JP2018056452A - 搬送トレイ、及び搬送トレイの給電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】静電吸着により粘着剤を用いずデバイスチップを吸着する。【解決手段】デバイスチップ支持部は、複数の対の電極と、該対の電極を上方から覆う絶縁層と、を有し、該デバイスチップ支持部は、所定の電位差を生じるように給電を受けた該対の電極から該デバイスチップ支持部の上方に生じる電界によりデバイスチップに誘電分極を生じさせ、該デバイスチップを静電吸着する機能を有し、該デバイスチップ支持部は、該給電が停止されても該デバイスチップの静電吸着を継続できるデバイスチップの搬送トレイ。また、該搬送トレイを支持する支持基台と、該支持基台に設けられ、該搬送トレイの該複数の端子のそれぞれと接触する機能を有する複数の給電部と、該複数の給電部に、給電用電源と、徐電用電源と、のいずれの電源を接続するかを選択する機能を有する電源選択部と、を有する給電装置。【選択図】図1

Description

本発明は、デバイスチップ等の収容物を収容する搬送トレイ、及び該搬送トレイの給電装置に関する。
デバイスウェーハから切り出されて製造された個々のデバイスチップは、搬送のために搬送トレイに載せられる。例えば、特許文献1に開示されている搬送トレイには、個々のデバイスチップを収容する複数の凹部が形成されており、凹部のそれぞれにデバイスチップが収容される。
デバイスチップの搬送中に搬送トレイが振動等すると、デバイスチップが該凹部内で移動し、搬送トレイの凹部の側壁に衝突して、デバイスチップに欠け等の損傷が生じてしまう。そこで、例えば、搬送トレイのデバイスチップの支持部の上面近傍に粘着材を設ける。
そして、該粘着材の上にデバイスチップを載せて、粘着材の粘着力(タック力)によりデバイスチップを保持するようにする。すると、デバイスチップの移動が該粘着力により抑制される。特許文献2には、粘着力でデバイスチップを保持するトレイが開示されている。
特開昭60−109217号公報 特開2012−43914号公報
しかし、粘着材の粘着力が強いと、該デバイスチップを該粘着材から剥離して搬送トレイから取り出すときに、粘着材の一部がデバイスチップに付着したまま残留する恐れがある。
デバイスチップに粘着材の一部が残留すると該付着物が汚染源となり、デバイスチップに問題を生じる場合がある。デバイスチップへの粘着材の付着及び残留を抑制するには粘着材の粘着力を弱めればよいが、これでは搬送中のデバイスチップの移動を十分に抑制できなくなる。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、保持したデバイスチップに汚染源を残留させることなく該デバイスチップを容易に取り出すことのできる搬送トレイを提供することである。また、この搬送トレイに用いられる給電装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、支持面となる上面を有するデバイスチップ支持部と、表面に複数の端子を有し該デバイスチップ支持部の外周を囲繞する枠部と、を備え、該デバイスチップ支持部は、ベースプレートと、該ベースプレートの上方に形成された複数の対の電極と、該ベースプレートと、該対の電極と、を上方から覆う絶縁層と、を有し、該デバイスチップ支持部は、所定の電位差を生じるように給電を受けた該対の電極から該デバイスチップ支持部の上方に生じる電界により、該支持面に載せられたデバイスチップに誘電分極を生じさせ、該デバイスチップを静電吸着する機能を有し、該デバイスチップ支持部は、該給電が停止されても該電界と、該誘電分極と、が消滅せず、該デバイスチップの静電吸着を継続できることを特徴とするデバイスチップの搬送トレイが提供される。
なお、本発明の一態様に係る搬送トレイにおいて、該複数の対の電極を構成する各電極は、それぞれ対応する端子に電気的に接続され、該複数の対の電極は、それぞれ対応する該端子を通してそれぞれ独立に給電または除電される機能を有してもよい。
さらに、本発明の他の一態様によると、該搬送トレイを給電または除電するための給電装置であって、該搬送トレイを支持する支持基台と、該支持基台に設けられ、該搬送トレイの該複数の端子のそれぞれと接触する機能を有する複数の給電部と、該複数の給電部に、給電用電源と、徐電用電源と、のいずれの電源を接続するかを選択する機能を有する電源選択部と、を有することを特徴とする給電装置が提供される。
なお、本発明の他の一態様に係る給電装置は、該複数の対の電極のうち、いずれの対を給電または除電するか選択する機能を有する電極選択部をさらに有してもよい。
本発明の一態様に係る搬送トレイは、対の電極を有する。該対の電極に所定の電位差を生じるように電源から給電すると、デバイスチップ支持部の上方に不平等電界が発生する。該不平等電界により、デバイスチップ支持部の支持面に載せられたデバイスチップの内部に誘電分極が誘起される。そして、該誘電分極と、該不平等電界と、の相互作用により、該デバイスチップと該対の電極との間に互いに引き合う力(グラジエント力)が生じて、デバイスチップ支持部はデバイスチップを静電吸着する。
なお、誘起された該誘電分極と、該対の電極と、の相互作用により電荷が保持されるため、該対の電極への給電が停止した後も、該グラジエント力は消滅せず、デバイスチップはデバイスチップ支持部の支持面上に静電吸着され続ける。
そして、搬送トレイがデバイスチップの搬送先に至り、搬送トレイからデバイスチップが取り出される際は、該対の電極を除電して電荷を取り除いて静電吸着を解除する。すると、汚染源を付着させることなくデバイスチップを容易に取り出すことができる。なお、該除電は、例えば、該対の電極を構成する各電極に対して、給電のときとは逆の極性の電荷を供給することで行われる。
なお、該対の電極への給電または除電は、搬送トレイの枠部に設けられた複数の端子を通じて行われる。そして、該複数の端子と接触するように設けられた複数の給電部を有する給電装置を用いて、該給電装置に該搬送トレイを接続して給電または除電を行ってもよい。該給電装置を用いると、搬送トレイの対の電極への給電または除電を迅速かつ確実にすることができる。そして、このような給電装置もまた本発明の一態様である。
本発明によると、保持したデバイスチップに汚染源を残留させることなく該デバイスチップを容易に取り出すことのできる搬送トレイが提供される。また、この搬送トレイに用いられる給電装置が提供される。
図1(A)は、搬送トレイの一例を模式的に示す斜視図であり、図1(B)は、給電装置の一例を模式的に示す斜視図である。 搬送トレイが給電装置に載置された状態を模式的に示す断面図である。 図3(A)は、対の電極の形状の一例を模式的に示す上面図であり、図3(B)は、複数の対の電極の配置の一例を模式的に示す上面図であり、図3(C)は、対の電極の形状及び配置の他の一例を模式的に示す上面図である。 給電装置の他の一例及び搬送トレイの他の一例を模式的に示す斜視図である。
本発明に係る実施形態について説明する。まず、本実施形態に係る搬送トレイについて図1(A)及び図2を用いて説明する。図1(A)は、本実施形態に係る搬送トレイを模式的に説明する斜視図である。図2は、該搬送トレイが給電装置(後述)に載置された状態を模式的に示す断面図である。
図1(A)及び図2に示すように、搬送トレイ1は、平板状のデバイスチップ支持部3と、凹状の枠部5と、を備える。デバイスチップ支持部3は、概ね平坦に形成された支持面3aを有し、搬送トレイ1に収容される複数のデバイスチップ7をこの支持面3aで支持する。枠部5は、デバイスチップ支持部3を囲むように収容し、デバイスチップ7の脱落、飛散当を防ぐ。また、枠部5の外表面(例えば、側面の一部及び下面の一部)には、端子9が設けられている。
デバイスチップ支持部3は、図2に示す通り、ベースプレート11と、該ベースプレート11上の絶縁性層13と、絶縁性層13上の複数の電極15と、絶縁性層13及び複数の電極15を覆う絶縁性層17と、を備える。デバイスチップ支持部3の各構成要素を支えるベースプレート11は、デバイスチップ7の支持に必要な剛性を持つ絶縁性材料でなり、例えば、ガラス、セラミックス、樹脂等からなる。ベースプレート11の厚さは、例えば、200μm〜5mmである。
複数の電極15を支える絶縁性層13は、高電圧が印加される電極15と電飾等の反応を生じず、電極15と外部とを絶縁できる無機絶縁膜、樹脂等の絶縁性材料でなる。例えば、ベースプレート11の上にUV型クリアーインキを塗り、スキージを用いて広げるか、或いは、該インキをスピンコート法により塗布することで、絶縁性層13を形成する。絶縁性層13の厚さは、例えば、30μm〜70μmである。なお、絶縁性層13を省略し、ベースプレート11に絶縁性層13の機能を兼ねさせてもよい。
複数の電極15のうち、例えば、隣接する2つの電極15(第1の電極及び第2の電極)によって対の電極が構成される。対の電極を構成する2つの電極15は、それぞれ枠部5に設けられた配線19等を介して端子9に接続されている。端子9及び配線19を通して給電装置2(後述)から給電を受けると、該対の電極はデバイスチップ支持部3上に不平等電界を発生する。該不平等電界がデバイスチップ支持部3の上に載せられたデバイスチップ7に作用すると、デバイスチップ7に誘電分極を生じる。
そして、該誘電分極と、該不平等電界と、の相互作用により、該デバイスチップ7と該対の電極との間に互いに引き合う力(グラジエント力)が生じて、デバイスチップ支持部3はデバイスチップ7を静電吸着する。
電極15は、銅、銀、アルミニウム等の導電性材料でなる。金属ペーストの塗布や、蒸着等により絶縁性層13の上面に該材料でなる導電膜を設けられた後、第1の電極と、第2の電極と、を有する対の電極を形成するように、フォトリソグラフィー法等により所定の形状にパターニングすることで、電極15が形成される。なお、該パターニングは、レーザー加工装置を用いたアブレーション加工により実施されてもよい。電極15の厚さは、例えば、8μm〜12μmである。
該対の電極は、搬送トレイ1が収容するデバイスチップ7の数だけ形成される。複数の対の電極は、それぞれ独立に給電または除電がされ、各対の電極毎にデバイスチップ7の静電吸着とその解除が制御される。ただし、形成される対の電極はデバイスチップ7の数よりも少なくてもよい。例えば、対の電極を一つにする場合には、デバイスチップ支持部3の支持面3a全体の静電吸着とその解除がまとめて制御される。
なお、対の電極によりグラジエント力を生じさせるとき、第1の電極と、第2の電極と、の電位差は1000V〜2000Vとされる。また、該対の電極を構成する第1の電極と、第2の電極と、はそれぞれ50〜1000μmの幅で形成され、第1の電極と、第2の電極と、の間隔は50〜1000μmとされる。パターニングされて形成される電極15の形状の詳細については後述する。
電極15と、絶縁性層13と、ベースプレート11と、を覆う絶縁性層17は、その上面がデバイスチップ支持部3の支持面3aとなり、支持面3a上にデバイスチップ7が載置される。絶縁性層17は電極15等を覆いデバイスチップ支持部3の各構成要素を保護する機能を有し、さらに、高電圧が印加される電極15からの漏電を防止する機能を有する。
絶縁性層17は、電極15による凹凸形状を隙間なく覆う一方で、支持面3aが平坦となるように形成される。絶縁性層17は、樹脂層、無機絶縁膜等でなり、例えば、UV型クリアーインキを用いて形成される。絶縁性層17は、絶縁性層13と同様の方法で形成される。または、電極15と、絶縁性層13と、ベースプレート11と、の上にCVD法等により絶縁膜を成膜して、その上面を研磨等して平坦化して形成してもよい。なお、絶縁性層17の厚さは、例えば、30μm〜70μmである。
上述のように、枠部5は、例えば、凹部を有する形状に構成されており、デバイスチップ支持部3を囲み、デバイスチップ支持部3の各構成要素を該凹部に収納する。枠部5は、搬送トレイ1の外装となり、搬送トレイ1が給電装置2(後述)に載せられるとき給電装置2と接触する。そのため、例えば、摩擦に強い樹脂材料等で形成される。
枠部5の表面には、端子9を有する。端子9は、銅等の導電性材料でなり、搬送トレイ1が給電装置2(後述)に載せられると給電装置2の給電部6に接触する。端子9は、枠部5を貫く配線19を通じて電極15と電気的に接続される。配線19は、導電性材料でなり、端子9と電極15とを電気的に接続する経路となる。
以上により、支持面3aとなる上面を有するデバイスチップ支持部3と、表面に複数の端子9を有し、該デバイスチップ支持部3の外周を囲繞する枠部5と、を備える搬送トレイ1が構成される。
次に、本実施形態に係るに給電装置について図1(B)及び図2を用いて説明する。図1(B)は、本実施形態に係る給電装置2を説明するための模式的な斜視図である。図2は、該搬送トレイ1と、給電装置2と、を模式的に示す断面図である。
図1(B)に示すように、給電装置2は、支持基台4と、給電部6と、突き当て部8と、スイッチ10と、を備える。給電装置2の支持基台4は、外部の給電用電源16と、除電用電源18と、に接続されている。給電装置2は、突き当て部8により所定の位置に載置された搬送トレイ1に対して、給電部6を通して該給電用電源16または除電用電源18を接続する。すると、給電装置2は、搬送トレイ1を給電または除電できる。
給電装置2は、搬送トレイ1にデバイスチップ7を収容する作業をする場所、及び搬送トレイ1からデバイスチップ7を搬出する作業をする場所に配置される。収容または搬出時には、搬送トレイ1は給電装置2の支持基台4上に載せ置かれ、給電装置2は搬送トレイ1に対して、給電または除電を実施する。
該給電または除電のために、搬送トレイ1は、搬送トレイ1の端子9が給電装置2の給電部6と接触するように支持基台4上に載せ置かれる。支持基台4上の突き当て部8は、該端子9と該給電部6とが正しく接触する所定の位置に搬送トレイ1が置かれるように配置される。該突き当て部8に搬送トレイ1を突き当てながら支持基台4上に載せ置くと、該所定の位置に搬送トレイ1を位置付けられる。
給電部6は、例えば、銅等の導電材料でなり、支持基台4または突き当て部8の表面に設けられ、支持基台4の所定の位置に載せ置かれた搬送トレイ1の端子9と接触し、搬送トレイ1の給電及び除電を実施する機能を有する。給電部6は、給電装置2の内部の配線14を通じて、給電用電源または除電用電源に接続されている。
給電部6は複数設けられ、複数の給電部6の一つは、搬送トレイ1の対の電極の一方の電極に電気的に接続され、別の一つは、搬送トレイ1の対の電極の他方の電極に電気的に接続される。給電装置2は、搬送トレイ1の給電時には、給電用電源16により該対の電極の一方の電極と、他方の電極と、の間に所定の電位差(例えば1000V〜2000V)を生じるように対の電極に給電を行う。すると、対の電極はデバイスチップ支持部3の上方に不平等電界を生じる。
該不平等電界を生じる対の電極の上方に載せ置かれたデバイスチップ7の内部には、該不平等電界により誘電分極が誘起され、グラジエント力によりデバイスチップ7はデバイスチップ支持部3に静電吸着される。給電装置2から搬送トレイ1が離間され、給電部6から給電されなくなった後、デバイスチップ7の誘電分極により該対の電極の両電極間の電位差は保持され、対の電極の電荷は維持される。該電荷は、給電装置2により除電されるまでの間は維持され続ける。
そのため、デバイスチップ7は引き続きグラジエント力によりデバイスチップ支持部3に静電吸着されたままとなる。したがって、搬送の間に搬送トレイ1が振動等しても、デバイスチップ7は吸着保持され動かない。
給電装置2は、搬送トレイ1の除電時には、除電用電源18により該対の電極の一方の電極と、他方の電極と、の電荷を取り除くように除電を行う。なお、除電用電源18は、給電のときとは逆の極性となるように該対の電極の2つの電極に対して電荷を供給しようとする電源である。すると、対の電極が生じさせていたデバイスチップ支持部3上方の不平等電界は消滅し、デバイスチップ7の分極は解消される。そのため、デバイスチップ7の静電吸着が解かれデバイスチップ7は容易に取り出されるようになる。
スイッチ10は、給電部6と、給電用電源16または除電用電源18と、を電気的に接続する配線14に設けられ、いずれの電源を給電部6に接続するかを選択する電源選択部として機能する。スイッチ10は、搬送トレイ1の給電時には、給電用電源16と給電部6とを接続し、搬送トレイ1の除電時には、除電用電源18と給電部6とを接続する。すなわち、搬送トレイ1を用いてデバイスチップ7を搬送しようとする者は、スイッチ10を操作してデバイスチップ7の静電吸着と、静電吸着の解消とを実施できる。
次に、搬送トレイ1の電極15の形状について、図3を用いて説明する。電極15は、第1の電極15aと、該第1の電極15aから分離された第2の電極15bとを、構成するように金属膜がパターニングされて形成される。第1の電極15aと、第2の電極15bと、は対の電極15cを構成し、対の電極15cが給電され両者の間に所定の電位差を生じると、デバイスチップ支持部3の上方に不平等電界を生じる。
図3(A)は、電極15の形状の一例を模式的に示す上面図である。本例では、図3(A)に示す通り、第1の電極15aと、第2の電極15bと、はそれぞれ櫛歯状に形成される。櫛歯状の第1の電極15aと、第2の電極15bと、はそれぞれ、互いに平行に並ぶ複数の櫛歯(枝部)と、該複数の櫛歯(枝部)に接続され各櫛歯に電荷を供給する経路となる幹部と、を有する。なお、図3(A)においては、説明の便宜上、第1の電極15aと第2の電極15bとを異なる色で着色して表示している。
第1の電極15aの複数の櫛歯の一つは、第2の電極15bの複数の櫛歯のうち隣接する2つの櫛歯の間に配置され、該2つ櫛歯との間に所定の電位差を生じると不平等電界を生じる。
第1の電極15aの各櫛歯、及び第2の電極15bの各櫛歯の幅は、それぞれ一定ではなく、各櫛刃は、太部と細部とが長手方向に交互に繰り返された形状を有する。そして、第1の電極15aの櫛歯の太部は、第2の電極15bの隣接する2つの櫛歯の細部の間に配される。第2の電極15bの櫛歯の太部は、同様に、第1の電極15aの隣接する2つの櫛歯の細部の間に配される。
第1の電極15a及び第2の電極15bの櫛歯をそれぞれこのような形状で形成すると、櫛歯の幅が変化する部分に電界が集中して、不平等電界がより強くなるため、グラジエント力が増大し、支持面3aと、デバイスチップ7と、の間の静電吸着がより強力となる。ただし、第1の電極15a及び第2の電極15bの輪郭に角を有するとスパークする可能性があるため、該輪郭は曲線形状であることが好ましい。
ただし、本実施形態はこれに限定されず、第1の電極15a及び第2の電極15bの幅は一定でもよく、それぞれの電極の輪郭が直線状でもよい。
図3(B)は、電極15の形状を模式的に示す上面図であり、複数の対の電極15cの配置の例を示す。搬送トレイ1には、収容するデバイスチップ7の数と同数の対の電極15cが備えられており、それぞれのデバイスチップ7に個別に不平等電界を作用させるように対の電極15cが配される。
このように、搬送トレイ1に複数の対の電極15cが配されると、静電吸着されるデバイスチップ7毎に給電及び除電が制御され、静電吸着と該静電吸着の解除とが切り替えられる。なお、各デバイスチップ7について静電吸着と該静電吸着の解除とを個別に切り替えるためには、それぞれの対の電極15cは独立に給電及び除電が制御されなければならない。したがって、複数の対の電極15cを構成するすべての電極のそれぞれが、異なる端子9に接続される。
図3(C)は、電極15の形状の別の一例を示す正面図である。図3(C)に示す通り、複数のドット状の電極15dがそれぞれ電気的に絶縁されて配置される。それぞれのドット状の電極15dはそれぞれ異なる端子9に接続され、電荷の出入りが個別に制御される。そして、隣接する2つのドット状の電極15dの間に所定の電位差を生じるように電荷を制御すると、該2つのドット状の電極15d間に不平等電界を発生させることができる。
すると、デバイスチップ支持部3の支持面3a上の任意の領域に不平等電界を形成できるため、搬送トレイ1は、支持面3aの任意の位置に置かれたデバイスチップ7を静電吸着できる。
図3(B)及び図3(C)に例示する通り、搬送トレイ1は、2を超える数の端子9を要し、給電装置2も、2を超える数の給電部6を要する場合がある。そのような場合の搬送トレイ1及び給電装置2の一例を図4に示す。
図4に示される通り、搬送トレイ1は、9個のデバイスチップ7を静電吸着できる搬送トレイ1であり、該9個のデバイスチップ7のそれぞれに対して個別に静電吸着とその解除とを切り替えられるように構成される。搬送トレイ1は、9個の対の電極(不図示)を有し、枠部5の外表面には、該9個の対の電極のそれぞれの電極に電気的に接続される総計18個の端子を有する(搬送トレイ1裏側の9個の端子9は不図示)。9個の対の電極は、それぞれ対応する端子9を通してそれぞれ独立に給電または除電される。
一方、給電装置2は、該18個の端子9とそれぞれ接触する18個の給電部6を有する。また、給電装置2は、搬送トレイ1の該9個の対の電極を個別に制御するためのスイッチ12を有する。該スイッチ12は、該9個の対の電極のうち、いずれの対を給電または除電するか選択する電極選択部として機能する。
なお、対の電極、端子9、給電部6、及びスイッチ12等の数量、配置等の条件は、収容されるデバイスチップ7の数、搬送トレイ1の用途等によって決まるものであり、本実施形態の記載に限定されない。
以上説明した通り、本発明によると、デバイスチップ7を静電吸着により確実に保持する一方で、該静電吸着を解いて保持されたデバイスチップ7を容易に取り出せる搬送トレイ1が提供される。また、該搬送トレイ1を給電または除電する機能を有する給電装置2が提供される。
搬送トレイ1には粘着材を使用せず、静電吸着によりデバイスチップ7が搬送トレイ1に保持されるため、搬送トレイ1から取り出されたデバイスチップ7には該粘着材が付着しない。
なお、本発明は、上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、複数のデバイスチップ7それぞれの静電吸着に関与する対の電極を該複数のデバイスチップ7の数だけ設ける場合について説明した。しかし、対の電極は該数よりも少なくてもよく、例えば、該数よりも少ない複数の対の電極を搬送トレイに設け、複数のデバイスチップ7の静電吸着がまとめて制御されてもよい。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 搬送トレイ
3 デバイスチップ支持部
3a 支持面
5 枠部
7 デバイスチップ
9 端子
11 ベースプレート
13 絶縁性層
15 電極
15a 第1の電極
15b 第2の電極
15c 対の電極
15d ドット状の電極
17 絶縁性層
19 配線
2 給電装置
4 支持基台
6 給電部
8 突き当て部
10 スイッチ
12 スイッチ
14 配線
16 給電用電源
18 除電用電源

Claims (4)

  1. 支持面となる上面を有するデバイスチップ支持部と、表面に複数の端子を有し該デバイスチップ支持部の外周を囲繞する枠部と、を備え、
    該デバイスチップ支持部は、
    ベースプレートと、
    該ベースプレートの上方に形成された複数の対の電極と、
    該ベースプレートと、該対の電極と、を上方から覆う絶縁層と、を有し、
    該デバイスチップ支持部は、所定の電位差を生じるように給電を受けた該対の電極から該デバイスチップ支持部の上方に生じる電界により、該支持面に載せられたデバイスチップに誘電分極を生じさせ、該デバイスチップを静電吸着する機能を有し、
    該デバイスチップ支持部は、該給電が停止されても該電界と、該誘電分極と、が消滅せず該デバイスチップの静電吸着を継続できることを特徴とするデバイスチップの搬送トレイ。
  2. 該複数の対の電極を構成する各電極は、それぞれ対応する端子に電気的に接続され、
    該複数の対の電極は、それぞれ対応する該端子を通してそれぞれ独立に給電または除電される機能を有することを特徴とする請求項1記載の搬送トレイ。
  3. 請求項1又は2記載の搬送トレイを給電または除電するための給電装置であって、
    該搬送トレイを支持する支持基台と、
    該支持基台に設けられ、該搬送トレイの該複数の端子のそれぞれと接触する機能を有する複数の給電部と、
    該複数の給電部に、給電用電源と、徐電用電源と、のいずれの電源を接続するかを選択する機能を有する電源選択部と、を有することを特徴とする給電装置。
  4. 該複数の対の電極のうち、いずれの対を給電または除電するか選択する機能を有する電極選択部をさらに有する請求項3記載の給電装置。
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