JP2018059215A - 布帛 - Google Patents
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Abstract
【課題】 汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れ、加工が容易で、洗濯耐久性に優れるポリエステル系布帛を提供する。【解決手段】島部が海部に完全に覆われてなる海島型コンジュゲート糸を10質量%〜70質量%と、ポリエステル糸とを30質量%〜90質量%とを含む布帛であって、海島型コンジュゲート糸は、ポリエーテルブロックアミド共重合物を島部、ポリエステルを海部とし、ΔMR値が1.5以上であり、ポリエステル糸は、繊維横断面において3点以上の突起部を有し、異形度が2.0〜6.0であることを特徴とする布帛である。【選択図】 なし
Description
本発明は、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れたポリエステル系布帛に関する。
ポリエステル繊維からなる衣料は、染色性、強度、耐久性、耐薬品性、形態安定性に優れ、広く使用されている。しかし、ポリエステルは吸湿性が極めて低く、湿度の高い環境ではムレやベタツキを感じ、一方湿度の低い環境では静電気による衣服やホコリのまとわりつき、パチパチした不快感が現れる。
ポリエステル繊維には、単糸繊度の小さいものや、断面形状に工夫がなされた異形断面のものがあり、それらは布帛とした際に毛細管現象による汗や水分の拡散性が高く、作業ユニフォームやスポーツ用衣料に好んで用いられる(特許文献1,2)。
また、綿や麻などの天然繊維またはレーヨンなどのセルロース系合成繊維を含む衣料は吸水性、吸湿性に優れ、ムレやベタツキを抑制することができる。
また、これら天然繊維やセルロース系合成繊維とポリエステルを混用した布帛も一般的に用いられ、吸湿性と形態安定性を両立させている。
さらに、特許文献3には、熱可塑性エラストマーを含有する繊維からなる層と、ポリエステルを含有する繊維からなる層とを有する生地において、組織を工夫することによって、接触冷感に優れ、かつ、湿潤時の不快感を抑制することのできる生地が得られることが記載されている。
ポリエステル繊維には、単糸繊度の小さいものや、断面形状に工夫がなされた異形断面のものがあり、それらは布帛とした際に毛細管現象による汗や水分の拡散性が高く、作業ユニフォームやスポーツ用衣料に好んで用いられる(特許文献1,2)。
また、綿や麻などの天然繊維またはレーヨンなどのセルロース系合成繊維を含む衣料は吸水性、吸湿性に優れ、ムレやベタツキを抑制することができる。
また、これら天然繊維やセルロース系合成繊維とポリエステルを混用した布帛も一般的に用いられ、吸湿性と形態安定性を両立させている。
さらに、特許文献3には、熱可塑性エラストマーを含有する繊維からなる層と、ポリエステルを含有する繊維からなる層とを有する生地において、組織を工夫することによって、接触冷感に優れ、かつ、湿潤時の不快感を抑制することのできる生地が得られることが記載されている。
しかし、特許文献1、2の繊維では、環境によっては、拡散された汗や水分は蒸発しないまま布帛に残存し、やはりムレやベタツキを感じることもある。
また、天然繊維やセルロース系合成繊維を含む衣料は、確かに吸水性、吸湿性には優れているものの、静電気の発生による不快感を十分に解消できるものではない。また、これらは形態安定性に劣り、洗濯時等のシワや収縮が起こりやすい。
そして、天然繊維やセルロース系合成繊維とポリエステルを混用した布帛は、制電性に劣ったり、染色時の汚染問題や染め分けの必要があるという問題がある。
また特許文献3の実施例等に記載された生地は接触冷感性が良好であるものの、後工程通過性、洗濯耐久性が十分のものとはいえない。
したがって、本発明は、上記の課題を鑑み、ポリエステル系布帛において、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れ、かつ染色工程等の後工程では一般的なポリエステルと同様の加工条件で加工ができ、加工性、洗濯耐久性に優れるポリエステル系布帛を提供することである。
また、天然繊維やセルロース系合成繊維を含む衣料は、確かに吸水性、吸湿性には優れているものの、静電気の発生による不快感を十分に解消できるものではない。また、これらは形態安定性に劣り、洗濯時等のシワや収縮が起こりやすい。
そして、天然繊維やセルロース系合成繊維とポリエステルを混用した布帛は、制電性に劣ったり、染色時の汚染問題や染め分けの必要があるという問題がある。
また特許文献3の実施例等に記載された生地は接触冷感性が良好であるものの、後工程通過性、洗濯耐久性が十分のものとはいえない。
したがって、本発明は、上記の課題を鑑み、ポリエステル系布帛において、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れ、かつ染色工程等の後工程では一般的なポリエステルと同様の加工条件で加工ができ、加工性、洗濯耐久性に優れるポリエステル系布帛を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、島部が海部に完全に覆われてなる海島型コンジュゲート糸を10質量%〜70質量%と、ポリエステル糸を30質量%〜90質量%とを含む布帛であって、海島型コンジュゲート糸は、ポリエーテルブロックアミド共重合物を島部、ポリエステルを海部とし、ΔMR値が1.5以上であり、ポリエステル糸は、繊維横断面において3点以上の突起部を有し、異形度が2.0〜6.0であることを特徴とする布帛を提供する。
本発明によれば、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れ、加工が容易で、洗濯耐久性に優れるポリエステル系布帛を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の布帛は、海部と島部からなる海島型コンジュゲート糸と、ポリエステル糸とを含む。
本発明における海島型コンジュゲート糸の海部を構成する樹脂は、ポリエステルである。海部のポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート等が挙げられる。これらは未変性のものでもよいし、一部をポリアルキレングリコールや有機スルホン酸金属塩等他の成分で変性したものでもよい。
本発明における海島型コンジュゲート糸の島部を構成する樹脂は、ポリエーテルブロックアミド共重合物である。
ポリエーテルブロックアミド共重合物は、例えば、(1)ジアミン末端を有するポリアミド単位とジカルボン酸基末端を有するポリオキシアルキレン単位、(2)ジカルボン酸基末端を有するポリアミド単位と、ポリエーテルジオール、(3)ジカルボン酸基末端を有するポリアミド単位とジアミン末端を有するポリオキシアルキレン単位(α位とω位に2つの水酸基を有するポリオキシアルキレンの試あのエチル化および水素化によって得られる)のように、反応性末端基を有するポリアミド単位と反応性末端基を有するポリエーテル単位との共重縮合で得られる共重合物である。
本発明においては(2)であることが好ましく、下記一般式にて表される共重合物であることが好ましい。
HO−(CO−PA−CO−O−PE−O)n−H
[式中、PAはポリアミド単位(ハードセグメント)、PEはポリエーテル単位(ソフトセグメント)、nは繰り返し単位を示す。]
また、ポリアミド単位としては6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン等が挙げられるが、6−ナイロン、12−ナイロンが特に好適に用いることができる。また、ポリエーテル単位としては、例えば、ポリオキシアルキレン単位、ポリエーテルジオール等が挙げられる。なかでも、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が好適に用いられる。
また、ポリアミド単位とポリエーテル単位の質量比は、好ましくは、99:1〜5:95、より好ましくは80:20〜10:90であり、この範囲であれば有効に用いることができる。
HO−(CO−PA−CO−O−PE−O)n−H
[式中、PAはポリアミド単位(ハードセグメント)、PEはポリエーテル単位(ソフトセグメント)、nは繰り返し単位を示す。]
また、ポリアミド単位としては6−ナイロン、6,6−ナイロン、12−ナイロン等が挙げられるが、6−ナイロン、12−ナイロンが特に好適に用いることができる。また、ポリエーテル単位としては、例えば、ポリオキシアルキレン単位、ポリエーテルジオール等が挙げられる。なかでも、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が好適に用いられる。
また、ポリアミド単位とポリエーテル単位の質量比は、好ましくは、99:1〜5:95、より好ましくは80:20〜10:90であり、この範囲であれば有効に用いることができる。
本発明における海島型コンジュゲート糸のΔMR値は、1.5以上であり、好ましくは、2.0以上である。すなわち、ΔMR値が1.5未満であれば、布帛とした際に十分に吸放湿性および制電性を付与することができない。
尚、本発明において、ΔMR値は、絶乾状態の質量をM0、20℃65%RH環境での平衡質量をM1、30℃90%RH環境での平衡質量をM2とし、30℃90%RH環境での吸湿率と20℃65%RH環境での吸湿率差を以下の式により求めたものである。
ΔMR値=[(M2−M1)/M0]×100
尚、本発明において、ΔMR値は、絶乾状態の質量をM0、20℃65%RH環境での平衡質量をM1、30℃90%RH環境での平衡質量をM2とし、30℃90%RH環境での吸湿率と20℃65%RH環境での吸湿率差を以下の式により求めたものである。
ΔMR値=[(M2−M1)/M0]×100
本発明における海島型コンジュゲート糸とは、溶融紡糸機を用い、2種類以上の樹脂をノズル内で複合させた糸のことを示す。
本発明における海島型コンジュゲート糸の繊維横断面(繊維軸長手方向に垂直な面)について、以下、説明する。
海島型コンジュゲート糸の繊維横断面における島の数としては特に限定されるものではないが、繊維表面のクラックや後加工での島の脱落を防ぐ点から4〜40が好ましい。
海島型コンジュゲート糸の海部は、島部を完全に覆い、島部が繊維表面に露出しないものである。これにより、繊維表面に島部のポリエーテルブロックアミド共重合物が繊維表面に露出しないため、一般的な精練、染色、ソーピング等の後加工であれば、十分に吸湿性や制電性を保持することができ、実際に布帛を衣料として使用した際の洗濯耐久性にも優れる。
尚、繊維の後工程での取扱い性や洗濯耐久性の点からは、島部は、繊維表面から、一定以上、内層に配置されていることが好ましく、繊維表面から島部までの最短距離は、1μm以上が好ましく、より好ましくは、2μm以上である。
本発明におけるポリエステル糸の異形度は2.0〜6.0である。異型度が2.0未満であると吸水拡散性に劣り、異型度が6.0を超えると、毛細管現象による吸水性は向上するが、拡散された水分の蒸散速度が遅くなり、結果として、布帛は快適性に劣ることがある。
尚、異形度の値は、繊維をポリエチレンワックスで固め、ミクロトームでその切片を切り出し、光学顕微鏡にて繊維横断面画像を得、繊維横断面の外接円の直径を内接円の直径で割りかえすことにより算出する。
尚、異形度の値は、繊維をポリエチレンワックスで固め、ミクロトームでその切片を切り出し、光学顕微鏡にて繊維横断面画像を得、繊維横断面の外接円の直径を内接円の直径で割りかえすことにより算出する。
本発明におけるポリエステル糸は、吸水拡散性、吸放湿性および制電性の点から、繊維横断面において、3点以上の突起部を有する。
本発明の布帛は、上記海島型コンジュゲート糸を、10質量%〜70質量%含み、上記ポリエステル糸を、30質量%〜90質量%含む。この範囲でそれぞれの糸を組み合わせると、吸水拡散性と吸放湿性、制電性を良好に保つことができる。
尚、本発明の布帛において、本発明の目的を逸しない範囲であれば、公知の繊維を含んでもよく、例えば、ストレッチ性を付与するためにポリウレタン(PU)を10質量%程度含有させてもよい。
尚、本発明の布帛において、本発明の目的を逸しない範囲であれば、公知の繊維を含んでもよく、例えば、ストレッチ性を付与するためにポリウレタン(PU)を10質量%程度含有させてもよい。
本発明の布帛の形態としては、用途に応じて織物、編物、不織布等のいずれの形態としてもよい。
織物の組織としては、平織、朱子織、綾織等が好適に挙げられる。
編物の組織としては、天竺編、リブ編、鹿の子編、スムース編等が好適に挙げられる。
織物の組織としては、平織、朱子織、綾織等が好適に挙げられる。
編物の組織としては、天竺編、リブ編、鹿の子編、スムース編等が好適に挙げられる。
本発明の布帛は、ポリエーテルブロックアミド共重合物と、ポリエステルとを含有する海島型コンジュゲート糸と、繊維横断面において3点以上の突起部を有する異形度2.0〜6.0のポリエステル糸とを、組み合わせることにより、優れた吸水拡散性と吸放湿性、制電性を実現でき、極めて快適な衣料に用いることができる布帛となる。
また、織編、精練、染色、熱セット、仕上げ処理等の布帛を製造する工程では、一般的なポリエステル繊維と同じ方法で取り扱うことができ、特別な方法を用いる必要がない。
また、織編、精練、染色、熱セット、仕上げ処理等の布帛を製造する工程では、一般的なポリエステル繊維と同じ方法で取り扱うことができ、特別な方法を用いる必要がない。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、本発明は以下に述べる実施例に限定されるものではない。尚、本発明の実施例及び比較例で得られた布帛の特性・評価は次に示す方法より求めた。以下に示す評価に使用した生地は、実施例及び比較例で得た布帛を通常のポリエステル布帛と同様に精練、プレセット、染色、ソーピング、ファイナルセットの工程を通過させ、さらに10回洗濯したサンプル生地である。
<吸水拡散性の評価(バイレック法)>
サンプル生地より20cm×2.5cmの試験片を切り出し、水温20℃、10分間に毛細管現象による水の上昇した高さ(cm)を測定した。
<制電性の評価(摩擦帯電圧)>
JIS L 1094 2014 摩擦帯電減衰測定法にて、サンプル生地の初期摩擦帯電圧を測定した。測定条件は以下の通りである。
摩擦帯電測定:エレクトロ スタティックテスター
摩擦布:羊毛
摩擦方向:縦方向
温湿度:22℃ 33%RH
<ΔMR値>
布帛から切り出したサンプル生地を真空乾燥機で50℃にて5時間乾燥させたときの質量をM0、20℃65%RH環境での平衡質量をM1、30℃90%RH環境での平衡質量をM2とし、30℃90%RH環境での吸湿率と20℃65%RH環境での吸湿率差をΔMR値とした。また、コンジュゲート糸のΔMR値においては、筒編み機にてコンジュゲート糸を100%用いて作製したサンプル生地より測定した。
ΔMR値が高いほど、吸放湿性に優れ、快適な衣料とすることができる。
サンプル生地より20cm×2.5cmの試験片を切り出し、水温20℃、10分間に毛細管現象による水の上昇した高さ(cm)を測定した。
<制電性の評価(摩擦帯電圧)>
JIS L 1094 2014 摩擦帯電減衰測定法にて、サンプル生地の初期摩擦帯電圧を測定した。測定条件は以下の通りである。
摩擦帯電測定:エレクトロ スタティックテスター
摩擦布:羊毛
摩擦方向:縦方向
温湿度:22℃ 33%RH
<ΔMR値>
布帛から切り出したサンプル生地を真空乾燥機で50℃にて5時間乾燥させたときの質量をM0、20℃65%RH環境での平衡質量をM1、30℃90%RH環境での平衡質量をM2とし、30℃90%RH環境での吸湿率と20℃65%RH環境での吸湿率差をΔMR値とした。また、コンジュゲート糸のΔMR値においては、筒編み機にてコンジュゲート糸を100%用いて作製したサンプル生地より測定した。
ΔMR値が高いほど、吸放湿性に優れ、快適な衣料とすることができる。
ポリエチレンテレフタレートとポリエーテルブロックアミド(アルケマ社製 PEBAXMH1657)を、それぞれエクストルーダーで溶融押出し、海島型断面を形成しうる複合スピンパックを用いて複合溶融紡糸を行い、84dtex/24fの海島型コンジュゲート糸(ΔMR:2.4)を得た。
なお、繊維断面において、海部をポリエチレンテレフタレート、島部をポリエーテルブロックアミドとし、断面積比率は海部/島部=8/2、島の数は19個とした。
また得られた繊維は、繊維表面から島部までの最短距離は、2.1μmであった。
なお、繊維断面において、海部をポリエチレンテレフタレート、島部をポリエーテルブロックアミドとし、断面積比率は海部/島部=8/2、島の数は19個とした。
また得られた繊維は、繊維表面から島部までの最短距離は、2.1μmであった。
(実施例1)
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が2.85で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=44/43/13となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が2.85で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=44/43/13となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
(実施例2)
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が2.90で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=46/48/6となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が2.90で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=46/48/6となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
(比較例1)
上記海島型コンジュゲート糸と、33dtexのポリウレタンモノフィラメントとを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/ポリウレタンモノフィラメント=90/10となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
上記海島型コンジュゲート糸と、33dtexのポリウレタンモノフィラメントとを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/ポリウレタンモノフィラメント=90/10となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
(比較例2)
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が1.00の丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=56/33/11となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
上記海島型コンジュゲート糸、異形度が1.00の丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)、および33dtexのポリウレタンモノフィラメントを用い、混率が、海島型コンジュゲート糸/丸断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=56/33/11となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
(比較例3)
異形度が2.85で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)と、33dtexのポリウレタンモノフィラメントとを用い、混率が、異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=90/10となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
異形度が2.85で突起部が3点のY字型の異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維(84dtex/72f)と、33dtexのポリウレタンモノフィラメントとを用い、混率が、異型断面ポリエチレンテレフタレート繊維/ポリウレタンモノフィラメント=90/10となるようベア天竺編成で編立を行い、布帛を得た。
実施例1、2、比較例1〜3から得られた布帛の特性及び評価結果を、表1に示す。
実施例1および2から得られた布帛は、洗濯後も、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れていた。また、実施例および比較例から得られた布帛に、精練、プレセット、染色、ソーピング、ファイナルセットした生地を、肌着に用いたところ、実施例1および2から得られた肌着は、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れ、快適なものであった。比較例1および2から得られた肌着は、吸放湿性、制電性に優れるものの、汗拡散性に劣り、ベタツキを感じるものであった。比較例3から得られた肌着は、汗拡散性に優れるものの、吸放湿性、制電性は劣るものであった。
本発明の布帛は、汗拡散性、吸放湿性、制電性に優れたポリエステル系布帛であるため、肌着、スポーツ衣料、ユニフォーム、スーツ、寝具、帽子、マフラー、靴等の用途に好適に用いることができる。
Claims (1)
- 島部が海部に完全に覆われてなる海島型コンジュゲート糸を10質量%〜70質量%と、ポリエステル糸を30質量%〜90質量%とを含む布帛であって、
海島型コンジュゲート糸は、ポリエーテルブロックアミド共重合物を島部、ポリエステルを海部とし、ΔMR値が1.5以上であり、
ポリエステル糸は、繊維横断面において3点以上の突起部を有し、異形度が2.0〜6.0であることを特徴とする布帛。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016195287A JP2018059215A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 布帛 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016195287A JP2018059215A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 布帛 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018059215A true JP2018059215A (ja) | 2018-04-12 |
Family
ID=61907454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016195287A Pending JP2018059215A (ja) | 2016-09-30 | 2016-09-30 | 布帛 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018059215A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019112745A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 東レ株式会社 | 吸湿性に優れた繊維構造体およびそれを用いた衣料 |
-
2016
- 2016-09-30 JP JP2016195287A patent/JP2018059215A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019112745A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 東レ株式会社 | 吸湿性に優れた繊維構造体およびそれを用いた衣料 |
JP7069701B2 (ja) | 2017-12-25 | 2022-05-18 | 東レ株式会社 | 吸湿性に優れた繊維構造体およびそれを用いた衣料 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200107 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200630 |