JP6166516B2 - インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法 - Google Patents

インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インプリント装置、インプリント方法および物品の製造方法に関する。
インプリント技術は、磁気記憶媒体や半導体デバイスなどの量産用ナノリソグラフィ技術の1つとして注目されている。インプリント技術は、微細なパターンが形成されたモールドを、基板上に供給された樹脂に押し付け、その状態で樹脂を硬化させる技術である。硬化した樹脂からモールドを剥離することで、基板上にモールドのパターンを転写することができる。
近年、半導体デバイスなどの製造では、複数のパターンを1つの基板上に重ね合わせる工程が必要であるほか、回路パターンの微細化も進んでいる。そのため、インプリント技術において、パターンが形成されるべき基板上の領域にモールドのパターンを高精度に転写することが重要である。そこで、特許文献1には、モールドに、基板上のマークに対応するマーク、およびそのマークの位置を取得するためのマークを備え、モールドと基板とをアライメントする方法が提案されている。
特許第4185941号公報
インプリント処理においてモールドと基板との距離を変更する際、モールドと基板との間における気体の流れに起因して、それらの距離を変更することを妨げる抗力が生じる。このような抗力は、モールドと基板との相対位置を制御するときの外乱となる。そのため、モールドと基板との距離を変更する際に、それらが傾いた状態で接触したり、それらの相対位置が基板面と平行な方向にずれたりしうる。その結果、モールドと基板とを高精度にアライメントすることが困難となり、基板上に形成されたパターンにおいて位置ずれや欠損が発生しうる。
そこで、本発明は、インプリント装置において、基板にモールドのパターンを転写する上で有利な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としてのインプリント装置は、モールドを用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、前記モールドを保持して移動可能なモールド保持部と、前記基板を保持して移動可能な基板保持部と、前記モールド保持部および前記基板保持部の移動を制御する制御部と、前記モールドと前記基板との距離をh、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの前記モールドと前記基板との相対速度をdh/dt、前記モールドと前記基板との間における気体の粘性係数および前記モールドと前記基板とが重なり合う面積によって決まる係数をKとするとき、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの抗力Fを、
Figure 0006166516
に従って決定する決定部と、を有し、前記制御部は、前記決定部で求められた抗力に基づいて前記モールド保持部および前記基板保持部の少なくとも一方の移動を制御することにより、前記モールドと前記基板との相対位置を変更することを特徴とする。
本発明によれば、インプリント装置において、基板にモールドのパターンを転写する上で有利な技術を提供することができる。
本発明の第1実施形態のインプリント装置を示す図である。 モールドと基板との間における気体の流れを示す図である。 モールドと基板との位置関係を示す図である。 第1実施形態の制御系を示すブロック図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。また、各図において、基板面上で互いに直交する方向をそれぞれx方向およびy方向とし、基板面に垂直な方向をz方向とする。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態のインプリント装置100について、図1を参照して説明する。インプリント装置は、半導体デバイスなどの製造に使用され、パターンが形成されたモールドを基板上の樹脂(インプリント材)と接触させた状態(押し付けた状態で樹脂を硬化させ、硬化した樹脂からモールドを剥離することで基板上にパターンを転写するインプリント処理を行う。インプリント装置100は、モールド1を保持するモールド保持部10と、基板2を保持する基板保持部20と、モールド1を変形させる変形部15と、基板上の樹脂に光(紫外光を照射する光照射部30と、基板2に樹脂を塗布する塗布部40とを含む。また、インプリント装置100は、インプリント処理を制御するための制御系50として、第1制御部51と、第2制御部52と、第3制御部53と、決定部54と、補正部55と、記憶部56とを含む。
モールド1は、通常、石英など紫外線を透過させることができる材料で作製されており、基板側の面の一部には、基板上の樹脂に転写する凹凸のパターン1aが形成されている。また、モールド1の基板側の面と反対側の面には、パターン1aが形成された部分の厚みが薄くなるように掘り込まれた凹部1bが形成されている。このように、パターン1aが形成された部分を薄くすることで、後述する気室14に圧力を加えたときにモールド1が変形しやすい状態にしている。基板2は、例えば、単結晶シリコン基板やSOI(Silicon on Insulator)基板が用いられる。基板2の上面(被処理面)には、後述する塗布部40によって紫外線硬化樹脂(以下、樹脂)が塗布され、基板2に塗布された樹脂にモールド1が押し付けられる。樹脂にモールド1が押し付けられた状態で紫外線31aを照射することによって樹脂が硬化し、硬化した樹脂からモールド1が剥離されることによって樹脂にモールド1のパターン1aが転写される。
モールド保持部10は、モールドチャック11と、位置計測部12とを含む。モールドチャック11は、z方向に推力を発生させるアクチュエータ13を介して構造体3に固定されており、真空吸着力や静電力などによりモールド1を保持する。モールドチャック11にはモールド1と接触する面に凹部11aが形成されており、モールドチャック11の凹部11aは、モールド1により覆われてほぼ密閉された空間となる。モールドチャック11の凹部11aとモールド1の凹部1bとによって規定される空間を、以下では気室14と呼ぶ。気室14は、配管14aを介して変形部15に接続されている。変形部15は、気室14に圧縮空気を供給する供給源と気室14を真空にする排気装置とを切り替えるための切換え弁やサーボバルブなどの圧力調整器15a(図4)を含む。この変形部15によってインプリント処理時に気室14の圧力を制御し、モールド1を基板2に向かって凸型の形状に変形させることができる。このように、モールド1を変形させてインプリント処理を行うと、モールド1はその中心部から基板2に接触していくため、モールド1のパターン1aに気泡が閉じ込められることが抑制され、基板上に転写されるパターンの欠損を防止することができる。アクチュエータ13は、例えば、3個以上用いることによって、モールドチャック11(モールド1)の位置および姿勢をz方向、x軸まわりの回転(θ)、およびy軸まわりの回転(θ)について制御することができる。また、位置計測部12は、例えば、エンコーダや干渉計、静電容量センサなどを含み、モールドチャック11の位置を計測する。位置計測部12は、例えば、3個以上のエンコーダを含む場合、モールドチャック11におけるz方向の位置、x軸を中心にしたθ回転量、およびy軸を中心にしたθ回転量を計測することができる。ここで、モールド保持部10が固定される構造体3は、インプリント装置が固定された場所(床)からの振動を抑制するため、床に固定された定盤6によって、支持台5および空気ばね4を介して支持されている。また、構造体3を支持台5および定盤6と一体化し、定盤6の下に空気ばね4を挿入する構成にしてもよく、この場合も床からの振動を抑制できる。また、第1実施形態において変形部15は、気室14の圧力を調整してモールド1を変形しているが、例えば、圧電素子などによってモールド1の側面から力を加えてモールド1を変形してもよい。
基板保持部20は、基板チャック21と、ステージ駆動部22と、位置計測部23とを含む。基板チャック21は、z方向に推力を発生させるアクチュエータ24を介してステージ駆動部22に固定されており、真空吸着力や静電力などにより基板2を保持する。アクチュエータ24は、例えば、3個以上用いることによって、基板チャック21(基板2)の位置および姿勢をz方向、x軸まわりの回転(θ)、およびy軸まわりの回転(θ)について制御することができる。ステージ駆動部22は、例えば、リニアモーターを含み、基板チャック21をx方向およびy方向に移動可能にする。また、位置計測部23は、例えば、エンコーダや干渉計、静電容量センサなどを含み、基板チャック21の位置を計測する。位置計測部23は、例えば、干渉計を含む場合、基板チャック21におけるx方向、y方向およびz方向の位置、並びにθ回転量、θ回転量およびθ回転量(z軸まわりの回転量)を計測することができる。
光照射部30は、光源31と光学素子32を含む。光源31は、基板2に塗布された樹脂を硬化させる紫外線31aを射出する。光学素子32は、光源31から射出された紫外線31aを折り曲げるミラーで構成され、インプリント処理の際にモールド1を介して基板上の樹脂に紫外線31aを照射する。第1実施形態のインプリント装置100では、パターン1aが形成されたモールド1を基板上の樹脂に接触させ、この状態で光源31からの紫外線31aを照射して樹脂を硬化させる。ここで、第1実施形態では、光硬化法を採用するため光照射部30が設置されているが、例えば、熱硬化法を採用する場合には、光照射部30の代わりに熱硬化性樹脂を硬化するための熱源部を設置してもよい。
塗布部40は、基板上に樹脂(未硬化樹脂)を塗布する。上述したように、第1実施形態で用いられる樹脂は、紫外線31aの照射によって硬化する性質を有する光硬化性樹脂(インプリント材)であり、半導体デバイス製造工程における各種条件によって適宜選択される。また、塗布部40の吐出ノズルから吐出される樹脂の量は、基板上の樹脂に形成される凹凸のパターンにおいて、そのパターンの厚さや、凹凸の密度などによって適宜決定される。ここで、基板上の樹脂は、モールド1を接触させた状態で一定の時間を経過させ、モールドのパターンの隅々まで充填される。このとき、モールド1と基板2との間に気泡が閉じ込められてしまうと、基板上に形成されたパターンに欠損が生じてしまう。例えば、空気中でインプリント処理を行う場合、空気は樹脂に溶けにくいため、モールド1と基板2との間に気泡が生じ易い。そのため、第1実施形態では、基板上の樹脂に溶けやすい不活性ガスを供給するガスノズル41が備えられている。
第1制御部51は、インプリント処理を行う際において、モールド1の位置(z方向、θおよびθ)が目標位置になるようにモールド保持部10を制御する。第2制御部52は、インプリント処理を行う際において、基板2の位置(x方向、y方向、z方向、θ、θおよびθ)が目標位置になるように基板保持部20を制御する。第3制御部53は、インプリント処理を行う際において、モールド1の形状が目標形状になるように変形部15を制御する。
近年、半導体デバイスなどの製造では、複数のパターンを1つの基板上に重ね合わせる工程が必要であるほか、回路パターンの微細化も進んでいる。そのため、第1実施形態のインプリント装置100において、パターンが形成されるべき基板上の領域にモールド1のパターン1aを高精度に転写することが重要である。即ち、モールド1と基板2とを高精度にアライメントすることが重要である。ここで、第1実施形態のインプリント装置100におけるアライメントについて説明する。インプリント装置100におけるアライメント方法としては、グローバルアライメント方式とダイバイダイアライメント方式とがある。グローバルアライメント方式は、基板上の数箇所のショット領域(サンプルショット領域)に形成されたマークの検出結果を統計処理して得られる指標に従ってアライメントを行う方式である。即ち、グローバルアライメント方式では、全てのショット領域に対して同一の指標でアライメントが行われる。一方で、ダイバイダイアライメント方式は、基板上の複数のショット領域ごとに、各ショット領域に形成されたマークの検出結果に従ってアライメントを行う方式である。このようなアライメントは、インプリント処理において樹脂を硬化させる前に行われ、モールド1のパターン1aを基板2に転写する上で重要な工程である。しかしながら、インプリント処理においてモールド1と基板2との距離を変更する際、それらの間における気体の流れに起因して、それらの距離を変更することを妨げる抗力が生じてしまう。このような抗力は、モールド1と基板2との相対位置を制御するときの外乱となる。そのため、モールド1と基板2との距離を変更する際に、それらが傾いた状態で接触したり、それらの相対位置が基板面と平行な方向にずれたりしうる。その結果、モールド1と基板2とを高精度にアライメントすることが困難となり、基板上に形成されたパターンにおいて位置ずれや欠損が発生しうる。抗力を抑制する1つの手段として、モールド1と基板2との相対速度を低下させることが挙げられる。しかし、それらの相対速度を低下させることは、インプリント装置のスループットを低下させてしまうこととなる。そこで、第1実施形態のインプリント装置100は、決定部54と補正部55とを備えており、第1制御部51、第2制御部52および第3制御部53に対してフィードフォワード制御を行う。
決定部54は、モールド1と基板2との距離に基づいて抗力を決定する。ここで、モールド1と基板2との距離を変更するときの抗力について図2を参照して説明する。図2(a)は、モールド1と基板2とを近づけることによって、モールド1と基板2との間における気体が外部に押し出される様子を示す。図2(a)において矢印8aは、気体の流れを示す。モールド1と基板2とを近づけていくと、それらの間における気体が中心から外側に向かって押し出される。このとき、気体はそれぞれ固有の粘性係数を有する(例えば、20℃の空気の粘性係数は1.8×10−5/Pa・sec)ため、モールド1と基板2とを近づけることを妨げる抗力が生じる。同様に、図2(b)は、モールド1と基板2とを離すことによって、モールド1と基板2との間に気体が流入する様子を示す。図2(b)において矢印8bは、気体の流れを示す。モールド1と基板2とを離していくと、それらの間における気体が外側から中心に向かって流入する。このときも、気体の粘性係数によって、モールド1と基板2とを離すことを妨げる抗力が生じる。このような抗力は、モールド1と基板2との距離の3乗に反比例し、モールド1と基板2との相対速度に比例するため、抗力をF、距離をh、相対速度をdh/dtおよび係数をKとすると式(1)によって表される。
Figure 0006166516
係数Kは、モールド1と基板2との間における気体の粘性係数や、モールド1と基板2とが重なり合う面積によって決定される。例えば、20℃の空気中において、150mm角のモールド1が全面で基板2と重なり合う場合、係数Kは4×10−9N/sec・mとなる。
基板2に複数のショット領域を形成する場合、各ショット領域において、気体の粘性係数は変化しないが、モールド1と基板2とが重なり合う面積が異なる。例えば、基板2の中心部分にショット領域を形成する場合では、モールド1と基板2とが重なり合う面積は、モールドの面積にほぼ等しくなる。この場合、抗力はモールド1および基板2に均等に加わるため、それらが傾いたり、それらの相対位置が基板面と平行な方向にずれたりすることは少ない。それに対し、基板2の中心部分から離れた位置にショット領域2aを形成する場合では、図3に示すように、モールド1と基板2とが重なり合う部分の面積は図3の斜線部となり、基板2の中心部分のショット領域を形成する場合と比べて小さくなる。また、この場合、斜線部に加わる抗力は、モールド1における斜線部以外の部分に加わる抗力と比べて、基板の厚み分(数百μm程度)だけ大きくなる。このように斜線部とそれ以外の部分とで抗力が異なると、モールド1と基板2とにモーメント(θおよびθ)が生じてそれらが傾いたり、それらの相対位置が基板面と平行な方向(x方向およびy方向)にずれたりする。そのため、第1実施形態のインプリント装置100は、基板上の位置と、その位置における係数Kとの対応関係を表す情報を記憶する記憶部56を含む。そして、決定部54は、インプリント処理が行われる基板上の位置に対応した係数Kを、記憶部56に記憶された情報によって取得する。ここで、係数Kは、z方向の抗力に加えて、モールド1と基板2とをx方向およびy方向にずらす力や、θおよびθに回転させる力を決定するための係数を含んでもよい。
補正部55は、第1制御部51におけるモールド保持部10を制御するための情報(操作情報)、第2制御部52における基板保持部20を制御するための情報(操作情報)、および第3制御部53における変形部15を制御するための情報(操作情報)を補正する。ここで、第1制御部51、第2制御部52および第3制御部53における操作情報の補正について図4を参照して説明する。図4は、第1実施形態の制御系50を示すブロック図である。決定部54は、減算器54aと計算器54bとを含む。減算器54aは、位置計測部12によって計測されたモールドチャック11の位置と、位置計測部23によって計測された基板チャック21の位置との差分を算出し、算出した差分を計算器54bに供給する。計算器54bは、減算器54aから供給された差分によってモールド1と基板2との距離、およびそれらの距離を時間微分した相対速度を算出し、モールド1と基板2との距離を変更することを妨げる抗力を上述した式(1)に基づいて決定する。このとき、計算部54bは、z方向の抗力に基づいて、モールド1と基板2とをx方向およびy方向にずらす力や、それらをθおよびθに回転させる力を決定してもよい。補正部55は、決定部54によって決定された抗力によって、各制御部(51、52および53)を補正するための補正情報を生成する。このとき、例えば、基板2の中心部分にショット領域を形成する場合、上述したように、モールド1と基板2との相対位置が基板面と平行な方向にずれることは少ないため、補正部55は、z方向の抗力を補正するための補正情報を生成すれば足りる。一方で、図3に示すように、基板2の中心部分から離れた位置にショット領域2aを形成する場合、モールド1と基板2とをx方向およびy方向にずらす力や、それらをθおよびθに回転させる力が生じる。そのため、補正部55は、z方向の抗力を補正するための補正情報だけでなく、x方向およびy方向の力を補正するための補正情報、並びにθおよびθに回転させる力を補正するための補正情報を生成してもよい。このような補正情報は、各制御部における制御器(51b、52bおよび53b)の後に備えられた加算器(51c、52cおよび53c)によって、各制御器で生成された操作情報に加算される。ここで、第1実施形態の補正部55は、第1制御部51および第2制御部52の両方を補正しているが、それらのうち一方のみを補正してもよい。
第1制御部51は、減算器51a、制御器51b、加算器51cおよび分配器51dを含む。減算器51aは、位置計測部12によって計測されたモールドチャック11の現在位置と目標位置との制御偏差を算出し、算出された制御偏差を制御器51bに供給する。制御器51bは、例えばPIDやローパスフィルタ、ノッチフィルタなどを含み、アクチュエータ13を駆動するための操作情報を生成する。加算器51cは、制御器51bで生成された操作情報に、補正部55から供給される補正情報を加算する。分配器51dは、各アクチュエータ13において必要な推力を補正された操作情報に基づいて計算し、その推力に対応した操作量(電圧)を各アクチュエータ13のドライバに供給する。これにより、各アクチュエータ13が駆動し、モールドチャック11を目標位置および目標姿勢に近づけることができる。同様に、第2制御部52は、減算器52a、制御器52b、加算器52cおよび分配器52dを含む。減算器52aは、位置計測部23によって計測された基板チャック21の現在位置と目標位置との制御偏差を算出し、算出された制御偏差を制御器52bに供給する。制御器52bは、例えばPIDやローパスフィルタ、ノッチフィルタなどを含み、アクチュエータ24を駆動するための操作情報を生成する。加算器52cは、制御器52bで生成された操作情報に、補正部55から供給された補正情報を加算する。分配器52dは、各アクチュエータ24において必要な推力を補正された操作情報に基づいて計算し、その推力に対応した操作量(電圧)を各アクチュエータ24のドライバに供給する。これにより、各アクチュエータ24が駆動し、基板チャック21を目標位置および目標姿勢に近づけることができる。
第3制御部53は、減算器53a、制御器53b、加算器53cおよび駆動器53dを含む。減算器53aは、変形部15に含まれる圧力計測器15bによって計測された気室14の圧力値と目標値との制御偏差を算出し、算出された制御偏差を制御器53bに供給する。制御器53bは、例えばPIDやローパスフィルタ、ノッチフィルタなどを含み、変形部15における圧力調整器15aを駆動するための操作情報を生成する。加算器53cは、制御器53bで生成された操作情報に、補正部55から供給された補正情報を加算する。駆動器53dは、補正された操作情報に基づいて圧力調整器15aを駆動する。例えば、モールド1と基板2とを近づける場合、抗力は、モールド1が基板2に向かって凸型の形状に変形することを妨げるような抗力となる。この場合、補正部55は、モールド1と基板2との距離に基づいて、気室14の圧力を増やすように操作情報を補正するための補正情報を生成する。この補正情報は、加算器53cによって操作情報に加算される。そして、駆動器53dにおいて、補正された操作情報に基づいて圧力調整器15aが駆動される。これにより、モールド1と基板2との距離を変更する際の抗力が生じても、モールド1の変形量をほぼ一定にすることができる。ここで、第3制御部53における制御偏差は、圧力計測器15bで計測された気室14の圧力値とその目標値との差分であるが、モールド1の変形量を変位センサなどによって直接計測できる場合には、モールド1の変形量とその目標値との差分であってもよい。
上述したように、第1実施形態のインプリント装置100は、モールド1と基板2との距離に基づいて抗力を決定する決定部54と、各制御部(51、52および53)における操作情報を抗力に基づいて補正する補正部55とを含む。そして、決定部54および補正部55が各制御部(51、52および53)に対してフィードフォワード制御を行う。これにより、各制御部は、外乱として働く抗力を考慮してモールド保持部10、基板保持部20および変形部15を制御することができるため、モールド1と基板2とを高精度にアライメントすることができる。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態にかける物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された樹脂に上記のインプリント装置を用いてパターンを形成する工程(基板にインプリント処理を行う工程)と、かかる工程でパターンが形成された基板を加工する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。

Claims (7)

  1. モールドを用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント装置であって、
    前記モールドを保持して移動可能なモールド保持部と、
    前記基板を保持して移動可能な基板保持部と、
    前記モールド保持部および前記基板保持部の移動を制御する制御部と、
    前記モールドと前記基板との距離をh、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの前記モールドと前記基板との相対速度をdh/dt、前記モールドと前記基板との間における気体の粘性係数および前記モールドと前記基板とが重なり合う面積によって決まる係数をKとするとき、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの抗力Fを、
    Figure 0006166516
    に従って決定する決定部と、を有し、
    前記制御部は、前記決定部で求められた抗力に基づいて前記モールド保持部および前記基板保持部の少なくとも一方の移動を制御することにより、前記モールドと前記基板との相対位置を変更することを特徴とするインプリント装置。
  2. モールドを用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント処理を行うインプリント装置であって、
    前記モールドを保持して移動可能なモールド保持部と、
    前記基板を保持して移動可能な基板保持部と、
    前記モールド保持部および前記基板保持部の移動を制御する制御部と、
    前記モールドと前記基板との距離をh、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの前記モールドと前記基板との相対速度をdh/dt、係数をKとするとき、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの抗力Fを、
    Figure 0006166516
    に従って決定する決定部と、
    前記基板上の位置と当該位置における前記係数との対応関係を表す情報を記憶する記憶部と、を有し、
    前記制御部は、前記決定部で求められた抗力に基づいて前記モールド保持部および前記基板保持部の少なくとも一方の移動を制御することにより、前記モールドと前記基板との相対位置を変更し、
    前記決定部は、前記インプリント処理が行われる前記基板上の位置に対応した前記係数を前記記憶部に記憶された前記情報から取得することを特徴とするインプリント装置。
  3. 前記制御部は、前記モールドと前記インプリント材とが接触していない状態で前記距離を変更している際に生じる前記モールドと前記基板との相対位置のずれが補正されるように、前記決定部により求められた抗力に基づいて、前記モールド保持部および前記基板保持部の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリント装置。
  4. 前記モールドと前記基板との相対位置のずれは、基板面と平行な方向における前記モールドと前記基板との相対位置のずれを含むことを特徴とする請求項に記載のインプリント装置。
  5. 前記モールドに力を加えて前記パターンを変形させる変形部を更に含み、
    前記制御部は、前記決定部により求められた抗力に基づいて前記変形部を制御することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載のインプリント装置。
  6. 請求項1乃至のうちいずれか1項に記載のインプリント装置を用いてパターンを前記基板に形成する形成工程と、
    前記形成工程でパターンが形成された前記基板を加工する加工工程と、を有し
    前記加工工程で加工された前記基板から物品を製造することを特徴とする物品の製造方法。
  7. モールドを用いて基板上にインプリント材のパターンを形成するインプリント方法であって、
    前記モールドと前記基板との距離をh、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの前記モールドと前記基板との相対速度をdh/dt、前記モールドと前記基板との間における気体の粘性係数および前記モールドと前記基板とが重なり合う面積によって決まる係数をKとするとき、前記モールドと前記基板との距離を変更するときの抗力Fを、
    Figure 0006166516
    に従って決定する決定工程と、
    前記決定工程で求められた抗力に基づいて、前記モールドと前記基板との相対位置を変更する変更工程と、
    を有することを特徴とするインプリント方法。
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