JP2018059891A - 電気設備工事検査用給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電気設備工事の自主検査を安全に行なえるようにする。【解決手段】装置本体50には、入力用ケーブル30の第1入力線Laと出力用ケーブル40の第1電圧ライン接続線L1の間、第1入力線Laと第2電圧ライン接続線L2との間、および、第2入力線Naと中性ライン接続線Nbとの間をそれぞれ接続させて、電気設備10の第1電圧ラインと中性ラインの間、第2電圧ラインと中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給する第1給電モードと、第1入力線Laと第1電圧ライン接続線L1との間、第2入力線Naと第2電圧ライン接続線L2との間をそれぞれ接続させて、電気設備10の第1電圧ラインと第2電圧ラインの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給する第2給電モードとを切替えるモード切替スイッチ75と、このモード切替スイッチ75による給電モードを識別表示するモード表示器80とが設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、集合住宅、マンション、ホテル等の電気設備の工事現場で、本受電前に、その配線工事が正しく行なわれているか否かの検査(工事施工者等による自主検査)を安全に行なうための技術に関する。
集合住宅、マンション、ホテル等の電気設備の工事現場では、各住戸、各部屋の分電盤から負荷設備のコンセント、電灯等へ電力を供給するための配線等の各種工事を行なっている。
この電気設備の工事の完成検査は、一般的に、本受電後(電力会社から供給される単相3線式100V/200Vの給電線を分電盤に接続した後)に、各コンセントに対する検電器等による検査、壁などに取り付けられたスイッチの操作による電灯の点灯や換気扇等の動作の確認を行なっているが、この完成検査の段階で、電気設備の誤配線、誤結線、短絡等があることがわかると、改修が必要となり、壁や天井等の内装工事のやり直しが発生して、工期遅れが発生し、無駄な出費が発生し、電気設備工事業者やそれを管理するゼネコン(総合建設業者)等に膨大な損害を与えることになる。
これを防ぐために、本受電前で、且つ、工事した配線などの修正が容易な状態(内装工事完了前)で、電気設備の工事施工者等が工事に用いる仮設電源(一般的に、単相2線式100V)と、各戸に設置した分電盤(一般的に単相3線式100V/200V)との間を、自作したケーブル等で一時的に接続し、給電することで、分電盤から屋内のコンセントや電灯などの間を接続する配線についての誤配線、誤結線、短絡等の有無を調べる、所謂、自主検査を行なっていた。
ただし、単相3線式100V/200Vの分電盤には、本受電の際に電力会社からの電力を受けるために引込まれる3本の給電線、即ち、第1電圧ライン(赤被覆線)、第2電圧ライン(黒被覆線)、中性ライン(白被覆線)を接続するための3つの給電端子が設けられているのに対し、仮設電源側は、基本的に線間電圧がAC(交流)100Vの2本の電線しかない(保安用のアース線は別として)。
したがって、自主検査の場合、例えば図12に示すような自主検査用のケーブル5を用いることになる。このケーブル5は、単相2線式の仮設電源1側のコンセント2に差し込み可能なプラグ6に2本の電線Ll、L2の一端側が接続され、その一方の電線L1が2つの電線L1a、L1bに分岐され、電線L1a、L1b、L2の他端側に金属クリップ(鰐口クリップ等)やネジ止めワッシャ等の接続具7a、7b、7cがそれぞれ設けられている。
そして、実際に自主検査を行なう場合には、接続具7a〜7cを介して、電線L1aを工事中の電気設備10(一般的には分電盤)の第1電圧ラインの給電端子10aに接続し、電線L1bを第2電圧ラインの給電端子10bに接続し、電線L2を中性ラインの給電端子10cに接続してから、プラグ6を仮設電源1のコンセント2に差し込む。
この状態で、電気設備10側の第1電圧ラインと中性ラインとの間、および第2電圧ラインと中性ラインとの間にそれぞれAC100Vが供給されることになり、例えば、電気設備10の単相100Vのコンセントに検電器等を接続したり、100V用の電灯器具の動作確認等を行なうことで、検査が可能となる。
なお、上記のように単相2線式の電力を単相3線式のラインに擬似的に供給するためのケーブルは、例えば次の特許文献1に開示されている。
特開2009−187685号公報
しかしながら、上記のような自主検査用のケーブル5を用いた場合、電気設備10の第1電圧ラインと第2電圧ラインには同相のAC100Vが供給されるので、これらのライン間に設けられた単相200V用コンセントの端子間には電位差が生じず、配線が正しく行なわれているかどうかを容易に判断できないという問題がある。
これを解決するために、図13のように、ケーブル5の電線L1bを、第2電圧ラインの給電端子10bから外し、ケーブル5の電線L2を中性ラインの給電端子10cから第2電圧ラインの給電端子10bに繋ぎ変え、第1電圧ラインと第2電圧ラインとの間にAC100Vを印加することが考えられる。
しかしながら、上記したような、検査中における電気設備10の給電端子に対するケーブルの繋ぎ変え作業は、安全面で大きな問題がある。
例えば、仮設電源1のコンセント2にプラグ6を差し込んだまま、電気設備10の分電盤の給電端子に対するケーブルの繋ぎ変えを行なうと、アーク(火花)が発生し、分電盤のケースや、分電盤に取り付けられているブレーカ、漏電検知器等に焦げ跡がついてしまい、分電盤を交換しなければならなくなる。
この問題は、電気設備10の給電端子に対するケーブルの繋ぎ変えより先に、仮設電源1のコンセント2からプラグ6を引き抜くことで解消できるが、プラグ6の引抜きの際に、やはりアークが発生し、コンセント2やプラグ6のケースが焦げたり、溶ける等の問題が生じる。
また、現状の接続状態が、図12の状態か図13の状態であるかは、電気設備10の給電端子に対するケーブルの接続状態を確認しなければ把握できない不便さがあった。
また、電気設備10の配線に短絡がある状態で、ケーブル5の他端側を電気設備10に接続すると、短絡による過大電流が流れる。このとき、仮設電源1側にブレーカがある場合、その電流容量は、一般的に電気設備10側の分電盤に設けられているブレーカの電流容量より小さいので、分電盤のブレーカより先に、仮設電源1側のブレーカが遮断状態となるが、仮設電源1は、電気設備の工事に使用される照明器や電動工具の電源としても使用されているので、その仮設電源1側のブレーカが突然遮断状態になると、作業を安全に行なうことができない。
また、仮設電源1側にブレーカが挿入されていない場合で、電気設備10の配線に短絡があると、分電盤のブレーカが遮断状態となるが、一般的に分電盤のブレーカが作動する電流は30A〜50A程度であるのに対し、自主検査用に用いるケーブル5は、その太さの制限からせいぜい12A程度である。
したがって、上記のような短絡がある場合、このケーブル5には、分電盤のブレーカが作動するまでの間、許容値を超える大電流が流れることになり、ケーブル5の電線自体の発熱、プラグ6の端子の発熱等が発生して危険である。
また、上記のようにケーブル5の他端側を電気設備10の分電盤の入力側の給電端子に接続する場合には、短絡に対して分電盤のブレーカによる保護が効くが、そのブレーカ以降の各ラインに、ケーブル5の他端側を接続して検査する場合も考えられる。
この場合、分電盤のブレーカ以降のライン間に短絡があると、分電盤のブレーカによる保護が効かなくなり、ケーブル5には、許容値を超える電流が流れ続けることになり、ケーブル5および仮設電源側の発熱、発火等の重大事故を招く。
本発明は、上記課題を解決して、工事用の仮設電源を用いた電気設備工事の自主検査を、安全に行なえる電気設備工事検査用給電装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の請求項1の電気設備工事検査用給電装置は、
第1入力線(La)、第2入力線(Na)およびアース線(E)と、該第1入力線、第2入力線およびアース線の一端側を単相2線式100Vの仮設電源のアース付きコンセントに接続させるためのプラグ(31)とを含む入力用ケーブル(30)と、
検査対象の単相3線式100/200Vの電気設備の第1電圧ライン、第2電圧ライン、中性ラインにそれぞれ接続するための第1電圧ライン接続線(L1)、第2電圧ライン接続線(L2)、中性ライン接続線(Nb)と、これら各接続線の一端側に接続され、該各接続線の一端側を前記電気設備の前記第1電圧ライン、前記第2電圧ライン、前記中性ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための接続具(41a〜41c)とを含む出力用ケーブル(40)と、
絶縁性材料からなる筐体(51)を有し、前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側、前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側を前記筐体内に引き込む手段(52、53)を有する装置本体(50)とを備え、
前記装置本体に、
前記筐体の外側からの操作が可能に形成され、前記筐体内で、前記第1入力線と前記第1電圧ライン接続線の間、前記第1入力線と前記第2電圧ライン接続線との間、および、前記第2入力線と前記中性ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、前記電気設備の前記第1電圧ラインと前記中性ラインの間、および、前記電気設備の前記第2電圧ラインと前記中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給する第1給電モードと、前記筐体内で、前記第1入力線と前記第1電圧ライン接続線との間、および、前記第2入力線と前記第2電圧ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、前記電気設備の前記第1電圧ラインと前記第2電圧ラインの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給する第2給電モードとを切替えるモード切替スイッチ(75)と、
前記モード切替スイッチが前記第1給電モードと第2給電モードのいずれにあるかを前記筐体の外側から識別できるように表示するモード表示器(80)とが設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項2の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記モード切替スイッチは、前記第1給電モードの接続状態となる操作位置と前記第2給電モードの接続状態となる操作位置の中間の操作位置で、前記第1入力線および前記第2入力線が前記出力用ケーブルのいずれの接続線にも接続されない状態に保持可能な中点保持機能付きのスイッチであることを特徴とする。
また、本発明の請求項3の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1または請求項2記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に、前記入力用ケーブルの許容電流以下の電流で溶断するヒューズ(61)が挿入されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に、手動操作により電流の開閉が可能なメインスイッチ(62)が挿入されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項5の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜4のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線に漏電遮断器(63)が挿入されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項6の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜5のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に過電流遮断器(65)が挿入されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項7の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜6のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側は3端子雄型コネクタ(42)に接続され、
前記装置本体は、前記出力用ケーブルの前記3端子雄型コネクタの着脱が可能な3端子雌型コネクタ(53)を介して、前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側を前記筐体内に引き込んでいることを特徴とする。
また、本発明の請求項8の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜7のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側は、3端子雌型コネクタ(32)に接続され、
前記装置本体は、前記入力用ケーブルの前記3端子雌型コネクタの着脱が可能な3端子雄型コネクタ(52)を介して、前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側を前記筐体内に引き込んでいることを特徴とする。
また、本発明の請求項9の電気設備工事検査用給電装置は、請求項1〜8のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記モード切替スイッチを介して単相100Vが供給される単相100V用コンセント(45、46)が設けられ、該単相100V用コンセントにプラグ接続される電気機器の動作試験を可能にしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項10の電気設備工事検査用給電装置は、請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記単相100V用コンセントが前記装置本体に設けられ、該単相100V用コンセントに対して単相100Vが前記装置本体内で供給されることを特徴とする。
また、本発明の請求項11の電気設備工事検査用給電装置は、請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記出力用ケーブルには、
一端側に前記電気設備の各ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための前記接続具が設けられた電気設備検査用の前記出力用ケーブル(40)の他に、前記単相100V用コンセントが一端側に設けられた電気機器検査用の出力用ケーブル(40′、40″)が含まれていることを特徴とする。
また、本発明の請求項12の電気設備工事検査用給電装置は、請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置において、
前記出力用ケーブルは、
一端側に、前記電気設備の各ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための前記接続具および前記単相100V用コンセントが設けられた電気設備検査用と電気機器検査用とを兼ねた出力用ケーブル(100、100′)であることを特徴する。
このように、本発明の請求項1記載の電気設備工事検査用給電装置は、装置本体の筐体内で、入力用ケーブルの第1入力線と出力用ケーブルの第1電圧ライン接続線の間、第1入力線と第2電圧ライン接続線との間、および、第2入力線と前記中性ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、電気設備の第1電圧ラインと中性ラインの間、および、電気設備の第2電圧ラインと中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給する第1給電モードと、第1入力線と第1電圧ライン接続線との間、および、第2入力線と第2電圧ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、電気設備の第1電圧ラインと第2電圧ラインの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給する第2給電モードとを切替えるモード切替スイッチと、このモード切替スイッチが第1給電モードと第2給電モードのいずれにあるかを筐体の外側から識別できるように表示するモード表示器とが設けられている。
このため、電気設備の自主検査を行なう場合、出力用ケーブルの各接続線の一端側を電気設備の対応する各ラインにそれぞれ接続し、入力用ケーブルの一端側のプラグを仮設電源のコンセントに差し込んだ状態で、モード切替スイッチを第1給電モード側に設定すれば、電気設備の第1電圧ラインと中性ラインの間、および、電気設備の第2電圧ラインと中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給することができ、電気設備の単相100Vのコンセントに対するテストや備え付けの電気機器の動作の確認が行なえる。
また、モード切替スイッチを第1給電モード側から第2給電モードに切り替えれば、電気設備の第1電圧ラインと第2電圧ラインの間に単相100Vを供給することができ、これを擬似的な200Vとして電気設備の単相200Vのコンセントに対するテスト等を行なうことができる。
この給電モードの切替の際には、電気設備に対する出力用ケーブルの各接続線の配線を変更する必要がないから、配線変更による火花の発生がなく、分電盤に焦げ跡を付けたりすることなく安全に給電の切替が行なえる。また、給電モードがいずれのモードになっているかがモード表示器で確実にわかるため、給電モードに対する電気設備へのテストを確実に行なうことができる。
また、本発明の請求項2記載の電気設備工事検査用給電装置では、モード切替スイッチが第1給電モードと第2給電モードの中間点で、第1入力線および第2入力線が出力用ケーブルのいずれの接続線にも接続されない状態に保持可能な中点保持機能付きのスイッチであるので、第1給電モードと第2給電モードとの間の切替わりの際のスイッチの可動接点の接触タイミングのずれやチャタリング等による瞬間的な誤接続による事故が発生せず、第1給電モードと第2給電モードとの間を安全に切り替えることができる。
また、本発明の請求項3記載の電気設備工事検査用給電装置では、装置本体内に引き込んだ入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線の少なくとも一方にヒューズが設けられているので、試験対象の電気設備のライン間に短絡がある場合や、出力用ケーブルの接続線同士を誤って接触させた場合でも、電気設備側のブレーカや仮設電源側のブレーカが作動する前に、電流の供給経路を遮断でき、入力用ケーブル、出力用ケーブルの発熱や、電気設備工事に使用している仮設電源が断状態になることを防ぐことができ、他の工事を安全に継続させることができる。
また、本発明の請求項4記載の電気設備工事検査用給電装置では、装置本体内に引き込んだ入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に、電流を開閉するためのメインスイッチが挿入されている。
このため、メインスッチをオフ状態にしておけば、仮設電源に対する入力用ケーブルの接続操作と、電気設備のラインに対する出力用ケーブルの各接続線の接続操作のどちらを先に行なっても安全であり、両ケーブルの接続操作完了後にメインスイッチをオン状態にすれば給電が行なえ、検査完了後あるいは緊急時等に、優先的にメインスイッチをオフ状態にすれば、両ケーブルの接続解除操作をその順番を気にすることなく安全に行なうことができる。
また、本発明の請求項5記載の電気設備工事検査用給電装置では、装置本体内にな引き込んだ入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線に漏電遮断器が挿入され、請求項6記載の電気設備工事検査用給電装置では、入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に過電流遮断器が挿入されている。このため、電気設備の分電盤以降のラインに出力用ケーブルを接続して検査する場合に、電気設備側で漏電(地絡)が発生したり、許容電流以上の電流が流れたとき、直ちに電源供給を遮断させることができ、各ケーブルの発熱、延焼、感電事故などを未然に防ぐことができ、安全な検査が行なえる。
また、本発明の請求項7の電気設備工事検査用給電装置では、出力用ケーブルの各接続線の他端側が3端子雄型コネクタに接続され、装置本体は、出力用ケーブルの3端子雄型コネクタの着脱が可能な3端子雌型コネクタを介して、出力用ケーブルの各接続線の他端側を筐体内に引き込んでいるので、例えば、同じ出力用ケーブルを複数容易しておけば、破損した出力用ケーブルの交換が容易に行なえ、また、接続具の形式が異なる複数種類の出力用ケーブルを予め用意しておき、検査対象の電気設備に対して接続が容易で確実な接続具を有する出力用ケーブルを選択して用いることができる利便性がある。
また、本発明の請求項8の電気設備工事検査用給電装置では、入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側は、3端子雌型コネクタに接続され、装置本体は、入力用ケーブルの3端子雌型コネクタの着脱が可能な3端子雄型コネクタを介して、入力用ケーブルの第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側を筐体内に引き込んでいるので、例えば、同じ入力用ケーブルを複数容易しておけば、破損した入力用ケーブルの交換が容易に行なえる。また、現場に応じて長さの異なる入力用ケーブルを用意したり、同じ長さの複数本の入力用ケーブルから、現場に応じた長さ分となるように本数を決めて、直列に接続させて用いる方法も採用できる。なお、この入力用ケーブルとして、回転式ドラムの胴部に巻き込まれた長いケーブルを引き出して用いるリール型ケーブルを用いることもできる。
また、本発明の請求項9の電気設備工事検査用給電装置では、モード切替スイッチを介して単相100Vが供給される単相100V用コンセントが設けられているので、その単相100V用コンセントに単相100V用の電気機器のプラグを接続すれば、その電気機器の動作試験が可能となり、電気設備工事検査の他に、例えばその工事に使用する電気工具等の試験も行なえて利便性が向上する。
また、本発明の請求項10の電気設備工事検査用給電装置では、単相100V用コンセントが装置本体に設けられているので、試験対象の電気機器のプラグを直接本体に接続でき、ケーブルの引き回しによるトラブルなどが少なくて済む。
また、本発明の請求項11の電気設備工事検査用給電装置では、出力用ケーブルとして、電気設備検査用の出力用ケーブルの他に、単相100V用コンセントが一端側に設けられた電気機器検査用の出力用ケーブルが含まれており、装置本体を大型化することなく、出力用のケーブルの使い分けで電気機器検査機能を実現できる。
また、本発明の請求項12の電気設備工事検査用給電装置は、出力用ケーブルが、電気設備検査用と電気機器検査用とを兼ねた出力用ケーブルであるので、どちらの検査対象に対しても一つのケーブルで対応できる。
本発明の実施形態の全体構成図 本発明の実施形態の装置本体の正面図 本発明の実施形態の装置本体の底面図 本発明の実施形態の装置本体の平面図 本発明の実施形態の2つの給電モードの接続図 電気機器検査機能を付加するための装置本体の構成例を示す図 図6の構成例の内部の配線例を示す図 電気機器検査機能を付加するために用いる出力用ケーブルの構成例を示す図 電気機器検査機能を付加するために用いる出力用ケーブルの別の構成例を示す図 電気機器検査機能を付加するために用いる出力用ケーブルの別の構成例を示す図 図10の構成例をテーブルタップ式にした場合を示す図 従来から自主検査用に用いられていたケーブルおよびその使用形態を示す図 図12と別の使用形態を示す図
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明を適用した電気設備工事検査用給電装置(以下、単に給電装置と記す)20の構成を示す図、図2は給電装置20の装置本体の正面図、図3は給電装置20の装置本体の上面図、図4は給電装置20の装置本体の状態の底面図である。
図1に示しているように、この給電装置20は、入力用ケーブル30、出力用ケーブル40、装置本体50によって構成されている。
入力用ケーブル30は、第1入力線La、第2入力線Naおよびアース線Eと、これら3本の線の一端側を、単相2線式100Vの仮設電源1のアース付きコンセント2の電源端子2a、2bおよびアース端子2cに接続させるための3端子型のプラグ31とを含んでいる。また、これら3本の線の他端側は、後述する装置本体50の筐体51の底面部51aに設けられた3端子雄型コネクタ52に対して着脱自在な3端子雌型コネクタ32に接続されており、入力用ケーブル30の第1入力線La、第2入力線Naおよびアース線Eの他端側は、このコネクタ同士の接続により、筐体51内に引き込まれる。
一方、出力用ケーブル40は、検査対象の単相3線式100/200Vの電気設備10の第1電圧ラインの給電端子10a、第2電圧ラインの給電端子10b、中性ラインの給電端子10cにそれぞれ接続するための第1電圧ライン接続線L1、第2電圧ライン接続線L2、中性ライン接続線Nbと、これら各接続線の一端側に接続され、それら各接続線の一端側を電気設備10の各給電端子10a〜10cにそれぞれ着脱自在に接続するための接続具41a〜41cとを含んでいる。接続具41a〜41cは、例えば、電気設備10の各給電端子にはさみ付けて接触保持する金属クリップ(鰐口クリップ)や各ラインのネジ止め部に締め付けて接触保持させるネジ止めワッシャ等が使用できる。なお、ここでは、電気設備10の接続対象を分電盤の入力側の給電端子とするが、給電端子以降のメインブレーカ、漏電遮断器、個別ブレーカを接続しているラインや、分電盤の出力ラインを接続対象とすることができる。
これらの各接続線の被覆の色は、電気設備10で3色に色分けされた各ラインに対応させて、第1電圧ライン接続線L1を赤、中性ライン接続線Nbを白、第2電圧ライン接続線L2を黒としており、さらに、接続具41a〜41cの絶縁カバーの色も、各接続線の被覆の色に対応させて3色に分けられている。
これら3本の接続線の他端側は、装置本体50の筐体51の底面部51aに設けられた3端子雌型コネクタ53に対して着脱自在な3端子雄型コネクタ42に接続されており、出力用ケーブル40の各接続線の他端側は、このコネクタ同士の接続により、装置本体50の筐体51内に引き込まれる。
装置本体50の筐体51は、感電等の事故を発生させないように絶縁性材料で作業者が片手で持てる程度の大きさのほぼ直方体に形成され、入力用ケーブル30の第1入力線La、第2入力線Naおよびアース線Eの他端側、出力用ケーブル40の各接続線の他端側を、前記したようにコネクタ同士の接続により筐体51の底面部51aから内部に引き込んでいる。なお、入力用ケーブル30と出力用ケーブル40の他端側の引込みは、上記したようなコネクタ同士の接続による形態だけでなく、筐体51の底面部51aやその他の面(例えば両側面部)に設けた穴を通して筐体51の内部にケーブル他端側を直接引き込む形態であってもよい。
装置本体50は、筐体51の内部に引き込まれた入力用ケーブル30の第1入力線La、第2入力線Naを、ヒューズ61、メインスイッチ62、漏電遮断器63および過電流遮断器65を経由させてモード切替スイッチ75に入力させ、このモード切替スイッチ75に対する操作により、入力用ケーブル30の第1入力線La、第2入力線Naと出力用ケーブル40の各接続線L1、L2、Nbとの間を異なる2つの給電モードで接続させる。また、装置本体50には、異常発生報知回路70、モード表示器80およびアース接続端子85が設けられている。
ヒューズ61は、入力用ケーブル30の許容電流(例えば12A)以下の電流(例えば10A)で溶断する容量のものであり、コネクタ52を介して筐体51内に引き込まれた入力用ケーブル30の第1入力線Laまたは第2入力線Naの少なくとも一方に直列に挿入されている。なお、このヒューズ61は、筐体51の底面部51aに設けられたヒューズホルダ54に収容されていて、ヒューズホルダ54の開閉操作により筐体51の外側から交換可能になっている。
メインスイッチ62は2極双投型のスイッチであり、ヒューズ61の後段(前段でもよい)において、第1入力線Laに挿入された入力端子62aと出力端子62bの間および第2入力線Naに挿入された入力端子62cと出力端子62dの間を並行的に開閉して、給電をオンオフする。このメインスイッチ62はシーソー型の透光性を有する操作部を筐体51の前面部51bに露出させた状態で取り付けられており、オン状態で出力端子62b、62dから出力される100Vの印加により発光して操作部を点灯させるランプ62e(ネオンランプと抵抗との直列回路)が内蔵されている。なお、後述する各ランプもネオンランプと抵抗との直列回路で構成されるものとする。
メインスイッチ62に続く第1入力線Laと第2入力線Naに挿入された漏電遮断器63は、第1入力線Laを流れる電流の大きさと、第2入力線Naを流れる電流の大きさの差を検出し、その差が所定値以上になると、第1入力線Laと第2入力線Naの電流経路を遮断する。
つまり、電気設備工事の配線に漏電(地絡)がない場合、両入力線に流れる電流の大きさ(絶対値)は等しくなるが、漏電(地絡)がある場合、その漏電経路に流れる電流分だけ、入力線間の間の電流に差が生じる。この漏電遮断器63は、汎用的に用いられている市販品であり、所定の漏電電流(例えば6mA)が所定時間(例えば0.1秒)以上流れると、第1入力線La、第2入力線Naの電流経路を遮断する。また、図1には図示しないが、この漏電遮断器63には、漏電検出して電流経路を遮断した状態になると点灯する漏電検出ランプ63a、電流経路遮断状態から接続状態に復帰させるためのリセットボタン63b、および漏電検出機能が働くか否かをテストするためのテストボタン63cが設けられ、これらの漏電検出ランプ63a、リセットボタン63b、テストボタン63cが、筐体51の前面部51bに露出する状態で筐体51内部に固定されている。
なお、一般的に電気設備10の分電盤に設けられる漏電遮断器の定格電流は30mA程度であるの対し、給電装置20の漏電遮断器63の方が漏電に対する感度が高くなっているので、電気設備10側に漏電があっても分電盤側の漏電遮断器を作動させずに済む。
漏電遮断器63の後段に設けられた過電流遮断器65は、漏電遮断器63の一方の出力ライン(ここでは入力線La側)に挿入されたブレーカ付きのスイッチ(リミットスイッチとも呼ばれる)66により構成されている。このスイッチ66は、シーソー型の操作部に対する操作で入力端子66aと出力端子66bの間を開閉させる単極型スイッチであるが、入力端子66aと出力端子66bの間を接続させる可動片66cはバイメタルで形成されていて、オン状態で電流が所定電流を超えると、発熱により可動片66cが端子間を開く方向に変形し、電気的にオフ状態となり、且つ操作部もオフ状態に動かす。
このスイッチ66にも操作部を内側から照明するためのランプ66dが内蔵されている。ランプ66dの一端側はスイッチ内部で入力端子66aに接続され、他端側はランプ端子66eを介して、スイッチ66の外部で出力端子66bに接続されている。また、このスイッチ66は、その操作部が筐体51の上面部51cから露出するように取り付けられている。
なお、漏電遮断器63から100Vが出力されている状態で、スイッチ66がオン状態のときはランプ66dの両端が接続された状態となりランプ66dは点灯しないが、操作部のオフ側への操作や過電流によりスイッチ66がオフ状態になると、ランプ66dの一端側は入力線Laに接続され、他端側は、後述する異常発生報知回路70のリレー71のコイル71aを介して入力線Naに接続される。ここで、リレー71のコイル71aの抵抗は、ランプ66dのネオン管点灯用の抵抗より十分に小さいので、ランプ66dの両端には100V近い電圧が印加され、ネオン型のランプ66dは点灯することになる。なお、ランプ66dが点灯するのに必要な電流は小さいので、リレー71がオン状態になることはない。
スイッチ66が検出する過電流は、電気設備において、コンセントを介さずに各ラインに直結される電器器具(例えば電灯、換気扇、床下暖房器等)や工事された配線の僅かな接触等により流れる電流の総和が、給電装置20の許容電流(基本的には入力ケーブル30、出力用ケーブル40の許容電流)に近くなる値であり、例えば、12.5Aで30秒以内、10Aで60分以内にオン状態からオフ状態に切り換わるように設定されている。
なお、上記過電流遮断器65は、一方の入力線La側にブレーカ付きのスイッチ66を挿入して構成していたが、他方の入力線Naにブレーカ付きのスイッチ66を挿入して構成してもよい。
過電流遮断器65を経由した入力線Laと、漏電遮断器63を経由した入力線Naは、後述するモード切替スイッチ75に接続されている。
異常発生報知回路70は、漏電遮断器63で漏電が検知されたり、過電流遮断器65で過電流が検出されて、モード切替スイッチ75に対する入力線La、Naの電流経路が遮断された場合に、これをブザー音とランプの点灯で報知するための回路である。
この異常発生報知回路70は、図1に示しているように、リレー71、ブザー72、ランプ73により構成されている。リレー71は非通電時に接点間が閉じるノーマルクローズ型で、モード切替スイッチ75に入力される入力線La、Naの間に接続されたコイル71aに100Vが印加されている状態(漏電や過電流が検出されていない状態)で2つの端子71b、71cの間がオフ状態となり、漏電や過電流が検出されて、コイル71aに100Vが印加されなくなると端子71b、71cの間がオン状態となり、漏電遮断器63へ入力される入力線La、Naの100Vをブザー72、ランプ73に供給して、ブザー音を発生させ、ランプ73を点灯させる。前記したように、リレー71のコイル71aは、過電流遮断器65のスイッチ66がオフ状態になったときに、スイッチ内蔵のランプ66dを点灯させる役目も兼ねている。
モード切替スイッチ75は、前記したように、入力用ケーブル30の入力線La、Naと出力用ケーブル40の各接続線L1、L2、Nbとの間の接続状態を切り替える為のスイッチであり、筐体51の上面部51cにシーソー型の操作部が露出するように取り付けられている。
このモード切替スイッチ75は、第1給電モードと第2給電モードの切替えが可能になっている。第1給電モードは、図5の(a)に示すように、第1入力線Laと第1電圧ライン接続線Llの間、第1入力線Laと第2電圧ライン接続線L2との間、および、第2入力線Naと中性ライン接続線Nbとの間をそれぞれ接続させて、電気設備の第1電圧ライン給電端子10aと中性ライン給電端子10cの間、および、電気設備の第2電圧ライン給電端子10bと中性ライン給電端子10cの間にそれぞれ単相100Vを供給させるモードである。
また、第2給電モードは、図5の(b)に示すように、第1入力線Laと第2電圧ライン接続線L2との間、および、第2入力線Naと第1電圧ライン接続線L1との間をそれぞれ接続させて、電気設備の第1電圧ライン給電端子10aと第2電圧ライン給電端子10bの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給するモードである。この第2給電モードの場合、中性ライン接続線Nbは、いずれの入力線にも接続されない状態(オープン状態)となる。
上記二つの給電モードを実現するための具体的なスイッチ接続形態として、この実施形態では、図1に示しているように、モード切替スイッチ75として中点保持機能付きの3極双投型のスイッチを用い、その操作部が中点位置に保持されている状態で、2つの入力線La、Naが、出力用ケーブル40のいずれの接続線にも接続されない状態を実現し、第1給電モードと第2給電モードとの間を安全に切り替えられるようにしている。
この中点保持機能付きの3極双投型のスイッチを用いた場合のモード切替スイッチ75の配線については種々考えられるが、本実施形態では、図1に示しているように、モード切替スイッチ75の2つの入力端子76a、77aに第1入力線Laを接続し、残りの入力端子78aに第2入力線Naを接続する。そして、入力端子76aが第1給電モードの際に接続される出力端子76bに第1電圧ライン接続線L1を接続し、入力端子77aが第1給電モードの際に接続される出力端子77bに第2電圧ライン接続線L2を接続し、入力端子78aが第1給電モードの際に接続される出力端子78bに中性ライン接続線Nbを接続する。また、入力端子76aが第2給電モードの際に接続される出力端子76cを第2電圧ライン接続線L2に接続し、入力端子78aが第2給電モードの際に接続される出力端子78cを第1電圧ライン接続線L1に接続する。
このように接続することで、モード切替スイッチ75の操作部を第1給電モード側に設定すれば、図5の(a)に示した接続状態となり、モード切替スイッチ75の操作部を第2給電モード側に設定すれば、図5の(b)に示した接続状態となる。
また、このモード切替スイッチ75は、操作部が、第1給電モードと第2給電モードの中間位置で保持されたとき、第1入力線Laと第2入力線Naが、いずれの接続線にも接続されない状態に保持できる。このため、2つの給電モードのいずれかの状態しか無いスイッチを使用した場合に比べ、メインスイッチ62がオン状態のときに作業者が第1電圧ライン接続線L1や第2電圧ライン接続線L2の接続具の金属部に触れた場合に感電したり、スイッチの可動接点の接触タイミングのずれやチャタリング等による瞬間的な誤接続や意図しない経路への電気の回り込みよる事故の発生を抑制でき、第1給電モードと第2給電モードとの間を安全に切り替えられる。
モード切替スイッチ75の接続状態は、筐体51の前面部51bに設けられたモード表示器80を構成する2つのネオン型のランプ81、82によって判別できる。一方のランプ81は、第1給電モードで第1電圧ライン接続線L1と中性ライン接続線Nbの間に印加される100Vにより点灯し、他方のランプ82は、第2給電モードで第1電圧ライン接続線L1と第2電圧ライン接続線L2の間に印加される100Vにより点灯する。なお、これらのランプ81、82は、給電モードの識別がよりしやすいように、異なる色で発光するようにしている(実際にはランプの発光色でなく、ランプカバーの色を変えている)。
この表示から、給電装置20が、第1給電モードと第2給電モードのいずれにあるかを確実に判断できる。なお、モード切替スイッチ75の操作部が中点位置に保持されている場合には、二つのランプ81、82は点灯しない。
一方、装置本体50の筐体51内に引き込まれた入力用ケーブル30のアース線Eは、アース接続用コネクタ85に接続されている。アース接続用コネクタ85には、装置本体50の筐体51の外側からアースケーブル90の接続が可能になっている。アースケーブル90は、電気設備10のアース付きコンセント等に配線接続されたアースライン接続端子10dに接続させるケーブルであり、出力用ケーブル40と同様に、その一端側には鰐口クリップなどの接続具91が接続されており、他端側にはアース接続用コネクタ85に接続可能な1端子雄型のコネクタ92が接続されている。
次に、この給電装置20の使用方法および動作について説明する。
電気設備工事の自主検査を行なう場合、始めに、装置本体50に入力用ケーブル30およびアースケーブル90を接続しておく。
また、初期状態として、メインスイッチ62をオフ、過電流遮断器65のスイッチ66をオン(RESET側)とし、モード切替スイッチ75を中点位置にセットする。
この状態で、入力用ケーブル30を仮設電源10に接続し、アースケーブル90をアースライン接続端子10dに接続する。
次に、メインスイッチ62をオンとし、その操作部に内蔵されたランプ62eが点灯することを確認する。点灯しない場合には、入力用ケーブル30の接続状態、ヒューズ61の状態等、仮設電源1の状態等を確認する。
メインスイッチ62のランプ点灯を確認した後、過電流遮断器65のスイッチ66をオフに切り替え、その操作部に内蔵されたランプ66dが点灯すること、および、ブザー72によるブザー音が発生し、ランプ73が点灯することを確認する。これらの確認後、過電流遮断器65のスイッチ66をオンに戻す。
次に、漏電遮断器63のテストボタン63cを押し、漏電検出ランプ63aが点灯すること、および、ブザー72によるブザー音が発生し、ランプ73が点灯することを確認する。これらが確認できた場合、漏電遮断器63のリセットボタン63bを押して、通電状態に戻す。
次に、モード切替スイッチ75を中点位置から例えば第1給電モード側に切り替え、第1給電モードに対応したランプ81の点灯を確認し、その後、中点位置に戻してから第2給電モード側に切り替え、第2給電モードに対応したランプ82の点灯を確認し、確認が済んだら、モード切替スイッチ75を中点位置に戻す。
以上の処理は、自主検査を安全に行なうために必要な給電装置20の動作確認であり、上記動作に問題がなければ、出力用ケーブル30の各接続線の接続具を、検査対象の電気設備10の各給電端子10a〜10cに接続し、モード切替スイッチ75を、中点位置から例えば第1給電モード側に切り替える。
この第1給電モードのとき、電気設備10の第1電圧ラインの給電端子10aおよび第2電圧ラインの給電端子10bが入力線Laに接続され、中性ライン給電端子10cが入力線Naに接続されるので、電気設備10の各100Vコンセントへの通電、100V用電灯等の動作等をテスタ等を用いて検査できる。
また、第1給電モードによる検査が終わった後、モード切替スイッチ75を一旦中点位置に戻し、その後に、第2給電モード側に切り替える。
この第2給電モードのとき、電気設備10の第1電圧ラインの給電端子10aが入力線Naに接続され、第2電圧ラインの給電端子10bが入力線Laに接続されるので、電気設備10の各200Vコンセントへの通電(実際には100Vの印加を確認する)等をテスタなどを用いて検査できる。
また、上記検査において、電気設備10に短絡があれば、ヒューズ61が切れて、メインスイッチ62のランプ62eが消えるので、作業者は短絡の発生を認識でき、メインスイッチ62をオフ状態にし、入力用ケーブル30を仮設電源1から外し、出力用ケーブル40を電気設備10から外して、電気設備10の短絡箇所を特定して修理する。
また、電気設備10側に漏電があれば漏電遮断器63が作動して、モード切替スイッチ75への給電が遮断され、漏電遮断器63の漏電検出ランプ63aが点灯し、ブザー72によるブザー音が発生し、ランプ73が点灯するので、作業者は漏電の発生を認識でき、電気設備10の漏電箇所を特定して修理する。
また、電気設備10に過電流が流れた場合、過電流遮断器65のスイッチ66がオフ状態に切り換わり、モード切替スイッチ75への給電が遮断され、スイッチ66のランプ66dが点灯し、ブザー72によるブザー音が発生し、ランプ73が点灯するので、作業者は過電流の発生を認識でき、電気設備10の過電流の原因を調べ、必要であれば修理する。
このように、実施形態の給電装置20では、モード切替スイッチ75の操作により、電気設備の第1電圧ラインと中性ラインの間、および、電気設備の第2電圧ラインと中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給する第1給電モードと、電気設備の第1電圧ラインと第2電圧ラインの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給する第2給電モードとを切替えることができ、モード表示器により、給電モードがいずれであるかを識別できるように表示している。
この給電モードの切替えの際には、電気設備10に対する出力用ケーブルの各接続線の配線を変更する必要がないから、配線変更による火花の発生がなく、分電盤に焦げ跡を付けたりすることなく安全に給電の切替が行なえる。また、給電モードがいずれのモードになっているかがモード表示器80で確実にわかるため、給電モードに対する電気設備へのテストを確実に行なうことができる。
また、モード切替スイッチ75として、第1給電モードと第2給電モードの中間点で、第1入力線および第2入力線が出力用ケーブル40のいずれの接続線にも接続されない状態に保持可能な中点保持機能付きのスイッチを用いているので、第1給電モードと第2給電モードとの間の切替わりの際のスイッチの可動接点の接触タイミングのずれ等による瞬間的な誤接続、回り込み等による事故が発生せず、第1給電モードと第2給電モードとの間を安全に切り替えることができる。
また、装置本体50内に引き込んだ入力用ケーブル30の入力線La、Naの少なくとも一方にヒューズ61を挿入しているので、試験対象の電気設備10のライン間に短絡がある場合や、出力用ケーブル30の接続線同士を誤って接触させた場合でも、電気設備10側のブレーカや仮設電源1側のブレーカが作動する前に、電流の供給経路を遮断でき、入力用ケーブル30、出力用ケーブル40の発熱や、電気設備工事に使用している仮設電源1が断状態になることを防ぐことができ、他の工事を安全に継続させることができる。
また、入力線La、Naの少なくとも一方にメインスイッチ62が挿入されているので、このメインスッチ62をオフ状態にしておけば、仮設電源1に対する入力用ケーブル30の接続操作と、電気設備10の各ラインに対する出力用ケーブル40の各接続線の接続操作のどちらを先に行なっても安全であり、両ケーブルの接続操作完了後にメインスイッチ62をオン状態にすれば給電が行なえ、検査完了後あるいは緊急時等に、優先的にメインスイッチ62をオフ状態にすれば、両ケーブルの接続解除操作をその順番を気にすることなく安全に行なうことができる。
また、入力用ケーブル30の入力線La、Naに、漏電遮断器63や過電流遮断器65を挿入しているので、電気設備10の分電盤以降のラインに出力用ケーブル40を接続して検査する場合に、電気設備側で漏電(地絡)が発生したり、許容電流以上の電流が流れたとき、直ちに電源供給を遮断させることができ、各ケーブルの発熱、延焼、感電事故などを未然に防ぐことができ、安全な検査が行なえる。
また、出力用ケーブル40の装置本体50への引込みをコネクタを介して行なっているので、例えば、同じ出力用ケーブルを複数容易しておけば、破損した出力用ケーブルの交換が容易に行なえ、また、接続具の形式が異なる複数種類の出力用ケーブルを予め用意しておき、検査対象の電気設備に対して接続が容易で確実な接続具を有する出力用ケーブルを選択して用いることができる利便性がある。
また、入力用ケーブル30の装置本体50への引込みをコネクタを介して行なっているので、例えば、同じ入力用ケーブルを複数容易しておけば、破損した入力用ケーブルの交換が容易に行なえる。また、現場に応じて長さの異なる入力用ケーブルを用意したり、同じ長さの複数本の入力用ケーブルから、現場に応じた長さ分となるように本数を決めて、直列に接続させて用いる方法も採用できる。なお、この入力用ケーブルとして、回転式ドラムの胴部に巻き込まれた長いケーブルを引き出して用いるリール型ケーブルを用いることもできる。
上記実施例では、入力線La、Naに、ヒューズ61、メインスイッチ62、漏電遮断器63、過電流遮断回器65等の保護回路を挿入して、給電装置20や仮設電源1を保護し、また仮設電源1の予期しない供給停止を防止しているが、これらの保護回路全てが必須ではなく、必要に応じて取捨選択して用いることができる。最も単純な構成としては、これらの保護回路を省略して、筐体内に引き込んだ入力線La、Naをモード切替スイッチ75に直接入力する構成であってもよい。
また、上記各保護回路の挿入順位も任意であり、漏電遮断器63と過電流遮断器65としては、それらの機能をまとめて有する既存の漏電/過電流遮断器1つで置き換えることもできる。
なお、上記実施形態では、装置本体50を誤って電気設備10の例えば分電盤の端子等に接触させても感電事故等が発生しないように、装置本体50の筐体51およびその筐体51の外側に露出する全ての部品、即ち、各スイッチの操作部やランプのカバー、各コネクタの外周部が絶縁性を有する合成樹脂で形成されている。
また、上記実施形態の装置本体50の形状、各スイッチ、各コネクタ、各ランプの形状や位置は、本発明を限定するものではなく、種々の変更が可能である。また、前記実施形態では、各スイッチ62、66の内蔵ランプ62e、66d、異常発生報知用のランプ73、モード表示用のランプ81、82をネオン管型としていたが、LED型のランプであってもよい。
前記実施形態の給電装置20は、分電盤等を含む電気設備を対象とするものであったが、検査対象を単相100V用の電気機器に拡張することが可能である。特に、電気設備工事に使用する各種電気工具を使用前に検査することは安全面からみて非常に大切なことであり、その検査にこの給電装置が使用できれば、非常に便利である。
その場合、モード切替スイッチ75から供給される単相100Vを単相100V用コンセントに与えればよく、この単相100Vのコンセントは、装置本体あるいは出力用ケーブルに設けることができる。
図6は、電気機器検査用のアース端子付きの単相100V用コンセント(以下、単にコンセントと記す)45、46を装置本体50′に設け、出力用ケーブルを介さずに単相100V用の電気機器を接続できるようにした例を示している。
この場合、図7に示すように、装置本体内で、第1給電モードの際にモード切替スイッチ75から単相100Vが供給される接続線L1、Nb(L2、Nbでもよい)を一方のコンセント45に接続し、第2給電モードの際にモード切替スイッチ75から単相100Vが供給される接続線L1、L2を他方のコンセント46に接続し、両コンセント45、46のアース端子とアース線接続コネクタ85との間をアース線Eで接続する。
このように接続することで、モード切替スイッチ75を第1給電モードに設定すれば、コンセント45に単相100Vが供給され、モード切替スイッチ75を第2給電モードに設定すれば、コンセント46に単相100Vが供給されることになり、これらのコンセント45、46に、検査対象の電気機器(例えば電気工具)のプラグ200、201を接続することで、それら電気機器の動作試験(短絡、漏電、過電流、断線などを含む)を選択的に行なうことができる。また、一般的な絶縁検査器とは違って、実際に電気機器に対して十分な電力が供給されるので、その機器が正常に稼働するか否かを把握できる。また、このように、コンセント45、46を装置本体50′に設けた場合、検査対象の電気機器のプラグ200、201を直接装置本体に接続でき、ケーブル引き回しによるトラブルなどが少なくて済む。
次に、単相100V用コンセントを出力用ケーブルに設ける場合について説明する。この場合、電気設備検査用の出力用ケーブル40と別の電気機器検査用の出力用ケーブルを用いる場合と、電気設備検査用と電気機器検査用とを兼用できる出力用ケーブルを用いる場合とが考えられる。
図8は、電気設備検査用の出力用ケーブル40とは別の電気機器検査用の出力用ケーブル40′を用いた例を示している。この出力用ケーブル40′は、電気設備検査用の出力用ケーブル40と同様に、装置本体50の3端子雌型コネクタ53に対して着脱自在な3端子雄型コネクタ42′が一端側に設けられ、その3端子雄型コネクタ42の3つの端子に各接続線L1、L2、Nbの一端側が接続され、これらの3つの線とアース線接続用コネクタ85に外部から接続可能なコネクタ92′設けられたアース線Eとを含めて4線構造となっている。
この出力用ケーブル40′の他端側は、モード切替スイッチ75により、第1給電モードの際に単相100Vが供給される接続線L1、Nb(L2、Nbでもよい)とアース線Eの3線構造のケーブル部40a′と、第2給電モードの際に単相100Vが供給される接続線L1、L2とアース線Eの3線構造のケーブル部40b′に分岐され、ケーブル部40a′、40b′の先端にそれぞれコンセント45、46が接続されている。
これらのコンセント45、46は、ケーブルと一体的に形成され、各端子への配線部分がゴムの防水カバーで覆われた汎用的なものとするが、コンセントの外形は任意であり、2つのコンセント45、46が一つのケースに収容されたテーブルタップ型であってもよい。また、コンセントの数も任意であり、コンセント45、46をそれぞれ複数並べたテーブルタップであってもよい。
この出力用ケーブル40′を、出力用ケーブル40の代わりに装置本体50に接続し、アース線Eのコネクタ92′をアース接続用コネクタ85に接続し、前記同様に、モード切替スイッチ75を第1給電モードに設定すればコンセント45に単相100Vが供給され、モード切替スイッチ75を第2給電モードに設定すれば、コンセント46に単相100Vが供給されることになり、これらのコンセント45、46にプラグ接続された電気機器の動作試験を選択的に行なうことができる。なお、電気機器の動作試験を行なう場合には、給電装置20の入力用ケーブル30を、仮設電源1以外の既設の単相100Vのコンセントに接続してもよい。
この例のように、出力用ケーブルとして、電気設備検査用の出力用ケーブル40と電気機器検査用の出力用ケーブル40′をそれぞれ用意すれば、検査対象に応じて使い分けができる。また、2種類の出力用ケーブル40、40′の他端側と、装置本体50のモード切替スイッチ75との間をコネクタを介して着脱自在に接続させているので、検査対象に応じた出力用ケーブルのみを接続すればよく、装置本体50にコンセントを設ける構造に比べて小型に構成でき、無用なケーブルによる引き回しのトラブルが少ない。
また、上記のように、2種類の出力用ケーブル40、40′の他端側を同型の雄型コネクタとし、装置本体50は、2種類の出力用ケーブル40、40′の他端側の雄型コネクタに対して着脱自在な単一の雌型コネクタ53を介して、いずれか一つの出力用ケーブルをモード切替スイッチ75に接続させているので、出力用ケーブル接続のための共通のコネクタを装置本体50に一つだけ設ければよく、装置本体をさらに小型に構成できる。
なお、上記出力用ケーブル40′は、モード切替スイッチ75のモード切替操作に応じてコンセント45、46に選択的に単相100Vを供給しているが、例えば図9に示す出力用ケーブル40″のように、一方の給電モード(この例では第1給電モード)のときだけ、単相100Vが供給される接続線(この例ではL1、Nb)にコンセント45、46を並列接続してもよい。
また、出力用ケーブルにコンセントを設ける場合の別の構成例として、図10に示すように、電気設備検査用と電気機器検査用の出力用ケーブルを兼用する出力用ケーブル100を用いることもできる。この出力用ケーブル100の場合、前記した出力用ケーブル40′の他端側から、さらに3つの接続線L1、L2、Nbとアース線Eの4線構造のケーブル部40c′を分岐させ、その先端に、分電盤等の電気設備検査用の接続具41a〜41c、91を設ければよい。ただし、この場合、出力用ケーブルの他端側が3分岐されて扱いにくなる恐れがあるので、図11の出力用ケーブル100′のように、コンセント45、46と分岐用のケーブル部40a′、40b′とをテーブルタップ47内に収容したものを用いればよい。この兼用型の出力用ケーブル100、100′であれば、検査対象が変わってもケーブル交換作業は不要となる。
なお、上記実施形態では、2種類の出力用ケーブル40、40′(40″)あるいは兼用型の出力用ケーブル100(100′)を、コネクタを介して装置本体に着脱自在に接続する構造を示したが、出力用ケーブルをコネクタを介さずに装置本体から直接引き出す構造を全体的にあるいは部分的に採用してもよい。
また、2種類の出力用ケーブル40、40′(40″)のコネクタを異なる形状とし、それを受け入れる装置本体側のコネクタも2種類の出力用ケーブル40、40′(40″)にそれぞれ対応した異なる形状のものを用いてもよい。
また、前記実施形態では、モード切替スイッチ75から単相100Vが供給されるコンセント45、46としてアース端子付き3端子型のコンセントを用いているので、検査対象の電気機器のプラグが、アース端子付き3端子型の場合だけでなく、アース端子無しの2端子型のプラグであってもそのまま対応できる。
また、検査対象の電気機器のプラグがアースリード付きの2端子型の場合、そのアースリードを給電装置20のアース接続用コネクタ85に接続すればよい。例えば、前記したように、装置本体側にコンセント45、46が設けられている場合には、電気機器のプラグのアースリードを直接あるいは若干延長してアース接続用コネクタ85に接続すればよく、また、前記したように出力用リード40′、40″、100、100′にコンセント45、46が設けられている場合には、その出力用ケーブルとは別のアース線を介して、電気機器のプラグのアースリードとアース接続用コネクタ85との間を接続すればよい。
また、給電装置20に設ける単相100V用のコンセントとして、アース端子無しの2端子型のものを用いることも可能である。この場合、検査対象の電気機器のプラグがアース端子無しの2端子型であれば給電装置20のコンセントに直接接続できるが、検査対象の電気機器のプラグがアース端子付きの3端子型であると直接接続することができないので、そのプラグにアースリード付き2端子型の変換プラグを付けて給電装置20側のコンセントに接続し、変換プラグのアースリードを前記同様に給電装置20のアース接続用コネクタ85に直接あるいは延長して接続すればよい。
1……仮設電源、10……電気設備、20……電気設備工事検査用給電装置、30……入力用ケーブル、40、40′、100……出力用ケーブル、45、46……単相100V用コンセント、47……テーブルタップ、50……装置本体、51……筐体、52、53……コネクタ、61……ヒューズ、62……メインスイッチ、63……漏電遮断器、65……過電流遮断器、66……スイッチ、70……異常発生報知回路、75……モード切替スイッチ、80……モード表示器、81、82……ランプ、85……アース接続用コネクタ、90……アースケーブル

Claims (12)

  1. 第1入力線(La)、第2入力線(Na)およびアース線(E)と、該第1入力線、第2入力線およびアース線の一端側を単相2線式100Vの仮設電源のアース付きコンセントに接続させるためのプラグ(31)とを含む入力用ケーブル(30)と、
    検査対象の単相3線式100/200Vの電気設備の第1電圧ライン、第2電圧ライン、中性ラインにそれぞれ接続するための第1電圧ライン接続線(L1)、第2電圧ライン接続線(L2)、中性ライン接続線(Nb)と、これら各接続線の一端側に接続され、該各接続線の一端側を前記電気設備の前記第1電圧ライン、前記第2電圧ライン、前記中性ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための接続具(41a〜41c)とを含む出力用ケーブル(40)と、
    絶縁性材料からなる筐体(51)を有し、前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側、前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側を前記筐体内に引き込む手段(52、53)を有する装置本体(50)とを備え、
    前記装置本体に、
    前記筐体の外側からの操作が可能に形成され、前記筐体内で、前記第1入力線と前記第1電圧ライン接続線の間、前記第1入力線と前記第2電圧ライン接続線との間、および、前記第2入力線と前記中性ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、前記電気設備の前記第1電圧ラインと前記中性ラインの間、および、前記電気設備の前記第2電圧ラインと前記中性ラインの間にそれぞれ単相100Vを供給する第1給電モードと、前記筐体内で、前記第1入力線と前記第1電圧ライン接続線との間、および、前記第2入力線と前記第2電圧ライン接続線との間をそれぞれ接続させて、前記電気設備の前記第1電圧ラインと前記第2電圧ラインの間に単相100Vを擬似的な単相200Vとして供給する第2給電モードとを切替えるモード切替スイッチ(75)と、
    前記モード切替スイッチが前記第1給電モードと第2給電モードのいずれにあるかを前記筐体の外側から識別できるように表示するモード表示器(80)とが設けられていることを特徴とする電気設備工事検査用給電装置。
  2. 前記モード切替スイッチは、前記第1給電モードの接続状態となる操作位置と前記第2給電モードの接続状態となる操作位置の中間の操作位置で、前記第1入力線および前記第2入力線が前記出力用ケーブルのいずれの接続線にも接続されない状態に保持可能な中点保持機能付きのスイッチであることを特徴とする請求項1記載の電気設備工事検査用給電装置。
  3. 前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に、前記入力用ケーブルの許容電流以下の電流で溶断するヒューズ(61)が挿入されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の電気設備工事検査用給電装置。
  4. 前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に、手動操作により電流の開閉が可能なメインスイッチ(62)が挿入されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  5. 前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線に漏電遮断器(63)が挿入されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  6. 前記装置本体には、前記筐体内部に引き込んだ前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線の少なくとも一方に過電流遮断器(65)が挿入されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  7. 前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側は3端子雄型コネクタ(42)に接続され、
    前記装置本体は、前記出力用ケーブルの前記3端子雄型コネクタの着脱が可能な3端子雌型コネクタ(53)を介して、前記出力用ケーブルの前記各接続線の他端側を前記筐体内に引き込んでいることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  8. 前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側は、3端子雌型コネクタ(32)に接続され、
    前記装置本体は、前記入力用ケーブルの前記3端子雌型コネクタの着脱が可能な3端子雄型コネクタ(52)を介して、前記入力用ケーブルの前記第1入力線、第2入力線およびアース線の他端側を前記筐体内に引き込んでいることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  9. 前記モード切替スイッチを介して単相100Vが供給される単相100V用コンセント(45、46)が設けられ、該単相100V用コンセントにプラグ接続される電気機器の動作試験を可能にしたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の電気設備工事検査用給電装置。
  10. 前記単相100V用コンセントが前記装置本体に設けられ、該単相100V用コンセントに対して単相100Vが前記装置本体内で供給されることを特徴とする請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置。
  11. 前記出力用ケーブルには、
    一端側に前記電気設備の各ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための前記接続具が設けられた電気設備検査用の前記出力用ケーブル(40)の他に、前記単相100V用コンセントが一端側に設けられた電気機器検査用の出力用ケーブル(40′、40″)が含まれていることを特徴とする請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置。
  12. 前記出力用ケーブルは、
    一端側に、前記電気設備の各ラインにそれぞれ着脱自在に接続するための前記接続具および前記単相100V用コンセントが設けられた電気設備検査用と電気機器検査用とを兼ねた出力用ケーブル(100、100′)であることを特徴する請求項9記載の電気設備工事検査用給電装置。
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