JP2018059584A - モータ用玉軸受 - Google Patents

モータ用玉軸受 Download PDF

Info

Publication number
JP2018059584A
JP2018059584A JP2016198236A JP2016198236A JP2018059584A JP 2018059584 A JP2018059584 A JP 2018059584A JP 2016198236 A JP2016198236 A JP 2016198236A JP 2016198236 A JP2016198236 A JP 2016198236A JP 2018059584 A JP2018059584 A JP 2018059584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
grease
bearing
ball bearing
motor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016198236A
Other languages
English (en)
Inventor
貴光 戸室
Takamitsu Tomuro
貴光 戸室
健太郎 園田
Kentaro Sonoda
健太郎 園田
山本 晃司
Koji Yamamoto
晃司 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP2016198236A priority Critical patent/JP2018059584A/ja
Publication of JP2018059584A publication Critical patent/JP2018059584A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rolling Contact Bearings (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

【課題】「トップランナー方式」を満足できるような、モータ用軸受の更なる低トルク化を図る。【解決手段】内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に回転自在となる玉とを備え、基油としての合成炭化水素油と、増ちょう剤としてのウレア系化合物とを含有し、30℃における見かけ粘度が45Pa・s以下であるグリースを封入したモータ用玉軸受。【選択図】図2

Description

本発明はモータ用玉軸受に関する。
モータは各種回転機械に使用されており、その回転軸を支持するために転がり軸受が組み込まれている。また、近年では、地球環境保護や温暖化防止のために、モータの省エネルギー化が要求されている。日本でも、1979年に「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(いわゆる省エネ法)が制定され、さらに1999年の改正により、エネルギー消費効率の向上と普及促進を目的として「トップランナー方式」が導入されている。
この 「トップランナー方式」とは、日本国内に出荷される製品の省エネルギー基準を現在商品化されている最高のエネルギー消費効率以上に定める方式のことであり、「特定機器及び材料」(2015年10月現在、31品目)が対象になっており、その中にエネルギー消費効率の向上を図ることが必要なものとしてモータが入っている。現状ではモータの97%がIE1(標準効率)レベルであるとされており、トップランナー化により、それらが全てIE3(プレミアム効率)に置き換えられたとすれば、電力削減量は全消費電力量の約1.5%に相当する155億kWh/年間になると試算されており、極めて大きな省エネ効果が期待できる。
モータの省エネルギー化のために、封入するグリースを工夫してトルクを低下させることが試みられている。例えば、特許文献1では、樹脂製保持器を用い、更にはそのポケット形状を最適条件することにより、モータ回転数の増加による軸受のトルク増大を防ぐことを提案している。
また、モータ用軸受は高速で回転するので、良い音響性能が要求されている。
特開2000−274435号公報
しかしながら、従来では、モータ用軸受は常温から高温の環境下で使用される際の音響性能が要求されてきたが、低温環境下で使用される際の異音発生に改善する余地がある。
従って、本発明はトップランナー方式を満足出来、且つ低温から高温の広い温度領域内で使用する際、優れた音響性能を有する軸受を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明者らが鋭意検討したところ、保持器等の軸受構成部材の構造や形状を規定することなく、封入グリースについて軸受の異音対策を図ることに傾注し、見かけ粘度をある値以下にすることが有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、以下のモータ用玉軸受を提供する。
(1)内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に回転自在となる玉とを備え、グリースが内部に充填されるモータ用玉軸受であって、
前記グリースは基油としての合成炭化水素油と、増ちょう剤としてのウレア系化合物とを含有し、−30℃における見かけ粘度が45Pa・s以下であることを特徴とするモータ用玉軸受。
(2)グリース封入量が、軸受内部空間容積の20%以上、25%以下であることを特徴とする上記(1)記載のモータ用玉軸受。
(3)増ちょう剤の含有量がグリース全量に対して11〜14質量%であり、−30℃におけるグリースの不混和ちょう度が195〜133であることを特徴とする上記(1)または(2)記載のモータ用玉軸受。
本発明のモータ用軸受は、低温から高温の環境下で、優れた音響性能を備えている。
レオメータによるグリースの見かけ粘度の測定方法を説明するための模式図である。 封入グリースの見かけ粘度と軸受振動値との関係を示すグラフである。 グリースの封入量と軸受機械損との関係を示すグラフである。
以下、本発明に関して詳細に説明する。
本発明のモータ用玉軸受(以下、単に「軸受」ともいう。)は、内輪や外輪、玉等の構成部材には制限はない。保持器にも制限はなく、樹脂製の保持器を用いることもできるが、樹脂製の保持器は高温(特に120℃以上)での機械的強度や保持力の低下が見られるため、金属製にすることが好ましい。
軸受にはグリースが封入されるが、本発明では、合成炭化水素油を基油とし、ウレア系化合物を増ちょう剤とするグリースを封入する。
基油の合成炭化水素油としては、特に制限はないが、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマーなどのポリα−オレフィン、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン、ポリアルキルベンゼンなどのアルキルベンゼン、モノアルキルナフタレン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレンなどのアルキルナフタレン、ジ−2−エチルヘキシルセバケート、ジオクチルアジベート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジトリデシルグルタレートなどのジエステル、トリメチロールプロパンガプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネートなどのポリオールエステル、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコールモノエーテルなどのポリグリコール、ポリフェニルエーテル、トリクレジルホスフェート、シリコーン油、パーフルオロアルキルエーテルなどが挙げられるが、ポリα−オレフィン及びペンタエリスリトール脂肪酸エステルが特に好ましい。また、これらは単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。尚、基油の好ましい動粘度は、40℃において20〜300mm/sである。
また、増ちょう剤であるウレア系化合物には制限はなく、ウレア化合物、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア化合物、ポリウレア化合物、ウレア・ウレタン化合物またはこれらの混合物が挙げられる。中でも、耐熱性や音響性を考慮すると、ジウレア化合物が好ましく、特に下記一般式(1)で表されるジウレア化合物を2種以上混合した混合物が好ましい。
Figure 2018059584
式中、Rは炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基であり、R及びRは同一でも異なっていてもよく、それぞれシクロヘキシル基、炭素数7〜12のシクロヘキシル誘導体基、炭素数8〜20のアルキル基または炭素数8〜20のアルケニル基である。それぞれの具体例を、下記に示す。
炭素数6〜15の2価の芳香族炭化水素基として下記を挙げることができ、熱安定性や酸化安定性など優れた性能が発揮される。
Figure 2018059584
シクロヘキシル基または炭素数7〜12のシクロヘキシル誘導体基としては、例えば、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、ジエチルシクロヘキシル基、プロピルシクロヘキシル基、イソプロピルシクロヘキシル基、1−メチル−3−プロピルシクロヘキシル基、ブチルシクロヘキシル基、アミルシクロヘキシル基、アミルメチルシクロヘキシル基、ヘキシルシクロヘキシル基などが挙げられ、特に好ましいものはシクロヘキシル基または炭素数7〜8のシクロヘキシル誘導体基、例えばメチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基である。
炭素数8〜20のアルキル基またはアルケニル基としては、例えば、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、エイコセニル基などで表わされる直鎖構造または分枝構造を有するものが挙げられる。
グリースには、必要に応じて適宜添加剤を添加することができる。例えば、塩素系、いおう系、りん系、ジチオリン酸亜鉛等の極圧剤、脂肪酸、動物油、植物油等の油性剤、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、アミン系、フェノール系、いおう系、ジチオリン酸亜鉛等の酸化防止剤、ベンゾトリアゾール、チアゾアゾール等の金属不活性化剤を適量添加することができる。
グリースの物性面では、−30℃における見かけ粘度が45Pa・s以下であることが、特に低温でのトルク低減のために必要である。この見かけ粘度は小さい方がトルク低減の観点では好ましく、30Pa・s以下であることが好ましい。尚、見かけ粘度の下限には制限はないが、見かけ粘度は小さくなると、グリースが漏れやすくなるので、グリース漏れを抑制する観点では、20Pa・s以上であることが好ましい。
また、グリースは適当なちょう度に調整されるが、−30℃における不混和ちょう度で195〜133であることが好ましい。
上記したウレア系化合物、好ましくはジウレア化合物の混合物を増ちょう剤として含有するグリースを製造する方法には制限はないが、基油中で、R、Rとなるアミン成分と、Rとなるイソシアネート成分とを、上記の混合比率にて反応させることにより一段階で製造することができるため好ましい。この際に揮発性の溶媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ナフサ、ジイソブチルエーテル、四塩化炭素、石油エーテルなどを使用できる。また、適当な溶媒として潤滑基油を使用することができる。この際の反応温度は10〜200℃が好ましい。
グリースの軸受への封入量は、トルクの低下のためには少ない方が好ましく、内外輪と玉と保持器とで形成される軸受内部空間の25%以下が好ましい。但し、少なくなるほど潤滑寿命が短くなるため、20%を下限することが好ましい。
このようにして得られる本発明の軸受は、−30℃における見かけ粘度や−30℃における不混和ちょう度を規定したグリースを採用したことにより、低温から高温での高速回転性能に優れた音響性能を備える。更に、本発明の軸受は、グリースを軸受内部空間の25%以下の封入量で封入したことで、低トルク性を兼備している。
以下に実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。
[試験1]
表1に示すように基油及び増ちょう剤、酸化防止剤、防錆剤を用いて実施例1、2及び比較例1の試験グリースを調製した。尚、実施例1と実施例2の試験グリースは同一基油、且つ同一増ちょう剤のグリースであり、但し軸受への封入量が異なる。
そして、各試験グリースについて、−30℃における見かけ粘度、混和ちょう度及び−30℃における不混和ちょう度を測定した。尚、見かけ粘度は図1に示すレオメータを用いて測定した。即ち、プレートとステージとの間にグリースを封入し、装置を−30℃に設定した後、プレートを回転させ、100s−1のせん断速度で空間に挟まれたグリースの見かけ粘度を測定した。尚、表1には、プレート回転10分後の安定した数値を示した。結果を表1に示す。
また、深溝玉軸受6206(内径30mm、外径62mm、幅16mm)に、各試験グリースを表記の量封入し、外輪の振動値を測定した。図2に、−30℃の見かけ粘度と振動値との関係をグラフ化して示す。振動値が大きくなるほど保持器の振動も大きくなり、結果として保持器音が発生する可能性が高くなる。図示されるように、−30℃における見かけ粘度が小さくなるほど、振動値が小さくなっている。
Figure 2018059584
(試験2)
試験1の実施例1の試験グリースを用い、軸受への封入量を変えて軸受機械損を測定した。モータの高効率化には、軸受機械損失も無視できない要素になっており、軸受機械損失と軸受トルクとはある程度の相関があると考えられていることから、ここでは軸受機械損失を測定する。
尚、軸受機械損の測定は、負荷側軸受に深溝玉軸受6308、反負荷側軸受に深溝玉軸受6306を用い、7.5kW、2P、200Vの条件で行った。結果を図3に示すが、グリースの封入量が一般的な35%の時に比べて、封入量を25%にすると約55%、20%以下にすると約60%損失を低減することができる。

Claims (3)

  1. 内輪と、外輪と、前記内輪及び前記外輪の間に回転自在となる玉とを備え、グリースが内部に充填されるモータ用玉軸受であって、
    前記グリースは基油としての合成炭化水素油と、増ちょう剤としてのウレア系化合物とを含有し、−30℃における見かけ粘度が45Pa・s以下であることを特徴とするモータ用玉軸受。
  2. グリース封入量が、軸受内部空間容積の20%以上、25%以下であることを特徴とする請求項1記載のモータ用玉軸受。
  3. 増ちょう剤の含有量がグリース全量に対して11〜14質量%であり、−30℃におけるグリースの不混和ちょう度が195〜133であることを特徴とする請求項1または2記載のモータ用玉軸受。
JP2016198236A 2016-10-06 2016-10-06 モータ用玉軸受 Pending JP2018059584A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198236A JP2018059584A (ja) 2016-10-06 2016-10-06 モータ用玉軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198236A JP2018059584A (ja) 2016-10-06 2016-10-06 モータ用玉軸受

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018059584A true JP2018059584A (ja) 2018-04-12

Family

ID=61909871

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016198236A Pending JP2018059584A (ja) 2016-10-06 2016-10-06 モータ用玉軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018059584A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162032A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Nsk Ltd 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置
JP2008285575A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Nsk Ltd 潤滑剤組成物及び揺動運動用転がり軸受
JP2014084913A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Nsk Ltd 転がり軸受

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006162032A (ja) * 2004-12-10 2006-06-22 Nsk Ltd 一方向クラッチ内蔵型回転伝達装置
JP2008285575A (ja) * 2007-05-17 2008-11-27 Nsk Ltd 潤滑剤組成物及び揺動運動用転がり軸受
JP2014084913A (ja) * 2012-10-22 2014-05-12 Nsk Ltd 転がり軸受

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5059336A (en) Grease composition for high speed anti-friction bearing
JPH08113793A (ja) グリース組成物
JPH093466A (ja) 転がり軸受用グリース組成物
JP5634661B2 (ja) 転がり軸受
JP2012229334A (ja) グリースおよび転がり軸受
JP2008133309A (ja) グリース組成物及び転動装置
TW201011102A (en) Grease for high-speed bearing
KR20090112750A (ko) 그리스 조성물 및 기계 부재
US8007181B2 (en) Rolling bearing
JP5115050B2 (ja) 転がり軸受
WO2016002739A1 (ja) 潤滑剤組成物および潤滑剤組成物封入軸受
JP2001234935A (ja) 転がり軸受
JP2005054008A (ja) グリース組成物及び転動装置
JP2009108263A (ja) グリース組成物及び転がり軸受
JP6480785B2 (ja) グリース組成物
JPH09217752A (ja) 転がり軸受
JP2018059584A (ja) モータ用玉軸受
JP2020132643A (ja) 潤滑剤組成物および転がり軸受
JP2006265343A (ja) 転がり軸受
JP4306650B2 (ja) 自動車の電装部品用もしくはエンジン補機用転がり軸受
JP3422347B2 (ja) 転がり軸受用グリース組成物
JP2005188557A (ja) 転がり軸受
JP5407312B2 (ja) グリース組成物及び転がり軸受
JP2006316082A (ja) グリース組成物およびグリース封入転がり軸受
JP2004124050A (ja) グリース組成物とオルタネータ用転がり軸受

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200421

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201013