JP2018059198A - 放熱部品用銅合金板 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱部品を製造するプロセスの一部に650℃以上の高温度に加熱するプロセスが含まれる場合に、前記高温度における強度が大きく、かつ製造後の放熱部品に十分な高い強度と放熱性能を持たせることができる放熱部品用銅合金板を提供する。【解決手段】Fe,Ni,Coの1種以上を含むリン化物が析出し、100MPa以上の耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃での耐力が10MPa以上であり、かつ850℃で30分加熱後水冷し、次いで時効処理した後の耐力が100MPa以上、導電率が50%IACS以上である用銅合金板。Ni,Coの1種以上を含む珪化物が析出し、200MPa以上の耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃で測定した耐力が10MPa以上であり、かつ850℃で30分加熱後水冷し、次いで時効処理した後の耐力が300MPa以上、導電率が50%IACS以上である銅合金板。【選択図】図1

Description

本発明は、複数の部品を接合してベーパーチャンバー(平板状ヒートパイプ)等の放熱部品を製造する場合に用いられる放熱部品用銅合金板に関する。特に、拡散接合やろう付けなど、650℃以上の温度に加熱するプロセスが含まれる場合に用いられる放熱部品用銅合金板に関する。
デスク型PC、ノート型PC、タブレット端末、スマートフォンに代表される携帯電話等に搭載されるCPUの動作速度の高速化や高密度化が急速に進展し、これらのCPUからの単位面積当たりの発熱量が一段と増大している。CPUの温度が一定以上の温度に上昇すると、誤作動、熱暴走などの原因となるため、CPU等の半導体装置からの効果的な放熱は切実な問題となっている。
半導体装置の熱を吸収し、大気中に放散させる放熱部品としてヒートシンクが使われている。ヒートシンクには高熱伝導性が求められることから、素材として熱伝導率の大きい銅、アルミニウムなどが用いられる。デスク型PCにおいては、CPUの熱をヒートシンクに設置した放熱フィンなどに伝え、デスク型PC筐体内に設置した小型ファンで抜熱する方法が用いられている。
しかし、ファンを設置するスペースのないノート型PC、タブレット端末等においては、限られた面積でより高い熱輸送能力を持つ放熱部品として、ベーパーチャンバー(平板状ヒートパイプ)が用いられるようになってきた。ヒートパイプは、内部に封入した冷媒の蒸発(CPUからの吸熱)と凝縮(吸収した熱の放出)が循環的に行われることにより、ヒートシンクに比べて高い放熱特性を発揮する。また、ヒートパイプをヒートシンクやファンといった放熱部品と組合せることにより、半導体装置の発熱問題を解決することが提案されている。
ベーパーチャンバーは、管状ヒートパイプの放熱性能を更に向上させたものである(特許文献1〜4参照)。ベーパーチャンバーとして、冷媒の凝縮と蒸発を効率的に行うために、管状ヒートパイプと同様に、内面に粗面化加工、溝加工、粉末焼結による微細孔を形成したもの等が提案されている。
また、ベーパーチャンバーとして、外部部材(筐体)と、外部部材の内部に収容固定される内部部材とより構成されたものが提案されている。内部部材は、冷媒の凝縮、蒸発、輸送を促進するために、外部部材の内部に一又は複数配置されるもので、種々の形状のフィン、突起、穴、スリット等が加工されている。この形式のベーパーチャンバーは、内部部材を外部部材の内部に配置した後、拡散接合、ろう付け等の方法により外部部材同士及び外部部材と内部部材を接合一体化することにより製造される。ベーパーチャンバーは、内部に冷媒を入れた後、ろう付け等の方法により封止される。
電子部品の発熱がさらに大きくなり、ベーパーチャンバーの抜熱能力を超える場合、ベーパーチャンバーと同様な内部構造を有し、冷媒を外部から連続的に供給するタイプの放熱部品が用いられる(内部を低圧にする必要がない)。このタイプの放熱部品の筐体に用いられる部材、及び筐体の製造方法はベーパーチャンバーと同じである。
ベーパーチャンバーの素材としては、熱伝導率、耐食性、加工性及びエッチング性に優れる無酸素銅(OFC)からなる、例えば板厚0.3〜1.0mm程度の軟質材(質別O)〜硬質材(質別H)の板材(条を含む)が多用されている。OFC板材を用いたベーパーチャンバーの製作工程の一例を説明すると、次のようなものである。
まず、OFC板材より切出した矩形の板部材の片面に、エッチング加工又は金型を用いたプレス加工により複数の溝、凹凸等のパターンを形成する。次に、前記パターンを形成した面を内側にして、2枚の板部材を上下に重ね合わせ、その状態で拡散接合する(図1B参照)。拡散接合は、10−2気圧より高真空雰囲気において、接合部位に2〜6MPa程度の応力(加圧力)を掛けた状態で、800〜900℃の高温に昇温し、所定温度到達後10〜120分間程度、同温度に保持することで行われる。なお、上下の板部材の間にノズル(細径管)が嵌め込まれ、このノズルも接合される。
拡散接合後は、真空又は減圧雰囲気において、前記ノズルを通してベーパーチャンバーの内部に作動流体(水等)を入れ、次いで前記ノズルを封止する。
ベーパーチャンバーをろう付けにより製作する場合、上下に重ね合わせた板部材の間に、接合部の形状の銀銅ろう、りん銅ろう等の薄板又は箔を挟み、その状態で加熱炉に連続的に挿入して加熱し、ろう付け接合する。ろう付けの雰囲気は、10−1気圧程度の真空雰囲気、還元雰囲気、あるいは不活性ガス雰囲気であり、加熱温度は650〜900℃である。また、ろう付け加熱工程において、振動などで接合部にずれが生じないよう、接合部位に2〜5MPa程度の応力(加圧力)を掛けた状態で、加熱、及びろう付けが行われる。
特開2004−238672号公報 特開2007−315745号公報 特開2014−134347号公報 特開2015−121355号公報
拡散接合又はろう付けにおける加圧力は、一般に、拡散接合又はろう付けの保持温度における材料の0.2%耐力(引張試験において永久伸びが0.2%に達したときの引張強さ)を超えない範囲でなるべく大きい値が選択される。この加圧力が大きいほど、前記保持温度における保持時間を短縮することでき、また、接合部の信頼性(リークが発生しない、未接合箇所がない等)を高めることができる。なお、拡散接合又はろう付けにおいて、0.2%耐力を超える加圧力を付加した場合、接合部の信頼性をより向上させ、保持時間をより短縮することができるが、加圧部に塑性変形が発生し、所期の形状(設計形状)を維持することができない。
ベーパーチャンバーの拡散接合又はろう付けにおいて、素材がOFC板材である場合にも、加圧力は保持温度におけるOFC板材の0.2%耐力を超えない範囲で決められ、0.2%耐力をσ0.2としたとき、加圧力は通常(0.5〜0.8)×σ0.2の範囲とされる。
700〜900℃で30分間保持後、その温度で測定したOFC板の0.2%耐力は、700℃で8MPa、800℃で6MPa、900℃で5MPaと小さい。
板厚が0.45mm、平面形状が60mm×60mmのOFC板の片面を、周囲の枠部を残して一定の深さまでエッチングし、ベーパーチャンバーの筐体を模した板部材1(図1A参照)を作成した。この板部材1は、枠部2の幅が7mm、エッチングされた薄肉部3の肉厚が0.2mmである。続いて、2個の板部材1,1を、図1Bに示すように、エッチングされた面を内側にして重ね合せ、850℃に加熱し、枠部に3MPaの加圧力(0.2%耐力の50%以上)を掛けて30分間保持し、拡散接合した。
拡散接合後の板部材1,1には、薄肉部3の中央部付近に凹みや膨らみが観察された。このような変形が発生した原因は、拡散接合において、板部材1が再結晶温度を超える高温に加熱され、材料のヤング率及び耐力(降伏応力)とも著しく低下し、このため薄肉部3の中央部付近に作用する重力により同薄肉部3にクリープ変形が生じたためと推測される。また、拡散接合時の加圧力により、枠部2が横方向へ変形し、これにより枠部2の内側(上下の薄肉部3)に内向きの応力が発生すると考えられるが、この応力も前記変形(凹みや膨らみ)が発生する原因の1つと推測される。
このような変形が発生したベーパーチャンバーにおいては、チャンバーの内部空間の形状及び容積が変化して、蒸発及び凝縮した冷媒の流れ方(流路)や流量が変化し、所期の熱的性能を発揮できなくなる。また、ベーパーチャンバーと発熱部(CPUなど)の間に隙間ができて熱伝達性能が低下する。
さらに、OFC板は、600℃以上の温度に加熱することにより二次再結晶が生じ、結晶粒が粗大化する。例えば800℃に加熱すると、加熱時間が短くても平均結晶粒径が100μm〜数100μm程度に粗大化する。粗大化した結晶粒の粒界には、ガス、不純物元素、介在物の密度が高くなることから、粒界は粒内に比べて脆くなっている。
板厚0.3〜0.5mmのOFC板を用いて製作したベーパーチャンバーでは、エッチングやプレス加工した部分の板厚は0.1〜0.3mm程度に薄くなる。平均結晶粒径が100μm〜数100μm程度に粗大化した場合、このような薄肉部には、結晶粒が肉厚方向に1個〜3個程度しか存在しない。ベーパーチャンバーでは、使用中に冷媒が蒸発と凝縮を繰り返すため、そのときの圧力変化により、薄肉部に引張及び圧縮応力が繰り返し作用する。平均結晶粒径が粗大であると、粒界を伝播する割れが発生しやすくなり、薄肉部を貫通する割れが発生する場合がある。そうなるとチャンバー内部の冷媒が粒界を通してリークし、ベーパーチャンバーとして使用できない。また、平均結晶粒径が粗大化すると、銅合金板(ベーパーチャンバー)の表面粗さが大きくなり、発熱部(CPU等)との隙間が大きくなり、発熱部からベーパーチャンバーへの熱伝達性能が低下する。
以上説明した拡散接合の問題点(薄肉部の変形、結晶粒の粗大化等)は、ろう付けによりベーパーチャンバーを製造する場合にも生じる。
ベーパーチャンバーの素材として、高温における強度が大きい材料を用いた場合、拡散接合又はろう付け時の加圧力を大きくして保持時間を短縮し、接合部の信頼性を向上させ、さらに拡散接合又はろう付け時における板部材1の変形を防止することができると考えられる。また、高温における結晶粒の粗大化が抑えられる材料を用いた場合、板部材1の薄肉部にも結晶粒を肉厚方向に多数存在させ、ベーパーチャンバーの冷媒のリークを防止することができ、伝熱性能の低下を防止することができると考えられる。また、このような材料を用いた場合、製造プロセスの一部に高温加熱するプロセスが含まれる他の放熱部品においても、同様の効果が得られると考えられる。
従って、本発明は、ベーパーチャンバー等の放熱部品の素材として、高温における強度(0.2%耐力値)が大きい材料(銅合金板)を提供することを主たる目的とする。また、本発明は、ベーパーチャンバー等の放熱部品の素材として、高温における結晶粒の粗大化が抑えられる材料(銅合金板)を提供することを他の目的とする。
本発明に係る放熱部品用銅合金板は、放熱部品を製造するプロセスの一部として、650℃以上に加熱するプロセスと時効処理が含まれる場合に用いられ、Fe,Ni,Coの1種又は2種以上を含むリン化物が析出し、100MPa以上の0.2%耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃で測定した0.2%耐力が10MPa以上であり、かつ850℃で30分加熱後水冷し、次いで時効処理した後の0.2%耐力が100MPa以上、導電率が50%IACS以上であることを特徴とする。この銅合金板は、850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が100μm以下であることが好ましい。なお、本発明でいう板は条を含む。
この銅合金板は、例えば、Fe、Co、Niの1種又は2種以上とP:0.01〜0.2質量%を含み、Fe、Co、Niの合計含有量[Fe+Co+Ni]が0.2〜2.3質量%であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。この銅合金は、必要に応じてさらにMg,Al,Si,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を、合計で0.01〜0.3質量%含む。
また、本発明に係る別の放熱部品用銅合金板は、Ni,Coの1種又は2種を含む珪化物が析出し、200MPa以上の0.2%耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃で測定した0.2%耐力が10MPa以上であり、かつ850℃で30分加熱後水冷し、次いで時効処理した後の0.2%耐力が300MPa以上、導電率が50%IACS以上であることを特徴とする。この銅合金板は、850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が100μm以下であることが好ましい。
この銅合金板は、例えば、NiとCoの1種又は2種とSiを含み、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]が1.6〜3.5質量%であり、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]とSi含有量[Si]の比[Ni+Co]/[Si]が3.5〜5.5であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。この銅合金は、必要に応じてさらにMg,Al,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を、合計で0.01〜0.3質量%含む。
本発明に係る放熱部品用銅合金板は、リン化物又は珪化物を含む析出硬化型銅合金からなり、従来のOFCに比べて高温での強度が高い。このため、拡散接合時の加圧力を大きくして保持時間を短縮し、接合部の信頼性を向上させることができ、かつ拡散接合時における板部材(例えばベーパーチャンバーの筐体部品)の変形を防止することができる。
また、高温における結晶粒の粗大化を抑えた場合、板部材(例えばベーパーチャンバーの筐体)の薄肉部にも結晶粒を肉厚方向に多数存在させ、内部からの冷媒のリークを防止することができる。
また、本発明に係る放熱部品用銅合金板は時効硬化型であり、高温加熱後時効処理することにより強度及び導電率が向上する。従って、650℃以上に加熱するプロセス(拡散接合、ろう付け、レーザー溶接等)の後、時効処理することで、高強度で放熱性能の優れた放熱部品を得ることができる。
ベーパーチャンバーの拡散接合を説明するもので、パターン形成した板部材の斜視図(1A)、及び2枚の板部材(ベーパーチャンバーの筐体部品)を接合のため重ね合わせた状態の断面図(1B)である。 850℃で行う引張試験に用いた試験片の形状と寸法を示す図である。
以下、本発明に係る放熱部品用銅合金板について、より詳細に説明する。
[合金組成]
ベーパーチャンバーの筐体等の放熱部品に適用される析出硬化型銅合金として、それ自体公知のCu−(Fe,Co,Ni)−P系合金、及びCu−(Ni,Co)−Si系合金が挙げられる。
(Cu−(Fe,Co,Ni)−P系合金)
この系の銅合金は、Fe,Ni,Coの1種又は2種以上とPを含有し、Fe,Ni,CoとPは化合物(リン化物)を形成する。
この銅合金は、好ましくはFe、Co、Niの合計含有量[Fe+Co+Ni]が0.2〜2.3質量%、P含有量が0.01〜0.2質量%であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。
この銅合金は、必要に応じてさらにMg,Al,Si,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を合計で0.01〜0.3質量%含む。
Fe、Co及びNiはPと化合物(リン化物)を形成し、時効処理後の銅合金板の強度及び導電率を向上させ、かつ高温加熱時の結晶粒の粗大化を抑制する作用を有する。リン化物を形成しないFe、Coは単体で析出して上記リン化物と同様の作用を有し、一方、リン化物を形成しないNiはCu中に固溶して、銅合金板の強度を向上させる。しかし、[Fe+Co+Ni]が0.2質量%未満では、850℃における0.2%耐力が10MPa未満となる。一方、[Fe+Co+Ni]が2.3質量%を超えると、導電率が低下し、また、粗大な化合物が晶出して、曲げ加工性、スタンピング加工性及び耐食性が低下する。従って、[Fe+Co+Ni]は0.2〜2.3質量%の範囲内が好ましい。なお、この銅合金において、Niは、含有量が0.1質量%未満では上記効果が十分でなく、一方、1質量%を超えると上記効果が飽和する。従って、Niを含む場合、Ni含有量は0.1〜1.0質量%の範囲内とする。
上記銅合金は、Fe、Co、NiのうちFeとCoの1種又は2種を含み、FeとCoの合計含有量[Fe+Co]が0.2〜2.3質量%であることが好ましい。この場合、必要に応じて0.1〜1.0質量%のNiを含むことができる。この組成であれば、850℃×30分加熱後の平均結晶粒径を100μm以下に抑えることができる。
Pは、脱酸作用により銅合金に含まれる酸素量を低減し、放熱部品を水素を含む還元雰囲気で加熱したときの水素脆性を防止する作用を有する。水素脆化防止のために必要なP含有量は0.01質量%以上である。また、固溶したPは銅合金の導電率を低下させるが、析出温度に加熱することによりFe、Co、Niとリン化物を形成し、これにより銅合金の強度、耐熱性、及び導電率が向上する。しかし、Pの含有量が0.2質量%を超えると固溶するPの量が増加し、導電率が低下する。このため、Pの含有量は0.01〜0.2質量%とする。主として上記リン化物の析出により強度、耐熱性及び導電率の向上を図る場合、[Fe+Co+Ni]とP含有量[P]の比[Fe+Co+Ni]/[P]は2〜5程度が好ましい。
Mg,Al,Si,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnは、銅合金の強度及び耐熱性を向上させる作用を有するため、これらの1種又は2種以上が必要に応じて添加される。しかし、これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量が0.01質量%未満ではその効果が小さく、一方、0.3質量%を超えると導電率が低下する。従って、これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量は、0.01〜0.3質量%の範囲内とする。これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量は、好ましくは下限値が0.02質量%、上限値が0.25質量%である。
このうちSi、Al、Mn、Tiは、少量含有させても銅合金の導電率を低下させることから、各元素とも上限値を0.1質量%以下とすることが好ましい。Cr、Zrは、銅に対する固溶量が少なく、比較的高温領域でも析出しているため、高温に加熱したときの結晶粒の粗大化抑制効果が大きい元素である。このため、銅合金板の結晶粒を微細化したい場合は、CrとZrを1種又は2種の合計で0.03質量%以上、好ましくは0.06質量%以上含有させるとよい。CrとZrを1種又は2種の合計で0.03質量%以上含有させた場合、[Fe+Co]が0.2質量%未満(ただし、[Fe+Co+Ni]は0.2質量%以上)でも、850℃×30分加熱後の平均結晶粒径を100μm以下に抑えることができる。一方、CrとZrは導電率を低下させるため、これらの元素の1種又は2種の合計含有量は0.2質量%以下であることが好ましい。
(Cu−(Ni,Co)−Si系合金)
この系の銅合金は、Ni,Coの1種又は2種とSiを含有し、Ni,CoとSiは化合物(珪化物)を形成する。
この銅合金は、好ましくはNiとCoの合計含有量[Ni+Co]が1.6〜3.5質量%であり、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]とSi含有量[Si]の比[Ni+Co]/[Si]が3.5〜5.5であり、残部がCu及び不可避不純物からなる。
この銅合金は、必要に応じてさらにMg,Al,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を、合計で0.01〜0.3質量%含む。
NiとCoは、Siと化合物(珪化物)を形成し、時効処理後の銅合金の強度及び導電率を向上させ、かつ高温加熱時の結晶粒の粗大化を抑制する作用を有する。しかし、[Ni+Co]が1.6質量%未満では850℃における0.2%耐力が10MPa未満となり、また、結晶粒の粗大化を抑制する作用が小さい。一方、[Ni+Co]が3.5質量%を超えると、導電率が低下し、粗大な化合物が晶出又は析出して熱間加工性が低下する。従って、[Ni+Co]は1.6〜3.5質量%の範囲内とする。
また、[Ni+Co]/[Si]が3.5未満では、過剰となったSiが固溶し、5.5を超えると、過剰となったNi又はCoが固溶して、導電率が低下する。従って、[Ni+Co]/[Si]は3.5〜5.5の範囲内とする。
850℃×30分加熱後の平均結晶粒径を100μm以下に抑えるには、[Ni+Co]を2.4質量%以上とすることが好ましい。
Mg,Al,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnは、銅合金の強度を高める作用を有するため、これらの1種又は2種以上が必要に応じて添加される。しかし、これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量が0.01質量%未満では、その効果が小さく、一方、0.3質量%を超えると導電率が低下する。従って、これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量は、0.01〜0.3質量%の範囲内とする。これらの元素の1種又は2種以上の合計含有量は、好ましくは下限値が0.02質量%、上限値が0.25質量%である。
このうちAl、Mn、Tiは、少量含有させても銅合金の導電率を低下させることから、それぞれ上限値を、0.1質量%とすることが好ましい。Cr、Zrは、高温に加熱したときの結晶粒の粗大化抑制効果が大きい元素であり、結晶粒を微細化したい場合は、CrとZrの1種又は2種の合計で0.03%以上、好ましくは0.06質量%以上含有させるとよい。CrとZrの1種又は2種を合計で0.03%以上含有させた場合、[Ni+Co]が2.4質量%未満(1.6質量%以上)でも、850℃×30分加熱後の平均結晶粒径を100μm以下に抑えることができる。しかし、CrとZrは導電率を低下させるため、これらの元素の1種又は2種の合計の含有量は0.2質量%以下であることが好ましい。
[銅合金板の製造方法]
本発明に係る銅合金板は、鋳塊を均熱処理後、(1)熱間圧延−冷間圧延−焼鈍、(2)熱間圧延−冷間圧延−焼鈍−冷間圧延、(3)熱間圧延−冷間圧延−焼鈍−冷間圧延−低温焼鈍、等の工程で製造できる。上記(1)〜(3)において、冷間圧延−焼鈍の工程を複数回行ってもよい。
前記焼鈍には、軟化焼鈍、再結晶焼鈍又は析出焼鈍(時効処理)が含まれる。軟化焼鈍又は再結晶焼鈍の場合は、加熱温度を600〜950℃の範囲から、加熱時間を5秒〜1時間の範囲から選定するとよい。軟化焼鈍又は再結晶焼鈍が溶体化処理を兼ねる場合は、650〜950℃で5秒〜3分加熱する連続焼鈍を行うとよい。析出焼鈍の場合、350〜600℃程度の温度範囲に0.5〜10時間保持する条件で行うとよい。軟化焼鈍又は再結晶焼鈍が溶体化処理を兼ねる場合、後工程で析出焼鈍を行うことができる。
最終冷間圧延は、目標とする0.2%耐力と曲げ加工性に合わせて、加工率5〜80%の範囲から選定するとよい。
低温焼鈍は、銅合金板の延性の回復のため、銅合金板を再結晶させることなく軟化させるもので、連続焼鈍による場合は300〜650℃の雰囲気に1秒〜5分程度保持されるように定めるとよい。また、バッチ式焼鈍の場合は、銅合金板の実体温度が250℃〜400℃に5分〜1時間程度保持されるように定めるとよい。
Cu−(Fe,Co,Ni)−P系合金の場合、以上の製造方法により、0.2%耐力が100MPa以上で、優れた曲げ加工性を有する銅合金板を製造することができる。この銅合金板は、850℃で測定した(850℃に30分保持後測定)した0.2%耐力が10MPa以上であり、850℃で30分加熱後水冷し、次いで500℃で2時間加熱する時効処理をしたとき、100MPa以上の0.2%耐力、50%IACS以上の導電率を有する。
Cu−(Ni,Co)−Si系合金の場合、以上の製造方法により、0.2%耐力が200MPa以上で、優れた曲げ加工性を有する銅合金板を製造することができる。この銅合金板は、850℃で測定(850℃に30分保持後測定)した0.2%耐力が10MPa以上であり、850℃で30分加熱後水冷し、次いで500℃で2時間加熱する時効処理をしたとき、300MPa以上の0.2%耐力、50%IACS以上の導電率を有する。
前記曲げ加工においては、曲げ部で割れが発生しないことが求められる。さらに、曲げ線及びその近傍において、肌荒れが発生しないことが好ましい。同一材質の銅合金板であっても、曲げによる割れや肌荒れの発生しやすさは、曲げ半径Rと板厚tの比率R/tに依存する。銅合金板を用いてベーパーチャンバー等の放熱部品を製造する場合、銅合金板の曲げ加工性として、通常、圧延平行方向、直角方向共にR/t≦2の曲げを行った場合に割れが発生しないことが求められる。銅合金板の曲げ加工性として、R/t≦1.5の曲げで割れが発生しないことが好ましく、R/t≦1.0の曲げで割れが発生しないことがより好ましい。銅合金板の曲げ加工性は、一般に板幅10mmの試験片で試験される(後述する実施例の曲げ加工性試験を参照)。銅合金板材を曲げ加工する場合、曲げ幅が大きいほど割れが発生しやすくなることから、特に曲げ幅が大きい場合には、板幅10mmの試験片で試験したとき、R/t=1.0の曲げで割れが発生しないことが好ましく、さらにR/t=0.5の曲げで割れが発生しないことが好ましい。また、曲げ線及びその近傍で肌荒れを発生させないためには、銅合金板の表面において板幅方向に測定した平均結晶粒径(切断法)が20μm以下であることが好ましく、15μm以下であることがより好ましい。
ベーパーチャンバー等の放熱部品を製造する場合、銅合金板は、650℃以上の温度に高温加熱される前に、プレス成形、打抜き加工、切削、エッチングなどにより、放熱部品に加工される。本発明に係る銅合金板は、上記特性を有することにより、前記加工に際しての搬送及びハンドリングにおいて容易に変形せず、かつ前記加工を実施する上で支障が生じない。また、高温(850℃)で測定される0.2%耐力が10MPa以上であり、拡散接合時又はろう付け時の加圧力を大きくして保持時間を短縮し、接合部の信頼性を向上させ、さらに拡散接合時又はろう付け時における銅合金板の変形を防止することができる。さらに、650℃以上に加熱するプロセスの後、時効処理を行うことにより、高い0.2%耐力及び導電率を有する放熱部品を得ることができる。
本発明に係る銅合金板は、好ましくは、鋳塊を均熱処理し、熱間圧延した後、冷間圧延、溶体化を伴う再結晶処理、冷間圧延、時効処理の工程で製造される。溶体化を伴う再結晶処理後、冷間圧延を行うことなく時効処理を行い、続いて冷間圧延を行ってもよい。
溶解、鋳造は、連続鋳造、半連続鋳造などの通常の方法によって行うことができる。なお、銅溶解原料として、S、Pb、Bi、Se、As含有量の少ないものを使用することが好ましい。また、銅合金溶湯に被覆する木炭の赤熱化(水分除去)、地金、スクラップ原料、樋、鋳型の乾燥、及び溶湯の脱酸等に注意し、O、Hを低減することが好ましい。
均質化処理は、鋳塊内部の温度が800℃以上の温度に到達後、30分以上保持することが好ましい。均質化処理の保持時間は1時間以上がより好ましく、2時間以上がさらに好ましい。
均質化処理後、熱間圧延を800℃以上の温度で開始する。熱間圧延材に粗大な(Fe,Ni,Co)−P析出物、または(Ni,Co)−Si析出物が形成されないように、熱間圧延は650℃以上の温度で終了し、その温度から水冷等の方法により急冷することが好ましい。熱間圧延後の急冷開始温度が650℃より低いと、粗大な(Fe,Ni,Co)−P析出物、または(Ni,Co)−Si析出物が形成され、組織が不均一になりやすく、銅合金板(製品板)の強度が低下する。熱間圧延の終了温度(急冷開始温度)は700℃以上の温度であることが好ましく、750℃以上の温度であることがさらに好ましい。なお、熱間圧延後急冷した熱間圧延材の組織は再結晶組織となる。後述の溶体化を伴う再結晶処理は熱間圧延後の急冷を行うことで兼ねることができる。
熱間圧延後の冷間圧延により、銅合金板に一定の歪みを加えることで、続く再結晶処理後に、所望の再結晶組織(微細な再結晶組織)を有する銅合金板が得られる。
溶体化を伴う再結晶処理は、650〜950℃、好ましくは670〜900℃で3分以下の保持の条件で行う。銅合金中の合金元素の含有量が少ない場合は、上記温度範囲内のより低温領域で再結晶処理を行い、前記元素の含有量が多い場合は、上記温度範囲内のより高温領域で再結晶処理を行うことが好ましい。この再結晶処理により、合金元素を銅合金母材に固溶させると共に、曲げ加工性が良好となる再結晶組織(結晶粒径が1〜20μm)を形成することができる。この再結晶処理の温度が650℃より低いと、Ni、Fe、Co、P又はNi、Co、Siの固溶量が少なくなり、強度が低下する。一方、再結晶処理の温度が950℃を超え又は処理時間が3分を超えると、再結晶粒が粗大化する。
溶体化を伴う再結晶処理後は、(a)冷間圧延−時効処理、(b)冷間圧延−時効処理−冷間圧延、(c)冷間圧延−時効処理−冷間圧延−低温焼鈍、(d)時効処理−冷間圧延、(e)時効処理−冷間圧延−低温焼鈍、のいずれかの工程が選択できる。
時効処理(析出焼鈍)は、加熱温度300〜600℃程度で0.5〜10時間保持する条件で行う。この加熱温度が300℃未満では析出量が少なく、600℃を超えると析出物が粗大化しやすい。加熱温度の下限は、好ましくは350℃とし、上限は好ましくは580℃、より好ましくは560℃とする。時効処理の保持時間は、加熱温度により適宜選択し、0.5〜10時間の範囲内で行う。この保持時間が0.5時間以下では析出が不十分となり、10時間を越えても析出量が飽和し、生産性が低下する。保持時間の下限は、好ましくは1時間、より好ましくは2時間とする。
Cu−(Fe,Co,Ni)−P系合金の場合、以上の好ましい工程及び条件で製造した銅合金板は、0.2%耐力が300MPa以上で、かつ優れた曲げ加工性を有する。
Cu−(Ni,Co)−Si系合金の場合も、以上の好ましい工程及び条件で製造した銅合金板は、0.2%耐力が300MPa以上で、優れた曲げ加工性を有する。
[放熱部品の製造方法]
本発明に係る銅合金板は、例えばベーパーチャンバーの筐体の素材として用いられる。ベーパーチャンバーの製作工程は、従来材のOFC板材を用いたものと同じであり、溝や凹凸等のパターンが形成された2枚の板部材が、拡散接合又はろう付けにより接合され、ベーパーチャンバーの筐体となる。銅合金板はこの接合工程において650℃以上に高温加熱される。
本発明に係る銅合金板は、850℃においても10MPa以上の0.2%耐力を有するため、拡散接合時又はろう付け時の加圧力を従来材であるOFC板材を素材とした場合に比べて大きくすることができる。このため拡散接合部又はろう付け部の信頼性を向上させ、かつ拡散接合又はろう付けの保持時間を短縮できる。また、高温時の0.2%耐力が大きいことにより、例えば拡散接合時又はろう付け時の加熱過程において、板部材に凹みや膨らみ等の変形が生じるのを防止できる。850℃における0.2%耐力は好ましくは12MPa以上であり、この値は本発明に係る銅合金板において達成できる。
本発明に係る銅合金板において、高温加熱(850℃×30分)後の平均結晶粒径が100μm以下に抑えられた場合、ベーパーチャンバー等の放熱部品の薄肉部を貫通する割れの発生及び冷媒のリーク、を防止することができる。また、放熱部品の表面粗さが大きくなるのを防止して、発熱部(CPU等)との間の隙間の増大、及びこれに伴う熱伝達性能の低下を防止できる。
高温加熱(650℃以上の加熱)後の放熱部品は軟化しているが、本発明に係る銅合金は析出硬化型であるので、続いて先に示した条件(300〜600℃×0.5〜10時間)で時効処理を行うことにより、強度を向上させることができる。また、この時効処理により、高温加熱により低下していた導電率が回復する。なお、本発明に係る銅合金板に対し、850℃×30分加熱(拡散接合条件に相当)後、前記条件で時効処理を行った場合、Cu−(Fe,Co,Ni)−P系合金では100MPa以上、Cu−(Ni,Co)−Si系合金では300MPa以上の0.2%耐力を示す。また、この時効処理により、本発明に係る銅合金板の導電率は、どちらの合金系でも50%IACS以上となる。本発明に係る銅合金板は、時効処理後の導電率がOFCより低いが、強度が高いためOFCより薄肉化することができ、それにより比較的低い導電率を補うことができる。
高温加熱後(接合工程後)の時効処理は、例えば次のように行うことができる。
(1)高温加熱後の放熱部品が冷却した後、前記温度範囲に再加熱し、同範囲内に一定時間保持し、析出硬化させる。この場合、高温加熱後の放熱部品がまだ高温である間に水冷等で急冷し、あるいは高温加熱後の放熱部品を溶体化温度に再加熱後急冷して、銅合金を予め溶体化しておくことが好ましい。
(2)高温加熱後の放熱部品を、高温からの冷却途中で前記温度範囲内に一定時間保持し、析出硬化させる。放熱部品は、前記析出温度範囲内の一定温度に保持しても、前記析出温度範囲内で冷却を続けてもよい。
(3)上記(2)の工程後、さらに上記(1)の再加熱を行い、析出硬化型銅合金を析出硬化させる。
表1,2に示す組成の銅合金を、木炭被覆雰囲気(No.1〜16,18〜29)又は真空雰囲気(No.17)で溶解し、溶湯温度1200℃で黒鉛製のブックモールドに鋳造して、厚さ50mm、幅200mm、長さ70mmの鋳塊を製作した。各鋳塊を950℃(No.1〜16,18〜29)又は800℃(No.17)に加熱し、1時間保持後、厚さ16mmまで熱間圧延し、熱間圧延終了後直ちに水冷し、厚さ16mm、幅200mm、長さ215mmの熱間圧延材を得た。No.1〜16,18〜29の熱間圧延材については、さらに850℃に加熱し、850℃到達後30分間保持した後、水焼き入れした。
表1のNo.1〜16はCu−(Fe,Co,Ni)−P系、No.17はOFC、表2のNo.18〜29はCu−(Ni,Co)−Si系の銅合金である。
Figure 2018059198
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No.1〜16,18〜29の熱間圧延材は、両面を各1mm面削し、厚さ1.25mm(幅200mm、長さ2400mm)まで冷間圧延し、これを長さ1900mmのA材と長さ500mmのB材に切り分けた。
上記A材については、厚さ0.75mmまで冷間圧延し、500℃で2時間加熱する時効処理を施し、さらに厚さ0.3mmまで冷間圧延した後(加工率:60%)、硝石炉において350℃で30秒間加熱する歪み取り焼鈍を行った。得られた銅合金板を供試材として、室温(20℃)における0.2%耐力と伸び、及び曲げ加工性を測定した。また、各供試材を用い、850℃×30分加熱後の平均結晶粒径、及びさらに時効処理した後の0.2%耐力及び導電率を、下記要領で測定した。その結果を表3,4に示す。
上記B材については、500℃で2時間加熱する時効処理を施した後、厚さ0.5mmまで冷間圧延し(加工率:60%)、硝石炉において350℃で30秒間加熱する歪み取り焼鈍を行った。得られた銅合金板を供試材として、850℃における0.2%耐力を、下記要領で測定した。その結果を表3,4に示す。
No.17の熱間圧延材は、両面を各1mm面削し、厚さ0.71mm(幅200mm、長さ4200mm)まで冷間圧延し、これを長さ3700mmのC材と長さ500mmのD材に切り分けた。
上記C材については、厚さ0.43mmまで冷間圧延し、350℃で2時間加熱する焼鈍を行い、さらに厚さ0.3mmまで冷間圧延した後(加工率:30%)、硝石炉において350℃で30秒間加熱する歪み取り焼鈍を行った。得られた銅板を供試材として、室温(20℃)における0.2%耐力と伸び、及び曲げ加工性を測定した。また、各供試材を用い、850℃×30分加熱後の平均結晶粒径、及びさらに時効処理した後の0.2%耐力及び導電率を、下記要領で測定した。その結果を表3に示す。
上記D材については、350℃で2時間加熱する焼鈍を行った後、厚さ0.5mmまで冷間圧延し(加工率:30%)、硝石炉において350℃で30秒間加熱する歪み取り焼鈍を行った。得られた銅板を供試材として、850℃における0.2%耐力を、下記要領で測定した。その結果を表3に示す。
(0.2%耐力と伸び(室温))
各供試材(A材とC材)から、長手方向が圧延平行方向となるようにJIS5号引張り試験片を切り出し、JIS−Z2241に準拠して引張り試験を実施して、耐力と延びを測定した。耐力は永久伸び0.2%に相当する引張強さである。
(曲げ加工性(室温))
曲げ加工性の測定は、伸銅協会標準JBMA−T307に規定されるW曲げ試験方法に従い実施した。各供試材(A材とC材)から幅10mm、長さ30mmの試験片を切り出し、R/t=0.5となる冶具を用いて、G.W.(Good Way(曲げ軸が圧延方向に垂直))及びB.W.(Bad Way(曲げ軸が圧延方向に平行))の曲げを行った。次いで、曲げ部における割れの有無を100倍の光学顕微鏡により目視観察し、G.W.又はB.W.の双方で割れの発生がないものを○(合格)、G.W.又はB.W.のいずれか一方又は双方で割れが発生したものを×(不合格)、と評価した。
(平均結晶粒径(850℃×30分加熱後))
各供試材(A材とC材)から、長手方向が圧延平行方向となるように、3個ずつの試験片(幅10mm、長さ250mm)を切り出した。各試験片を真空炉に入れ、室温からの平均昇温速度を約90℃/分として850℃に加熱し、850℃到達後、同温度に30分間保持した。次いで、試験片を炉から取り出し、水冷した。各試験片から長さ20mmの試料を3個ずつ採取し、各試料の圧延方向に平行な断面において切断法により平均結晶粒径を測定した(測定方向は圧延平行方向)。各供試材について9個(3×3)の試料のデータの平均値を平均結晶粒径とした。
(0.2%耐力及び導電率(850℃×30分加熱及び時効処理後))
各供試材(A材とC材)から、長手方向が圧延平行方向となるようにJIS5号引張試験片、及び導電率試験片(幅10mm、長さ250mm)を切り出した。各試験片を真空炉に入れ、室温からの平均昇温速度を約90℃/分として850℃に加熱し、850℃到達後、同温度に30分間保持した。次いで、試験片を炉から取り出し、水冷した。続いて各試験片を500℃に加熱し、同温度に2時間保持した後、室温まで90分掛けて冷却した。
引張試験片を用い、JIS−Z2241に準拠して引張り試験を実施して、0.2%耐力と延びを測定した。
導電率試験片を用い、JIS−H0505に規定されている非鉄金属材料導電率測定法に準拠し,ダブルブリッジを用いた四端子法で導電率を測定した。
(0.2%耐力(850℃))
各供試材(B材とD材)から、図2に示す形状及び寸法(単位:mm)の引張試験片を3個ずつ製作した。引張試験片はJISZ2241(2011)に規定された13B試験片を基本形状とし、標点距離の両端に相当する箇所に伸び計装着用の突起(高さ1.2mm)を形成した。引張試験片は平面視で2軸対称形状で、標点距離(突起の頂点間距離)が50mm、平行部の長さが70mm、平行部の突起間の幅が12.5mm、平行部の突起の両側の幅が12.8mmで、突起の頂点が半径0.1mmに仕上げられている。試験片の長手方向は圧延方向に平行とした。
精密万能試験機(株式会社島津製作所製、AG100kNG/XR型)を用い、Ar雰囲気下で各試験片を850℃に加熱し、850℃に到達後30分間保持してから、引張試験を行った。試験片の昇温速度は実体温度で30℃/分、引張速度は0.2%耐力測定まで1.0mm/分、それ以降は5.0mm/分とした。各供試材について各3個の試験片による0.2%耐力の測定値のうち最小値を、各供試材の0.2%耐力とした。
850℃における引張試験は、試験可能な最小板厚が0.5mm程度である。A材とB材は時効処理前(C材とD材は焼鈍前)の冷間圧延の加工率が少し異なるが、その後の時効処理(C材とD材は焼鈍)の条件、冷間圧延の加工率及び歪み取り焼鈍の条件が同じであるから、A材とB材(C材とD材)の特性はほぼ同じと考えられる。しかも、850℃で30分加熱することにより、それまでの加工履歴の影響がほぼ解消される。従って、850℃におけるA材とB材(C材とD材)の0.2%耐力はほぼ同じと考えられるから、この実施例では、850℃における0.2%耐力の測定を厚さ0.5mmのB材及びD材で行った。
Figure 2018059198
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表1〜4をみると、従来例のOFCであるNo.17は、ベーパーチャンバーの接合工程の加熱温度に相当する850℃での0.2%耐力が5.4MPaしかない。また、850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が125μmと、結晶粒が粗大化しており、板厚を貫通する粒界ができている可能性が推測できる。さらに、850℃×30分加熱及び500℃×2時間加熱後の耐力は40MPaと低い。
これに対し、No.1〜12,18〜26は、室温での0.2%耐力が300MPa以上で、曲げ加工性に優れ、850℃での0.2%耐力が10MPa以上である。
850℃×30分加熱及び500℃×2時間時効処理後の耐力は、No.1〜12が100MPa以上、No.18〜26が300MPa以上であり、どちらも導電率が50%IACS以上である。
No.1〜12のうち、FeとCoの合計含有量[Fe+Co]が0.2〜2.3質量%のNo.1,3〜9,11,12及びCrとZrを合計で0.09質量%含むNo.10は、850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が100μm以下である。また、No.18〜26のうち、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]が2.4〜3.5質量%のNo.19〜22,24、CrとZrを合計で0.04質量%含むNo.23、及びTiを0.07質量%含むNo.26は、850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が100μm以下である。
一方、No.13,14は[Fe+Co+Ni]が不足し、No.27は[Ni+Co]が不足するため、850℃での0.2%耐力が10MPa未満である。また、No.15は[Fe+Co+Ni]が過剰で、No.28は[Ni+Co]が過剰で、No.16,29はその他元素が過剰であるため、850℃×30分加熱及び500℃×2時間時効処理後の導電率が50%IACS未満である。
1 板部材

Claims (8)

  1. Fe,Ni,Coの1種又は2種以上を含むリン化物が析出し、100MPa以上の0.2%耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃で測定した0.2%耐力が10MPa以上であり、850℃で30分加熱後水冷し、次いで500℃で2時間の時効処理をした後の0.2%耐力が100MPa以上、導電率が50%IACS以上であり、放熱部品を製造するプロセスの一部に650℃以上に加熱するプロセスと時効処理が含まれることを特徴とすることを特徴とする放熱部品用銅合金板。
  2. Ni,Coの1種又は2種を含む珪化物が析出し、200MPa以上の0.2%耐力及び優れた曲げ加工性を有し、850℃で測定した0.2%耐力が10MPa以上であり、850℃で30分加熱後水冷し、次いで500℃で2時間の時効処理をした後の0.2%耐力が300MPa以上、導電率が50%IACS以上であり、放熱部品を製造するプロセスの一部に650℃以上に加熱するプロセスと時効処理が含まれることを特徴とする放熱部品用銅合金板。
  3. FeとCoの1種又は2種とP:0.01〜0.2質量%を含み、FeとCoの合計含有量[Fe+Co]が0.2〜2.3質量%であり、残部がCu及び不可避不純物からなることを特徴とする請求項1に記載された放熱部品用銅合金板。
  4. さらにNi:0.1〜1.0質量%を含み、FeとCo及びNiの含有量[Fe+Co+Ni]が0.2〜2.3質量%であることを特徴とする請求項3に記載された放熱部品用銅合金板。
  5. Mg,Al,Si,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を合計で0.01〜0.3質量%含むことを特徴とする請求項3又は4に記載された放熱部品用銅合金板。
  6. NiとCoの1種又は2種とSiを含み、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]が1.6〜3.5質量%であり、NiとCoの合計含有量[Ni+Co]とSi含有量[Si]の比[Ni+Co]/[Si]が3.5〜5.5であり、残部がCu及び不可避不純物からなることを特徴とする請求項2に記載された放熱部品用銅合金板。
  7. Mg,Al,Cr,Ti,Zr,Zn,Sn,Mnの1種又は2種以上を合計で0.01〜0.3質量%含むことを特徴とする請求項6に記載された放熱部品用銅合金板。
  8. 850℃で30分加熱後の平均結晶粒径が100μm以下であることを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載された放熱部品用銅合金板。
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