JP2018057078A - 給電制御装置および給電制御システム - Google Patents

給電制御装置および給電制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】システム起動時に第1蓄電池から電力供給ができなくなることを抑制する給電制御装置および給電制御システムを提供すること。【解決手段】実施形態に係る給電制御装置は、イグニッションスイッチがON状態にされた場合に第1蓄電池から電力を供給させてシステムを起動させる給電制御装置であって、電力変換部と、制御部とを備える。電力変換部は、第1蓄電池よりも出力電圧が高い第2蓄電池の電圧を調整して出力する。制御部は、イグニッションスイッチがOFF状態にされ、かつ第2蓄電池の電圧が所定電圧よりも高い場合に、電力変換部を介して第2蓄電池から第1蓄電池および補機へ電力を供給させ、その後、第2蓄電池の電圧が所定電圧以下になった場合に、電力変換部を介さずに第2蓄電池から補機へ電力を供給させる。【選択図】図6

Description

本発明は、給電制御装置および給電制御システムに関する。
従来、鉛バッテリである第1蓄電池と、キャパシタなどの第2蓄電池とを備える電源装置において、イグニッションスイッチがOFFにされた場合に、第2蓄電池から第1蓄電池に向かって放電し、第2蓄電池によって第1蓄電池を充電するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−235895号公報
上記電源装置では、イグニッションスイッチがOFF状態にされ、第2蓄電池から第1蓄電池への充電が終わった後は、第2蓄電池と第1蓄電池との接続を遮断し、第1蓄電池から補機に電力を供給している。
しかし、車両などのシステムが長い間起動されない場合、第1蓄電池から補機へ電力が供給され続けることで、第1蓄電池の蓄電量が低下して第1蓄電池の電圧が低下する。そのため、システムが長い間起動されなかった後にイグニッションスイッチがON状態にされた場合に、システムを起動させるために必要な電力を第1蓄電池から供給できなくなるおそれがある。すなわち、いわゆる「バッテリ上がり」が発生するおそれがある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、システム起動時に第1蓄電池から電力供給ができなくなることを抑制する給電制御装置および給電制御システムを提供することを目的とする。
実施形態に係る給電制御装置は、イグニッションスイッチがON状態にされた場合に第1蓄電池から電力を供給させてシステムを起動させる給電制御装置であって、電力変換部と、制御部とを備える。電力変換部は、第1蓄電池よりも出力電圧が高い第2蓄電池の電圧を調整して出力する。制御部は、イグニッションスイッチがOFF状態にされた際に、第2蓄電池の電圧が所定電圧よりも高い場合に、電力変換部を介して第2蓄電池から第1蓄電池および補機へ電力を供給させ、その後、第2蓄電池の電圧が所定電圧以下になった場合に、電力変換部を介さずに第2蓄電池から補機へ電力を供給させる。
実施形態に係る給電制御装置および給電制御システムは、システム起動時に第1蓄電池から電力供給ができなくなることを抑制することができる。
図1Aは、実施形態に係る給電制御装置によって実現する補機への電力供給状態を示す概略説明図である。 図1Bは、実施形態に係る給電制御装置によって実現する補機への電力供給状態を示す概略説明図である。 図2は、実施形態に係る給電制御システムを示す回路図である。 図3は、第1蓄電池および第2蓄電池における、SOCと電圧との関係を示す図である。 図4は、給電制御装置を示すブロック図である。 図5Aは、補機および第1蓄電池へコンバータを介して電力を供給する状態を示す回路図である。 図5Bは、補機へコンバータを介して電力を供給する状態を示す回路図である。 図5Cは、補機へコンバータを介さずに電力を供給する状態を示す回路図である。 図6は、給電制御処理を説明するフローチャートである。 図7は、変形例の給電制御システムを示す回路図である。 図8は、変形例の給電制御システムを示す回路図である。
以下に添付図面を参照して、実施形態に係る給電制御装置および給電制御システムについて詳細に説明する。以下では、実施形態に係る給電制御装置は、エンジンを駆動源として用い、エンジンの駆動をアシストするモータを備える車両に搭載される例を挙げて説明するが、これに限定されるものではない。
例えば、車両停止時にエンジンを停止させ、その後にエンジンを再始動させる際に、モータによってエンジンを始動させる車両に搭載されてもよい。また、例えば、エンジンによる走行、モータによる走行、およびエンジンとモータとの協働による走行が可能な車両(所謂ハイブリッドカー)に搭載されてもよい。さらに、電車、船舶、および航空機等などに搭載されてもよい。
<電力供給の概要>
実施形態に係る給電制御装置1によって実現する補機M1への電力供給について、図1A、および図1Bを用いて説明する。図1A、および図1Bは、実施形態に係る給電制御装置1によって実現する補機M1への電力供給状態を示す概略説明図である。
給電制御装置1は、第1蓄電池B1と第2蓄電池B2という2つの電源から補機M1へ電力を供給させることができる。給電制御装置1は、第1切替部2と、第2切替部3と、電力変換器(以下、「コンバータCV」と記載する。)とを備える。
第1切替部2は、補機M1に接続する第1ラインL1と、第1蓄電池B1とを接続する第2ラインL2に配置される。第2切替部3は、第1ラインL1と第2蓄電池B2とを接続する第3ラインL3に配置される。
コンバータCVは、第2切替部3に対して並列に接続される。コンバータCVは、第2蓄電池B2から放電する際に、出力電圧を降圧させる降圧型の電力変換器である。なお、コンバータCVは、出力電圧を昇降圧可能な双方向型の電力変換器であってもよい。
実施形態に係る車両では、イグニッションスイッチ30(図2および図4参照)がOFF状態になると、車両のシステム、例えば、エンジンにおける燃料点火タイミングを制御するシステムが停止する。
しかし、イグニッションスイッチ30がOFF状態になった場合であっても、例えば、車両盗難防止用のセキュリティECU等の補機M1で電力が消費される。そのため、給電制御装置1は、図1A、および図1Bで示すように、第2蓄電池B2から補機M1に電力を供給させている。
給電制御装置1は、イグニッションスイッチ30がOFF状態になり、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い場合には、図1Aに示すように、第1切替部2を閉状態にし、第2切替部3を開状態にする。これにより、図1Aにおいて破線の矢印で示すように、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力が供給され、第1蓄電池B1が充電される。また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。なお、第1所定電圧について、詳しくは後述する。
また、給電制御装置1は、イグニッションスイッチ30がOFF状態になり、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下の場合に、図1Bに示すように、第1切替部2を開状態にし、第2切替部3を閉状態にする。これにより、図1Bにおいて破線の矢印で示すように、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。また、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力は供給されない。このように、給電制御装置1は、コンバータCVで電力を消費させずに、第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給させる。
以上のように、実施形態に係る給電制御装置1は、イグニッションスイッチ30がOFF状態になると、補機M1への電力供給を第2蓄電池B2から行わせ、第1蓄電池B1から行わせない。また、給電制御装置1は、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力を供給させ、第1蓄電池B1を充電させる。
このように、給電制御装置1は、イグニッションスイッチ30がOFF状態となると、第1蓄電池B1から補機M1への電力供給を行わせないので、第1蓄電池B1のSOC(State of Charge)が低下することを抑制することができる。そのため、次回、イグニッションスイッチ30がON状態になった場合に、第1蓄電池B1からスタータM3(図2参照)などの車両システムへ必要な電力を供給することができなくなることを抑制することができる。すなわち、「バッテリ上がり」が発生することを抑制することができる。
また、実施形態に係る給電制御装置1は、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い場合には、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1および第1蓄電池B1へ電力を供給させる。このように、給電制御装置1は、コンバータCVによる変換ロスにより、第2蓄電池B2の電力の一部を消費させる。これにより、第2蓄電池B2の電圧が、第1所定電圧よりも高い状態で長時間保持されることを抑制することができる。例えば、第2蓄電池B2の電圧が劣化抑制電圧範囲内の電圧よりも高い状態で長時間保持されることを抑制し、第2蓄電池B2の劣化を抑制することができる。
また、給電制御装置1は、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下になると、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1へ直接電力を供給させる。これにより、第2蓄電池B2の劣化を抑制しつつ、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下となった後は、コンバータCVを介さずに、第2蓄電池B2から補機M1へ直接電力が供給されるので、コンバータCVによる変換ロスをなくし、第2蓄電池B2のSOCが低下することを抑制することができる。
<給電制御システムの回路構成>
次に、図2を参照し、実施形態に係る給電制御システム100の構成について説明する。図2は、実施形態に係る給電制御システム100を示す回路図である。
給電制御システム100は、給電制御装置1と、第1蓄電池B1と、第2蓄電池B2と、補機M1と、モータ機能付発電機M2と、スタータM3とを備える。
第1蓄電池B1は、例えば、鉛バッテリである。第1蓄電池B1は、例えば、エンジン(不図示)を始動させる際に、スタータM3へ電力を供給する。また、第1蓄電池B1は、補機M1へ電力を供給することもできる。
第2蓄電池B2は、第1蓄電池B1よりも出力電圧が高い蓄電池であり、例えば、リチウムイオン電池である。第2蓄電池B2は、例えば、エンジンの駆動アシスト時にモータ機能付発電機M2へ電力を供給する。また、第2蓄電池B2は、補機M1へ電力を供給する。特に、イグニッションスイッチ30がOFF状態の場合に、第2蓄電池B2は、補機M1および第1蓄電池B1へ電力を供給する。なお、各蓄電池B1、B2は、上記電池に限定されることはない。例えば、第2蓄電池B2は、キャパシタ(電気二重層キャパシタ)であってもよい。
第1蓄電池B1よりも出力電圧が高いとは、図3に示すように、第2蓄電池B2の電圧帯が第1蓄電池B1の電圧帯よりも全体的に高いことをいう。電圧帯は、各蓄電池B1、B2を充放電する際に使用することができる電圧範囲である。図3は、第1蓄電池B1および第2蓄電池B2における、SOCと電圧との関係を示す図である。例えば、第1蓄電池B1と第2蓄電池B2とが同じSOCである場合、第2蓄電池B2の電圧は、第1蓄電池B1の電圧よりも高くなる。
図2に戻り、補機M1は、例えば、車両に設けられるカーナビゲーション装置や、空調装置や、セキュリティECUである。補機M1には、イグニッションスイッチ30がON状態の場合には、第1蓄電池B1や、第2蓄電池B2から電力が供給される。なお、セキュリティECUなど一部の補機M1は、イグニッションスイッチ30がOFF状態になると起動、またはイグニッションスイッチ30がOFF状態となっても駆動している。したがって、イグニッションスイッチ30がOFF状態となっても補機M1によって電力が消費される。イグニッションスイッチ30がOFF状態となった後は、補機M1には第2蓄電池B2から優先的に電力が供給される。
モータ機能付発電機M2は、例えば、車両を加速させる場合に、第2蓄電池B2から電力が供給され、エンジンの動作をアシストするモータとして機能し、車両が定速走行中または回生制動中の場合に、エンジンの回転エネルギーを電力に変換して発電する発電機として機能する装置である。モータ機能付発電機M2によって発電された電力は、例えば第2蓄電池B2に供給され、第2蓄電池B2が充電される。
スタータM3は、停止中のエンジンのクランクシャフトを回転させてエンジンを始動させる始動装置である。スタータM3は、イグニッションスイッチ30がON状態になった場合に、第1蓄電池B1から電力が供給されて駆動し、エンジンを始動させる。
<給電制御装置1の構成>
次に、図2および図4を参照し、給電制御装置1の構成について説明する。図4は、給電制御装置1を示すブロック図である。
給電制御装置1は、図4に示すように、制御部10と、記憶部20と、第1リレーRLY1と、第2リレーRLY2と、第3リレーRLY3と、コンバータCVとを備える。
ここで、まず、図2を参照し、車両における第1リレーRLY1、第2リレーRLY2、第3リレーRLY3、およびコンバータCVの回路的な接続位置について説明する。
なお、以下において詳しく説明する回路は、イグニッションスイッチ30がOFF状態になっても第1蓄電池B1に接続される所謂バッテリ直結ラインに関する回路であり、図2において破線で示す、イグニッションスイッチ30のON状態およびOFF状態に伴って信号が出力されるIGラインに関する回路とは異なる。IGラインには、イグニッションスイッチ30がON状態になるとON状態を示す信号が出力され、イグニッションスイッチ30がOFF状態になるとOFF状態を示す信号が出力される。
図2では、一例として、第1蓄電池B1と補機M1とを接続するIGラインと、第1蓄電池B1とスタータM3とを接続するIGラインを示している。IGラインは、イグニッションスイッチ30のON状態/OFF状態を示す信号を、例えば、スタータM3や、補機M1であるセキュリティECUに伝達する。
第1リレーRLY1は、補機M1に接続する第1ラインL1と、第1蓄電池B1とを接続する第2ラインL2に配置される。第1リレーRLY1は、MOSリレーであり、第1蓄電池B1と、補機M1および第2蓄電池B2との電気的な接続状態を切り替える。なお、第1リレーRLY1が、図1の第1切替部2に対応する。
第1リレーRLY1は、スイッチング素子S1とダイオードD1とを備え、スイッチング素子S1がON状態になると、第1蓄電池B1を補機M1と第2蓄電池B2とに電気的に接続する。また、第1リレーRLY1は、スイッチング素子S1がOFF状態になると、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1への電力経路が遮断される。なお、スイッチング素子S1がOFF状態になった場合でも、第2ラインL2(第1蓄電池B1)の電圧が第3ラインL3(第2蓄電池B2)の電圧よりも高い場合には、スイッチング素子S1に対して並列に配置されたダイオードD1を介して第1蓄電池B1から補機M1への電力供給が行われる。ダイオードD1は、第1蓄電池B1からの放電を許容する。
第2リレーRLY2は、第2蓄電池B2と第1ラインL1とを接続する第3ラインL3に配置される。第2リレーRLY2は、2つのMOSリレーRLY21、RLY22を直列に接続して構成される。2つのMOSリレーRLY21、RLY22は、ダイオードD21、D22により許容する電流の向きが逆方向となるように配置される。
第2リレーRLY2では、一方のMOSリレーRLY21のスイッチング素子S21がON状態になり、かつ他方のMOSリレーRLY22のスイッチング素子S22がOFF状態になると、第2蓄電池B2から、例えば、補機M1への電流の流れを許容するように、ダイオードD21、D22が配置される。
第3リレーRLY3は、第2リレーRLY2と第2蓄電池B2との間の第3ラインL3上に配置される。すなわち、第2リレーRLY2および第3リレーRLY3は、直列に接続される。
第3リレーRLY3は、第2リレーRLY2と同様に、2つのMOSリレーRLY31、RLY32を直列に接続して構成される。2つのMOSリレーRLY31、RLY32は、ダイオードD31、D32により許容する電流の向きが逆方向となるように配置される。
第3リレーRLY3では、第2リレーRLY2と同様に、一方のMOSリレーRLY31のスイッチング素子S31がON状態になり、かつ他方のMOSリレーRLY32のスイッチング素子S32がOFF状態になると、第2蓄電池B2から、例えば、補機M1への電流の流れを許容するように、ダイオードD31、D32が配置される。
すなわち、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3では、各MOSリレーRLY21、RLY31の各スイッチング素子S21、S31がON状態になり、かつ各MOSリレーRLY22、RLY32の各スイッチング素子S22、S32がOFF状態になると、第2蓄電池B2から、例えば、補機M1への電流の流れのみが許容される。
第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3を設けることで、第3ラインL3(第2蓄電池B2)の電圧が、第2ラインL2(第1蓄電池B1)の電圧よりも高い場合には、第2蓄電池B2から補機M1、および第1蓄電池B1へ電力を供給することができる。また、第3ラインL3(第2蓄電池B2)の電圧が、第2ラインL2(第1蓄電池B1)の電圧よりも低い場合には、第1蓄電池B1から第2蓄電池B2へ電力が供給されることを防止することができる。なお、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3が、図1の第2切替部3に対応する。
第1リレーRLY1、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3の各スイッチング素子S1、S21、S22、S31、S32は、制御部10から入力される駆動信号によって、ON状態(開状態)からOFF状態(閉状態)になる動作、およびOFF状態からON状態になる動作を行う。
以下においては、スイッチング素子S1がON状態になることを、第1リレーRLY1がON状態になるといい、スイッチング素子S1がOFF状態になることを第1リレーRLY1がOFF状態になるという。また、スイッチング素子S21、S22、S31、S32がON状態になることを、それぞれMOSリレーRLY21、RLY22、RLY31、RLY32がON状態になるという。また、スイッチング素子S21、S22、S31、S32がOFF状態になることをそれぞれMOSリレーRLY21、RLY22、RLY31、RLY32がOFF状態になるという。
第2リレーRLY2と第3リレーRLY3との間の第3ラインL3には、モータ機能付発電機M2が接続される。また、第1ラインL1と第3ラインL3との接続箇所と、第2リレーRLY2との間の第3ラインL3には、スタータM3が接続される。
コンバータCVは、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3に対して並列に配置される。コンバータCVは、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3をバイパスするように、第3ラインL3に接続される。
次に、制御部10、および記憶部20について、図4を参照し説明する。
制御部10には、イグニッションスイッチ30、第1電圧センサ31、および第2電圧センサ32が接続される。
イグニッションスイッチ30は、給電制御システム100が搭載される車両のエンジンの始動と停止とを手動で切り替えるスイッチである。イグニッションスイッチ30は、エンジンが始動状態であるか否かを示す情報を給電制御装置1へ出力する。
第1電圧センサ31は、第1蓄電池B1の両端子間の電圧を検出するセンサである。第2電圧センサ32は、第2蓄電池B2の両端子間の電圧を検出するセンサである。第1電圧センサ31、および第2電圧センサ32は、検出した各電圧に関する情報を制御部10に出力する。
記憶部20は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、HDD(Hard Disk Drive)、光ディスク等の記憶装置である。そして、記憶部20は、制御部10が給電制御を行う場合に使用する給電制御情報21を記憶する。
制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。
そして、制御部10は、CPUがROMに記憶されたプログラムを、RAMを作業領域として使用して実行することにより機能する判定部11と給電制御部12とを備える。なお、判定部11および給電制御部12は、それぞれ一部または全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで構成されてもよい。
判定部11は、第1電圧センサ31、および第2電圧センサ32から入力される情報、イグニッションスイッチ30から入力される情報に基づき、車両の状態を判定する。
例えば、判定部11は、イグニッションスイッチ30から入力される情報に基づき、イグニッションスイッチ30のON状態またはOFF状態を判定する。
また、判定部11は、第1電圧センサ31から入力される情報に基づき、第1蓄電池B1の充電状態を判定する。例えば、判定部11は、第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧以上である場合に、第1蓄電池B1が満充電状態になっていると判定する。第2所定電圧は、予め設定された値であり、第1蓄電池B1が満充電状態となる電圧である。
また、判定部11は、第2電圧センサ32から入力される情報に基づき、第2蓄電池B2の充電状態を判定する。例えば、判定部11は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧(所定電圧)よりも高い場合に、第2蓄電池B2が高SOC状態であると判定する。
第1所定電圧は、予め設定された値であり、第2蓄電池B2の劣化抑制電圧範囲内の電圧であり、かつ補機M1の動作保障電圧内の電圧である。劣化抑制電圧範囲とは、第2蓄電池B2の劣化を抑制する電圧範囲であり、図3に示すように、第2蓄電池B2の電圧帯よりも小さい範囲に設定される。
第2蓄電池B2は、電圧帯に対応するSOCの範囲で充放電を行うことができる。しかし、SOCが高い状態、例えば、電圧帯の中で高い電圧となるSOCの状態(例えば、図3中、A状態)で長期間保持されると、第2蓄電池B2が劣化することが知られている。
そのため、第2蓄電池B2から長期間放電が行われないことが予測される場合には、第2蓄電池B2の電圧を劣化抑制電圧範囲内とすることが望ましい。すなわち、イグニッションスイッチ30がOFF状態の場合には、第2蓄電池B2のSOCを、第2蓄電池B2の電圧が劣化抑制電圧範囲内となるSOCとすることが望ましい。例えば、イグニッションスイッチ30がOFF状態となった時の第2蓄電池B2が、図3においてA状態の場合、矢印で示すようにB状態まで放電させて、保存することが望ましい。
補機M1の動作保障電圧は、補機M1を動作させるための電圧であり、図3に示すように、所定の範囲を持っている。補機M1の動作保障電圧は、補機M1に応じて予め設定されている。
具体的には、第1所定電圧は、劣化抑制電圧範囲内に含まれ、かつ補機M1の動作保障電圧に含まれる電圧のうち最も高い電圧に設定される。すなわち、第1所定電圧は、劣化抑制電圧範囲の上限電圧、および動作保障電圧の上限電圧のうち低い電圧に設定される。図3においては、補機M1の動作保障電圧の上限電圧が、劣化抑制電圧範囲の上限電圧よりも低いので、第1所定電圧は、補機M1の動作保障電圧の上限電圧となる。第1所定電圧を、このように設定することで、第2蓄電池B2および補機M1の劣化を抑制しつつ、コンバータCVにおける変換ロスを少なくし、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
このように、判定部11は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い場合には、第2蓄電池B2が高SOC状態であると判定する。
また、判定部11は、第1電圧センサ31、および第2電圧センサ32から入力される情報に基づき、第1条件、および第2条件を満たすかどうか判定する。
第1条件は、以下の(1)および(2)である。
(1)第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧よりも低い。
(2)第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い。
判定部11は、(1)および(2)を満たす場合に、第1条件を満たすと判定する。一方、判定部11は、(1)、(2)のいずれか一方を満たさない場合には、第1条件を満たさないと判定する。
判定部11は、第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧よりも低く第1蓄電池B1が満充電状態ではなく、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高く第2蓄電池B2が高SOC状態である場合に、第1条件を満たすと判定する。また、判定部11は、第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧以上であり第1蓄電池B1が満充電状態である(所定の条件)、または、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下であり第2蓄電池B2が高SOC状態ではない場合に、第1条件を満たさないと判定する。
第2条件は、以下の(3)である。
(3)第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い。
判定部11は、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高く、第2蓄電池B2が高SOC状態である場合に、第2条件を満たすと判定する。
給電制御部12は、判定部11から入力される情報と、記憶部20に記憶される給電制御情報21に基づいて、第1リレーRLY1、第2リレーRLY2、第3リレーRLY3、およびコンバータCVへ駆動信号を出力することにより、補機M1等への電力供給制御を行う。
ここで、給電制御情報21について説明する。
給電制御情報21は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件を満たす場合には、第1リレーRLY1をON状態、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22をOFF状態、第3リレーRLY3の2つのMOSリレーRLY31、RLY32をOFF状態、およびコンバータCVを駆動状態とする情報である。
また、給電制御情報21は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件を満たさず、かつ第2条件を満たす場合には、第1リレーRLY1をOFF状態、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22をOFF状態、第3リレーRLY3の2つのMOSリレーRLY31、RLY32をOFF状態、およびコンバータCVを駆動状態とする情報である。
また、給電制御情報21は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件、および第2条件を満たさない場合には、第1リレーRLY1をOFF状態、第2リレーRLY2の一方のMOSリレーRLY21をON状態、第2リレーRLY2の他方のMOSリレーRLY22をOFF状態、第3リレーRLY3の一方のMOSリレーRLY31をON状態、第3リレーRLY3の他方のMOSリレーRLY32をOFF状態、およびコンバータCVを停止状態とする情報である。
<電力供給制御>
次に、イグニッションスイッチ30がOFF状態となった後の給電制御部12による補機M1等への電力供給制御について図5A〜図5Cを参照し説明する。図5Aは、補機M1および第1蓄電池B1へコンバータCVを介して電力を供給する状態を示す回路図である。図5Bは、補機M1へコンバータCVを介して電力を供給する状態を示す回路図である。図5Cは、補機M1へコンバータCVを介さずに電力を供給する状態を示す回路図である。図5A〜図5Cでは、第1リレーRLY1、第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3を簡略化して示している。
イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件を満たす場合には、給電制御部12は、図5Aに示すように、第1リレーRLY1をON状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22をOFF状態にし、かつ第3リレーRLY3の2つのMOSリレーRLY31、RLY32をOFF状態にする。また、給電制御部12は、コンバータCVを駆動状態とする。
これにより、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力が供給され、第1蓄電池B1が充電される。第1蓄電池B1が充電されることで、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1に電力が供給される。第1蓄電池B1ではなく、第2蓄電池B2から補機M1に電力を供給することで、第1蓄電池B1のSOCが低下することを抑制し、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1および補機M1へ電力を供給することで、コンバータCVにおける変換ロスにより、第2蓄電池B2のSOCを、コンバータCVを介さない場合と比較して素早く低下させることができる。したがって、第2蓄電池B2が高SOC状態で長期間保持されることを抑制し、第2蓄電池B2の劣化を抑制することができる。
イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件を満たさず、かつ第2条件を満たす場合、すなわち、第1蓄電池B1が満充電状態となり、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い場合には、給電制御部12は、図5Bに示すように、第1リレーRLY1をOFF状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22をOFF状態にし、かつ第3リレーRLY3の2つのMOSリレーRLY31、RLY32をOFF状態にする。また、給電制御部12は、コンバータCVを駆動状態とする。
これにより、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1へ電力供給が行われていた場合には、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1への電力供給が停止される。また、図5Aと同様に、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1に電力が供給される。そのため、第1蓄電池B1のSOCが低下することを抑制し、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給することで、第2蓄電池が高SOC状態で長期間保持されることを抑制し、第2蓄電池B2の劣化を抑制することができる。
イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第1条件、および第2条件を満たさない場合、すなわち、第1蓄電池B1が満充電状態となり、かつ第2蓄電池B2が高SOC状態ではない場合には、給電制御部12は、図5Cに示すように、第1リレーRLY1をOFF状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2の一方のMOSリレーRLY21をON状態、第2リレーRLY2の他方のMOSリレーRLY22をOFF状態、第3リレーRLY3の一方のMOSリレーRLY31をON状態、第3リレーRLY3の他方のMOSリレーRLY32をOFF状態にする。なお、図5Cにおいては、この状態の第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3を接続状態で示している。また、給電制御部12は、コンバータCVを停止状態とする。
これにより、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1へ電力が供給されない。また、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。そのため、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給する場合と比較して、第2蓄電池B2のSOCが低下することを抑制することができ、第2蓄電池B2から補機M1へ長い時間、電力を供給することができる。
なお、図5Cに示す状態から、第2蓄電池B2の電圧が、第1蓄電池B1の電圧よりも低くなった場合には、第1蓄電池B1から補機M1へ電力が供給される。この場合、第2リレーRLY2のMOSリレーRLY22、および第3リレーRLY3のMOSリレーRLY32がOFF状態になっており、ダイオードD22、D32によって第1蓄電池B1から第2蓄電池B2への電流の流れが妨げられるので、第1蓄電池B1から第2蓄電池B2へ電力が供給されることはない。
なお、給電制御部12は、判定部11から入力される情報と、記憶部20に記憶される給電制御情報21に基づいて、車両のエンジンの始動制御および停止制御を合わせて行う。
<給電制御処理>
次に、実施形態に係る給電制御処理について、図6を参照し説明する。図6は、給電制御処理を説明するフローチャートである。
ステップS10において、判定部11は、イグニッションスイッチ30がOFF状態であるかどうか判定する。イグニッションスイッチ30がOFF状態の場合には、処理はステップS11に進む。一方、イグニッションスイッチ30がON状態の場合には、今回の処理は終了する。
ステップS11において、判定部11は、第1条件を満たすかどうか判定する。第1条件を満たす場合には、処理はステップS12に進む。一方、第1条件を満たさない場合には、処理はステップS13に進む。
ステップS12において、給電制御部12は、第1リレーRLY1をON状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2をOFF状態、および第3リレーRLY3をOFF状態にする。また、給電制御部12は、コンバータCVを駆動状態にする。
ステップS13において、判定部11は、第2条件を満たすかどうか判定する。第2条件を満たす場合には、処理はステップS14に進む。一方、第2条件を満たさない場合には、処理はステップS15に進む。
ステップS14において、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2をOFF状態、および第3リレーRLY3をOFF状態にする。また、給電制御部12は、コンバータCVを駆動状態にする。
ステップS15において、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にする。また、給電制御部12は、第2リレーRLY2の一方のMOSリレーRLY21をON状態、第2リレーRLY2の他方のMOSリレーRLY22をOFF状態、第3リレーRLY3の一方のMOSリレーRLY31をON状態、および第3リレーRLY3の他方のMOSリレーRLY32をOFF状態にする。また給電制御部12は、コンバータCVを停止状態とする。
<実施形態の効果>
イグニッションスイッチ30がOFF状態にされ、かつ第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧よりも高い場合に、給電制御部12は、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1へ電力を供給させる。これにより、第1蓄電池B1を充電することができ、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
また、給電制御部12は、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給させる。これにより、イグニッションスイッチ30がOFF状態となっている間に、第1蓄電池B1から補機M1へ電力が供給されることを抑制し、第1蓄電池B1のSOCが低下することを抑制することができる。したがって、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
また、給電制御部12は、コンバータCVによる変換ロスによって第2蓄電池B2の電力をコンバータCVで消費させる。そのため、イグニッションスイッチ30がOFF状態となった後に、第2蓄電池B2の電圧が高SOC状態で長時間保持されることを抑制することができる。したがって、第2蓄電池B2の劣化を抑制することができる。
また、給電制御部12は、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下になった場合には、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給させる。これにより、コンバータCVにおける変換ロスによる電力消費を防止し、コンバータCVを介して補機M1へ電力を供給させ続ける場合と比較して、第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給させることができる時間を長くすることができる。これにより、第3ラインL3(第2蓄電池B2)の電圧が第2ラインL2(第1蓄電池B1)の電圧よりも低くなることを抑制し、第1蓄電池B1から補機M1へ電力が供給されることを抑制することができる。したがって、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
第1所定電圧を劣化抑制電圧範囲内の電圧とすることで、イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、第2蓄電池B2の電圧が高SOC状態で長期間保持されることを抑制することができる。したがって、第2蓄電池B2の劣化を抑制することができる。
第1所定電圧を補機M1の動作保障電圧内の電圧とすることで、補機M1に動作保障電圧外の電圧が印加されることを防止し、補機M1の劣化を抑制することができる。
イグニッションスイッチ30がOFF状態にされ、かつ第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧以上である場合、または第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下である場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にする。これにより、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1への電力供給が停止され、第2蓄電池B2から補機M1にのみ電力が供給される。
例えば、第1蓄電池B1の電圧が第2所定電圧以上となり、第1蓄電池B1が満充電状態となると、第1リレーRLY1をOFF状態とすることで、第1蓄電池B1の過充電を抑制することができ、第1蓄電池B1の劣化を抑制することができる。
なお、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下となった場合でも、第1蓄電池B1が満充電状態となるまで、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1へ電力を供給し、第3ラインL3の電圧が第2ラインL2の電圧よりも低くなった後に第1蓄電池B1から補機M1へ電力を供給することも可能である。しかし、この場合、第1蓄電池B1を充放電することで、第2蓄電池B2から補機M1へ直接電力を供給する場合と比較して、補機M1へ供給することができる電力量が少なくなる。
実施形態に係る給電制御部12は、第2蓄電池B2の電圧が第1所定電圧以下となると、第1リレーRLY1をOFF状態とする。これにより、第2蓄電池B2から補機M1へ供給することができる電力量が少なくなることを抑制することができる。
第1リレーRLY1として、第1蓄電池B1から補機M1への放電を許容するダイオードD1を有するMOSリレーを用いる。これにより、イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、第2蓄電池B2のSOCが低下し、第3ラインL3の電圧が第2ラインL2の電圧よりも低くなった場合に、第1リレーRLY1をOFF状態にしたままで、第1蓄電池B1から補機M1へ電力を供給させることができる。
第2リレーRLY2、および第3リレーRLY3として、第1蓄電池B1から第2蓄電池B2への電流の流れを防止するダイオードD22、D32を有するMOSリレーRLY22、RLY32を用いる。これにより、イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、第2蓄電池B2のSOCが低下し、第3ラインL3の電圧が第2ラインL2の電圧よりも低くなった場合に、第1蓄電池B1から第2蓄電池B2へ電力が供給されることを防止することができる。したがって、第1蓄電池B1のSOCが低下することを抑制し、第1蓄電池B1でバッテリ上がりが発生することを抑制することができる。
<変形例>
次に、実施形態に係る回路構成の変形例について図7を参照し説明する。図7は、変形例の給電制御システム100を示す回路図である。なお、図7においては、第1リレーRLY1などを簡略化して示している。
変形例の給電制御システム100では、第1蓄電池B1と第1リレーRLY1との間の第2ラインL2に、スタータM3が接続される。また、第1蓄電池B1と第1リレーRLY1との間の第2ラインL2に第4ラインL4を介してモータ機能付発電機M2が接続される。第4ラインL4には、第4リレーRLY4が配置される。
また、第3ラインL3には、第2リレーRLY2が配置される。また、モータ機能付発電機M2と第4リレーRLY4との間の第4ラインL4と、第2蓄電池B2とを接続する第5ラインL5には、第5リレーRLY5が配置される。
この変形例では、イグニッションスイッチ30がOFF状態になると、給電制御部12(図4参照)は、第4リレーRLY4、および第5リレーRLY5をOFF状態にする。
そして、第1条件を満たす場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をON状態にし、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22(図2参照)をOFF状態にする。これにより、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力が供給される。また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。
また、第1条件を満たさず、かつ第2条件を満たす場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にし、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22(図2参照)をOFF状態にする。これにより、第2蓄電池B2から第1蓄電池B1への電力供給が停止される。また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。
また、第1条件、および第2条件を満たさない場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にし、第2リレーRLY2の一方のMOSリレーRLY21をON状態、第2リレーRLY2の他方のMOSリレーRLY22をOFF状態にする。これにより、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。
次に、他の変形例について図8を参照し説明する。図8は、他の変形例の給電制御システム100を示す回路図である。なお、図8においては、第1リレーRLY1などを簡略化して示している。
この変形例は、上記した図8に示す変形例と比較して、コンバータCVの一端が、第1リレーRLY1と第1蓄電池B1との間の第2ラインL2に接続される点で異なる。また、スタータM3がモータ機能付発電機M2と第4リレーRLY4との間の第4ラインL4に接続される点で異なる。
この変形例では、イグニッションスイッチ30がOFF状態になると、給電制御部12(図4参照)は、第4リレーRLY4、および第5リレーRLY5をOFF状態にする。
そして、第1条件を満たす場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をON状態にし、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22(図2参照)をOFF状態にする。これにより、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から第1蓄電池B1に電力が供給される。また、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。
また、第1条件を満たさず、かつ第2条件を満たす場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をON状態にし、第2リレーRLY2の2つのMOSリレーRLY21、RLY22をOFF状態にする。また、給電制御部12は、コンバータCVの出力電圧が第1蓄電池B1の電圧よりもわずかに高くなるようにコンバータCVを制御する。なお、この場合、第1蓄電池B1に電流センサ(不図示)を設け、電流センサによって検出される電流値がゼロとなるようにコンバータCVを制御する。
このようにして、第1蓄電池B1を充放電させずに、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1へ電力が供給される。
また、第1条件、および第2条件を満たさない場合には、給電制御部12は、第1リレーRLY1をOFF状態にし、第2リレーRLY2の一方のMOSリレーRLY21をON状態、第2リレーRLY2の他方のMOSリレーRLY22をOFF状態にする。これにより、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から第1蓄電池B1へ電力が供給される。
上記実施形態では、判定部11は、第1蓄電池B1の電圧に基づいて第1蓄電池B1の充電状態を判定し、第2蓄電池B2の電圧に基づいて第2蓄電池B2の充電状態を判定したが、判定部11は、各蓄電池B1、B2のSOCに基づいて、各蓄電池B1、B2の充電状態を判定してもよい。
図3に示すように、各蓄電池B1、B2における電圧とSOCとは相関関係があり、電圧に基づいてSOCを推定することができる。実施形態では、各蓄電池B1、B2の電圧に基づいて各蓄電池B1、B2の充電状態を判定することには、各蓄電池B1、B2のSOCに基づいて各蓄電池B1、B2の充電状態を判定することが含まれる。
例えば、第2蓄電池B2の電圧を第1所定電圧と比較することには、第2蓄電池のSOCを、第1所定電圧に対応する所定SOCと比較することが含まれる。
また、上記実施形態では、第1リレーRLY1のダイオードD1を用いて第1リレーRLY1がOFF状態になった場合に、第1蓄電池B1の放電のみを許容する構成としたが、これに限られることはない。例えば、スイッチが配置されたラインに対し並列に配置されるラインを別途設け、別途設けたラインに、第1蓄電池B1の放電のみを許容するダイオードなどの規制部を配置してもよい。
また、上記実施形態では、例えば、第2リレーRLY2を2つのMOSリレーRLY21、RLY22を直列に配置した構成としたが、これに限られることはない。イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、コンバータCVが停止状態になった場合に、第2蓄電池B2から補機M1へ電力を供給し、かつ第3ラインL3の電圧が第2ラインL2の電圧よりも低くなった場合に、第1蓄電池B1から第2蓄電池B2へ電流が流れることを防止できればよい。
例えば、OFF状態となった場合に完全に電流の流れを遮断するスイッチを設けてもよい。イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、コンバータCVを介して第2蓄電池B2から補機M1などに電力を供給する場合に、給電制御部12は、スイッチをOFF状態にする。また、イグニッションスイッチ30がOFF状態となり、コンバータCVを介さずに第2蓄電池B2から補機M1に電力を供給する場合に、給電制御部12は、スイッチをON状態にする。さらに、イグニッションスイッチ30がOFF状態であり、第2蓄電池B2のSOCが低下し、第1蓄電池B1の電圧が第2蓄電池B2の電圧よりも高くなった場合に、給電制御部12は、スイッチをOFF状態にする。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
1 給電制御装置
10 制御部
11 判定部
12 給電制御部
20 記憶部
21 給電制御情報
30 イグニッションスイッチ
100 給電制御システム
B1 第1蓄電池
B2 第2蓄電池
CV コンバータ(電力変換部)
D1 ダイオード(規制部)
D22 ダイオード(防止部)
D32 ダイオード(防止部)
M1 補機
RLY1 第1リレー(切替部)
RLY2 第2リレー
RLY3 第3リレー
S1 スイッチング素子(スイッチ)

Claims (7)

  1. イグニッションスイッチがON状態にされた場合に第1蓄電池から電力を供給させてシステムを起動させる給電制御装置において、
    前記第1蓄電池よりも出力電圧が高い第2蓄電池の電圧を調整して出力する電力変換部と、
    前記イグニッションスイッチがOFF状態にされ、かつ前記第2蓄電池の電圧が所定電圧よりも高い場合に、前記電力変換部を介して前記第2蓄電池から前記第1蓄電池および補機へ電力を供給させ、その後、前記第2蓄電池の電圧が前記所定電圧以下になった場合に、前記電力変換部を介さずに前記第2蓄電池から前記補機へ電力を供給させる制御部と
    を備えることを特徴とする給電制御装置。
  2. 前記所定電圧は、
    前記第2蓄電池の劣化を抑制する劣化抑制電圧範囲内の電圧である
    ことを特徴とする請求項1に記載の給電制御装置。
  3. 前記所定電圧は、
    前記補機の動作保障電圧内の電圧である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の給電制御装置。
  4. 前記第1蓄電池と、前記補機および前記第2蓄電池との電気的な接続状態を切り替える切替部を備え、
    前記切替部は、
    前記第1蓄電池と、前記補機および前記第2蓄電池とを電気的に接続するスイッチと、
    前記スイッチに対し並列に配置され、前記第1蓄電池からの放電のみを許容する規制部と
    を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の給電制御装置。
  5. 前記制御部は、
    前記イグニッションスイッチがOFF状態にされ、かつ前記第1蓄電池の電圧が所定の条件を満たす場合、または、前記イグニッションスイッチがOFF状態にされ、かつ前記第2蓄電池の電圧が前記所定電圧以下の場合に、前記スイッチをOFF状態にする
    ことを特徴とする請求項4に記載の給電制御装置。
  6. 前記第1蓄電池と前記第2蓄電池との間に、前記第2蓄電池から前記第1蓄電池への電力供給を可能とし、かつ前記第1蓄電池から前記第2蓄電池へ電力供給を防止する防止部
    を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の給電制御装置。
  7. イグニッションスイッチがON状態にされた場合にシステムを起動させる電力を供給する第1蓄電池と、
    前記第1蓄電池よりも出力電圧が高い第2蓄電池と、
    前記第1蓄電池、前記第2蓄電池のうち少なくとも一方から電力が供給される補機と、
    前記第2蓄電池の電圧を調整して出力する電力変換部と、
    前記イグニッションスイッチがOFF状態にされ、かつ前記第2蓄電池の電圧が所定電圧よりも高い場合に、前記電力変換部を介して前記第2蓄電池から前記第1蓄電池および前記補機へ電力を供給させ、その後、前記第2蓄電池の電圧が前記所定電圧以下になった場合に、前記電力変換部を介さずに前記第2蓄電池から前記補機へ電力を供給させる制御部と、
    を備えることを特徴とする給電制御システム。
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