部51を優れた密着性をもって被覆することができる。また、基板5の上面側から下面側へ突出部15を折りこませることで端部51に接触させる際に、突出部15が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とを優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において、絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、また、電磁波シールド層13が接触した状態で電極3が被覆され、さらに、基板5の下側において、折り込まれた被覆層14の突出部15が端部51を被覆した状態で封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのをより的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器のより信頼性の向上が図られる。
また、上記のような電子部品搭載基板45の被覆に用いられる封止用フィルム100は、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14の積層体で構成されるが、電磁波シールド層13は、その端部において、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17を備えている。そして、本実施形態では、この突出部17が、絶縁層12を介することなく、電極3を直接被覆する。これにより、導電性を有する突出部17(電磁波シールド層13)に電極3が電気的に接続されるため、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、この突出部17を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することが可能となる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第6実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第6実施形態について説明する。
図11は、本発明の封止用フィルムの第6実施形態を示す縦断面図、図12は、図11に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図11、図12中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第6実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第6実施形態では、封止用フィルム100が備える絶縁層12および電磁波シールド層13の構成が異なり、さらに、この封止用フィルム100を用いて被覆する電子部品搭載基板45の構成が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
第6実施形態の封止用フィルム100において、絶縁層12および電磁波シールド層13は、図11、図12に示すように、被覆層14よりも大きく形成されている。これにより、絶縁層12および電磁波シールド層13のうち被覆層14側に位置する電磁波シールド層13の端部が被覆層14の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、被覆層14の端部を越えて突出することで形成された突出部18(第4突出部)を備えている。
また、第6実施形態の封止用フィルム100により被覆される電子部品搭載基板45は、図12に示すように、基板5と、基板5の上面(一方の面)側の中央部に搭載(載置)された電子部品4と、この電子部品4に電気的に接続され、基板5の上面(一方の面)側の端部52に形成された電極3とを備えている。このような電子部品搭載基板45において、基板5の上面への電子部品4および電極3の搭載により、基板5上に凸部61と凹部62とからなる凹凸6が形成される。
このように電子部品4および電極3が上面側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、封止用フィルム100を用いて被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
さらに、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、電磁波シールド層13は、このものが備える突出部18において、被覆層14から露出し、さらに、この突出部18は、突出部18と電極3とが対向し得るように、基板5の上面(一方の面)側に折り込むことが可能なように構成されている。そのため、基板5の上面の端部52に形成された電極3に、この突出部18を接触させた状態とすることができる。したがって、この突出部18は、電磁波シールド層13で構成され導電性を有することから、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50おいて、この電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することができる。なお、本実施形態では、電磁波シールド層13の上面の突出部18を除くほぼ全面には被覆層14が形成されていることから、電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保する場合には、被覆層14の一部を除去して電磁波シールド層13が露出する露出部を形成し、この露出部において、電磁波シールド層13と外部とを電気的に接続することで、この接続が実現される。
また、前記第1実施形態と同様に、前記軟化点における伸び率は、150%以上3500%以下であるのが好ましい。これにより、基板5の上面の電極3と突出部18とを対向させるために突出部18を折りこませる際に、突出部18が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
さらに、前記第1実施形態と同様に、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましい。このように、封止用フィルム100の線膨張率を規定することによっても、基板5の上面の電極3と突出部18とを対向させるための突出部18の折り込みを、突出部18を屈曲させる屈曲部において破断を生じさせることなく確実に実施させることができる。
また、封止用フィルム100における、被覆層14の端部を越えて突出する電磁波シールド層13の突出部18の長さは、特に限定されず、0.1cm以上5.0cm以下であることが好ましく、0.5cm以上2.5cm以下であることがより好ましい。突出部18の長さをかかる範囲内に設定することで、この突出部18により、基板5の上側に位置する電極3を被覆して、突出部18と電極3との電気的な接続を実現することができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した第6実施形態の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法について説明する。
本発明の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、突出部18を折り込むことにより、基板5の上面(一方の面)の電極3に対向させた後に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、突出部18が電極3に接触した状態で、基板5と電子部品4と電極3とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図12(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4と電極3とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
この際、封止用フィルム100の絶縁層12により電子部品4を被覆させ、被覆層14の端部を越えて突出する突出部18を折り込むことで、この突出部18により電極3を被覆させる(図12(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図12(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4および電極3を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、電極3と突出部18とが接触したまま、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4および電極3の形状に若干追従した状態となる。
本工程により、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状に対して、封止用フィルム100を、追従し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図12(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4および電極3の形状)に優れた密着度(気密度)で追従した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4と電極3とを優れた密着性をもって被覆することができる。また、突出部18を折りこませることで電極3に対向させた後、接触させる際に、突出部18が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とを優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において、絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、さらに、電磁波シールド層13が接触した状態で電極3が被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのを的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器の信頼性の向上が図られる。
また、上記のような電子部品搭載基板45の被覆に用いられる封止用フィルム100は、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14の積層体で構成されるが、電磁波シールド層13は、その端部において、被覆層14の端部を越えて突出することで形成された突出部18を備えている。そして、本実施形態では、この突出部18が、被覆層14を介することなく、電極3を直接被覆する。これにより、導電性を有する突出部18(電磁波シールド層13)に電極3が電気的に接続されるため、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、この突出部18を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することが可能となる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
<<第7実施形態>>
次に、本発明の封止用フィルム100の第7実施形態について説明する。
図13は、本発明の封止用フィルムの第7実施形態を示す縦断面図、図14は、図13に示す封止用フィルムを用いて電子部品搭載基板の封止方法を説明するための縦断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図13、図14中の上側を「上」、下側を「下」と言う。
以下、第7実施形態について説明するが、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
第7実施形態では、封止用フィルム100が備える電磁波シールド層13および被覆層14の構成が異なり、さらに、この封止用フィルム100を用いて被覆する電子部品搭載基板45の構成が異なること以外は、前記第1実施形態と同様である。
第7実施形態の封止用フィルム100において、電磁波シールド層13および被覆層14は、図13、図14に示すように、絶縁層12よりも大きく形成されている。これにより、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12側に位置する電磁波シールド層13の端部が絶縁層12の端部(縁部)から露出すること、換言すれば、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17(第2突出部)を備えている。
また、第7実施形態の封止用フィルム100により被覆される電子部品搭載基板45は、図14に示すように、基板5と、基板5の上面(一方の面)側の中央部に搭載(載置)された電子部品4と、この電子部品4に電気的に接続され、基板5の下面(他方の面)側の端部51に形成された電極3とを備えている。このような電子部品搭載基板45において、基板5の上面への電子部品4の搭載により、基板5上に凸部61と凹部62とからなる凹凸6が形成される。
このように電子部品4および電極3が上面側に搭載された電子部品搭載基板45に対して、絶縁層12を下側とし、被覆層14を上側にして、封止用フィルム100を用いて被覆すると、電子部品4は、絶縁層12を介して電磁波シールド層13で封止される。
さらに、本実施形態では、この封止用フィルム100を用いた被覆の際に、電磁波シールド層13が備える突出部17は、基板5の下面側に折り込むことが可能なように構成されている。そのため、基板5の下面の端部51に形成された電極3に、この突出部17を接触させた状態とすることができる。したがって、この突出部17は、電磁波シールド層13で構成され導電性を有することから、得られた封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50おいて、この電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することができる。なお、本実施形態では、電磁波シールド層13の上面のほぼ全面には被覆層14が形成されていることから、電磁波シールド層13を介した電極3と外部との電気的な接続を確保する場合には、被覆層14の一部を除去して電磁波シールド層13が露出する露出部を形成し、この露出部において、電磁波シールド層13と外部とを電気的に接続することで、この接続が実現される。
また、前記第1実施形態と同様に、前記軟化点における伸び率は、150%以上3500%以下であるのが好ましい。これにより、基板5の上面側から下面側へ突出部17を折りこませることで、端部51に設けられた電極3を被覆する際に、突出部17が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
さらに、前記第1実施形態と同様に、封止用フィルム100の25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率は、100ppm/K以下であることが好ましい。このように、封止用フィルム100の線膨張率を規定することによっても、基板5の上面側から下面側への突出部17の折り込みを、突出部17を屈曲させる屈曲部において破断を生じさせることなく確実に実施させることができる。
また、封止用フィルム100における、絶縁層12の端部を越えて突出する電磁波シールド層13の突出部17の長さは、特に限定されず、0.5cm以上8.0cm以下であることが好ましく、1.0cm以上5.0cm以下であることがより好ましい。突出部17の長さをかかる範囲内に設定することにより、突出部17を、基板5の上面側から下面側に折り込みつつ、基板5の下面における端部51に形成された電極3にまで到達させることができるため、突出部17による電極3の電気的な接続を確実に実現させることができる。
{電子部品搭載基板の封止方法}
次に、上述した本発明の封止用フィルムを用いた電子部品搭載基板の封止方法(本発明の電子部品搭載基板の封止方法)について説明する。
本発明の電子部品搭載基板の封止方法は、基板5と電子部品4とを覆うように、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして封止用フィルム100を配置させつつ、突出部17を、基板5の下面(他方の面)側に折り込むことにより電極3に接触させる配置工程と、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧することで、突出部17が電極3に接触した状態で、基板5と電子部品4とを封止用フィルム100で封止する冷却・加圧工程とを有する。
以下、電子部品搭載基板の封止方法の各工程について、順次説明する。
(配置工程)
まず、図14(a)に示すように、封止用フィルム100が備える絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14のうち絶縁層12を、電子部品搭載基板45に対向させた状態で、電子部品搭載基板45が備える基板5と電子部品4とを覆うように、封止用フィルム100を電子部品搭載基板45上に配置する。
そして、この際、絶縁層12の端部を越えて突出する突出部17を、基板5の下面側に折り込み、これにより、突出部17を電極3に接触させる(図14(b))。
(加熱・減圧工程)
次に、図14(b)に示す状態を維持したまま、封止用フィルム100を加熱し軟化させるとともに、減圧する。
このように、封止用フィルム100を加熱することにより、封止用フィルム100すなわち絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14が軟化し、その結果、基板5の上面側では、基板5に電子部品4を搭載することにより形成された凹凸6の形状に対して、追従し得る状態となり、さらに、基板5の下面側では、基板5の下面の端部51に設けられた電極3の形状に対して、追従し得る状態となる。
また、この際、電子部品搭載基板45および封止用フィルム100を、減圧雰囲気下に配置することで、封止用フィルム100の外側ばかりでなく、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間の気体(空気)が脱気される。
これにより、封止用フィルム100が伸展しながら、基板5の上側では、凹凸6の形状、すなわち、基板5上の電子部品4の形状に若干追従した状態となり、基板5の下側では、電極3の形状に若干追従した状態となる。
本工程により、電子部品搭載基板45の上面側に形成された凹凸6の形状、および、下面側に形成された電極3の形状に対して、封止用フィルム100を、追従し得る状態とすることができる。
(冷却・加圧工程)
次に、図14(c)に示すように、封止用フィルム100を冷却させるとともに、加圧する。
このように、減圧された雰囲気から加圧することで、前記加熱・減圧工程において、電子部品搭載基板45と封止用フィルム100との間が脱気され、減圧状態が維持されていることから、封止用フィルム100がさらに伸展することとなる。
その結果、基板5の上側では凹凸6の形状(電子部品4の形状)、さらに、基板5の下側では電極3の形状に優れた密着度(気密度)で追従した状態で、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆される。
この際、封止用フィルム100の軟化点における伸び率が150%以上3500%以下となっているのが好ましい。これにより、封止用フィルム100は、この加圧時に、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6および電極3に対してより優れた形状追従性をもって伸展させることができるため、軟化した状態の封止用フィルム100により、基板5の上側において基板5と電子部品4とを、さらには基板5の下側においては電極3を優れた密着性をもって被覆することができる。また、基板5の上面側から下面側へ突出部17を折りこませることで電極3に接触させる際に、突出部17が屈曲した屈曲部において破断してしまうのを的確に抑制または防止することができる。
そして、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4とを、さらには電極3を優れた密着性(気密性)をもって被覆した状態で、封止用フィルム100を冷却することで、この状態を維持したまま、封止用フィルム100が固化する。
これにより、電子部品搭載基板45に形成された凹凸6の形状に追従した状態で、封止用フィルム100により、基板5の上側において絶縁層12が接触した状態で基板5と電子部品4とが被覆され、基板5の下側において電磁波シールド層13が接触した状態で基板5が被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50が得られることとなる。そのため、この封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、湿気や埃等の外部因子と電子部品4および電極3が接触するのをより的確に抑制または防止することができる。したがって、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50ひいてはこの封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を備える電子機器のより信頼性の向上が図られる。
また、上記のような電子部品搭載基板45の被覆に用いられる封止用フィルム100は、絶縁層12、電磁波シールド層13および被覆層14の積層体で構成されるが、電磁波シールド層13は、絶縁層12よりも大きく形成され、その中央部において絶縁層12が積層されるが、端部において、絶縁層12の端部を越えて突出することで形成された突出部17を備えている。そして、この突出部17が、基板5の下側に折り込まれることで電極3を直接被覆する。これにより、電極3が突出部17(電磁波シールド層13)に電気的に接続されるため、得られる封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50において、この突出部17を介した電極3と外部との電気的な接続を確保することが可能となる。
上記の工程を経ることで、封止用フィルム100により、基板5と電子部品4と電極3とが被覆された封止用フィルム被覆電子部品搭載基板50を得ることができる。
以上、本発明の封止用フィルム、電子部品搭載基板の封止方法および封止用フィルム被覆電子部品搭載基板について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明の封止用フィルムには、同様の機能を発揮し得る、任意の層が追加されていてもよい。また、本発明の封止用フィルムの各実施形態を適宜組み合わせてもよい。
さらに、本発明の電子部品搭載基板の封止方法には、1または2以上の任意の工程が追加されていてもよい。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例1)
<封止用フィルムの製造>
封止用フィルムを得るために、形成すべき封止用フィルムの各層を構成する樹脂として、それぞれ、以下に示すものを用意した。
まず、絶縁層12および被覆層14を構成する樹脂材料として、アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル製、「ハイミラン1855」、密度0.940kg/m、MFR1.3g/10min(190℃測定)、融点97℃)を用意した。
また、電磁波シールド層13に含まれる樹脂材料として、アイオノマー樹脂(三井デュポンポリケミカル製、「ハイミラン1855」、密度0.940kg/m、MFR1.3g/10min(190℃測定)、融点97℃)を用意した。
さらに、電磁波シールド層13に含まれる導電性粒子として、銀からなる球状粒子(福田金属箔粉工業製、「Ag−XF301」、50%粒子径4〜7μm)を用意した。
次に、絶縁層12を構成する樹脂を用いて押出成形法により絶縁層12を成膜し、電磁波シールド層13に含まれる樹脂材料45重量部と導電性粒子55重量部との溶剤混合物を用いてコンマコーターにより絶縁層12上に電磁波シールド層13を塗工成膜し、被覆層14を構成する樹脂を用いてコンマコーターにより被覆層14を電磁波シールド層13上に塗工成膜し、上記をラミネーターに貼り合わせることによって、被覆層14/電磁波シールド層13/絶縁層12の順に積層された積層体を形成した後、絶縁層12の縁部を、エッチング法を用いて除去することで突出部17を備える絶縁層12と電磁波シールド層13と被覆層14とで構成される積層体からなる実施例1の封止用フィルムを得た。
なお、得られた実施例1の封止用フィルムの各層の平均厚さ(μm)は、それぞれ、被覆層14/電磁波シールド層13/絶縁層12で50/100/50μmであり、合計厚さは、200μmであり、絶縁層12の端部を越えて突出する突出部17の長さは、2.0cmであった。
また、実施例1の封止用フィルムの軟化点における伸び率を測定したところ890%であった。
さらに、実施例1の封止用フィルムにおける、25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率を測定したところ、53ppm/Kであった。
<封止用フィルム被覆電子部品搭載基板の製造>
まず、基板上に電子部品が搭載され、さらに、基板の下面の縁部に電極が形成された任意の電子部品搭載基板を用意し、その後、スキンパック包装機(ハイパック社製、「HI−750シリーズ」)が備えるチャンバー内において、電子部品搭載基板が有する基板と電子部品とを覆うように得られた実施例1の封止用フィルム100を、絶縁層12を電子部品搭載基板45側にして配置し、さらに、突出部17を、基板5の下面側に折り込むことで電極3に接触させた。
次に、封止用フィルムを加熱し軟化させるとともに、チャンバー内を減圧した。なお、封止用フィルムを加熱した温度は125℃であり、チャンバー内の圧力は0.4kPaであり、かかる加熱・減圧の条件を1分間保持した。
次に、チャンバー内を常温・常圧に戻すことで、封止用フィルムを冷却するとともに、チャンバー内を加圧した。これにより、基板と電子部品とが封止用フィルムが備える絶縁層で被覆され、封止用フィルムが備える電磁波シールド層で電極が被覆された実施例1の封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例2)
電磁波シールド層13の平均厚さ(μm)を10μmとしたこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例2の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例3)
電磁波シールド層13の平均厚さ(μm)を400μmとしたこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例3の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例4)
電磁波シールド層13に含まれる樹脂材料を20重量部とし導電性粒子を80重量部とし、さらに、電磁波シールド層13の平均厚さ(μm)を10μmとしたこと以外は、前記実施例1と同様にして実施例4の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例5)
電磁波シールド層13の平均厚さ(μm)を400μmとしたこと以外は、前記実施例4と同様にして実施例5の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例6)
電磁波シールド層13に含まれる樹脂材料として、接着樹脂(三井化学製、「アドマーNF536」)を用意したこと以外は前記実施例1と同様にして実施例6の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例7)
絶縁層12および被覆層14を構成する樹脂材料として、接着樹脂(三井化学製、「アドマーNF536」)を用意したこと以外は前記実施例1と同様にして実施例7の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(実施例8)
絶縁層12および被覆層14を構成する樹脂材料として、ポリオレフィン樹脂(「ノーブレンFS2011DG2」、密度0.900g/cm、メルトインデックス2.0g/10min(230℃測定)、融点160℃)を用意し、形成する絶縁層12および被覆層14の平均厚さ(μm)を25μmとしたこと以外は前記実施例1と同様にして実施例8の封止用フィルムおよび封止用フィルム被覆電子部品搭載基板を得た。
(参考例1)
参考例1として、市販の二軸延伸PETフィルム(東洋紡社製、銘柄:E5107)を用意した。
<評価試験>
各実施例および参考例で作製した封止用フィルムまたは封止用フィルム被覆電子部品搭載基板について、形状追従性、シワの発生の有無、耐熱性の評価を行った。以下に、これらの評価方法について説明する。
<<形状追従性>>
形状追従性は、以下のようにして評価した。
すなわち、各実施例および参考例で作製した封止用フィルム被覆電子部品搭載基板について、被覆した凹凸における空隙の有無により、以下の評価基準に基づいて判断した。なお、空隙の有無は、顕微鏡を用いて観察した。
各符号は以下のとおりであり、◎および○を合格とし、×を不合格とした。
◎ :段差の底部にまで、充填された状態で被覆されている
○ :段差の底部において若干の空隙が形成されているものの、
ほぼ全体に亘って充填された状態で被覆されている
× :段差の底部において明らかな空隙が形成された状態で被覆されている
<<シワの有無>>
シワの有無は、以下のようにして評価した。
すなわち、各実施例および参考例で作製した封止用フィルム被覆電子部品搭載基板について、被覆した上面におけるシワの有無により、以下の評価基準に基づいて判断した。なお、シワの有無は、マイクロスコープを用いて観察した。
各符号は以下のとおりであり、○を合格とし、×を不合格とした。
○:封止用フィルムの上面の全体にシワが認められない
×:封止用フィルムの上面の凸部に対応する位置に明らかなシワが認められる
<<電磁波シールド性>>
電磁波シールド性は、以下のようにして評価した。
すなわち、各実施例および参考例で作製した封止用フィルムについて、KEC法(電界)を用いて、周波数0.001〜1GHzの範囲内における電磁波シールド効果の値を測定し、周波数0.01GHz以上1GHz以下の範囲内における電磁波シールド効果の最小値を求めた。そして、求められた最小値を、以下の評価基準に基づいて判断した。
各符号は以下のとおりであり、○を合格とし、×を不合格とした。
○:電磁波シールド効果の最小値が20dB以上である
×:電磁波シールド効果の最小値が20dB未満である
なお、KEC法は、近傍界で発生する電磁波のシールド効果を電界と磁界とに分けて評価する方法であり、この方法を用いた測定は、送信アンテナ(送信用の治具)から送信された電磁波を、シート状をなす封止用フィルムを介して、受信アンテナ(受信用の治具)で受信することで実施することができ、かかるKEC法では、受信アンテナにおいて、封止用フィルムを通過(透過)した電磁波が測定される、すなわち、送信された電磁波(信号)が電磁波シールド層により受信アンテナ側でどれだけ減衰したかが測定される。
<<導電性>>
電磁波シールド層における導電性の有無は、以下のようにして評価した。
すなわち、各実施例および参考例で作製した封止用フィルム被覆電子部品搭載基板について、電磁波シールド層が備える突出部において、電源と接続し、電子部品の駆動の有無により、以下の評価基準に基づいて判断した。
各符号は以下のとおりであり、○を合格とし、×を不合格とした。
○:電子部品の駆動が認められる
×:電子部品の駆動が認められない
Figure 2018060991
表1から明らかなように、各実施例の封止用フィルムでは、軟化点における伸び率が150%以上3500%以下であることにより、凹部の底部における空隙、さらには封止用フィルムの上面におけるシワの発生を抑制または防止して、電子部品搭載基板に対して被覆することが可能であった。また、電磁波シールド層が備える突出部を介した、外部電源と電極間の導通を確認することができた。
これに対して、参考例の封止用フィルムでは、軟化点における伸び率が150%未満であり、これに起因して、封止用フィルムによる電子部品搭載基板に対する被覆の際に、凹部の底部における空隙および封止用フィルムの上面におけるシワが明らかに発生する結果となった。
3 電極
4 電子部品
5 基板
6 凹凸
12 絶縁層
13 電磁波シールド層
14 被覆層
15 突出部
16 突出部
17 突出部
18 突出部
45 電子部品搭載基板
50 封止用フィルム被覆電子部品搭載基板
51 端部
52 端部
61 凸部
62 凹部
65 積層突出部
100 封止用フィルム

Claims (13)

  1. 基板と、該基板の一方の面側に搭載された電子部品とを備える電子部品搭載基板を封止するのに用いられ、
    絶縁層と、電磁波シールド層と、被覆層とを備え、これらがこの順で積層された積層体からなり、前記絶縁層を前記基板の一方の面側にして、前記電子部品搭載基板を封止するよう構成されていることを特徴する封止用フィルム。
  2. 前記被覆層は、前記電磁波シールド層の端部を越えて突出する第1突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第1突出部は、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側を被覆するよう構成されている請求項1に記載の封止用フィルム。
  3. さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の一方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
    前記電磁波シールド層は、前記絶縁層の端部を越えて突出する第2突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第2突出部は、前記基板の一方の面側で前記電極に接触するよう構成されている請求項1または2に記載の封止用フィルム。
  4. さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の他方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
    前記電磁波シールド層は、前記絶縁層の端部を越えて突出する第2突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第2突出部は、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側で前記電極に接触するよう構成されている請求項1または2に記載の封止用フィルム。
  5. 前記絶縁層は、前記電磁波シールド層の端部を越えて突出し、前記第1突出部に接触して積層された第3突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第1突出部と前記第3突出部とは、前記基板の他方の面側に折り込まれることにより、前記基板の他方の面側を前記第3突出部が接触して被覆するよう構成されている請求項2に記載の封止用フィルム。
  6. さらに、前記電子部品搭載基板は、前記基板の一方の面側に設けられ、前記電子部品に電気的に接続された電極を備え、
    前記電磁波シールド層は、前記被覆層の端部を越えて突出する第4突出部を備え、前記基板の一方の面側から前記電子部品搭載基板を封止する際に、前記第4突出部は、前記基板の一方の面側に折り込まれることにより、前記基板の一方の面側で前記電極に接触するよう構成されている請求項1に記載の封止用フィルム。
  7. 前記絶縁層、前記電磁波シールド層および前記被覆層は、それぞれ、樹脂材料を含有し、
    当該封止用フィルムは、JIS K 6251に準拠して求められる軟化点における伸び率が150%以上3500%以下である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の封止用フィルム。
  8. 当該封止用フィルムは、25℃以上80℃以下の温度範囲での線膨張率が100ppm/K以下である請求項1ないし7のいずれか1項に記載の封止用フィルム。
  9. 前記絶縁層、前記電磁波シールド層および前記被覆層のうち少なくとも1つの層は、前記樹脂材料として、ポリオレフィン系樹脂を含有する請求項1ないし8のいずれか1項に記載の封止用フィルム。
  10. 当該封止用フィルムは、その平均厚さが10μm以上700μm以下である請求項1ないし9のいずれか1項に記載の封止用フィルム。
  11. 前記基板は、プリント配線基板である請求項1ないし10のいずれか1項に記載の封止用フィルム。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の封止用フィルムを用いて、前記基板と前記電子部品とを封止する電子部品搭載基板の封止方法であって、
    前記基板と前記電子部品とを覆うように、前記絶縁層を前記電子部品搭載基板側にして前記封止用フィルムを配置させる配置工程と、
    前記封止用フィルムを加熱し軟化させるとともに、減圧する加熱・減圧工程と、
    前記封止用フィルムを冷却させるとともに、加圧することで、前記基板と前記電子部品とを前記封止用フィルムで封止する冷却・加圧工程とを有することを特徴とする電子部品搭載基板の封止方法。
  13. 請求項1ないし11のいずれか1項に記載の封止用フィルムと、該封止用フィルムにより被覆された前記基板および前記電子部品を備える前記電子部品搭載基板とを有することを特徴とする封止用フィルム被覆電子部品搭載基板。
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