JP2018058625A - 複合キャップ - Google Patents

複合キャップ Download PDF

Info

Publication number
JP2018058625A
JP2018058625A JP2016198748A JP2016198748A JP2018058625A JP 2018058625 A JP2018058625 A JP 2018058625A JP 2016198748 A JP2016198748 A JP 2016198748A JP 2016198748 A JP2016198748 A JP 2016198748A JP 2018058625 A JP2018058625 A JP 2018058625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite cap
container
pouring
sealing plug
inner cylinder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016198748A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6807206B2 (ja
Inventor
相川 孝之
Takayuki Aikawa
孝之 相川
寛敏 上野
Hirotoshi Ueno
寛敏 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Closures Co Ltd
Original Assignee
Nippon Closures Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Closures Co Ltd filed Critical Nippon Closures Co Ltd
Priority to JP2016198748A priority Critical patent/JP6807206B2/ja
Publication of JP2018058625A publication Critical patent/JP2018058625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6807206B2 publication Critical patent/JP6807206B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Closures For Containers (AREA)

Abstract

【課題】高い開栓性は維持しつつ、更に液切れの良好な注ぎ性も確保した上で伝統的な開栓方法にも対応可能な複合キャップを提供する。【解決手段】本発明の複合キャップは、容器の注出口外周面に嵌合するスカート壁と該容器注出口内周面に接する内筒と、前記スカート壁と前記内筒とをつなぐ頂壁とを具備し、前記頂壁の上部に注出部を有する注出部材と、前記内筒に少なくともその一部が接する挿入部を有する密封栓と、を含んで構成される。【選択図】 図1

Description

本発明は、複数種類の材料で構成されたキャップに関するものであり、より詳細には開栓性と注ぎ性を高次元で両立する複合キャップに関する。
飲料や食料品、あるいは化粧品など様々な液体内容物を収容する容器が広く用いられている。このうち飲料分野にあっては、古くからガラス製や金属製の容器で飲料物を貯蔵することが行われている。
そして飲料物の中でも特にワインは比較的趣向性が強く、容器の口部を封止するためにコルク栓を用いたり、美観性の高いガラス瓶が用いられている。かようなコルク栓は、通気性と弾性を備えている一方で、強度的に脆く開栓具をねじ込んで力を加えると破壊されやすいという難点もある。
このため、例えば特許文献1では、ガラス瓶の口部内表面にめねじ部を形成するとともに、おねじ軸と飲用者が把持するための頭部とを備えたコルク栓で、当該口部を封止する構造が提案されている。
一方でコルク栓はその脆さに難点があることから、そもそもコルクを用いないキャップも提案されている。例えば特許文献2では、高級感を創出するため金属製のキャップを用いており、さらにこの金属製キャップの裾部に破断線を設けることで、開栓後にボトル型容器から裾部を容易に除去できる方法が開示されている。
実公昭62−13949号公報 特開2014−237485号公報
上述した特許文献1又は特許文献2に記載の技術は、いずれもワインオープナーやソムリエナイフなど(以下、キャップを開栓するための道具として「開栓具」と称する)を使用せず簡易に開栓が可能である点では効果的であると言える。
しかしながらこれら特許文献を含む従来の技術では、開栓性はある程度改善しているものの、注ぎ性や趣向性との両立という観点までは着目されておらず、改善すべき課題が未だ内包されたものとなっている。
すなわち、例えばワインを貯蔵する容器としては一般的にガラス瓶が用いられているが、ガラスは液切れ性が充分でないため、瓶の口部から外表面に内容物が漏れ滴ることがある。例えば特許文献1では栓を回すことで開栓性は向上するが、上記のごとき注ぎ性の観点には一切着目されていない。また特許文献2においても、高級感を創出するよう金属製キャップを用いたとしても、瓶の外表面に液残りがあればその高級感は損なわれてしまう。
一方、例えばワインなどは祝儀で供されることも多く、趣向性が高い飲料とも言える。そして、かような場合には良い雰囲気を醸成するため伝統的なワインオープナーなどの開栓具が使用される場面も想定できる。しかしながら特許文献1や特許文献2のごとく開栓性を向上させるのみでは、このような開栓具を必要とする場面には対応することができない。
従って、本発明の目的の1つは、高い開栓性は維持しつつ、更に液切れの良好な注ぎ性も確保した上で伝統的な開栓方法にも対応可能な複合キャップを提供することにある。
上記した課題を解決するため、本発明の複合キャップは、(1)容器の注出口における外周面に嵌合するスカート壁と前記容器の注出口における内周面に接する内筒と、前記スカート壁と前記内筒とをつなぐ頂壁とを具備し、前記頂壁の上部に注出部を有する注出部材と、前記内筒に少なくともその一部が接する挿入部を有する密封栓と、を含んで構成されることを特徴とする。
なお、上記(1)に記載の複合キャップにおいては、(2)前記注出部の内表面が上方に向かい徐々に拡大するよう傾斜されてなる傾斜面を有していることが好ましい。
また、上記(1)または(2)に記載の複合キャップにおいては、(3)前記密封栓は、前記挿入部の上方に把持部を有していることが好ましい。
また、上記(3)に記載の複合キャップにおいては、(4)前記把持部の下方に延在する筒状シール部を有しており、前記筒状シール部は前記注出部の下部内面に密接されることが好ましい。
また、上記(1)〜(4)のいずれかに記載の複合キャップにおいては、(5)前記密封栓の前記挿入部の外周面には雄ねじ部が形成され、前記注出部材の前記内筒の内面には雌ねじ部が形成されてなることが好ましい。
また、上記(5)に記載の複合キャップにおいては、(6)前記雌ねじ部のねじ山と前記雄ねじ部のねじ山は、互いの圧力側フランクの長さが遊び側フランクの長さより短い非対称形状を有してなることが好ましい。
また、上記(1)〜(6)のいずれかにに記載の複合キャップにおいては、(7)前記注出部材及び前記密封栓は樹脂材からなり、前記注出部材の樹脂硬度は、前記密封栓よりも高い樹脂硬度であることが好ましい。
また、上記(1)〜(7)のいずれかに記載の複合キャップにおいては、(8)前記スカート壁の内側壁には、前記容器の注出口に前記注出部材が嵌合した後に回転してしまうことを防止する係止突起が形成されてなることが好ましい。
また、上記(1)〜(8)のいずれかに記載の複合キャップにおいては、(9)前記容器には非常圧状態で前記内容物が貯蔵されることが好ましい。
本発明の密封栓によって高い開栓性を維持しつつ、更に本発明の注出部材によって液切れの良好な注ぎ性も確保できる。したがって、本発明の複合キャップによれば、高い開栓性、良好な注ぎ性、および高い趣向性を高次元で成立させることができる。
第1実施形態に係る複合キャップ1の外観を示す模式図である。 図1(b)におけるA‐A断面図及びその分解図である。 複合キャップ1のうち注出部材10の外観を示す模式図である。 図3(b)におけるB‐B断面図及びその部分拡大図である。 複合キャップ1のうち密封栓20の外観及び断面を示す図である。 複合キャップ1が嵌合された容器100の外観と部分断面を示す図である。 第2実施形態に係る複合キャップ1の断面を示す図である。 変形例1に係る複合キャップ1の断面と容器100の外観を示す図である。 変形例2に係る複合キャップ1を部分的に示す模式図である。 変形例3に係る複合キャップ1の断面を示す図である。
以下、本発明を実施するための実施形態を例示する。なお、説明の便宜上、以下の説明中において適宜X方向、Y方向およびZ方向をそれぞれ規定したが、本発明の権利範囲を減縮するものでないことは言うまでもない。また、以下では容器の一例としてワイン用のガラス瓶を用いるとともに、内容物としてワインを例示するが、後述するとおり本実施形態はこれらの例に限定されるものではない。
≪第1実施形態≫
[複合キャップ1]
まず図1〜5を用いて本実施形態の複合キャップ1について説明する。
図1に示すとおり、複合キャップ1は、注出部材(第1キャップ部材)10と、密封栓(第2キャップ部材)20と、を含んで構成されている。
注出部材10は、後述する密封栓20と組み合わされて容器100の口部(以下、「注出口」とも称する)に取り付けられる。この注出部材10は、第1の樹脂材で形成されている。
この第1の樹脂材としては、後述する第2の樹脂材よりも樹脂硬度(例えばロックウェル硬度)が高い限りにおいて種々の材料が適用可能であり、例えばポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。なお、樹脂の硬度測定の手法としては特に制限はなく、公知の種々の測定装置や手法を用いて行うことができる。
また、第1の樹脂材は、後述する第2の樹脂材よりも透明度が高くてもよい。樹脂の透明度測定の手法としても特に制限はなく、公知の種々の測定装置や手法を用いて行ってもよい。
図2(a)は、図1(b)におけるA−A断面を示している。
図2に示すとおり、本実施形態の注出部材10は、スカート壁11、内筒12、頂壁13および注出部14を有するように構成されている。
スカート壁11は、後述する頂壁13の外周縁から垂下するように形成されており、その内周面の下端には容器100の注出口における外周面に嵌合することが可能なアンダーカット部11aが形成されている。
内筒12は、円環状であり、注出部材10の内部において頂壁13の内周縁から垂下するように形成されており、容器100の注出口における内周面に接することが可能となっている。
頂壁13は、上記したスカート壁11と内筒12とをつなぐ機能を有している。
注出部14は、容器100に貯蔵された内容物を注出する際に用いられ、頂壁13の上部に配置されている。
また図2に示すように、注出部材10が容器に取り付けられた後は内筒12の内側を介して内容物が注出される。一方で注出部材10と密封栓20の結合時には、密封栓20の挿入部22の少なくとも一部が内筒12に挿入されることで、この内筒12の内側を封止することが可能となっている。このとき、後述する注出部材10の雌ねじ部15aと密封栓20の雄ねじ部24aとが螺合することで、注出部材10と密封栓20が互いに結合される。
次に図3及び図4を用いて本実施形態の注出部材10について更に詳述する。なお図4(a)は、図3(b)におけるB−B断面を示している。
図3に示すように注出部材10は、注出部14の内表面が上方に向かい徐々に拡大するよう傾斜されてなる傾斜面16と、傾斜面16の下端から鉛直に延在するシール壁17とを有している。
そして図4に示すとおり、注出部材10の内筒12の内面には、としての雌ねじ部15aが形成されている。
また、本実施形態の注出部材10は、注出部14の下部内面に、シール壁17を有している。そして後述する密封栓20の筒状シール部23が注出部14のシール壁17に密接されることで、容器100内の内容物を容器内に密封する機能を有している。
なお、このシール壁17は、本実施形態では内筒12よりも上方(+Z方向上側)に設けられているが、その理由は次のとおりである。
すなわち、本実施形態の複合キャップ1が取り付けられる容器100は製造誤差を必然的に有しており、例えば設計値より僅かに口径が大きな注出口を有する容器100に複合キャップ1が取り付けられた場合、この口径に倣って内筒12の内径が変化してしまうことがある。
そして仮に頂壁13よりも下方の内筒12の内側に筒状シール部23を密接させた場合、上記した内径の変化によってシール機能が阻害されてしまうおそれもある。
これに対して本実施形態によれば、シール壁17は内筒12よりも上方に設けられているので、容器100に取り付け後の寸法変化に依らず密封栓20による密封性を確保することが可能となる。
なお、本実施形態ではシール壁17は寸法変化の影響を受けないように、内筒12よりも上方に設けたが、この態様に限られず、例えば後述する変形例のごとく密封性を確保して密封栓20の成形にも影響がない態様であれば、シール壁17は必ずしも内筒12よりも上方に設けなくともよい。
図4(b)は、図4(a)における領域Pの拡大図を示している。
本実施形態の注出部14は、上記した内筒12とスカート壁11と連続するよう形成されて内表面と外表面を有するように構成されている。より具体的に本実施形態の注出部材10は、注出部14の内表面が上方に向かい徐々に拡大するよう傾斜されてなる傾斜面16を有している。換言すれば、注出部14の内表面と外表面は、上方に向かうにつれてこれらが漸次近接して上端で合流するように形成されている。
なお本実施形態においては、注出部14における内径Dが上端に向けて徐々に拡大するように、傾斜面16は外表面に対して傾斜されている。なお、図4などにおいては、注出部14における外表面はZ軸に対して傾斜しているが、この態様に限られず、注出部14における外表面はZ軸に対して平行となっていてもよい。
また、注出部14が先鋭状となるように内表面(傾斜面16)が外表面に対して傾斜されていてもよい。
ここで、本実施形態の「先鋭状」とは、図4(b)に示すように、断面における傾斜面16と外表面との為す角度θが90度よりも小さくなっている状態と定義され、更により好ましくは30度〜60度程度となっている状態などを含んでもよい。
次に図5を用いて本実施形態の密封栓20について更に詳述する。
本実施形態の密封栓20は、上記したワインオープナーなどのねじ回し式の開栓具が挿入可能なように、第1の樹脂材よりも樹脂硬度(例えばロックウェル硬度)が低い第2の樹脂材で形成されている。これにより、例えば祝い事など雰囲気が重要視される場面でも伝統的な開栓具を用いた開栓を行うことが可能となっている。
この第2の樹脂材としては、第1の樹脂材よりも樹脂硬度が低い限りにおいて種々の材料が適用可能であり、例えばポリエチレン樹脂、ゴムなどのエラストマー、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、発泡ポリエチレン、発泡ポリスチレンなどが挙げられる。また、この第2の樹脂には、天然のコルク材が混入されていてもよい。
なお、本実施形態における第1の樹脂材と第2の樹脂材の好ましい組み合わせとしては、例えば次の表1に示す組み合わせなどを挙げることができる。
なお、本実施形態に好適な第1の樹脂材と第2の樹脂材の物性を比較した場合、次のうち少なくとも1つの特徴を有していてもよい。
(a)第1の樹脂材の引張り強さ > 第2の樹脂材の引張り強さ
(b)第1の樹脂材の圧縮強さ > 第2の樹脂材の圧縮強さ
(c)第1の樹脂材の引張り弾性率 > 第2の樹脂材の引張り弾性率
図5に示すように、密封栓20は、注出部材10の内筒12に少なくともその一部(挿入部22)が挿入されて当該内筒12を封止する機能を有している。そして本実施形態の密封栓20は、把持部21、挿入部22、筒状シール部23及び雄ねじ部24aを含んで構成されている。
把持部21は、後述する挿入部22の上方に位置し、飲用者や給仕者など容器100を扱う取扱い者が把持することが可能な部位である。後述するとおり注出部材10と密封栓20はねじ止めされているため、例えば取扱い者は把持部21を把持して開栓方向(例えば反時計回り)に回すことで密封栓20を注出部材10から離脱させることができる。また、開栓後で再び閉栓する際には、取扱い者は把持部21を把持して閉栓方向(例えば時計回り)に回すことで密封栓20を注出部材10に再栓させることができる。
この把持部21の下面には、把持部21の外周面よりも内側から下方に向けて延在する挿入部22と、把持部21の外周面よりも内側であって挿入部22の外周面よりも外側から下方に延在する筒状シール部23とが形成されている。また、図2に示すように、筒状シール部23より外側における把持部21の外周面の下部は、注出部材10の注出部14の傾斜面16に対応して密接するような傾斜面を有している。
なお把持部21の外形や径、あるいは高さについては特に制限はなく、取扱い者が把持し易いように適宜設定してもよい。例えば本実施形態では、把持部21の外形は円柱状であるが、四角柱や五角柱など角柱状でもよい。また、把持部21の側面には、滑り止めなどを目的としてローレット加工など粗面処理が施されていてもよい。
挿入部22は、注出部材10の内筒12に少なくとも一部が挿入されて当該内筒12を封止する機能を有している。本実施形態の挿入部22は、把持部21から垂下した(−Z方向に垂れ下がる)円柱状の部位である。挿入部22の直径や長さは、内筒12の径に応じて設定してもよい。
筒状シール部23は、容器100の密封性を維持する機能を有し、上記した注出部材10に挿入部22が挿入されたときに注出部材10のシール壁17に圧接される部位である。図5(a)および(d)に示すように、筒状シール部23は、把持部21の下方に延在するように所定の長さだけ把持部21から垂下するように設けられるとともに、その内側に空間が形成されるリング状の形態を備えている。
また、同図に示すように、筒状シール部23は、把持部21から垂下するにつれてその外径が徐々に拡大し、所定の長さだけ垂下した後に再びその外径が縮小するような形状となっていてもよい。
そしてこの筒状シール部23の下端(把持部21から最も離れた部位)における外径は、上記したシール壁17(注出部14の下部内面)の内径よりも若干大きく設定されており、これにより挿入部22が挿入されたときに筒状シール部23がシール壁17に密接されることが可能となる。
なお筒状シール部23のZ方向における長さについては特に制限はなく、シール壁17に密接が可能であれば適宜変更してもよい。
また、本実施形態では、シール壁17は内筒12よりも上方に位置しているので、これに対応するように筒状シール部23も、注出部材10と密封栓20が結合した際に内筒12よりも上方に位置するように設けられている。
雄ねじ部24aは、挿入部22の外周面下方に設けられる。例えば雄ねじ部24aは、挿入部22のうち把持部21とは反対側の下端に設けられていてもよい。この雄ねじ部24aは、挿入部22が注出部材10の内筒12内に挿入される際に、注出部材10の雌ねじ部15aと螺合するように形成されている。なお、挿入部22の挿脱方向(Z方向)における雌ねじ部15aおよび雄ねじ部24aの長さは特に制限はない。
上述のとおり、本実施形態においては、注出部材10に対して密封栓20を反時計回りに回転させて開栓できるように雌ねじ部15aと雄ねじ部24aとが形成されている。これにより、例えば通常は開栓方向が時計回りであるワインオープナーなどのねじ回し式の開栓具を密封栓20に回し込んで挿入する際に、不意に密封栓20が注出部材10から離脱してしまうことが防止される。
なお、開栓方向は反時計回りにする必要は必ずしもなく、不意に密封栓20が注出部材10から離脱しなければ時計回りとしてもよい。
次に、図6を用いて本実施形態の複合キャップ1の使用形態などについて説明する。
図6(b)に示すとおり、本実施形態の複合キャップ1は、容器100の注出口に取り付けが可能となっている。より具体的には、同図(b)に示されるように、容器100の注出口の外周面に対して注出部材10のスカート壁11と内筒12を嵌合させることで、容器100の注出口に複合キャップ1が取り付けられる。
なお、複合キャップ1は、容器100に内容物を充填して出荷する際の初期段階で容器100に取り付けられていてもよいし、公知のキャップ(コルク栓や金属キャップなど)を取り外して開栓した後で再び容器100を閉栓する際に取り付けられる態様でもよい。
図6(b)に示されるように、容器100には突起部101が設けられており、この突起部101に注出部材10のスカート壁11に嵌合された際にアンダーカット部11aが係合される。これにより、いったん複合キャップ1が容器100の注出口に取り付けられれば、注出部材10のアンダーカット部11aと突起部101の係合によって、容器100の注出口から不用意に複合キャップ1が外れてしまうことが抑制される。
そして容器100に貯蔵された内容物を飲用する際には、密封栓20を開栓方向に回して開栓することができるし、ワインオープナーなどの開栓具を密封栓20に挿入して引き抜いて開栓することもできる。
このように本実施形態では、密封栓20によって高い開栓性を維持しつつ伝統的な開栓具を用いた開栓手法にも対応でき、更に開栓後は容器100の注出口に残る注出部材10によって液切れの良好な注ぎ性も確保できる。
したがって、本実施形態の複合キャップ1によれば、高い開栓性、良好な注ぎ性、および高い趣向性を高次元で成立させることができる。
なお、本実施形態の容器100としてはワイン瓶が好適であり、その内容物としては減圧状態状態などのごとく非常圧状態で貯蔵されるワインが好適である。しかしながら本発明はこれらに限定されず、例えば内容物としてはウイスキーや日本酒など他のアルコール飲料やお茶などの非アルコール飲料、醤油やソースなどの調味料、薬品や化粧品など種々の液体を適用してもよい。また、ワインなどのように減圧状態で容器100に貯蔵される例に限られず、陽圧状態や常圧状態で容器100に貯蔵される内容物であってもよい。
また、容器100としても、ワイン瓶に限られず、ウイスキー瓶などのアルコール飲料用容器や、調味料用容器、薬品用容器など種々の用途の容器に適用することができる。また、容器100の材質としても、ガラス材料の他に、アルミなどの金属材料などを適用してもよい。
≪第2実施形態≫
次に図7を用いて本発明の第2実施形態について説明する。
上記した第1実施形態においては筒状シール部23は密封栓20と一体成形されていたが、この態様に限られるものではない。すなわち第2実施形態が第1実施形態と異なる特徴は、主として、密封栓20が筒状シール部23の代替となるシール溝26とシール部材27を有している点である。
したがって、第1実施形態と機能・作用が共通する構成は、同じ参照番号を付してその説明を適宜省略する。
すなわち、図7に示すとおり、本実施形態の密封栓20は、シール溝26とシール部材27を含んで構成されている。
シール溝26は、密封栓20の例えば挿入部22の外周面に形成された溝である。そしてこのシール溝26には、後述するシール部材27が配置される。なおシール溝26の挿脱方向における設置位置は、上記した筒状シール部23に比して自由度が高く、雄ねじ部24aと干渉しない限りにおいて挿入部22のいずれかの位置に設けてもよい。
シール部材27は、容器100の内容物に対する密封性を確保する機能を備えた部材であり、例えば弾性と密封性を兼ね備えた公知のゴムパッキン(Oリング)などが例示できる。
なお図7に示すように、本実施形態では、注出部材10にはシール壁17が別途設けられておらず、シール部材27は内筒12のいずれかの部位に密接される。
前述したとおり、容器100は製造誤差を含み得るものであるが、本実施形態では密封栓20よりも弾性が高いシール部材27を別途用いているので、上記した製造誤差程度のズレであれば容易に許容して密封性を維持することができる。
したがって、シール部材27が密接する位置は必ずしも内筒12よりも上方にする必要がなく、例えば図7のように内筒12の内側に設けてもよい。
上記した各実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。以下、各実施形態に適用が可能な変形例について説明する。
≪変形例1≫
次に図8を用いて本発明の変形例1について説明する。
なお、注出部材10の断面を考えた場合、図8(b)の注出部材10のうち左半分(領域D−Eで示してある)は、同図(a)の容器100における領域D−Eに対応する領域に相当することになる。また、図8(b)の注出部材10のうち右半分(領域E−Fで示してある)は、同図(a)の容器100における領域E−Fに対応する領域に相当する。
上記した第1実施形態においては容器100の注出口はスカート壁11に嵌合されていたが、第3実施形態における注出部材10は回転防止機能をさらに有している点に主とした特徴がある。より具体的には、本実施形態のスカート壁11のうち内筒12と対向する内側壁には、容器100の注出口に注出部材10が嵌合した後に回転してしまうことを防止する係止突起18が形成されている。
すなわち、図8の右側に示すように、本実施形態の注出部材10は、スカート壁11の内側壁に係止突起18を備えている。一方で、同図左側に示すように、容器100の注出口における突起部101には、周方向において一部切り欠かれた係合凹部102が設けられている。
したがって、容器100に対して本実施形態の複合キャップ1を取り付ける際には、容器100の係合凹部102に係止突起18が配置されるように複合キャップ1のスカート壁11に容器100の注出口を嵌合すればよい。
これにより、例えば密封栓20を開栓方向に回す場合などに、注出部材10も容器100に対して不用意に回転してしまうことが防止される。
なお、本実施形態では、容器100に2つの係合凹部102を設け、これに対応する係止突起18を注出部材10に2つ設けたが、この態様に限定されない。
例えば係合凹部102と係止突起18は、それぞれ1つ設けられてもよいし、周方向に3つ以上設けられていてもよい。また、係合凹部102の数と係止突起18の数は必ずしも等しくせずともよく、係合凹部102の数が係止突起18の数よりも多くなっていてもよい。
≪変形例2≫
図9に変形例2に係る注出部材10と密封栓20の部分拡大図を示す。同図に示すように、雌ねじ部15bのねじ山と雄ねじ部24bのねじ山は、互いの圧力側フランクの長さが遊び側フランクの長さより短い非対称形状を有している。
なお本変形例でいう「非対称形状」とは、ねじ部におけるねじ山が、その頂点を通る垂線に対して対称ではない形状をいい、斜辺が等辺の一般的な三角ねじや角ねじとは異なっている。
換言すれば、雌ねじ部15bのねじ山においては、圧力側フランク15bの長さが遊び側フランク15bの長さより短い。また、雄ねじ部24bのねじ山においては、圧力側フランク24bの長さが遊び側フランク24bの長さより短い。
これにより、例えば上述した開栓具などを用いて密封栓20を注出部材10に対して引き抜く際に、よりスムーズに開栓することが可能となる。
また、雌ねじ部15bにおけるねじ山の頂点を通る垂線Lと各フランクの為す角度をそれぞれα、βとし、雄ねじ部24bにおけるねじ山の頂点を通る垂線Lと各フランクの為す角度をα、βとすれば、以下の関係が成立しているとも言える。
α>β
α>β
なお、本変形例では、対向する圧力側フランク15bと圧力側フランク24bの長さは等しくなっているが、互いに異なる長さとなっていてもよい。
また、本変形例では、遊び側フランク15bと遊び側フランク24bの長さは等しくなっているが、互いに異なる長さとなっていてもよい。
また、本変形例では、α=αとなっているが、α≠αとなっていてもよい。さらには、β=βとなっているが、β≠βとなっていてもよい。
≪変形例3≫
図10に変形例3に係る複合キャップ1のうちの注出部材10を示す。
同図に示すように、注出部材10の注出部14は、注出口の先端となる上端が外側に反り返ったラッパ状となっている。
これにより、例えば内容物が比較的高い粘性を備えていたとしても、液切れ性を向上させることができる。
本発明は、高い開栓性、良好な注ぎ性および高い趣向性を高次元で成立させたキャップの製造に適している。
1 複合キャップ
10 注出部材
11 スカート壁
11a アンダーカット部
12 内筒
13 頂部
14 注出部
15a、15b 雌ねじ部
16 傾斜面
17 シール壁
18 係止突起
20 密封栓
21 把持部
22 挿入部
23 筒状シール部
24a、24b 雄ねじ部
26 シール溝
27 シール部材
100 容器
101 突起部
102 係合凹部

Claims (9)

  1. 容器の注出口における外周面に嵌合するスカート壁と前記容器の注出口における内周面に接する内筒と、前記スカート壁と前記内筒とをつなぐ頂壁とを具備し、前記頂壁の上部に注出部を有する注出部材と、
    前記内筒に少なくともその一部が接する挿入部を有する密封栓と、
    を含んで構成される複合キャップ。
  2. 前記注出部の内表面が上方に向かい徐々に拡大するよう傾斜されてなる傾斜面を有している請求項1に記載の複合キャップ。
  3. 前記密封栓は、前記挿入部の上方に把持部を有している請求項1または2に記載の複合キャップ。
  4. 前記把持部の下方に延在する筒状シール部を有しており、前記筒状シール部は前記注出部の下部内面に密接される請求項3に記載の複合キャップ。
  5. 前記密封栓の前記挿入部の外周面には雄ねじ部が形成され、前記注出部材の前記内筒の内面には雌ねじ部が形成されてなる請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合キャップ。
  6. 前記雌ねじ部のねじ山と前記雄ねじ部のねじ山は、互いの圧力側フランクの長さが遊び側フランクの長さより短い非対称形状を有してなる請求項5に記載の複合キャップ。
  7. 前記注出部材及び前記密封栓は樹脂材からなり、前記注出部材の樹脂硬度は、前記密封栓よりも高い樹脂硬度である請求項1〜6のいずれか一項に記載の複合キャップ。
  8. 前記スカート壁の内側壁には、前記容器の注出口に前記注出部材が嵌合した後に回転してしまうことを防止する係止突起が形成されてなる請求項1〜7のいずれか一項に記載の複合キャップ。
  9. 前記容器には非常圧状態で前記内容物が貯蔵される請求項1〜8のいずれか一項に記載の複合キャップ。
JP2016198748A 2016-10-07 2016-10-07 複合キャップ Active JP6807206B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198748A JP6807206B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 複合キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016198748A JP6807206B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 複合キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018058625A true JP2018058625A (ja) 2018-04-12
JP6807206B2 JP6807206B2 (ja) 2021-01-06

Family

ID=61908352

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016198748A Active JP6807206B2 (ja) 2016-10-07 2016-10-07 複合キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6807206B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61188940U (ja) * 1985-02-07 1986-11-25
US5060827A (en) * 1990-05-09 1991-10-29 Colgate-Palmolive Company Low profile anti-drip dosing cap and spout for liquid containers
JP2000211658A (ja) * 1998-11-20 2000-08-02 Naganari Takano アルコ―ル飲料容器用栓
JP2005225529A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Suntory Ltd 容器用栓とその製法
JP3127378U (ja) * 2006-09-19 2006-11-30 岡安ゴム株式会社 ボトルの栓
US20130270211A1 (en) * 2010-05-31 2013-10-17 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass container with internally threaded neck
JP3186915U (ja) * 2013-08-19 2013-10-31 Hario株式会社 液体容器
CN105083789A (zh) * 2015-06-04 2015-11-25 李西岳 一种新的红酒瓶软木塞套环组件及其开瓶方法
JP2015533729A (ja) * 2012-08-03 2015-11-26 パテント ルーム ピー5 エス.アー.エール.エル ボトル用のストッパおよびストッパ用の封止要素

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61188940U (ja) * 1985-02-07 1986-11-25
US5060827A (en) * 1990-05-09 1991-10-29 Colgate-Palmolive Company Low profile anti-drip dosing cap and spout for liquid containers
JP2000211658A (ja) * 1998-11-20 2000-08-02 Naganari Takano アルコ―ル飲料容器用栓
JP2005225529A (ja) * 2004-02-13 2005-08-25 Suntory Ltd 容器用栓とその製法
JP3127378U (ja) * 2006-09-19 2006-11-30 岡安ゴム株式会社 ボトルの栓
US20130270211A1 (en) * 2010-05-31 2013-10-17 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass container with internally threaded neck
JP2015533729A (ja) * 2012-08-03 2015-11-26 パテント ルーム ピー5 エス.アー.エール.エル ボトル用のストッパおよびストッパ用の封止要素
JP3186915U (ja) * 2013-08-19 2013-10-31 Hario株式会社 液体容器
CN105083789A (zh) * 2015-06-04 2015-11-25 李西岳 一种新的红酒瓶软木塞套环组件及其开瓶方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6807206B2 (ja) 2021-01-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2692659B1 (en) Glass stopper for a bottle
RU2562501C2 (ru) Стеклянный контейнер с горлышком, имеющим внутреннюю резьбу
JP6817204B2 (ja) 保存期間特性が改善された炭酸飲料用小型パッケージのためのクロージャおよびフィニッシュ
US5358129A (en) Child resistant bottle
JPH05506416A (ja) 容器と封止体
JP2021113092A (ja) 合成樹脂キャップ及びキャップユニット
WO2015103062A1 (en) Bottle closure
JP2018058625A (ja) 複合キャップ
JP2008030773A (ja) 蓋と容器
JP2007238100A (ja) ガス含有飲料の容器及びその充填方法
US20050077263A1 (en) Bottle stopper
JP6188229B2 (ja) キャップ
JP2008150101A (ja) 二種飲料用容器
JP2005104547A (ja) 合成樹脂製ボトル
RU203457U1 (ru) Бутылка для хранения напитков
WO2006120539A2 (en) Plastic closure element for containers for liquids
RU70649U1 (ru) Бутылка
JP7341618B2 (ja) 抜栓キャップ
CN211392248U (zh) 一种红酒瓶易开启瓶塞
CN210503835U (zh) 一种新型瓶盖及一种瓶子
JP4449458B2 (ja) 螺合方式密封機構を有する容器
EP2045192A1 (en) Flip-top dispensing closure
AU2011100050A4 (en) Container cap
JP2019018886A (ja) 蓋取り機能付簡易開閉キャップ
WO2006077603A1 (en) Self-uncorking bottle cap

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

Effective date: 20190919

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6807206

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150