JP2018060954A - インプリント装置及びデバイスの製造方法 - Google Patents

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【課題】モールドとパターン部に対向する面を保持するモールド保持機構の接触部より外側に、且つ前記モールド側面より内側に排気機構を備えることを特徴とし、倍率補正を行うためにモールドの形状を変形させたときにモールドとモールド保持機構の接触部から発生するパーティクルを効率よく排除することで、パターン転写における欠陥発生を防止することができるインプリント装置を提供する。
【解決手段】モールドとモールド保持機構の接触部より外側に、且つ前記モールド側面より内側に排気機構を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、インプリント装置及びデバイスの製造方法に関する。
半導体デバイスやMEMSなどの微細化の要求が進み、従来のフォトリソグラフィー技術に加え、基板上の未硬化樹脂をモールドで成形し、樹脂のパターンを基板上に形成する微細加工技術が注目を集めている。この技術は、インプリント技術とも呼ばれ、基板上に数ナノメートルオーダーの微細な構造体を形成することができる。例えば、インプリント技術の1つとして、光硬化法がある。この光硬化法を採用したインプリント装置では、まず、基板(ウエハ)上のインプリント領域であるショットに紫外線硬化樹脂(インプリント材、光硬化性樹脂)を塗布する。
次に、この樹脂(未硬化樹脂)をモールドにより成形する。そして、紫外線を照射して樹脂を硬化させたうえで引き離すことにより、樹脂のパターンが基板上に形成される。また、半導体集積回路の製造では、各種プロセスによる基板の倍率(サイズ)変化に対応する必要がある。基板は、種々のメタルを使用してパターンニングされ、縦方向・横方向(X方向・Y方向)によってメタルの構造が異なりうる。このため、成膜やスパッタリング等の加熱プロセスを経て、基板全体が拡大または縮小し、その結果、X方向とY方向とでサイズが異なる現象が発生している。
実際の半導体プロセスでは、±10ppm程度のウエハ全体の変倍が発生しており、X方向とY方向との倍率差も10ppm程度発生している。ウエハ全体が拡大または縮小するので、それにより各チップも倍率(サイズ)が変動している。
そのため、インプリント装置では、一般的にモールドを真空吸引力または静電気力によって保持、及び固定するモールド保持装置とともに半導体プロセス中で発生するパターンの倍率誤差を補正する倍率補正装置を備える。この倍率補正装置は、駆動部や該駆動部の駆動量を制御するためのセンサー等により構成され、モールドの外周部を取り囲むように複数箇所に設置される。この場合、駆動部は、モールドに対して外力を与えることで、モールド自体を変形させ、モールドに形成されたパターン形状を補正する。
例えば、特許文献1は、モールドの側面に圧縮力を加えて倍率補正を行う補正装置を開示している。また、特許文献2は、モールドの側面に圧縮力を加えるアクチュエーターをモールドの側面と支持構造体との間に設置し、アクチュエーターと支持構造体との間に設置された力センサーによりアクチュエーターの駆動量を制御するインプリント装置を開示している。
特開2012−099790号公報 特開2009−200345号公報
上記技術を採用したインプリント装置では、モールドをモールド保持装置にて保持及び固定した状態でモールドを変形させるため、モールドとモールド保持装置の接触部で滑り、その結果、摩耗によりパーティクル(ごみなどの異物)が発生する。基板のパターン形成面やモールドのパターン面にパーティクルが付着すると、基板に転写されるパターンに不良やモールドのパターン面の破損を招くため、パーティクルの付着を防止する必要がある。特にインプリント装置では、モールドを基板に押し付けてパターンを転写するため、モールド及びモールド保持装置は基板の上部に配置されており、摩耗により発生したパーティクルが基板上に付着する可能性が高い。
そこで、本発明では基板のパターン形成面やモールドのパターン面に、パターンの倍率誤差を補正する倍率補正装置によってモールド形状を変形させた際に発生するパーティクルが付着することを抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、パターン部を有するモールドと、モールドのパターン部と対向する面を保持するモールド保持機構と、モールドに力を印加することでモールドの形状もしくは寸法を調整する手段と、モールドのパターンを基板に転写する手段とを有するインプリント装置において、モールドとモールド保持機構の接触部より外側に、且つモールド側面より内側に排気機構を備えることを特徴とする。
本発明によれば、モールド及び基板へのパーティクル付着を防止し、パターン転写における不良の発生を抑制することができる。
第1実施形態のインプリント装置を示した図である。 第1実施形態における集塵装置の流路を示した図である。 第1実施形態におけるモールド保持装置を下方向から示した図である。 インプリント動作シーケンスを示すブロック図である。 第2実施形態における集塵装置の流路を示した図である。 第2実施形態におけるモールド保持装置を下方向から示した図である。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係るインプリント装置について説明する。図1は、インプリント装置の構成を示す図である。なお、図1において、モールド2に対する紫外線の照射軸に平行にZ軸を取って説明する。
本実施形態におけるインプリント装置は、物品としての半導体デバイスなどのデバイスの製造に使用され、被処理基板であるウエハ上(基板上)の未硬化樹脂をモールド(型)で成形し、ウエハ上に樹脂のパターンを形成する装置である。ここでは、光(紫外線)を照射して樹脂(紫外線硬化型樹脂)を硬化させる光硬化法を採用するが、その他の硬化法、例えば、熱を与えることで樹脂を硬化させる熱硬化法を採用してもよい。
インプリント装置は、照明系ユニット1と、モールド2と、モールド保持装置3と、基板4と、基板保持装置5と、基板ステージ6と、倍率補正装置7と、検出部8と、不図示のモールド駆動装置、基盤搬送装置、モールド搬送装置、樹脂塗布機構及び制御装置を備える。
照明系ユニット1は、インプリント処理の際に、モールド2に対して紫外線を照射する照明手段である。この照明系ユニット1は、光源と、該光源から射出された紫外線をインプリントに適切な光に調整するための複数の光学素子から構成される。
モールド2は、外周部が矩形であり、基板4に対する対向面の中央部に、パターン部2a(例えば回路パターン等の凹凸形状)が3次元状に形成された型(型材、金型)である。なお、モールド2の材質は、石英等、紫外線を透過させることが可能な材料である。またモールド2はある程度の深さを有するキャビティ空間(凹部)が形成された形状としてもよい。
モールド保持装置3はモールド2と、モールド接触部2bで接触し、保持、及び固定するための保持装置である。モールド2及びモールド保持装置3のモールド接触部2bは、ともに密着性を保つために、高平面度に加工されている。保持方法としては真空吸引力または静電気力である。また、モールド保持装置3には、保持したモールド2をZ方向に駆動する不図示のモールド駆動装置が構成されており、塗布機構によって樹脂の塗布された基板4上にモールド2を適切な力で押印し、離型する機能を有する。
さらに、モールド駆動装置は、モールド2を傾けたり、モールド2と基板4との相対位置を精密に合わせるために、Z方向への駆動だけでなく、回転機構やX、Y方向への駆動する機能を備えていてもよい。
不図示の基盤搬送装置から搬入された基板4は、基板保持装置5に吸引保持される。基板4は、単結晶シリコンウエハやSOI(Silicon on Insulator)ウエハなどを含む。また、基板保持装置5は基板ステージ6上に構成されており、基板ステージ6は基板4および基板保持装置5と一体的にXY平面を移動する。
基板ステージ6は基板を所望の位置に移動させる装置であり、モールド2に対して基板4上のショット領域が下に配置されるよう駆動し位置決めする。また、樹脂を基盤4上に塗布する際には塗布装置に対しても駆動し位置決めを行う。基板ステージ6は、露光装置として要求されるナノメートルオーダの位置決め精度が求められており、そのため制御自由度は、XY方向に限らず、Z、ωz、ωx、ωyを含む制御自由度を有するものでもよい。各々の自由度の計測は、レーザ干渉計であっても、あるいはエンコーダ、静電容量センサ、光学センサ、レーザ変位計などであってもよい。
検出部8は、モールド2上のモールドアライメントマーク9と基板4上の基板アライメントマーク10を観測し、モールド2と基板4との相対位置を測定する。なお、基板ステージ2上に基準マークを構成し、モールドアライメントマーク9との相対位置、及び、基板アライメントマーク10との相対位置をそれぞれ測定し、モールド2と基板4の位置関係を算出してもよい。
また、基板アライメントマーク10は、モールド押し付ける各位置にそれぞれ配置することでインプリント時に毎回位置合わせを行うこともできる。さらに、パターン部2bに少なくとも2つ以上にモールドアライメントマーク9を配置し、基板4も同様に基板アライメントマーク10を少なくとも2つ以上配置することで、基板サイズまたは各チップサイズとモールド2のパターン部2bのサイズとの倍率誤差を測定することができる。
集塵装置11は流路11aを通して排気を行う装置であり、圧力調整装置または流量調整装置を構成し、排気する流量を調整してもよい。また、排気されるパーティクルの量を測定する測定装置を備えていても良い。
図2は流路11a周辺の配置を示した図である。また、図3はモールド保持機構を下方向から見た図を示す。S1はモールド2の中心位置から、モールド2とモールド保持装置3が接触するモールド接触部2bの最外周部までの平面方向の距離を示す。また、S3はモールド2の中心位置から、モールド2の側面までの平面方向の距離を示す。ここで、モールド接触部2bの最外周部までの平面方向の距離S1と、モールド2の側面までの平面方向の距離S3の関係は、通常、インプリント装置ではモールド2のパターン部2aに対し、モールド接触部2bが対面に配置するため、必然的にS1≦S3となる。
流路11aは、モールド保持機構3内部を通り、流路先端11bはモールド2の上部に配置される。また、流路先端11bの平面上の位置は、モールド接触部2bの最外周部とモールド2の側面の間に配置され、その関係はS1<S2<S3となる。さらに、流路先端11bは、図3で示すように、モールド接触部2bを取り囲むように配置しても良い。
[実施例1]
次に本発明の実施例1を図1、図2、図3及び図4を用いて説明する。図4はインプリント動作のフローチャートを示す。不図示のモールド搬送装置によって、モールド2が装置内に搬入され、モールド2がモールド保持装置3によって保持され、被転写基板である基板4は装置内に搬入し、基板4を基板保持装置5によって保持される。また、不図示の樹脂塗布機構により基板4上のインプリント位置に樹脂が塗布される。
その後、モールド2と基板4との相対位置合わせを行う。モールド2上のモールドアライメントマーク9と基板4上の基板アライメントマーク10を検出部8によって観測し、モールド2と基板4との相対位置を算出し、その情報をもとに、基板ステージを制御して移動させることで、XY平面上の位置合わせを行う。また、パターン部2aと基板4上に塗布された樹脂を押し付ける動作は、不図示のモールド駆動装置により、モールド2及びモールド保持装置3を基板側(−Z方向)へ移動させることで行う。
モールド駆動装置のZ駆動が終了し、パターン部2aに樹脂を隅々まで樹脂を充填させた後、照明系ユニット1により、紫外線をモールド2を透過して樹脂に照射し、硬化させる。その後、モールド駆動装置により、モールド2及びモールド保持装置3をZ方向に移動し、パターン部2aと樹脂を離す(離型)。
ここで、前述したように、半導体製造プロセス経て発生した基板または各チップサイズとモールド2のパターン部2bのサイズとで、倍率誤差が生じている場合、インプリント装置ではこのインプリント動作中に倍率補正を行う必要がある。そこで、倍率誤差を、モールド2上の少なくとも2つ以上のモールドアライメントマーク9と、基板4上の少なくとも2つ以上の基板アライメントマーク10を検出部8にて測定し、補正を行う。
補正は、モールド2側面に配置された倍率補正装置5によって、モールド2側面に圧力を加えることでモールド2の形状を変形させて行う。倍率補正装置5の制御は、検出部8で測定されたモールドアライメントマーク9と基板アライメントマーク10の位置関係の情報を利用して行われる。また、倍率補正装置5は、モールド2の1側面に対して複数配置し、設置個数は所望のパターン形状や精度によって適宜変更してもよい。
倍率補正装置5が作動している間、すなわちモールド2の側面に圧力を加え、モールド2の形状を変形させているとき、集塵装置11を作動させ、流路11aを通して流路先端11bからモールド接触部2b付近の排気を行う。集塵装置11を作動しての排気は、インプリント装置が稼働中、常時行っていることが望ましいが、倍率補正装置7駆動時のみ行うなど、断続的に行ってもよい。
集塵装置11には、排気流量調整装置と圧力計または流量計を設置し、圧力や流量の測定量によって排気量を変化させたり、または、モールド2の有無によって排気流量が変化しないように調整しても良い。さらに、排気された流体内に浮遊するパーティクル量を測定できるパーティクル測定装置を集塵装置11に備え、モールド接触部2bの周囲空間に浮遊するパーティクルの量を測定し、その結果から、排気流量を調整したり、次のインプリント動作に移らないよう待機するなどの制御を行っても良い。
特にモールド接触部2bの周囲空間に浮遊するパーティクルの量が多い場合に、基板ステージ6を駆動させると、周囲の空間の気流が乱れ、パーティクルが周囲分散する可能性が高くなるため、ステージを停止した状態で待機させたほうが望ましい。
上記のように、モールド接触部2b周囲を排気するために、モールド接触部2bの最外周部とモールド2の側面の間に流路先端11bをもつ集塵装置11を備えることで、効率的にパーティクルを排出することができる。その結果、パーティクルがモールド2のパターン部2bや基板4に付着することを防止し、パターン転写における不良の発生を抑制することができる。
〔第2実施形態〕
次に第2実施形態を図5及び図6を用いて説明する。図5は、第2実施形態における流路11a周辺の配置を示した図であり、また、図6は第2実施形態におけるモールド保持機構を下方向から見た図である。なお、第2実施形態は、特にモールド保持装置3の流路先端11b周辺の形状についての説明であり、第2実施形態として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
第2実施形態では、図5に示すように、モールド2の上部およびモールド接触部2bの最外周部とモールド2の側面の間に配置された流路先端11bの付近に凸部12をモールド保持装置3に備える。凸部12はモールド2との間に、一定の距離Hだけ離れた状態で形成され、モールド保持装置3によって、モールド2を保持及び固定をした際に、モールド2に接触しないようになっている。
また、モールド2の中心位置から、凸部12までの平面方向の位置は、流路先端11bとモールド2の側面の間に配置される。モールド2の中心位置から凸部12までの平面方向の距離S4とすると、モールド接触部2b、流路先端11b及びモールド2側面との位置関係は、S1<S2<S4<S3となる。さらに図6で示すように、凸部12はモールド接触部2bや、流路先端11bを取り囲むように備える。本実施形態では、凸部12を図6で示すような円形形状で配置したが、上記位置関係であれば矩形等であっても良い。
凸部12を設けることで、流路先端11b周辺にモールド接触部2bと凸部12及びモールド2で囲まれた、距離Hの隙間を持つ空間Aができる。凸部12により、他空間とのつながる隙間を狭くしたことに加え、空間Aが他空間に対して負圧になりやすくなり、他空間から空間Aへ向かって気流が発生することで、モールド接触部2bで発生するパーティクルが他空間へ分散をこと抑制する。その結果、パターン部2bや基板4にパーティクルが付着することを防止し、パターン転写における不良の発生を抑制することができる。
1 照明系ユニット
2 モールド
2a パターン部
2b モールド接触部
3 モールド保持装置
4 基板
5 基板保持装置
6 基板ステージ
7 倍率補正装置
8 検出部
9 モールドアライメントマーク
10 基板アライメントマーク
11 集塵装置
11a 流路
11b 流路先端
12 凸部

Claims (4)

  1. パターン部を有するモールドと、
    前記モールドの前記パターン部に対向する面を保持するモールド保持機構と、
    前記モールドに力を印加することで、前記モールドの形状もしくは寸法を調整する手段と、
    前記モールドのパターンを基板に転写する手段と
    を有するインプリント装置において、
    前記モールドと前記モールド保持機構の接触部より外側に、
    且つ前記モールド側面より内側に、
    排気機構を備える
    ことを特徴としたインプリント装置。
  2. 前記排気機構より外側に、
    且つ前記モールド側面より内側に
    前記モールドに接触しない凸部を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント装置。
  3. 前記排気機構によって排出される異物の量を
    測定する機構を備え、
    前記異物の量によって、前記排気機構による排気流量を変化させる
    請求項1または2に記載のインプリント装置。
  4. 前記排気機構によって排出される異物の量を
    測定する機構を備え、
    前記異物の量によって、基板ステージ駆動を制御する
    請求項1または2に記載のインプリント装置。
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