JP2018059249A - 生分解可能な不織布、これを用いた生分解可能な飲料抽出フィルタ及びこの飲料抽出フィルタを用いた生分解可能な飲料抽出カプセル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セルロース系天然繊維と、再生繊維と、脂肪族ポリエステル繊維とからなる群より選ばれた生分解性を有する第1の短繊維と、この第1の短繊維と融点が異なりかつ生分解性を有する脂肪族ポリエステル系熱融着繊維からなる第2の繊維とを、水流交絡法で結合させ、JIS L 1085−1992による機械方向の伸び率とこの機械方向に直交する方向の伸び率との比を1:1以上1:3未満に形成した。
【選択図】図1
Description
飲料抽出装置に用いられるカプセルには、開口部の直径が約2cmから5cmで、略有底筒状のプラスチック製外装ケースの内側に、飲料抽出フィルタを配しており、開口部が蓋材で密封されているタイプがある。他には、保形性のある半球形の飲料抽出フィルタの開口部を蓋材により封止し、プラスチック製外装ケースを有さないタイプがある。
このようなカプセルは、抽出原料を一杯分ずつ封入しているため原料の鮮度を保ちやすく、抽出の準備が簡便であり、また一杯の抽出毎に使い捨てられ、抽出後の処理も容易に済むため、今後、一般家庭又は店舗での一層の需要が期待されている。
本発明の不織布は、生分解可能であるのみならず、飲料を好適に濾過しかつ成形性及び保形性が良い。なお、本発明において「第1の短繊維と融点が異なる」の文言における「第1の短繊維」には、「融点がないため、融点が同一にはなり得ない」レーヨン等を含む。
この構成によれば、コーヒーの濾過に適した不織布にすることができる。
本発明の飲料抽出フィルタは、生分解可能であるのみならず、飲料を好適に濾過しかつ立体形状にコシが出るため保形性が良い。
この構成によれば、立体成形された飲料抽出フィルタにしわが偏って生じ難い。
この構成によれば、コーヒーの濾過に適したフィルタになる。
この構成によれば、飲料抽出フィルタ及び外装体共に生分解可能となり、飲料抽出カプセルの廃棄が一層容易となる。
側壁部5の開口端縁には、フランジ7が形成されている。このフランジ7に蓋部材4の周縁部4Sを貼着できるようになっている。
蓋部材4は、アルミ箔、第2の繊維と同種の樹脂材料等により形成されている。蓋部材4は、熱湯を注入するための針又は管を刺入可能になっている。
本発明では、ポリ(α−ヒドロキシ酸)が好ましく、ポリ乳酸がより好ましい。
再生繊維とは、天然の高分子物質を精製し、溶媒に溶解したのち紡糸して得られる繊維である。本発明で用いる再生繊維としては、レーヨン、キュプラ、テンセル(登録商標)等が挙げられる。本発明で特に好適に用いられる再生繊維は、セルロース系再生繊維である。
本発明で用いる天然繊維としては、木材パルプ、麻パルプ、ケナフ繊維、綿等が挙げられる。
第1の短繊維として選択される繊維は、1種類であっても2種類以上であってもよい。
繊維の長さは、35mm以上105mm以下であればよく、38mm以上76mm以下であることが好ましく、38mm以上51mm以下が本発明の不織布又は飲料抽出フィルタにとって更に好ましい。
具体的に、第1の短繊維が脂肪族ポリエステルである場合、第2の繊維には、第1の短繊維よりも融点が20℃以上低い脂肪族ポリエステルの単一成分繊維を使用することができる。あるいは、第2の繊維には、融点の異なる2成分の脂肪族ポリエステルからなる複合繊維であって、2成分のうち低融点成分の融点が、第1の短繊維の融点よりも20℃以上低くかつ低融点成分が繊維表面の少なくとも一部に露出している複合繊維を使用することもできる。
乳酸モノマーは、光学活性の炭素を有しており、D体とL体の光学異性体が存在する。L体にD体を1モル%共重合させると融点が170℃、D体を3モル%共重合させると融点が150℃、D体を7モル%共重合させると融点が130℃、D体を12モル%共重合させると融点が110℃といった具合に、ポリ乳酸は融点の制御をすることができる。D体が18モル%以上となると、明確な結晶融点は観察されず、軟化温度90℃未満位の非晶性の強いポリマーとなる。
この熱融着短繊維の断面形状は、通常の丸断面のほかに、三角断面、Y型断面、十字断面、偏平断面等の異型断面であってもよい。
第1の短繊維と第2の繊維の混綿率は、第1の短繊維:第2の繊維=3:7以上7:3以下であることが好ましい。第1の短繊維の比率が30%以下であり、第2の繊維の比率が70%以上であると、溶融する第2の繊維の分量が多過ぎて、不織布が伸び易くなってしまうからである。一方、第1の短繊維の比率が70%以上であり、第2の繊維の比率が30%以下であると、溶融する第2の繊維が少な過ぎて、立体成形後のフィルタの張り悪くなってしまうからである。
積層された複数のウェブは、その後、水流交絡法により結合してスパンレース不織布となる。
伸び率が上記範囲に設定されていることで、スパンレース不織布の立体成形時にしわが偏って発生し難くなる。なお、上記スパンレース不織布の伸び率は、JIS L 1085−1992により測定される。
成形機による立体成形時において、前記スパンレース不織布が加熱され、第2の繊維の少なくとも一部が溶融している。
このようにして形成された飲料抽出フィルタ3は、その開口部3aが外装体2の開口部2aよりも僅かに小さい同形に形成されている。また、図1に示すように、飲料抽出フィルタ3の深さは、外装体2の深さよりも小さく(すなわち浅くなるように)形成されている。
すなわち、本発明の飲料抽出フィルタ3は、上述の構成を有しているため、目が極力均一に形成され、コーヒー豆の粉等の飲料の抽出原料を収容した際に目の大きさを原料よりも小さくすることで、粉漏れなどを発生し難くし、良質な飲料を抽出できるという効果を奏する。
2 外装体
3 飲料抽出フィルタ
Claims (6)
- セルロース系天然繊維と、再生繊維と、脂肪族ポリエステル繊維とからなる群より選ばれた生分解性を有する第1の短繊維と、この第1の短繊維と融点が異なりかつ生分解性を有する脂肪族ポリエステル系熱融着繊維からなる第2の繊維とを、水流交絡法で結合させ、JIS L 1085−1992による機械方向の伸び率とこの機械方向に直交する方向の伸び率との比を1:1以上1:3未満に形成した生分解可能な不織布。
- 第1の繊維と前記第2の繊維とを混綿して開繊させた原綿における第2の繊維の混綿率が、30重量%以上70重量%未満である請求項1に記載の生分解可能な不織布。
- セルロース系天然繊維と、再生繊維と、脂肪族ポリエステル繊維とからなる群より選ばれた生分解性を有する第1の短繊維と、この第1の短繊維と融点が異なりかつ生分解性を有する脂肪族ポリエステル系熱融着繊維からなる第2の繊維とを水流交絡法で結合させた不織布を、押圧及び加熱することにより立体成形された生分解可能な飲料抽出フィルタ。
- 立体成形前の前記不織布の加工時における機械方向の伸び率とこの機械方向に直交する方向の伸び率との比が1:1以上1:3未満に形成された請求項3に記載の生分解可能な飲料抽出フィルタ。
- 立体成形前の前記不織布が前記第1の繊維と前記第2の繊維とを混綿して開繊させた原綿により形成されており、
前記原綿における第2の繊維の混綿率が、30重量%以上70重量%未満である請求項3又は4に記載の生分解可能な飲料抽出フィルタ。 - 請求項3から5のいずれか一項に記載の生分解可能な飲料抽出フィルタと、
前記飲料抽出フィルタに含まれた第2の繊維と同じ樹脂を含んで成形されかつ前記飲料抽出フィルタを内部に配置可能な外装体とを備えた生分解可能な飲料抽出カプセル。
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